JP4907123B2 - 有機性廃棄物の処理方法及び処理システム - Google Patents
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Description
メタン発酵を用いた一般的な有機性廃棄物の処理システムの概要を図6に示す(特許文献1参照)。この処理システムでは、まず、必要に応じて、前処理装置51にて有機性廃棄物の夾雑物除去、破砕、固液分離等の前処理を行った後、複数の有機性廃棄物(バイオマス)をメタン発酵槽52の前段若しくはメタン発酵槽そのものにおいて混合し、メタン発酵させて消化汚泥とバイオガスを得た後、生物学的脱窒素処理装置53にて生物学的脱窒素処理し、処理水を固液分離装置54にて固液分離して分離液と汚泥を得る。該分離液は高度処理装置55にて高度処理した後に放流される。固液分離装置54にて得られた汚泥は、汚泥処理設備56にて処理される。一方、メタン発酵槽62から引抜かれた消化汚泥は、そのまま液肥として活用されたり、別途堆肥化設備57を有する場合には、該消化汚泥を水分調整のために堆肥化設備へ噴霧する場合もある。
また、メタン発酵には、中温発酵及び高温発酵があり、その優位性は対象物によって異なるが、全ての廃棄物を混合してメタン発酵する場合は、高温もしくは中温の1種類しか採用できず、効率的な発酵は困難である。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、異なる特性を有する複数の有機性廃棄物の処理に適し、各々の廃棄物の特性を生かした効率的な処理が可能で、特に高品質の堆肥又は液肥を製造することができる有機性廃棄物の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
最上流に位置するメタン発酵槽に有機性廃棄物を導入した後、該メタン発酵槽以降のメタン発酵槽に、前段のメタン発酵槽からの消化汚泥とともに他の有機性廃棄物を順次導入するようにし、
前記複数のメタン発酵槽のうち上流側に位置する第1メタン発酵槽には家畜糞尿からなる特定有機性廃棄物を、下流側に位置する第2メタン発酵槽には食品残渣、消化槽汚泥及び生物処理汚泥の少なくとも一つからなる不特定有機性廃棄物を導入するとともに、
前記第1メタン発酵槽からの消化汚泥の一部を液肥又は堆肥化して利用するようにしたことを特徴とする。
また、前記第1メタン発酵槽及び前記第2メタン発酵槽は、夫々複数設けるようにしても良い。このとき、勿論これらのメタン発酵槽は直列接続される。また、複数設けられるメタン発酵槽は、分離して設けられても良いし、隔離壁を介して分割されるようにしても良い。
また、複数のメタン発酵槽を直列配置し、種別分けされた有機性廃棄物を分注せずに、各メタン発酵槽に対して夫々導入する構成としたため、メタン発酵槽における水理学的滞留時間(HRT)を夫々の有機性廃棄物に適した条件に設定することができ、設備能力的にも運転エネルギー的にも効率的なメタン発酵を実現することが可能である。
前記堆肥化設備に前記特定有機性廃棄物を導入するとともに、
前記水分調整にて、前記第1メタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を前記堆肥化設備に供給することを特徴とする。
このように、特定有機性廃棄物のみが処理される第1メタン発酵槽からの消化汚泥を前記堆肥化設備に供給することにより、該堆肥化設備内には排出元の明らかな廃棄物のみが持ち込まれることとなり、堆肥若しくは液肥の品質低下を防止できる。
また、前記水分調整にて、水を前記堆肥化設備に供給するようにしても良い。
本発明では、分解性の高い廃棄物を後段側のメタン発酵槽に、その前段にて発生する消化汚泥とともに投入する構成としたため、前段にて十分に馴致されたメタン発酵菌が流入し、有機酸のメタン発酵速度を高く維持でき、有機酸の蓄積によるメタン発酵阻害(酸敗)を防止することができる。また、前段の分解性の低い廃棄物をメタン発酵した消化汚泥中には、未分解の固形物が含まれるため、槽内において菌床が確保でき、菌の増殖速度を高くとることができるため、メタン発酵運転の安定化を図ることができる。さらに、メタン発酵槽に投入する負荷の調整に最も注意が必要な立ち上げ時においても、前段槽からのメタン菌が流入するため、分解率が高く、不安定となりやすいメタン発酵槽においても安定立ち上げが可能となる。さらにまた、分解性が悪い廃棄物ほど滞留時間を長く採れるため、装置全体の分解率を高めることができる。
このように、未消化物を可溶化することで、メタン発酵槽内での分解性が向上し、ガス発生量を増加させることができる。また、消化汚泥中の未分解物量の低減を図ることができるため、消化汚泥を液肥として利用する際の良質化を図ることができるとともに、水処理する場合には余剰汚泥発生量の低減を図ることができる。
本発明では、所定のメタン発酵槽からの消化汚泥を分岐させて水処理系に移送する構成としたため、必要以上に各メタン発酵槽の滞留時間を長くすること無く、効率的なメタン発酵を行うことができる。また、後段にて消化液の生物学的脱窒素処理を行う場合、一部の未消化物を脱窒素用の栄養源として利用することができ、効率的である。
このように、堆肥化設備において脱臭用の特定有機性廃棄物を用いて脱臭を行う構成としたため、廃棄物の有効利用が可能であるとともに、廃棄物の排出源が明らかであるため、製造される堆肥又は液肥の高品質化が可能となる。前記脱臭作用を有する特定有機性廃棄物とは、例えばコーヒー糟、茶殻、炭化物等が挙げられる。
最上流に位置するメタン発酵槽は有機性廃棄物を導入する手段を有し、該メタン発酵槽より下流側のメタン発酵槽は、前段のメタン発酵槽からの消化汚泥を導入する手段と他の有機性廃棄物を導入する手段を有するように構成し、
前記複数のメタン発酵槽のうち、上流側に位置する第1メタン発酵槽に導入される有機性廃棄物は、家畜糞尿からなる特定有機性廃棄物であり、下流側に位置する第2メタン発酵槽に導入される有機性廃棄物が、食品残渣、消化槽汚泥及び生物処理汚泥の少なくとも一つからなる不特定有機性廃棄物であるとともに、前記堆肥化設備に導入される有機性廃棄物が他の特定有機性廃棄物であるとともに、
前記第1メタン発酵槽からの消化汚泥の一部を液肥又は堆肥化して利用するようにしたことを特徴とする。
さらに、前記水分調整手段が、水を前記堆肥化設備に供給する手段であることを特徴とする。
また、前記第2メタン発酵槽が複数設けられ、該第2メタン発酵槽の上流側から下流側に向けて、前記不特定有機性廃棄物のうち分解率の低い順に導入することを特徴とする。
さらにまた、前記複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかのメタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を、生物学的脱窒素処理装置若しくは固液分離装置に導入するバイパスラインを設けたことを特徴とする。
図1乃至図5は、本発明の実施例1乃至実施例3に係る有機性廃棄物の処理システムを示す図である。
本実施例1に係る有機性廃棄物の処理システムでは、特定有機性廃棄物20及び不特定有機性廃棄物25を前処理する前処理装置を必要に応じて設ける。前処理装置には、破砕装置、夾雑物除去装置、沈殿槽、脱水装置等の固液分離装置が適宜設けられる。
第1メタン発酵槽11は、槽内にメタン発酵菌等の嫌気性微生物が繁殖しており、嫌気性微生物が卓越して繁殖できる環境に温度、pH等の条件が維持されており、槽内で有機性廃棄物20中の有機物を主にガス化反応によって分解処理することによりメタンガスを生成させるようになっている。特に、本実施例では30〜40℃程度の槽内温度で発酵を行う中温発酵が適している。該第1メタン発酵槽11は、廃棄物の水量調整や濃度調整、各種有機性廃棄物の混合、或いはメタン発酵プロセスのうち加水分解反応、酸発酵反応等を行う調整槽を別に設けても良いし、同一槽内で行うようにしても良い。また、該第1メタン発酵槽11は、分離して複数設けても良いし、隔壁により区画されたメタン発酵領域を複数設けることもできる。
第2メタン発酵槽12は、前記第1メタン発酵槽11と直列に接続され、且つ該第1メタン発酵槽11と略同様の構造を有するが、流入廃棄物に応じて滞留時間、槽容積等が設定されている。該第2メタン発酵槽12には、前記第1メタン発酵槽11からの消化汚泥22と、不特定有機性廃棄物25が導入される。第2メタ発酵槽12でのメタン発酵により得られた消化汚泥26は、後段の水処理系へ導かれる。該第2メタン発酵槽12は、分離して複数設けても良いし、隔壁により区画されたメタン発酵領域を複数設けることもできる。
また、本実施例では、複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかから消化汚泥を引抜く構成とするが、好適には全ての槽内から引抜くようにすると良い。これにより、後段水槽のメタン菌濃度保持に必要な分のみについて、前段の消化汚泥を後段に移送することができるため、水槽容量を効率化できる。また、後段に水処理系を設置する場合に、栄養源補給が効率的となる。
堆肥化設備13は、一又は複数の発酵槽から構成され、さらに該発酵槽は散水管等の水分調整手段、廃棄物中に空気を供給する酸気管などを備える。各発酵槽では、好気性条件下で発酵、乾燥を行い堆肥が製造される。好適には、発酵槽前段側では有機性廃棄物の含水率が50〜70重量%程度とし、後段側では含水率が40重量%程度となるように、前記水分調整手段により水分調整が行われる。
本実施例では、前記水分調整に利用する液として、前記第1メタン発酵槽11から排出される消化汚泥の一部を引抜いた、引抜消化汚泥23を用いている。該引抜消化汚泥23を堆肥化設備13内の発酵中の廃棄物に噴霧するようにしている。
このようにして製造された堆肥30は、成型、袋詰して搬出される。
さらに、本実施例では、堆肥化設備13において、脱臭用有機性廃棄物29を用いて脱臭を行う構成としたため、廃棄物の有効利用が可能であるとともに、脱臭用として特定の有機性廃棄物利用により不純物の混入を防ぎ、製造される堆肥又は液肥の高品質化に寄与する。
前記生物学的脱窒素処理装置14は、微生物の分解作用により処理液中の有機物を分解する設備であり、生物学的脱窒素装置の他にも曝気処理設備、嫌気性発酵設備等の各種生物処理システムを用いることができ、またこれらを一又は適宜組み合わせて用いるようにしても良い。前記固液分離装置15としては、重力沈降方式、遠心分離方式、、膜分離方式、凝集分離方式、浮上分離方式等を用いることができる。前記高度処理装置16としては凝集分離装置、活性炭吸着塔等が挙げられ、前記固液分離後の処理液が放流水準に満たない場合に必要に応じて設置すると良い。
本実施例2では、特定有機性廃棄物20、27と不特定有機性廃棄物32、33を処理対象としている。不特定有機性廃棄物は分解率によって種別分けされており、本実施例では、低分解性不特定有機性廃棄物(以下、低分解性廃棄物と称す)32と、高分解性不特定有機性廃棄物(以下、高分解性廃棄物と称す)33とに種別分けしている。前記低分解性廃棄物32とは、分解速度の低い有機性廃棄物であり、例えば浄化槽汚泥等の各種生物処理汚泥、家畜糞尿等が挙げられる。前記高分解性廃棄物33とは、分解速度の高い有機性廃棄物であり、例えば食品残渣等が挙げられる。
図3に示す実施例2では、まず特定有機性廃棄物20を固液分離した分離液を第1メタン発酵槽11に導入し、メタン発酵を行う。該第1メタン発酵槽11から引抜いた消化汚泥22は、低分解性廃棄物32とともに第2メタン発酵槽12に導入する。同様に、該メタン発酵槽12から引抜いた消化汚泥26を、前記低分解性廃棄物32よりも高い分解率を有する有機性廃棄物とともに次段のメタン発酵槽へ導入する。このようにして、第nメタン発酵槽17へは、その前段のメタン発酵槽からの消化汚泥と高分解性廃棄物22が導入される。
従って、前記第1メタン発酵槽11に導入される廃棄物は、特定有機性廃棄物20のみとなり、該第1メタン発酵槽11からの消化汚泥は不純物が極めて少なくなり、堆肥又は液肥の原料として用いる際に、製造された堆肥又は液肥が高品質化する。
また、前段の分解性の低い廃棄物をメタン発酵した消化汚泥中には、未分解の固形物が含まれるため、槽内において菌床が確保でき、菌の増殖速度を高くとることができるため、メタン発酵運転の安定化を図ることができる。
さらに、メタン発酵槽に投入する負荷の調整に最も注意が必要な立ち上げ時においても、前段槽からのメタン菌が流入するため、分解率が高く、不安定となりやすいメタン発酵槽においても安定立ち上げが可能となる。
さらにまた、分解性が悪い廃棄物ほど滞留時間を長く採れるため、装置全体の分解率を高めることができる。
可溶化装置18は、複数設置したうち何れかのメタン発酵槽の後段に設けられ、該メタン発酵槽からの消化汚泥を可溶化処理し、得られた可溶化汚泥35は次段のメタン発酵槽に導入される。
該可溶化設備13は、物理化学的可溶化、生物学的可溶化、機械的可溶化等の何れの方法でも良く、例えばオゾン酸化手段、超音波手段、水熱を含む加熱手段、溶菌酵素供給手段、キャビテーション発生手段、酸化剤添加手段、電気分解手段、アルカリ剤添加手段、機械的せん断・摩擦手段等が挙げられ、これらの少なくとも1若しくは2以上を組み合わた手段を有する。好適には前記可溶化装置18はオゾン酸化手段を有する。
本実施例では複数設置したメタン発酵槽の少なくとも一部のメタン発酵槽において、次工程以降のメタン発酵槽をバイパスし、前記メタン発酵槽からの消化汚泥を固液分離装置38若しくは生物学的脱窒素処理装置37に導入する構成としている。例えば、図5に示されるように、第1メタン発酵槽11からの消化汚泥22は可溶化装置18にて可溶化処理された後に、可溶化汚泥35の少なくとも一部が分岐され、生物学的脱窒素処理装置37に導入される。該生物学的脱窒素処理装置37にて得られた生物処理液は固液分離装置38に導入され、得られた固液分離液は高度処理装置39にて放流基準を満たすように高度処理された後に放流される。尚、生物学的脱窒素処理装置37、固液分離装置38、高度処理装置39からなる水処理系は、実施例1に記載した水処理系(ここでは第nメタン発酵槽17後段の水処理系)と同一であっても良い。
また、後段にて消化液の生物学的脱窒素処理を行う場合、一部の未消化物を脱窒素用の栄養源として利用することができ、効率的である。
さらに、可溶化装置18を設けた場合、可溶化汚泥の一部を生物学的脱窒素装置37に流入させることで、可溶化により生じたBODを脱窒素に必要な栄養源として利用できるため、脱窒の際に必要なメタノール等のBOD成分の添加量を削減できる。
12 第2メタン発酵槽
13 堆肥化設備
17 第nメタン発酵槽
18 可溶化装置
20 特定有機性廃棄物
23 引抜消化汚泥
25 不特定有機性廃棄物
27 特定有機性廃棄物
29 脱臭用有機性廃棄物
31 水
32 低分解性不特定有機性廃棄物(低分解性廃棄物)
33 高分解性不特定有機性廃棄物(高分解性廃棄物)
35、36 可溶化汚泥
37 生物学的脱窒素装置
38 固液分離装置
39 高度処理装置
Claims (13)
- 直列に接続された複数のメタン発酵槽にて有機性廃棄物をメタン発酵する有機性廃棄物の処理方法において、
最上流に位置するメタン発酵槽に有機性廃棄物を導入した後、該メタン発酵槽以降のメタン発酵槽に、前段のメタン発酵槽からの消化汚泥とともに他の有機性廃棄物を順次導入するようにし、
前記複数のメタン発酵槽のうち上流側に位置する第1メタン発酵槽には家畜糞尿からなる特定有機性廃棄物を、下流側に位置する第2メタン発酵槽には食品残渣、消化槽汚泥及び生物処理汚泥の少なくとも一つからなる不特定有機性廃棄物を導入するとともに、
前記第1メタン発酵槽からの消化汚泥の一部を液肥又は堆肥化して利用するようにしたことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。 - 有機性廃棄物を堆肥化設備にて水分調整しながら堆肥化する請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法であって、
前記堆肥化設備に前記特定有機性廃棄物を導入するとともに、
前記水分調整にて、前記第1メタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を前記堆肥化設備に供給することを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。 - 有機性廃棄物を堆肥化設備にて水分調整しながら堆肥化する請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法であって、
前記堆肥化設備に前記特定有機性廃棄物を導入するとともに、
前記水分調整にて、水を前記堆肥化設備に供給することを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。 - 前記第2メタン発酵槽が複数設けられ、該第2メタン発酵槽の上流側から下流側に向けて、前記不特定有機性廃棄物のうち分解率の低い順に導入することを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。
- 前記複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかのメタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥を可溶化した後に、可溶化汚泥を次段のメタン発酵槽に導入することを特徴とする請求項1若しくは4記載の有機性廃棄物の処理システム。
- 前記複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかのメタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を分岐させ、該消化汚泥を生物学的脱窒素処理若しくは固液分離することを特徴とする請求項1若しくは4記載の有機性廃棄物の処理方法。
- 前記堆肥化設備に、前記特定有機性廃棄物とともに、脱臭作用を有する特定有機性廃棄物を供給することを特徴とする請求項2若しくは3記載の有機性廃棄物の処理方法。
- 直列に接続された複数のメタン発酵槽と、水分調整手段を有する堆肥化設備とを備えた有機性廃棄物の処理システムにおいて、
最上流に位置するメタン発酵槽は有機性廃棄物を導入する手段を有し、該メタン発酵槽より下流側のメタン発酵槽は、前段のメタン発酵槽からの消化汚泥を導入する手段と他の有機性廃棄物を導入する手段を有するように構成し、
前記複数のメタン発酵槽のうち、上流側に位置する第1メタン発酵槽に導入される有機性廃棄物は、家畜糞尿からなる特定有機性廃棄物であり、下流側に位置する第2メタン発酵槽に導入される有機性廃棄物が、食品残渣、消化槽汚泥及び生物処理汚泥の少なくとも一つからなる不特定有機性廃棄物であるとともに、前記堆肥化設備に導入される有機性廃棄物が他の特定有機性廃棄物であるとともに、
前記第1メタン発酵槽からの消化汚泥の一部を液肥又は堆肥化して利用するようにしたことを特徴とする有機性廃棄物の処理システム。 - 前記水分調整手段が、前記第1メタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を前記堆肥化設備に供給する手段であることを特徴とする請求項8記載の有機性廃棄物の処理システム。
- 前記水分調整手段が、水を前記堆肥化設備に供給する手段であることを特徴とする請求項8記載の有機性廃棄物の処理システム。
- 前記第2メタン発酵槽が複数設けられ、該第2メタン発酵槽の上流側から下流側に向けて、前記不特定有機性廃棄物のうち分解率の低い順に導入することを特徴とする請求項8記載の有機性廃棄物の処理システム。
- 前記複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかのメタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥を可溶化する可溶化装置を備え、該可溶化装置にて得られた可溶化汚泥を次段のメタン発酵槽に導入することを特徴とする請求項8若しくは11記載の有機性廃棄物の処理システム。
- 前記複数のメタン発酵槽のうち少なくとも何れかのメタン発酵槽から引抜かれた消化汚泥の少なくとも一部を分岐させ、該消化汚泥を生物学的脱窒素処理装置若しくは固液分離装置に導入するバイパスラインを設けたことを特徴とする請求項8若しくは11記載の有機性廃棄物の処理システム。
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