JP4965879B2 - インクジェット記録用水分散体の製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、印字物の耐擦過性や耐マーカー性を向上させる観点から、ポリマーに顔料を含有させたものが主流となっている。たとえば、特許文献1には、ビニルポリマーに顔料を含有させた水系インクであって、高印字濃度を付与するために、ビニルポリマーとしてマクロマーを用いたグラフトポリマーが開示されている。ポリマーを用いた水系インクはノズルからインク液滴を吐出させる際に問題が生じやすく、その解決のための種々の方策が知られている。
特許文献2に、顔料、水溶性ポリマー、水溶性有機溶剤及び水を含む記録液において、溶解している水溶性ポリマーの量が2重量%以下であり、且つ特定の水溶性有機溶剤を含む記録液が開示されている。
また、特許文献3には、インク中に含まれる顔料に吸着していないポリマー量を低減する方法として、遠心分離機を用いて分離する方法が、更に特許文献4には、同じく限外ろ過による分離方法が開示されている。
特許文献5には、色材とポリマーからなる着色微粒子を水中に分散させた着色微粒子分散体及び0.1〜50ppmの吸着材を含有する水性インクが開示されている。しかしながら、未だ十分な吐出性を発現できていないのが現状である。
即ち、本発明は、顔料、塩生成基を有する水不溶性ポリマー、中和剤、水及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理した後、該有機溶媒を除去して、平均粒径200nm以下の顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を得る工程1及び得られた水分散体と吸着材とを混合した後、該吸着材を除去する工程2を有する、顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子のインクジェット記録用水分散体の製造方法及び該製造方法で得られた水分散体を含有するインクジェット記録用水系インクである。
本発明において「水不溶性」とは、ポリマーを105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下、好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下であることをいう。水不溶性ポリマーの溶解量は、その水不溶性ポリマーの塩生成基を、その種類に応じて酢酸又は水酸化ナトリウムで100%中和したときの溶解量をいう。
本発明の水不溶性ポリマーは、顔料を分散させる観点から、塩生成基含有モノマー(a)由来の構成単位を有する。
上記(a)成分は、得られる分散体の分散安定性を高める等の観点から用いられるものであり、カチオン性モノマー、アニオン性モノマー等が挙げられる。このような(a)成分としては、具体的には、特開平9−286939号公報、第5頁第7欄24行〜同頁第8欄29行に記載のもの等を用いることができる。塩生成基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられる。
カチオン性モノマーの代表例としては、不飽和アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含有モノマー等が挙げられ、これらの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(N',N'−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンが好ましい。
上記不飽和カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコネート等が挙げられる。
不飽和リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、分散安定性、吐出性等の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸又はメタクリル酸がより好ましい。
上記(a)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(b)成分は、印字濃度、耐水性、耐擦過性等の観点から用いられ、アルキル(メタ)アクリレート、芳香環含有モノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はt−)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリルレートが挙げられる。
芳香環含有モノマーとしては、印字濃度の点から、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルナフタレン、クロロスチレン等の炭素数6〜22の芳香族炭化水素基を有するビニルモノマーが好ましい。
なお、本明細書にいう「(イソ又はt−)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を含むことを意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの双方の場合を含むことを示す。
また、(b)成分としては、水系インクの耐水性向上等の観点から、(メタ)アクリル酸のアリールエステル(b−2)成分が好ましく、炭素数7〜22、好ましくは炭素数7〜18、更に好ましくは炭素数7〜12のアリールアルキル基を有する(メタ)アクリレート、又は、炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数6〜12のアリール基を有する(メタ)アクリリレートが挙げられる。このようなモノマーとしては、具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。
(b)成分中の(b−2)成分の含有量は、耐水性の向上等の観点から、好ましくは10〜100重量%、より好ましくは20〜80重量%である。
上記(b)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、(b−1)成分と(b−2)成分を併用することも好ましい。
本発明において、(c)成分は、水不溶性ポリマー微粒子の分散安定性を高める等の観点から用いられ、数平均分子量が500〜100,000、好ましくは1,000〜10,000で、片末端に不飽和基等の重合性官能基を有するモノマーであるマクロマーが挙げられる。
なお、(b)成分の数平均分子量は、標準物質としてポリスチレンを用い、溶媒として50ミリモル/Lの酢酸を含有するテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定することができる。上記(b)成分の作用をさらに高める目的から、(b)成分の一部をマクロマー(以下、(c)成分ということがある)で置き換えても良い。
スチレン系マクロマーとは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー((c−1)モノマーという)から得られるマクロマーを意味する。スチレン系モノマーの中ではスチレンが好ましい。
スチレン系マクロマーは、例えば、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、スチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。片末端に存在する重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、これらを共重合させることで、スチレン系マクロマー由来の構成単位を側鎖に有する水不溶性ポリマーを得ることができる。
他のモノマーとしては、例えば、(1)アクリロニトリル、後記の(2)アルキル(メタ)アクリレート((c−2)モノマー)、及び(3)スチレン以外の芳香環含有(メタ)アクリレート系モノマー((c−3)モノマー)等が挙げられる。
側鎖中又はスチレン系マクロマー中、スチレン系モノマー由来の構成単位の含有量は、耐擦過性の観点から、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、例えば、東亜合成株式会社の商品名、AS−6、AS−6S、AN−6、AN−6S、HS−6、HS−6S等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーとは、ヒドロキシ基を有していてもよい、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基を有する、(メタ)アクリレート((c−2)モノマーという)を有するマクロマーを意味する。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(イソ又はt−)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
ヒドロキシ基を有していてもよい、炭素数1〜22のアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位を含む側鎖は、片末端に重合性官能基を有するアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー、例えば、メチルメタクリレート系マクロマー、ブチルメタクリレート系マクロマー、イソブチルメタクリレート系マクロマー、ラウリルメタクリレート系マクロマー等を前記(a)成分及び(b)成分等と共重合させることにより得ることができる。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーは、片末端に重合性官能基を有するアルキル(メタ)アクリレートの単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、アルキル(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。
他のモノマーとしては、前記の(1)スチレン系モノマー((c−1)モノマー)、後記の(3)スチレン以外の芳香環含有(メタ)アクリレート系モノマー((c−3)モノマー)等が挙げられる。
側鎖中又はアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー中、アルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量が、最も多く、耐擦過性の観点から、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマーとは、芳香環含有(メタ)アクリレート((c−3)モノマーという)のマクロマーを意味する。
芳香環含有(メタ)アクリレートとしては、下記式(1)で表されるものが好ましい。
CH2=CR1COOR2 (1)
式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は、置換基を有していてもよい、炭素数7〜22、好ましくは炭素数7〜18、より好ましくは炭素数7〜12のアリールアルキル基、又は炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基を示す。置換基には、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子が挙げられる。
芳香環含有(メタ)アクリレートの好適例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート等が挙げられる。これらの中では、特にベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマーは、片末端に重合性官能基を有する芳香環含有(メタ)アクリレートの単独重合体及び片末端に重合性官能基を有する、芳香環含有(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。他のモノマーとしては、前記の(1)スチレン系モノマー((c−1)モノマー)、(2)アルキル(メタ)アクリレート((c−2)モノマー)等が挙げられる。
側鎖中又は芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマー中、芳香環含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量が最も多い。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーは、オルガノポリシロキサン鎖を側鎖として有していてもよい。この側鎖は、例えば、好ましくは下記式(2)で表される、片末端に重合性官能基を有するシリコーン系マクロマーを、前記(a)成分及び(b)成分等と共重合させることによって得ることができる。
CH2=C(CH3)−COOC3H6−〔Si(CH3)2−O〕t−Si(CH3)3 (2)
(式中、tは8〜40の数を示す)。
本発明に用いられるポリマーが、(c)成分由来の構成単位を側鎖に有する水不溶性グラフトポリマーである場合、主鎖と側鎖との重量比[主鎖/側鎖]は、耐擦過性、保存安定性等を向上させるために、1/1〜20/1であることが好ましく、3/2〜15/1がより好ましく、2/1〜10/1が特に好ましい。なお、重合性官能基は側鎖に含有されるものとして計算する。
上記の中では、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーが顔料との親和性が高く、保存安定性を向上させる観点から好ましい。
(d)成分は、分散安定性を高める等の優れた効果等を発現するものであり、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ。)(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレートが好ましい。
CH2=C(R3)COO(R4O)pR5 (3)
(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R4はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、R5はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは平均付加モル数を示し、1〜60、好ましくは1〜30の数である)。
(e)成分は、水系インクの吐出信頼性を高め、連続印字しても印字よれの発生を抑制する等の優れた効果を発現する。
式(3)において、R4又はR5が有していてもよいヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子又は硫黄原子が挙げられる。
R4又はR5で示される基の代表例としては、炭素数6〜30のアリール基、炭素数3〜30のヘテロ環基、炭素数1〜30のアルキレン基等が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。これらの基は2種以上を組み合わせたものであってもよい。置換基としては、アリール基、ヘテロ環基、アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。
R5としては、フェニル基、炭素数1〜30、好ましくは分岐鎖を有していてもよい炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキル基又はヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキル基が好ましく挙げられる。R5のより好ましい例としては、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、(イソ)ブチル基、(イソ)ペンチル基、(イソ)ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。
プロピレングリコール共重合)(p=1〜30、その中のエチレングリコール部分は1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、メトキシポリエチレングリコール(p=2〜20)(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール(p=2〜20)(メタ)アクリレートが好ましい。
商業的に入手しうる(d)成分及び(e)成分の具体例としては、新中村化学工業株式会社製の多官能性アクリレートモノマー(NKエステル)M−40G、同90G、同230G、EH−4E、日本油脂株式会社製のブレンマーシリーズ、PE−90、同200、同350,PME−100、同200、同400、同1000、PP−500、同800、同1000、AP−150、同400、同550、同800、50PEP−300、50POEP−800B等が挙げられる。
上記(d)成分及び(e)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(a)成分の含有量は、得られる分散体の分散安定性等の観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは2〜40重量%、更に好ましくは3〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%である。
(b)成分の含有量は、印字濃度等の観点から、好ましくは5〜98重量%、より好ましくは10〜60重量%である。
(c)成分の含有量は、顔料を含有した水不溶性ポリマー微粒子の分散安定性等の観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは3〜40重量%、更に好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは5〜20重量%である
(a)成分の含有量と、(b)成分と(c)成分の合計含有量との重量比((a)/[(b)+(c)])は、得られる水系インクの長期保存安定性、吐出性等の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.67、更に好ましくは0.03〜0.50である。
(e)成分の含有量は、吐出信頼性等の観点から、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
(a)成分と(d)成分との合計含有量は、水中での分散安定性、耐水性等の観点から、好ましくは6〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%である。
また、(a)成分と(e)成分の合計含有量は、水中での分散安定性、吐出性等の観点から、好ましくは6〜75重量%、より好ましくは13〜50重量%である。
(a)成分と(d)成分と(e)成分との合計含有量は、水中での分散安定性及び吐出性の観点から、好ましくは6〜60重量%、より好ましくは7〜50重量%である。
これらの重合法の中では、溶液重合法が好適である。溶液重合法で用いる溶媒としては、水不溶性ポリマーと親和性の高い極性の有機溶媒が好ましく、水に対する溶解度が20℃において、50重量%以下のものが好ましく、5重量%以上のものが好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、ブトキシエタノール等の脂肪族アルコール;トルエン、キシレン等の芳香族化合物類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ブトキシエタノール、又はこれらの1種以上と水との混合溶媒が好ましい。
重合の際には、更に、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の重合連鎖移動剤を添加することができる。
モノマー混合物の重合条件は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるが、通常、重合温度は30〜100℃、好ましくは50〜80℃であり、重合時間は1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
水不溶性ポリマーの重量平均分子量は、実施例記載の方法で測定される。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーの酸価(KOHmg/g)×ポリマーの重量(g)/(56×1000)]}×100
塩生成基がカチオン性基である場合、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーのアミン価(HCLmg/g)×ポリマーの重量(g)/(36.5×1000)]}×100
酸価やアミン価は、ポリマーの構成単位から算出することができるが、適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン)にポリマーを溶解して滴定する方法を用いて求めることもできる。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント・バイオレット、C.I.ピグメント・ブルー、C.I.ピグメント・グリーン等の各品番製品が挙げられる。
体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
上記の顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において吸着材とは、吐出性に影響を与える不純物を低減するために用いるものである。吸着材は、不純物と吸着材の表面との間に何らかの相互作用を有すると考えられる。吸着材の平均粒径は、吸着材の除去を容易にするために、顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子に比べてかなり粒径が大きく、1μmを超えるものが好ましく、3μm以上がより好ましく、1μmを超えて、1000μm以下が好ましく、3〜500μmがより好ましく、3〜100μmが特に好ましい。平均粒径は、後述する方法により測定することができる。
吸着材として、カーボンブラックと活性炭とを比較すると、活性炭は賦活工程により親水化されているため、疎水性であるカーボンブラックの方が好ましい。
また、インクの顔料として用いた顔料と近い吸光波長を有する顔料、即ち同色の顔料を吸着材として用いるのが、吸着材の微粉末がインクに含有されたとしても、その存在が不明となる点で好ましい。
具体的には、インクの顔料としてカーボンブラックを用いる場合は、吸着材としてカーボンブラックを用い、インクの顔料としてシアン顔料を用いる場合は、吸着材としてシアン顔料を用い、インクの顔料としてマゼンタ顔料を用いる場合は、吸着材としてマゼンタ顔料を用い、インクの顔料としてイエロー顔料を用いる場合は、吸着材としてイエロー顔料を用いることが好ましい。
本発明の水分散体の製造方法は、顔料、塩生成基を有する水不溶性ポリマー、中和剤、水及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理した後、有機溶媒を除去して、平均粒径200nm以下の顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を得る工程1及び得られた水分散体と吸着材とを混合した後、該吸着材を除去する工程2を有するものである。
工程1では、まず、前記水不溶性ポリマーを有機溶媒に溶解させ、次に顔料、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を、前記有機溶媒に加えて混合し、水中油型の分散体を得ることが好ましい。混合物中、顔料は、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜30重量%、有機溶媒は、好ましくは3〜80重量%、より好ましくは5〜70重量%、水不溶性ポリマーは、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、中和剤は、好ましくは0.05〜5重量%、水は、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは20〜90重量%である。中和剤による中和度には、特に制限はない。通常、最終的に得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4.5〜10であることが好ましい。前記水不溶性ポリマーの望まれる中和度により、pHを決めることもできる。
有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒及びエーテル系溶媒が好ましく挙げられ、水に対する溶解度が20℃において、50重量%以下でかつ10重量%以上のものが好ましい。
アルコール系溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましく、特に、メチルエチルケトンが好ましい。これらの溶媒は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(中和剤)
中和剤としては、前記と同じである。
分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ビーズミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモゲナイザー〔(株)イズミフードマシナリ、商品名〕、ミニラボ8.3H型〔Rannie社、商品名〕に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー〔Microfluidics 社、商品名〕、ナノマイザー〔ナノマイザー(株)、商品名〕、アルティマイザー〔スギノマシン(株)、商品名〕、ジーナスPY〔白水化学(株)、商品名〕、DeBEE2000〔日本ビーイーイー(株)、商品名〕等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー等を挙げることができる。これらの中では、平均粒径200nm以下の顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を得る観点から、高圧ホモジナイザーが好ましい。
顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体は、顔料を含有する水不溶性ポリマーの固体分が水を主媒体とする中に分散しているものである。ここで、顔料を含む水不溶性ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも顔料と水不溶性ポリマーとで粒子が形成されていればよい。例えば、水不溶性ポリマーに顔料が内包された粒子形態、水不溶性ポリマー中に顔料が均一に分散された粒子形態、水不溶性ポリマー粒子表面に顔料が露出された粒子形態等が含まれる。
顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の平均粒径は、分散安定性、吐出性の観点から、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは50〜200nm、更に好ましくは70〜170nm、特に好ましくは90〜150nmである。顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子のD90(散乱強度の頻度分布における、小粒子側から計算した累積90%の値)は、粗大粒子を減らして、分散体の保存安定性を高める観点から、350nm以下が好ましく、300nm以下が更に好ましく、270nm以下が特に好ましい。下限は、製造のし易さから、100nm以上が好ましい。顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子のD10(散乱強度の頻度分布における、小粒子側から計算した累積10%の値)は、印字濃度の観点、製造のし易さから、10nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、30nm以上が特に好ましい。
なお、平均粒径、D90、D10は、実施例記載の大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)で測定することができる。
工程2では、工程1で得られた顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体と吸着材とを混合する。混合の方法としては、該水分散体に直接吸着材を添加する方法、吸着材を筒状物質に充填してその内部を通過させる方法や循環ポンプで連続して通過させる方法などを挙げることができる。
吸着材の使用量には制限はない。吸着材の使用量が少ないほど吸着材の価格が低減でき経済的であるが、吸着材の使用量が多いほど不純物の除去に要する時間を短縮することができ、生産性が向上する。これらの観点から、吸着材の使用量は、水不溶性ポリマー100重量部に対して1〜100重量部が好ましい。2〜80重量部がより好ましく、5〜50重量部が特に好ましい。更に、効率化の観点から、工程1で得られた顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。混合する温度は、吸着の効果の観点から、好ましくは5〜80℃であり、より好ましくは10〜60℃である。混合する時間は、好ましくは0.5〜96時間、より好ましくは1〜72時間である。
吸着材によって処理した顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体は、不純物の含有量が吸着処理前に比べて減少しているため、得られる水分散体の表面張力は、吸着処理前と比較して、好ましくは1mN/m以上、より好ましくは2mN/m以上、特に好ましくは3mN/m以上、上昇している。
顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体の固形分濃度が10重量%のとき、表面張力が70mN/m以上になっているものは、インクジェット記録用水系インクとして用いたとき、良好な吐出性を発現できる。
また、水系インク中、顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の含有量(固形分)は、印字濃度及び吐出信頼性の観点から、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜15重量%となるように調整することが望ましい。
水系インク中、顔料を含有する水不溶性ポリマー粒子の水不溶性ポリマーの含有量は、印字濃度の観点から、好ましくは、0.5〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%である。本発明の水系インク中、水の含有量は、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは40〜80重量%である。
(1)重量平均分子量の測定法
東ソー株式会社製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置:HLC−8220GPC、
カラム構成:TSK−GEL α−M×2本
溶離液:60ミリモル/Lのリン酸(和光純薬工業株式会社製試薬)及び50ミリモル/Lのリチウムブロマイド(和光純薬工業株式会社製試薬)を含有するジメチルホルムアミド(関東化学工業株式会社製試薬特級)
溶離液の流速 1.0ml/分
大塚電子株式会社製のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)
測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力する。測定溶液の濃度は、通常5×10-3重量%程度で行う。
0.005重量部の吸着材をイオン交換水100重量部に加え、均一に分散するようマグネティックスターラーで攪拌する。5分間攪拌を継続した後、できるだけ偏りがない様に測定用サンプルを採取し、(2)に記載した方法で平均粒径の測定を行う。
(4)表面張力の測定方法
測定用のサンプルを、20℃に保った恒温水槽(アズワン株式会社製CB-302)に30分間保持した後に、協和界面科学株式会社製の表面張力測定装置CBVP−Zで表面張力を測定した。
反応容器内に、表1に示すモノマー及び溶媒の各々の量を仕込んで混合し、窒素ガス置換を十分に行ない、混合溶液を得た。一方、滴下ロートに、表1に示すモノマー、溶媒、及び重合開始剤を入れ、十分に窒素置換を行なった。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から2時間経過後、85℃で2時間熟成させ、水不溶性ビニルポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。
重量平均分子量は20万であった。
EH4E: 2−エチルヘキシロキシポリエチレングリコール(4)メタクリレート
新中村化学工業株式会社製
MAA: メタクリル酸
和光純薬工業株式会社製試薬
重合開始剤:2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル
和光純薬工業株式会社製V−65
上記合成例1で得られた水不溶性ビニルポリマーのメチルエチルケトン溶液(固形分を50%に調整したもの)10部、メチルエチルケトン20部、水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業株式会社製滴定用標準液:5N)1.5部、イオン交換水300部を、ガラス製容器に計量し、プライミクス株式会社製高速攪拌分散機T.K.ロボミックス+T.K.ホモディスパー2.5型を用い、1500rpmで15分間混合した。得られた混合物に、顔料としてカーボンブラック(キャボットスペシャリティケミカルス社製Monarch880)15部を添加し、8000rpmで60分間攪拌した。
得られた混合物を、更に、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)を用いて、圧力150MPa、19パスで高圧分散処理し、顔料を含有する水不溶性ビニルポリマー粒子を得た。
得られた顔料を含有する水不溶性ビニルポリマー粒子を減圧下、60℃でメチルエチルケトンを完全に除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分濃度が20%の、顔料を含有する水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体Aを得た。得られた水分散体Aの平均粒径は100nmであった。得られた水分散体Aの一部を固形分濃度10%に希釈し、上記(4)の方法で表面張力を測定したところ、68.8mN/mであった。
製造例1で得られた水不溶性ビニルポリマーの水分散体A100部に、吸着材としてカーボンブラック(キャボットスペシャリティケミカルス社製Monarch880、平均粒径は20μm)2部を加えて室温(20℃)で48時間攪拌した。
その後、(株)日立製作所製遠心分離装置CR22Gを用い、11600rpm×30分、ローターR12A3(サンプル量100g)の条件で遠心分離し、吸着材を沈殿させ、回収した上澄み部分をイオン交換水で固形分濃度15%に調整して、吸着材で処理した顔料を含有する水不溶性ビニルポリマーの水分散体Bを得た。得られた水分散体Bの平均粒径は108nmであった。
得られた水分散体Bを固形分濃度10%に希釈し、製造例1で示した方法と同様の方法で表面張力を測定したところ、72.5mN/mであった。
製造例2において、吸着材としてカーボンブラック(キャボットスペシャリティケミ
カルス社製Monarch880)2部の代わりに同カーボンブラック1部を用いた他は
製造例2と同様にして、固形分濃度15%の、顔料を含有する水不溶性ビニルポリマーの水分散体Cを得た。得られた水分散体Cの平均粒径は107nmであった。得られた水分散体Cを固形分濃度10%に希釈し、製造例1で示した方法と同様の方法で表面張力を測定したところ、70.9mN/mであった。
製造例2において、吸着剤としてカーボンブラック(キャボットスペシャリティケミ
カルス社製Monarch880)2部の代わりに、活性炭(武田薬品工業社製 白鷺C)
2部(平均粒径は、80μm)を用いた他は製造例3と同様にして、固形分濃度15%の、顔料を含有する水不溶性ビニルポリマーの水分散体Dを得た。
得られた水分散体Dを固形分濃度10%に希釈し、製造例2で示した方法と同様に表面張力を測定したところ、69.2mN/mであった。
製造例2で得られた水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体(固形分濃度15%)B26.7部、グリセリン(花王株式会社製、化粧品用濃グリセリン)7.5部、ジエチレングリコール(キシダ化学株式会社製)5部、トリメチロールプロパン(和光純薬工業株式会社製)7.5部、アセチレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加物(川研ファインケミカル株式会社製アセチレノールEH)0.3部及びイオン交換水53部を混合し、得られた混合液を1.2μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ株式会社製)で濾過し、粗大粒子を除去して水系インクを得た。
実施例1において製造例2で得られた水分散体B26.7部の代わりに、製造例3で得られた水分散体(固形分濃度15%)C26.7部を用いた他は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例1において製造例2で得られた水分散体B26.7部の代わりに、製造例4で得られた水分散体D(固形分濃度15%)26.7部を用いた他は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
実施例1において製造例2で得られた水分散体B26.7部の代わりに、製造例1で得られた水分散体A20部を、また、イオン交換水53部の代わりに59.7部を用いた他は、実施例1と同様にして水系インクを得た。
市販のキヤノン株式会社製プリンター(商品名PIXUS 560i)を用い、市販の専用紙HR−101s(キヤノン株式会社製の高品位専用紙)に標準モードで所定のパターンを100枚印字し、以下の評価基準で目視評価した。
〔評価基準〕
実施例1 :1枚目と100枚目に差が全くなく模様がきれいに印字されている
実施例2 :1枚目と100枚目に差がほとんどなく模様がきれいに印字されている
参考例1 :100枚目に模様の乱れがわずかに確認できる
比較例1 :100枚目に模様の乱れが明らかに見られる
上記の評価の前後でインクカートリッジの重量の減少量を測定して吐出量を算出し、比較例1の数値を100とする相対値で評価した。
実施例1 117
実施例2 110
参考例1 107
比較例1 100
Claims (3)
- カーボンブラック、塩生成基を有する水不溶性ポリマー、中和剤、水及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理した後、該有機溶媒を除去して、平均粒径200nm以下のカーボンブラックを含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体を得る工程1、及び、得られた水分散体と吸着材とを混合した後、該吸着材を遠心分離機を用いて除去する工程2を有する、カーボンブラックを含有する水不溶性ポリマー粒子のインクジェット記録用水分散体の製造方法であって、吸着材が、平均粒径が1μmを超えるカーボンブラックである、インクジェット記録用水分散体の製造方法。
- 吸着材の添加量が、前記水不溶性ポリマー100重量部に対して、1〜100重量部である、請求項1に記載の水分散体の製造方法。
- 前記水不溶性ポリマーが、塩生成基含有モノマー(a)、疎水性モノマー(b)及び/又はマクロマー(c)を含むモノマー混合物を共重合することによって得られるポリマーである、請求項1又は2に記載の水分散体の製造方法。
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