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JP4825128B2 - 光増幅装置および光通信システム - Google Patents

光増幅装置および光通信システム Download PDF

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JP4825128B2 JP2006514645A JP2006514645A JP4825128B2 JP 4825128 B2 JP4825128 B2 JP 4825128B2 JP 2006514645 A JP2006514645 A JP 2006514645A JP 2006514645 A JP2006514645 A JP 2006514645A JP 4825128 B2 JP4825128 B2 JP 4825128B2
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Description

この発明は、応答速度の遅い低速光増幅器と、応答速度の速い高速光増幅器とを備える光増幅装置および光増幅装置を用いた光通信システムに関するものである。
従来の光増幅装置において、監視制御情報などを信号として変調して送信するためには、例えば非特許文献1および2に記載されているように、エルビウムドープファイバを増幅媒体とするEDFA(Erbium-Doped Fiber Amplifier)の利得を変調することによってキャリア光の強度を変調する方法が用いられている。EDFAは、キャリア光が伝搬する光ファイバで損失を受けて減衰するのを補償するための一定の利得を与えるとともに、信号を強度変調する機能を持っている。EDFAの利得の変調は、励起光の強度を所望の周波数で変調することで実現されている。
しかしながら、EDFAは励起光の変調に対して高い周波数では利得が追従しない特性を持つために、励起光を高い周波数で変調したとしても、利得は1MHz以上の周波数では十分に変調できない。したがって、EDFAでは、単位時間当たりに多くの情報を送る「高速化」を図るために、高い周波数で利得を変調しようとしても、実現できない。
そこで、これを解決するためには、例えば特許文献1に記載されているようにラマン増幅器を用いれば、励起光の変調周波数を高くすることで、利得を高い周波数で変調することができる。ところが、ラマン増幅器はEDFAに比べると増幅効率が低く、キャリア光が伝搬する光ファイバで受ける損失を補償するに十分な利得を与えるためには高い強度の励起光が必要となるため、現実的には信号を強度変調する機能しかもつことができない。
特開平11-344732号公報
NTT R&D, Vol.43, No.11, 1994, P.1191〜1195 K. Shimizu他, "Supervisory signal transmission experiments over 10000km by modulated ASE of EDFAs," Electronics Letters, 10th, June, 1993, Vol.29, No. 12
そこで、光増幅装置には、一定の利得を与えるEDFAと、利得を変調するラマン増幅器の両方を備えることが考えられるが、このような構成では、EDFA用の励起光源と、ラマン増幅器用の励起光源が必要となり、励起光源数が増えて、装置構成が複雑となる、コスト高となる、装置が大型化する、消費電力が増加する、信頼性が低下するなどの問題が発生する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、消費電力・部品コスト・回路実装容積の増加と信頼性の低下につながる励起光源の数の増加を抑制しながらも、高速な信号の送信を行う光増幅装置および該光増幅装置を用いた光通信システムを得ることを目的とする。
本発明にかかる光増幅装置にあっては、入力される波長多重キャリア光の全波長のキャリア光に一定の利得を与えて出力するとともに、波長多重キャリア光のうちの一部の波長のキャリア光を強度変調して出力する光増幅装置であって、前記波長多重キャリア光のすべての波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従しない特性を持つ、応答速度が遅い低速光増幅器と、前記低速光増幅器から出力される波長多重キャリア光を一部の波長のキャリア光とその他の波長のキャリア光に分波する分波器と、前記分波器から出力される前記波長多重キャリア光のうち一部の波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従する特性を持つ、応答速度が速い高速光増幅器と、前記低速光増幅器の利得が追従しない高い周波数で強度変調された励起光を前記低速光増幅器および前記高速光増幅器に分配して供給する共通励起光源と、前記分波器から出力されるその他の波長のキャリア光と、前記高速光増幅器から出力される一部の波長のキャリア光とを合波する合波器と、を備え、前記低速光増幅器が前記励起光により実質的に時間的に変化しない一定の利得をキャリア光に与え、前記高速光増幅器が前記励起光により変調された利得をキャリア光に与えることを特徴とする。
この発明によれば、伝送損失を補償するための低速光増幅器と、信号変調用高速増幅器との、励起光源を共用するようにしており、これにより高速な信号の送信を行うことができるとともに、消費電力、部品コスト、回路実装容積が削減され、さらに信頼性を向上させることができる。
第1図は、実施の形態1の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 第2図は、EDF利得変調効率の特性を示す図である。 第3図は、励起光を強度変調した場合の時間波形を示す図である。 第4図は、周波数に対する信号電力密度の分布を示す図である。 第5図は、OADMの他の内部構成例を示す図である。 第6図は、実施の形態2の光増幅装置の共通励起光源の内部構成例を示す図である。 第7図は、実施の形態2の光増幅装置の共通励起光源の他の内部構成例を示す図である。 第8図は、実施の形態3の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 第9図は、実施の形態4の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 第10図は、実施の形態5の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 第11図は、実施の形態1〜実施の形態5の光増幅装置を用いて構成される実施形態6の光通信システムを示す図である。 第12図は、実施の形態7の光増幅装置の構成を示すブロック図である。 第13図は、実施の形態7の光増幅装置を用いて構成される実施形態8の光通信システムを示す図である。
本発明をより詳細に説術するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
実施の形態1.
第1図〜第5図を用いてこの発明の実施の形態1を説明する。第1図はこの発明の実施の形態1の光増幅装置を示す構成図である。この光増幅装置1は、高速光増幅器2、低速光増幅器3、共通励起光源4、分波器5、光アドドロップ器(OADM;Optical Add-Drop Module)6を備えている。
この実施の形態1の光増幅装置1は、入力される波長多重キャリア光の全波長のキャリア信号に一定の利得を与えて出力するとともに、波長多重キャリア光のうちの一部の波長のキャリア光を強度変調して出力するよう動作するものであって、全波長のキャリア信号に一定の利得を与える低速光増幅器3と、一部の波長のキャリア光を強度変調して出力する高速光増幅器2との、励起光源4を共通化することによって、装置の高信頼化、低コスト化、および小型化を図るようにしたものである。
共通励起光源4は、高速光増幅器2および低速光増幅器3に共通の励起光源であり、励起LD(励起レーザダイオード)17および合波器(カップラー)18を有している。この場合、励起光を出力する励起LDを2個備え、それらの出力光を合波器18で合波している。励起LD(励起レーザダイオード)17は、変調信号を用いて励起LDを駆動することにより変調信号の変化をそのまま光源の強度変化にする直接変調方式、あるいは励起LD17からの出力光に対し外部から変調を加える外部変調方式を用いて、低速光増幅器3の利得が追従しない高い周波数(例えば1MHz以上)で強度変調された励起光を発生する。合波器18としては、例えば、波長が僅かに異なる光を合波する波長合波器を用い、2個の励起LD17の波長を僅かに違えておくことが考えられる。また、合波器18といして、直交する2つの直線偏光を合波する偏波合成器を用いてもよい。
分波器5は、共通励起光源4から出力された励起光を二分し、各励起光をファイバ500,501を介して低速光増幅器3と高速光増幅器2に入力し、低速光増幅器3と高速光増幅器2においてキャリア光に利得を与える。
低速光増幅器3は、低応答速度の光増幅器であり、この場合EDFAによって実現されている。低速光増幅器3は、エルビウム添加光ファイバ(EDF)13と、WDM合波器14と、アイソレータ(ISOlator)15と、利得等化器(Gain EQualizer)16とを備えている。アイソレータ15は、EDF13によって増幅されたキャリア光の逆流を防ぐことにより、装置の安定化を図るためのものである。利得等化器16は、EDF13の波長特性を補正する透過特性を持ち、波長多重されたキャリア光の強度を揃えるためのものである。アイソレータ15、利得等化器16は、必要に応じて挿入されるものである。
高い周波数で変調された共通励起光源4からの励起光は、WDM合波器14にてキャリア光が伝搬する光ファイバに導かれ、EDF13にてキャリア光に利得を与える。EDF13には、入力点100を介して波長多重キャリア光が入力されており、この例では、EDF13において、励起光と波長多重キャリア光が反対方向に伝搬する後方励起EDFAを採用している。エルビウムイオンがドープされている増幅媒体であるEDF13は、エルビウムイオン固有の特性によって、励起光が高い周波数で変調されていた場合、利得が変調されない特性を持っている。したがって、この場合は、高い周波数で変調された共通励起光源4からの励起光によって、波長多重キャリア光には時間的に変化しない一定の利得が与えられるのみであり、その強度は変調されない。
第2図は、典型的なEDFAのEDF利得変調効率特性を示すもので、EDFの励起光変調周波数を横軸に、EDF利得変調効率を縦軸に示している。“EDF利得変調効率”は、励起光の強度をある一定の振幅で変調した場合に、利得がどれだけ変調されるかを示した量である。第2図は、100Hz以下の低い周波数で変調する場合の利得の振幅を基準(0dB)としており、変調周波数が高くなるほど利得の変調振幅が低くなることを表している。変調周波数が1MHzの場合には、EDF利得変調効率は−30dB以下、つまり1000分の1以下となっているため、低速変調時の1000分の1以下しか利得が変調されず、利得は実質的に時間的に変化しない一定値となる。第3図は、励起光を変調幅201をもって強度変調した場合の時間波形の例を示しているが、上記のことから、EDF13では、励起光を図中の平均強度200をもって一定の励起光強度とした場合と実質的に同じ利得が与えられることになる。
高速光増幅器2は、高応答速度の光増幅器であり、この場合、励起光とキャリア光が同一方向に伝搬する前方励起ラマン増幅器によって実現されている。高速光増幅器2は、WDM合波器10と、ラマン用ファイバ11と、励起光除去フィルタ12とを備えている。高速光増幅器2には、後述するように、OADM6によって、波長多重キャリア光のうちの一部の波長のキャリア光が光フィアバ502を介して入力されている。
高い周波数で変調された共通励起光源4からの励起光は、WDM合波器10にて、光フィアバ502からの一部波長のキャリア光と合波されて、ラマン用ファイバ11に入力される。そして、励起光は、ラマン用ファイバ11において、一部波長のキャリア光に、変調された利得を与える。例えば、文献「2002年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集B-10-107」に示されているように、前方励起ラマン増幅器の利得は励起光の変調によって高い周波数で変調可能であり、高速光増幅器として適している。一方、ラマン用ファイバをキャリア光と励起光が反対方向に伝搬する後方励起ラマン増幅器では、EDFAと同様に、励起光が高い周波数で変調された場合は、利得が追従しない特性を持つため、高い周波数で利得を変調することができず、高速光増幅器には適していない。
ラマン用ファイバ11で変調された利得を受けたキャリア光は、励起光除去フィルタ12を通って光ファイバ503へ出力される。励起光除去フィルタ12は、励起光を透過しない特性を持ち、高速光増幅器2から不要な励起光が出力されるのを防いでいる。この励起光除去フィルタ12は、必要に応じて配置されるものである。
OADM6は、分波手段19および合波手段20を有し、分波手段19によって低速光増幅器3から出力される波長多重されたキャリア光のうち、一部波長の光だけを抜き出して分波して光ファイバ502へ導き、その他の波長の光を合波手段20へ出力する。合波手段20は、分波手段19から入力される波長多重キャリア光と、高速光増幅器2から入力される一部波長のキャリア光とを合波して、出力点101へ出力する。
OADM6は、例えば、所望の波長特性を持つ誘電体多層膜フィルタなどの部品によって実現される。また、OADM6は、第5図に示すような構成によっても実現される。第5図に示すOADM6においては、ファイバグレーティング(Fiber Grating)21と、サーキュレータ22,22´とを備えている。ファイバグレーティング21は特定の一部波長の光のみを反射して、それ以外の波長の光を透過する特性を持つ。光ファイバ504から入射したキャリア光は、サーキュレータ22を通過してファイバグレーティング21へ入力し、一部波長の光は反射されてサーキュレータ22に再び入力される。サーキュレータの特性から、反射光は矢印で示しているように光ファイバ502へ出力される。それ以外の波長の光は、ファイバグレーティング21とサーキュレータ22´を通って、光ファイバ505へ出力される。また、光ファイバ502へ出力された光と同じ波長の光が光ファイバ503に入力されると、サーキュレータ22´からファイバグレーティング21へ至り、反射されて再びサーキュレータ22´に入力し、光ファイバ505へ出力される。
このように、ファイバグレーティング21は合波と分波の両方に寄与している。ここで、ファイバグレーティング21が2個直列に接続されているのは、反射すべき波長の光を完全に反射するためである。1個のファイバグレーティングで完全に反射されない場合でも、2個目のファイバグレーティングで反射されることから、不本意に透過してしまうことを防ぐことができる。1個のファイバグレーティングで十分な反射の特性が得られる場合には、必ずしも2個は必要ではない。また、2個のファイバグレーティングでも不十分な場合には、3個以上を直列に接続すればよい。
次に、動作について説明する。共通励起光源4から出力される高い周波数で変調された励起光は、分波器5で二分され、光ファイバ500,501を介してそれぞれ低速光増幅器3および高速光増幅器2に入力される。
一方、波長多重されたキャリア光が入力点100を介して低速光増幅器3に入力されている。低速光増幅器3には、共通励起光源4から高い周波数で変調された励起光が入力されているので、前述したように、EDF13においては、利得は励起光に追従せず、時間的に変化しない一定の利得が、波長多重キャリア光に与えられることになる。
低速光増幅器3によって一定の利得が与えられた波長多重キャリア光の大半はOADM6を通過して、出力点101から出力される。低速光増幅器3によって一定の利得が与えられた波長多重キャリア光のうちの一部の波長のキャリア光は、OADM6で選択的に抜き出されて分波されて、光ファイバ502を介して高速光増幅器2に入力される。
高速光増幅器2においては、共通励起光源4から入力される高い周波数で変調された励起光によって、その利得が高い周波数で変調されているので、入力したキャリア光が強度変調された後、光ファイバ503を介してOADM6に入力される。OADM6では、光ファイバ503を介して入力された強度変調されたキャリア光を他の波長のキャリア光と波長多重して、出力点101を介して出力する。
このようして、この光増幅装置1によれば、高速光増幅器2を通る波長のキャリア光は強度変調されるが、そうでない波長のキャリア光には強度変調されず一定の利得のみが与えられることになる。
なお、励起光としては、1MHz以上の高いサブキャリア周波数でサブキャリア変調された信号で励起光を強度変調したものを用いたほうが望ましい。すなわち、励起光を変調した結果、励起光に低い周波数成分が含まれる場合には、低周波数成分によって低速光増幅器3の利得が変調されてしまい、利得が一定でなくなる。例えば、第4図(a)のグラフは、周波数に対する信号電力密度の分布の例を示しているが、この場合は、周波数ゼロ付近の低い周波数成分が存在している。このような信号をそのまま励起光に強度変調するベースバンド変調を行うと、低速光増幅器3の利得がある程度変調されてしまう。そこで、1MHz以上の高いサブキャリア周波数を設定し、その周波数の正弦波の信号で強度変調を施すサブキャリア変調を行うことで、電力密度分布は同図(b)に示すようになり、低い周波数成分をなくすることができる。このように、1MHz以上の高いサブキャリア周波数でサブキャリア変調された信号で励起光を強度変調することで、低速光増幅器の利得を一定にすることができる。
このように、実施の形態1の光増幅装置1においては、利得を強度変調する高速増幅器と一定の利得を与える低速増幅器とから成る応答速度の異なる2つの光増幅器を用いた光増幅装置における励起光源を共通化するようにしている。
因みに、低速光増幅器と高速光増幅器の励起光源が独立していて、それぞれに1個の励起LDを備える場合には、どちらか1個の励起LDが故障したときに対応する光増幅器には励起光が全く供給されなくなり、光増幅装置の機能を維持することができなくなる。そこで、信頼性を改善するためにそれぞれの光増幅器の励起光源に2個ずつの励起LDを備えることが考えられるが、合計で4個の励起LDが必要となり、部品点数が増加する。
一方、実施の形態1の構成では、励起LD17のうち1個が故障した場合でも、低速光増幅器3と高速光増幅器2の両方に半分の強度の励起光が供給されるため、両光増幅器においてある程度の機能を維持することができる。したがって、実施の形態1のように、励起光源を共通化すれば、高い信頼性の光増幅装置が得られる。言い方を変えると、少ない励起LDの数で高い信頼性の光増幅装置が実現できる。
また、実施の形態1の発明において、1個の励起LDで十分な励起光の強度と信頼性が得られる場合には、第1図の励起LD17を1個に削減することも可能であり、構成の簡単化・部品点数の削減・低コスト化が可能となる。
励起光の波長としては、1450〜1470nmの範囲を用いれば、EDFAとラマン増幅器の両方で1540〜1560nm付近の波長のキャリア光に利得を与えることができ、好都合である。
このように実施の形態1によれば、利得を強度変調する高速増幅器と一定の利得を与える低速増幅器とから成る応答速度の異なる2つの光増幅器を用いた光増幅装置における励起光源を共通化するようにしているので、高速な信号の送信を行うことができるとともに、消費電力、部品コスト、回路実装容積が削減され、さらに信頼性を向上させることができる。
なお、上記では、共通励起光源4の合波器18と分波器5は独立した形態を記載しているが、これらを1つの合分波器で実現してもよい。例えば、入出力共に2つのポートをもつ光カプラを合分波器として用いれば、1つの光カプラで合波と分波が可能である。また、共通励起光源4に用いる励起光源としては、LDの場合のみを示したが、他の手段でも良く、例えば固体レーザや、光ファイバレーザなどを用いてもよい。
実施の形態2.
第6図および第7図を用いてこの発明の実施の形態2を説明する。実施の形態1では、共通励起光源4が備える励起LDを2個としたが、実施の形態では、共通励起光源4が4個の励起LDを備えるようにしている。
第6図では、4個の励起LD17の出力光を合波器18´で合波している。合波器18´には、波長合波器などを用いることができる。
第7図では、4個の励起LD17のうちの2個ずつを偏波合成器(Polarization Beam Coupler)18''で合波してから、合波器18で合波している。偏波合成器18''を用いると、第6図の場合に比べて部品点数は増加するが、偏光に偏りがない無偏光な励起光が得られる。励起光が無偏光であれば、ラマン増幅器の利得が信号光の偏光に依存する偏光依存性をなくすることができるため、安定した利得を得ることができ、高速光増幅器2の前方励起ラマン増幅器で安定して信号光を変調することができる。
励起LD17を4個用いる第6図、第7図の構成では、励起光のうち1個が故障した場合でも、低速光増幅器3と高速光増幅器2の両方に4分の3の強度の励起光が供給されるため、故障による利得の低下量を小さく抑えることができる。また、2個あるいは3個の励起LD17が故障した場合でも、両光増幅器ともに半分あるいは4分の1の強度の励起光が供給されるため、最低限の機能を維持することができる。
実施の形態3.
第8図を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、低速光増幅器3として、励起光とキャリア光が同一方向に伝搬する前方励起EDFAを用いるようにしている。これ以外は、先の実施の形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
この構成では、共通励起光源4から分波器5と光ファイバ500を介して入力する高い周波数で変調された励起光は、WDM合波器14にて波長多重キャリア光が伝搬する光ファイバに導かれ、EDF13にてキャリア光に利得を与える。この前方励起EDFAにおいても、後方励起EDFAを用いる第1図の場合と同様に、共通励起光源4からは、高い変調周波数で変調された励起光が入力されているので、キャリア光は時間的に変化しない一定の利得が与えられるのみであり、その強度は変調されない。
実施の形態4.
第9図を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、低速光増幅器3として、励起光とキャリア光が反対方向に伝搬する後方励起ラマン増幅器を用いるようにしている。これ以外は、先の実施の形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
この構成では、共通励起光源4から分波器5と光ファイバ500を介して入力される高い周波数で変調された励起光は、WDM合波器14にて波長多重キャリア光が伝搬する光ファイバに導かれ、ラマン用ファイバ13´にてキャリア光に一定の利得を与える。
前述したように、例えば、文献「2002年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集B-10-107」に示されているように、ラマン用ファイバをキャリア光と励起光が反対方向に伝搬する後方励起ラマン増幅器は、EDFAと同様に、励起光の変調に対して利得が高い周波数では追従しない特性を持つため、低速光増幅器として用いることができる。この場合は、ラマン増幅器固有の特性として、EDFAよりも低雑音で利得を与えることが可能である。
また、EDFAの場合には、利得を与えることができるキャリア光の波長が1530〜1590nm付近に限られるが、ラマン増幅器を低速光増幅器3に用いることで、キャリア光の波長をそれ以外の波長帯に選ぶことも可能である。
実施の形態5.
第10図を用いてこの発明の実施の形態5について説明する。実施の形態1においては、低速光増幅器3をキャリア光の流れの上流側に配し、高速光増幅器2と下流側に配し、低速光増幅器3にはすべての波長のキャリア光が入力し、低速光増幅器3から出力されたキャリア光のうち一部の波長の光が高速光増幅器2に入力されるように構成しているが、高速光増幅器2を上流側に配し、低速光増幅器3を下流側に配するようにしてもよい。つまり、キャリア光が低速光増幅器3に入力する前に、先に高速光増幅器2に入力する構成としてもよい。
また、第10図に示す構成では、分波手段19によって、入力点100から入力される波長多重されたキャリア光のうち一部の波長の光を高速光増幅器2に入力し、それ以外の波長の光を低速光増幅器3に入力している。低速光増幅器3の出力光および高速光増幅器2の出力光は、合波手段20で合波され、出力点101に出力される。この場合は、実施の形態1とは異なり、低速光増幅器3には、波長多重されたキャリア光のうち一部波長のキャリア光のみが入力されることになる。
実施の形態6.
第11図を用いてこの発明の実施の形態6について説明する。この実施の形態6は、上記各実施の形態の光増幅装置を用いて構成される光通信システムの形態を示すものである。
この光通信システムは、波長多重キャリア光を送信する送信装置104と、実施の形態1〜5に示した1〜複数の光増幅装置1と、キャリア光が伝搬する光ファイバケーブル105と、変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を受信する受信装置106とを備えている。
送信装置104は、複数の波長のキャリア光を多重したキャリア光を光ファイバケーブル105に送信する。光増幅装置1は、実施の形態1〜5で説明したように、波長多重キャリア光に一定の利得を与え、光ファイバケーブル105で損失を受けた損失を補償し、減衰したキャリア光の強度を回復させるとともに、波長多重されたキャリア光のうち一部の波長の光のみの強度を変調して出力する機能を持っている。受信装置106では、変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を受信する。
上記システムにおいて、複数の光増幅装置1で変調されるキャリア光の波長を異ならせておけば、同時に複数の光増幅装置で信号を変調したとしても混信することはなく、受信装置106で波長毎に分波してそれぞれの信号を独立して受信することができる。すなわち、1つの光ファイバに複数の光増幅装置が接続されている場合には、ある1つの光増幅装置が信号を変調している時に、他の光増幅装置が同時に信号を同じ周波数で変調した場合は、信号が混信してしまうために、複数の光増幅装置が同時に信号を変調することができず、変調できる光増幅装置は常に1台に制限しなくてはいけない。
また、この場合、光増幅装置1は、1MHz以上の高い周波数で信号を送信することができる。したがって、1本の光ファイバケーブル105で受信装置106に送信できる信号は、光増幅装置1台当たり1MHz以上であり、かつ、複数の光増幅装置1から同時に送信することができるため、従来方式に比べて、単位時間当たりに多くの情報を送ることが可能となる。また、光増幅装置1は、前述したように、高い信頼性を備えているため、光通信システム全体としても高い信頼性が得られる。
実施の形態7.
第12図を用いてこの発明の実施の形態7について説明する。この実施の形態7の光増幅装置1´には、上り回線キャリア光と、下り回線キャリア光とが入力されており、この光増幅装置1´は、上り回線キャリア光の入力点100と、上り回線キャリア光の出力点101と、下り回線キャリア光の入力点102と、下り回線キャリア光の出力点103とを有する。また、上りおよび下り回線キャリア光の処理のために、高速光増幅器2、低速光増幅器3およびOADM6は、1ペアすなわち2つ備えられている。但し、共通励起光源4、および分波器5に関しては、実施の形態1と同様、1個のみ設けられている。すなわち、1つの共通励起光源4によって、上りおよび下り回線キャリア光処理用の1ペアずつの高速光増幅器2、低速光増幅器3に対し励起光を入力する。高速光増幅器2、低速光増幅器3、共通励起光源4、OADM6などの機能は、実施の形態1と同様であり、重複する説明は省略する。
共通励起光源4から出力される高い周波数で変調された励起光は、分波器5で4つに分波され、光ファイバ500、501、500´、501´を介して上り回線用の低速光増幅器3、下り回線用の低速光増幅器3、上り回線用の高速光増幅器2、上り回線用の高速光増幅器2に入力されて、それぞれにおいてキャリア光に利得を与える。前述したように、低速光増幅器3,3では、励起光により時間的に変化しない一定の利得がキャリア光に与えられ、高速光増幅器2,2では、励起光により入力したキャリア光の強度が変調されることになる。
波長多重されたキャリア光が上り回線の入力点100から入力されると、上り回線用の低速光増幅器3で増幅され、ここで一定の利得を与えられる。キャリア光の大半は上り回線用のOADM6を通過して、上り回線用の出力点101から出力される。上り回線用の低速光増幅器3から出力される波長多重キャリア光のうち一部の波長のキャリア光は、上り回線用のOADM6で選択的に抜き出されて分波されて、光ファイバ502から上り回線用の高速光増幅器2に入力される。上り回線用の高速光増幅器2で、そのキャリア光が強度変調された後、光ファイバ503´から下り回線用のOADM6に入力され、ここで下り回線キャリア光と波長多重されて、下り回線の出力点103へ出力される。
このようにして、上り回線キャリア光の大半は、強度変調されずに上り回線用の低速光増幅器3で一定の利得のみが与えられ、上り回線へ出力されるが、一部の波長の光は、高速光増幅器2を通って強度変調された後、下り回線へ出力されることになる。
一方、波長多重されたキャリア光が下り回線の入力点102から入力されると、下り回線用の低速光増幅器3で増幅され、ここで一定の利得を与えられる。キャリア光の大半は下り回線用のOADM6を通過して、下り回線用の出力点103から出力される。下り回線用の低速光増幅器3から出力される波長多重キャリア光のうち一部の波長のキャリア光は、下り回線用のOADM6で選択的に抜き出されて分波されて、光ファイバ502から下り回線用の高速光増幅器2に入力される。下り回線用の高速光増幅器2で、そのキャリア光が強度変調された後、光ファイバ503から上り回線用のOADM6に入力され、ここで上り回線キャリア光と波長多重されて、上り回線の出力点101へ出力される。
このようにして、下り回線キャリア光の大半は、強度変調されずに下り回線用の低速光増幅器3で一定の利得のみが与えられ、下り回線へ出力されるが、一部の波長の光は、高速光増幅器2を通って強度変調された後、上り回線へ出力されることになる。
なお、共通励起光源4としては、第6図の形態を適用できるが、その際に、入出力共に4つのポートをもつ光カプラを合分波器を用いれば、1つのカプラで合波と分波が可能である。
実施の形態8.
第13図は、実施の形態7の光増幅装置を用いた光通信システムの構成を示すものであり、上り回線および下り回線の2系統が設けられている。
この光通信システムは、波長多重された上り回線キャリア光を送信する送信装置104と、波長多重された下り回線キャリア光を送信する送信装置104´と、実施の形態7に示した1〜複数の光増幅装置1´と、上り回線キャリア光が伝搬する光ファイバケーブル105と、下り回線キャリア光が伝搬する光ファイバケーブル105´と、波長多重された上り回線キャリア光を受信する受信装置106と、波長多重された下り回線キャリア光を受信する受信装置106´と、各光増幅装置1´に接続される観測装置107とを有している。
送信装置104は、複数の波長のキャリア光を多重したキャリア光を上り回線の光ファイバケーブル105に送信する。光増幅装置1´では、実施の形態7で述べたように、波長多重キャリア光に一定の利得を与え、光ファイバケーブル105で損失を受けた損失を補償し、減衰したキャリア光の強度を回復させて、上り回線の光ファイバケーブル105へ出力するとともに、波長多重されたキャリア光のうち一部の波長の光のみの強度を変調し、逆方向の下り回線の光ファイバケーブル105´へ出力する。
つまり、送信装置104から送信されて、上り回線の光ファイバケーブル105を介して光増幅装置´に入力され、変調されたキャリア光は、下り回線の光ファイバケーブル105´を介して受信装置106´へ至る。一方、送信装置104から送信されて、上り回線の光ファイバケーブル105を介して光増幅装置1´に入力され、一定の利得のみを与えられて変調されない波長のキャリア光については、上り回線の光ファイバケーブル105へ出力されて、受信装置106へ至る。
同様に、送信装置104´は、複数の波長のキャリア光を多重したキャリア光を下り回線の光ファイバケーブル105´に送信する。光増幅装置1´では、実施の形態7で述べたように、波長多重キャリア光に一定の利得を与え、光ファイバケーブル105´で損失を受けた損失を補償し、減衰したキャリア光の強度を回復させて、下り回線の光ファイバケーブル105´へ出力するとともに、波長多重されたキャリア光のうち一部の波長の光のみの強度を変調し、逆方向の上り回線の光ファイバケーブル105へ出力する。
つまり、送信装置104´から送信されて、下り回線の光ファイバケーブル105´を介して光増幅装置´に入力され、変調されたキャリア光は、下り回線の光ファイバケーブル105´を介して受信装置106へ至る。一方、送信装置104´から送信されて、下り回線の光ファイバケーブル105´を介して光増幅装置1´に入力され、一定の利得のみを与えられて変調されない波長のキャリア光については、下り回線の光ファイバケーブル105へ出力されて、受信装置106´へ至る。
このように、光増幅装置1´にて変調されたキャリア光のみ、逆方向回線の光ファイバへ折り返されて、送信装置に近い側の受信装置に送り返されるため、何らかの障害で光ファイバケーブル105、105´が断線したような場合でも、断線の手前で折り返されたキャリア光が受信装置に届き、システムの機能を維持することができる。さらに、実施の形態7の光増幅装置1´は、上り回線と下り回線に同時に信号を変調して送信する構成であるため、光ファイバケーブル105,105´の断線箇所が1箇所であれば、上り回線か下り回線のどちらかで変調した信号を送信し、受信装置106か106´のどちらかに届けることができるので、高い信頼性を備えている。
第13図の光通信システムにおいて、複数の光増幅装置1で変調されるキャリア光の波長を異ならせておけば、同時に複数の光増幅装置で信号を変調したとしても混信することはなく、受信装置106,106´で波長毎に分波してそれぞれの信号を独立して受信することができる。また、第13図の光通信システムにおいて、1本の光ファイバケーブル105で受信装置に送信できる信号は、光増幅装置1台当たり1MHz以上であり、かつ、複数の光増幅装置から同時に送信することができるため、従来の方式に比べて単位時間当たりに多くの情報を送ることが可能となる。また、光増幅装置1´は、前述したように、高い信頼性を備えているため、光通信システム全体としても高い信頼性が得られる。
さらに、第13図のように、地震・津波・温度などを観測する観測装置107を光増幅装置1´に接続すると、観測した情報を信号として光増幅装置1´にてキャリア光を変調し、受信装置106、106´に送信する遠隔観測システムを実現することができる。また、光ファイバケーブル105,105´が海底に設置された海底ケーブルであり、送信装置104,104´と受信装置106、106´が陸上局に設置される海底ケーブルシステムである場合には、単位時間当たりに多くの海底観測情報を陸上局に送ることが可能で、高い信頼性を備えた海底観測ケーブルシステムが実現できる。
以上のように、本発明にかかる光増幅装置は、光信号を伝送する海底ケーブルシステム、地震・津波・温度などを観測する海底観測ケーブルシステムに有用である。

Claims (10)

  1. 入力される波長多重キャリア光の全波長のキャリア光に一定の利得を与えて出力するとともに、波長多重キャリア光のうちの一部の波長のキャリア光を強度変調して出力する光増幅装置であって、
    前記波長多重キャリア光のすべての波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従しない特性を持つ、応答速度が遅い低速光増幅器と、
    前記低速光増幅器から出力される波長多重キャリア光を一部の波長のキャリア光とその他の波長のキャリア光に分波する分波器と、
    前記分波器から出力される前記波長多重キャリア光のうち一部の波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従する特性を持つ、応答速度が速い高速光増幅器と、
    前記低速光増幅器の利得が追従しない高い周波数で強度変調された励起光を前記低速光増幅器および前記高速光増幅器に分配して供給する共通励起光源と、
    前記分波器から出力されるその他の波長のキャリア光と、前記高速光増幅器から出力される一部の波長のキャリア光とを合波する合波器と、
    を備え、前記低速光増幅器が前記励起光により実質的に時間的に変化しない一定の利得をキャリア光に与え、前記高速光増幅器が前記励起光により変調された利得をキャリア光に与えることを特徴とする光増幅装置。
  2. 前記低速光増幅器はエルビウムドープファイバを増幅媒体とするEDFAであり、前記高速光増幅器は前方励起ラマン増幅器であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光増幅装置。
  3. 前記低速光増幅器は後方励起ラマン増幅器であり、前記高速光増幅器は前方励起ラマン増幅器であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光増幅装置。
  4. 前記励起光の波長が1450〜1470nmの範囲にあることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光増幅装置。
  5. 前記励起光の変調周波数が1MHz以上であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光増幅装置。
  6. 1MHz以上の周波数にサブキャリア変調された信号で前記励起光を強度変調することを特徴とする請求の範囲第5項に記載の光増幅装置。
  7. 波長多重キャリア光を送信する送信装置と、
    前記送信装置からの波長多重キャリア光を受信し、変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を送信する請求の範囲第1項に記載の1〜複数の光増幅装置と、
    前記1〜複数の光増幅装置を介して変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を受信する受信装置と、
    を光ファイバケーブルで接続して構成したことを特徴とする光通信システム。
  8. 入力される波長多重される上り回線キャリア光および下り回線キャリア光に一定の利得を与えて出力するとともに、一部の波長のキャリア光を強度変調して出力する光増幅装置であって、
    波長多重された上り回線キャリア光すべての波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従しない特性を持つ、応答速度が遅い第1の低速光増幅器と、
    波長多重された下り回線キャリア光すべての波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従しない特性を持つ、応答速度が遅い第2の低速光増幅器と、
    前記第1の低速光増幅器から出力される波長多重された上り回線キャリア光を一部の波長のキャリア光とその他の波長のキャリア光に分波する第1の分波器と、
    前記第2の低速光増幅器から出力される波長多重された下り回線キャリア光波長多重キャリア光を一部の波長のキャリア光とその他の波長のキャリア光に分波する第2の分波器と、
    前記第1の分波器から出力される波長多重された上り回線キャリア光のうち一部の波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従する特性を持つ、応答速度が速い第1の高速光増幅器と、
    前記第2の分波器から出力される波長多重された下り回線キャリア光のうち一部の波長のキャリア光が入力され、高い周波数の励起光の変調に対して利得が追従する特性を持つ、応答速度が速い第2の高速光増幅器と、
    前記第1及び第2の低速光増幅器の利得が追従しない高い周波数で強度変調された励起光を前記第1,第2の低速光増幅器および前記第1,第2の高速光増幅器に分配して供給する共通励起光源と、
    前記第1の低速光増幅器の出力と前記第2の高速光増幅器の出力を合波して上り回線に出力する第1の合波器と、
    前記第2の低速光増幅器の出力と前記第1の高速光増幅器の出力を合波して下り回線に出力する第2の合波器と、
    を備え、前記第1および第2の低速光増幅器が前記励起光により実質的に時間的に変化しない一定の利得をキャリア光に与え、前記第1および第2の高速光増幅器が前記励起光により変調された利得をキャリア光に与えることを特徴とする光増幅装置。
  9. 波長多重された上り回線キャリア光を送信する第1の送信装置と、
    波長多重された下り回線キャリア光を送信する第2の送信装置と、
    前記第1および第2の送信装置からの波長多重キャリア光を受信し、変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を上り回線および下り回線に出力する請求の範囲第8項に記載の1〜複数の光増幅装置と、
    前記1〜複数の光増幅装置を介して変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を上り回線から受信する第1の受信装置と、
    前記1〜複数の光増幅装置を介して変調されたキャリア光を含む波長多重キャリア光を下り回線から受信する第2の受信装置と、
    を光ファイバケーブルで接続して構成したことを特徴とする光通信システム。
  10. 前記1〜複数の光増幅装置に夫々接続され、各光増幅装置に観測情報を入力する観測装置を更に備え、
    前記光増幅装置は、観測装置からの観測情報を用いて一部の波長のキャリア光を変調することを特徴とする請求の範囲第9項に記載の光通信システム。
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