JP4872152B2 - Seal ring - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば自動車の自動変速機や各種油圧装置等に用いられる樹脂製のシールリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のシールリングは、図8(A)に示すように、樹脂製のシールリング本体101を軸102外周に形成されたリング溝103に装着し、密封対象流体としての潤滑油106の圧力作用時に、シールリング本体101の外周面104を軸102の外周に相対回転自在に嵌合されるハウジング105の内周面107に圧接させ、シールリング本体101の一方の側面108をリング溝103の一方の溝側面109に圧接させることにより潤滑油をシールする。ここで、潤滑油106は自動車の変速機の場合はATFに相当する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のシールリングにおいて、ハウジング105もしくはシールリング本体101の外周面104に著しい摩耗が生じた場合、リーク量が増加し、たとえば自動車の変速機などにおいては変速の遅れや変速ができなくなる等の不具合が生じる。
【0004】
このような不具合を解消するために、従来からシールリング本体101の高さHをシールリング本体101の肉厚Tよりも大きくし、外周面104に作用する垂直応力F2をシール面108に作用する垂直応力F1よりも大きくすることで、ハウジング105とシールリング本体101の外周面104の相対回転頻度を低下させて摩耗の発生を抑制することが一般的に行われている。
【0005】
しかしながら、シールリング材質としてポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドなどの比較的高弾性の熱可塑性樹脂を使用した場合、図8(B)に示すようにシールリング断面形状をT字とし、シール面8の受圧長さをTsとしてシール面108に作用する垂直応力F3を小さくし、ハウジング105とシールリング本体外周面104の相対回転頻度を低下させた形状としても、ハウジング105に摩耗が生じるという問題が発生している。
【0006】
これに対して、特開平10−318375号では、図9(A)に示すように、リング外周面104の勾配θを±1°以下とすることで、ハウジング105とシールリング101の相対回転を低減でき、ハウジング105の摩耗を小さくできると記載されている。
【0007】
しかしながら、上記形状としても、図9(B)に示すように、ハウジング105の内周面107が軸と平行方向においてうねっていたり、傾いていた場合、ハウジング105の内周面107とシールリング外周面104に潤滑油が入り込むために、シール面108に作用する垂直応力F5と比較して、外周面104に作用する垂直応力F6は小さいものとなり、ハウジング105を摩耗させるという問題が生じている。
【0008】
本発明は、上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ハウジングの傾きやうねりに関わらず、シールリング本体外周面の受圧面積が常にシールリング本体側面の受圧面積と比較して大きくなるシールリング断面形状を有するシールリングを提供し、ハウジングとの摺動面間の摩耗を可及的に低減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にあっては、樹脂製のシールリング本体を軸外周に形成されたリング溝に装着し、密封対象流体の圧力作用時に、前記シールリング本体の外周面を前記軸の外周に相対回転自在に嵌合されるハウジング内周面に圧接させ、前記シールリング本体の一方の側面をリング溝の一方の溝側面に圧接させるシールリングにおいて、前記シールリング本体とハウジング内周面との外周接触部をシールリング本体の外周面中央部に限定すると共に、前記シールリング本体とリング溝の溝側面との側面接触部をシールリング本体の側面の外周側部分に限定し、前記シールリング本体の外周面のうち外周接触部両側のハウジング内周面と接触していない部分のハウジング内周面への投影長さをH1、前記シールリング本体の肉厚からシールリング本体の側面のうち側面接触部より内周側の溝側面と接触していない長さを引いた長さをT1とすると、H1>T1となるように寸法設定すると共に、シールリング本体の外周面は、中央の外周接触部から軸方向両端に向かってハウジング内周から離れる方向に傾斜する構成となっており、この傾斜角度を、側面接触部の内径端からシールリング本体の内径端と結ぶ線と溝側面とのなす角度よりも1〜2°少なく設定することを特徴とする。
【0012】
また、外周接触部は線接触構造となっていてもよい。
【0013】
前記シールリング本体側面は、内周側を段付き状に窪ませて構成してもよいし、外周側の側面接触部から内周側に向けて溝側面から離れる方向に傾斜するテーパ形状としてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0015】
図1には本発明の実施の形態に係るシールリングの断面形状を示している。
【0016】
このシールリングは、樹脂製のシールリング本体1を軸2外周に形成されたリング溝3に装着し、密封対象の潤滑油6の圧力作用時に、シールリング本体1の外周面4を前記軸2の外周に相対回転自在に嵌合されるハウジング5の内周面7に圧接させ、シールリング本体1の一方のリング側面8をリング溝3の一方の溝側面9に圧接させるようになっている。シールリング本体1は、図1(B)に示すように円環状部材で、一箇所でカットされている。このカット部10は、カットされた各リング端部に、円周方向に沿って摺動可能に接合される接合片10a,10bを有し、接合片10a,10bの接合面が油圧によって、軸方向あるいは径方向に圧接して接合面間が密封される。
【0017】
シールリングに適用される材料としては、耐熱性樹脂と充填剤からなる樹脂組成物が用いられる。
【0018】
耐熱性樹脂としては、ポリシアノアリールエーテル系樹脂(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等の芳香族ポリエーテルケトン樹脂、芳香族系熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド4−6系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリテトラフロロエチレン系樹脂などの耐熱性、耐粘性、耐薬品性に優れ、優れた機械的性質を示す樹脂材料が挙げられる。
【0019】
充填剤は、樹脂材料の機械的強度の向上、耐摩耗性の向上、低摩擦特性の付与などを目的に配合されるものであり、特に限定されない。
【0020】
シールリング本体1のリング外周面4とハウジング内周面7との外周接触部11はシールリング本体1の中央部に限定され、シールリング本体1のリング側面8とリング溝3の一方の溝側面9との側面接触部12はリング側面8の外周側部分に限定されている。
【0021】
また、シールリング本体1の外周面4のうち、外周接触部11両側の外周と接触していない部分のハウジング内周面4への投影長さをH1、シールリング本体1の肉厚Tからリング側面8のうち溝側面9と接触していない長さを引いた長さをT1とすると、H1>T1となるように寸法設定されている。
【0022】
この実施の形態1では、シールリング本体1の外周面4は、中央の外周接触部11と、この外周接触部11からから軸方向両端に向かってハウジング内周面7から離れる方向に傾斜する斜面4A,4B(ハウジング内周面7に対する傾斜角度θH)とを備えた構成となっている。
【0023】
また、リング側面8は、側面接触部12と、この側面接触部12の内周側を段付き状に窪ませた段部81と、を有する形状となっている。
【0024】
本実施の形態によれば、シールリングの外周接触部11は、リング外周面4の中央部分(幅H−2×H1)に限定される。したがって、油圧がシールリング本体1のどちらの端面から作用しても、受圧長さは最低でH1の長さが確保できる。
【0025】
また、側面8の受圧長さはT1であり、H1>T1とすることで、シールリング本体外周面4の受圧面積がシールリング側面8の受圧面積より大きくなり、ハウジング5とシールリング本体1の相対回転頻度が低く維持できる。
【0026】
また、油圧Pによりシールリング本体1は内径側が反油圧側に押し込まれるようにねじれて、リング外周面4の反油圧側の傾斜面4Bがハウジング内周面7に密接した場合でも受圧面積が関係が維持されるように、傾斜面4Bの傾斜角度θHを、側面接触部12の内径端からシールリング本体1の内径端と結ぶ線Nと溝側面9とのなす角度θrよりも1〜2°少なく設定することが望ましい。
【0027】
特に、角度θHは、油圧によるシールリング本体1のねじれや変形を考慮して、1°以上45°以下、好ましくは5°以上25°以下である。
【0028】
[他の実施の形態]
上記実施の形態ではリング側面8に段部81を形成したが、図2に示すように、テーパ形状にカットして側面接触部12を形成してもよい。すなわち、側面接触部12の内周側角部から内周側に向けて溝側面から離れる方向に傾斜す傾斜面82を有するテーパ形状に構成されている。
【0029】
また、リング外周面4の受圧面積を大きくするために、図3に示すように、ほぼH1=H/2とし、リング外周面4の外周接触部11をほぼ線接触で行うようにしても、カット部10におけるリーク量は低く押さえることができるので問題は少ない。
【0030】
このカット部10の形状としては、たとえば、特殊ステップカット構造とすればよい。
【0031】
(参考例)図4に示すように、シールリング本体1の外周接触部11を、外周面の一部に環状の凸部11aを設けた凸形状としてもよい。凸部11aの断面形状は略等脚台形状に成形され、その斜辺のハウジング内周面7に対する傾斜角度θHは90°以下、凸部11aの突出高さT2は0.2〜0.45mm程度とすることが好ましい。また、リング側面8を段付き形状ではなく、図2に示したようなテーパ形状としてもよい。
【0032】
【実施例】
次に、本発明のより具体的な実施例について説明する。
【0033】
本実施例では、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を用いて射出成形したシールリングに追加工を施し、図5(A),(B)に示すように、図3に示す実施形態のシールリング20を得た。シールリング20の各部の構成は図3と全く同様であるので説明は省略する。シールリング20の各部寸法は、H:2.00mm、H1:0.98mm、T1:0.6mm、T:1.90mm、θH:20°、θr:21°に設定した。なお、カット部10合い口形状は特殊ステップカットであり、シールリング外径寸法は47.5mmである。
【0034】
摺動頻度確認試験を、図7に示す可視化装置により行った。
【0035】
可視化装置200は、ハウジング201と、ハウジング201内周に回転自在に装着される軸203と、ハウジング201の一端を密封すると共に内部を観察可能とする透明の観察窓204とを備えている。軸203の観察窓側の端部外周には、シールリングサンプルSを装着するリング溝202が設けられ、軸端と観察窓204の間に空間が試験用の油が導入される油室205となっており、ハウジング201に設けられた油圧導入口206から油室205に油圧Pが導入されるようになっている。
【0036】
シールリングサンプルSを軸203のリング溝202に装着し油圧をかけると、シールリングサンプルSのリング側面S1が溝側面202aに、リング外周面S2がハウジング201に押し付けられ油をシールする。観察窓204よりシールリングサンプルSを観察しながら、軸203を6000rpmで回転させ、油圧を徐々に上げていき、シールリングサンプルSの回転数が1rpm以下となる油圧を読み取った。なお、装置の構成上、油圧は最大で0.9Mpaとした。
【0037】
比較例として、図6(A),(B)に示すシールリング30を使用した。合い口形状は特殊ステップカットであり、シールリング外径寸法は47.5mmである。
【0038】
それぞれのシールリング20,30においては、V側とW側がシール面(図7のリング溝側面202aと接触する)となる取付方向について試験を行った。
【0039】
試験結果を表1に示す。
【0040】
表1に示すように、比較例はW側をシールリング30とした場合、油圧0.9MPaにおいても、シールリング30はハウジング201と摺動し続けたのに対し、実施例のシールリング20はV側、W側に関係なく、0.3〜0.5MPaでシールリング20はハウジング201と摺動しなくなっており、このことから、実施例はハウジング201の摩耗低減に対して効果的であることが確認された。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、シールリング本体とハウジング内周面との外周接触部をシールリング本体の中央部に限定し、シールリング本体とリング溝の溝側面との側面接触部をシールリング本体の側面の外周側部分に限定し、シールリング本体外周面のハウジングと接触していない部分のハウジング内周への投影長さH1を、シールリング本体の肉厚から溝側面と接触していない長さを引いた長さT1より大きくなるように設定したので、ハウジングの傾きやうねりに関わらず、シールリング本体外周面の受圧面積が常にシールリング本体側面の受圧面積と比較して大きくなり、シールリング外周面とハウジング内周面の摺動頻度が低く押さえられるので、ハウジングの摩耗低減に効果がある。
【0043】
シールリング本体外周の外周接触部の両側を軸方向両端に向かってハウジング内周から離れる方向に傾斜する傾斜面とすれば、シールリング本体外周接触部がシールリング外周面中央部分に限定でき、前項記載の寸法設定が得られる。また、シールリングを射出成形する際には型から製品を抜きやくする効果も得られる。
【0045】
さらに、外周接触部を線接触構造とすれば、リング外周面接触部の単位面積あたりの接触圧力を大きくすることが出来るため、シールリング外周面とハウジング内周面の間に生じる摺動抵抗が増加し、シールリングとハウジングが摺動しにくくなる。
【0046】
シールリング本体の肉厚Tを上述した効果を発揮するべくH1より小さくした場合、組付け性が著しく悪化するが、シールリング本体側面形状を、内周側を段付き状に窪ませた形状とすれば、T1をH1より小さくしつつ、組付け性を維持することが出来る。
【0047】
また、外周面の側面接触部から内周側に向けて溝側面から離れる方向に傾斜するテーパ形状としても、T1をH1より小さくしつつ、組付け性が維持でき、またシールリング本体の断面積が段付き形状と比較して大きいため、油圧により生じるとねじれも小さく、さらに射出成形時の離型も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の断面図。
【図2】本発明の他の実施の形態の断面図。
【図3】本発明の他の実施の形態の断面図。
【図4】 本発明の参考例の断面図。
【図5】(A)は本発明の実施例の側面図、(B)は断面図。
【図6】(A)は比較例の側面図、(B)は断面図。
【図7】比較実験に用いた可視化装置の断面図。
【図8】(A),(B)は従来のシールリングの断面図。
【図9】(A)はさらに他の従来例の断面図、(B)は同図(A)においてハウジング内周に傾きが生じた場合の断面図。
【符号の説明】
1 シールリング本体
2 軸
3 リング溝
4 リング外周面
4A,4B 傾斜面
5 ハウジング
7 ハウジング内周面
8 リング側面
81 段部
82 傾斜面
9溝側面
10 カット部
10a,10b 接合片
11 外周接触部
11a 凸部
12 側面接触部
T1 側面受圧長さ
H1 外周受圧長さ
θH 傾斜角度
θr 傾斜角度
200 可視化装置
201 ハウジング
202 リング溝
203 軸
204 観察窓
205 油室
S シールリングサンプル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin seal ring used in, for example, an automatic transmission of a car, various hydraulic devices, and the like.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 8 (A), this type of conventional seal ring has a resin seal ring
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional seal ring, when significant wear occurs on the outer
[0004]
In order to eliminate such problems, conventionally, the height H of the seal ring
[0005]
However, when a relatively high-elasticity thermoplastic resin such as polyetheretherketone or polyphenylene sulfide is used as the seal ring material, the seal ring has a T-shaped cross section as shown in FIG. Even when the pressure receiving length is Ts and the vertical stress F3 acting on the
[0006]
On the other hand, in Japanese Patent Laid-Open No. 10-318375, as shown in FIG. 9A, the relative rotation between the
[0007]
However, even in the above-described shape, as shown in FIG. 9B, when the inner
[0008]
The present invention has been made to solve the above-described problems of the prior art, and the object of the present invention is to ensure that the pressure receiving area of the outer peripheral surface of the seal ring body is always the side surface of the seal ring body regardless of the inclination or undulation of the housing. It is an object to provide a seal ring having a cross-sectional shape of a seal ring that is larger than the pressure receiving area of the above, and to reduce wear between the sliding surface with the housing as much as possible.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, a resin seal ring main body is mounted in a ring groove formed on the outer periphery of the shaft, and the outer peripheral surface of the seal ring main body is attached to the sealing target fluid under pressure. In a seal ring in which one side surface of the seal ring main body is press-contacted to one groove side surface of the ring groove, and the seal ring main body and the housing are press-contacted to an inner peripheral surface of the housing that is rotatably fitted to the outer periphery of the shaft. The outer peripheral contact portion with the inner peripheral surface is limited to the central portion of the outer peripheral surface of the seal ring main body, and the side contact portion between the seal ring main body and the groove side surface of the ring groove is limited to the outer peripheral side portion of the side surface of the seal ring main body. The projected length of the portion of the outer peripheral surface of the seal ring body that is not in contact with the housing inner peripheral surface on both sides of the outer peripheral contact portion to the housing inner peripheral surface is H1, and Inner circumferential side length minus the length that is not in contact with the groove side of the side surface contacting portion of the side surface of the seal ring main body when the T1 thick, with dimensions set so that H1> T1, the seal ring The outer peripheral surface of the main body is configured to incline in a direction away from the inner periphery of the housing from the central outer peripheral contact portion toward both axial ends, and this inclination angle is determined from the inner diameter end of the side contact portion to the inner diameter of the seal ring main body. It is characterized in that the angle is set by 1 to 2 ° less than the angle formed between the line connecting the end and the side surface of the groove .
[0012]
Further, the outer peripheral contact portion may have a line contact structure.
[0013]
The side surface of the seal ring main body may be configured such that the inner peripheral side is recessed in a stepped shape, or may have a tapered shape that inclines in a direction away from the groove side surface from the side contact portion on the outer peripheral side toward the inner peripheral side. Good.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below based on the illustrated embodiments.
[0015]
FIG. 1 shows a cross-sectional shape of a seal ring according to an embodiment of the present invention.
[0016]
In this seal ring, a resin seal ring
[0017]
As a material applied to the seal ring, a resin composition comprising a heat resistant resin and a filler is used.
[0018]
Examples of heat resistant resins include aromatic polyether ketone resins such as polycyanoaryl ether resins (PEN) and polyether ether ketone (PEEK) resins, aromatic thermoplastic polyimide resins, polyamide 4-6 resins, and polyphenylene sulfide. Examples thereof include resin materials that are excellent in heat resistance, viscosity resistance, chemical resistance, and the like and have excellent mechanical properties, such as resin based on polytetrafluoroethylene.
[0019]
The filler is blended for the purpose of improving the mechanical strength of the resin material, improving the wear resistance, and imparting low friction properties, and is not particularly limited.
[0020]
The outer
[0021]
Further, the projection length on the housing inner peripheral surface 4 of the portion of the outer peripheral surface 4 of the seal ring
[0022]
In the first embodiment, the outer peripheral surface 4 of the seal ring
[0023]
The
[0024]
According to the present embodiment, the outer
[0025]
Further, the pressure receiving length of the
[0026]
Further, even if the
[0027]
In particular, the angle θH is not less than 1 ° and not more than 45 °, preferably not less than 5 ° and not more than 25 °, in consideration of twisting and deformation of the
[0028]
[Other embodiments]
In the above embodiment, the
[0029]
Further, in order to increase the pressure receiving area of the ring outer peripheral surface 4, as shown in FIG. 3, it is possible to make approximately H1 = H / 2 and perform the outer
[0030]
The shape of the
[0031]
(Reference Example) As shown in FIG. 4, the outer
[0032]
【Example】
Next, more specific examples of the present invention will be described.
[0033]
In this example, additional processing is applied to a seal ring injection-molded using polyether ether ketone (PEEK), and as shown in FIGS. 5A and 5B, the
[0034]
The sliding frequency confirmation test was performed with the visualization apparatus shown in FIG.
[0035]
The
[0036]
When the seal ring sample S is attached to the
[0037]
As a comparative example, a
[0038]
In each of the seal rings 20 and 30, a test was performed in the mounting direction in which the V side and the W side become seal surfaces (contact with the ring groove side surface 202 a in FIG. 7).
[0039]
The test results are shown in Table 1.
[0040]
As shown in Table 1, in the comparative example, when the W side is the
[0041]
[Table 1]
[0042]
【Effect of the invention】
As described above, according to the present invention, the outer peripheral contact portion between the seal ring main body and the housing inner peripheral surface is limited to the center portion of the seal ring main body, and the side contact portion between the seal ring main body and the groove side surface of the ring groove is formed. The projection length H1 of the portion of the seal ring body that is not in contact with the housing on the outer peripheral side of the side surface of the seal ring main body and the projected length H1 on the inner periphery of the housing is in contact with the groove side surface from the wall thickness of the seal ring main body. Since it is set to be larger than the length T1 minus the length, the pressure receiving area on the outer peripheral surface of the seal ring body is always larger than the pressure receiving area on the side surface of the seal ring body regardless of the inclination or undulation of the housing. Thus, since the sliding frequency between the outer peripheral surface of the seal ring and the inner peripheral surface of the housing is suppressed, it is effective in reducing the wear of the housing.
[0043]
If both sides of the outer peripheral contact part on the outer periphery of the seal ring body are inclined surfaces that are inclined away from the inner periphery of the housing toward both axial ends, the outer peripheral contact part of the seal ring main body can be limited to the center part of the outer surface of the seal ring. The stated dimensional settings are obtained. Further, when the seal ring is injection-molded, an effect of easily removing the product from the mold can be obtained.
[0045]
Further, if the outer peripheral contact portion has a line contact structure, the contact pressure per unit area of the ring outer peripheral surface contact portion can be increased, so that the sliding resistance generated between the seal ring outer peripheral surface and the housing inner peripheral surface is reduced. The seal ring and the housing become difficult to slide.
[0046]
When the wall thickness T of the seal ring main body is made smaller than H1 so as to exhibit the above-described effects, the assemblability is remarkably deteriorated, but the side surface shape of the seal ring main body is a shape in which the inner peripheral side is recessed in a stepped shape. As a result, the assembling property can be maintained while making T1 smaller than H1.
[0047]
In addition, the taper shape that inclines in the direction away from the side surface of the groove from the side surface contact portion of the outer peripheral surface toward the inner peripheral side can maintain the assembling property while making T1 smaller than H1, and the sectional area of the seal ring body. Is larger than the stepped shape, so that when twisted due to hydraulic pressure, the twist is small, and the mold release at the time of injection molding becomes easy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a reference example of the present invention.
5A is a side view of an embodiment of the present invention, and FIG. 5B is a cross-sectional view.
6A is a side view of a comparative example, and FIG. 6B is a cross-sectional view.
FIG. 7 is a cross-sectional view of a visualization device used in a comparative experiment.
8A and 8B are cross-sectional views of a conventional seal ring.
9A is a cross-sectional view of still another conventional example, and FIG. 9B is a cross-sectional view in the case where an inclination occurs on the inner periphery of the housing in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記シールリング本体とハウジング内周面との外周接触部をシールリング本体の外周面中央部に限定すると共に、前記シールリング本体とリング溝の溝側面との側面接触部をシールリング本体の側面の外周側部分に限定し、
前記シールリング本体の外周面のうち外周接触部両側のハウジング内周面と接触していない部分のハウジング内周面への投影長さをH1、前記シールリング本体の肉厚からシールリング本体の側面のうち側面接触部より内周側の溝側面と接触していない長さを引いた長さをT1とすると、H1>T1となるように寸法設定すると共に、
シールリング本体の外周面は、中央の外周接触部から軸方向両端に向かってハウジング内周から離れる方向に傾斜する構成となっており、この傾斜角度を、側面接触部の内径端からシールリング本体の内径端と結ぶ線と溝側面とのなす角度よりも1〜2°少なく設定することを特徴とするシールリング。A resin seal ring main body is mounted in a ring groove formed on the outer periphery of the shaft, and the outer surface of the seal ring main body is fitted to the outer periphery of the shaft so as to be relatively rotatable when pressure acts on the fluid to be sealed. In a seal ring that is press-contacted to the peripheral surface and press-contacts one side surface of the seal ring body to one groove side surface of the ring groove,
The outer peripheral contact portion between the seal ring main body and the housing inner peripheral surface is limited to the central portion of the outer peripheral surface of the seal ring main body, and the side contact portion between the seal ring main body and the groove side surface of the ring groove is formed on the side surface of the seal ring main body. Limited to the outer peripheral part,
The projected length of the portion of the outer peripheral surface of the seal ring main body that is not in contact with the inner peripheral surface of the housing on both sides of the outer peripheral contact portion to the inner peripheral surface of the housing is H1, and the side surface of the seal ring main body is determined from the thickness of the seal ring main body. The length is set so that H1> T1, where T1 is the length obtained by subtracting the length that is not in contact with the groove side surface on the inner peripheral side from the side surface contact portion ,
The outer peripheral surface of the seal ring body is inclined in the direction away from the inner periphery of the housing from the central outer peripheral contact portion toward both ends in the axial direction, and this inclination angle is determined from the inner diameter end of the side contact portion. The seal ring is characterized in that it is set to be 1 to 2 ° less than the angle formed by the line connecting the inner diameter end of the groove and the side surface of the groove .
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