JP5042420B2 - Manufacturing method of chip resistor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品として用いられるチップ抵抗器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、チップ抵抗器は、例えば、図5及び図6に示すようにして製造されるものであり、まず、図5(a)に示すように、略等間隔かつ略平行な複数の一次スリット11と、この一次スリット11に直交して交差するとともに略等間隔かつ略平行な複数の二次スリット12とが、表面10A及び裏面にそれぞれ形成されて各区画領域に区画された絶縁性基板10を用意する。
【0003】
次に、絶縁性基板10の裏面に、一次スリット11に沿って、一次スリット11と二次スリット12とを跨ぐような帯状の裏電極を印刷して焼成し、かつ、図5(b)に示すように、絶縁性基板10の表面10Aに、二次スリット12から離間するとともに一次スリット11を跨ぐようにして、隣接して対となる複数の第一表電極14を印刷して焼成する。
【0004】
そして、図5(c)に示すように、対となる第一表電極14,14の一部に積層する抵抗体15を印刷して焼成し、次いで、図5(d)に示すように、この抵抗体15を被覆するような一次保護膜16を印刷して焼成した後、図6(e)に示すように、一次保護膜16とともに抵抗体15をレーザ光によってトリミングし、その抵抗値を調整する。
【0005】
さらに、図6(f)に示すように、このトリミングされた抵抗体15を一次保護膜16とともに被覆するようにして、二次スリット12を跨ぐような帯状の二次保護膜17を形成した後、図6(g)に示すように、露出する第一表電極14を被覆するようにして、一次スリット11に沿って、一次スリット11と二次スリット12とを跨ぐような帯状の第二表電極18を形成する。
【0006】
その後、図6(h)に示すように、一次スリット11に沿って絶縁性基板10を分割して短冊状とし、その分割面である絶縁性基板10の端面にスパッタリングで端面電極を形成し、次いで、この短冊状に分割された絶縁性基板10を二次スリット12に沿って分割してチップ状としてから、端面電極,裏電極及び第二表電極14を被覆するようにメッキを施してメッキ層を形成することにより、チップ抵抗器が製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、表面10A及び裏面に、互いに直交して交差する一次スリット11と二次スリット12とが形成された絶縁性基板10は、図7に示すように、鋭い谷状の刃101が複数条形成された刃型100を、グリーンシートGの表面側及び裏面側から押し当てて一次スリット11と二次スリット12とを形成した後、このグリーンシートGを焼成することによって得られるものである。
しかしながら、このような一次スリット11及び二次スリット12を事前に形成したグリーンシートGを焼成すると、図8に示すように、これら一次スリット11及び二次スリット12に、焼成時の収縮に起因する歪みが生じてしまうことになる。
【0008】
そうすると、絶縁性基板10において、一次スリット11及び二次スリット12によって区画されて個々のチップ抵抗器となる各区画領域の形状にバラつきが生じ、その後の電極,抵抗体,保護膜などをスクリーン印刷する工程で所定位置に印刷を行うことができないといった問題が生じる。このため、従来では、印刷に用いられるスクリーンを多数用意して、この各区画領域の形状寸法の誤差に対応したスクリーンを用いなければ、このような形状寸法に誤差の生じた絶縁性基板10に対して正確に印刷を行うことができなかった。
【0009】
また、最初から一次スリット11及び二次スリット12が形成された絶縁性基板10に対して、上述のように、電極,抵抗体,保護膜などを形成していくと、例えば、一次スリット11に沿って絶縁性基板10を分割するときには、図9(a)に示すように、この一次スリット11を跨ぐようにして形成される第一表電極14,第二表電極18や裏電極13が、毛細管現象によって、一次スリット11内に入り込んで堆積している状態となり、さらに、例えば、二次スリット12に沿って絶縁性基板10を分割するときには、図9(b)に示すように、この二次スリット12を跨ぐようにして形成される二次保護膜17(第二表電極18)や裏電極13が、同じく毛細管現象によって、二次スリット12内に入り込んで堆積している状態となってしまう。
【0010】
そうすると、これら一次スリット11あるいは二次スリット12に沿って絶縁性基板10を分割する際、図9に示すように、絶縁性基板10の表面10A側に形成された一次スリット11あるいは二次スリット12から、絶縁性基板10の裏面側に形成された一次スリット11あるいは二次スリット12に向かって生じていく亀裂がうまく誘導されず、分割面形状がいびつとなり、形状寸法の精度を低下させてしまうことが多々あった。
【0011】
また、グリーンシートGに刃型100を押し当てて一次スリット11及び二次スリット12を形成しているから、図7における打点領域で示すように、これら一次スリット11及び二次スリット12が形成される部分の密度が高くなり、この状態でグリーンシートGが焼成されると、この密度の高い部分が高い硬度を呈することとなって、絶縁性基板10の表面10A側に形成された一次スリット11及び二次スリット12から生じる亀裂がうまく裏面側に誘導されない一因となり、これによっても、分割面形状が悪化して、形状寸法の精度低下を招いてしまう。
そして、形状寸法の精度に誤差が生じた状態で形成されたチップ抵抗器は、最終工程におけるチェックで不良品とみなされ、歩留まりを大きく低下させてしまう要因となっていた。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、形状寸法に誤差の生じないチップ抵抗器の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、グリーンシートを焼成してスリットが形成されていないアルミナからなる絶縁性基板を製造する絶縁性基板製造工程と、前記絶縁性基板の裏面に少なくとも一対の裏電極を、一次スリット形成予定位置とこの一次スリット形成予定位置に直交して交差する二次スリット形成予定位置とをそれぞれ跨ぐようにして印刷するとともに、前記絶縁性基板の表面に少なくとも一対の第一表電極を、前記一次スリット形成予定位置を跨ぎかつ前記二次スリット形成予定位置から離間するように印刷した後に、第1の所定温度で焼成して裏電極及び第一表電極を形成する第一電極形成工程と、前記対となる第一表電極の一部に積層し、前記一次スリット形成予定位置と前記二次スリット形成予定位置とによって矩形状に区画される区画内に抵抗体を印刷した後に、第2の所定温度で焼成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体をトリミングしてその抵抗値を調整する抵抗値調整工程と、前記トリミングされた抵抗体を被覆する保護膜を、前記二次スリット形成予定位置を跨ぐようにエポキシ系樹脂を帯状に塗布して第3の所定温度で硬化させて形成する保護膜形成工程と、前記保護膜を形成した後、前記一次スリット形成予定位置に沿って一次スリット形成予定位置と前記二次スリット形成予定位置とを跨ぐようにAgを含む樹脂を帯状に塗布して第4の所定温度で硬化させて形成する第二電極形成工程と、前記絶縁性基板をこの絶縁性基板に形成されたスリットに沿って分割する分割工程とを備え、前記保護膜形成工程よりも後に、レーザスクライバから発せられる190nm〜360nmの波長を有するレーザ光を用いて前記絶縁性基板の表面及び裏面の前記一次スリット形成予定位置及び前記二次スリット形成予定位置にそれぞれ前記スリットを形成するスリット形成工程を有することを特徴とする。
このような製造方法では、絶縁性基板製造工程よりも後にスリット形成工程を行うことから、グリーンシートを焼成して絶縁性基板を製造する際、絶縁性基板を各区画領域に区画するスリットが形成されていないので、焼成時の収縮に起因するスリットの歪みが生じない。これにより、後で形成されるスリットで区画される絶縁性基板の各区画領域の形状寸法の精度を向上させることが可能になる。
【0014】
また、スリット形成工程を、電極形成工程よりも後に行うから、表電極を絶縁性基板の表面に印刷するときに、この表面にはスリットが形成されていない状態となるので、表電極がスリット内に入り込んで堆積することがなくなり、これにより、後で形成されるスリットに沿って絶縁性基板を分割する際に、スリットから生じる亀裂をうまく誘導することが可能となり、その分割面形状を精度良く保つことができる。
とくに、スリット形成工程を、保護膜形成工程よりも後に行うから、表電極がスリット内に入り込んで堆積することがなくなるとともに、保護膜がスリット内に入り込んで堆積してしまうこともなくなり、このスリットに沿った絶縁性基板の分割工程において、とくに精度の良い分割面形状を得ることができる。
【0015】
また、スリット形成工程では、レーザスクライバから発生させられるレーザ光によって絶縁性基板にスリットを形成するから、グリーンシートに対して刃型によってスリットを形成してから焼成することで得られる従来の絶縁性基板のように、スリットの形成された部分の密度が高くなって高い硬度を呈することがなく、分割工程における絶縁性基板の分割をより円滑に行って、分割面形状のさらなる精度向上を図ることができる。
とくに、レーザスクライバから発生させられるレーザ光を、その波長が190nm〜360nmとなるようにしているから、例えば、発生させられるレーザ光の波長が1064nmに設定された一般的なYAGレーザスクライバを用いた場合のように、スリットを形成したい位置の周囲にまで熱影響を与えてしまうことによる不具合が生じず、しかも、鋭い断面形状のスリットを形成することができて、このスリットによる分割面形状の精度をより向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付した図面を参照しながら工程順に説明する。
〔絶縁性基板製造工程〕
平坦な略四角形平板状をなすグリーンシートを焼成することにより、図1(a)に示すように、例えばアルミナからなる絶縁性基板30を得る。なお、図面における二点鎖線は、後の工程で一次スリット31が形成されるべき位置(一次スリット形成予定位置31A)と、二次スリット32が形成されるべき位置(二次スリット形成予定位置32A)を示すものである。
【0017】
〔第一電極形成工程〕
絶縁性基板30の裏面に対し、一次スリット形成予定位置31Aに沿って、一次スリット形成予定位置31Aと二次スリット形成予定位置32Aとを跨ぐようにして、裏電極としての例えばAg−Pd系電極ペーストを帯状にスクリーン印刷し、さらに、図1(b)に示すように、絶縁性基板30の表面30Aに対し、一次スリット形成予定位置31Aを跨ぎ、かつ、この一次スリット形成予定位置31Aに直交して交差する二次スリット形成予定位置32Aから離間するようにして、第一表電極34としての例えばAg−Pd系電極ペーストを複数対スクリーン印刷してから、これら印刷されたAg−Pd系電極ペーストを例えば850゜Cで焼成することにより、第一表電極34及び裏電極を形成する。なお、本実施形態では、裏電極を、絶縁性基板30の裏面の一次スリット形成予定位置31Aに沿って帯状に印刷するようにしたが、第一表電極34と同様にして、絶縁性基板30の裏面に対し、その一次スリット形成予定位置31Aを跨ぎ、かつ、二次スリット形成予定位置32Aから離間するように印刷してもよい。
【0018】
〔抵抗体形成工程〕
図1(c)に示すように、絶縁性基板30の表面30Aに形成された対となる第一表電極34,34、すなわち、一次スリット形成予定位置31Aと二次スリット形成予定位置32Aとによって矩形状に区画される一の区画領域内に設けられる第一表電極34,34の一部に積層するように、例えばRuO2系ペーストをスクリーン印刷して850゜Cで焼成することにより抵抗体35を形成する。
【0019】
〔一次保護膜形成工程〕
図1(d)に示すように、抵抗体35を被覆するようにして、例えばガラスペーストをスクリーン印刷して600゜Cで焼成することにより、一次保護膜36を形成する。
この一次保護膜36は、次の抵抗値調整工程におけるトリミング時のレーザエネルギー等による抵抗体35へのダメージを軽減するために形成されるものであり、場合によっては省略することも可能である。
【0020】
〔抵抗値調整工程〕
プローブ装置を用いて、対となる表電極34,34を接続する抵抗体35の抵抗値を計測しながら、例えば波長1064nmのレーザ光を用いて、図2(e)に示すように、この抵抗体35を一次保護膜36とともに徐々にトリミングしてトリミング溝35Aを形成してゆき、その抵抗値を調整する。
【0021】
〔二次保護膜形成工程(保護膜形成工程)〕
図2(f)に示すように、トリミングされた抵抗体35に対して、トリミング溝35A及び一次保護膜36の上から被覆し、かつ、二次スリット形成予定位置32Aを跨ぐように、例えばエポキシ系樹脂を帯状に塗布して200゜Cで硬化させることにより、二次保護膜37(保護膜)を形成する。
ここで、樹脂を硬化させる際の温度が200゜Cに設定されていて、上記の裏電極,第一表電極34,抵抗体35及び一次保護膜36を印刷して焼成する際の温度よりも低くなっているのは、抵抗値調整工程において抵抗値が調整された抵抗体35に、熱影響による抵抗値の変動が生じてしまうのを防止するためである。
【0022】
〔第二表電極形成工程〕
図2(g)に示すように、絶縁性基板30の表面30Aに形成された第一表電極34において、二次保護膜37によって被覆されていない露出部分を少なくとも被覆し、一次スリット形成予定位置31Aに沿って、一次スリット形成予定位置31Aと二次スリット形成予定位置32Aとを跨ぐように、例えばAgを含む樹脂を帯状に塗布して200゜Cで硬化させることにより、第二表電極38を形成する。
この樹脂を硬化させる際の温度を200゜Cの低温に設定したのも、上述したように、熱影響によって抵抗体35の抵抗値の変動が生じるのを防止するためである。また、場合によっては、この第二表電極38は形成されていなくてもよい。
【0023】
〔スリット形成工程〕
図2(h)に示すように、絶縁性基板30の表面30A及び裏面における一次スリット形成予定位置31Aと二次スリット形成予定位置32Aとに対して、波長が190〜360nmの範囲に設定された紫外線領域の固体レーザ光をレーザスクライバから発生させて照射することにより、一次スリット31及び二次スリット32を形成していく。
ここで、本実施形態では、上記のレーザ光についての照射条件等は、例えば、以下のように設定されている。
・出力 2W
・Q−rate 10kHz
・波長 266nm
・加工深さ(後述する。) 約50μm(表面) 約25μm(裏面)
・加工速度 10mm/s
・スクライブ回数 2回(表面) 1回(裏面)
【0024】
このとき、絶縁性基板30の表面30Aにおける一次スリット形成予定位置31Aには、第二表電極38、あるいは第一表電極34及び第二表電極38が積層している状態となっているため、例えば、図2(h)におけるA−A線断面では、図3(i)に示すように、第一表電極34及び第二表電極38がレーザ光によって切断されながら、絶縁性基板30の表面30Aに対して断面U字溝状の一次スリット31が形成されていく。
また、絶縁性基板30の表面30Aにおける二次スリット形成予定位置32Aには、二次保護膜37、あるいは第二表電極38が積層している状態となっているため、例えば、図2(h)におけるB−B線断面では、図3(j)に示すように、第二表電極38がレーザ光によって切断されながら、絶縁性基板30の表面30Aに対して断面U字溝状の二次スリット32が形成されていく。
【0025】
さらに、絶縁性基板30の裏面30Bにおける一次スリット形成予定位置31A、及び二次スリット形成予定位置32Aの一部には、裏電極33が積層された状態となっているため、図3(i),(j)に示すように、裏電極33がレーザ光によって切断されながら、絶縁性基板30の裏面30Bに対して断面U字溝状の一次スリット31及び二次スリット32が形成されていく。
このようにして、略等間隔かつ略平行な複数の一次スリット31と、この一次スリット31に直交して交差するとともに略等間隔かつ略平行な複数の二次スリット32とが、絶縁性基板30の表面30A及び裏面30Bに対して、それぞれ同一位置で形成される。
【0026】
なお、絶縁性基板30の裏面30B側に形成された一次スリット31及び二次スリット32よりも、表面30A側に形成された一次スリット31及び二次スリット32の方が深く形成されており、本実施形態においては、例えば、絶縁性基板30の厚みが200μm程度であるのに対し、絶縁性基板30の表面30A側に形成された一次スリット31の深さが50μm程度となるとともに、これに対向して裏面30B側に形成された一次スリット31の深さが25μm程度となっており、また、絶縁性基板30の表面30A側に形成された二次スリット32の深さが50μm程度となるとともに、これに対向して裏面30B側に形成された二次スリット32の深さが25μm程度となっている。
【0027】
〔一次分割工程(分割工程)〕
絶縁性基板30の表面30A及び裏面30Bに形成された一次スリット31に対してテンションを加えることで、図3(i)に示すように、表面30A側の第一表電極34や第二表電極38が堆積していない一次スリット31から生じる亀裂が、裏面30B側の裏電極33が堆積していない一次スリット31まで誘導されることにより、図3(k)に示すように、一次スリット31に沿って短冊状に分割された絶縁性基板30を得る。
【0028】
〔端面電極形成工程〕
短冊状となった絶縁性基板30を複数積み重ね、この積み重ねられた絶縁性基板30の端面、すなわち、一次スリット31による分割面に対して、例えばCu−Ni系金属をスパッタリングすることによって、端面電極39を形成し、この端面電極39が第二表電極38と裏電極33とを接続する。
【0029】
〔二次分割工程(分割工程)〕
端面電極39が形成された短冊状の絶縁性基板30の表面30A及び裏面30Bに形成された二次スリット32に対してテンションを加えることで、図3(j)に示すように、表面30A側の二次保護膜37や第二表電極38が堆積していない二次スリット32から生じる亀裂が、裏面30B側の裏電極33が堆積していない二次スリット32まで誘導されることにより、図4(l)に示すように、二次スリット32に沿って分割されてチップ状となった絶縁性基板30を得る。
【0030】
〔メッキ層形成工程〕
図4(m)に示すように、チップ状となった絶縁性基板30の端面電極39,裏電極33及び第二表電極38とを被覆するように、例えば、Niメッキを施した後、はんだあるいはすずメッキを施すことにより、端面電極39から裏面30B側に位置する裏電極33及び表面30A側に位置する第二表電極38まで廻り込むようなメッキ層40が形成される。
【0031】
そして、最後に形状の選別など各種のチェックを行い、このチェックに合格したものが製品としてのチップ抵抗器となる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によるチップ抵抗器の製造方法では、絶縁性基板製造工程よりも後にスリット形成工程を行うことにより、グリーンシートを焼成して絶縁性基板30を製造する際、この絶縁性基板30を各区画領域に区画する一次スリット31及び二次スリット32が形成されていないので、これら一次スリット31及び二次スリット32に、焼成時の収縮に起因する歪みをなくすことができる。すると、後の工程で形成される一次スリット31及び二次スリット32によって区画される絶縁性基板30の各区画領域ごとの形状寸法に誤差が生じるのを抑制でき、ひいては、従来のように多数のスクリーンを用意する必要をなくすことができる。
【0033】
また、本実施形態では、スリット形成工程を、第二表電極形成工程の直後、すなわち、1次分割工程の直前に行うことから、電極形成工程における裏電極33及び表電極34の印刷時には、この裏電極33が一次スリット31及び二次スリット32内に入り込んで堆積することがないとともに、表電極34が一次スリット31内に入り込んで堆積することがなく、また、二次保護膜形成工程における二次保護膜37の印刷時には、この二次保護膜37が二次スリット32内に入り込んで堆積してしまうことがなく、さらに、第二表電極形成工程における第二表電極38の印刷時には、この第二表電極38が一次スリット31及び二次スリット32内に入り込んで堆積してしまうことがない。
【0034】
これにより、スリット形成工程で形成された一次スリット31に沿って絶縁性基板30を分割する一次分割工程では、内部に堆積物のない表面30A側の一次スリット31から生じる亀裂を、同じく内部に堆積物のない裏面30B側の一次スリット31まで断面直線状をなすようにうまく誘導することができ、その一次スリット31による分割面形状の精度を良好に保つことが可能になる。
同様に、スリット形成工程で形成された二次スリット32に沿って絶縁性基板30を分割する二次分割工程においても、内部に堆積物のない表面30A側の二次スリット32から生じる亀裂を、同じく内部に堆積物のない裏面30B側の二次スリット32まで断面直線状をなすようにうまく誘導することができ、その二次スリット32による分割面形状の精度を良好に保つことが可能となる。
【0035】
すると、チップ抵抗器を製造する際の最終工程における形状の選別など各種のチェックにおいても、本実施形態によって製造されたチップ抵抗器は、その優れた形状特性ゆえに不良品となる割合が少なくなり、歩留まりを高く保つことができる。
【0036】
また、とくに、絶縁性基板30の表面30Aに形成された二次スリット32内に、二次保護膜37が入り込んで堆積していないことから、この二次スリット32に沿って絶縁性基板30を分割したときに、従来では、毛細管現象によって二次保護膜37が二次スリット32内に入り込んでしまって、二次スリット32による分割面に二次保護膜37が付着して美観を損ねていたのに対し、本実施形態では、二次スリット32による分割面に二次保護膜37がまったく付着せず、外観を美麗に保つことができる。
【0037】
さらに、本実施形態では、スリット形成工程で、一次スリット31及び二次スリット32を形成するために、固体レーザ光を発生させるレーザスクライバを用いているから、グリーンシートの状態で刃型によって一次スリット及び二次スリットを形成してから焼成した従来の絶縁性基板のように、これらスリットの形成される部分の密度が上昇して高い硬度を呈することがなくなり、一次スリット31及び二次スリット32に沿った絶縁性基板30の分割時に無理な力が加わることがなく、絶縁性基板30の分割をより円滑に行って、分割面形状のさらなる精度向上を図ることができる。
【0038】
とくに、レーザスクライバから発生させられる固体レーザ光の波長が190nm〜360nmの紫外線領域の範囲に設定されていることから、例えば、発生させられるレーザ光の波長が1064nmに設定された一般的なYAGレーザスクライバを用いた場合のように、一次スリット形成予定位置31A及び二次スリット形成予定位置32Aの周囲にまで熱影響を与えてしまうことがなくなり、不具合が生じることがない。
【0039】
すなわち、本実施形態のように、第二表電極形成工程の直後に、スリット形成工程を行うような場合には、樹脂を塗布して硬化させることにより形成された二次保護膜37上にレーザ光を照射することになるが、上述したような波長を有するレーザ光を用いると、二次スリット形成予定位置32Aの周囲の樹脂が熱影響によって炭化してしまうことがなく、この部分にメッキの付着するおそれをなくすことができる。また、このとき、ガラスペーストを印刷して焼成することにより二次保護層37を形成したのであれば、この二次保護層37にクラックが生じるのを防止することができる。
【0040】
さらに、例えば、絶縁性基板製造工程の直後に、スリット形成工程を行うような場合には、上述したような波長のレーザ光を用いると、一次スリット形成予定位置31A及び二次スリット形成予定位置32Aの周囲に焦げ付きが生じるのを防止でき、また、電極形成工程の直後に、スリット形成工程を行うような場合には、同じく上述したような波長のレーザ光を用いると、裏電極33及び第一表電極34としての電極ペースト中に含まれるガラス成分が表面に浮き出して、メッキ層が付き難くなるのを防止できる。
なお、波長が190nmより小さいレーザ光を発生させるレーザスクライバを用いようすると、このようなレーザスクライバは非常に高価であるため、コスト面での問題が生じてしまう。
【0041】
また、波長が190nm〜360nmの範囲のレーザ光によって一次スリット31及び二次スリット32を形成すると、これら一次スリット31及び二次スリット32の断面形状を鋭いU字溝状にすることが可能となるので、上述したような効果とも相俟って、一次スリット31及び二次スリット32による分割面形状の精度をより向上させることができる。
【0043】
例えば、絶縁性基板30の表面30A側に一次スリット31を形成する表面側一次スリット形成工程を、電極形成工程よりも後で行えば、表面30A側の一次スリット31内に第一表電極34が入り込んで堆積してしまうことがなく、第二表電極形成工程よりも後で行えば、表面30A側の一次スリット31内に第一表電極34及び第二表電極38が入り込んで堆積してしまうことがない。
また、絶縁性基板30の表面30A側に二次スリット31を形成する表面側二次スリット形成工程を、二次保護膜形成工程よりも後で行えば、表面30A側の二次スリット32内に二次保護膜37が入り込んで堆積してしまうことがなく、第二表電極形成工程よりも後で行えば、表面30A側の二次スリット31内に二次保護膜37及び第二表電極38が入り込んで堆積してしまうことがない。
さらに、絶縁性基板30の裏面30B側に一次スリット31,二次スリット32を形成する裏面側一次スリット形成工程,裏面側二次スリット形成工程を、電極形成工程よりも後で行えば、一次スリット31や二次スリット32内に、裏電極33が入り込んで堆積してしまうことがない。
これらを考慮して、表面側一次スリット形成工程,表面側二次スリット形成工程,裏面側一次スリット形成工程,裏面側二次スリット形成工程を、絶縁性基板製造工程よりも後、かつ、分割工程よりも前で、それぞれ任意に行うようにしても構わない。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、絶縁性基板製造工程よりも後にスリット形成工程を行うことから、グリーンシートを焼成して絶縁性基板を製造する際、絶縁性基板を各区画領域に区画するスリットが形成されていないので、このスリットに、焼成時の収縮に起因する歪みが生じない。これにより、後で形成されるスリットで区画される絶縁性基板の各区画領域の形状寸法の精度を向上させることが可能になるとともに、従来のように多数のスクリーンを用意する必要をなくすことができる。
また、スリット形成工程を、保護膜形成工程よりも後に行うことから、表電極や保護膜がスリット内に入り込んで堆積することがなくなり、後で形成されるスリットに沿って絶縁性基板を分割する際に、スリットから生じる亀裂をうまく誘導することが可能となり、その分割面形状を精度良く保つことができる。
そうすると、チップ抵抗器を製造する際の最終工程における形状の選別など各種のチェックにおいても、本発明によって製造されたチップ抵抗器は、その優れた形状特性ゆえに不良品が出にくく、歩留まりを高く保つことができる。
【0045】
また、スリット形成工程では、レーザスクライバから発生させられるレーザ光を用いて絶縁性基板にスリットを形成するから、従来の絶縁性基板のように、スリットの形成された部分の密度が高くなって高い硬度を呈することがなく、分割工程における絶縁性基板の分割をより円滑に行って、分割面形状のさらなる精度向上を図ることができる。
とくに、このレーザ光の波長が360nm以下となるようにしたから、スリットを形成したい位置の周囲にまで熱影響を与えてしまうことがなくなって、これに起因する不具合が生じず、また、スリットの断面形状を鋭く形成することが可能となり、スリットによる分割面形状の精度をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態によるチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す平面説明図である。
【図2】 本実施形態によるチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す平面説明図である。
【図3】 本実施形態によるチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す断面及び平面説明図である。
【図4】 本実施形態によるチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す平面及び断面説明図である。
【図5】 従来のチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す平面説明図である。
【図6】 従来のチップ抵抗器の製造方法を工程順に示す平面説明図である。
【図7】 従来の絶縁性基板を製造する工程を示す断面説明図である。
【図8】 従来の絶縁性基板を製造する工程を示す平面説明図である。
【図9】 従来のチップ抵抗器の製造方法における絶縁性基板の分割の様子を示す断面説明図である。
【符号の説明】
30 絶縁性基板
30A 表面
30B 裏面
31 一次スリット
31A 一次スリット形成予定位置
32 二次スリット
32A 二次スリット形成予定位置
33 裏電極
34 第一表電極
35 抵抗体
36 一次保護膜
37 二次保護膜
38 第二表電極
39 端面電極
40 メッキ層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a chip resistor used as an electronic component.
[0002]
[Prior art]
In general, a chip resistor is manufactured, for example, as shown in FIGS. 5 and 6. First, as shown in FIG. 5A, a plurality of
[0003]
Next, on the back surface of the
[0004]
And as shown in FIG.5 (c), the
[0005]
Further, as shown in FIG. 6 (f), after the trimmed
[0006]
After that, as shown in FIG. 6 (h), the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as shown in FIG. 7, the
However, when the green sheet G in which the
[0008]
As a result, the
[0009]
Further, when an electrode, a resistor, a protective film, and the like are formed on the
[0010]
Then, when the
[0011]
In addition, since the
A chip resistor formed with an error in the accuracy of the shape dimension is regarded as a defective product in the check in the final process, and has been a factor of greatly reducing the yield.
[0012]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a method of manufacturing a chip resistor that does not cause an error in shape and size.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems and achieve such an object, the present invention baked a green sheet. Made of alumina without slits An insulating substrate manufacturing process for manufacturing an insulating substrate; Printing at least a pair of back electrodes on the back surface of the insulating substrate so as to straddle the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position intersecting perpendicularly to the primary slit formation planned position, respectively. At least a pair of surfaces on the surface of the insulating substrate first Front electrode The first electrode and the back electrode are baked at a first predetermined temperature after printing so as to straddle the primary slit formation scheduled position and away from the secondary slit formation planned position. Form first Pair with the electrode forming step first Laminated on part of front electrode And after printing a resistor in a rectangular section defined by the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position, A resistor forming step for firing, a resistance value adjusting step for trimming the resistor to adjust its resistance value, and a protective film covering the trimmed resistor, An epoxy resin is applied in a band shape so as to straddle the secondary slit formation scheduled position, and cured at a third predetermined temperature. A protective film forming step to be formed; After forming the protective film, a resin containing Ag is applied in a band shape so as to straddle the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position along the primary slit formation planned position, and a fourth predetermined temperature is applied. A second electrode forming step of forming by curing with A step of dividing the insulating substrate along a slit formed in the insulating substrate, After the protective film forming step, using the laser light having a wavelength of 190 nm to 360 nm emitted from a laser scriber, the primary slit forming planned position and the secondary slit forming planned position on the front and back surfaces of the insulating substrate are used. Slit forming step for forming each slit It is characterized by having.
In such a manufacturing method, since the slit forming step is performed after the insulating substrate manufacturing step, when the insulating substrate is manufactured by firing the green sheet, a slit is formed that partitions the insulating substrate into each partition region. Therefore, there is no distortion of the slit due to shrinkage during firing. Thereby, it becomes possible to improve the accuracy of the shape and dimension of each partitioned region of the insulating substrate partitioned by the slits to be formed later.
[0014]
In addition, since the slit forming step is performed after the electrode forming step, when the surface electrode is printed on the surface of the insulating substrate, no slit is formed on the surface. Therefore, when the insulating substrate is divided along the slits to be formed later, it becomes possible to induce the cracks generated from the slits well, and the shape of the dividing surface can be accurately determined. Can keep.
In particular, the slit forming process is performed after the protective film forming process. From The surface electrode does not enter and accumulate in the slit, and the protective film does not enter and accumulate in the slit. In the process of dividing the insulating substrate along the slit, the dividing surface is particularly accurate. Shape can be obtained.
[0015]
In the slit forming step, the slit is formed in the insulating substrate by the laser beam generated from the laser scriber. From Like the conventional insulating substrate obtained by forming the slits on the green sheet with a blade mold and firing, the density of the slit-formed part is increased and it does not exhibit high hardness and is divided. The insulating substrate can be divided more smoothly in the process, and the accuracy of the divided surface shape can be further improved.
In particular, the wavelength of laser light generated from a laser scriber 190nm ~ 360nm To be Because For example, as in the case of using a general YAG laser scriber in which the wavelength of the generated laser light is set to 1064 nm, there arises a problem due to thermal influence around the position where the slit is to be formed. In addition, a slit having a sharp cross-sectional shape can be formed, and the accuracy of the dividing surface shape by the slit can be further improved.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in the order of steps with reference to the accompanying drawings.
[Insulating substrate manufacturing process]
By firing a green sheet having a flat, substantially rectangular flat plate shape, an insulating
[0017]
[ first Electrode formation process]
For example, an Ag-Pd-based electrode as a back electrode so as to straddle the primary slit formation planned
[0018]
[Resistor forming process]
As shown in FIG. 1C, a pair of first
[0019]
[Primary protective film formation process]
As shown in FIG. 1D, the primary
The primary
[0020]
[Resistance adjustment process]
While measuring the resistance value of the
[0021]
[Secondary protective film forming step (protective film forming step)]
As shown in FIG. 2F, the trimmed
Here, the temperature at which the resin is cured is set to 200 ° C., and is higher than the temperature at which the back electrode, the first
[0022]
[Second surface electrode forming step]
As shown in FIG. 2G, at the first
The reason why the temperature at which this resin is cured is set to a low temperature of 200 ° C. is to prevent the resistance value of the
[0023]
[Slit formation process]
As shown in FIG. 2 (h), the wavelength was set in a range of 190 to 360 nm with respect to the primary slit formation planned
Here, in the present embodiment, the irradiation conditions and the like for the laser beam are set as follows, for example.
・ Output 2W
・ Q-rate 10kHz
・ Wavelength 266nm
・ Processing depth (described later) About 50 μm (front side) About 25 μm (back side)
・ Processing speed: 10mm / s
・ Scribe count: 2 times (front side) 1 time (back side)
[0024]
At this time, since the second
Further, since the secondary
[0025]
Further, since the
In this way, the plurality of
[0026]
The
[0027]
[Primary division process (division process)]
By applying tension to the
[0028]
[End face electrode formation process]
A plurality of strip-shaped insulating
[0029]
[Secondary division process (division process)]
By applying tension to the
[0030]
[Plating layer formation process]
As shown in FIG. 4 (m), for example, after Ni plating is performed so as to cover the
[0031]
Finally, various checks such as shape selection are performed, and those that pass this check become chip resistors as products.
[0032]
As described above, in the method of manufacturing the chip resistor according to the present embodiment, when the insulating
[0033]
In the present embodiment, the slit forming step is performed immediately after the second front electrode forming step, that is, immediately before the primary division step. Therefore, when the
[0034]
Thereby, in the primary division step of dividing the insulating
Similarly, in the secondary dividing step of dividing the insulating
[0035]
Then, even in various checks such as shape selection in the final process when manufacturing a chip resistor, the chip resistor manufactured according to this embodiment has a reduced ratio of defective products due to its excellent shape characteristics, Yield can be kept high.
[0036]
In particular, since the secondary
[0037]
Furthermore, in this embodiment, since a laser scriber that generates solid-state laser light is used to form the
[0038]
In particular, since the wavelength of the solid-state laser light generated from the laser scriber is set in the ultraviolet range of 190 nm to 360 nm, for example, a general YAG laser in which the wavelength of the generated laser light is set to 1064 nm As in the case of using a scriber, there is no thermal influence around the primary slit formation planned
[0039]
That is, in the case where the slit forming step is performed immediately after the second surface electrode forming step as in the present embodiment, the laser is applied on the secondary
[0040]
Further, for example, in the case where the slit forming process is performed immediately after the insulating substrate manufacturing process, when the laser beam having the wavelength as described above is used, the primary slit forming
If a laser scriber that generates a laser beam having a wavelength smaller than 190 nm is used, such a laser scriber is very expensive, which causes a problem in terms of cost.
[0041]
Further, when the
[0043]
For example, if the surface side primary slit forming step for forming the
Further, if the surface side secondary slit forming step for forming the
Further, if the back side primary slit forming step and the back side secondary slit forming step for forming the
In consideration of these, the front side primary slit forming step, the front side secondary slit forming step, the back side primary slit forming step, and the back side secondary slit forming step are performed after the insulating substrate manufacturing step and the dividing step. It may be arbitrarily performed before each.
[0044]
【Effect of the invention】
According to the present invention, since the slit forming process is performed after the insulating substrate manufacturing process, when the insulating substrate is manufactured by baking the green sheet, the slits that partition the insulating substrate into the respective partition regions are formed. Therefore, there is no distortion in the slit due to shrinkage during firing. This makes it possible to improve the accuracy of the shape and size of each partition region of the insulating substrate that is partitioned by slits that will be formed later, and eliminates the need to prepare a large number of screens as in the prior art. it can.
Further, since the slit forming process is performed after the protective film forming process, the surface electrode and the protective film do not enter and accumulate in the slit, and the insulating substrate is divided along the slit to be formed later. At this time, it becomes possible to induce the cracks generated from the slits well, and the shape of the divided surface can be maintained with high accuracy.
Then, even in various checks such as shape selection in the final process when manufacturing the chip resistors, the chip resistors manufactured according to the present invention are difficult to produce defective products due to their excellent shape characteristics, and keep the yield high. be able to.
[0045]
Further, in the slit forming step, the slit is formed in the insulating substrate using the laser light generated from the laser scriber, so that the density of the portion where the slit is formed is high as in the conventional insulating substrate. The insulating substrate can be more smoothly divided in the dividing step without exhibiting hardness, and the accuracy of the dividing surface shape can be further improved.
In particular, since the wavelength of the laser beam is set to be 360 nm or less, there is no thermal influence around the position where the slit is to be formed, and there is no inconvenience caused by this, The cross-sectional shape can be formed sharply, and the accuracy of the shape of the dividing surface by the slit can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory plan view showing a chip resistor manufacturing method according to an embodiment in the order of steps;
FIG. 2 is an explanatory plan view showing the method of manufacturing the chip resistor according to the present embodiment in the order of steps.
FIG. 3 is a cross-sectional and plan view illustrating the chip resistor manufacturing method according to the present embodiment in the order of steps.
4A and 4B are a plan view and a cross-sectional explanatory view showing the manufacturing method of the chip resistor according to the embodiment in the order of steps.
FIG. 5 is an explanatory plan view showing a conventional chip resistor manufacturing method in the order of steps;
FIG. 6 is an explanatory plan view showing a conventional chip resistor manufacturing method in the order of steps.
FIG. 7 is a cross-sectional explanatory view showing a process for manufacturing a conventional insulating substrate.
FIG. 8 is an explanatory plan view showing a process of manufacturing a conventional insulating substrate.
FIG. 9 is an explanatory cross-sectional view showing a state of dividing an insulating substrate in a conventional chip resistor manufacturing method.
[Explanation of symbols]
30 Insulating substrate
30A surface
30B reverse side
31 Primary slit
31A Primary slit formation planned position
32 Secondary slit
32A Secondary slit formation planned position
33 Back electrode
34 First surface electrode
35 resistors
36 Primary protective film
37 Secondary protective film
38 Second surface electrode
39 End face electrode
40 plating layer
Claims (1)
前記絶縁性基板の裏面に少なくとも一対の裏電極を、一次スリット形成予定位置とこの一次スリット形成予定位置に直交して交差する二次スリット形成予定位置とをそれぞれ跨ぐようにして印刷するとともに、前記絶縁性基板の表面に少なくとも一対の第一表電極を、前記一次スリット形成予定位置を跨ぎかつ前記二次スリット形成予定位置から離間するように印刷した後に、第1の所定温度で焼成して裏電極及び第一表電極を形成する第一電極形成工程と、
前記対となる第一表電極の一部に積層し、前記一次スリット形成予定位置と前記二次スリット形成予定位置とによって矩形状に区画される区画内に抵抗体を印刷した後に、第2の所定温度で焼成する抵抗体形成工程と、
前記抵抗体をトリミングしてその抵抗値を調整する抵抗値調整工程と、
前記トリミングされた抵抗体を被覆する保護膜を、前記二次スリット形成予定位置を跨ぐようにエポキシ系樹脂を帯状に塗布して第3の所定温度で硬化させて形成する保護膜形成工程と、
前記保護膜を形成した後、前記一次スリット形成予定位置に沿って一次スリット形成予定位置と前記二次スリット形成予定位置とを跨ぐようにAgを含む樹脂を帯状に塗布して第4の所定温度で硬化させて形成する第二電極形成工程と、
前記絶縁性基板をこの絶縁性基板に形成されたスリットに沿って分割する分割工程とを備え、
前記保護膜形成工程よりも後に、レーザスクライバから発せられる190nm〜360nmの波長を有するレーザ光を用いて前記絶縁性基板の表面及び裏面の前記一次スリット形成予定位置及び前記二次スリット形成予定位置にそれぞれ前記スリットを形成するスリット形成工程を有することを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。An insulating substrate manufacturing process for manufacturing an insulating substrate made of alumina in which a slit is not formed by firing a green sheet;
At least a pair of back electrodes is printed on the back surface of the insulating substrate so as to straddle the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position intersecting at right angles to the primary slit formation planned position, and At least a pair of first front electrodes is printed on the surface of the insulating substrate so as to straddle the primary slit formation planned position and be separated from the secondary slit formation planned position, and then baked at a first predetermined temperature. A first electrode forming step of forming an electrode and a first surface electrode ;
After stacking on a part of the first front electrode to be paired and printing a resistor in a rectangular section defined by the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position, A resistor forming step of firing at a predetermined temperature ;
A resistance value adjusting step of trimming the resistor and adjusting its resistance value;
A protective film forming step for forming the protective film covering the trimmed resistor by applying an epoxy resin in a band shape so as to straddle the secondary slit formation planned position and curing at a third predetermined temperature ; and
After forming the protective film, a resin containing Ag is applied in a band shape so as to straddle the primary slit formation planned position and the secondary slit formation planned position along the primary slit formation planned position, and a fourth predetermined temperature is applied. A second electrode forming step of forming by curing with ,
A dividing step of dividing the insulating substrate along slits formed in the insulating substrate,
After the protective film forming step, using the laser light having a wavelength of 190 nm to 360 nm emitted from a laser scriber, the primary slit forming planned position and the secondary slit forming planned position on the front and back surfaces of the insulating substrate are used. A method for manufacturing a chip resistor, comprising a slit forming step for forming the slits .
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