JP4994894B2 - 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド - Google Patents
樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド Download PDFInfo
- Publication number
- JP4994894B2 JP4994894B2 JP2007059909A JP2007059909A JP4994894B2 JP 4994894 B2 JP4994894 B2 JP 4994894B2 JP 2007059909 A JP2007059909 A JP 2007059909A JP 2007059909 A JP2007059909 A JP 2007059909A JP 4994894 B2 JP4994894 B2 JP 4994894B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin foam
- thermoplastic polyurethane
- temperature
- mass
- polishing pad
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Description
しかしながら、単に研磨パッドを構成するポリウレタン等の高分子材料の接触角を調整しただけでは、研磨均一性やスクラッチ傷の面で問題が生じることがあった。また、半導体ウェハー研磨時の研磨均一性の観点から、高硬度でありながらより濡れ性のよい研磨パッドが望まれているが、特許文献6に記載の研磨パッドでは、このような要求に対して十分に対応できるものではなかった。
[1] 熱可塑性ポリウレタンからなる樹脂発泡体であって、該熱可塑性ポリウレタンが以下の[A]〜[D]を満足する樹脂発泡体、
[A]高分子ポリオール(a)、1,4−シクロヘキサンジメタノールを50〜100モル%含有する鎖伸長剤(b)および有機ジイソシアネート(c)から形成され、
前記高分子ポリオール(a)が、数平均分子量が400〜2000であるポリテトラメチレングリコールおよび数平均分子量が400〜2000であるポリエチレングリコールからなり、[該ポリテトラメチレングリコールの質量]/[該ポリエチレングリコールの質量]=50/50〜90/10であって、
[高分子ポリオール(a)の質量]/[鎖伸長剤(b)の質量+有機ジイソシアネート(c)の質量]=10/90〜40/60である。
[B]窒素原子の含有率が5.0質量%以上である。
[C]水に対する接触角が55〜75度である。
[D]ガラス転移温度が50〜100℃である。
[2] 前記熱可塑性ポリウレタンの引張弾性率が800〜1500MPaである上記[1]の樹脂発泡体、
[3] 前記熱可塑性ポリウレタンの70℃における貯蔵弾性率(E’70)が0.90×109Pa以上であり、かつ0℃における貯蔵弾性率(E’0)との比率(E’0/E’70)が1.8以下である上記[1]または[2]の樹脂発泡体、
[4] 前記熱可塑性ポリウレタンからなる成形体に、ゲージ圧力3〜15MPaおよび温度50〜160℃の条件下で非反応性ガスを溶解させ、次いで熱可塑性ポリウレタンの軟化温度より低い温度で圧力を開放して非反応性ガスを溶解させた成形体を得た後、該成形体を熱可塑性ポリウレタンの軟化温度以上の温度で発泡させることにより得られる上記[1]〜[3]のいずれかの樹脂発泡体、
[5] 非反応性ガスが二酸化炭素または窒素である上記[4]の樹脂発泡体、
[6] 密度が0.4〜0.95g/cm3であり、平均気泡サイズが1〜100μmである上記[1]〜[5]のいずれかの樹脂発泡体、
[7] 上記[1]〜[6]のいずれかの樹脂発泡体からなる研磨パッド、
に関する。
熱可塑性ポリウレタンを形成する高分子ポリオール(a)としては、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらの高分子ジオールは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエーテルジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)などが挙げられる。
樹脂発泡体の密度が0.4g/cm3より小さいと、樹脂発泡体が柔らかくなり過ぎるため、研磨パッドとして使用した際に、被研磨面の平坦性が低下し、また研磨効率が低下する傾向がある。一方、樹脂発泡体の密度が0.95g/cm3より大きいと、研磨効率が低下する傾向がある。樹脂発泡体の密度は、被研磨面の平坦性の点から0.6〜0.85g/cm3の範囲内であることがより好ましい。
精秤した10mgのサンプルを用いて、熱分析測定装置(メトラー・トレド株式会社製 DSC30)を使用して、窒素を100mL/分の速度で流しながら、測定温度範囲0〜250℃、昇温速度10℃/分の条件によりガラス転移温度を測定した。
厚さ2.0mm、長さ3cmの押出成形シートを作製し、該シートを90℃で5時間熱処理した試験片を用いて、動的粘弾性測定装置(株式会社レオロジー製 DVEレオスペクトラー)を使用して、0℃および70℃における貯蔵弾性率を周波数11Hz、昇温速度3℃/分の条件で測定した。
厚さ2mmの押出成形シートを作製し、該シートを100℃で12時間熱処理した試験片を用いて、JIS K 7113のプラスチックの引張試験方法に準じて、引張試験機(株式会社島津製作所製 AG5000)を使用して、23℃、湿度50%RHの条件下に測定した。
厚さ2.0mm、長さ10cmの押出成形シートを作製し、該シートを100℃で12時間熱処理した試験片を用いて、接触角計(協和界面科学株式会社製 Drop Master100)を使用して、測定温度23℃、湿度50%RH雰囲気下で、水滴を滴下させた後、1秒後の接触角を測定した。
電子比重計(ミラージュ貿易株式会社製 MD−200S)を用いて、JIS K 7112に準拠して樹脂発泡体の密度を測定した。
樹脂発泡体の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により写真撮影し、一定面積内に存在する気泡数を数えて単位体積当たりの気泡数(気泡の数密度)を算出した。その値と上記で測定した樹脂発泡体の密度と熱可塑性ポリウレタンの密度とから、気泡が真球状であると仮定したときの平均気泡サイズを計算した。
以下の実施例または比較例において得られた研磨パッドを研磨装置(株式会社 エム・エー・ティ製 MAT−BC15)の定盤に両面テープで張り付けた。次に、株式会社アライドマテリアル製のコンディショナー(#100−被覆率80%、直径10cm、荷重1kg)を用い、スラリーとしてシリカスラリー(キャボット社製 SS25を蒸留水で1/2に希釈)を200mL/分の流量で流しながら、研磨圧力14kPa、プラテン回転数60rpm、ヘッド回転数59rpmにて、4インチ熱酸化膜付きシリコンウエハーの研磨試験を行った。
研磨前後の4インチ熱酸化膜付きシリコンウェハーの膜厚を49点測定し、各点での研磨速度を求めた。49点の研磨速度の平均値を研磨速度(R)とし、また49点の研磨速度の標準偏差(σ)を求め、下式(1)により求めた不均一性から研磨均一性を評価した。
不均一性(%)=(σ/R)×100 (1)
不均一性が15%以下を合格(○)とし、15%を越えるものを不合格(×)とした。
上記の平坦性(研磨均一性)の研磨試験後のウェハー表面に存在する0.16μm以上の大きさの傷の数をKLA−Tencor社製 Surfscan SP1を用いて測定した。0.16μm以上の大きさの傷の数が、ウェハー1枚につき500個以下を合格(○)とし、500個を越えるものを不合格(×)とした。
数平均分子量1400のポリテトラメチレングリコール(略号:PTMG1400)、数平均分子量600のポリエチレングリコール(略号:PEG600)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(略号:MDI)および1,4−シクロヘキサンジメタノール(略号:CHDM)を、PTMG1400:PEG600:MDI:CHDMの質量比が16.5:2.9:52.5:28.1(窒素原子の含有率:5.9質量%)となる割合で用い、且つそれらの合計供給量が300g/分になるようにして、定量ポンプにより同軸で回転する2軸押出機(30mmφ、L/D=36、シリンダー温度:75〜260℃)に連続的に供給して連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状で水中に連続的に押出した後、ペレタイザーでペレット状に細断し、このペレットを70℃で5時間、更に90℃で5時間除湿乾燥することにより、ガラス転移温度が69℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−1と略称する)を製造した。PU−1の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は1.0×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は1.8×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.8であった。またPU−1の引張弾性率は1360MPaであり、水に対する接触角は72度であった。
数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール(略号:PTMG2000)、数平均分子量2000のポリエチレングリコール(略号:PEG2000)、MDIおよびCHDMを、PTMG2000:PEG2000:MDI:CHDMの質量比が21.8:5.5:47.4:25.3(窒素原子の含有率:5.3質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が71℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−2という)を製造した。PU−2の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は1.0×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は1.2×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.2であった。またPU−2の引張弾性率は980MPaであり、水に対する接触角は68度であった。
PTMG2000、PEG2000、MDIおよびCHDMを、PTMG2000:PEG2000:MDI:CHDMの質量比が13.7:13.7:47.4:25.3(窒素原子の含有率:5.3質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が65℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−3という)を製造した。PU−3の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は0.90×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は1.2×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.3であった。またPU−3の引張弾性率は1120MPaであり、水に対する接触角は62度であった。
数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール(略号:PTMG1000)、数平均分子量1000のポリエチレングリコール(略号:PEG1000)、MDIおよびCHDMを、PTMG1000:PEG1000:MDI:CHDMの質量比が14.8:14.8:47.4:23.0(窒素原子の含有率:5.3質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が83℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−4という)を製造した。PU−4の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は1.1×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は2.0×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.8であった。またPU−4の引張弾性率は1400MPaであり、水に対する接触角は68度であった。
PTMG2000、MDIおよびCHDMを、PTMG2000:MDI:CHDMの質量比が19.8:51.8:28.4(窒素原子の含有率:5.8質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が102℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−5という)を製造した。PU−5の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は1.3×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は2.0×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.5であった。またPU−5の引張弾性率は1550MPaであり、水に対する接触角は79度であった。
PTMG2000、MDIおよびCHDMを、PTMG2000:MDI:CHDMの質量比が35.0:42.9:22.1(窒素原子の含有率:4.8質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が43℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−6という)を製造した。PU−6の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は0.20×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は1.6×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は8.0であった。またPU−6の引張弾性率は550MPaであり、水に対する接触角は79度であった。
PTMG1000、PEG1000、MDIおよび1,4−ブタンジオール(略号:BD)を、PTMG1000:PEG1000:MDI:BDの質量比が11.5:11.5:58.1:18.9(窒素原子の含有率:6.5質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が44℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−7という)を製造した。PU−7の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は0.08×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は1.2×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は15.0であった。またPU−7の引張弾性率は450MPaであり、水に対する接触角は78度であった。
PTMG1000、PEG1000、MDIおよびCHDMを、PTMG1000:PEG1000:MDI:CHDMの質量比が3.5:8.1:57.2:31.2(窒素原子の含有率:6.4質量%)となる割合で使用したこと以外は参考例1と同様にして、ガラス転移温度が108℃である熱可塑性ポリウレタン(以下、これをPU−8という)を製造した。PU−8の70℃における貯蔵弾性率(E’70)は1.6×109Paであり、0℃における貯蔵弾性率(E’0)は2.1×109Paであった。両者の比率(E’0/E’70)は1.3であった。またPU−8の引張弾性率は1780MPaであり、水に対する接触角は75度であった。
熱可塑性ポリウレタン(PU−1)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.3質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.75g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状にし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−2)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.4質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.78g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状にし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−3)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.7質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.78g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状にし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−4)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.2質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.74g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状にし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−5)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.3質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.75g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状とし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−6)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.3質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.75g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状とし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−7)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.3質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.74g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状とし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性ポリウレタン(PU−8)を単軸押出成形機(65mmφ)に仕込み、シリンダー温度215〜230℃、ダイス温度230℃にて、T−ダイより押出し、60℃に調温したギャップ間隔2.0mmのロールを通過させて、厚さ2mmのシートを成形した。
次に、得られたシート(400×400mm)を耐圧容器に入れ、温度110℃、圧力7MPaの条件下で5時間、二酸化炭素を溶解させ、二酸化炭素を2.3質量%(飽和量)含むガス溶解シートを得た。室温まで冷却した後、圧力を常圧とし、ガス溶解シートを耐圧容器から取り出した。次に、得られたガス溶解シートを115℃のシリコンオイル中に3分間浸漬した後に取り出し、室温まで冷却して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体の密度は0.77g/cm3、平均気泡サイズは40μmであった。
得られた樹脂発泡体(シート状物)の表面を研削し、気泡を表面に露出させて、厚さ1.5mm、直径38cmの円形状とし、さらに表面には幅2.0mm、深さ1.0mm、ピッチ15mmのX−Yグルーブ加工(格子状溝)を施して研磨パッドを作製した。この研磨パッドを用いて、上記した方法により平坦性(研磨均一性)の評価およびスクラッチ傷の測定を行った。結果を表1に示した。
Claims (7)
- 熱可塑性ポリウレタンからなる樹脂発泡体であって、該熱可塑性ポリウレタンが以下の[A]〜[D]を満足する樹脂発泡体。
[A]高分子ポリオール(a)、1,4−シクロヘキサンジメタノールを50〜100モル%含有する鎖伸長剤(b)および有機ジイソシアネート(c)から形成され、
前記高分子ポリオール(a)が、数平均分子量が400〜2000であるポリテトラメチレングリコールおよび数平均分子量が400〜2000であるポリエチレングリコールからなり、[該ポリテトラメチレングリコールの質量]/[該ポリエチレングリコールの質量]=50/50〜90/10であって、
[高分子ポリオール(a)の質量]/[鎖伸長剤(b)の質量+有機ジイソシアネート(c)の質量]=10/90〜40/60である。
[B]窒素原子の含有率が5.0質量%以上である。
[C]水に対する接触角が55〜75度である。
[D]ガラス転移温度が50〜100℃である。 - 前記熱可塑性ポリウレタンの引張弾性率が800〜1500MPaである請求項1に記載の樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性ポリウレタンの70℃における貯蔵弾性率(E’70)が0.90×109Pa以上であり、かつ0℃における貯蔵弾性率(E’0)との比率(E’0/E’70)が1.8以下である請求項1または2に記載の樹脂発泡体。
- 前記熱可塑性ポリウレタンからなる成形体に、ゲージ圧力3〜15MPaおよび温度50〜160℃の条件下で非反応性ガスを溶解させ、次いで熱可塑性ポリウレタンの軟化温度より低い温度で圧力を開放して非反応性ガスを溶解させた成形体を得た後、該成形体を熱可塑性ポリウレタンの軟化温度以上の温度で発泡させることにより得られる請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂発泡体。
- 非反応性ガスが二酸化炭素または窒素である請求項4に記載の樹脂発泡体。
- 密度が0.4〜0.95g/cm3であり、平均気泡サイズが1〜100μmである請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂発泡体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂発泡体からなる研磨パッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007059909A JP4994894B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007059909A JP4994894B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008222769A JP2008222769A (ja) | 2008-09-25 |
JP2008222769A5 JP2008222769A5 (ja) | 2009-11-05 |
JP4994894B2 true JP4994894B2 (ja) | 2012-08-08 |
Family
ID=39841767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007059909A Expired - Fee Related JP4994894B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4994894B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5393434B2 (ja) * | 2008-12-26 | 2014-01-22 | 東洋ゴム工業株式会社 | 研磨パッド及びその製造方法 |
KR101352235B1 (ko) * | 2009-05-27 | 2014-01-15 | 로저스코포레이션 | 연마 패드, 이를 위한 폴리우레탄층, 및 규소 웨이퍼의 연마 방법 |
JP6303482B2 (ja) * | 2013-12-20 | 2018-04-04 | Dic株式会社 | ウレタン組成物、硬化物、及び、研磨材 |
US10106662B2 (en) * | 2016-08-04 | 2018-10-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Cmp Holdings, Inc. | Thermoplastic poromeric polishing pad |
JP7039585B2 (ja) * | 2016-11-14 | 2022-03-22 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 膨張熱可塑性ポリウレタンビーズ、その製造方法及び成形部品の製造方法 |
JP7097171B2 (ja) * | 2017-11-20 | 2022-07-07 | 株式会社クラレ | 研磨パッド |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3649385B2 (ja) * | 2000-01-12 | 2005-05-18 | 東洋ゴム工業株式会社 | 熱可塑性エラストマー微孔質発泡体、その製造方法および研磨シート |
JP2003145414A (ja) * | 2001-11-13 | 2003-05-20 | Toyobo Co Ltd | 研磨パッド及びその製造方法 |
JP3983610B2 (ja) * | 2002-07-02 | 2007-09-26 | 株式会社クラレ | 熱可塑性ポリウレタン発泡体およびそれからなる研磨パッド |
JP4474208B2 (ja) * | 2004-06-10 | 2010-06-02 | 株式会社クラレ | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド |
-
2007
- 2007-03-09 JP JP2007059909A patent/JP4994894B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008222769A (ja) | 2008-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5193595B2 (ja) | 高分子材料、それから得られる発泡体及びこれらを用いた研磨パッド | |
US6979701B2 (en) | Thermoplastic polyurethane foam, process for production thereof and polishing pads made of the foam | |
CN107000157B (zh) | 抛光层用成型体及抛光垫 | |
KR101084808B1 (ko) | 금속 막 연마용 패드 및 그것을 이용하는 금속 막의 연마 방법 | |
JP4994894B2 (ja) | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド | |
JP3983610B2 (ja) | 熱可塑性ポリウレタン発泡体およびそれからなる研磨パッド | |
JP2008184597A (ja) | 研磨パッドの製造方法 | |
JP4115124B2 (ja) | 熱可塑性ポリウレタン発泡体およびその製造方法並びに該発泡体からなる研磨パッド | |
JP2008235508A (ja) | 研磨パッド、それを用いた研磨方法および半導体デバイスの製造方法 | |
JP4950564B2 (ja) | 高分子材料、それから得られる発泡体およびこれらを用いた研磨パッド | |
JP4474208B2 (ja) | 樹脂発泡体およびそれからなる研磨パッド | |
JP4994807B2 (ja) | 発泡体の製造方法 | |
WO2020036038A1 (ja) | 研磨層用ポリウレタン、研磨層及び研磨パッド | |
JP6948196B2 (ja) | ポリウレタン、研磨層用ポリウレタン成形体及び研磨パッド | |
JP2007091898A (ja) | 樹脂発泡体及びこれを用いた研磨パッド | |
JP2004123975A (ja) | ポリウレタン発泡体およびそれからなる研磨パッド | |
WO2023054331A1 (ja) | 研磨層用熱可塑性ポリウレタン、研磨層、及び研磨パッド | |
US20240375239A1 (en) | Polishing pad |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090915 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120131 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120321 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120424 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120509 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4994894 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |