以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は、駅構内における表示装置に配信される広告コンテンツに関連する情報の配信を例に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態における広告コンテンツ連携情報提供装置とそれに関係する周辺システム・装置の全体システム構成を示すブロック図である。広告コンテンツ連携情報提供装置とは、鉄道利用者の移動経路と広告コンテンツの表示スケジュールを基に、鉄道利用者が接触した可能性のある接触コンテンツを特定し、特定した接触コンテンツに関連する情報である広告コンテンツ連携情報を鉄道利用者の携帯端末等に配信する装置である。ここで、「接触した可能性」とは鉄道利用者が視聴した可能性を指し、「接触コンテンツ」とは、鉄道利用者が特定の駅構内等のスペースに滞在している時間において、そのスペースに設置された表示装置に表示されたコンテンツを指す。このため、このコンテンツには、いわゆるデジタルデータ以外の看板などの物理的なものも含まれる。また、音声などの他の情報において、出力されたコンテンツも含まれる。
図2(a)〜(d)は、本実施の形態における広告コンテンツ連携情報提供装置における処理に必要な各情報のデータ構成を示すデータ構成図である。
図3(a),(b)は、本実施の形態における広告コンテンツ連携情報提供装置の移動経路及び接触コンテンツ解析機能、接触コンテンツ連携情報メール配信機能、広告効果解析機能の処理手順の実施形態を示すフローチャートである。
図1および図2(a)〜(d)において、ICカード乗車券1101には、当該ICカード乗車券1101を特定するためのICカード乗車券IDと、データ管理センター1200のメールアドレス又はデータ管理センター1200のID管理装置1210の連携個人情報登録機能1211にアクセスするためのホームページアドレス(URL)を予め付与しておく。
これらのメールアドレスやホームページアドレス(URL)は、鉄道利用者がICカード乗車券データ管理センター1200にアクセスするために必要な情報である。本例ではこれらの情報をICカード乗車券に付与する方法として、鉄道利用者が容易に情報を読み取り、容易にホームページアドレス(URL)にアクセスできるよう、携帯電話1102などに内蔵されている二次元バーコードリーダで読み取ることが出来る二次元バーコードでICカード乗車券に付与する方法を例として説明する。
まず、鉄道利用者は、携帯電話1102を利用して二次元バーコードリーダでICカード乗車券1101に付与されたデータ管理センター1200のホームページアドレス(URL)を読み取り、ID管理装置1210の連携個人情報登録機能1211にアクセスし、ID管理装置1210のICカード乗車券連携個人情報データベース1212に各データを登録する。
ICカード乗車券連携個人情報データベース1212は、図2に示すICカード乗車券連携個人情報データテーブル121200により構成される。ICカード乗車券連携個人情報データベース1212には、ICカード乗車券ID121201と、鉄道利用者がインターネットに接続可能な携帯端末やPCを利用してメール受信が可能な個人の登録メールアドレス121202が最低限の連携個人情報として登録が必要である。
ICカード乗車券連携個人情報データベース1212には、広告効果解析に利用可能な個人情報として、性別121203や年齢121204や職業121205などの個人情報を追加登録可能とすることもできる。
このICカード乗車券連携個人情報データベース1212は、本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400における接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430で利用することになるが、詳細は後述する。
鉄道利用者がICカード乗車券1101を利用して改札内に入場する際に通過するICカード改札機(入場駅)1103は、ICカード乗車券1101からICカード乗車券ID122301を読み取るとともに、ICカード改札機(入場駅)1103において入場駅122302、入場改札122312、入場日時122303を情報として取得し、ICカード乗車券データ管理センター1200の利用データ管理装置1220の入場登録機能1221に送信し、入出場記録データベース1223に各データとして記録する。
入出場記録データベース1223は、図2(a)に示す入出場記録データテーブル122300により構成される。
このように、ICカード改札機(入場駅)1103を通過した際は、図1に示す入出場記録データベース1223の新規追加レコードとして、ICカード乗車券IDカラム122301と入場駅カラム122302と入場日時カラム122303を記録する。
鉄道利用者がICカード乗車券1101を利用して改札内から出場する際に通過するICカード改札機(出場駅)1104は、ICカード乗車券1101からICカード乗車券ID122301を読み取るとともに、ICカード改札機(出場駅)1104において出場駅122304、出場改札122314、出場日時122305を情報として取得し、ICカード乗車券データ管理センター1200の利用データ管理装置1220の出場登録機能1222に送信する。出場登録機能1222は、送信されたICカード乗車券ID122301で入出場記録データベース1223を検索し、検索された入出場記録レコードのうち、入場日時が最新の入出場記録レコードの出場駅カラム122304、出場改札カラム122314、出場日時カラム122305に送信された情報を記録する。
この入出場記録データベース1223は、本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400における移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410で利用することになるが、詳細は後述する。
ICカード精算機(改札内)1105は、ICカード乗車券1101からICカード乗車券ID122501を読み取るとともに、入出金駅情報などの情報を取得し、ICカード乗車券データ管理センター1200の利用データ管理装置1220の金銭入出金登録機能1224に送信し、金銭入出金記録データベース1225の各データとして記録する。
金銭入出金記録データベース1225は、図2(a)に示す金銭入出金記録データテーブル122500により構成される。
ここで、ICカード精算機(改札内)1105は、鉄道利用者がICカード乗車券1101を利用して駅構内の売店などで購入した商品の料金精算を行ったり、不足した前払金銭をICカード乗車券にチャージしたりする際に使用する装置を指す。
このように、ICカード精算機(改札内)1105を利用した際は、図1に示す金銭入出金記録データベース1225の新規追加レコードとして、ICカード乗車券IDカラム122501と入出金駅カラム122502、入出金エリア122503、入出金場所122504、入出金日時122505、入出金金額122506を記録する。
この金銭入出金記録データベース1225は、本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400における移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410で利用することになるが、詳細は後述する。
一方、広告コンテンツ配信管理センター1300において、サービス提供者は広告コンテンツ1312と広告配信スケジュール1311を広告表示装置1310に登録する。本実施例では、映像モニタ等のデジタルサイネージを表示装置として想定しているが、本発明における表示装置とはそれに限定されるものではない。紙媒体の広告やビデオ上映の場合であっても、コンテンツが時間ごとに入れ替わる形態の装置であれば表示装置に該当する。
ここで、広告コンテンツ配信管理センター1300とは、鉄道事業者が管理するスペース(改札・コンコース・ホーム等の駅構内および電車内など)に設置された映像モニタ等の表示装置に対して広告コンテンツを配信する役割を担う管理センターである。
広告表示装置1310は、広告配信スケジュール1311に従い、鉄道事業者が管理するスペース(改札・コンコース・ホーム等の駅構内および電車内など)に設置された映像モニタ等の表示装置に対して広告コンテンツ1312を配信するとともに、広告コンテンツの表示履歴を広告コンテンツ表示履歴データベース1314に記録する。
広告コンテンツ表示履歴データベース1314は、図2(a)に示す広告コンテンツ表示履歴データテーブル131400により構成される。本実施例では、広告コンテンツが表示された履歴情報が格納されているが、履歴情報ではなく、広告コンテンツを表示するスケジュール情報が格納されているとしてもよい。
この広告コンテンツ表示履歴データベース1314は、本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400における移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410で利用することになるが、詳細は後述する。
また、広告コンテンツ配信管理センター1300において、サービス提供者は広告コンテンツ1312と連携した広告連携WEBコンテンツ1321及び連携WEBコンテンツURL情報データベース1322を広告連携WEB装置1320に登録する。
連携WEBコンテンツURL情報データベース1322は、図2に示す連携WEBコンテンツURL情報データテーブル132200により構成される。
この連携WEBコンテンツURL情報データベース1322は、本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400における接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430で利用することになるが、詳細は後述する。
次に図1に記述した本発明に係る広告コンテンツ連携情報提供装置1400について説明する。
図1の広告コンテンツ連携情報提供装置1400において、移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410により、まず初めに利用データ管理装置1220の入出場記録データベース1223と金銭入出金記録データベース1225から鉄道利用者の鉄道および駅構内の施設・サービス利用情報を取得し、それらの情報を元データとして鉄道利用者の移動経路を推定し、その推定結果と広告表示装置1310の広告コンテンツ表示履歴データベース1314から取得したデータに基づき、接触コンテンツを特定して接触コンテンツリストデータベース1420に出力する。
ここで、接触コンテンツリスト1420とは、鉄道利用者のICカード乗車券IDをキー項目として、鉄道利用者が接触した可能性のある接触広告掲出先ID14202と接触広告コンテンツID142005と当該広告コンテンツの接触広告表示開始日時142003と接触広告表示終了日時142004を記録した接触コンテンツデータテーブル1420から構成される。
次に、接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430により、出力した接触コンテンツリストデータベース1420と、広告連携WEB装置1320の連携WEBコンテンツURL情報データベース1322から取得するデータをもとに、広告コンテンツに接触したと思われる鉄道利用者毎に接触したと思われる広告コンテンツの連携WEBコンテンツURLを記載したメール本文を作成する。
作成したメール本文は、ID管理装置1210のICカード乗車券連携個人情報データベース1212からICカード乗車券IDをキー項目として抽出したレコードに記録されている登録メールアドレス宛に、接触コンテンツ連携情報メール1470としてメール配信する。メール配信した結果は、接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440に記録する。
送信された接触コンテンツ連携情報メール1470は、インターネット1500を経由して鉄道利用者の携帯端末・PC(鉄道利用者)1600で受信されることになる。
鉄道利用者は、携帯端末・PC(鉄道利用者)1600で受信した接触コンテンツ連携情報メール1470を閲覧し、さらにインターネット1500経由で任意の広告コンテンツ連携情報の連携WEBコンテンツURLにアクセスして、広告連携WEBコンテンツ1321を閲覧することができる。
鉄道利用者が広告連携WEBコンテンツ1321を閲覧することにより、広告連携WEB装置1320におけるWEBアクセス履歴生成機能1323では、WEBアクセス履歴データベース1324を生成して記録する。
最後に、広告効果解析機能1450により、接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430で記録した接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440と、広告連携WEB装置1320で記録したWEBアクセス履歴データベース1324に基づき、所定の解析方法により広告コンテンツの広告効果を解析し、広告効果解析結果1460を出力する。
次に、図3(a),(b)のフローチャートに基づいて、図1の広告コンテンツ連携情報提供装置1400の各部の動作を説明する。
広告コンテンツ連携情報提供装置1400は、事前に定時処理を行う処理日時を設定しておき、鉄道利用者毎に、前回の処理日時から今回の処理日時までを処理対象期間として定時処理を行うものとする。たとえば、定時処理日時を毎日曜日午前3時とした場合、2007年10月7日日曜日午前3時の処理対象期間は、2007年9月30日日曜日午前3時から2007年10月7日日曜日午前3時までとなる。
図1の移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410では、鉄道利用者の移動経路を推定し、推定された移動経路を元に、鉄道利用者が移動中に接触したと推定される広告コンテンツを特定する処理を行う。
以下図3(a),(b)のフローチャートに基づいて、移動経路及び接触コンテンツ解析機能1410の動作を説明する。
まず、鉄道利用者毎の処理対象期間における鉄道利用状況を取得するため、利用データ管理装置1220の入出場記録データベース1223から、ICカード乗車券ID122301をキーとして、入場日時122302と出場日時122305の両方が、処理対象期間に含まれる入出場記録レコードを取得する(ステップ4020)。
ステップ4020では、一つのICカード乗車券ID122301について、処理対象期間に含まれる入出場記録レコードが複数取得されることが予想される。以降のステップでは、取得された複数の入出場記録レコード一つ一つについて個別に処理を行うものとする。以降のフローチャートの説明は、ステップ4020で取得された複数の入出場記録レコードのうち、一つの入出場記録レコードに対する処理の流れを説明する。
次に、ステップ4020で取得された入出場記録レコードの入場駅122302、入場日時122303、出場駅122304、出場日時122305をもとに、当該入出場記録レコードのICカード乗車券ID122301の鉄道利用者が利用可能な全ての移動経路パターン2102を路線情報(乗換情報)データベース2101から抽出し、移動経路パターンデータテーブル210200を作成する。(ステップ4030)。
ここで、路線情報(乗換情報)データベース2101とは、ある駅からある駅に移動する際の乗車駅21010101、乗車時刻21010105、乗換駅21010301、降車駅21010401、降車時刻21010405等の図2に示す路線情報(乗換情報)データテーブル210100から構成される移動経路パターンを蓄積したデータベースを指す。
次の処理内容は、ステップ4030で抽出された移動経路パターンの数により異なる。
ステップ4030で抽出された移動経路パターン2102が1以上所定数以下の場合、マッチングパターンに特定し、後述するステップ6010へ移行する。本実施例では、所定数を1とした場合を例に説明するが、所定数は1以外であってもよい。ステップ4030で抽出された移動経路パターン2102がない場合、マッチングパターン無しとし、以降の処理を終了する。ステップ4030で抽出された移動経路パターン2102が2つ以上の場合、移動経路パターン2102をさらに絞り込む必要があるためステップ5010へ移行する(ステップ4040)。
ここでマッチングパターン無しの場合は、鉄道利用者が利用したと思われる移動経路パターンが存在せず、以降の処理で利用する推定移動経路情報が作成できないので、以降の処理を終了する。この場合、マッチングパターン無しの旨のコメントを操作者に見えるように出力することとする。
ここでマッチングパターンとは、鉄道利用者が、利用したと推定される移動経路パターンを指す。
次に、鉄道利用者が利用したと思われる複数存在している移動経路パターン2102を絞り込むために、鉄道利用者の金銭入出金記録データベース1225から参考情報を取得する。まず、金銭入出金記録データベース1225を処理対象となっている入出場記録レコードのICカード乗車券ID122301で検索し、検索された金銭入出金記録レコードの入出金日時122505が、処理対象の入出場記録レコード1223の入場日時122303と出場日時122305の間の日時であり、かつ入出金エリア122503が改札内である金銭入出金記録レコードを取得する(ステップ5010)。
図2(a)に示す金銭入出金記録データテーブル122500の例では、2行目のレコードが取得される。
ステップ5010で取得出来た金銭入出金記録レコードが存在しない場合は、以降の処理は後述するステップ5050へ移行し、ステップ5010で取得した金銭入出金記録レコードが存在する場合は、後述するステップ5030へ移行する(ステップ5020)。
ステップ5031、5032、5033では、ステップ5010で取得した金銭入出金記録レコードをもとに、ステップ4030で抽出された複数の移動経路パターン2102の中から鉄道利用者が利用不可能な移動経路パターンを削除し、鉄道利用者が利用したと思われる移動経路パターンを絞り込んでいく。
絞り込んでいく方法は、まず、移動経路パターンデータテーブル210200の乗車駅21020101で、ステップ5010で取得した金銭入出金記録レコードを検索する。検索された金銭入出金記録レコードの入出金日時122505は、鉄道利用者が列車に乗車しておらず、乗車駅改札内のどこかにいた日時を示しているので、検索された金銭入出金記録レコードの入出金日時122505より、移動経路パターン2102の乗車時刻21010105が過去日時の移動経路パターン2102は鉄道利用者が利用不可能なパターンのため、マッチングパターン対象外と判定し、当該パターンを移動経路パターン2102から削除する(ステップ5031)。検索結果なしの場合は、次のステップへ進む。
次に、移動経路パターン2102の降車駅21010401で、ステップ5010で取得した金銭入出金記録レコードを検索する。検索された金銭入出金記録レコード1225の入出金日時122505は、鉄道利用者が列車を降り、降車駅改札内のどこかにいた時刻を示しているので、検索された金銭入出金記録レコード1225の入出金日時122505より、移動経路パターン2102の降車時刻21010405が未来日時の移動経路パターン2102は鉄道利用者が利用不可能なパターンのため、マッチングパターン対象外と判定し、当該パターンを移動経路パターン2102から削除する(ステップ5032)。検索結果なしの場合は、次のステップへ進む。
最後に、移動経路パターン2102の乗換有無カラム210102に「乗換有」のデータを含むレコードが残っている場合、そのレコードの乗換駅21010301で、ステップ5010で取得した金銭入出金記録レコード1225を検索する。検索された金銭入出金記録レコード1225の入出金日時122505は、鉄道利用者が列車を降り、乗換駅のどこかにいた時刻を示しているので、検索された金銭入出金記録レコード1225の入出金日時122505より、移動経路パターン2102の乗換駅降車時刻21010305が未来日時である移動経路パターン2102、および乗換駅乗車時刻21010309が過去日時である移動経路パターン2102は、鉄道利用者が利用不可能なパターンのため、マッチングパターン対象外と判定し、当該パターンを移動経路パターン2102から削除する(ステップ5033)。検索結果なしの場合は、次のステップへ進む。
次の処理内容は、ステップ5031、5032、5033で絞り込んだ結果、残った移動経路パターンの数により異なる。
残った移動経路パターン2102が1以上所定数以下の場合は、当該パターンをマッチングパターンに特定し、後述するステップ6010へ移行する。本実施例では、所定数を1とした場合を例に説明するが、所定数は1以外であってもよい。、絞り込んだ移動経路パターン2102がない場合は、マッチングパターン無しとし、以降の処理を終了し、絞り込んだ移動経路パターン2102が2つ以上の場合は、ステップ5050へ移行する(ステップ5040)。
ステップ5031〜5033で移動経路パターン2102を一つに絞り込むことが出来なかったため、ステップ5050では、複数の移動経路パターン2102から鉄道利用者の実際の行動として可能性の低いと思われるパターンを削除していく。ここでは、パターンを絞り込むために、駅構内標準移動時間情報データベース2201を使用する。駅構内標準移動時間情報データベース2201とは、各駅のICカード改札機から駅構内の売店やホームなどの主要拠点間の経路長に基づいて、標準的な歩行時間を定義することで、駅構内の主要拠点間の標準移動時間をデータベース化したものであり、図2(c)に示す駅構内標準移動時間情報データテーブル220100から構成される。
まず、移動経路パターン2102の降車ホーム21010406から、ステップ4020で処理対象となった入出場記録レコードの出場改札122314までの標準移動時間220104を駅構内標準移動時間情報データベース2201から抽出する。抽出された標準移動時間220104を移動経路パターン2102の降車時刻21010405に加えた時刻は、出場駅降車後、鉄道利用者が走ることなく移動した場合の出場駅の改札を通過すると推定される時刻となる。従い、抽出された標準移動時間220104を移動経路パターン2102の降車時刻21010405に加えた時刻が、ステップ4020で処理対象となった入出場記録レコードの出場日時122305より未来日時となる移動経路パターン2102は、マッチングパターン対象外と判定し、当該レコードを移動経路パターン2102から削除する(ステップ5050)。
ステップ5050の結果、残った移動経路パターン2102が1以上所定数以下の場合は、当該パターンをマッチングパターンに特定し、後述するステップ6010へ移行する。本実施例では、所定数を1とした場合を例に説明するが、所定数は1以外であってもよい。残った移動経路パターン2102がない場合は、マッチングパターン無しとし、以降の処理を終了し、残った移動経路パターン2102が2つ以上の場合は、ステップ5070へ移行する(ステップ5060)。
ステップ5070では、入場駅の駅構内標準移動時間をもとに、ステップ5070以前の処理で複数残った移動経路パターン2102をさらに絞り込んでいく。
まず、ステップ4020で処理対象となった入出場記録レコードの入場駅改札122312から移動経路パターン2102の乗車駅ホーム21010106までの標準移動時間220104を駅構内標準移動時間情報データテーブル2201から抽出する。抽出された標準移動時間220104を処理対象の入出場記録レコードの入場日時122303に加えた時刻は、乗車駅入場後、鉄道利用者が走ることなく移動した場合の乗車ホームに到着すると推定される時刻となる。従い、移動経路パターン2102の乗車時刻21010105が、抽出された標準移動時間220104を入出場記録レコードの入場日時122303に加えた時刻より、過去日時となる移動経路パターン2102は、マッチングパターン対象外と判定し、当該レコードを移動経路パターン2102から削除する(ステップ5070)。
ステップ5070の結果、残った移動経路パターン2102が1つの場合は、当該パターンをマッチングパターンに特定し、後述するステップ6010へ移行し、残った移動経路パターン2102がない場合は、マッチングパターン無しとし、以降の処理を終了し、残った移動経路パターン2102が2つ以上の場合は、マッチングパターン特定不可とし、後述するステップ6020へ移行する(ステップ5080)。
ここまでの処理により、絞り込まれた移動経路パターン2102をもとに、鉄道利用者が利用したと思われる入場駅、乗換駅、出場駅、乗車列車について、推定移動経路情報データベース2302を作成する。推定移動経路情報データベース2302は、図2に示す、推定入場駅情報データテーブル300100、推定乗換駅情報データテーブル300200、推定出場駅情報データテーブル300300、推定乗車列車情報データテーブル300400から構成される。
まず、ここまでの処理の結果、移動経路パターン2102が一つに絞り込まれ、マッチングパターンが特定できた場合について説明する。
推定入場駅情報データテーブル300100は、各カラムのデータを次の通り取得する。ICカード乗車券ID300101、入場駅300102、入場駅改札300103入場日時300105は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得する。
駅構内標準移動時間300106は、入場駅300102の入場改札300103から乗車ホーム300113までの標準移動時間220104を駅構内標準移動時間情報データベース2201から取得する。同じレコードから経由場所220112も合わせて取得する。
推定駅構内滞在日時300107は、入場日時300105の時刻から駅構内標準移動時間300106が経過した時刻とする。
利用路線1 300109、方面300110、乗車日時300111、乗車ホーム300113は、ここまでの処理で一つに絞り込まれた移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。
推定ホーム滞在日時300112は、推定駅構内滞在日時300107から乗車日時300111までとするが、推定ホーム滞在日時300112は上限10分間とし、10分以上時間が余る場合は、推定駅構内滞在日時300107に加算する。
改札広告掲出先ID300104、コンコース広告掲出先ID300108、ホーム広告掲出先ID300114は、駅構内情報データベース2301から広告掲出先IDを取得したい場所の駅名で検索し、検索されたレコードをさらに広告掲出場所で検索し、検索されたレコードの広告掲出先IDを取得する(ステップ6011)。
ここで駅構内情報データベース2301は、図2に示す駅構内情報データテーブル230100から構成される。
推定乗換駅情報データテーブル300200は、各カラムのデータを次の通り取得する。
ICカード乗車券ID300201のカラムは、処理対象の入出場記録レコード1223から同一カラム名のデータを取得する。乗換駅300202、利用路線1300103、方面300204、降車日時300205、降車ホーム300206、利用路線300210、方面300211、乗車日時300212、乗車ホーム300214は、ここまでの処理で一つに絞り込まれた移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。駅構内標準移動時間300207は、乗換駅の降車ホーム300206から乗車ホーム300214までの標準移動時間220104および経由場所220112を駅構内標準移動時間情報データテーブル2201から取得する。推定駅構内滞在日時は、降車日時300205の時刻から駅構内標準移動時間300207が経過した時刻とする。推定ホーム滞在日時300213は、推定駅構内滞在日時300208から乗車日時300212までとする。コンコース広告掲出先ID300209、ホーム広告掲出先ID300215は、駅構内情報データベース2301から広告掲出先IDを取得したい場所の駅名で検索し、検索されたレコードをさらに広告掲出場所で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID230103を取得する(ステップ6012)。
推定出場駅情報データテーブル300300は、各カラムのデータを次の通り取得する。ICカード乗車券ID300101、出場駅300302、出場駅改札300303、出場日時300305のカラムは、処理対象の入出場記録レコード1223から同一カラム名のデータを取得する。駅構内標準移動時間300306は、出場駅300302の出場改札300303から降車ホーム300312までの推定移動時間を駅構内標準移動時間情報データテーブル2201から取得する。推定駅構内滞在日時300307は、降車日時300311の時刻から駅構内標準移動時間300306が経過した時刻とする。利用路線2 300309、方面300310、降車日時300311、降車ホーム300312は、ここまでの処理で一つに絞り込まれた移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。改札広告掲出先ID300304、コンコース広告掲出先ID300308、ホーム広告掲出先ID300313は、駅構内情報データベース2301から広告掲出先IDを取得したい場所の駅名で検索し、検索されたレコードをさらに広告掲出場所で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID230103を取得する(ステップ6013)。
推定乗車列車情報データテーブル300400は、各カラムのデータを次の通り取得する。ICカード乗車券ID300401は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得する。利用路線300402、方面300403、乗車駅300404、乗車日時300405、降車駅300406、降車日時300407は、ここまでの処理で一つに絞り込まれた移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。一つに絞り込まれた移動経路パターン2102に乗換データが含まれる場合は、乗車列車別にレコードを作成する。推定車内滞在時間300408は、乗車日時300405から降車日時300407までとする。車内広告掲出先IDは、列車内情報データベース2401から広告掲出先IDを取得したい路線名で検索し、検索されたレコードをさらに方面で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID240103を取得する(ステップ6014)。
ここで列車内情報データベース2401は、図2(c)に示す列車内情報データテーブル240100から構成される。
次に、ここまでの処理の結果、移動経路パターン2102が複数存在し、マッチングパターンが特定できなかった場合について説明する。
この場合、推定移動経路情報データベース2302は、推定入場駅情報データテーブル3001と推定出場駅情報データテーブル3003を作成する。
まず、推定入場駅情報データテーブル300100を作成するための参照情報となる移動経路パターン2102を決定する。複数存在する移動経路パターン2102のうち、乗車時刻21010105が、処理対象の入出場記録レコードの入場日時122304に一番近い乗車時刻21010105を持つ移動経路パターン2102を参照情報とする。
推定入場駅情報データテーブル3001は、各カラムのデータを次の通り取得する。ICカード乗車券ID300101、入場駅300102、入場駅改札300103、入場日時300105は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得する。駅構内標準移動時間300106は、入場駅300102の入場改札300103から乗車ホーム300113までの推定移動時間を駅構内標準移動時間情報データベース2201から取得する。ここで乗車ホーム300113は、事前に参考情報とすることにした移動経路パターン2102の乗車ホーム21010106とする。推定駅構内滞在日時300107は、入場日時300105の時刻から駅構内標準移動時間300106が経過した時刻とする。利用路線1 300109、方面300110、乗車日時300111、乗車ホーム300113は、事前に参考情報とすることにした移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。推定ホーム滞在日時300112は、推定駅構内滞在日時300107から乗車日時300111までとする。改札広告掲出先ID300104、コンコース広告掲出先ID300108、ホーム広告掲出先ID300114は、駅構内情報データベース2301から広告掲出先IDを取得したい場所の駅名で検索し、検索されたレコードをさらに広告掲出場所で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID230103を取得する(ステップ6021)。
次に、推定出場駅情報データテーブル300300を作成する。まず、推定出場駅情報データテーブル300300を作成するための参照情報となる移動経路パターン2102を決定する。複数存在する移動経路パターン2102のうち、降車時刻21010405が、処理対象の入出場記録レコード1223の出場日時122305に一番近い降車時刻21010405を持つ移動経路パターン2102を参照情報とする。
推定出場駅情報データテーブル300300は、各カラムのデータを次の通り取得する。ICカード乗車券ID300101、出場駅300302、出場駅改札300303、出場日時300305のカラムは、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得する。駅構内標準移動時間300306は、出場駅300302の出場改札300303から降車ホーム300312までの推定移動時間を駅構内標準移動時間情報データベース2201から取得する。ここで降車ホーム300312は、事前に参考情報とすることにした移動経路パターン2102の乗車ホーム21010405とする。
推定駅構内滞在日時300307は、降車日時300311の時刻から駅構内標準移動時間300306が経過した時刻とする。利用路線2 300309、方面300310、降車日時300311、降車ホーム300312は、事前に参考情報とすることにした移動経路パターン2102の同一カラム名のデータを取得する。改札広告掲出先ID300304、コンコース広告掲出先ID300308、ホーム広告掲出先ID300313は、駅構内情報データベース2301から広告掲出先IDを取得したい場所の駅名で検索し、検索されたレコードをさらに広告掲出場所で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID230103を取得する(ステップ6022)。
推定移動経路情報データベース2302の推定入場駅情報データテーブル300100、推定乗換駅情報データテーブル300200、推定出場駅情報データテーブル300300、推定乗車列車情報300400のそれぞれには鉄道利用者が通過もしくは滞在した改札・コンコース・ホームなどに設定された広告コンテンツを表示する映像モニタ等の広告掲出先IDと、鉄道利用者が映像モニタ等の広告掲出先を通過もしくは滞在した日時が含まれており、鉄道利用者は、改札・コンコース・ホームなどを通過もしくは滞在した日時に、そこに設置された映像モニタ等に表示された広告コンテンツを目にしていると考えることが出来る。一方、広告コンテンツ表示履歴データベース1314は、改札・コンコース・ホームなどに設置された映像モニタ等の広告掲出先に表示された広告コンテンツと広告コンテンツの表示日時を含むデータベースである。従い、この推定移動経路情報データベース2302と広告コンテンツ表示履歴データベース1314を用いて、鉄道利用者が移動中に接触したと思われる広告コンテンツを特定することが出来る。接触したと思われる広告コンテンツは、鉄道利用者を識別するICカード乗車券IDをキーとして接触コンテンツリストデータベース1420とする。接触コンテンツリストデータベース1420は、図2に示す接触コンテンツリストデータテーブル142000から構成される。
具体的には、推定移動経路情報データベース2302の推定入場駅情報データテーブル300100、推定乗換駅情報データテーブル300200、推定出場駅情報データテーブル300300、推定乗車列車情報300400のそれぞれに含まれる広告掲出先IDと同一の広告掲出先IDの広告コンテンツ表示履歴レコードを広告コンテンツ表示履歴データベース1314から抽出する(ステップ7010)。
次に、鉄道利用者が、広告掲出先を通過もしくは滞在した日時を示す入場日時300105、出場日時300305、推定駅構内・推定ホーム・推定車内の各滞在日時と抽出された広告コンテンツ表示履歴レコードの表示開始日時131404から表示終了日時131405までの日時が、重複しているレコードを抽出する(ステップ7020)。
ステップ7020で抽出された広告コンテンツ表示履歴レコードが、鉄道利用者が移動中に通過もしくは滞在した改札・コンコース・ホーム等それぞれの場所で接触したと思われる広告コンテンツである。これを鉄道利用者を識別するICカード乗車券IDをキーとして接触コンテンツリストデータベース1420を作成する(ステップ7030)。
接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430では、ステップ7030で特定された鉄道利用者が移動中に接触したと思われる広告コンテンツの連携情報を当該鉄道利用者にメールで配信する。
まず、広告コンテンツに接触したと思われる鉄道利用者毎に配信するメール本文を作成するため、接触コンテンツリストデータベース1420のICカード乗車券ID142001毎に以下の処理を行う。接触コンテンツリストデータベース1420の接触広告コンテンツID142005により、広告連携WEB装置1320の連携WEBコンテンツURL情報データベース1322を検索し、検索されたレコードの連携WEBコンテンツURL132202および連携WEBコンテンツ関連メッセージ132203を抽出し、メール本文を作成する(ステップ8010)。
ここで接触コンテンツリスト1420の接触広告コンテンツID142005には、接触広告掲出先が異なる、もしくは表示日時が異なる同一接触広告コンテンツID142005が複数存在する可能性があるため、一つのICカード乗車券ID142001のステップ8010の処理において、連携WEBコンテンツURL情報データベース1322を一度検索した接触広告コンテンツID142005は、以降検索を行わないこととする。
また、メール本文は予めメール本文用フォーマットを用意しておき、所定の位置に連携WEBコンテンツURL132202および連携WEBコンテンツ関連メッセージ132203をコピーすることで、メール本文を読みやすくするなどの工夫を凝らすことも出来ると思われるが、メール本文の見せ方はサービスによるためここでは言及しない。
次に、メール本文を作成したICカード乗車券ID142001の鉄道利用者のメールアドレスを取得する。鉄道利用者のメールアドレスは、ICカード乗車券連携個人情報データベース1212をICカード乗車券ID142001で検索し、検索されたレコードの登録メールアドレス121202を抽出する(ステップ8020)。
ステップ8010で作成されたメール本文とステップ8020で抽出されたメールアドレスからメールを作成し配信する(ステップ8030)。
メール配信後、接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440としてメール配信日時144003等を記録する(ステップ8040)。接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440は、図2(b)に示す接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データテーブル144000から構成される。
最後に、広告効果解析機能1450により、接触コンテンツ連携情報メール配信機能1430で記録した接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440と、広告連携WEB装置1320で記録したWEBアクセス履歴データベース1324に基づき、所定の解析方法により広告コンテンツの広告効果を解析し、広告効果解析結果1460を出力する(ステップ9010)。
ここでいう所定の解析方法とは、例えば、どれだけの鉄道利用者に対して接触コンテンツ連携情報メールを配信したことで、どれだけの広告連携WEBコンテンツへのアクセスが誘導できたかを解析するための方法などがある。
具体的には、変数Aを接触コンテンツ連携情報メール配信履歴1440から算出した連携WEBコンテンツURLの延べ配信件数として、変数BをWEBアクセス履歴1324から算出した連携WEBコンテンツURLの延べアクセス人数とした場合の、変数A・変数Bの割合を算出することで広告コンテンツ接触からWEBアクセスに繋がった割合を導くことができる。
このように、広告効果を測定したり広告効果を解析したりする方法は、ICカード乗車券連携個人情報データベース1212やWEBアクセス履歴データベース1324のデータ項目を見直すことで、様々に工夫することができるが、本発明では前述した一例を提示するだけに止める。
次に、ここまで説明した広告コンテンツ連携情報提供装置1400の各ステップの動作を図2(a)〜(d)のデータ構成図に示す具体例をもとに説明する。
なお、以下の説明では、処理対象となる鉄道利用者のICカード乗車券ID122301を「12−34−56−78」、処理対象期間を「2007年9月30日日曜日午前3時から2007年10月7日日曜日午前3時」とする。
まず、ステップ4020の動作では、処理対象となるICカード乗車券ID122301を「12−34−56−78」、処理対象期間を「2007年9月30日日曜日午前3時から2007年10月7日日曜日午前3時」としているので、図2(a)に示す入出場記録データテーブル122300からICカード乗車券ID122301が「12−34−56−78」で入場日時122303および出場日時122305が処理対象期間ないである2行目のレコードが取得される。
次に、ステップ4030では、ステップ4020で取得された入出場記録レコードをもとに当該入出場記録レコードのICカード乗車券ID122301の鉄道利用者が利用可能な全ての移動経路パターン2102を路線情報(乗換情報)データベース2101から抽出するので、図2(a)に示す例では、抽出条件は、入場駅122302「上野駅」の乗車時刻21010105が入場日時122303「2007/10/01 16:30」以降であり、出場駅122304「戸塚駅」の降車時刻21010405が出場日時122305「2007/10/01 18:15」以前の移動経路パターンとなり、No.カラム210111が「102」「103」「121」「122」のレコードが抽出され、移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「001」「002」「021」「022」のレコードが作成される。
ステップ4040では、ステップ4030で抽出された移動経路パターン2102が、2パターン以上あるため、次はステップ5010へ進む。
ステップ5010では、図2(a)に示す金銭入出金記録データテーブル122500から、入出金日時122505が、処理対象の入出場記録レコード1223の入場日時122303「2007/10/01 16:30」と出場日時122305「2007/10/01 18:15」の間の日時であり、かつ入出金エリア122503が改札内である2行目のレコードが取得される。
ステップ5020では、ステップ5010で取得した金銭入出金記録が1つなので、次はステップ5031へ進む。
ステップ5031では、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200の乗車駅21020101は「上野駅」なので、金銭入出金記録データテーブル122500の2行目のレコードが検索される。その入出金日時122505「2007/10/01 17:00」は、鉄道利用者が上野駅にいた日時を示しており、移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「001」「002」「021」のレコードは、乗車時刻21010105が「17:00」以前なので、マッチングパターン対象外と判定し、移動経路パターンデータテーブル210200から削除する。
ステップ5032では、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200の降車駅21010401は「戸塚駅」であるが、金銭入出金記録データテーブル122500の入出金駅122502が「戸塚駅」のレコードはないので次のステップに進む。
ステップ5033では、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200の乗換駅21010301は「東京駅」であるが、金銭入出金記録データテーブル122500の入出金駅122502が「東京駅」のレコードはないので次のステップに進む。
ここまでの処理で絞りこまれた移動経路パターンデータテーブル210200のレコードが1パターンなので、次はステップ6010へ進む。
以降のステップ6011、ステップ6012、ステップ6013、ステップ6014では、ここまでの処理で絞り込まれた移動経路パターン2102である図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「022」のレコードをもとに、各データテーブルを作成する。
ステップ6011では、推定入場駅情報データテーブル300100の各カラムのデータを次の通り取得し記録する。
ICカード乗車券ID300101、入場駅300102、入場駅改札300103入場日時300105は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得するので、図2(a)に示す入出場記録データテーブル122300の2行目のレコードから、ICカード乗車券ID122301「12−34−56−78」、入場駅122302「上野駅」、入場駅改札122312「入谷改札」、入場日時122303「2007/10/01 16:30」を取得し、推定入場駅情報データテーブル300100のICカード乗車券IDカラム300101、入場駅カラム300102、入場改札カラム300103、入場日時カラム300105に記録する。
駅構内標準移動時間300106は、図2(c)に示す駅構内標準移動時間情報データテーブル220100の1行目のレコードから標準移動時間220104「00:05」と経由場所220102「公園口通路」を取得し、推定入場駅情報データテーブル300100の駅構内標準移動時間カラム300106に「00:05」、経由場所カラム300117に「公園口通路」を記録する。
推定駅構内滞在日時300107は、入場日時300105「2007/10/01 16:30」から駅構内標準移動時間300106「00:05」が経過した「2007/10/01 16:30〜16:35」となる。
利用路線1 300109、方面300110、乗車日時300111、乗車ホーム300113は、移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「022」のレコードの利用路線1 21010102「山手線」、方面21010103「外回り」、乗車日時21010105「17:10」、乗車ホーム21010106「3番線」を取得し、推定入場駅情報データテーブル300100の利用路線1 カラム300109、方面カラム300110、乗車日時カラム300111、乗車ホームカラム300113を記録する。
推定ホーム滞在日時300112は、推定駅構内滞在日時300107「2007/10/01 16:35」から乗車日時300111「2007/10/01 17:10」までの「2007/10/01 16:35〜17:10」となるが、35分間あり、推定ホーム滞在日時300112の上限10分間を超えているので、推定ホーム滞在日時300112は、上限10分間の「2007/10/01 17:00〜17:10」とし、余った25分間は推定駅構内滞在日時300107「2007/10/01 16:30〜16:35」に加算し、推定駅構内滞在日時300107を「2007/10/01 16:30〜17:00」とする。
改札広告掲出先ID300104は、駅構内情報データベース2301の駅230101を「上野駅」で検索し、検索されたレコードから広告掲出場所230102を「入谷改札」で検索する。図2(c)の例では、1行目のレコードが検索されるので、広告掲出先ID「UEN−K−I−001」を取得し、推定入場駅情報データテーブル300100の改札広告掲出先IDカラム300104に記録する。同様の手順でコンコース広告掲出先ID300108およびホーム広告掲出先ID300114を「公園口通路」、「3番線ホーム」で検索し、取得した広告掲出先IDをコンコース広告掲出先IDカラム300108およびホーム広告掲出先IDカラム300114に記録する。
ステップ6012では、推定乗換駅情報データテーブル300200の各カラムのデータを次の通り取得し記録する。
ICカード乗車券IDカラム300201は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得するので、図2(a)に示す入出場記録データテーブル122300の2行目のレコードから、ICカード乗車券ID122301「12−34−56−78」を取得し、推定乗換駅情報データテーブル300200のICカード乗車券IDカラム300201に記録する。
乗換駅300202、利用路線1 300103、方面300204、降車日時300205、降車ホーム300206、利用路線2 300210、方面300211、乗車日時300212、乗車ホーム300214は、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「022」のレコードに記録された各カラムの同一カラム名のデータを取得し、記録する。
駅構内標準移動時間300207および経由場所300218は、図2(d)に示す推定乗換駅情報データテーブル300200の乗換駅300202「東京駅」の降車ホーム300206「5番線」を出発場所、乗車ホーム300214「8番線」を到着場所として駅構内標準移動時間情報データテーブル2201を検索し、検索される2行目のレコードから標準移動時間220104「00:05」および経由場所220112「北通路」を取得し、記録する。
推定駅構内滞在日時300208は、図2(d)に示す降車日時300205「2007/10/0117:20」から駅構内標準移動時間300207「00:05」が経過した時刻となるので、「2007/10/01 17:20〜17:25」となる。
推定ホーム滞在日時300213は、図2(d)に示す推定駅構内滞在日時300208「2007/10/01 17:20〜17:25」から乗車日時300212「2007/10/01 17:30」までとなるので、「2007/10/01 17:25〜17:30」となる。
コンコース広告掲出先ID300209は、駅構内情報データベース2301の駅230101を「東京駅」で検索し、検索されたレコードから広告掲出場所230102を「北通路」で検索する。図2(d)の例では、2行目のレコードが検索されるので、広告掲出先ID「TKY‐C‐N−001」を取得し、推定乗換駅情報データテーブル300200のコンコース広告掲出先IDカラム300209に記録する。同様の手順でホーム広告掲出先ID300215を「8番線ホーム」で検索し、取得した広告掲出先IDをホーム広告掲出先IDカラム300215に記録する。
ステップ6013では、推定出場駅情報データテーブル300300の各カラムのデータを次の通り取得し記録する。
図2(a)に示す入出場記録データテーブル122300の2行目のレコードから、ICカード乗車券ID122301「12−34−56−78」、出場駅122304「戸塚駅」、出場改札122314「地下改札」、出場日時122305「2007/10/01 18:15」を取得し、推定出場駅情報データテーブル300300のICカード乗車券IDカラム300301、出場駅カラム300302、出場改札カラム300303、出場日時カラム300305に記録する。
利用路線 300309、方面300310、降車日時300311、降車ホーム300312は、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「022」のレコードに記録された各カラムと同一カラム名のデータを取得し、記録する。
駅構内標準移動時間300306および経由場所300317は、図2(d)に示す推定乗換駅情報データテーブル300300の出場駅300302「戸塚駅」の降車ホーム300312「3番線ホーム」を出発場所、出場改札300303「地下改札」を到着場所として駅構内標準移動時間情報データテーブル2201を検索し、検索される3行目のレコードから標準移動時間220104「00:03」および経由場所220112「地下通路」を取得し、記録する。
推定駅構内滞在日時300307は、図2(d)に示す降車日時300312「2007/10/01 18:10」から駅構内標準移動時間300306「00:03」が経過した時刻となるので、「2007/10/01 18:10〜18:13」となる。
改札広告掲出先ID300304は、駅構内情報データベース2301の駅230101を「戸塚駅」で検索し、検索されたレコードから広告掲出場所230102を「地下改札」で検索する。図2(d)の例では、3行目のレコードが検索されるので、広告掲出先ID「TTK−K−T−001」を取得し、推定入場駅情報データテーブル300300の改札広告掲出先IDカラム300304に記録する。
同様の手順でコンコース広告掲出先ID300308およびホーム広告掲出先ID300313を「地下通路」、「3番線ホーム」で検索し、取得した広告掲出先IDをコンコース広告掲出先IDカラム300308およびホーム広告掲出先IDカラム300313に記録する。
ステップ6014では、推定乗車列車情報データテーブル300400の各カラムのデータを次の通り取得し記録する。
ICカード乗車券ID300401は、処理対象の入出場記録レコードから同一カラム名のデータを取得するので、図2(d)に示す入出場記録データテーブル122300の2行目のレコードから、ICカード乗車券ID122301「12−34−56−78」を取得し、推定乗車列車情報データテーブル300400のICカード乗車券IDカラム300401に「12−34−56−78」を記録する。
利用路線300402、方面300403、乗車駅300404、乗車日時300405、降車駅300406、降車日時300407は、図2(c)に示す移動経路パターンデータテーブル210200のNo.カラム210211「022」のレコードに記録された各カラムの同一カラム名のデータを取得し、記録するが、図2(c)に示す移動経路パターン210200データテーブルのNo.カラム210211の「022」を含むレコードには、乗換データが含まれるので乗車列車別にレコードを作成する。
まず、最初に利用したと思われる列車の利用路線21010102「山手線」、方面21010103「外回り」、乗車駅21010101「上野駅」、乗車時刻21010105「17:10」、乗換駅21010301「東京駅」、降車時刻21010305「17:20」を取得し、推定乗車列車情報データテーブル300400の利用路線300402に「山手線」、方面300403に「外回り」、乗車駅300404に「上野駅」、乗車日時300405に「2007/10/01 17:10」、降車駅300406に「東京駅」、降車日時300407に「2007/10/01 17:20」を記録する。
推定車内滞在時間300408は、乗車日時300405から降車日時300407までとなるので、推定乗車列車情報データテーブル300400の乗車日時300405「2007/10/01 17:10」から降車日時300407「2007/10/01 17:20」までの「2007/10/01 17:10〜17:20」を推定車内滞在時間300408に記録する。
車内広告掲出先ID300409は、列車内情報データベース2401から広告掲出先IDを取得したい路線名で検索し、検索されたレコードをさらに方面で検索し、検索されたレコードの広告掲出先ID240103を取得するので、図2(c)に示す列車内情報データテーブル240100では、1行目のレコードが検索されるので広告掲出先ID240103「YMT−D−0−001」を取得し、車内広告掲出先ID300409に記録する。
さらに乗換に利用したと思われる列車の推定乗車列車情報データテーブル300400のレコードを上記と同様の手順でデータを取得し記録する。
ステップ7010では、推定移動経路情報データベース2302の推定入場駅情報データテーブル300100、推定乗換駅情報データテーブル300200、推定出場駅情報データテーブル300300、推定乗車列車情報300400のそれぞれに含まれる広告掲出先IDと同一の広告掲出先IDの広告コンテンツ表示履歴レコードを広告コンテンツ表示履歴データベース1314から抽出するので、図2(a)に示す131400広告コンテンツ表示履歴データテーブルでは、推定乗換駅情報データテーブルのコンコース広告掲出先ID「TKY−C−N−001」と同じ広告掲出先ID131401をもつ1,2,3行目のレコードが抽出される。
ステップ7020では、鉄道利用者が広告掲出先を通過もしくは滞在した日時と抽出された広告コンテンツ表示履歴レコードの表示開始日時131404から表示終了日時131405までの日時が、重複しているレコードを抽出するので、図2(a)に示す広告コンテンツ表示履歴データテーブル131400では、推定乗換駅情報データテーブル300200のコンコース広告掲出先ID300209「TKY−C−N−001」の滞在日時を示す推定駅構内滞在日時300208「2007/10/01 17:20〜17:25」と表示開始日時131404から表示終了日時131405までの日時が重複している2,3行目のレコードが抽出される。
ステップ7030では、ステップ7020で抽出された広告コンテンツ表示履歴レコードをもとに鉄道利用者を識別するICカード乗車券IDをキーとして接触コンテンツリストデータベース1420を作成するので、図2(a)に示す広告コンテンツ表示履歴データテーブル131400の2、3行目のレコードからICカード乗車券ID 142001「12−34−56−78」をキーとした接触コンテンツリストデータテーブル142000が作成される。
ステップ8010では、接触コンテンツリストデータベース1420の接触広告コンテンツID142005により、連携WEBコンテンツURL情報データベース1322を検索し、検索されたレコードの連携WEBコンテンツURL132202および連携WEBコンテンツ関連メッセージ132203を抽出し、メール本文を作成するので、図2(a)に示す接触コンテンツリストデータテーブル142000の接触広告コンテンツID142005「GH−IJ−KL」および「MN−OP−QR」で連携WEBコンテンツURL情報データテーブル132200を検索し、検索された2、3行目の連携WEBコンテンツURL132202および連携WEBコンテンツ関連メッセージ132203を抽出し、メール本文を作成する。
ステップ8020では、メール本文を作成したICカード乗車券ID142001の鉄道利用者のメールアドレスを取得するので、図2(b)に示す、ICカード乗車券連携個人情報データテーブル121200をICカード乗車券ID142001「12−34−56−78」で検索し、検索された1行目のレコードの登録メールアドレス121202「12−34−56−78@aaa.ne.jp」を抽出し、ステップ8030でメール配信する。
ステップ8040では、メール配信後、接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データベース1440としてメール配信日時144003等を記録するので、図2(b)に示す接触コンテンツ連携情報メール配信履歴データテーブル1440000に記録する。