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JP4940800B2 - 変位センサ - Google Patents

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Description

この発明は、光切断法を利用して物体の変位を計測する変位センサに関する。
従来、様々な計測対象物体の変位、長さ、角度などを計測するためのセンサ装置が知られている。例えば、従来の変位センサは、レーザダイオードなどの投光素子を駆動することにより計測対象物体に対してラインビームを照射する投光部と、投光部から発せられたのち計測対象物体を反射して到来するスリット光を受光する受光部と、計測対象物体までの距離を算出する演算手段と、演算手段にて算出された計測対象物体までの距離を出力する出力手段とを具備してなる(例えば特許文献1参照)。
特許3599239号
これらの変位センサによれば、計測対象物体上のラインビームが照射された断面輪郭形状の測定が可能である。この変位センサを用いれば、生産ラインにおいて製品が規格範囲内の形状に納まっているかどうかの検査を行うことが可能である。
一般に製品検査を行う場合には、検査対象となる製品の形状全体と良品の形状全体とを比較して判定することは処理に必要となるハードウェアや処理時間の観点から稀であり、形状の上で重要となるポイントの位置や高さ、間隔の計測によって行われる。例えば、段差の高さ、深さを計測する場合であれば、断面輪郭形状の中から段差算出に用いる段面を含む領域をユーザが個々に設定することにより行っていた。段差の代わりに、トップ、ボトム計測であっても、断面輪郭形状のうちのどの位置を基準として、どの部分までの高さ、深さを計測するかを領域等で設定することにより行われていた。計測対象物体上の段差エッジ位置を計測する場合には、その位置を含む領域を設定することにより行われていた。
しかしながら、従来の変位センサによれば、複数の局所領域または特徴点に基づく計測処理を実行する際には、ユーザが測りたい場所を都度領域指定し、設定することにより行われていた。そのため、設定操作が分かりづらく、設定作業も面倒であった。
この発明は、このような従来の問題点に着目して成されたものであり、その目的とするところは、簡易な操作で自動的に所望の計測のための設定を行うことができる変位センサを提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
本発明の変位センサは、計測対象物体に対してラインビームを照射する投光部と、ラインビームが照射された計測対象物体表面の高さに応じてラインビーム像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、撮像部から得られたラインビーム像を含む撮像画像に基づいて、計測対象物体表面上のラインビームに沿う方向に対する高さの分布を取得し、得られたラインビームに沿う方向に対する高さの分布上の複数の局所領域または特徴点に基づく予め設定された計測処理を実行するとともに、当該計測処理の内容を設定するための設定処理を実行する処理部と、撮像画像と設定を行うための画面とを表示する表示部と、設定を行うための入力を受け付ける入力部と、計測処理の結果を出力する出力部と、を具備し、処理部は、設定処理として、撮像画像を表示部に表示して、入力部を通じて確定指示の入力が行われたときに表示部に表示されている撮像画像を設定対象画像として設定し、設定対象画像に対する計測処理として、設定対象画像内に含まれるラインビーム像の相対的に上方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢と相対的に下方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢とを同時に表示し、あるいは、設定対象画像内に含まれるラインビーム像の相対的に左方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢と右方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢とを同時に表示して、入力部を通じて選択肢の選択入力を受け付けることにより、設定する計測処理の種類をいずれの基準線もしくは基準点に対する計測処理であるかを区別して設定し、計測処理の対象となる1の計測処理対象領域を設定対象画像内に設定し、1の計測処理対象領域内に含まれるラインビーム像に対して、設定された計測処理を行うために必要となる局所領域または特徴点を、基準線もしくは基準点の情報に応じて自動設定する。
ここで、複数の局所領域または特徴点に基づく予め設定された計測処理には、複数の局所領域または特徴点間の演算処理や、複数の局所領域または特徴点から所定の局所領域または特徴点の抽出処理を含む。
特徴点には、最上点(ピーク点)、最下点(ボトム点)、平均点、中心点、エッジの代表点を含む。
基準となる相対的に上方に位置する線もしくは点は、凸段差の上段を示す横線やその横線の平均点、中心点、上段の最上点、凹段差の上段の横線や各横線の平均点、中心点や最上点、左右の横線の最上点を含む。基準となる相対的に下方に位置する線もしくは点は、凸段差の下段を示す横線やその横線の平均点、中心点、最下点、左右の横線の最下点、凹段差のくぼみである下段の横線や横線の平均点、中心点や最下点を含む。
好ましくは、処理部は、計測処理対象領域の設定処理として、設定対象画像を表示部に表示すると共に、計測処理対象領域の候補領域を設定対象画像に重ねて表示し、入力部を通じて当該候補領域の位置、形状もしくは大きさの変更の指示を入力部を通じて受け付けて、変更指示があれば変更された候補領域の位置、形状もしくは大きさを更新表示し、入力部を通じて計測処理対象領域を確定する指示入力を受け付けてそのときの候補領域を計測対象領域として設定する。
また、好ましくは、設定された計測処理に用いる局所領域または計測処理に用いる特徴点を自動設定した後、設定対象画像に重ねて局所領域または特徴点の表示を行う。
さらには、局所領域または特徴点を表示した後、入力部を通じて当該局所領域の範囲の変更または当該特徴点の算出に用いるパラメータの設定の変更を受け付けて、変更入力があった場合には、変更後の局所領域もしくは変更後のパラメータにより算出された特徴点を表示し、前記入力部を通じて局所領域もしくは特徴点の算出に用いるパラメータを確定する指示入力を受け付けて、そのときの局所領域もしくは特徴点の算出に用いるパラメータを計測処理に用いる局所領域もしくは特徴点算出のためのパラメータとして設定する。
局所領域の算出に用いるパラメータには、局所領域の上下左右の端部位置情報を含む。特徴点の算出に用いるパラメータには、エッジ点を求めるための高さ方向に関するエッジ閾値や、計測処理対象領域内の上部と下部とを区別する2値化閾値を含む。
好ましくは、処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対するピーク高さ計測と、基準高さに対するボトム深さ計測とを同時に表示する。あるいは、基準高さに対する上段までの段差の高さの計測と基準高さに対する下段までの段差の深さ計測を同時に画面内に表示して選択肢の選択を受け付ける。あるいは、左側段差のエッジ位置計測と右側段差のエッジ位置計測、凸形状の上段の左側のエッジと右側のエッジとの間隔の計測と凹形状の左側上段の右側のエッジと右側上段の左側のエッジとの間隔の計測を同時に画面内に表示して選択肢の選択を受け付ける。
さらに、処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対するピーク高さ計測に対しては、下方に存在する基準線上に凸形状記載したアイコンを表示し、基準高さに対するボトム深さ計測に対しては、上方に存在する基準線下に凸形状記載したアイコンを表示する。あるいは、基準高さに対する上段までの段差の高さの計測に対しては、上方に存在する線と当該線の左右かつ下方に同じ高さで存在する2つの線を記載したアイコンを表示し、基準高さに対する下段までの段差の深さ計測に対しては、下方に存在する線と当該線の左右かつ上方に同じ高さで存在する2つの線を記載したアイコンを表示する。あるいは、左側のエッジ計測に対しては、段差の境界部分であるエッジを複数含み、一番左側のエッジを他の部分と区別して表示する図を含むアイコンを表示し、右側段差のエッジ位置計測に対しては、段差の境界部分であるエッジを複数含み、一番右側のエッジを他の部分と区別して表示する図を含むアイコンを表示する。あるいは、凸形状の上段の左側のエッジと右側のエッジとの間隔の計測に対しては、凸形状と上段の線の左エッジと右側のエッジの位置を示すアイコンを表示し、凹形状の左側上段の右側のエッジと右側上段の左側のエッジとの間隔の計測に対しては、凹形状の左側上段の右側のエッジ位置と右側上段の左側のエッジを示すアイコンを表示する。
好ましくは、アイコンを表示して、入力部を通じて選択肢の選択入力を受け付けて、設定する計測処理の種類をいずれの基準線もしくは基準点に対する計測処理であるかを区別して設定した後に、計測処理対象領域の設定処理として、設定対象画像を表示部に表示すると共に、計測処理対象領域の候補領域を設定対象画像に重ねて表示し、入力部を通じて当該候補領域の位置、形状もしくは大きさの変更の指示を入力部を通じて受け付けて、変更指示があれば変更された候補領域の位置、形状もしくは大きさを更新表示し、入力部を通じて計測処理対象領域を確定する指示入力を受け付けてそのときの候補領域を計測対象領域として設定する。
本発明によれば、撮像されたラインビームに沿う方向に対する高さの分布上の複数の局所領域または特徴点に基づく予め設定された計測処理を実行する際に、1の計測処理対象領域を設定するだけで、その計測処理対象領域内に自動的に局所領域または特徴点の設定が行うことができるので、設定作業が簡単になる。
以下に、この発明のセンサ装置の好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を示すものに過ぎず、本発明の要旨とするところは、特許請求の範囲の記載によってのみ規定されるものである。
本実施形態の変位センサは、制御盤などへのコンパクトな収容を可能とするために、また狭小な計測環境への据え付けを容易とするために、信号処理部とセンサヘッド部とを分離させてなる所謂アンプ分離型の変位センサである。
本実施形態の変位センサの信号処理部1およびセンサヘッド部2の外観斜視図が図1に示されている。信号処理部1の外殻ケース10は、やや細長い直方体形状の形態を有している。外殻ケース10の前面からは、図示されていないが外部接続コードが引き出されている。この外部接続コードには、外部入力線、外部出力線、電源線等が含まれている。外部入力線は例えば上位装置としてのPLC等から信号処理部1に対して各種の指令を外部から与えるためのものであり、外部出力線は信号処理部1の内部で生成されたスイッチング出力やアナログ出力などをPLC等へ出力するためのものであり、電源線は信号処理部の内部回路に対する電源を供給するためのものである。また、外殻ケース10の前面には、図示されていないがUSBコネクタと、RS-232Cコネクタとが設けられている。
外殻ケース10の上面には開閉可能な操作部蓋14が設けられている。この操作部蓋14の下には、信号処理部1における各種の指令操作などを行うための操作部が設けられている。また、外殻ケース10の上面には、センサヘッド部2により取得された計測対象画像情報や計測結果、計測値、設定画面等の表示を行うための表示部15が配置されている。
外殻ケース10の左右側面には、信号処理部間コネクタ蓋16が設けられている。この信号処理部間コネクタ蓋16の内部には、他の信号処理部1を接続するための信号処理部間コネクタ(中継コネクタ3)が設けられている。複数の信号処理部1は、DINレールを介して隣接結合状態で1列に連装可能とされる。信号処理部1の外殻ケース10の後面には、センサヘッド部接続用コネクタ17が設けられている。信号処理部1はこのセンサヘッド部接続用コネクタ17を介して後述するセンサヘッド部2に接続されている。
センサヘッド部2は、センサヘッド部接続用コネクタ17に対応する信号処理部接続用コネクタ27と、ケーブル21と、センサヘッド本体部20とを具備してなる。
図2に示すように、本体部20に内蔵された投光素子(レーザダイオード)から出射されるパルス状レーザ光(パルス光)が、図示しない投光レンズを通して、計測対象物体5の表面にスリット光L1として照射される。これにより、計測対象物体5の表面にはスリット光の照射光像LMが形成される。計測対象物体5で反射したスリット光の反射光L2はセンサヘッド部2内の図示しない受光レンズを通して2次元撮像素子(フォトダイオードアレイ、CCD、CMOS撮像素子等)へと入射される。すなわち、計測対象物体5の表面を、2次元撮像素子により異なる角度から撮影することにより、スリット光の照射光像LMを含む映像信号を取得する。そして、この映像信号に基づいて、所定の特徴量が抽出されて、目的とする変位量(この例ではセンサヘッド部2と計測対象物体5との距離)のLMに沿った分布が求められる。
変位センサの信号処理部1の電気的ハードウェア構成の全体を示すブロック図が図3に示されている。同図に示されるように、信号処理部1は、制御部101と、記憶部102と、表示部103と、センサヘッド部との通信部104と、外部機器との通信部105と、キー入力部106と、外部入力部107と、出力部108と、電源部109とを備えている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)とFPGA(Field Programmable Gate Array)とにより構成され、信号処理部1全体の統括制御を担う。この制御部101は、後述する各種機能を実現すると共に、受光信号を所定の閾値を基準として二値化した後、これを出力データとして、出力部108から外部へと送出する。
記憶部102は、不揮発性メモリ(EEPROM)102aと、表示部103に表示される画像データを記憶する画像メモリ102bとを備えている。
表示部103は、閾値や計測対象物体までの距離等に係る各種数値等が表示される液晶表示部103aと、目的とする出力であるオン/オフ状態等を示す表示灯LED103bとを備えている。
通信部104は、センサヘッド部2との通信を担うものである。
外部通信部105は、外部のパソコン(PC)110に接続するためのUSB通信部105aと、コマンドやプログラムデータの送受信などに使用されるシリアル通信部105bと、所定のプロトコル並びに送受信フォーマットに従って、左右の隣接する他の信号処理部との間でデータ通信を行う信号処理部間通信部105cとを備えている。
キー入力部106は、図示しない各種設定のためのスイッチや操作ボタン等で構成される。外部入力部107は例えばPLC等の上位装置からの信号処理部1に対して各種の指令を受信するためのものである。出力部108は、目的とするオン/オフ出力をPLC等の上位装置に出力するために使用される。電源部109は、制御部101並びに外部のハードウェア回路に対し電源を供給するものである。
センサヘッド部2の電気的ハードウェア構成を示すブロック図が図4に示されている。同図に示されるように、センサヘッド部2は、制御部201と、計測対象物体5へと向けてスリット光を照射するための投光部202と、計測対象物体5により反射されて到来するスリット光を受光する受光部203と、表示灯LED204と、記憶部205と、通信部206とを備えている。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)とPLD(Programmable Logic Device)とにより構成され、センサヘッド部の各構成要素202〜206を統括制御するとともに、受光信号を受光部203から取り出し、信号処理部1に送り出す処理を担うものである。
投光部202は、この例では投光素子としてのレーザダイオードと投光回路とを備え、計測対象領域へ向けてスリット光を照射する。受光部203は、スリット光の反射光を受光する2次元撮像素子(フォトダイオードアレイ、CCD、CMOS撮像素子等)と、制御部201からのタイミング制御信号に同期して、2次元撮像素子から得られる受光信号を増幅して制御部201に出力する受光信号処理部とを有してなる。表示灯LED204は、センサヘッド部2の各種動作状態に対応して点消灯する。
記憶部205は、例えば不揮発性メモリ(EEPROM)から構成され、この例では、センサヘッド部2を同定するためのID(識別情報)等が記録される。通信部206は、制御部201の命令に従って、信号処理部1との通信を担うものである。
本実施形態のセンサヘッド部2は、上述のような回路構成とされ、信号処理部1の指令に応じて適宜の投受光処理を行う。
センサヘッド部2の光学系の断面の構成が図5に示されている。同図において、レーザダイオードから発せられたレーザビームはスリットを通して断面線状の光線(スリット光)に成形された後、投光レンズを介して計測対象物体の表面にラインビームとして照射される。なお、図5では断面図を示しているので、図中、断面内においてレーザービームは収束光として絞られて計測対象物体へ照射される図として示しているが、断面に垂直な方向に関しては広がった光束となっており、スリット光として計測対象物体へ照射されている。一方、このラインビームの照射により生じた切断光の照射光像は、所定の角度から受光レンズを介して2次元撮像素子(ここでは2次元CCD)で撮影される。よく知られているように、2次元CCDの撮影角度は、計測対象物体の高さ変化に対応して、光像のCCD上への結像位置が変化するように位置決めされている。このように、三角測量の原理に基づいて断面内に垂直な方向に沿うラインビーム像の各位置毎に高さが計測されるものである。
例えば、溝の計測について図6を参照して説明する。同図(a)に示されるように、表面にV字溝を有する物体の表面をセンサヘッド部で撮影すると、同図(b)に示されるように物体表面には傷の深さに応じた大きなV字波形輝線となるラインビーム像が表れる。それに対応して撮像素子の受光面上のラインビーム像として、同図(c)に示されるような像が得られることになる。同図(c)においては、上下方向の位置が、照射されたラインビームのラインに沿う方向の位置に対応しており、左右方向の位置における物体表面の高さに対応している。物体表面の高さが変化すると撮像素子の受光面上で左右方向(変位方向)に像が移動することになる。この像から、各ラインビームが照射されている物体表面上の位置毎の高さを算出すれば溝の断面形状の測定が可能となる。また、図中、左右方向の最も左側に存在する像の高さが溝のボトムに対応するので、他の像の高さとの差を求めることで溝の深さを計測値として得ることができる。
図7は、信号処理部1の操作部蓋14を開けた状態を示す図である。センサヘッド部20からレーザビームが照射されているときに点灯するLDON表示灯701、設定したオフセット値を差し引いて演算を行うゼロリセット機能が有効な場合に点灯するZERO表示灯702、計測可能な状態であることを示すENABLE表示灯が外殻ケース10の上面の上側に並べられている。左側に並べられた表示灯704は、計測結果を閾値等により判定を行った結果を表示する等に用いられる表示灯であり、例えば計測値が閾値より大きいときに点灯する表示灯、小さいときに点灯する表示灯、2つの閾値の間にあるときに点灯する表示灯などとして使用される。
操作部蓋14の下には、1から4までのファンクションキー705が設けられおり、計測内容の設定を行うための設定モード(FUNモード)では、表示部15に縦横2個ずつ並べて表示されたアイコンを選択するための選択キーとして、あるいは、1から4までの番号が付されて表示されている選択候補を選択するための選択キーとして機能する。左下の切替スイッチ706はスタンダードモード(STD)かエキスパートモード(EXP)のいずれの動作を行うかを選択するためのスイッチであり、スタンダードモードに切り替えたときには後に詳述する設定方法が有効になり、エキスパートモードに切り替えたときには従来方法のような各計測点や領域を個々に設定する設定方法が有効となる。その右横にあるモード切替スイッチ707は、左端位置は設定を行う為のFUNモード、中央位置では計測結果の判定を行う為の閾値設定やその調整のためのADJモード、右端位置は計測処理を実行するRUNモードであり、それぞれの位置に切り替えられることで後述するようなそれぞれに応じたモードの動作が実行される。MENU/VIEWキーはメニュー画面と計測対象画像や計測結果の画面の表示をキー押下毎に切り替える場合や、設定時に設定をおこなうための対象画像を決定する場合の、いわゆるティーチングキーとしても機能する。十字キー709は、後述する設定領域の移動や表示部15に表示された選択候補を上下左右に移動させるため等に用いられる。右下のSETキー711は、選択候補の決定を行う。ESCキー711は、先に行った操作の取消しを行う。
本実施形態におけるメインの動作フローが図8に示されている。電源投入により処理が開始されると、初期設定等の起動時処理(ステップ801)が行われた後、モード切替スイッチのモードを確認し、現在設定されているモードが前回設定されていたモードと異なるかどうかを判断する(ステップ802)。もし、異なっていれば現在設定されているモードへの切り替え処理を実行して次のステップへ進み(ステップ803)、モードに変化がなければ、そのまま次のステップへ進む。そして、設定されているモードに応じてコマンド入力を受付け、入力があればそのコマンドを解析して、それぞれに応じた処理の実行を行う。FUNモードであれば計測を設定する処理を実行し、RUNモードであればFUNモードで設定されている計測処理を実行し、ADJモードであればRUNモードで用いる計測結果の良否判定を行うための閾値の設定や調整を行う処理を実行する。各処理に応じて、表示処理、例えば計測結果の画面表示等を行ってステップ802へ戻る。ここではステップ804から807まで模式的な流れとして図8に記載しているが、実際にはこれに限らず、適宜必要な処理を適当な順番で組み合わせて実行される。
モード切替スイッチ707により、FUNモードが選択されているときには、計測処理の設定を行う。上述のステップ804から807に相当する処理は、具体的には、図9の表示画面の遷移によって示すような流れとなる。
FUNモードが選択され、処理が開始されると、信号処理部1の表示部15には撮像素子が受光している画像を表示する。ラインビームと撮像可能な領域とが交差した領域(計測可能領域)に計測対象物体が配置されると、物体表面に照射され形成されたラインビーム像が撮像素子によって撮像され、その撮像されたラインビーム像が表示部15に表示されることになる。図9の一番上の図は、ティーチングされた画像(ティーチング画像)を模式的に描いているが、本実施例においては図6(c)のように高さ情報を画面の水平方向に示すのではなく、画面の水平方向をラインビーム像のラインに沿う方向に対応させ、画面の垂直方向を計測対象物体の高さに応じて変化する方向に対応させて表示している。
また、ラインビームが照射されている計測対象物体の高さが高いほど画面上垂直方向の上側に像が現れるように表示している。各画素は受光した光の輝度に対応する受光量情報を持っている。表示を行う画像は、撮像画像にフィルタ処理や時間平均処理、途切れた箇所を繋ぎ合わせ処理、細線化処理等を行った画像でもあってもよい。本実施例では、垂直方向毎に最適な感度の画像を抽出し、それらを合成した画像を表示している。さらに、水平方向に関してメディアンフィルタ処理を行っている。これは、ラインビーム像の水平位置毎に、その左右の位置の高さ情報と当該位置の高さ情報とからなる3つの高さ情報の中間値をその位置の高さ値とする処理である。これにより、電気的なスパイクノイズを除去している。また、垂直方向のライン毎に最も受光量が最も高い画素を抽出した画像として表示することもできる。ユーザは、計測対象物体の計測を行おうとする箇所が画像に映し出されるよう、計測対象物体もしくは変位センサの配置を調整した後、MENU/VIEWキー708を押してティーチングを行う。MENU/VIEWキー708が押されることにより、そのときに表示されている画像を計測設定を行う規準画像(ティーチング画像)として設定する。
次に、ティーチングした画像に対して行う計測処理の複数選択候補(以下、計測アイテムと呼ぶ)をアイコンで表示し、選択を受け付ける。計測アイテムとしては、高さ、2点段差、3点段差、エッジ位置、エッジ幅に関するアイコンが用意される。それぞれの詳細については後述するが、ここで、表示される計測アイテムのアイコンは、ファンクションキー705の各キーに対応した上下左右2個の配置とされており、例えば左上のファンクションキー(1)が押されれば、同様に左上のアイコンに示された計測処理が選択される。他のキー(2〜4)についても同様にアイコンとの位置関係が対応しており、選択が容易に構成されている。一度に4計測アイテムしか表示を行わないため、十字キー709の左右のキー入力により、4つずつ順に異なる計測アイテムを表示していくようにしている。ユーザにより選択された計測アイテムの計測処理が選択されて設定が完了すると、以後RUNモードに切り替えた後に、その計測処理を実行することになる。
複数のバンクを切り替える機能を持たせて、各バンク毎に計測アイテムの設定を行うようにしてもよい。
その後に、アイコンで選択された計測アイテムが行う計測処理の対象となる画像を含む1の処理対象画像抽出領域(切り取り領域)を表示する。本実施例では、予め画面の3分の2から4分の3程度の大きさの枠として画面の中心に初期表示しているがこれに限るものではない。例えば画面全体を含む枠としても良い。枠の位置、範囲、形状などが調整可能とされ、位置、範囲調整のための十字キー709等の入力が受け付けられる。SETキー711が押されることで、そのときの枠が切り出し領域として設定される。従って、ユーザは計測アイテムにより設定した計測処理を行うために必要な箇所が画像としてちょうど予め定められた枠内に表示されていればそのままSETキーにより決定し、もし枠内に入っていなければ、枠の調整を行った後に決定を行う。この決定により切り取り領域が設定され、RUNモード時にはこの領域を対象として、設定された計測アイテムに応じた計測処理が実行される。
切り取り領域が設定されると、アイコンの選択によって選ばれた各計測アイテムの処理に応じて、切り取り領域内から計測処理に用いる測定範囲や測定点を自動的に設定するとともに、確認のために、自動設定した測定範囲や測定点をティーチング画像に重ねて表示する。そして、測定範囲の調整のための十字キー709などの入力を受け付ける。SETキー711が押されるとそのときの切り取り領域に対する測定範囲や測定点を確定し設定する。図9の一番下の図では、2点段差の例が示されており、上に凸形の線がティーチング画像、+マークが測定点、各+マークの左右にある縦線に挟まれた範囲が測定点の算出のための平均化処理をおこなった測定範囲を示している。ユーザはティーチング画像との関係から見て、正しく設定されていればそのまま、必要があれば測定範囲を十字キー709などの操作により調整したあとに、SETキー711を押す。これによりRUNモードでは設定された切り取り領域に対する測定範囲や測定点に基づいて計測処理が実行される。尚、最後の測定範囲の微調整の有無は、設定によって有効、無効を切り替えるようにしてもよい。
図10から図14は、計測アイテムの選択を受け付けて設定を行うための表示画面を示したものである。各図とも、一度に4つの計測アイテムのアイコンを表示するようにしており、十字キー709の左右キーの操作によって図10から図14に示した表示画面が順送りに切り替えられる。本実施例では、1.8インチの液晶表示画面が用いられることから視認性、使い勝手を考慮すると一度に表示するアイコンの数は2乃至9程度が望ましい。
図10における表示画面は、高さ計測に関する計測アイテムの選択を受け付けるためのアイコンを1画面にまとめて表示するものである。ここでは平均計測処理(左上)、ピーク高さ計測処理(右上)、ボトム高さ計測処理(左下)の3つの計測アイテムを選択するためのアイコンが一画面に表示される。平均はあとで設定される切り取り領域内での平均高さを算出する処理であり、ピーク高さは切り取り領域内のピークとなる高さを算出する処理、ボトム高さは切り取り領域内のもっとも低い位置の高さを算出する処理である。
図11における表示画面は、2点段差計測に関する計測処理の選択を受け付けるためのアイコンを画面に同時に表示するものである。
左上のアイコンは、底面を基準とした凸段差の計測処理であって底面の平均高さから凸段差の上部平均高さまでの段差を求める計測処理(凸形状の平均2点段差計測)、右上のアイコンは、上面を基準とした凹段差の計測処理であって上面平均高さから凹段差の凹部平均高さまでの段差を求める計測処理(凹形状の平均2点段差計測)、左下のアイコンは、底面の平均高さを基準とした凸形状のピーク高さまでの段差を求める計測処理(凸形状のピーク2点段差計測)、右下のアイコンは、上面の平均高さを基準とした凹形状のボトム高さまでの段差を求める計測処理(凹形状のボトム2点段差計測)を示している。これら4つの計測アイテムを選択するためのアイコンが一画面に表示される。
左上の凸形状の平均2点段差計測のアイコンは、凸段差の上段を示す横線と、その両側にその横線より低い共通した高さで配置される2つの横線を含む表示とされ、底面を基準とした凸段差の上段までの段差計測であることを視覚的に表示している。
左下の凸形状のピーク2点段差計測のアイコンは、ピーク位置にマークが示された凸形状とその両側に凸形状よりも低く同じ高さで配置される2つの横線を含む表示とされ、底面を基準とした凸部ピークまでの段差計測であることを視覚的に表示している。
右上の凹形状の平均2点段差計測のアイコンは、凹段差の窪んだ位置にある下段を示す横線と、その両側にその横線より高い共通した高さで配置される2つの横線を含む表示とされ、上面を基準として凹部である下段までの段差計測であることを視覚的に表示している。
右下の凹形状のボトム2点段差計測のアイコンは、ボトム位置にマークが示された凹形状とその両側にボトム位置よりも高い位置で同じ高さで配置される2つの横線を含む表示とされ、上面を基準とした凹部ボトムまでの段差計測であることを視覚的に表示している。
いずれも、各横線の中心や平均座標等の代表点にポイントマークを表示し、ピーク、ボトム表示は、ピーク位置、ボトム位置にポイントマークを表示している。
ここでは、凸形状の平均2点段差計測のアイコンと凹形状の平均2点段差計測のアイコンとを同じ画面に表示して選択を受け付けること、あるいは、凸形状のピーク2点段差計測のアイコンと凹形状のボトム2点段差計測のアイコンとを同じ画面に表示して選択を受け付けるようにしている。従来の方法のように、計測項目として「2点段差計測」を設定し、2点の段差をそれぞれ領域設定していたのであれば、ユーザが基準面を定め、基準面からの段差が測定されるように設定していたが、本実施例においては、測定領域や測定点を自動設定するため、基準面が上段なのか下段なのかに関する情報も併せて取得することとしている。もし、基準面が逆であれば計測値の符号が異なるため、使用者の感覚と一致していなかったり、設定ミスなどの原因にもなりかねない問題が生じるが、本構成によりそれを回避している。基準面が異なる処理のアイコンを対にして同時に表示するのは、通常、2点段差計測であれば、ユーザは基準面を意識せず単に2点段差計測としてしか捕らないので、別の画面に分かれて選択候補を配置すると、最初に見つけた一方のアイコンによって2点段差の処理が選択されてしまうからである。
図12における表示画面は、3点段差計測に関する計測処理の選択を受け付けるためのアイコンを画面に同時に表示するものである。
左上のアイコンは、凸形状の平均3点段差計測を示している。これは、底面を基準とした凸段差の計測処理であるが、先ほどの2点段差とは異なり、底面を低い位置にある2つの段の平均高さとして求め、その高さを基準として凸段差の上部平均高さまでの段差を求める計測処理である。
右上のアイコンは、凹形状の平均3点段差計測を示している。上面を基準とした凹段差の計測処理であるが、先ほどの2点段差とは異なり、上面を高い位置にある2つの段差の平均高さとして求め、その高さを基準として凹段差の凹部平均高さまでの段差を求める計測処理である。
左下のアイコンは、凸形状のピーク3点段差計測を示している。これは、底面を低い位置にある2つの段の平均高さとして求め、その高さを基準とした凸形状のピーク高さまでの段差を求める計測処理である。
右下のアイコンは、凹形状のボトム3点段差計測を示している。上面を高い位置にある2つの段の平均高さとして求め、その高さを基準とした凹形状のボトム高さまでの段差を求める計測処理である。これら4つの計測アイテムを選択するためのアイコンが一画面に表示される。
左上の凸形状の平均3点段差計測のアイコンは、凸段差の上部を示す横線と、その両側にその横線より低い位置に配置される異なる高さの2つの横線を含む表示とされ、それを基準底面として凸となった部分までの段差計測であることを視覚的に表示している。
左下の凸形状のピーク3点段差計測は、ピーク位置にマークが示された凸形状とその両側に配置される異なる高さの2つの横線を含む表示とされ、それを基準底面として凸部ピークまでの段差計測であることを視覚的に表示している。
右上の凹形状の平均3点段差計測のアイコンは、凹段差の凹部を示す横線と、その両側にその横線より高い位置に配置される異なる高さの2つの横線を含む表示とされ、それを基準上面として凹となった部分までの段差計測であることを視覚的に表示している。
右下の凹形状のボトム3点段差計測のアイコンは、ボトム位置にマークが示された凹形状とその両側に配置される異なる高さの2つの横線を含む表示とされ、それを基準上面として凹部ボトムまでの段差計測であることを視覚的に表示している。
尚、異なる高さの2つの横線は斜め線であってよく、共通の斜め線の沿うものとして表示してもよい。
いずれも、各横線の中心や平均座標となる代表点にポイントマークを表示し、ピーク、ボトム表示は、ピーク位置、ボトム位置にポイントマークを表示しているのは2点段差と同様である。
2点段差の表示と同様に、通常と異なるのは、凸形状の平均3点段差計測のアイコンと凹形状の平均3点段差計測のアイコンとを同じ画面に表示して選択を受け付けること、あるいは、凸形状のピーク3点段差計測のアイコンと凹形状のボトム3点段差計測のアイコンとを同じ画面に表示して選択を受け付けることである。計測項目として「3点段差計測」を設定し、3点の段差をそれぞれ領域設定するような方法であれば、ユーザがいずれの段の平均を基準面とするかを定め、基準面からの段差が測定されるように設定していたが、本実施例においては、測定領域や測定点を自動設定するため、平均化する2つの段に対して上段を求めるのか下段を求めるのかに関する情報も併せて取得する必要が生じたのである。基準面が逆であれば計測値の符号が異なるため、使用者の感覚と一致していなかったり、設定ミスなどの原因にもなりかねない問題が生じるが、本構成によりそれを回避している。
図13では、傾斜計測のアイコンを左上に、断面積計測のアイコンを右上に示し、選択を受け付けるようにしている。
図14における表示画面は、エッジ位置計測およびエッジ幅計測に関する計測処理の選択を受け付けるためのアイコンを画面に同時に表示するものである。
左上のアイコンは、左エッジ位置計測を示している。これは、この次のステップとして設定される切り取り領域内で最も左側に存在するエッジ、すなわち段差の境界を抽出する処理を行うものである。
右上のアイコンは、右エッジ位置計測を示している。これは、この次のステップとして設定される切り取り領域内で最も右側に存在するエッジを抽出する処理を行うものである。
左下のアイコンは、凸形状の上面のエッジ幅を計測する。エッジ幅は、凸形状の上面の両端のエッジの間隔、すなわち上面の両側に存在する段差の境界の間隔を計測するものである。
右下のアイコンは、凹形状の上面エッジ幅を計測する。エッジ幅は、凹部分を囲む上面の両端のエッジの間隔、すなわち上面における段差の境界の間隔を計測するものである。
以上のアイコンによる計測アイテムの選択がなされた後の、各処理を以下詳細に順に示す。
まず、いずれの処理においても共通して、前述した、処理対象画像抽出領域(切り取り領域)の初期設定枠をティーチング画像とともに表示して変更を受付け、切り取り領域の指定を受け付ける。尚、切り取り領域は、矩形の領域として設定し、切り取り領域の左上の点の座標を計測開始点(x1,y1)、右下の点の座標を計測終了点(x2,y2)と設定する。
これに応じて、ユーザは平均やピーク、ボトム、2点段差、3点段差、エッジ位置、エッジ幅など計測アイテムによって選択した処理を行うラインビーム像の囲むように切り取り領域を指定することになる。
計測アイテムとして、高さ計測、すなわち、平均計測、ピーク高さ計測、ボトム高さ計測のいずれかが選択されたときの処理を図15、図16に示す。
まず、計測アイテムの判定がなされ(ステップ1501)、それぞれ設定された計測アイテムに応じた処理が開始される(ステップ1502〜1504)。
計測アイテムが平均計測処理であった場合には、x1からx2までの各座標毎に垂直方向の座標を読み出す。ステップ1502の場合には平均化演算を行い、ステップ1503の場合にはピーク抽出演算を行い、ステップ1504の場合にはボトム抽出演算を行う。上記ステップを実行する際に抽出対象点が無いなどの異常の場合や、ラインビーム像の各画素のもつ受光量情報が所定値より小さい場合、逆に大きすぎる場合等には、それぞれノイズの影響、飽和の影響によって正しく計測ができていない危険がるため、エラーメッセージを表示する(ステップ1505、1506)。異常がなければ、計測開始点、計測終了点、特徴点を演算結果として設定する(ステップ1507)。特徴点は平均計測の場合はx1とx2の中点から求まるx座標値と演算により求められた平均y座標値、ピーク計測の場合はピーク座標、ボトム計測の場合はボトム座標である。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像、処理対象画像抽出領域(切り取り領域)のx座標の左端と右端の位置を示す線、演算結果として得られた特徴点、とを重ねて表示する。このとき、処理対象画像抽出領域(切り取り領域)のx座標の左端と右端の位置を示す線は、調整可能とし、十字キーによって移動入力を受付け、SETキーが押されることにより、演算の対象とする測定領域を確定するようにしてもよい。変更が行われた際には、x1、x2のそれぞれの変更後の値を新たなx1、x2として、計測開始点、計測終了点として設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
計測アイテムとして、2点段差計測、すなわち、凸形状の平均2点段差計測、凹形状の平均2点段差計測、凸形状のピーク2点段差計測、凹形状のボトム2点段差計測のいずれかが選択されたときの処理を図17、図18に示す。
図17を参照し、まず、2点段差のいずれの計測アイテムが選択されていても、各計測に対して共通に用いる前処理としてセグメント分割処理を実行する(ステップ1701)。
ここで、セグメント分割処理について、図19を参照して説明する。セングメント分割は、切り出し領域の中のラインビーム像を、一定の規則に従ってセングメント分割する処理である。図は、ラインビーム像の切り出し領域内の画像を示しており、水平方向がラインビーム像のラインに沿う方向に対応し、x座標としており、垂直方向を計測対象物体の高さに応じて変化する方向(変位方向)で、y座標としている。y座標は上側が計測対象物体の高さがより高い方向を表している。まず、先に設定されている切り出し領域のy座標方向についての中心値を算出し、2値化閾値とする(図中、cの線)。そして、ティーチングされた画像のラインビーム像を2値化閾値cより大きいHセグメントと小さいLセグメントとに分け、さらに各グループの画素が互いに一定の距離範囲にあるものを共通のセグメントとしてグルーピングを行う。ラインビーム像が太いとセグメント分割を行う際に処理対象となる対象点が多くなるので、この処理に先立って、ラインビーム像を垂直方向のライン毎に最も受光量が最も高い画素を抽出した画像に変換するなど細線化処理をおこなっておいてもよい。この処理によって、図の例ではラインビーム像がcの線を跨ぐ度に分割が行われ、L0、L1、L2、H0、H1の5つのセグメントに分割がされていることが示されている。図では例示していないが、例えばH0のセグメントを構成するラインビーム像が途中で一定距離以上の途切れていたならば、そこでセグメントは分割されて、2つのセグメントとして認識されるような処理を行っている。
尚、ラインビーム像全体における垂直方向の変化の幅が所定の値より小さいときや、セグメント分割後、HもしくはLの一方もしくは両方が存在しない場合等には、以後の測定領域や測定点の自動設定が困難となるので、エラーメッセージを表示する。また、抽出対象点が無いなどの異常の場合や、ラインビーム像の各画素のもつ受光量情報が所定値より小さい場合、逆に大きすぎる場合等には、それぞれノイズの影響、飽和の影響によって正しく計測ができていない危険がるため、エラーメッセージを表示する(図17、ステップ1702、1703)。
セグメント分割に成功したあとは、設定された計測アイテムの判定を行う(ステップ1704)。
凸形状の平均2点段差計測あるいは凸形状のピーク2点段差計測が設定されていた場合には、ステップ1705に進み、凹形状の平均2点段差計測あるいは凹形状のボトム2点段差計測が設定された場合には、ステップ1706に進む。
ステップ1705では、以下のように計測領域を設定する。
まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるLセグメント(2値化閾値cより低い位置にあるセングメント)を基準セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、基準セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標については基準セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凸形状の平均2点段差計測を行う場合には、次に最も左側にあるHセグメント(2値化閾値cより高い位置にあるセングメント)を上段セグメントとして抽出して、基準セグメントと同様に、上段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凸形状のピーク2点段差計測を行う場合であれば、上段セグメントの代表点の代わりに上段セグメント中のピーク座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
このとき、基準セグメントとなるLセグメントが無かったり、上段セグメントとなるHセグメントが存在しない場合などにはエラーメッセージを表示する。この場合、2つの段差もしくは、1つの基準段と他の1つの凸形状がHセングメントとLセグメントに分かれるように、ラインビーム像を切り出し領域の中心付近にくるように設定しなおす必要があるのでその旨の表示を行う(ステップ1707、1708)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像上に、設定された基準セグメントの測定領域の左端および右端を破線で表示する(図18(1)(d)の左側2本の破線、(f)の右側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、上段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端を破線で表示し(図18(1)(d)の右側2本の破線、(f)の左側2本の破線)と代表点を表示し、ピーク2点段差計測であれば、ピーク座標を十字マークで表示する。尚、図18の(1)(d)、(f)は、凸形状の平均2点段差計測において、切り取り領域がそれぞれ(c)、(e)に設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の基準計測領域および上段計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
ステップ1704において、凹形状の平均2点段差計測あるいは凹形状のボトム2点段差計測が設定されていた場合には、ステップ1706に進み、凹形状の平均2点段差計測あるいは凹形状のボトム2点段差計測が設定された場合には、ステップ1706に進む。
ステップ1706では、以下のように計測領域を設定する。
まず、まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるHセグメント(2値化閾値cより高い位置にあるセングメント)を基準セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、基準セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標については基準セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凹形状の平均2点段差計測を行う場合には、次に最も左側にあるLセグメント(2値化閾値cより低い位置にあるセングメント)を下段セグメントとして抽出して、基準セグメントと同様に、下段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凹形状のボトム2点段差計測を行う場合であれば、下段セグメントの代表点の代わりに下段セグメント中のボトム座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
このとき、基準セグメントに隣接するセグメントが複数ある場合には、いずれの段差、あるいはいずれの高さを設定すれば良いかが判断できないので、エラーメッセージを表示する。この場合、2つの段差もしくは、1つの基準段と他の1つの凹形状が切り出し領域内に含まれるように設定しなおす必要があるのでその旨の表示を行う(ステップ1707、1708)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像上に、設定された基準セグメントの測定領域の左端および右端を破線で表示する(図18(2)(d)の左側2本の破線、(f)の右側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、下段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端を破線で表示し(図18(2)(d)の右側2本の破線、(f)の左側2本の破線)と代表点を表示し、ボトム2点段差計測であれば、ボトム座標を十字マークで重ねて表示する。尚、図18の(2)(d)、(f)は、凹形状の平均2点段差計測において、切り取り領域がそれぞれ(c)、(e)に設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の基準計測領域および下段計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
計測アイテムとして、3点段差計測、すなわち、凸形状の平均3点段差計測、凹形状の平均3点段差計測、凸形状のピーク3点段差計測、凹形状のボトム3点段差計測のいずれかが選択されたときの処理を図20、図21に示す。
図20を参照し、まず、3点段差のいずれの計測アイテムが選択されていても、各計測に対して共通に用いる前処理として前述のセグメント分割処理を実行する(ステップ2001)。
セグメント分割に成功したあとは、設定された計測アイテムの判定を行う(ステップ2004)。
ステップ2404において、凸形状の平均3点段差計測あるいは凸形状のピーク3点段差計測が設定されていた場合には、ステップ2005に進み、凹形状の平均3点段差計測あるいは凹形状のボトム3点段差計測が設定された場合には、ステップ2006に進む。
ステップ2005では、以下のように計測領域を設定する。
まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるLセグメント(2値化閾値cより低い位置にあるセングメント)をL1セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、L1セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標についてはL1セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凸形状の平均3点段差計測を行う場合には、次に、L1セグメントよりも右側にあり、かつ間にHセングメントを挟むLセグメントをL2セグメントとして抽出する。このL2セグメントについても同様に、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、L2セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標についてはL2セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定する。さらに、L1セグメントとL2セグメントとの間に挟まれたHセグメントを、上段セグメントとして、L1、L2セグメントと同様に、上段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凸形状のピーク3点段差計測を行う場合であれば、上段セグメントの代表点の代わりに上段セグメント中のピーク座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
もし、L1セグメントとL2セグメントの間にHセグメントが存在しない場合には切り出し領域の設定が適切でないことから、エラーメッセージを表示する。(ステップ2007、2008)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像上に、設定されたL1、L2セグメントの各測定領域の左端および右端を破線で表示する(図21(1)(d)の左側2本の破線と右側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、上段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端を破線で表示し(図18(1)(d)の中央の2本の破線)と代表点(十字マーク)を表示し、ピーク2点段差計測であれば、上段セグメントのピーク座標を十字マークで表示する。尚、図21の(1)(d)は、凸形状の平均3点段差計測において、切り取り領域が(c)のように設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
ステップ2006では、以下のように計測領域を設定する。
まず、セグメント分割の結果をもとにして、最も左側にあるHセグメント(2値化閾値cより高い位置にあるセングメント)をH1セグメントとして抽出し、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、H1セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標についてはH1セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定しておく。
凹形状の平均3点段差計測を行う場合には、H1セグメントよりも右側にあり、かつ間にLセングメントを挟むHセグメントをH2セグメントとして抽出する。このH2セグメントについても同様に、そのセグメントの水平方向(x座標)の長さの半分の領域を、H2セグメントの水平方向の中心に測定領域として設定する。また、x座標についてはH2セグメントの中心座標、y座標については測定領域内にあるラインビーム像のy座標の平均座標に該当する座標点も測定領域の代表点として設定する。さらに、H1セグメントとH2セグメントとの間に挟まれたLセグメントを、下段セグメントとして、H1、H2セグメントと同様に、下段セグメントの半分の幅を持つ測定領域を中心に設定するとともに、その代表点を設定する。凹形状のボトム3点段差計測を行う場合であれば、下段セグメントの代表点の代わりに下段セグメント中のボトム座標を取得して設定する。尚、切り取り領域の左上の点である計測開始点、右下の点の計測終了点もあわせて特徴点として設定しておく。
もし、H1セグメントとH2セグメントの間にLセグメントが存在しない場合には切り出し領域の設定が適切でないことから、エラーメッセージを表示する。(ステップ2007、2008)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像上に、設定されたH1、H2セグメントの各測定領域の左端および右端を破線で表示する(図21(2)(d)の左側2本の破線と右側2本の破線)。そして、平均2点段差計測であれば、上段セグメントの測定領域のそれぞれの左端および右端を破線で表示し(図18(2)(d)の中央の2本の破線)と代表点(十字マーク)を表示し、ボトム3点段差計測であれば、上段セグメントのピーク座標を十字マークで表示する。尚、図21の(2)(d)は、凹形状の平均3点段差計測において、切り取り領域が(c)のように設定された場合の計測領域および計測点の例の表示である。切り取り領域内の各測定領域は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の計測領域の左端および右端のそれぞれセグメント上の相対位置(セグメントの水平方向の一端を基準として全長の何%から何%までの位置か)をそれぞれ設定し直すとともに、上記の特徴点を再度演算して表示する。
計測アイテムとして、エッジ位置計測、すなわち、左エッジ位置計測もしくは右エッジ位置計測のいずれかが選択されたときの処理を図22、図23に示す。
図22を参照し、まず、どちらの計測アイテムが選択されていても、各計測に対して共通に用いる前処理として前述のセグメント分割処理を実行する(ステップ2201)。
セグメント分割に失敗すればエラーメッセージを表示し(ステップ2202,2203)、成功すれば、続いて、設定されている計測アイテムの判定を行う(ステップ2204)。左エッジ位置計測の場合には、ステップ2205に進み、右エッジ位置計測の場合にはステップ2206に進む。
ステップ2205では、左から2つ目のセグメントを抽出し、その左端の座標を左エッジ座標として設定する。もし、左から1つ目のセグメントと2つ目のセグメントとが、垂直方向(高さ方向)関して所定値以上の間隔が空けて得られていなければ、正しく測定できない可能性があるのでエラー表示を行う(ステップ2207、2208)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像、切り取り領域のx座標の左端と右端の位置を示す線、得られたエッジ座標点、とを重ねて表示する(図23(1)の(c)、(e))。また、切り取り領域の2値化閾値をエッジ閾値(エッジスレッシュ)として表示する。尚、(c)は(b)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像である。また、(e)は(d)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示である。切り取り領域やエッジ閾値は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の切り取り領域内で再設定されたエッジ閾値を2値化閾値としてそれぞれ設定し直すとともに、それらの値に基づいてセグメント分割を行い、エッジ座標を再度設定して表示する。
ステップ2206では、右から2つ目のセグメントを抽出し、その右端の座標を左エッジ座標として設定する。もし、右から1つ目のセグメントと2つ目のセグメントの高さ(y座標)方向の間隔が所定値より小さければエラー表示を行う(ステップ2207、2208)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像、切り取り領域のx座標の左端と右端の位置を示す線、得られたエッジ座標点、とを重ねて表示する(図23(2)の(c)、(e))。また、切り取り領域の2値化閾値をエッジ閾値(エッジスレッシュ)として表示する。尚、(c)は(b)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像である。また、(e)は(d)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示である。切り取り領域やエッジ閾値は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の切り取り領域内で再設定されたエッジ閾値を2値化閾値としてそれぞれ設定し直すとともに、それらの値に基づいてセグメント分割を行い、エッジ点を再度設定して表示する。
左端から1つめのセグメントの右端座標や、右端から1つめのセグメントの左端座標によっても原理的に左エッジ、右エッジの抽出は可能であるが、ラインビームを上方から照射し、3角測量の原理により測定していることから、低い位置(y座標の低い位置)にあるラインビーム像は、死角を含む可能性があり、窪みでは乱反射が発生して誤差を生じる場合もあることから、より信頼性が高い、垂直方向(y座標)の高い位置にある像を用いてエッジ位置を算出している。
計測アイテムとして、エッジ幅計測、すなわち、凸形状上面エッジ幅計測もしくは凹形状上面エッジ幅計測のいずれかが選択されたときの処理を図24、図25に示す。
図24を参照し、まず、どちらの計測アイテムが選択されていても、各計測に対して共通に用いる前処理として前述のセグメント分割処理を実行する(ステップ2401)。
セグメント分割に失敗すればエラーメッセージを表示し(ステップ2402,2403)、成功すれば、続いて、設定されている計測アイテムの判定を行う(ステップ2404)。凸形状上面エッジ幅計測の場合には、ステップ2405に進み、凹形状上面エッジ幅計測の場合にはステップ2406に進む。
ステップ2405では、最も左側にあるHセグメントを抽出し、その左端および右端の座標をそれぞれ凸形状上面エッジ幅の左エッジ座標、右エッジ座標として設定する。もし、Hセグメントの両隣にLセグメントが存在しなければ凸形状上面エッジ幅を正しく求めることができていない可能性があるのでエラーメッセージの表示を行う(ステップ2407,2408)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像、切り取り領域のx座標の左端と右端の位置を示す線、得られた凸形状上面エッジ幅の左エッジ座標、右エッジ座標、とを重ねて表示する(図25の(c))。また、切り取り領域の2値化閾値をエッジ閾値(エッジスレッシュ)として表示する。尚、(c)は(b)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像である。切り取り領域やエッジ閾値は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の切り取り領域内で再設定されたエッジ閾値を2値化閾値としてそれぞれ設定し直すとともに、それらの値に基づいてセグメント分割を行い、エッジ座標を再度設定して表示する。
ステップ2406では、最も左側にあるHセグメント(H1セグメントとする)と、左から2番目のHセグメント(H2セグメントとする)とを抽出し、H1セグメントの右端およびH2セグメントの左端の座標をそれぞれ凹形状上面エッジ幅の左エッジ座標、右エッジ座標として設定する。もし、H1、H2セグメントの間にLセグメントが存在しなければ凹形状上面エッジ幅を正しく求めることができていない可能性があるのでエラーメッセージの表示を行う(ステップ2407,2408)。
この後、図9のステップ807の表示に対応して、ティーチング画像、切り取り領域のx座標の左端と右端の位置を示す線、得られた凹形状上面エッジ幅の左エッジ座標、右エッジ座標、とを重ねて表示する(図25の(f))。また、切り取り領域の2値化閾値をエッジ閾値(エッジスレッシュ)として表示する。尚、(f)は(e)に示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像示したラインビーム像に切り取り領域が設定されたときの表示画像である。切り取り領域やエッジ閾値は調整可能として良い。十字キーによって破線の移動入力を受付け、SETキーが押されることにより測定領域を確定するようにしてもよい。その際には、設定変更がなされた後の切り取り領域内で再設定されたエッジ閾値を2値化閾値としてそれぞれ設定し直すとともに、それらの値に基づいてセグメント分割を行い、エッジ座標を再度設定して表示する。
いずれのエッジ幅計測においても、上面を基準としてエッジ座標を算出している。これは、ラインビームを上方から照射し、3角測量の原理により測定していることから、低い位置(y座標の低い位置)にあるラインビーム像は、死角を含む可能性があり、窪みでは乱反射が発生して誤差を生じる場合もある。従って、より信頼性が高い、垂直方向(y座標)の高い位置にある像を用いてエッジ位置を算出することしたものである。
以上により、FUNモードが選択された場合の設定が完了し、設定結果を画面表示して図8ステップ802に戻り、モード切替スイッチ707が切り替えられていなければ、再度FUNモードの処理が繰り返される。ADJモードもしくはRUNモードに切り替えられれば、それぞれの処理を実行する。
モード切替スイッチ707により、ADJモードが選択されているときには、RUNモードで用いる計測結果の良否判定を行うための閾値の設定や調整のための表示と入力受付を行う。画面には現在選択されている計測モードについての測定値と閾値とを表示する。十字キー709の上下キー入力が行われることで表示している閾値を増減させる。そして、SETキー711が押されるとそのときの閾値をRUNモードにおける判定のための閾値として設定する。閾値は実空間での距離を表すミリメートル単位で表示して設定を受け付け、内部で座標値に換算して処理を行う。
高さ計測の場合には閾値は高さを、2点段差計測、3点段差計測の場合には、閾値は段差の高さを設定する。
エッジ位置の場合には、画面上水平方向位置(x座標)であり、計測対象物体上ではラインビームに沿う方向の座標についての閾座標の設定を行う。
エッジ間隔の場合には、画面上水平方向位置(x座標)であり、計測対象物体上ではラインビームに沿う方向の座標についての2つのエッジ間の距離の設定を行う。
モード切替スイッチ707により、RUNモードが選択されているときには、FUNモードですでに設定されている測定領域や測定点から、設定された計測アイテムに応じた計測処理を実行し、得られた計測値をADJモードで設定された閾値によって良否判定を行って判定結果を画面に表示し、出力部108を介して判定結果を外部へ出力する。また、計測値、判定結果や画面のデータはUSB通信部105a、シリアル通信部105b、信号処理部間通信部105cによっても出力することができる。
RUNモードにおける処理の詳細を図26に示す。計測処理は、割り込み処理で行われる。外部トリガ計測の場合には外部トリガの入力により計測を行い、繰り返し計測の場合には周期的に自ら計測開始トリガを発生させて計測を開始する(ステップ2601)。
ステップ2602では、設定されている計測アイテムに応じた計測領域、計測点(特徴点)を用いて、計測を行う。
高さ計測の場合、ラインビーム像を取得し、設定された切り取り領域内のラインビーム像に対して、平均計測であれば平均y座標値を算出し、ピーク計測であればピーク座標のy座標値を算出し、ボトム計測であればボトム座標のy座標値を算出する(ステップ2601)。そして算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算(ステップ2602)する。その後、過去の値に比べ一定値以上離れた値は異常値として除去するスムージング処理を行い(ステップ2603)、事前に設定された所定平均回数値に基づいて、それまでに得られた所定回数の平均値を算出する(ステップ2604)。ゼロリセットが設定されている場合には、ゼロとして表示するよう設定された値を当該平均結果値から差し引く(2605)。処理過程で、前述の設定処理過程で示したようなエラーが発生すれば、エラーメッセージを表示して、前回値を保持する。エラーでなければ、算出された値と閾値とを比較して判定結果を出力して(ステップ2607、2608)終了する。
2点段差計測の場合、ラインビーム像を取得し、設定された切り取り領域内のラインビーム像に対して、凸形状の平均2点段差計測であれば、設定された上段セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定された基準セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凸形状のピーク2点段差計測であれば、設定された上段セグメントのピーク座標のy座標から、設定された基準セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凹形状の平均2点段差計測であれば、設定された基準セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定された下段セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凹形状のボトム2点段差計測であれば、設定された基準セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定された凹形状のボトム座標のy座標を引いた値を算出する(ステップ2601)。そして算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算する(ステップ2602)。その後、過去の値に比べ一定値以上離れた値は異常値として除去するスムージング処理を行い(ステップ2603)、事前に設定された所定平均回数値に基づいて、それまでに得られた所定回数の平均値を算出する(ステップ2604)。ゼロリセットが設定されている場合には、ゼロとして表示するよう設定された値を当該平均結果値から差し引く(2605)。処理過程で、前述の設定処理過程で示したようなエラーが発生すれば、エラーメッセージを表示して、前回値を保持する。エラーでなければ、算出された値と閾値とを比較して判定結果を出力して(ステップ2607、2608)終了する。
3点段差計測の場合、ラインビーム像を取得し、設定された切り取り領域内のラインビーム像に対して、凸形状の平均3点段差計測であれば、設定された上段セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定されたL1セグメントとL2セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凸形状のピーク3点段差計測であれば、設定された上段セグメントのピーク座標のy座標値から、設定されたL1セグメントとL2セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凹形状の平均3点段差計測であれば、設定されたH1セグメントとH2セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定された下段セグメントの測定領域のy座標の平均値を引いた値を算出する。凹形状のボトム3点段差計測であれば、設定されたH1セグメントとH2セグメントの測定領域のy座標の平均値から、設定された下段セグメントのボトム座標のy座標値を引いた値算出する。そして算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算する(ステップ2602)。その後、過去の値に比べ一定値以上離れた値は異常値として除去するスムージング処理を行い(ステップ2603)、事前に設定された所定平均回数値に基づいて、それまでに得られた所定回数の平均値を算出する(ステップ2604)。ゼロリセットが設定されている場合には、ゼロとして表示するよう設定された値を当該平均結果値から差し引く(2605)。処理過程で、前述の設定処理過程で示したようなエラーが発生すれば、エラーメッセージを表示して、前回値を保持する。エラーでなければ、算出された値と閾値とを比較して判定結果を出力して(ステップ2607、2608)終了する。
エッジ位置計測の場合、ラインビーム像を取得し、設定された切り取り領域内のラインビーム像に対して、左エッジ位置計測であれば左から2つ目のセグメントの左端の座標のx座標を算出し、右エッジ位置計測であれば右から2つ目のセグメントの右端の座標のx座標を算出する(ステップ2601)。そして算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算する(ステップ2602)。その後、過去の値に比べ一定値以上離れた値は異常値として除去するスムージング処理を行い(ステップ2603)、事前に設定された所定平均回数値に基づいて、それまでに得られた所定回数の平均値を算出する(ステップ2604)。ゼロリセットが設定されている場合には、ゼロとして表示するよう設定された値を当該平均値から差し引く(2605)。処理過程で、前述の設定処理過程で示したようなエラーが発生すれば、エラーメッセージを表示して、前回値を保持する。エラーでなければ、算出された値と閾値とを比較して判定結果を出力して(ステップ2607、2608)終了する。
エッジ幅計測の場合、ラインビーム像を取得し、設定された切り取り領域内のラインビーム像に対して、凸形状上面エッジ幅計測であれば最も左側にあるHセグメントの左端および右端の座標のx座標をそれぞれ算出する。凹形状上面エッジ幅計測であれば最も左側にあるHセグメントの右端の座標と、左から2番目のHセグメントの左端の座標のそれぞれのx座標を算出し、その間隔を算出する(ステップ2602)。そして算出された値を、実空間の単位であるミリメートルに換算する(ステップ2602)。その後、過去の値に比べ一定値以上離れた値は異常値として除去するスムージング処理を行い(ステップ2603)、事前に設定された所定平均回数値に基づいて、それまでに得られた所定回数の平均値を算出する(ステップ2604)。ゼロリセットが設定されている場合には、ゼロとして表示するよう設定された値を当該平均値から差し引く(2605)。処理過程で、前述の設定処理過程で示したようなエラーが発生すれば、エラーメッセージを表示して、前回値を保持する。エラーでなければ、算出された値と閾値とを比較して判定結果を出力して(ステップ2607、2608)終了する。
以上説明したように、本実施形態の変位センサによれば、簡易な操作で自動的に所望の計測のための設定を行うことができるようになる。
信号処理部とセンサヘッド部の外観斜視図である。 センサヘッド部とラインビームを示す外観斜視図である。 信号処理部の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 センサヘッド部の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。 センサヘッド部の光学系を示す図である。 溝計測のための画像処理の説明図である。 信号処理部の正面図である。 信号処理部の動作を示すゼネラルフローチャートである。 FUNモードの画面遷移を表す図である。 高さ計測に関する計測アイテムの選択画面を示す図である。 2点段差計測に関する計測アイテムの選択画面を示す図である。 3点段差計測に関する計測アイテムの選択画面を示す図である。 角度、断面積計測に関する計測アイテムの選択画面を示す図である。 エッジ計測に関する計測アイテムの選択画面を示す図である。 高さ計測の詳細を示すフローチャートである。 高さ計測の切り取り領域、自動設定された計測領域を示す図である。 2点段差計測の詳細を示すフローチャートである。 2点段差計測の切り取り領域、自動設定された計測領域を示す図である。 セグメント分割処理の説明図である。 3点段差計測の詳細を示すフローチャートである。 3点段差計測の切り取り領域、自動設定された計測領域を示す図である。 エッジ位置計測の詳細を示すフローチャートである。 エッジ位置計測の切り取り領域、自動設定された測定点を示す図である。 エッジ幅計測の詳細を示すフローチャートである。 エッジ幅計測の切り取り領域、自動設定された測定点を示す図である。 RUNモードの詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1 信号処理部
2 センサヘッド部
5 計測対象物体
10 外殻ケース
14 操作部蓋
15 表示部
16 信号処理部間コネクタ蓋
17 センサヘッド部接続用コネクタ
20 センサヘッド本体部
21 ケーブル
27 信号処理部接続用コネクタ
L1 スリット光
L2 スリット光の反射光
LM スリット光の照射光像
101 制御部
102 記憶部
102a EEPROM
102b 画像メモリ
103 表示部
103a 液晶表示部
103b 表示灯LED
104 通信部
105 外部通信部
105a USB通信部
105b シリアル通信部
105c 信号処理部間通信部
106 キー入力部
107 外部入力部
108 出力部
109 電源部
110 パソコン
201 制御部
202 投光部
203 受光部
204 表示灯LED
205 記憶部
206 通信部
701 LDON表示灯
702 ゼロリセット表示灯
703 ENABLE表示灯
704 判定結果表示灯
705 ファンクションキー
706 STD/EXP切替スイッチ
707 モード切替スイッチ
708 MENU/VIEWキー
709 十字キー
710 SETキー
711 ESCキー

Claims (13)

  1. 計測対象物体に対してラインビームを照射する投光部と、
    ラインビームが照射された計測対象物体表面の高さに応じてラインビーム像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、
    撮像部から得られたラインビーム像を含む撮像画像に基づいて、計測対象物体表面上のラインビームに沿う方向に対する高さの分布を取得し、得られたラインビームに沿う方向に対する高さの分布上の複数の局所領域または特徴点に基づく予め設定された計測処理を実行するとともに、当該計測処理の内容を設定するための設定処理を実行する処理部と、
    前記撮像画像と設定を行うための画面とを表示する表示部と、
    設定を行うための入力を受け付ける入力部と、
    前記計測処理の結果を出力する出力部と、
    を具備し、
    前記処理部は、設定処理として、
    撮像画像を表示部に表示して、入力部を通じて確定指示の入力が行われたときに表示部に表示されている撮像画像を設定対象画像として設定し、
    前記設定対象画像に対する計測処理として、設定対象画像内に含まれるラインビーム像の相対的に上方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢と相対的に下方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢とを同時に表示し、あるいは、設定対象画像内に含まれるラインビーム像の相対的に左方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢と右方に位置する線もしくは点を基準として計測を実行する選択肢とを同時に表示して、入力部を通じて選択肢の選択入力を受け付けることにより、設定する計測処理の種類をいずれの基準線もしくは基準点に対する計測処理であるかを区別して設定し、
    前記計測処理の対象となる1の計測処理対象領域を前記設定対象画像内に設定し、
    前記1の計測処理対象領域内に含まれるラインビーム像に対して、設定された計測処理を行うために必要となる局所領域または特徴点を、前記基準線もしくは基準点の情報に応じて自動設定する、
    ことを特徴とする変位センサ。
  2. 前記処理部は、前記計測処理対象領域の設定処理として、前記設定対象画像を表示部に表示すると共に、前記の計測処理対象領域の候補領域を前記設定対象画像に重ねて表示し、前記入力部を通じて当該候補領域の位置、形状もしくは大きさの変更の指示を前記入力部を通じて受け付けて、変更指示があれば変更された候補領域の位置、形状もしくは大きさを更新表示し、前記入力部を通じて計測処理対象領域を確定する指示入力を受け付けてそのときの候補領域を計測対象領域として設定する、請求項1に記載の変位センサ。
  3. 前記処理部は、設定された計測処理に用いる局所領域または計測処理に用いる特徴点を自動設定した後、前記設定対象画像に重ねて前記局所領域または前記特徴点の表示を行う、請求項1に記載の変位センサ。
  4. 前記処理部は、前記局所領域または前記特徴点を表示した後、前記入力部を通じて当該局所領域の範囲の変更または当該特徴点の算出に用いるパラメータの設定の変更を受け付けて、変更入力があった場合には、変更後の局所領域もしくは変更後のパラメータにより算出された特徴点を表示し、前記入力部を通じて局所領域もしくは特徴点の算出に用いるパラメータを確定する指示入力を受け付けて、そのときの局所領域もしくは特徴点の算出に用いるパラメータを計測処理に用いる局所領域もしくは特徴点算出のためのパラメータとして設定する、請求項3に記載の変位センサ。
  5. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対するピーク高さ計測と、基準高さに対するボトム深さ計測とを同時に表示して選択肢の選択を受け付ける、請求項1に記載の変位センサ。
  6. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対する上段までの段差の高さの計測と基準高さに対する下段までの段差の深さ計測、を同時に画面内に表示して選択肢の選択を受け付ける、請求項1に記載の変位センサ。
  7. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、左側段差のエッジ位置計測と右側段差のエッジ位置計測と、を同時に画面内に表示して選択肢の選択を受け付ける、請求項1に記載の変位センサ。
  8. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、凸形状の上段の左側のエッジと右側のエッジとの間隔の計測と、凹形状の左側上段の右側のエッジと右側上段の左側のエッジとの間隔の計測と、を同時に画面内に表示して選択肢の選択を受け付ける、請求項1に記載の変位センサ。
  9. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対するピーク高さ計測に対しては、下方に存在する基準線上に凸形状記載したアイコンを表示し、基準高さに対するボトム深さ計測に対しては、上方に存在する基準線下に凸形状記載したアイコンを表示する、請求項5に記載の変位センサ。
  10. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、基準高さに対する上段までの段差の高さの計測に対しては、上方に存在する線と当該線の左右かつ下方に同じ高さで存在する2つの線を記載したアイコンを表示し、基準高さに対する下段までの段差の深さ計測に対しては、下方に存在する線と当該線の左右かつ上方に同じ高さで存在する2つの線を記載したアイコンを表示する、請求項6に記載の変位センサ。
  11. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、左側のエッジ計測に対しては、段差の境界部分であるエッジを複数含み、一番左側のエッジを他の部分と区別して表示する図を含むアイコンを表示し、右側段差のエッジ位置計測に対しては、段差の境界部分であるエッジを複数含み、一番右側のエッジを他の部分と区別して表示する図を含むアイコンを表示する、請求項7に記載の変位センサ。
  12. 前記処理部は、計測処理の選択肢として、凸形状の上段の左側のエッジと右側のエッジとの間隔の計測に対しては、凸形状と上段の線の左エッジと右側のエッジの位置を示すアイコンを表示し、凹形状の左側上段の右側のエッジと右側上段の左側のエッジとの間隔の計測に対しては、凹形状の左側上段の右側のエッジ位置と右側上段の左側のエッジを示すアイコンを表示する、請求項8に記載の変位センサ。
  13. 前記アイコンを表示して、入力部を通じて選択肢の選択入力を受け付けて、設定する計測処理の種類をいずれの基準線もしくは基準点に対する計測処理であるかを区別して設定した後に、
    前記計測処理対象領域の設定処理として、前記設定対象画像を表示部に表示すると共に、前記の計測処理対象領域の候補領域を前記設定対象画像に重ねて表示し、前記入力部を通じて当該候補領域の位置、形状もしくは大きさの変更の指示を前記入力部を通じて受け付けて、変更指示があれば変更された候補領域の位置、形状もしくは大きさを更新表示し、前記入力部を通じて計測処理対象領域を確定する指示入力を受け付けてそのときの候補領域を計測対象領域として設定する、請求項9から12のいずれかに記載の変位センサ。
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