JP4964618B2 - 吸気ダクト - Google Patents
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Description
また、このように吸入空気を取り入れるために、フロントカウルのステー内の閉断面構造部を有効利用したものがある(特許文献2参照)。
このように構成することで、エアボックス部にフィルタを設けた場合に比較して、フィルタよりも下流側のエアダクトのクリーンサイド側のエアボリュームを確保できると共にクリーンサイド側を長く確保できる。
また、フィルタの濾過面積を大きく確保して濾過抵抗を減少することができる。
更に、前記エアダクトのダーティーサイド側とクリーンサイド側とを分割して、フィルタを取り外すことができる。
このように構成することで、エアダクトのダーティーサイド側に溜まる水やダストを排出口から除去することができる。
請求項3に記載した発明は、前記各エアダクト(27,28)の前記ダーティーサイド側(D)と前記クリーンサイド側(C)とが、下側では両舌片(57,58)がビス(59)により固定され、上側ではフック(61,61)が固定具(62)により固定されていることを特徴とする。
また、フィルタの濾過面積を大きく確保して濾過抵抗を減少することができるため、エンジンに与える負荷を軽減することができる効果がある。
更に、前記エアダクトのダーティーサイド側とクリーンサイド側とを分割して、フィルタを取り外すことができるため、フィルタの交換作業が容易となる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、エアダクトのダーティーサイド側に溜まる水やダストを排出口から除去することができるため、メインテナンスが行い易い効果がある。
図1、図2に示すように、自動二輪車1のヘッドパイプ2にはフロントフォーク3が操舵自在に接続され、フロントフォーク3下端には前輪4が取り付けられている。フロントフォーク3の上端には左右一対のバーハンドル5,6が取り付けられている。ヘッドパイプ2には後方で下方に向かって左右に枝分かれしたメインフレーム7,8が接続され、このメインフレーム7,8の下部に変速機付きの付きのV型2気筒のエンジン9が取り付けられている。エンジン9の前方にはラジエータ10が配置され、左右一対のメインフレーム7,8の下部の後部にはピボット軸11を介して上下にスイング自在にスイングアーム12が取り付けられている。スイングアーム12の後端には後輪13が取り付けられている。そして、車体前部及び車体下部がカウリング14により覆われている。
ここで、カウリング14はバーハンドル5,6の前方、フロントフォーク3の前方及び両側方を覆うフロントカウル21と、フロントフォーク3の両側方、ラジエータ10の両側方及びエンジン9の前部の両側方を覆うためにフロントカウル21の下部に取り付けたミドルカウル22と、エンジン9の両側方を覆うためにミドルカウル22の後部及びエンジン9に取り付けられたインナカウル23と、車体下部の両側方及び車体下部の下方を覆うためにミドルカウル22の下部及びメインフレーム7,8の下部に取り付けられたロアカウル24とからなる。
ここで、エアボックス部33はメインフレーム7,8間に配置され、前側のエアダクト27,28と後方のエンジン9の吸気ポートに連通するものである。エアボックス部33の上壁40には前側に凹部41が形成され、この凹部41に収まるようにしてECU(エンジンコントロールユニット)42が配置されている。また、ECU42に接続されるハーネス43のコネクタ類44がエアボックス部33の上壁40の前側にインサート成型により一体形成されている。また、燃料系の配管45のコネクタ類46もエアボックス部33の上壁40の左横(図3にのみ記載)にインサート成型により一体形成されている。
尚、エアボックス部33の後方に燃料タンク19が配置されている。
したがって、フロントカウル21の空気取入口25,26から導入される走行風はエアダクト27,28、つまりフロントダクト31,32、メインフレーム7,8内のインナダクト39、リヤダクト36,37内の吸気通路Kを流過してエアボックス部33から燃焼用空気としてエンジン9に取り込まれる。
図8に示すように、フロントダクト31は平面視で外側に湾曲してほぼ一様な幅に形成されているが、図7に示す側面視ではフィルタ54が介装された部分が拡大された断面形状となっている。つまり、フロントダクト31は前端開口部29からフィルタ54に至るダーティーサイド側Dは、フィルタ54近傍において、下側が下がるようにしてフィルタ54に向かって徐々に通路断面積が大きくなるように設定され、フィルタ54からメインフレーム7に至るフロントダクト31のクリーンサイド側Cは、フィルタ54近傍において、メインフレーム7に向かって立ち上がって急ではあるが徐々に通路断面積が小さくなるように設定されている。したがって、図9ではフロントダクト31,32は正面視では前端開口部29からやや外側で下側に下がるような形状になっている。
したがって、フロントダクト31のダーティーサイド側Dとクリーンサイド側Cとが下側では両舌片57,58でビス59により固定され、上側では固定具62によりフック60,61が固定されることとなる。
したがって、エアボックス部33にフィルタ54を設けた場合に比較して、フィルタ54よりも下流側であるクリーンサイド側Cの吸気通路Kのエアボリュームを確保できると共にクリーンサイド側Cの吸気通路Kの長さを長く確保できるので、吸入空気の流速を高くして、エンジン9にかかる吸入時の負荷を軽減できる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、排出口をプラグで閉塞した場合について説明したが、プラグを廃止して排出口を常時開放した構造でもよい。
また、この実施形態ではV型2気筒エンジン用の吸気ダクトについて説明したが、エンジンの形式はこれに限られない。更に、コネクタ類44がエアボックス部33の上壁40の前側にインサート成型により一体形成されている場合を例にして説明したが、成形、取り付けの手法は一例であってこれに限られるものではない。
そして、フック60,61にひも状の固定具62を取り付けた場合について説明したが、係止する部材はひも状のものに限られず、フック60,61に係止できればゴムバンド等様々な部材を用いることができる。
更に、この実施形態では鞍乗り型車両として自動二輪車を例にして説明したが、車体フレームの前部にヘッドパイプを備えていれば自動二輪車に限られず、三輪、四輪の車両にも適用でき、加えて足載せ部を有するスクータ車両にも適用できる。
2 ヘッドパイプ
7,8 メインフレーム(車体フレーム)
9 エンジン
21 フロントカウル
25,26 空気取入口
27,28 エアダクト
33 エアボックス部
38 開口部(貫通孔)
54 フィルタ
64 排出口
C クリーンサイド側
D ダーティーサイド側
K 吸気通路
Claims (3)
- 鞍乗り型車両(1)のフロントカウル(21)前部に車両前方に向かって開口する空気取入口(25,26)が左右一対設けられ、これら空気取入口(25,26)にはヘッドパイプ(2)の側方に配置された左右一対のエアダクト(27,28)の前端開口部(29,30)が接続され、前記各エアダクト(27,28)の前記前端開口部(29,30)にはこれらを一体固定するためのブラケットBが前記前端開口部(29,30)の周りを囲むように取り付けられ、このブラケットが車体に固定され、前記エアダクト(27,28)は前記ヘッドパイプ(2)から左右方向に枝分かれした車体フレーム(7,8)の各貫通孔(38,38)を通して前記車体フレーム間に配置されたエアボックス部(33)に接続され、前記各空気取入口(25,26)から導入される走行風を前記各エアダクト(27,28)、前記エアボックス部(33)を介してエンジン(9)へ取り入れる吸気ダクト構造であって、前記各空気取入口(25,26)から前記エアボックス部(33)に至る前記各エアダクト(27,28)内にフィルタ(54)が設けられ、前記各空気取入口(25,26)から前記フィルタ(54)に至る前記エアダクト各(27,28)のダーティーサイド側(D)は、少なくとも前記フィルタ(54)近傍において、前記フィルタ(54)に向かって徐々に通路断面積が大きくなるように設定され、前記フィルタ(54)から前記エアボックス部(33)に至る前記各エアダクト(27,28)のクリーンサイド側(C)は、少なくとも前記フィルタ(54)近傍において、前記エアボックス部(33)に向かって徐々に通路断面積が小さくなるように設定され、かつ前記各車体フレーム(7,8)の各貫通孔(38,38)を挟んで分割構成され、前記各エアダクト(27,28)の前記ダーティーサイド側(D)と前記クリーンサイド側(C)とが分割可能に構成され、これら前記ダーティーサイド側(D)と前記クリーンサイド側(C)との接合部分に前記フィルタ(54)が介装されていることを特徴とする吸気ダクト。
- 前記エアダクト(27,28)の前記ダーティーサイド側(D)の下部に排出口(64)を設けたことを特徴とする請求項1記載の吸気ダクト。
- 前記各エアダクト(27,28)の前記ダーティーサイド側(D)と前記クリーンサイド側(C)とが、下側では両舌片(57,58)がビス(59)により固定され、上側ではフック(61,61)が固定具(62)により固定されていることを特徴とする請求項1又請求項2記載の吸気ダクト。
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