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JP4734439B2 - 4軸加工機用数値制御装置 - Google Patents

4軸加工機用数値制御装置 Download PDF

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JP4734439B2 JP2009122677A JP2009122677A JP4734439B2 JP 4734439 B2 JP4734439 B2 JP 4734439B2 JP 2009122677 A JP2009122677 A JP 2009122677A JP 2009122677 A JP2009122677 A JP 2009122677A JP 4734439 B2 JP4734439 B2 JP 4734439B2
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Description

本発明は、4軸加工機用数値制御装置に関し、特に、仮想の1軸を設定し4軸加工機械であっても5軸制御加工に準じた加工を行うことができる数値制御装置に関する。
テーブルに取付けられたワーク(加工物)を3軸の直線軸と2軸の回転軸によって加工する5軸加工機があり、5軸加工機においては同時5軸加工を行うことができる。
図1は、テーブルに取付けられたワーク(加工物)を3軸の直線軸と2軸の回転軸によって加工するテーブル回転型の5軸加工機の概略構成図である。ヘッドおよび工具はX,Y,Z軸で動作する。B軸はY軸周りに回転テーブルを傾斜し、C軸はZ軸周りに回転テーブルを回転する。このように回転テーブルはB,C軸によって傾斜/回転する。
図2は、ヘッド回転型の5軸加工機の概略構成図である。図2のヘッド回転型の5軸加工機では、A軸はX軸周りに工具を傾斜し、C軸はZ軸周りにヘッドと工具を回転する。工具はX,Y,Z軸で動作するとともに、A,C軸によって傾斜/回転する。
図3は、混合型の5軸加工機の概略構成図である。図3の混合型の5軸加工機では、A軸はX軸周りに工具を傾斜し、C軸はZ軸周りに回転テーブルを回転する。ヘッドおよび工具はX,Y,Z軸で動作する。
上述した5軸加工機を制御する数値制御装置において各軸の座標値を制御する方法として、工具の位置、工具方向および速度をテーブルに固定された直交座標系(テーブル座標系)上で指令し、これを機械の制御点における各軸の座標値に座標変換して制御する方法である工具先端点制御が知られている(特許文献1参照)。工具先端点制御では、工具先端点の位置と速度が制御され、工具方向は各回転軸の位置を補間することによって決定される。一般的な5軸加工機では、例えば図4に示されるようなプログラム指令によって工具先端点制御での加工を行う。
ここで、G43.4は工具先端点制御開始のGコードであり、回転軸B,Cの指令によって工具方向を指令する工具先端点制御の指令方式であることを示す。以下、回転軸の指令による指令方法をタイプ1と呼ぶ。Hは工具長補正量番号を指令する。X,Y,Zはプログラム座標系上の工具先端点位置を指令する。ここでは、プログラム座標系はテーブルに固定された直交座標系(Xt,Yt,Zt:上記テーブル座標系)であり、したがってテーブル傾斜/回転とともに傾斜/回転する。B,Cは回転軸位置を指令する。G49は工具先端点制御をキャンセルするGコードである。
また、工具先端点制御には工具方向を工具方向ベクトルで指令する方法もある。その場合、図4に対応するプログラム指令は図5に示すようになる(特許文献1、特許文献2参照)。以下、工具方向を工具方向ベクトルで指令する指令方法をタイプ2と呼ぶ。
ここで、G43.5は工具先端点制御開始のGコードであり、工具方向ベクトル(I,J,K)の指令によって工具方向を指令する工具先端点制御の指令方式であることを示す。Hは工具長補正量番号を指令する。X,Y,Zはプログラム座標系上の工具先端点位置を指令する。ここでは、プログラム座標系はテーブルに固定された直交座標系(Xt,Yt,Zt:上記テーブル座標系)であり、したがってテーブル傾斜/回転とともに傾斜/回転する。(I,J,K)は前述のように工具方向を指令する工具方向ベクトルである。G49は工具先端点制御をキャンセルするGコードである。本発明は、このタイプ2の指令方法に関する。
また、プログラム指令の右側の解A,解BのB,CはI,J,Kから導かれるB,C軸位置である。解A,解Bについては後述する。これらのプログラム指令による加工は、図1の機械においてYマイナス方向から見ると図6のようになる。以降、便宜上Yマイナス方向から見た図とする。図6における工具方向ベクトル(I,J,K)は、図5におけるI,J,K指令である。つまり、数値制御装置は図5の工具方向がテーブル座標系上における(I,J,K)の方向になるように(I,J,K)指令からB,C軸指令を作成しB,C軸を制御する。以降、本発明の説明においては、図1のテーブル回転型5軸加工機によって説明するが、工具方向がテーブル座標系における(I,J,K)の方向になるように回転軸を制御する点では図2のようなヘッド回転型5軸加工機や図3のような混合型5軸加工機も同様である。
工具方向ベクトル(I,J,K)方向を表すB,C軸位置には、次の解A,解Bの2つの解の組がある。解A,解BにおけるBがI,J,Kから演算されたB軸位置であり、CがI,J,Kから演算されたC軸位置である。
解Aは数1式で表される。
解Bは数2式で表される。
ここで、arccosの計算は0度〜90度の値を得るとする。arctanの計算については次のような値を得るとする。
I,J≧0の場合、0〜90度
I<0,J≧0の場合、90度〜180度
I<0,J<0の場合、180度〜270度
I≧0,J<0の場合、270度〜360度
arctanの計算におけるn1*360度またはn2*360度の項のn1,n2は整数値であり、360度のn1,n2倍の値を加算した位置が解であることを示す。つまり、C軸は正負方向に何回転でも動作可能だが、B軸は−90度〜90度内の動作が可能としている。
このように、指令された工具方向ベクトル(I,J,K)による工具方向を実現するB,C軸位置には通常2つの解、解Aと解Bがあり、解A,解Bはお互いに演算されたB軸の符号が反転し演算されたC軸に180度+n*360度加算した関係にある。
図4のB,C軸指令は図5のI,J,K指令における解BのB,C軸位置に相当する。したがって、図6は、図4のプログラム指令による加工状況、または図5のプログラム指令における解Bによる加工状況を表している。
特開2003−195917号公報 特開2005−182437号公報
工具先端点制御を使用した加工において、工具はボールエンドミルを使用することが多く、その場合、工具先端点位置(プログラム指令におけるX,Y,Z指令位置)はボールエンドミル工具の先端半球の中心または先端半球上の切削点で指令する。その時、工具先端点位置(プログラム指令におけるX,Y,Z指令位置)は正確にテーブル座標系上の位置になるため、B,C軸位置による工具方向(工具のワークに対する方向)が少しプログラム指令と相違しても加工上それほど大きな問題にならない。もちろん、工具方向がプログラム指令と大きく相違して、工具がワークや機械部品と干渉してはいけない。
例えば、図6はあるX,Y,Z指令とI,J,K指令の時の図だとすると、同じX,Y,Z指令であっても、工具方向ベクトルがI,J,K指令と相違したI’,J’,K’で指令されることにより工具方向が相違すると、図7に示されるようになる。この時、I,J,KがI’,J’,K’と変更されることにより、テーブル座標系上の工具方向(工具のワークに対する方向)は変るが、テーブル座標系上のX,Y,Z位置は変らない。つまり、図6と図7でB,C軸位置は相違するが、テーブル座標系上のX,Y,Z位置は変らない。そのため、X,Y,Z指令が同じであれば、I,J,K指令およびそれから演算されるB,C軸位置は少し変更されても、ワークの加工上は問題ない。
しかし、5軸加工機には次のような問題点がある。
(1)加工機の軸数が多いためコストアップとなる。
(2)加工機の軸数が多くなると軸間の機械組立誤差が累積する。
(3)加工機の軸数が多くなると機械剛性を高くすることが難しい。
(4)特に回転軸は直線軸に比べて回転モーメントに弱く大きな誤差を発生する要因である。
上記(2)〜(4)の要因によって5軸加工機を用いて高精度な加工を行うことが難しい。そこで、これらの問題点を緩和するために、以下の説明における図8、図9、および図10に示されるような4軸加工機が導入された。図8、図9、および図10に示される仮想軸として仮想角度(傾斜角)を持つ治具やアタッチメントを使用することにより、従来、5軸加工機で行っていた加工の相当部分は4軸加工機でも加工可能である。
図8は、テーブル回転型の4軸加工機の概略構成図である。ヘッドおよび工具はX,Y,Z軸で動作する。C軸によって回転する回転テーブルはY軸周りに固定傾斜角を持つ治具(図中斜線パターン部)に固定されている。そのことにより、C軸の回転中心はZ軸方向に対してY軸周りの傾斜角度を持っている。ここでY軸周りに実際に動作する軸(駆動するサーボ)を持たない仮想軸が1軸あると仮定して考える。仮想軸は図1の一般的な5軸加工機におけるB軸に相当する。B軸が仮想軸と想定した場合のB軸角度である傾斜角を仮想角度と呼ぶ。
なお、図8では回転軸をC軸とし仮想軸をB軸と想定しているが、それらが、A,C軸やA,B軸である4軸加工機もある。それらの4軸加工機においても、3軸の直線軸と1軸の回転軸によって加工する4軸加工機である点では同様である。
図9は、ヘッド回転型の4軸加工機の概略構成図である。図9のヘッド回転型の4軸加工機では、ヘッドおよび工具はX,Y,Z軸で動作する。C軸によって回転するヘッドの上に、工具はX軸周りに固定傾斜角を持つアタッチメント(図中灰色塗りつぶし部)に固定されている。そのことにより、工具は傾斜角度を持つ。仮想軸は図2の一般的な5軸加工機におけるA軸に相当する。
図10は、混合型の4軸加工機の概略構成図である。図10の混合型の4軸加工機では、ヘッドおよび工具はX,Y,Z軸で動作する。C軸はZ軸周りに回転テーブルを回転する。ヘッドの上に、工具はX軸周りに固定傾斜角を持つアタッチメント(図中灰色塗りつぶし部)に固定されている。そのことにより、工具は傾斜角を持つ。仮想軸は図3の一般的な5軸加工機におけるA軸に相当する。以降、本発明の説明においては図8のテーブル回転型4軸加工機で説明するが、本発明は図9、図10のような仮想軸を1軸持つ他の4軸加工機においても適用可能である。
図11に示すインペラは、一般には5軸加工機を用いて加工するものであるが、実際には、図8に示したテーブル回転型4軸加工機において仮想軸の仮想角度を−80度とすることによって加工したものである。
4軸加工機を用いた加工は下記(5)、(6)の特長を得ることができる。
(5)加工機として5軸加工機に比べて低価格で加工が実現できる。5軸加工機に比べて1軸分軸数が少ないので4軸加工機の方が低価格であるためである。
(6)5軸加工機に比べて1軸分軸数が少ないので機械組み立て誤差が少なくなり、5軸加工機に比べて1軸分軸数が少ないので機械剛性が高く、5軸加工機に比べて高精度に加工できる。
ところで、4軸加工機には仮想軸は実際には存在しないから、4軸加工機用のプログラムにおいては仮想軸の指令はない。したがって、図4に示される5軸加工機用のプログラム例に対する4軸加工機用のプログラムは、図12に示されるようにタイプ1の指令方法によってB軸指令のないプログラムとして指令する。ここで、仮想軸の仮想角度が−80.0度であれば仮想角度としてパラメータに−80.0度を数値制御装置に設定しておき、数値制御装置は仮想軸(B軸)に対してB−80.0が指令されているとみなす。このような技術は従来技術として既に知られている。
しかし、4軸加工機には仮想軸は実際には存在しないから、数値制御装置内で演算されたB軸位置として仮想軸の指令が作成されるタイプ2のプログラム指令は使用できなかった。
上述したように、4軸加工機用の従来技術では工具方向を工具方向ベクトルで指令するタイプ2のプログラム指令は使用できなかった。また、図12のような仮想軸(B軸)指令のないタイプ1のプログラムをCAMから新たに作成する必要があった。
そこで、本発明の目的は、4軸加工機に仮想の1軸を設定し4軸加工機械であっても5軸制御加工に準じた加工を行うことができるように、4軸加工機を制御する数値制御装置を提供することであり、従来の5軸加工機用のプログラム指令によって5軸加工機で行っていた加工を、そのまま仮想軸に対して仮想角度が指令されているとみなすことにより、4軸加工機で加工することを可能にする4軸加工機用数値制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、テーブルに取付けられたワークに対して3軸の直線軸と2軸の回転軸によって加工する5軸加工機用の加工プログラムに基づいて、該ワークに対して3軸の直線軸と1軸の回転軸によって加工する4軸加工機を制御する数値制御装置であって、前記4軸加工機に更に仮想軸が1軸あると仮定し、回転テーブルまたは回転ヘッドを傾斜させる治具またはアタッチメントの角度に基づいて該仮想軸の仮想角度を設定する仮想角度設定手段と、前記5軸加工機用の加工プログラムにおいて工具方向が工具方向ベクトル指令でプログラム指令された場合に該工具方向ベクトル指令から演算される演算回転軸位置と演算仮想軸位置の2組の解について該演算仮想軸位置が前記仮想角度と一致する解の組である一致解があるかどうか判断する仮想角度判断手段と、前記仮想角度判断手段で前記一致解があると判断した場合に前記1軸の回転軸のプログラム指令は前記一致解の前記演算回転軸位置であり前記仮想軸のプログラム指令は前記仮想角度であるとみなす回転軸指令みなし手段と、を有し、前記回転軸指令みなし手段によって、前記1軸の回転軸のプログラム指令は前記演算回転軸位置とみなされ前記仮想軸のプログラム指令は前記仮想角度であるとみなされた前記5軸加工機用の加工プログラムに基づいて前記4軸加工機を制御することを特徴とする4軸加工機用数値制御装置である。
請求項2に係る発明は、前記仮想角度判断手段において前記一致解があるかどうか判断するとき前記演算仮想軸位置が前記仮想角度に対して設定された許容値の範囲内であれば一致解があると判断することを特徴とする請求項1に記載の4軸加工機用数値制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記回転軸は回転テーブルを回転する軸であり、前記仮想角度は該回転テーブルを傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置である。
請求項4に係る発明は、前記回転軸は回転ヘッドを回転する軸であり、前記仮想角度は該回転ヘッドに取り付けられるアタッチメント上で工具を傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置である。
請求項5に係る発明は、前記回転軸は回転テーブルを回転する軸であり、前記仮想角度はヘッドに取り付けられるアタッチメント上で工具を傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置である。
本発明により、仮想の1軸を設定し4軸加工機械であっても5軸制御加工に準じた加工を行うことができるように4軸加工機を制御する数値制御装置を提供でき、従来の5軸加工機用のプログラム指令によって5軸加工機で行っていた加工を、そのまま仮想軸に対して仮想角度が指令されているとみなすことにより、4軸加工機で加工することを可能にする4軸加工機用数値制御装置を提供できる。
テーブル回転型の5軸加工機の概略構成図である。 ヘッド回転型の5軸加工機の概略構成図である。 混合型の5軸加工機の概略構成図である。 回転軸指令による5軸加工を行うプログラム指令の例である。 工具方向ベクトル指令による5軸加工を行うプログラム指令の例である。 工具方向が工具方向ベクトル(I,J,K)で指令された5軸加工機の例である。 工具方向が工具方向ベクトル(I’,J’,K’)で指令された5軸加工機の例である。 テーブル回転型の4軸加工機の概略構成図である。 ヘッド回転型の4軸加工機の概略構成図である。 混合型の4軸加工機の概略構成図である。 4軸加工機によって加工されたインペラの一例である。 仮想軸(B軸)指令のないタイプ1のプログラム指令の例である。 本発明の4軸加工機用数値制御装置の概略の機能ブロック図である。 工具方向ベクトル(I,J,K)が指令されたプログラム指令の例である。 仮想角度−80.0度が治具によって設定された4軸加工機を説明する図である。 工具方向ベクトル(I,J,K)が指令されたプログラム指令の例である。 仮想角度+80.0度が治具によって設定された4軸加工機を説明する図である。 指令解析部における処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の4軸加工機用数値制御装置の一実施形態のブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図13に示される4軸加工機用数値制御装置100は、テーブルに取り付けられたワーク(加工物)に対して3軸の直線軸と1軸の回転軸によって加工する4軸加工機を制御する。
図13は、本発明の4軸加工機用数値制御装置100の概略の機能ブロック図である。4軸加工機用数値制御装置100は、指令解析部10でプログラム指令を解析して補間用データを作成し、補間部11で補間用データによって補間を行い各軸のサーボ12X,・・・12Cを駆動する。仮想角度判断手段15、回転軸指令みなし手段17はそれぞれ指令解析部10に関連付けられる。仮想角度判断手段15は、許容値16と仮想角度設定手段14によって設定されている仮想角度13とを参照しながら、工具方向ベクトル指令から演算される演算回転軸位置と演算仮想軸位置の2組の解について、該演算仮想軸位置が仮想角度と一致する解の組である一致解があるかどうか判断する。回転軸指令みなし手段17は、仮想角度判断手段15で前記演算仮想軸位置が仮想角度13と一致する解の組である一致解があると判断した場合に、前記一致解の前記演算回転軸位置と前記仮想角度を回転軸と仮想軸に対するプログラム指令とみなす。
ここで、回転軸指令みなし手段17において仮想軸のプログラム指令を仮想角度とみなすとは、仮想軸に対して仮想角度のプログラム指令があったことを想定した補間用データを作成し補間を行うことである。ただし、毎ブロック同じ位置(仮想角度)が指令されるとみなすことになるので、実際の補間は行われない。また、仮想軸はサーボとして存在しないので、サーボは駆動しない。
次に、回転軸指令みなし手段17について説明する。
まず、図15に示されるように、Y軸周りに回転テーブルを−80.0度傾斜する治具によって、回転テーブルが−80.0度傾斜している4軸加工機の場合を例にとって説明する。
図14に示すプログラム指令があり、仮想角度として−80.0度が設定してあり、許容値として5.0度が設定してあった場合、ブロックN010、ブロックN020、ブロックN030、ブロックN040の工具方向ベクトル(I,J,K)指令から解A,解BのようにB,Cが演算される。ここで、解A,解BのBが演算仮想軸位置であり、Cが演算回転軸位置である。なお、解A,解Bの演算は、背景技術で説明した数1式および数2式に基づいて行う。
各ブロックの解BのB(演算仮想軸位置)は仮想角度に対して差の絶対値が許容値より小なので仮想角度判断手段15は、解Bが一致解であると判断する。そして、回転軸指令みなし手段17は、仮想軸のプログラム指令は仮想角度の−80.0度でありC軸のプログラム指令は解BのC(演算回転軸位置)であるとみなし、4軸加工機用数値制御装置100は4軸加工機を制御しワークの加工を行う。
仮想軸について許容値の範囲内の誤差があるが、前述のように工具先端点は正しく加工されるので、工具方向がプログラム指令と少し相違していても加工上問題はない。その結果、図6の5軸加工機での加工に相当する加工を図8で示した4軸加工機によって図15のように行うことができる。
しかし、同様の条件で図16のような指令があった場合、ブロックN040の解Aおよび解BのBは仮想角度−80.0度に対して差の絶対値が許容値5.0度以上であるため、4軸加工機はアラームで停止する。アラーム停止の場合には、例えば、図8に示される治具を取り替えることによってワークの加工を行うことができる。或いは、4軸加工機での加工を取り止め5軸加工機を用いた加工に切り替えるなどを行う。後出のアラーム停止の場合も同様である。
次に、図17に示されるように、図6の5軸加工機での加工に相当する加工を、図17のようにY軸周りに回転テーブル+80.0度傾斜する治具によって回転テーブルが+80.0度傾斜している4軸加工機で行う場合を説明する。
仮想角度として+80.0度が設定されている。許容値として5.0度が設定してあるとする。前述のように図14の指令において、ブロックN010、ブロックN020、ブロックN030、ブロックN040の工具方向ベクトル(I,J,K)指令から解A,解BのようにB,Cが演算される。なお、解A,解Bの演算は、背景技術で説明した数1式および数2式に基づいて行う。
解AのB(演算仮想軸位置)は仮想角度に対して差の絶対値が許容値より小なので、仮想角度判断手段15は、解Aが一致解であると判断する。そして回転軸指令みなし手段17は、仮想軸のプログラム指令は仮想角度の+80.0度でありC軸のプログラム指令は解AのC(演算回転軸位置)であるとみなし、4軸加工機用数値制御装置100は4軸加工機を制御しワークの加工を行う。仮想軸について許容値の範囲内の誤差があるが、前述のように工具先端点は正しく加工されるので、工具方向がプログラム指令と少し相違していても加工上問題はない。
図17の4軸加工機は図15の4軸加工機に対して、仮想角度の符号が反転し、C軸位置は180度+n*360度加算されている関係にある。これは数1式、数2式の説明で述べた解A,解Bの関係に対応する。C軸位置が180度+n*360度加算されているため、Yt(テーブル座標系)方向は図15では紙面向こう方向に紙面に垂直だが、図17では紙面手前方向に紙面に垂直である。なお、図15のYt方向と区別するため、図17ではYtを示す丸印を白抜きにしている。
しかし、同様の条件で図16の指令があった場合、ブロックN040の解Aおよび解BのBは仮想角度+80.0に対して差の絶対値が許容値5.0以上であるため、4軸加工機はアラームで停止する。
図18は、指令解析部における処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。なお、ステップSA2,SA3は仮想角度判断手段に相当し、ステップSA4,SA5は回転軸指令みなし手段に相当する。
●[ステップSA1]工具方向ベクトルの指令(I,J,K)を読み取る。そして、演算回転軸位置、演算仮想軸位置の2組の解(解A,解B)を演算する。
●[ステップSA2]|解Aの演算仮想軸位置−仮想角度|は許容値より小さいか否か判断し、小さい場合にはステップSA5へ移行し、小さくない場合にはステップSA3へ移行する。
●[ステップSA3]|解Bの演算仮想軸位置−仮想角度|は許容値より小さいか否か判断し、小さい場合にはステップSA4へ移行し、小さくない場合にはステップSA6へ移行する。
●[ステップSA4]仮想軸の指令は仮想角度であるとみなす。また、回転軸Cの指令は解Bの演算回転軸位置であるとみなし、終了する。
●[ステップSA5]仮想軸の指令は仮想角度であるとみなす。また、回転軸Cの指令は解Aの演算回転軸位置であるとみなし、終了する。
●[ステップSA6]アラーム停止し、終了する。
図19は、本発明の4軸加工機用数値制御装置の一実施形態のブロック図である。CPU21は4軸加工機用数値制御装置100を全体的に制御するプロセッサである。
CPU21は、メモリ22のROM領域に格納されたシステムプログラムをバス38を介して読み出し、該システムプログラムに従って数値制御装置全体を制御する。メモリ22のRAM領域には一時的な計算データや表示データ及び表示器/MDIユニット50を介してオペレータが入力した各種データが格納される。また、メモリ22のSRAMなどで構成される不揮発性メモリ領域には、インタフェース23を介して読み込まれた加工プログラムや表示器/MDIユニット50を介して入力された加工プログラム等が記憶される。
インタフェース23は、4軸加工機用数値制御装置100とアダプタ等の外部機器(図示せず)との接続を可能とするものである。図示しない外部機器からは加工プログラムや各種パラメータ等が読み込まれる。また、4軸加工機用数値制御装置100内で編集した加工プログラムは、外部機器(図示せず)を介して外部記憶手段に記憶させることができる。PMC(プログラマブル・マシン・コントローラ)24は、4軸加工機用数値制御装置100に内蔵されたシーケンスプログラムで工作機械の補助装置にI/Oユニット25を介して信号を出力し制御する。また、工作機械本体に配備された操作盤の各種スイッチ等の信号を受け、必要な信号処理をした後、CPU21に渡す。
表示器/MDIユニット50はディスプレイやキーボード等を備えた手動データ入力装置であり、インタフェース26は表示器/MDIユニット50のキーボードからの指令、データを受けてCPU21に渡す。インタフェース27は手動パルス発生器等を備えた操作盤51に接続されている。
各軸の軸制御回路28,30,32,34はCPU21からの各軸の移動指令量を受けて、各軸の指令をサーボアンプ29,31,33,35に出力する。サーボアンプ29,31,33,35はこの指令を受けて、各軸のサーボモータ39〜42を駆動する。各軸は位置・速度のフィードバック制御を行う(図19ではこの構成は省略している)。
サーボモータ39〜42は、工作機械のX,Y,Z,C軸を駆動するもので、図8〜図10に示した4軸加工機械を駆動制御するものである。また、スピンドル制御回路36は主軸回転指令を受け、スピンドルアンプ37にスピンドル速度信号を出力する。スピンドルアンプ37はスピンドル速度信号を受けて、主軸モータ43を指令された回転速度で回転させる。
4軸加工機用数値制御装置100は、CPU21において図18に示す処理を実行することによって、従来の5軸加工機用のプログラム指令によって5軸加工機で行っていた加工を、そのまま仮想軸に対して仮想角度が指令されているとみなすことにより、4軸加工機で加工することができる。
10 指令解析部
11 補間部
12X X軸サーボ
12Y Y軸サーボ
12Z Z軸サーボ
12C C軸サーボ
13 仮想角度
14 仮想角度設定手段
15 仮想角度判断手段
16 許容値
17 回転軸指令みなし手段
100 4軸加工機用数値制御装置

Claims (5)

  1. テーブルに取付けられたワークに対して3軸の直線軸と2軸の回転軸によって加工する5軸加工機用の加工プログラムに基づいて、該ワークに対して3軸の直線軸と1軸の回転軸によって加工する4軸加工機を制御する数値制御装置であって、
    前記4軸加工機に更に仮想軸が1軸あると仮定し、回転テーブルまたは回転ヘッドを傾斜させる治具またはアタッチメントの角度に基づいて該仮想軸の仮想角度を設定する仮想角度設定手段と、
    前記5軸加工機用の加工プログラムにおいて工具方向が工具方向ベクトル指令でプログラム指令された場合に該工具方向ベクトル指令から演算される演算回転軸位置と演算仮想軸位置の2組の解について該演算仮想軸位置が前記仮想角度と一致する解の組である一致解があるかどうか判断する仮想角度判断手段と、
    前記仮想角度判断手段で前記一致解があると判断した場合に前記1軸の回転軸のプログラム指令は前記一致解の前記演算回転軸位置であり前記仮想軸のプログラム指令は前記仮想角度であるとみなす回転軸指令みなし手段と、
    を有し、
    前記回転軸指令みなし手段によって、前記1軸の回転軸のプログラム指令は前記演算回転軸位置とみなされ前記仮想軸のプログラム指令は前記仮想角度であるとみなされた前記5軸加工機用の加工プログラムに基づいて前記4軸加工機を制御することを特徴とする4軸加工機用数値制御装置。
  2. 前記仮想角度判断手段において前記一致解があるかどうか判断するとき前記演算仮想軸位置が前記仮想角度に対して設定された許容値の範囲内であれば一致解があると判断することを特徴とする請求項1に記載の4軸加工機用数値制御装置。
  3. 前記回転軸は回転テーブルを回転する軸であり、前記仮想角度は該回転テーブルを傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置。
  4. 前記回転軸は回転ヘッドを回転する軸であり、前記仮想角度は該回転ヘッドに取り付けられるアタッチメント上で工具を傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置。
  5. 前記回転軸は回転テーブルを回転する軸であり、前記仮想角度はヘッドに取り付けられるアタッチメント上で工具を傾斜する傾斜角であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の4軸加工機用数値制御装置。
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