JP4847377B2 - 画像処理装置システム - Google Patents

Description

本発明は、画像処理装置に拡張情報処理ユニットを配置する支持体構造を備えているに画像処理装置システムに関するものである。

先ず、従来の一般的な画像処理装置について説明する。図４は従来公知の画像処理装置の外観を示す斜視図である。図４の画像処理装置１は、スキャナ部２、各種入力キーを含むタッチパネルを兼ねた表示部４を備えた操作部３、プリンタ排紙部と給紙部を含んでいるプリンタ部５、及びこのプリンタ部５の紙詰まりを除去するために外装体の一部を開閉する開閉部（ドア）６を備えている。
図４おいて、軽度の紙詰まりが発生した場合には、使用者が自分で開閉部６を矢印Ａの方向に開きジャム処理を実施する。そのため開閉機構が開くためのスペースを確保して設置しなければならず、これは画像処理装置１を設置するうえでのデッドスペースとなっている。
従来から、このような画像処理装置においては、コピー開始などの主なキー操作を行うキーと表示画面を有する操作部と、画像処理ユニット部とは別に汎用ＯＳ（オペレーテイングシステム）によって制御され、画像処理ユニット部が発揮する画像処理機能とは異なるカテゴリの機能を発揮する情報処理ユニット部とを有する画像処理装置システムの構想が提案されている（例えば、特許文献１及び２参照）。
特許文献１には、画像処理ユニット部とは別に汎用のＯＳによって制御され、画像処理ユニット部が発揮する画像処理機能とは異なるカテゴリの機能を発揮する情報処理ユニット部とを備える技術が開示されている。ここで、異なるカテゴリの機能とは、汎用ＯＳ上で画像処理だけでなくネットワークに接続された公開／非公開の情報閲覧や送付、接触式あるいは非接触式カード型外部記憶メディアへのアクセスなどを実現する機能である。
また、特許文献２には、別の従来技術として、形態によって操作部の接続方法が変えられる例が開示されている。
特開２００４−３５６８２２公報 特開２００１−０６７２０１公報

しかしながら、特許文献１に開示された画像処理装置は汎用ＯＳを搭載して従来の画像処理装置の機能に高度な情報処理能力を付加したが、標準の表示部では高度な情報を表示し切れない。無理に表示させると個々のキーや表示部のサイズが小さくなり、視認性が悪くなるとともにタッチパネルの操作も誤操作が増え操作性が悪化してしまう。従って、拡張表示部が必要となり不便である。
また、特許文献２に開示された画像処理装置は、プリンタ形態または複写機形態で使用する最低限の表示であって汎用ＯＳによって制御される高度な情報を表示することは困難である。さらに、表示したとしても視認性及び操作性が低下することが容易に想像できる。
画像処理装置は低コスト化および省スペース化のため最低限の表示能力しかなく高度な情報提供ができないという制約がある一方、排紙やジャム処理のためのドアの開閉が必要で、ドア突出の為のスペースを確保する結果としてデッドスペースが生じるという点に課題がある。
また、使用者の立場からは高度な情報をより大きな画面で操作又は閲覧したいという要求と、簡単で確実に操作したいという要求がある。さらに、新たなユニットを付加しても既存の装置をそのまま継続して使用したいという要求もある。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、画像処理装置のデッドスペースを有効に利用し、汎用ＯＳによって制御される情報処理ユニットと大画面の操作表示部を有する画像処理装置システムを提供することにある。

上記の課題を解決するために、請求項１に記載の発明は、一側面に開閉部を備えた画像処理装置と、前記画像処理装置が発揮する画像処理機能とは異なるカテゴリの機能を発揮する情報処理ユニットと、前記画像処理装置の前記一側面側に自立した状態で併設されて前記情報処理ユニットを支持すると共に該画像処理装置の一側面との間に前記開閉部を開閉操作するためのスペースを形成する支持体と、を備えたことを特徴とする。
請求項２に記載の発明は、前記画像処理装置は、該画像処理装置自体を操作するための操作部を備え、前記情報処理ユニットは、該情報処理ユニット自体を操作するための拡張操作部、及び拡張表示部を備えている請求項１に記載の画像処理システムを特徴とする。
請求項３に記載の発明は、前記スペースが、前記画像処理装置と前記自立可能な支持体とを並置することにより、前記支持体と前記画像処理装置の一側面との間に箱状空間として形成される請求項１又は２記載の画像処理装置システムを特徴とする。
請求項４に記載の発明は、前記拡張操作部が、前記画像処理装置が有する操作部の高さ及び傾斜角に応じて高さ及び傾斜角を調整可能な調整機構を有する請求項２記載の画像処理装置システムを特徴とする。
請求項５に記載の発明は、前記操作部又は拡張操作部とは別に、前記支持体の幅よりも狭い幅の大画面表示部を前記支持体の後方に設置した請求項１乃至４のいずれか１項記載の画像処理装置システムを特徴とする。

本発明によれば、操作部と情報処理ユニット部とを備えた拡張部は画像処理装置とは独立して自立可能な支持体に収納されており、この支持体は画像処理装置の開閉部材側に並置してジャム処理のための回避スペースを確保した箱状体を形成する。これによって画像処理装置のデッドスペースを有効に利用しかつ高度な情報処理を可能にする。

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図１は本発明の第１の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。
画像処理装置システム１０は、画像処理装置（電子写真式画像形成装置）１のスキャナ部２、プリンタ部５、このプリンタ部５の紙詰まりを除去するために設けたドアからなる開閉部６、及び汎用ＯＳによって制御される高度な情報を付加する情報処理ユニット１１を備えている。
この情報処理ユニット１１は、側板１６ａ、底板１６ｂ及び裏板（図示せず）からなる支持体１６に配置される。この支持体１６を画像処理装置１の開閉部６側に並置して適宜な方法で連結する。これにより、ジャム処理のための回避スペース（開閉部６の開放時のためのスペース）１２が、支持体１６の側板１６ａと、底板１６ｂと、裏板と、画像処理装置１の開閉部６側の側板との間に箱状空間として形成される。
情報処理ユニット１１は、高度な情報を操作するための拡張操作部１３、高度な情報を表示する拡張表示部１４、拡張操作部１３の支持アーム１５を備えている。このように、画像処理装置システム１０は、画像処理装置１と自立可能な支持体１６とを並置することによりジャム処理のための回避スペース１２である箱状空間を形成する構成となっている。

画像処理装置１は、詳述はしないが、スキャナ部２、プリンタ部５、給紙部等を含み、例えば、デジタルカラー複合機として構成されている。従って、画像読み取り、静電潜像形成、トナー現像形成、転写紙へトナー現像の転写、トナー現像の転写紙への定着及び定着済み転写紙の排出等の機能を実施する。
情報処理ユニット１１は、詳述はしないが、一般に、ＰＣ（パーソナルコンピュータ）の情報処理装置に用いられる汎用のＯＳによって制御されるマイクロコンピュータを含む構成となっている。これによって、画像処理装置が発揮する画像処理機能とは異なるカテゴリの機能、例えば、汎用ＯＳ上で画像処理だけでなくネットワークに接続された公開／非公開の情報閲覧や送付、接触式あるいは非接触式カード型外部記憶メディアへのアクセス等の外部通信設備への接続、外部装置への入出力を実現する機能を発揮する。
情報処理ユニット１１は、汎用ＯＳによって制御を行う図示しない情報処理部分と拡張表示部１４とを有している。コピーやプリンタ等として使用する場合等、少ない情報量で充分な用途の場合であっても、全ての情報は拡張表示部１４に表示することが可能である。

拡張操作部１３は、使用者の身長や設置場所の照明映りこみ回避や好みに応じて、支持アーム１５を使用して高さと傾斜角を調整可能にしてある。この場合、拡張操作部１３は、その１隅部で支持アーム１５の一端と連結されている。この支持アーム１５の他端は支持体１６の側壁に回動可能に連結されている。従って、支持アーム１５をベース部分に対して矢印Ｂ方向に回転させることにより拡張操作部１３は低くなり、この拡張操作部１３を支持アーム１５によって矢印Ｃ方向に回転させるだけで傾斜角を変えられる。
支持体１６は一方の側板（画像処理装置側の側板）がない形状であり、かつ上述したように、この自立可能な支持体１６を画像処理装置１と適宜な方法で連結して並置することによって画像処理装置１の開閉部６側にジャム処理のための回避スペース１２である箱状空間が形成される。
支持体１６は拡張部を構成し、その上面には拡張操作部１３が、側面には支持アームが夫々配置され、そして内部には図示してないが、情報処理ユニット１１の制御パネル、メモリユニット等が収容されている。この第１の実施の形態では、従来の画像処理装置の操作部３（図４）はなく、拡張操作部１３が画像処理装置の操作部３の操作部と表示部を兼ねている。

図２は本発明の第２の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。図２において、本発明の第２の実施の形態による画像処理装置システム２０は、画像処理装置１及び情報処理ユニット１１から構成されている。
図２の第２の実施の形態では、画像処理装置１に操作部３を設けると共に、この操作部３とは別に情報処理ユニット１１の拡張操作部１３が専ら拡張画像処理の操作と表示を行う。
図２において、すでに設置済みの標準の画像処理装置１に対して後から情報処理ユニット１１を追加した場合を説明する。画像処理装置１はスキャナ部２、操作部３、操作部３内に設置した表示部４、プリンタ部５、このプリンタ部５の紙詰まりを除去する開閉部６等を有している。
情報処理ユニット１１は、側板１６ａ、底板１６ｂ及び裏板（図示せず）からなる支持体１６に配置される。この支持体１６を画像処理装置１の開閉部６側に並置して適宜な方法で連結する。これにより、ジャム処理のための回避スペース１２が、支持体１６の側板１６ａ、底板１６ｂ及び裏板と画像処理装置１の開閉部６側との間に箱状空間として形成される。
かかる画像処理装置１に対して後から回避スペース１２、拡張操作部１３、拡張表示部１４及び支持アーム１５を含んでいる情報処理ユニット１１を追加することにより汎用ＯＳによって制御を行う高度な情報処理ができるようになる。

この第２の実施の形態による画像処理装置システム２０では、コピーやプリンタなど少ない情報量で充分な用途の情報表示や操作は標準の操作部３で行ない、高度な情報表示や操作は情報処理操作部１３で行なう。従って、従来からの使用者は操作方法に変化がないので従来の使い方に関して迷うことはない。
また、操作部３がスキャナ部２に近接しているのでコピー操作がし易い。一方、高度な情報処理はより広い画面で表示や操作が行えるのでより高度な情報処理を求める使用者の要望にも応えることが可能である。
また、既存の画像処理装置１の操作部３の高さや傾斜角は統一されておらず多様な設置パターンを有している。しかしながら、拡張操作部１３は、支持アーム１５によってベース部分に対して矢印Ｂ方向に回転させることにより低くなる。このように、拡張操作部１３だけを矢印Ｃ方向に回転させることにより傾斜角を変えられるので既存の標準操作部３と合わせることで操作性を向上させることができる。
また、拡張操作部１３は画像処理装置１が有する操作部３と略同一の高さ及び傾斜角に設置可能な調整機構である支持アーム１５を有する。従って、上述のごとく、拡張操作部１３だけを矢印Ｃ方向に回転させることにより傾斜角を変えられ、既存の従来機を継続して利用する場合でも操作性を損なわず良好な操作を可能にする。

図３は本発明の第３の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。図３において、本発明の第３の実施の形態による画像処理装置システム３０は、画像処理装置１及び汎用ＯＳによって制御される高度な情報を付加する情報処理ユニット３１から構成されている。
画像処理装置１は、スキャナ部２、操作部３、操作部３内に設置した表示部４、プリンタ部５、このプリンタ部５の紙詰まりを除去する開閉部６などを有している。情報処理ユニット３１は、回避スペース１２、拡張操作部１３、拡張表示部１４及び支持アーム１５、画面を直接操作する必要がなく表示のみを高精細に行う大画面表示部３２を含んでいる。
この情報処理ユニット３１は、側板１６ａ、底板１６ｂ及び裏板（図示せず）からなる支持体１６に配置される。この支持体１６を画像処理装置１の開閉部６側に並置して適宜な方法で連結する。
これにより、ジャム処理のための回避スペース１２が、支持体１６の側板１６ａ、底板１６ｂ及び裏板と画像処理装置１の開閉部６側との間に箱状空間として形成される。かかる情報処理ユニット１１を追加することにより汎用ＯＳによって制御を行う高度な情報処理ができるようになる。

図３において、画面を直接操作する必要がなく表示のみを高精細に行なう大画面表示部３２の幅は拡張ユニット３１の幅と略同一であり、設置面積が増加することはない。大画面表示部３２による表示情報は画面の大きさに比例して格段に多く又は精細に表示することが可能なので高度な情報を求める使用者の要求を満足させることが可能である。
一方、大画面表示部３２は拡張された情報処理ユニット３１の後端に設置されている。このため、タッチパネル操作をする操作性は良くないので、タッチパネル操作は拡張表示部１４を利用し、高精細表示は大画面表示部３２を利用するというような使い分けをすることが望ましい。
上述のごとく、操作部３または拡張操作部１３とは別に拡張部支持体１６と略同一幅の大画面表示部３２を支持体１６の後方に設置したので占有床面積を増やすことなく多くの情報を提供することを可能にする。
本装置の使用例として、例えば高精細地図を大画面表示部３２に表示し、住所など検索条件入力は拡張表示部１４で行なうことや、ファイル検索の際にサムネイル表示は大画面表示部３２に表示し、住所など検索条件入力は拡張表示部１４で行なう、などが考えられる。

本発明の第１の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。 本発明の第２の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。 本発明の第３の実施の形態による画像処理装置システム全体を示す斜視図である。 従来公知の画像処理装置の外観を示す斜視図である。

符号の説明

１ 画像処理装置、３ 操作部、４ 表示部、６ 開閉部、１０ 画像処理装置システム、１１ 情報処理ユニット、１２ 回避スペース、１３ 拡張操作部、１４ 拡張表示部、１５ 調整機構（支持アーム）、１６ 支持体、１６ａ 支持体の側板、１６ｂ 支持体の底板、２０ 画像処理装置システム、３０ 画像処理装置システム、３１ 情報処理ユニット、３２ 大画面表示部

Claims (5)

1. 一側面に開閉部を備えた画像処理装置と、前記画像処理装置が発揮する画像処理機能とは異なるカテゴリの機能を発揮する情報処理ユニットと、前記画像処理装置の前記一側面側に自立した状態で併設されて前記情報処理ユニットを支持すると共に該画像処理装置の一側面との間に前記開閉部を開閉操作するためのスペースを形成する支持体と、を備えたことを特徴とする画像処理装置システム。
2. 前記画像処理装置は、該画像処理装置自体を操作するための操作部を備え、
   前記情報処理ユニットは、該情報処理ユニット自体を操作するための拡張操作部、及び拡張表示部を備えていることを特徴とする請求項１に記載の画像処理装置システム。
3. 前記スペースは、前記画像処理装置と前記自立可能な支持体とを並置することにより、前記支持体と前記画像処理装置の一側面との間に箱状空間として形成されることを特徴とする請求項１又は２記載の画像処理装置システム。
4. 前記拡張操作部は、前記画像処理装置が有する操作部の高さ及び傾斜角に応じて高さ及び傾斜角を調整可能な調整機構を有することを特徴とする請求項２記載の画像処理装置システム。
5. 前記操作部又は拡張操作部とは別に、前記支持体の幅よりも狭い幅の大画面表示部を前記支持体の後方に設置したことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項記載の画像処理装置システム。

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