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JP4855983B2 - ダイヤモンド電極の製造方法 - Google Patents

ダイヤモンド電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、種々の用途に使用できる、針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極の製造方法に関する。
電気化学反応を利用した燃料電池、センサー、反応装置に用いられる電極もしくは触媒担体は、電気伝導性がよく、化学的に不活性で物理的にも強く、大表面積であることが好ましい。これらの条件を満たす電極もしくは触媒担体として、ホウ素等の不純物をドープした導電性ダイヤモンド電極が挙げられる。特に、針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極が、大表面積を実現しやすいため、注目されている(特許文献1、2参照)。
上記特許文献1は、ダイヤモンド基板の上に、貫通孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナをマスクとして載せ、真空蒸着により耐プラズマエッチング性のある金を蒸着し、陽極酸化ポーラスアルミナを除去した後、金の蒸着ドットをマスクとしてダイヤモンド基板を酸素プラズマエッチングすることで、直径20nmの針状ダイヤモンドが規則的に配列した構造体を得る技術を開示している。また、上記特許文献2は、ダイヤモンド表面を水素プラズマ照射することで繊毛状にする技術を開示している。
特許第3020155号公報 特開2001−348296号公報
ダイヤモンド表面の物性は、終端元素種によって大きく変化し、水素終端ダイヤモンドは、その表面が疎水性でp型の伝導機構を有する導電体である。水素終端ダイヤモンドをアノード電極に使用すると、その表面は、徐々に酸化され、全く異なる特性を示す酸素終端ダイヤモンドとなる。このように、水素終端ダイヤモンドは、表面状態が経時的に変化してしまうという欠点を有している。一方、酸素終端ダイヤモンドは、その表面が親水性であり、電気的絶縁性を示す。
上記特許文献1の技術は、酸素プラズマエッチングを用いるため、ダイヤモンド表面は酸素終端ダイヤモンドとなり、電気伝導性が低下してしまう。一方、上記特許文献2の技術では、水素プラズマエッチングを用いて繊毛状ダイヤモンドを形成するため、この繊毛状ダイヤモンドの表面は、水素終端ダイヤモンドと同様に、当初は、電極抵抗が小さく良好な電気化学特性を示すものの、使用を繰り返すに伴って表面が酸素終端化され、徐々に経時変化してしまう。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、表面積が大きく、表面における電気伝導性が高く、電気化学特性が経時変化しにくいダイヤモンド電極の製造方法を提供することを目的とする。
(1)請求項1の発明は、
ドーパントが3×10 20 〜8×10 21 個/cm 3 の平均濃度でドープされたダイヤモンド基材に対し、酸素ガスによるドライエッチングによって、前記ダイヤモンド基板の表面から深さ0.2μmまでの領域におけるドーパント濃度Csが前記平均濃度の1.01〜2.0倍となるまで、ダイヤモンド基材の表面を処理することにより、ダイヤモンド基材の表面に針状突起配列構造を形成することを特徴とするダイヤモンド電極の製造方法を要旨とする。
本発明により製造されるダイヤモンド電極は、針状突起配列構造を表面に有しているため、表面積が大きい。また、表面の近傍に、平均ドーパント濃度Caが3×1020〜8×1021個/cm3の範囲にあるドーパント領域を有するため、表面における電気伝導性が高い。
本発明、例えば、以下のようにしてダイヤモンド電極を製造することができる。すなわち、ーパントが3×1020〜8×1021個/cm3の平均濃度でドープ(添加)されたダイヤモンド基材に対し、酸素ガスによるドライエッチング(例えば、プラズマエッチング、反応性イオンエッチング等のプラズマを利用したエッチング)によってダイヤモンド基材の表面を処理することによりダイヤモンド基材の表面に針状突起配列構造を形成することができる。
なお、従来、酸素ガスを利用したドライエッチングは、酸素プラズマ中のイオン及びラジカルの作用によってダイヤモンド等の炭素材料に対して高いエッチング効果を有することが知られている。しかし、炭素材料に対して酸素プラズマによるエッチングを実施すると、一般には、炭素材料の表面が一様にエッチングされるか、又は多少の凹凸が生じるだけである(特許文献2の段落「0008」参照)。このため、酸素プラズマによるエッチングによって針状突起配列構造を形成するためには、図8に示すように、ダイヤモンド薄膜の形成、アルミニウム層の形成、レジスト塗布、フォトマスク露光、現像−洗浄、アルミニウム層のエッチング、レジスト除去、酸素プラズマエッチングという多数の工程から成るフォトリソグラフィ処理が必要であった。
本願発明者らは、ホウ素等の種ドーパントを3×1020〜8×1021個/cm3の濃度で添加したダイヤモンドに対して酸素ガスによるドライエッチングを施すことで、ナノオーダーの針状突起が規則的に配列した構造が表面に形成されることを見出した。
ホウ素等の種ドーパントが添加されたダイヤモンド基材に対して酸素プラズマによるエッチングを施した場合、ダイヤモンド基材表面近傍のドーパントがプラズマ中の酸素と化合して生成する酸化物や、ドーパント原子そのものが、酸素プラズマに対して耐性を有するマスクとして作用する。このマスクによる影響で酸素プラズマによるエッチングが選択的に進行し、その結果、ダイヤモンド基材の表面に針状突起配列構造が形成される。また、エッチングによって削りだされた内部にあるホウ素原子等は突起先端で再結合していることが、二次イオン質量分析(Secondary Ion-microprobe Mass Spectrometry: SIMS)の深さ方向分析の結果から明らかとなっている。
この事実により、本願発明者らは、上記手法で得た針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンドは、その突起先端においてより高濃度にホウ素等がドープされた高い電気伝導性を示す材料であることを見出した。つまり、酸素プラズマ照射しているので、ダイヤモンド表面は酸素終端化され安定である上、高濃度ホウ素ドープ層が形成された針状突起配列構造ダイヤモンドは、水素終端ダイヤモンド以上に優れた電気化学特性を示す。
なお、ダイヤモンドに添加するドーパントの種類については、製造するダイヤモンドの用途に適した特性が得られるドーパントを用いることができる。例えば、p型半導体の特性を有するダイヤモンド材料を製造する場合は、ホウ素等のp型ドーパントを用いればよい。また、n型半導体の特性を有するダイヤモンド材料を製造する場合は、リン等のn型ドーパントを用いればよい。
上記の製造方法によれば、酸素プラズマによるエッチングに際し、フォトリソグラフィ処理等の工程が不要であるので、生産性の大幅な向上を実現できる。また、ダイヤモンド基材の表面近傍に存在するドーパントが、原子レベルの非常に微細なマスクとして作用するため、リソグラフィ処理を経て形成した針状突起よりも格段に高細密・高アスペクト比である針状突起配列構造を形成可能である。よって、大きな表面積により優れた電極特性を有するダイヤモンドを提供することができる。
さらに、ドーパントの濃度を変化させることで、ダイヤモンドの表面に存在するドーパントによるマスクの配列密度が変化する。つまり、ダイヤモンドに添加するドーパントの濃度を制御することで、ダイヤモンド表面に形成される針状突起の配列密度を制御できるので、用途に応じて好適な表面形状を有するダイヤモンド電極を提供可能である。また、上記製造方法は、フォトリソグラフィ処理等の工程を必要としないため、平面状の二次元材料だけでなく、球状等の三次元材料にも適用できる。
なお、酸素プラズマによってダイヤモンド基材をエッチングする処理は、高周波をプラズマ発生源とする反応性イオンエッチングや、反応性ビームエッチング、マイクロ波をプラズマ発生源とする反応性イオンエッチング等、何れのエッチング方法を用いてもよい。例えば、高周波をプラズマ発生源とする反応性イオンエッチングによってダイヤモンド基材のエッチングを行う場合、圧力が5〜100Pa、より好ましくは10〜50Paの酸素ガス雰囲気下で行うことでダイヤモンド基材の表面に針状突起配列構造を形成することができる。高周波出力は任意の値を選択でき、出力が低いとエッチング速度は遅く、出力が高いと同じ処理時間においても針状突起のアスペクト比を高くすることができる。
また、処理時間にほぼ比例して突起径が大きくなり、例えば、高周波出力300W、酸素ガス圧20Paの条件下で反応性イオンエッチングを行うと、処理時間が30秒と短いときには表面に粒状の微突起(およそ5nm)が形成され、15分間処理した場合は、平均直径がおよそ25nm、長さがおよそ300nmのダイヤモンド針状突起が形成される。当然、直径の増大に伴い、針状突起の密度が減少するが、それでもなお、15分処理においても3.8×1010本/cm2といった高い密度で形成されていることが観測された。
ところで、基材となるダイヤモンドの生成方法は、マイクロ波プラズマCVDやホットフィラメントCVD等の化学気相蒸着法に限らず、高温高圧法であってもよい。また、ダイヤモンドにドーパントを添加するタイミングは、基材となるダイヤモンドの生成過程において添加してもよいし、ダイヤモンド生成後にイオン注入によって添加してもよい。
このようにして得られた本発明のダイヤモンド電極は、そのままの状態で工業電解用電極や化学センサー用電極に用いることができる。また、金属触媒や酵素触媒等を担持することで、より選択性を向上させた化学センサー用電極や燃料電池用電極への応用が可能となる
本発明により製造されるダイヤモンド電極は、ダイヤモンド基板の表面から深さ0.2μmまでの領域におけるドーパント濃度Csが、ダイヤモンド基板における平均濃度の1.01〜2.0倍(好ましくは1.015〜1.7倍)であることにより、一層、導電性が高い。
(2)請求項の発明は、
前記ドーパントはホウ素であることを特徴とする請求項1記載のダイヤモンド電極の製造方法を要旨とする。
本発明により製造されるダイヤモンド電極は、ドーパントがホウ素であることにより、p型半導体の特性を有する
本発明を実施例に基づいて説明する。
a)ダイヤモンド電極の製造
図2(a)は、針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極の製造過程を示す模式図である。まず、図2(a)の(1)に示すように、基板1上に、ホウ素が添加されたホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aを生成する。
このホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aの生成方法の一例として、マイクロ波プラズマCVD法が挙げられる。まず基板1(n-Si(111)基板)に機械研磨によってダイヤモンドの種結晶を核付けする。そして、アセトンとメタノールの混合溶媒に酸化ホウ素を溶解させた溶液(ホウ素溶液)を水素ガスでバブリングすることにより発生したガスを炭素源及びホウ素源として、マイクロ波プラズマCVD法によってホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aを基板1上に生成する。
なお、本発明の発明者らが行った実験では、上記ホウ素溶液におけるB/C比が10、000ppm、マイクロ波の周波数が2.45GHzという条件下において、7時間の生成処理で厚さが約18μmのホウ素ドープダイヤモンド薄膜が得られた。すなわち、成膜速度は2.6μm/hであった。また、生成したホウ素ドープダイヤモンド薄膜内におけるホウ素原子は、薄膜内に一様に分布しており、その濃度はSIMSの測定結果から、およそ2×1021個/cm3であることが判明した。
つぎに、図2(a)の(2)に示すように、図2(a)の(1)で得られたホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aの表面に対して酸素プラズマによるエッチングを行うことで、ホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aの表面に針状突起3を多数形成する。
酸素プラズマによるエッチング方法の一例として、高周波をプラズマ発生源とする反応性イオンエッチングが挙げられる。まず、平行平板型反応性イオンエッチング装置(サムコ株式会社製、リアクティブイオンエッチング装置RIE-10NR)の電極上にホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aが堆積した基板1を置き、100%酸素ガスをエッチングガスとして、ガス圧20Paの雰囲気下で、高周波周波数13.56MHz、高周波出力300Wで所定時間エッチングを行う。このエッチング処理により、図2(a)の(2)及び図2(b)に示すように、ホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aの表面に針状突起3が高密度で規則的に配列した構造が形成される。
本実施例1では、表1に示すように、上記エッチング時間を30秒、5分、10分、60分としてエッチング処理を行い、それぞれの場合に製造されたダイヤモンド電極を、1A〜1Dとする。
また、ダイヤモンド電極1Cに対し、さらに、陽極酸化処理を行い、これをダイヤモンド電極1Eとした。この陽極酸化処理は、0.5Mの硫酸水溶液中でダイヤモンド電極をアノード電極とし、3V vs Ag/AgCl、30分の定電圧電解で行った。通電電流はおよそ17mA/cm2であり、電気量はおよそ31C/cm2であった。
上記の製造方法によれば、針状突起配列構造を形成するに際し、図8に示すようなフォトリソグラフィ処理等の工程が不要であるので、生産性の大幅な向上を実現できる。また、ダイヤモンド基材の表面近傍に存在するホウ素が、原子レベルの非常に微細なマスクとして作用するため、リソグラフィ処理を経て形成した針状突起(図8(b))よりも格段に高細密・高アスペクト比である針状突起配列構造(図2(b))を形成可能である。また、この製造方法は、フォトリソグラフィ処理等の工程を必要としないため、平面状の二次元材料だけでなく、球状等の三次元材料にも適用できる。
b)比較例の電極の製造
前記a)と同様にして基板1の表面にホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aを形成したが、酸素プラズマによるエッチングを行わないものをダイヤモンド電極R1とする。また、前記a)と同様にして基板1の表面にホウ素ドープダイヤモンド薄膜2aを形成した後、酸素プラズマによるエッチングを行わず、ダイヤモンド電極1Eと同様の陽極酸化処理を行ったものをダイヤモンド電極R2とする。これらダイヤモンド電極R1、R2の製造条件も上記表1に示す。
c)ダイヤモンド電極の最表面におけるホウ素濃度の測定
ダイヤモンド電極1C、1D、R1のそれぞれについて、二次イオン質量分析装置(CAMECA社製、IMS−6f)を用いて、最表面から20nmまでの領域、及び最表面から200nmまでの領域におけるホウ素の平均濃度をそれぞれ測定した。測定条件は、O2 +を5.5kVで試料に照射し、正の二次イオンを測定するものとした。また、ホウ素濃度換算は、既知濃度の標準試料により行い、深さ換算は、測定後のクレータ深さを実測して行った。測定結果を表2に示す。
表2に示すように、最表面から200nmまでの領域におけるホウ素の平均濃度で見ると、ダイヤモンド電極1C、1Dにおける値は、ダイヤモンド電極R1(酸素プラズマによるエッチングなし)全体の平均ホウ素濃度に比べて、それぞれ、1.5%、62.6%増加していた。
d)ダイヤモンド電極の表面形状の観察
ダイヤモンド電極1Cの表面を電子顕微鏡により観察した。その観察写真を図3に示す。この図3から明らかなとおり、ダイヤモンド電極1Cは、針状突起配列構造を表面に有していた。
e)電気化学的特性の試験
ダイヤモンド電極1C、1E、R1、R2について、サイクリックボルタンメトリーにより各種酸化還元種に対する電気化学応答を調べた。酸化還元種は、鉄シアノ錯体、ルテニウムアンミン錯体、鉄を用いた。酸化還元種の濃度を1mMとし、鉄シアノ錯体とルテニウムアンミン錯体のときは0.1Mの塩化カリウム、鉄は0.1M過塩素酸に溶解した試験液を用いて、走査速度を10mV/sに設定して測定を行った。
なお、鉄シアノ錯体、ルテニウムアンミン錯体、鉄は、それぞれ、下記化学式1〜3のように酸化還元反応する。
得られたサイクリックボルタモグラムのうち、ダイヤモンド電極1Cの場合を図4に示す。図4から明らかなとおり、電位領域の広い範囲において、さまざまな化合物に対してピークセパレーション(酸化還元電位の差)の小さい応答が確認できた。これは、電気化学測定用電極に適用したとき、幅広い対象物質に対して良好な応答を実現できることを意味する。
また、各電極のサイクリックボルタモグラムの結果と、Nicholson法(Analytical Chemistry 37 (1965) 1351.)によって求めた電子移動速度定数を表3に示す。
ダイヤモンド電極1C、1Eでは、酸化還元種の違いによらず、10-2オーダーの速い電子移動速度定数を示した。また、陽極酸化処理を施したダイヤモンド電極1Eの値が、陽極酸化処理を施していないダイヤモンド電極1Cと似通った値を示したということは、ダイヤモンド電極1Cの表面はすでに十分酸化された状態にあり、それ以上酸化が進行しない、電気化学的にも非常に安定な表面状態にあることを示している。
一方、水素終端ダイヤモンドであるダイヤモンド電極R1とそれを陽極酸化処理したダイヤモンド電極R2の結果は、水素終端表面が電気化学的に不安定であることを示していた。さらに、ダイヤモンド電極R1は、特開2001−348296号公報で示されているように、鉄シアノ錯体に対して速い電子移動速度を示し、ルテニウムアンミン錯体においても良好な結果を示した。ところが、二価・三価の鉄イオンの反応に関しては、他の鉄シアノ錯体やルテニウムアンミン錯体の反応に比べ1/20、針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極1C、1Eと比較しても1/30ほど遅い電子移動速度定数であった。
また、陽極酸化処理により表面が酸素終端化され、安定なダイヤモンド電極R2では、表面近傍が電気的絶縁体となり、また、その表面がカルボニル基やヒドロキシル基で覆われた負帯電であり、そのため負に帯電している鉄シアノ錯体との間に静電的斥力が働いた結果、電子移動速度定数は著しく減少していた。
ダイヤモンド電極1C、1Eの優れた結果は、以下のような要因によってもたらされていると考えられる。まず第一に、製造方法が酸素プラズマエッチングであることから、形成された針の表面は、化学的にも電気化学的にも安定な酸素終端化されていることである。
第二に、陽極酸化処理した平坦な表面形態をしたダイヤモンド電極R2では、平面全体で負に帯電しているのに対し、針状突起配列構造を表面に有したダイヤモンド電極1C、1Eは突起側面があるので、負の帯電効果が緩和されており、静電的な相互作用が働き難い構造となっている。さらに、上述したように、エッチングによって削りだされた内部にあるホウ素原子が突起先端で再結合していることから、表面近傍においても高い電気伝導性を有する。
第三に、ダイヤモンド電極1C、1Eは、静電的な相互作用が緩和されるものの、鉄の反応に見られるように、ダイヤモンド電極R1、R2に比べ、大幅に電子移動速度が向上しているからである。これは、ダイヤモンド電極R1で2.7×10-3cm/sであった電子移動速度定数が、陽極酸化し、負に帯電したダイヤモンド電極R2において静電的引力により8.7×10-3cm/sまで改善され、さらに針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極1C、1Eでは静電的な引力で引き寄せられた鉄イオンが、針状突起間に内包された結果、9.5×10-3cm/sや8.3×10-3cm/sまで飛躍的に向上したものと考えられる。言い換えると、この第三の要因は針状突起構造に由来していると言える。
f)電極表面における接触角の測定
各電極の表面終端の違いを見るために、水の接触角を接触角測定器(OCA 15Plus, DataPhysics Instrument GmbH)にて測定した。その結果を上記表1に示す。水素終端ダイヤモンドから成るダイヤモンド電極R1における接触角が73度であることは表面が疎水性であることを示しており、ダイヤモンド電極1A,1B,1C,1D,1E,R2における接触角が20度以下であることは、表面に酸素含有基が導入された結果、水との親和性が向上し、表面が親水性となったことを表している。つまり、ダイヤモンド電極1A,1B,1C,1D,1E,R2は、表面が化学的に安定な酸素終端化されている。
図5に示すような二室型電解セル10を作成した。アノード電極11とカソード電極(白金メッシュ)13は隔膜(ナフィオン117、デュポン社製)15を介して、それぞれ1M硫酸(20mL)18中に配置されている。アノード電極11としては、前記実施例1で製造したダイヤモンド電極1C、R1のうちのいずれかを用いた。
直流電源17によって両電極間に電流を流すと、硫酸水溶液が電気分解され、アノード電解室19からオゾンガスが発生する。発生したオゾンガスは、配管21を通して、予め計測試薬を溶け込ませた純水10mLに通気される。そして、計測試薬を溶け込ませた純水のオゾン水濃度を溶存オゾン計(笠原理化工業製、溶存オゾン03-2Z)にて測定する。なお、電解セル10は氷水浴によって常に15度以下に保つようにする。
アノード電極11としてダイヤモンド電極1Cを用いた場合と、ダイヤモンド電極R1を用いた場合における、通電電流値に対するオゾン生成量を図6に示す。図6における横軸の値は幾何学的表面積あたりの通電電流値である。ダイヤモンド電極1Cを用いた場合は、ダイヤモンド電極R1を用いた場合よりも、効率的に水の電気分解が行え、オゾン生成量が二倍以上であった。これは、ダイヤモンド電極1Cは針状突起配列構造を表面に有し、表面積が大きく、また、親水性が高く針状突起間にも水が浸入しやすいためであると考えられる。
酵素触媒の担体に適した材料の評価を以下のように行った。
a)酵素触媒担持電極の製造
酵素触媒担持電極の担体として、前記実施例1で製造したダイヤモンド電極1B、1C、1D、R1、R2を用意した。また、他の担体として、導電性のダイヤモンドライクカーボンR3、グラッシーカーボンR4、及びカーボンR5を用意した。
次に、各担体に酵素を固定化し、酵素触媒担持電極を完成した。具体的には、酵素としてのグルコースオキシダーゼ(和光純薬工業製、20,000 units)50mgと、架橋剤としてのセチルトリメチルアンモニウムブロミド100mgとを、10mLの0.1M燐酸緩衝液(pH7)に溶かし、そこへ各担体を浸漬させ、一晩冷蔵保存したのち取り出し、室温で十分に乾燥させてから、5%のナフィオン水溶液を塗布し乾燥させた。
b)電気化学測定
上記のように作製した酵素担持電極を作用極とし、白金コイルを対極とし、Ag/AgClを参照極とした三極式のセルをポテンショスタットに接続し電気化学測定を行った。メディエーターである0.5mMのフェロセンカルボン酸を0.1M燐酸緩衝液(pH7)に溶かした溶液をブランクとし、そこに10mMになるようにグルコースを溶かした溶液をサンプルとした。走査速度を1mV/sにしてサンクリックボルタモグラムを測定した。結果を表4に示す。
表4に示すとおり、担体が針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極1B、1C、1Dであるものは、酵素担持量が増大し、また、反応開始電位も十分低い値を示した。この理由は、ダイヤモンド電極1B、1C、1Dの表面改質と、針状突起配列構造が形成されたことにあると考えられる。この結果から、ダイヤモンド電極1B、1C、1Dは、酵素担持電極に適しており、酵素センサーや酵素触媒燃料電池への応用が可能であることが明らかとなっている。
それに対し、担体が未処理のダイヤモンドであるダイヤモンド電極R1、グラッシーカーボンR4、導電性ダイヤモンドライクカーボンR3の場合は、表面が不活性であり、酵素との結合が弱く、グルコースに対する応答が小さいか、全く見られなかった。担体が陽極酸化処理したダイヤモンド電極R2の場合は、表面に酸素含有基が形成されており、そのため、酵素との結合が改善された結果、グルコース応答が見られた。しかし、表面抵抗の増加により反応開始電位が高くなった。このことは、グルコースセンサーに適用した場合、選択性が悪くなることが懸念され、また、バイオ燃料電池のアノード電極として使用するには取り出し電圧の低下に繋がる。担体がカーボンR5の場合は、電気容量が大きく、反応性を阻害していた。
前記実施例1のダイヤモンド電極1Cと基本的には同様の製造方法であるが、ホウ素ドープダイヤモンド薄膜内におけるホウ素原子の濃度が、SIMSの測定値で、それぞれ、3×1020個/cm3、8×1021個/cm3となるようにした製造方法で、ダイヤモンド電極4A、4Cを製造した。
このダイヤモンド電極4A、4Cに対し、前記実施例1と同様に、ダイヤモンド電極の最表面におけるホウ素濃度の測定(最表面でどの程度ホウ素濃度が高まっているか)、ダイヤモンド電極の表面形状の観察、電気化学的特性の試験、電極表面における接触角の測定を行ったところ、ダイヤモンド電極1Cと略同様の結果となった。
針状突起配列構造を有する担体を用いた酵素担持電極の構成を表す説明図である。 (a)は針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極の製造方法を表す説明図であり、(b)は(a)で製造されたダイヤモンド電極の上面図である。 針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極の表面写真である。 各種酸化還元種に対するサイクリックボルタモグラムである。 二室型電解セルの構成を表す説明図である。 各電極を用いたときの通電電流値とオゾン生成量との関係を表すグラフである。 表面形態が平坦な担体を用いた酵素担持電極の構成を表す説明図である。 (a)はフォトリソグラフィ処理を用いて針状突起配列構造を表面に有するダイヤモンド電極を製造する方法を表す説明図であり、(b)は(a)で製造されたダイヤモンド電極の上面図である。
符号の説明
1・・・基板 2a・・・ホウ素ドープダイヤモンド薄膜 3・・・針状突起
10・・・二室型電解セル 11・・・アノード電極 13・・・カソード電極
15・・・隔膜 17・・・直流電源 19・・・アノード電解室
21・・・配管 101・・・触媒 102・・・バインダー
103・・・担体 104・・・グルコース 105・・・メディエーター
106・・・電子の流れ

Claims (2)

  1. ドーパントが3×10 20 〜8×10 21 個/cm 3 の平均濃度でドープされたダイヤモンド基材に対し、酸素ガスによるドライエッチングによって、前記ダイヤモンド基板の表面から深さ0.2μmまでの領域におけるドーパント濃度Csが前記平均濃度の1.01〜2.0倍となるまで、ダイヤモンド基材の表面を処理することにより、ダイヤモンド基材の表面に針状突起配列構造を形成することを特徴とするダイヤモンド電極の製造方法。
  2. 前記ドーパントはホウ素であることを特徴とする請求項1記載のダイヤモンド電極の製造方法
JP2007072936A 2007-03-20 2007-03-20 ダイヤモンド電極の製造方法 Expired - Fee Related JP4855983B2 (ja)

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