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JP4801458B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents

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本発明は、エレベータ制御装置に関する。
従来、エレベータの地震時管制運転は、地震を感知すると最寄り階に停止し、所定時間ドアを開けた後、ドアを閉めて運転休止となる。その後、保守員などのエレベータの専門技術者による点検を行った後に平常運転に復帰する。専門技術者による点検とは、エレベータの機械室や昇降路内の機器の確認や、エレベータ内に乗客が残っていないことの確認や、エレベータの低速走行確認などがある。
また、運転休止状態からの早期復旧を目的として、エレベータの専門技術者による点検によらず、自動で診断運転を行い、運転休止から復旧するエレベータがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−139642号公報
エレベータの専門技術者による点検によらず、自動で診断運転を行い、運転休止から復旧するエレベータにおいては、エレベータの専門技術者による点検を行う前に走行させる。自動の診断運転後、エレベータの専門技術者による点検を実施する際、既にエレベータが復旧しているため、点検しづらいといった問題がある。
本発明の目的は、エレベータの専門技術者による点検によらず、自動で診断運転後、エレベータの専門技術者がスムーズに点検作業を行えることを可能にするエレベータ制御装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、所定値以上の揺れの大きさを感知した場合にエレベータを運転休止にする手段を備え、運転休止となった場合に自動で診断運転を行い、運転休止から復旧する手段を備えたエレベータ制御装置において、地震感知器が動作すると、走行中の前記エレベータは最寄り階に停止し、かご内の照明を消灯し、ドアを所定時間開けた後、ドアを閉めて、地震時管制運転完了とし、その後、かご内荷重の変化量が所定値以下の場合、診断運転を行い、異常がなければ、専門技術者による点検が未実施の場合、専門技術者による点検が未実施であることを報知し、ホール呼び又はかご呼びに対し呼びが発生していない階は停止した際ドアを開けない各階停止運転を行い、専門技術者による点検が終了したら、かご内の操作パネルの行先階登録ボタンやドア開閉ボタンの所定の操作,保守用端末の操作のいずれかによって前記報知及び前記各階停止運転を解除するものである。

本発明によれば、地震時管制運転後の運転休止からの自動での復旧後、専門技術者による点検の実施の有無を専門技術者及びエレベータ利用者に対して報知するため、専門技術者がスムーズに点検を実施することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の一実施例を示すブロック図である。
図1において、1はエレベータ制御装置、2は所定値以上の揺れの大きさを感知したことをエレベータ制御装置1に伝える地震感知器、3はかごを呼ぶホールボタン、4はかご内の荷重を検出する荷重センサ、5は乗客が乗るかご、6は各階床の位置を検出する階床検出装置、7はホール側のかご位置情報などを表示するホール側表示装置、8はカウンタウェイト、9は巻上機である。
図2は、図1のエレベータ制御装置による地震時の制御フローである。
地震感知器が動作すると(S21)、走行中のエレベータは最寄り階に停止し(S22)、かご内の照明を消灯し(S23)、ドアを所定時間開けた後、ドアを閉めて(S24)、地震時管制運転完了となる(S25)。地震時管制運転完了となったことに応じて、エレベータの制御装置は診断運転を行う(S26)。診断運転終了後、専門技術者による点検の有無を報知するが、本実施例では専門技術者による点検が未実施であることを報知する(S27)。専門技術者による点検が終了したら、報知を解除する(S28)。報知の解除は、かご内の操作パネルの行先階登録ボタンやドア開閉ボタンの所定の操作,保守用端末の操作などによって行う。専門技術者が点検し、異常が無ければ、運転休止から復旧する(S29)。
図3は、診断運転の詳細を示す診断運転フローである。
かご内乗客の有無を確認し(S31)、乗客がいなければ、低速診断運転を行う(S32)。低速診断運転で異常が無ければ、各階走行停止診断運転を行う(S33)。各階走行停止診断運転で異常が無ければ、高速走行診断運転を行う(S34)。高速走行診断運転で異常が無ければ、戸開閉診断運転を行う(S35)。戸開閉診断運転で異常が無ければ、運転休止から復旧する。
かご内乗客の有無を検出する手段の一実施形態では、行き先階登録ボタン13やドアの開閉ボタン14などのかご内に設置されていて、乗客が操作可能な入力手段からの入力があった場合にかご内乗客有りを検出する。
かご内乗客の有無を検出する手段の他の実施形態では、地震時管制運転完了(S25)によりドアを閉じて運転休止となった後の、かご内荷重の値が所定値以下の場合にかご内乗客無しを検出する。
かご内乗客の有無を検出する手段のさらに他の実施形態では、地震時管制運転完了
(S25)によりドアを閉じて運転休止となった後の、かご内荷重の変化量が所定値以下の場合にかご内乗客無しを検出する。
かご内荷重の検出を行う荷重センサ4は、エレベータの加減速時の加速度や、人の乗り降りによる振動によって、検出値が変動する場合があるが、地震時管制運転完了後であれば、エレベータは停止しており、人の乗り降りも無いので、精度良くかご内荷重を検出できる。
図4は、図1のかご5の内部を示す。
図4において、10はかごドア、11はかご床、12はかご位置,進行方向,「地震です」などの地震情報などを表示するかご内表示装置、13は行き先階登録ボタン、14はドアの開閉ボタンである。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、診断運転を実施完了後、ホール側のかご位置情報などのを表示するホール側表示装置7に表示されるかご位置表示灯をフリッカ点灯し、フリッカ点灯を専門技術者による点検実施後、解除する。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、診断運転を実施完了後、エレベータの呼びが登録されていないかご内行き先階登録ボタン13をフリッカ点灯し、フリッカ点灯を専門技術者による点検実施後、解除する。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、診断運転を実施完了後、エレベータの乗客によるドアの開閉指令が無い場合ドアの開閉ボタン14をフリッカ点灯し、フリッカ点灯を専門技術者による点検実施後、解除する。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、診断運転を実施完了後、ホール側の呼びが登録されていないホールボタン3をフリッカ点灯し、フリッカ点灯を専門技術者による点検実施後、解除する。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、自動診断運転を実施完了後、かご内のかご位置情報などの表示装置12に表示されるかご位置表示灯をフリッカ点灯し、フリッカ点灯を専門技術者による点検実施後、解除する。
専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段の一実施形態では、かご呼び又はホール呼びが発生した場合、目的階まで各階停止運転を行う。各階停止運転とは、呼びが発生した目的階までの途中の各階に順次停止して目的階に向かう運転である。各階停止運転を実施することにより、ホール側のドアを開けるための機器が設置されている各階のドア付近を高速で通過することがなくなるため、機器損傷の発生を低減できる。また、各階停止運転実施の際、呼びが発生していない階ではドアを開かないこととし、登録した呼び以外の階床での降車を防ぐ。各階停止運転は、専門技術者による点検実施後解除する。
本発明の一実施例を示すブロック図。 図1のエレベータ制御装置による地震時の制御フロー。 診断運転の詳細を示す診断運転フロー。 図1のかごの内部。
符号の説明
1…エレベータ制御装置、2…地震感知器、3…ホールボタン、4…荷重センサ、5…かご、6…階床検出装置、7…ホール側表示装置、8…カウンタウェイト、9…巻上機、10…かごドア、11…かご床、12…かご内表示装置、13…行き先階登録ボタン、
14…ドアの開閉ボタン。

Claims (6)

  1. 所定値以上の揺れの大きさを感知した場合にエレベータを運転休止にする手段を備え、運転休止となった場合に自動で診断運転を行い、運転休止から復旧する手段を備えたエレベータ制御装置において、
    地震感知器が動作すると、走行中の前記エレベータは最寄り階に停止し、かご内の照明を消灯し、ドアを所定時間開けた後、ドアを閉めて、地震時管制運転完了とし、
    その後、かご内荷重の変化量が所定値以下の場合、診断運転を行い、
    異常がなければ、専門技術者による点検が未実施の場合、専門技術者による点検が未実施であることを報知し、ホール呼び又はかご呼びに対し呼びが発生していない階は停止した際ドアを開けない各階停止運転を行い、
    専門技術者による点検が終了したら、かご内の操作パネルの行先階登録ボタンやドア開閉ボタンの所定の操作,保守用端末の操作のいずれかによって前記報知及び前記各階停止運転を解除することを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 請求項1において、専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段は、診断運転後、専門技術者による点検が未実施の場合、エレベータのホール側のかご位置表示灯をフリッカ点灯することを特徴とするエレベータ制御装置。
  3. 請求項1において、専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段は、診断運転後、専門技術者による点検が未実施の場合、エレベータのかご内のかご位置表示灯をフリッカ点灯することを特徴とするエレベータ制御装置。
  4. 請求項1において、専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段は、診断運転後、専門技術者による点検が未実施の場合、エレベータの呼びが登録されていないかご内行き先階登録ボタンをフリッカ点灯することを特徴とするエレベータ制御装置。
  5. 請求項1において、専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段は、診断運転後、専門技術者による点検が未実施の場合は、ドアの開閉ボタンをフリッカ点灯することを特徴とするエレベータ制御装置。
  6. 請求項1において、専門技術者による点検の実施の有無を報知する手段は、診断運転後、専門技術者による点検が未実施の場合、呼びが登録されていないホールボタンをフリッカ点灯することを特徴とするエレベータ制御装置。
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