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JP4997304B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関する。
近年、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子では、サファイア等の成長用基板の上に、発光部を含む積層体を形成して製造する技術が用いられている。この製造方法は、以下の手順で行われる。例えば、サファイア等の基板の上に、発光部を含む積層体を成長させる。次いで、この成長用基板とは反対側の積層体の主面に導電性基板を接合させた後、積層体から成長用基板を除去する。そして、成長用基板を除去した積層体の表面と、導電性基板と、にそれぞれ電極を形成する。
上述したプロセスに関し、積層体から成長用基板を除去する手段として、レーザリフトオフ法(Laser Lift Off)が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、成長用基板を除去した後、積層体を分離するエッチング工程において、導電性基板と積層体とを接合する接合金属がむき出しになる。この接合金属の一部が剥がれたり、オーバーエッチングによって飛散すると、リーク電流を発生させる原因になる。
特開2009−099675号公報
本発明は、リーク電流を十分に抑制した半導体発光素子及びその製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、第1導電型の第1半導体層、第2導電型の第2半導体層及び前記第1半導体層と前記第2半導体層との間に設けられた発光部を含み、素子端部側のであってエッチングによって形成される側面を有する積層体と、前記積層体の第1主面に選択的に設けられた第1電極と、前記積層体の前記第1主面とは反対側の第2主面の一部に接する第2電極と、前記積層体の前記第2主面の側に、接合金属を介して接合された支持基板と、前記積層体において、前記第2主面を除く少なくとも前記側面に設けられた保護膜と、前記第2主面における前記一部以外の領域と、前記接合金属と、の間、及び前記保護膜における前記第2主面の側の面と、前記接合金属と、の間に設けられた誘電体膜と、を備え、前記誘電体膜は、前記一部以外の領域から前記側面の外側の前記素子端部まで設けられ、前記第2電極は、前記接合金属の前記積層体側の全面と接し、前記一部から前記誘電体膜にかかるまで形成されたことを特徴とする半導体発光素子が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、第1基板に、第1導電型の第1半導体層、発光部及び第2導電型の第2半導体層を含む積層体を形成する工程と、前記積層体における前記第1基板とは反対側の第2主面に、誘電体膜を形成する工程と、前記誘電体膜を選択的に除去して前記第2主面のうち前記誘電体膜の除去された面及び除去されずに残った前記誘電体膜を覆うように第2電極を形成する工程と、前記第2電極の側に金属層を形成し、前記金属層を介して第2基板を接合する工程と、前記第1基板における前記第2基板とは反対側の面からレーザ光を照射し、前記第1基板を前記積層体から剥離する工程と、前記積層体を、前記第主面の側から前記誘電体膜手をエッチングストップ層として選択的に除去する工程と、前記積層体の前記第2主面とは反対側の第1主面に、第1電極を形成する工程と、を備えたことを特徴とする半導体発光素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、リーク電流を十分に抑制した半導体発光素子及びその製造方法が提供される。
第1の実施の形態に係る半導体発光素子を例示する模式的断面図である。 他の第2電極を有する半導体発光素子を例示する模式的断面図である。 誘電体膜の構成を例示する模式的断面図である。 比較例に係る半導体発光素子を例示する模式的断面図である。 第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。 第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。 第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。 比較例に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式図である。 比較例に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式図である。 比較例に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式図である。 第3の実施の形態に係る半導体発光素子120を例示する模式的断面図である。 第2電極及び誘電体膜の構成を例示する模式的断面図である。 第4の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。 第4の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。 第4の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る半導体発光素子110を例示する模式的断面図である。
図1に表したように、第1の実施の形態に係る半導体発光素子110は、積層体20と、積層体20の第1主面20aに選択的に設けられた第1電極30と、積層体20の第1主面20aとは反対側の第2主面20bに選択的に設けられた第2電極40と、第2電極40の側に設けられ、接合金属61を介して接合された支持基板60と、積層体20において、第2主面20bを除く少なくとも側面20cに設けられた保護膜80と、第2主面20bにおける第2電極40が設けられていない領域と、接合金属61と、の間、及び保護膜80における第2主面20bの側の面(保護主面80a)と、接合金属61と、の間に設けられた誘電体膜50と、を備える。
半導体発光素子110は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。
積層体20は、第1導電型の第1半導体層21と、第2導電型の第2半導体層22と、第1半導体層21と第2半導体層22との間に設けられた発光部23と、を含む。なお、本実施の形態においては、第1導電型をn形、第2導電型をp形として説明する。
誘電体膜50には、例えば酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化チタンが用いられる。誘電体膜50は、これらの材料のうち選択された一つによる単層膜であったり、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜であったりする。
誘電体膜50は、後述する半導体発光素子110の製造工程において、積層体20をエッチングする際のストッパ膜として利用される。
誘電体膜50がストッパ膜として利用されると、積層体20をエッチングする際、誘電体膜50の下にある接合金属61は、誘電体膜50によって被覆される状態になる。すなわち、誘電体膜50は、製造工程中、接合金属61を被覆して、接合金属61の一部が剥がれることを防止する。また、積層体20をエッチングする際のオーバーエッチングが発生しても、誘電体膜50は、接合金属61がエッチングされることを防止する。これにより、オーバーエッチングによって接合金属61がダストとして飛散することがなくなる。よって、半導体発光素子110では、接合金属61に起因するリーク電流の発生が抑制される。
また、誘電体膜50は、積層体20の発光部23から出射される光を反射する反射膜として利用される。すなわち、発光部23から出射される光(発光光)の波長において、誘電体膜50の反射率は、接合金属61の反射率よりも高い。
なお、半導体発光素子110における第2電極40は、図2に表したような態様であってもよい。
図2は、他の第2電極を有する半導体発光素子を例示する模式的断面図である。
図2に表した半導体発光素子110では、第2電極40が全面に形成されている。すなわち、図1に表した半導体発光素子110の第2電極40では、パターニングされているのに対し、図2に表した半導体発光素子110の第2電極40では、パターニングされていない。このため、図2に表した第2電極40は、積層体20の第2主面20bの側において、第2主面20bの一部から誘電体膜50にかかるまで形成されている。
このような第2電極40を用いることで、第2電極40のパターニング工程が不要になる。よって、製造工程が簡素化される。また、第2電極40の平坦性が向上し、接合金属61の密着性を向上できるようになる。
次に、半導体発光素子110の具体例について説明する。
積層体20の第1半導体層21及び第2半導体層22は、例えば窒化物半導体を含む。
発光部23は、例えば多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造を有する。すなわち、発光部23は、複数の障壁層及び複数の井戸層が、交互に繰り返し積層された構造を含んでいる。なお、発光部23は、単一量子井戸(SQW:Single Quantum Well)構造であってもよい。
また、積層体20は、第1半導体層21と発光部23との間に、例えば超格子構造を含んでいてもよい。このような構造により、発光部23は、例えば、青色光、紫色光等を放射する。
積層体20を支持する支持基板60には、例えばシリコン基板が用いられる。支持基板60と積層体20の第2電極40側とを接合する接合金属61は、第2電極40側に設けられた第1金属611と、支持基板60側に設けられた第2金属612と、を有する。
第1金属611には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。第1金属611において、多層金属膜は、第2電極40側から、Ti/Pt/Auの順に積層される。Tiは、例えば第2電極40との間の密着性を向上させる。Ptは、例えばバリア層として機能する。Auは、第2金属612との接着用として機能する。
第2金属612には、例えばTi/Pt/Au/AuSuの多層金属膜が用いられる。第2金属612において、多層金属膜は、支持基板60側から、Ti/Pt/Au/AuSuの順に積層される。Tiは、例えば支持基板60との間の密着性を向上させる。Ptは、例えばバリア層として機能する。Auは、例えば厚さ調整用として用いられる。AuSuは、例えば第1金属611との接合性を向上させる。
第2電極40は、p側電極である。また、第2電極40は、反射電極として機能する。第2電極40には、例えばNi/Agの多層金属膜が用いられる。第2電極40において、多層金属膜は、積層体20の第2主面20b上に、Ni/Agの順に積層される。Niは、例えば積層体20の第2半導体層22との間の密着性を向上させる。Agは、例えば発光部23から出射された光を反射する膜として機能する。
第1電極30は、n側電極である。第1電極30には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。第1電極30において、多層金属膜は、積層体20の第1主面20a上に、Ti/Pt/Auの順に積層される。Tiは、例えば積層体20の第1半導体層21との間の密着性を向上させる。Ptは、例えばバリア層として機能する。Auは、例えばボンディングワイヤといった外部配線との密着性を向上させる。
積層体20の第1主面20aの一部から側壁20cにかけて、保護膜80が設けられている。保護膜80は、例えばリーク低減及び半導体発光素子110を保護する役目を果たす。
誘電体膜50は、単層膜または多層膜である。図3は、積層体20の第2半導体層22、第2電極40及びこれらの間に配置された誘電体膜50の一部を例示する拡大模式図である。ここで、誘電体膜50が単層膜の場合、膜厚dは、例えば以下の式1を満たすように設定される。
nd=mλ/4(m=1、3、5…) …(式1)
なお、上記の式1で、nは誘電体膜50の屈折率、λは発光光の波長である。この式1を満たす膜厚dを有する誘電体膜50では、発光光が効率良く反射される。これにより、半導体発光素子110では、光取り出し効率が向上する。
例えば、酸化シリコンの単層膜が用いられた場合、誘電体膜50の膜厚dは、一例として次のようになる。ここで、条件として、酸化シリコンの屈折率nを1.4とする。また、第2半導体層22としてGaNが用いられ、GaNの屈折率を2.4とする。また、第2電極40には、Ag系金属が用いられているとする。さらに、発光光の波長を、450nmとする。この条件において、式1より、誘電体膜50の膜厚dは、m=1で、約80nmになる。
(比較例)
図4は、比較例に係る半導体発光素子190を例示する模式的断面図である。
比較例に係る半導体発光素子190は、積層体20と、積層体20の第1主面20aの側に選択的に設けられた第1電極30と、積層体20の第1主面20aとは反対側の第2主面20bの側に選択的に設けられた第2電極40と、第2電極40の側に設けられ、接合金属61を介して積層体20を支持する支持基板60と、を備える。
積層体20は、第1導電型の第1半導体層21と、第2導電型の第2半導体層22と、第1半導体層21と第2半導体層22との間に設けられた発光部23と、を含む。また、積層体20の第1主面20aの一部から側壁20cにかけて、保護膜80が設けられている。
比較例に係る半導体発光素子190では、誘電体膜50が設けられてない。すなわち、積層体20の第2主面20bには、選択的に第2電極40が設けられている。この第2主面20bにおいて、第2電極40が設けられていない領域には、接合金属61の第1金属611が設けられている。このため、保護膜80を形成する前の段階では、積層体20を選択的に除去した部分において、第1金属611が露出することになる。
このように、第1金属611が露出すると、製造工程中に第1金属611の一部が剥がれ、金属ダストになる可能性がある。また、積層体20を選択的にエッチングする際、オーバーエッチングが発生すると、第1金属611の表面の一部がエッチングされる。これにより、エッチングされた第1金属611が金属ダストになる可能性がある。金属ダストは、半導体発光素子190のリーク電流を発生させる原因になる。
これに対し、第1の実施の形態に係る半導体発光素子110では、第2主面20bにおける第2電極40が設けられていない領域と、第1金属611と、の間、及び保護主面80aと、第1金属611と、の間に誘電体膜50が設けられている。この誘電体膜50によって第1金属611が被覆され、保護膜80を形成する前の段階であっても、第1金属611は露出しないことになる。また、積層体20を選択的にエッチングする際、オーバーエッチングが発生しても、誘電体膜50がストッパ膜の役目を果たす。これにより、第1金属611に達するオーバーエッチングが防止され、第1金属611に起因する金属ダストの発生が抑制される。
また、比較例に係る半導体発光素子190では、積層体20の第2主面20bにおける第2電極40が設けられていない領域に、接合金属61の第1金属611が設けられている。上記のように、第1金属611には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。この多層金属膜は、第2電極40に比べて発光光の反射率が低い。したがって、第2主面20bにおいて、第1金属611が設けられた領域では、発光光を十分に反射することができない。
これに対し、第1の実施の形態に係る半導体発光素子110では、第2主面20bにおいて、第2電極40が設けられていない領域に、誘電体膜50が設けられている。誘電体膜50における発光光の反射率は、接合金属61における発光光の反射率よりも高い。したがって、第2主面20bでは、第2電極40及び誘電体膜50によって、発光光を十分に反射できることになる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る半導体発光素子110の製造方法の一例を説明する。
図5〜図7は、第2の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。
まず、図5(a)に表したように、例えばサファイアからなる成長用基板(第1基板)70の主面70a上に、バッファ層71を形成した後、第1半導体層21、発光部23及び第2半導体層22を含む積層体20を順に結晶成長させる。積層体20の結晶成長には、例えば有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)が用いられる。この他、分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)により結晶成長を行っても良い。なお、成長用基板70には、サファイア以外に、GaN、SiC、Si及びGaAsなどの各種の材料を用いることができる。
第1半導体層21及び第2半導体層22は、例えば窒化物半導体を含む。第1半導体層21には、例えばn形GaNコンタクト層が含まれる。また、第2半導体層22には、例えばp形AlGaN層、p形MgドープGaN層及びp形GaNコンタクト層が含まれる。
発光部23は、例えば多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造を有する。すなわち、発光部23は、複数の障壁層及び複数の井戸層を、交互に繰り返し積層して形成される。
次に、図5(b)に表したように、積層体20の所定位置にドライエッチングを施し、メサ構造を形成する。このメサ構造により、積層体20の応力が低減する。その後、積層体20の上に誘電体膜50を形成する。誘電体膜50は、後述の積層体20をエッチングする際のストッパ膜として利用される。したがって、誘電体膜50には、積層体20との間で十分なエッチング選択比を得られる材料が用いられる。
また、誘電体膜50は、発光光の反射膜としても利用される。したがって、誘電体膜50は、後述の接合金属61よりも発光光の反射率の高い材料が用いられる。誘電体膜50には、例えば酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化チタンが用いられる。誘電体膜50は、これらの材料から選択された屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜が用いられる。なお、誘電体膜50は、上記の材料のうち選択された一つによる単層膜であってもよい。誘電体膜50は、例えばスパッタ法や蒸着法により形成される。
なお、誘電体膜50として単層膜が適用される場合、膜厚dは、上記(式1)を満たすように設定される。
次に、図5(c)に表したように、例えばフォトリソグラフィによって、誘電体膜50を選択的にエッチングし、積層体20の第2主面20bの一部を露出させる。積層体20の第2主面20bが露出した部分は、第2電極40をコンタクトさせる部分である。
次に、図6(a)に表したように、積層体20の第2主面20bの露出部分及び誘電体膜50の上に、第2電極40を形成する。第2電極40には、例えばNi/Agの多層金属膜が用いられる。Niの膜厚は、例えば1nmである。Agの膜厚は、例えば200nmである。なお、これらの膜厚は一例であり、反射率及び密着性を確保できる厚さであれば、適宜設定可能である。第2電極40は、例えば蒸着法やスパッタ法により形成される。ここで、第2電極40について、全面に形成した後、必要に応じてパターニングを施してもよい。本例の製造方法では、第2電極40をパターニングしない例を説明する。
第2電極40を形成した後は、第2電極40の上に、接合金属61のうち第1金属611を形成する。第1金属611は、例えば蒸着法やスパッタ法により形成される。第1金属611には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば100nmである。Ptの膜厚は、例えば100nmである。Auの膜厚は、例えば400nmである。なお、接合金属61においては、Auの上に、さらにAuSnを形成して、Ti/Pt/Au/AuSnの多層金属膜にしてもよい。
次に、図6(b)に表したように、第2金属612を形成した支持基板(第2基板)60を用意する。支持基板60には、例えば面方位(100)のシリコン基板が用いられる。なお、面方位は(111)等、他の方位であってもよい。支持基板60の厚さは、例えば200μm以上、1ミリメートル(mm)以下である。
第2金属612には、例えばTi/Pt/Au/AuSuの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば100nmである。Ptの膜厚は、例えば150nmである。Auの膜厚は、例えば400nmである。AuSuの膜厚は、例えば1.9μmである。第2金属612は、例えば蒸着法やスパッタ法により、支持基板60上に形成される。
次に、支持基板60の上に形成した第2金属612と、先に製造した成長用基板70の側の第1金属611と、を向かい合わせにして、貼り合わせる。
第1金属611と第2金属612とは、例えば荷重及び加熱によって接合される。すなわち、第1金属611と第2金属612とを対向させた状態で、例えば5kgf/cm以上、500kgf/cm以下の荷重をかけ、例えば、200℃以上、400℃以下に加熱する。これにより、第1金属611と第2金属612とが相互拡散され、これらを接合する。
次に、成長用基板70の側から積層体20に対してレーザ光75を照射し、レーザリフトオフを行う。レーザ光75としては、例えば、エキシマレーザ(KrF:248nm)や、YAGレーザが用いられる。レーザ光75の1スポットの照射径は、例えば図5(b)に表したメサ構造の大きさに合わせるとよい。
レーザ光75は、成長用基板70を透過し、積層体20にまで到達する。この際、成長用基板70と積層体20との間にあるバッファ層71がレーザ光のエネルギーを吸収し、熱分解する。その結果、図6(c)に表したように、成長用基板70は、積層体20から剥離される。
次に、図7(a)に表したように、積層体20をチップの境界線の位置でエッチングする処理を行う。ここで、エッチングとしては、例えば塩素系ガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)が用いられる。なお、図7(a)には、2つのチップに分割する際のエッチング状態が例示されている。積層体20のエッチングは、第1主面20aから徐々に進行していく。そして、誘電体膜50まで到達すると、誘電体膜50がエッチングのストッパ膜としての役目を果たす。誘電体膜50は、積層体20との間で十分なエッチング選択比を有している。例えば、積層体20としてGaNが用いられ、誘電体膜50として酸化シリコンが用いられている場合、酸化シリコンに対するGaNのエッチング選択比は、10である。これにより、誘電体膜50は、積層体20をエッチングする際のストッパ膜として機能する。
次に、図7(b)に表したように、保護膜80を形成する。保護膜80は、リークの低減及び素子の保護の役目を果たす。保護膜80は、例えばスパッタ法により形成される。保護膜80の膜厚は、例えば100nm以上、400nm以下である。
次に、図7(c)に表したように、保護膜80を選択的に除去する。すなわち、積層体20の第1主面20aにおける保護膜80を選択的にエッチングし、除去する。そして、保護膜80が除去され、露出した積層体20の第1主面20aに、第1電極30を形成する。第1電極30には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば20nmである。Ptの膜厚は、例えば50nmである。Auの膜厚は、例えば700nmである。第1電極30は、例えば蒸着法により形成される。
また、支持基板60に、電極膜41を形成する。電極膜41には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば20nmである。Ptの膜厚は、例えば50nmである。Auの膜厚は、例えば700nmである。電極膜41は、例えば蒸着法により形成される。
その後、積層体20及び支持基板60を、チップの境界線の位置で切断(ダイシング)する。これにより、図1に示す半導体発光素子110が形成される。このような製造方法によれば、誘電体膜50によって接合金属61の剥がれやエッチングを防止できる。したがって、接合金属61が金属ダストとして飛散することを抑制できる。
(比較例に係る製造方法)
図8〜図10は、比較例に係る半導体発光素子の製造方法の一例を説明する模式図である。
まず、図8(a)に表したように、例えばサファイアからなる成長用基板70の主面70a上に、バッファ層71を形成した後、第1半導体層21、発光部23及び第2半導体層22を含む積層体20を結晶成長させる。
次に、図8(b)に表したように、積層体20の第2主面20bに第2電極40を選択的に形成する。続いて、図8(c)に表したように、積層体20の所定位置にドライエッチングを施し、メサ構造を形成する。
次に、図9(a)に表したように、積層体20の第2主面20b及び第2電極40を覆うように、第1金属611を形成する。続いて、図9(b)に表したように、第2金属612を形成した支持基板60を用意する。そして、支持基板60の上に形成した第2金属612と、先に製造した成長用基板70の側の第1金属611と、を向かい合わせにして、貼り合わせる。
次に、図9(c)に表したように、成長用基板70の側から積層体20に対してレーザ光75を照射し、レーザリフトオフを行う。これにより、成長用基板70を、積層体20の第1主面20aから剥離する。
次に、図10(a)に表したように、積層体20をチップの境界線の位置でエッチングする処理を行う。ここで、エッチングとしては、例えばドライエッチングが用いられる。なお、図10(a)には、2つのチップに分割する際のエッチング状態が例示されている。積層体20は、第1主面20aからエッチングされる。
次に、図10(b)に表したように、保護膜80を形成する。続いて、図10(c)に表したように、保護膜80を選択的に除去し、露出した積層体20の第1主面20aに、第1電極30を形成する。
その後、積層体20及び支持基板60を、チップの境界線の位置で切断(ダイシング)する。これにより、図4に示す比較例に係る半導体発光素子190が形成される。
比較例に係る半導体発光素子190の製造方法では、図10(a)に表した積層体20の選択的なエッチングにおいて、エッチング部分に第1金属611が露出する。このため、保護膜80によって被覆されるまでの間に、第1金属611の一部が剥がれる可能性がある。また、積層体20をエッチングする際、オーバーエッチングが発生すると、第1金属611もエッチングされてしまう。これにより、エッチングされた第1金属611が金属ダストとして飛散する可能性がある。剥がれた第1金属611や飛散した第1金属611は、金属ダストとして、半導体発光素子190についてリーク電流を発生させる原因になる。
これに対し、本実施の形態に係る半導体発光素子110の製造方法では、第1金属611と積層体20との間に誘電体膜50を設けている。この誘電体膜50によって第1金属611が被覆され、保護膜80を形成する前の段階であっても、第1金属611は露出しない。また、積層体20を選択的にエッチングする際、オーバーエッチングが発生しても、誘電体膜50がストッパ膜として機能し、第1金属611がエッチングされることを防止する。これにより、第1金属611の飛散を抑制できることになる。
(第3の実施の形態)
図11は、第3の実施の形態に係る半導体発光素子120を例示する模式的断面図である。
図12は、第2電極及び誘電体膜の構成を例示する模式的断面図である。
図11に表したように、第3の実施の形態に係る半導体発光素子120は、積層体20、第1電極30、第2電極40、支持基板60、保護膜80及び誘電体膜50を備えている。
第2電極40及び誘電体膜50は、積層体20の第2主面20bにそれぞれ複数設けられている。また、複数の第2電極40と、複数の誘電体膜50と、は交互に配置されている。さらに、複数の誘電体膜50のそれぞれには、第2主面20bとは反対側に、複数の反射膜40aがそれぞれ設けられている。
半導体発光素子120は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。
誘電体膜50には、例えば酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化チタンが用いられる。誘電体膜50は、これらの材料のうち選択された一つによる単層膜であったり、屈折率の異なる材料を組み合わせた多層膜であったりする。
誘電体膜50は、第2主面20bにおける第2電極40が設けられていない領域と、第1金属611と、の間、及び保護主面80aと、第1金属611と、の間に誘電体膜50が設けられている。これにより、後述する半導体発光素子120の製造工程において、積層体20をエッチングする際のストッパ膜として利用される。また、誘電体膜50は、必要に応じて、発光部23から出射される光を反射する反射膜として利用される。
図12に表したように、第3の実施の形態に係る半導体発光素子120は、積層体20の第2主面20bを基準にした、複数の第2電極40と、複数の反射膜40aと、の凹凸構造BPを有する。すなわち、複数の第2電極40は、第2主面20bに接して設けられ、複数の反射膜40aは、第2主面20bに誘電体膜50を介して設けられている。したがって、複数の第2電極40と、複数の反射膜40aと、の間には、第2主面20bに対して誘電体膜50の膜厚に応じた段差が生じる。
凹凸構造BPは、第2主面20bに対して誘電体膜50の膜厚に応じた段差の繰り返しを有する。複数の第2電極40及び複数の反射膜40aは、第2主面20bに沿って、それぞれ例えばストライプ状に設けられている。なお、複数の第2電極40及び複数の反射膜40aは、第2主面20bに沿って、それぞれ島状に設けられていてもよい。
ここで、第2電極40には、例えばNi/Agの多層金属膜が用いられる。第2電極40において、多層金属膜は、積層体20の第2主面20b上に、Ni/Agの順に積層される。第2電極40の膜厚は、例えば200nmである。
また、誘電体膜50の膜厚は、例えば2μm未満である。また、反射膜40aには、例えばNi/Agの多層金属膜が用いられる。反射膜40aにおいて、多層金属膜は、誘電体膜50の第2主面20bとは反対側に、Ni/Agの順に積層される。反射膜40aの膜厚は、例えば200nmである。
反射膜40aは、発光光に対して十分な反射率を有している。また、第2電極40も、発光光に対して十分な反射率を有している。したがって、凹凸構造BPは、発光光を十分に反射できる光反射構造になる。反射膜40aの材質は、第2電極40の材質と同じであっても、異なっていてもよい。なお、反射膜40aの材質と、第2電極40の材質と、を同じにすると、両者を同一工程で製造しやすくなる。
第3の実施の形態に係る半導体発光素子120では、積層体20の第2主面20b側に設けられた凹凸構造BPによって、発光部23から出射した発光光のうち、凹凸構造BP側に出射した発光光を乱反射させる。これにより、発光部23へ戻る光の角度を分散し、発光効率を高める。
なお、発光光の反射の観点から、誘電体膜50は、第2主面20bに対する傾斜面50aを有していてもよい。誘電体膜50の傾斜面50aは、第2電極40の側面と接する。したがって、第2電極40の側面は、傾斜面50aの第2主面20bに対する角度θの補角(180°−θ)になる。角度θの設定により、凹凸構造BPでの光の反射特性が変わることになる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態に係る半導体発光素子120の製造方法の一例を説明する。
図13〜図15は、第4の実施の形態に係る半導体発光素子120の製造方法の一例を説明する模式的断面図である。
まず、図13(a)に表したように、例えばサファイアからなる成長用基板70の主面70a上に、バッファ層71を形成した後、第1半導体層21、発光部23及び第2半導体層22を含む積層体20を結晶成長させる。結晶成長には、例えばMOCVDが用いられる。この他、MBEにより結晶成長を行っても良い。なお、成長用基板70としては、サファイア以外に、GaN、SiC、Si及びGaAsなどの各種の材料を用いることができる。
第1半導体層21及び第2半導体層22は、例えば窒化物半導体を含む。第1半導体層21には、例えばn形GaNコンタクト層が含まれる。また、第2半導体層22には、例えばp形AlGaN層、p形MgドープGaN層及びp形GaNコンタクト層が含まれる。発光部23は、例えばMQW構造を有する。すなわち、発光部23は、複数の障壁層及び複数の井戸層を、交互に繰り返し積層して形成される。
次に、図13(b)に表したように、積層体20の所定位置にドライエッチングを施し、メサ構造を形成する。このメサ構造により、積層体20の応力が低減する。その後、積層体20の上に誘電体膜50を形成する。誘電体膜50は、後述の積層体20をエッチングする際のストッパ膜として利用される。したがって、誘電体膜50としては、積層体20との間で十分なエッチング選択比を得られる材料が用いられる。
誘電体膜50には、例えば酸化シリコン、窒化シリコン及び酸化チタンが用いられる。誘電体膜50は、これらの材料のうち選択された異種の材料を組み合わせた多層膜が用いられる。なお、誘電体膜50は、上記の材料のうち選択された一つによる単層膜であってもよい。誘電体膜50は、例えばスパッタ法や蒸着法により形成される。
次に、図13(c)に表したように、例えばフォトリソグラフィによって、誘電体膜50を選択的にエッチングし、積層体20の第2主面20bにおける一部を露出させる。積層体20の第2主面20bが露出した部分は、第2電極40をコンタクトさせる部分である。ここでは、凹凸構造BPの複数の第2電極40の位置に合わせて誘電体膜50をエッチングする。
次に、図14(a)に表したように、積層体20の第2主面20bの露出部分及び誘電体膜50の上に、反射金属膜40mを形成する。反射金属膜40mには、例えばNi/Agの多層金属膜が用いられる。Niの膜厚は、例えば1nmである。Agの膜厚は、例えば200nmである。なお、これらの膜厚は一例であり、反射率及び密着性を確保できる厚さであれば、適宜設定可能である。反射金属膜40mは、例えば蒸着法やスパッタ法により形成される。
ここで、積層体20の第2主面20bが露出部分に形成された反射金属膜40mは、第2電極40になる。また、誘電体膜50の上に形成された反射金属膜40mは、反射膜40aになる。つまり、第2電極40及び反射膜40aは、反射金属膜40mの形成によって同一工程で形成される。
第2電極40及び反射膜40aを形成した後は、これらの上に、接合金属61のうち第1金属611を形成する。第1金属611は、例えば蒸着法やスパッタ法により形成される。第1金属611には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば100nmである。Ptの膜厚は、例えば100nmである。Auの膜厚は、例えば400nmである。なお、接合金属61においては、Auの上に、さらにAuSnを形成して、Ti/Pt/Au/AuSnの多層金属膜にしてもよい。
第1金属611には、凹凸構造BPの凹凸形状が反映される。
次に、図14(b)に表したように、第2金属612を形成した支持基板60を用意する。支持基板60には、例えば面方位(100)のシリコン基板が用いられる。なお、面方位は(111)等、他の方位であってもよい。支持基板60の厚さは、例えば200μm以上、1ミリメートル(mm)以下である。
第2金属612には、例えばTi/Pt/Au/AuSuの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば100nmである。Ptの膜厚は、例えば150nmである。Auの膜厚は、例えば400nmである。AuSuの膜厚は、例えば1.9μmである。第2金属612は、例えば蒸着法やスパッタ法により、支持基板60上に形成される。
次に、支持基板60の上に形成した第2金属612と、先に製造した成長用基板70の側の第1金属611と、を向かい合わせにして、貼り合わせる。
第1金属611と第2金属612とは、例えば荷重及び加熱によって接合される。すなわち、第1金属611と第2金属612とを対向させた状態で、例えば5kgf/cm以上、500kgf/cm以下の荷重をかけ、例えば、200℃以上、400℃以下に加熱する。これにより、第1金属611と第2金属612とが相互拡散され、これらを接合する。
第1金属611には凹凸構造BPの凹凸形状が反映されているため、平坦形状の場合に比べて第1金属611と第2金属612との接合強度が高まる。
次に、成長用基板70の側から積層体20に対してレーザ光75を照射し、レーザリフトオフを行う。レーザ光75としては、例えば、エキシマレーザ(KrF:248nm)や、YAGレーザが用いられる。レーザ光75の1スポットの照射径は、例えば図13(b)に表したメサ構造の大きさに合わせるとよい。
レーザ光75は、成長用基板70を透過し、積層体20にまで到達する。この際、成長用基板70と積層体20との間にあるバッファ層71がレーザ光のエネルギーを吸収し、熱分解する。その結果、図14(c)に表したように、成長用基板70は、積層体20から剥離される。
次に、図15(a)に表したように、積層体20をチップの境界線の位置でエッチングする処理を行う。ここで、エッチングとしては、例えば塩素系ガスを用いたRIEが用いられる。なお、図15(a)には、2つのチップに分割する際のエッチング状態が例示されている。積層体20のエッチングは、第1主面20aから徐々に進行していく。そして、誘電体膜50まで到達すると、誘電体膜50がエッチングのストッパとしての役目を果たす。誘電体膜50は、積層体20との間で十分なエッチング選択比を有している。例えば、積層体20としてGaNが用いられ、誘電体膜50として酸化シリコンが用いられている場合、酸化シリコンに対するGaNのエッチング選択比は、10である。これにより、誘電体膜50は、積層体20をエッチングする際のストッパ膜として機能する。
次に、図15(b)に表したように、保護膜80を形成する。保護膜80は、リークの低減及び素子の保護の役目を果たす。保護膜80は、例えばスパッタ法により形成される。保護膜80の膜厚は、例えば100nm以上、400nm以下である。
次に、図15(c)に表したように、保護膜80を選択的に除去する。すなわち、積層体20の第1主面20aにおける保護膜80を選択的にエッチングし、除去する。そして、保護膜80が除去され、露出した積層体20の第1主面20aに、第1電極30を形成する。第1電極30には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば20nmである。Ptの膜厚は、例えば50nmである。Auの膜厚は、例えば700nmである。第1電極30は、例えば蒸着法により形成される。
また、支持基板60に、電極膜41を形成する。電極膜41には、例えばTi/Pt/Auの多層金属膜が用いられる。Tiの膜厚は、例えば20nmである。Ptの膜厚は、例えば50nmである。Auの膜厚は、例えば700nmである。電極膜41は、例えば蒸着法により形成される。
その後、積層体20及び支持基板60を、チップの境界線の位置で切断(ダイシング)する。これにより、図11に示す半導体発光素子120が形成される。このような製造方法によれば、誘電体膜50によって接合金属61の剥がれやエッチングを防止できる。したがって、接合金属61がダストとして飛散することを抑制できる。
以上、本発明の実施の形態およびその変形例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の各実施の形態および各変形例においては、第1の導電型をn形、第2の導電型をp形として説明したが、本発明は第1の導電型をp形、第2の導電型をn形としても実施可能である。
また、例えば、半導体発光素子110から放出される光信号を処理できる電子回路を同じ支持基板60の上に集積された光電子集積回路(Opto Electronic Integrated Circuit)も本実施の形態に含まれる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて複合させることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
20…積層体、20a…第1主面、20b…第2主面、20c…側面、21…第1半導体層、22…第2半導体層、23…発光部、30…第1電極、40…第2電極、40a…反射膜、40m…反射金属膜、41…電極膜、50…誘電体膜、50a…傾斜面、60…支持基板、61…接合金属、70…成長用基板、70a…主面、71…バッファ層、75…レーザ光、80…保護膜、80a…保護主面、θ…角度、110,120,190…半導体発光素子、611…第1金属、612…第2金属、d…膜厚

Claims (8)

  1. 第1導電型の第1半導体層、第2導電型の第2半導体層及び前記第1半導体層と前記第2半導体層との間に設けられた発光部を含み、素子端部側の面であってエッチングによって形成される側面を有する積層体と、
    前記積層体の第1主面に選択的に設けられた第1電極と、
    前記積層体の前記第1主面とは反対側の第2主面の一部に接する第2電極と、
    前記積層体の前記第2主面の側に、接合金属を介して接合された支持基板と、
    前記積層体において、前記第2主面を除く少なくとも前記側面に設けられた保護膜と、
    前記第2主面における前記一部以外の領域と、前記接合金属と、の間、及び前記保護膜における前記第2主面の側の面と、前記接合金属と、の間に設けられた誘電体膜と、
    を備え
    前記誘電体膜は、前記一部以外の領域から前記側面の外側の前記素子端部まで設けられ、
    前記第2電極は、前記接合金属の前記積層体側の全面と接し、前記一部から前記誘電体膜にかかるまで形成されたことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記発光部から出射される光の波長において、前記誘電体膜の反射率は、前記接合金属の反射率よりも高く、
    前記誘電体膜は、屈折率の異なる複数の膜を積層した多層膜を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記第2主面において、前記誘電体膜が複数設けられ、前記第2電極が複数設けられ、前記複数の誘電体膜と、前記複数の第2電極と、が交互に配置され、
    前記複数の誘電体膜のそれぞれにおいて、前記第2主面とは反対側に、複数の反射膜がそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記誘電体膜は、前記第2主面に対して傾斜した傾斜面を有することを特徴とする請求項3記載の半導体発光素子。
  5. 前記第2電極は、前記第2主面から前記接合金属に向かう方向にNi、Agの順に積層された多層金属膜を含み、
    前記接合金属は、前記第2電極側から前記支持基板に向かう方向にTi、Pt、Auの順に積層された多層金属膜を含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  6. 第1基板に、第1導電型の第1半導体層、発光部及び第2導電型の第2半導体層を含む積層体を形成する工程と、
    前記積層体における前記第1基板とは反対側の第2主面に、誘電体膜を形成する工程と、
    前記誘電体膜を選択的に除去して前記第2主面のうち前記誘電体膜の除去された面及び除去されずに残った前記誘電体膜を覆うように第2電極を形成する工程と、
    前記第2電極の側に金属層を形成し、前記金属層を介して第2基板を接合する工程と、
    前記第1基板における前記第2基板とは反対側の面からレーザ光を照射し、前記第1基板を前記積層体から剥離する工程と、
    前記積層体を、前記第主面の側から前記誘電体膜をエッチングストップ層として選択的に除去する工程と、
    前記積層体の前記第2主面とは反対側の第1主面に、第1電極を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記第2電極を形成する工程は、前記第2主面から上にNi、Agの順に積層した多層金属膜を形成することを含み、
    前記第2基板を接合する工程は、前記第2電極から上にTi、Pt、Auの順に積層した多層金属膜を形成することを含む請求項6記載の半導体発光素子の製造方法。
  8. 前記第2電極を形成する工程は、前記誘電体膜の選択的な除去において、前記第2主面の複数の露出箇所と、前記誘電体膜の複数の箇所とが交互に配置されるよう除去することを含む請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法。
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