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JP4728685B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネル式の表示モニタに地図を表示し、その地図上でタッチされた目的地までの推奨経路を探索するナビゲーション装置に関する。
タッチパネル式の表示モニタに地図を表示し、その地図上でタッチされた目的地までの推奨経路を探索するナビゲーション装置において、ユーザに地図上でなぞられた道路を通るように推奨経路を探索するものが知られている(特許文献1)。
特開2002−39773号公報
特許文献1に開示されるナビゲーション装置では、ユーザに地図上でタッチされた地点が目的地に設定される。そのため、様々な施設が密集して存在する市街地などのように、ユーザが目的地に設定したい施設を地図上で正確にタッチすることが困難な場合には、目的地が誤って設定されてしまうことがある。
請求項1の発明によるナビゲーション装置は、地図を含む各種の画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段に対するユーザのタッチ位置に基づいて、ユーザからのタッチパネル操作を検出するタッチパネル操作検出手段と、タッチパネル操作検出手段により検出されたタッチパネル操作に基づいて、タッチ位置が静止した状態でタッチパネル操作が所定時間以上継続されたときに、施設を探索するための施設探索領域を画像表示手段により表示された地図上に設定する施設探索領域設定手段と、施設探索領域設定手段により設定された施設探索領域内に位置する施設を地図中で探索する施設探索手段と、施設探索手段により探索された施設をリスト表示するリスト表示手段と、目的地を設定する目的地設定手段と、目的地設定手段により設定された目的地まで至る推奨経路を探索する経路探索手段とを備え、目的地設定手段は、タッチ位置が静止した状態でタッチパネル操作が所定時間以内に中断されたときは、タッチ位置に対応する地図上の地点を目的地に設定し、タッチ位置が静止した状態でタッチパネル操作が所定時間以上継続されたときは、リスト表示手段によりリスト表示された施設のいずれかを目的地に設定するものである。
請求項2の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、タッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置の軌跡に基づいて、地図中のいずれかの道路を推奨経路の一部分に設定する部分経路設定手段をさらに備え、経路探索手段は、部分経路設定手段により設定された推奨経路の一部分を含み、目的地まで至る推奨経路を探索するものである。
請求項3の発明は、請求項1または2のナビゲーション装置において、タッチ位置が静止した状態でタッチパネル操作が所定時間以上継続されたときに、画像表示手段に対して、タッチ位置の周囲に所定の領域を表示させる領域表示手段と、領域表示手段により画像表示手段に領域が表示された後、さらにタッチ位置が静止しているときに、画像表示手段に対して、領域を徐々に拡大表示させる領域拡大手段とをさらに備え、施設探索領域設定手段は、領域表示手段により表示された領域、または領域拡大手段により拡大表示された領域に基づいて、施設探索領域を設定するものである。
請求項4の発明は、請求項3のナビゲーション装置において、領域表示手段は、画像表示手段に対して、タッチ位置を中心に地図上の道路に沿った所定範囲の領域を表示させ、領域拡大手段は、道路に沿って領域を一定の幅で徐々に拡大表示させるものである。
請求項5の発明によるナビゲーション装置は、地図を含む各種の画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段に対するユーザのタッチ位置に基づいて、ユーザからのタッチパネル操作を検出するタッチパネル操作検出手段と、タッチパネル操作におけるタッチ位置の軌跡に基づいて、地図中のいずれかの道路を推奨経路の一部分に設定する部分経路設定手段と、部分経路設定手段により推奨経路の一部分が設定された後にタッチパネル操作が中断されたときに、画像表示手段に対して、推奨経路の一部分の設定を継続するか否かをユーザに選択させるための画面を表示させる選択要求手段と、選択要求手段により表示された画面においてユーザが推奨経路の一部分の設定を継続しないことを選択したときに、タッチパネル操作におけるタッチ位置の軌跡に基づいて、施設を探索するための施設探索領域を画像表示手段により表示された地図上に設定する施設探索領域設定手段と、施設探索領域設定手段により設定された施設探索領域内に位置する施設を地図中で探索する施設探索手段と、施設探索手段により探索された施設をリスト表示するリスト表示手段と、リスト表示手段によりリスト表示された施設のいずれかを目的地に設定する目的地設定手段と、目的地設定手段により設定された目的地まで至る推奨経路を探索する経路探索手段とを備えるものである。
請求項6の発明は、請求項2または5のナビゲーション装置において、部分経路設定手段は、ユーザがタッチパネル操作によって地図上でなぞった道路を推奨経路の一部分として設定することにより、推奨経路をその開始点から途中まで設定し、経路探索手段は、部分経路設定手段により途中まで設定された推奨経路の続きを目的地まで探索するものである。
本発明によれば、ユーザに地図上でタッチされた目的地までの推奨経路を探索するナビゲーション装置において、ユーザが目的地に設定したい施設を地図上で正確にタッチすることが困難な場合にも、目的地を正しく設定できる。
−第1の実施の形態−
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。このナビゲーション装置は、車両に搭載されて使用され、タッチパネル式の表示モニタに地図を表示して、その地図上でタッチされた地点を目的地に設定し、自車位置からその目的地までの推奨経路を探索する。このとき、ユーザに地図上でなぞられた道路を推奨経路に含めるものである。図1に示すナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびディスクドライブ18を有している。ディスクドライブ18には、地図データが記録されたDVD−ROM19が装填される。
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の処理や制御を行う。この制御回路11により、DVD−ROM19に記録された地図データに基づいて、たとえば地図の表示や設定された目的地までの推奨経路の探索などの処理が行われる。
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方向を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、道路地図を表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、表示モニタ16に地図画像など各種の画像が表示される。
表示モニタ16にはタッチパネル16aが組み合わされており、ユーザの指などによって表示モニタ16上のいずれかの位置がタッチされると、そのタッチ位置を示す情報がタッチパネル16aから制御回路11へ出力される。このタッチ位置情報に基づいて、そのとき表示モニタ16に表示されていた画像のどの部分がタッチされたか制御回路11によって判断される。本実施形態のナビゲーション装置1は、このようなタッチパネル16aと制御回路11によって検出されるユーザからのタッチパネル操作に応じて、様々な処理が実行される。
入力装置17は、ユーザからの様々な操作入力を受け付けるためのものであり、操作パネルやリモコンなどによって実現される。入力装置17により、たとえば、地図のスクロール方向の指示や地図縮尺の変更などの操作が行われる。なお、これらの操作は上記のタッチパネル操作によっても行うことができる。そのため、入力装置17は本実施形態のナビゲーション装置1において必須ではなく、備えられていなくてもよい。
ディスクドライブ18は、装填されたDVD−ROM19より、道路地図を表示するための地図データを読み出す。この地図データには、目的地までのルート探索に用いられる経路計算データや、交差点名称および道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられる経路誘導データ、さらに道路を表す道路データなどが含まれている。また、河川や鉄道、地図上の各種施設等(ランドマーク)など、道路以外の地図形状を表す背景データなども地図データに含まれている。
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれており、各道路は複数のリンクによって構成されている。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードの位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。なお、ここではDVD−ROMを用いた例について説明しているが、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより、地図データを読み出すこととしてもよい。
ユーザからのタッチパネル操作によって指定された地点が目的地に設定されると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、現在地から目的地までのルート探索を行う。ルート探索の結果求められた推奨経路は、その表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して道路地図上に表される。これにより、ユーザは推奨経路を表示モニタ16に表示された道路地図上において認識することができる。また、この推奨経路に従って自車両が走行できるよう、ナビゲーション装置1は、ユーザに対して画像や音声などによる進行方向指示を行うことにより、自車両を誘導する。このように、道路地図を表示して推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導することにより、目的地までのルート案内が行われる。
なお、本実施形態のナビゲーション装置1では、上記のように目的地を設定して推奨経路を探索する際に、表示モニタ16に表示されている地図上でいずれかの道路がユーザのタッチパネル操作によってなぞられると、その道路が推奨経路の一部分に設定される。これにより、ユーザは任意の道路を推奨経路に含めることができる。この点について、図2および図3を用いて以下に説明する。
図2は、まだ推奨経路が探索されていない場合に表示モニタ16に表示されている地図画像の例を示している。この図2の画像において、ユーザが指などにより表示モニタ16をタッチしたまま自車位置20から符号21に示す矢印に沿ってその指等を動かすと、そのタッチパネル操作がタッチパネル16aと制御回路11によって検出される。そして、検出されたタッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置の軌跡に基づいて、表示された地図中のどの道路がユーザになぞられたのか判断される。この判断結果に応じて、図3に示すように、なぞられた道路が推奨経路22の一部分に設定され、太線で表示される。なお、この時点ではまだ目的地が設定されていないため、推奨経路22は途中までしか設定されていない。
上記のようにして推奨経路の一部分を設定したら、次にユーザは目的地を設定する。このとき本実施形態のナビゲーション装置1では、ユーザのタッチパネル操作に基づいて施設を探索するための特定の領域を地図上に設定し、その領域内にある施設を探索してリスト表示する。そして、表示されたリスト中からユーザに選択された施設を目的地に設定する。このようにすることで、様々な施設が密集している市街地などの地域においても、その密集した施設の中からユーザが目的地に設定したい施設を正確に指定できるようにしている。この点について、以下に図4〜9を用いて説明する。
図4は、上記で説明したようにして推奨経路22の一部分がユーザのタッチパネル操作により設定された後に、表示モニタ16に表示されている地図上の一点をユーザがタッチし続けたときの様子を示している。この状態のまま所定時間が経過すると、図5に示すように、タッチされている地点を中心に円形の領域30が表示される。
そのままさらに所定時間が経過すると、次に図6に示すように、円形領域30が図5よりも広がって表示される。その後も図6の状態から所定時間が経過すると、図7に示すように円形領域30がより一層広がって表示される。このように、地図上の一点をユーザがタッチし続けると、そのタッチ地点を中心とする円形の領域がタッチ時間に応じて徐々に拡大表示される。なお、円形領域が予め定められた所定の大きさとなった場合や、画面の端まで到達した場合などは、拡大表示をストップするようにしてもよい。
図7の状態となったときに、ユーザがそれまでタッチし続けた指等を表示モニタ16から離すと、次に図8のようなリスト画面が表示される。このリスト画面では、図7の円形領域30内に位置している施設の名称がリスト40のようにリスト表示される。このリスト表示された施設名称の中からユーザがいずれかを選択すると、その施設を目的地とする推奨経路が探索される。
たとえば、リスト40の3番目にある「C駅」が選択されると、図9の符号41に示すC駅が目的地に設定されて、それまで途中までしか設定されていなかった推奨経路22の続きの部分が探索される。その結果、自車位置20からC駅まで推奨経路22の全体が探索され、地図上に太線で表示される。以上説明したようにして、ユーザのタッチパネル操作に応じて設定された領域内にある施設をリスト表示し、そのリスト中からユーザに選択された施設を目的地に設定する。
以上説明した処理を実行するときのフローチャートを図10に示す。このフローチャートは、ナビゲーション装置1の制御回路11において実行される。ステップS10では、ユーザからのタッチパネル操作があったか否かを判定する。タッチパネル操作が検出されると、次のステップS20へ進む。
ステップS20では、ステップS10で検出されたタッチパネル操作においてタッチ位置が静止しているか否かを判定する。タッチ位置が静止しており変化しない場合、すなわち、表示モニタ16に表示されている地図上の一点がタッチされ続けていることが検出された場合は、ステップS30へ進む。以下の説明では、このようなタッチパネル操作を静止タッチ操作という。一方、ステップS10で検出されたタッチパネル操作が静止タッチ操作ではなく、そのタッチ位置が変化している場合は、地図上のいずれかの道路がなぞられたと判断してステップS21へ進む。
ステップS20からS21へ進んだ場合、ステップS21では、ステップS10で検出されたタッチパネル操作によってどの道路がなぞられたかを判断し、その道路を推奨経路の一部分に設定する。ステップS21を実行したら、ステップS10へ戻る。
ステップS20からS30へ進んだ場合、ステップS30では、時間計測用のタイマ(タイマ1とする)をスタートする。ここでタイマ1をスタートすることにより、ユーザが地図上の一点をタッチし続けたときの継続時間の計測を開始する。次のステップS40では、タッチパネル操作を行うユーザの指等がタッチパネルを離れたか否かを判定する。すなわち、ステップS20で検出された静止タッチ操作が継続されているか否かをステップS40において判定する。ユーザの指等がタッチパネルを離れて静止タッチ操作が中断された場合は、ステップS41へ進む。一方、ユーザの指等がタッチパネルを離れておらず、静止タッチ操作が継続されている場合は、ステップS50へ進む。
ステップS41では、ステップS20で検出された静止タッチ操作のタッチ位置に対応する地図上の地点を目的地に設定する。ステップS41を実行したら、ステップS160へ進む。一方ステップS50では、ステップS30でタイマ1をスタートしてから予め定められた所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間、たとえば1秒間が経過した場合は、次のステップS60へ進む。所定時間が経過していない場合は、ステップS40へ戻る。
ステップS60では、ステップS20で検出された静止タッチ操作のタッチ位置を中心として、その周囲に図5の符号30に示すような円形領域を表示モニタ16において表示する。このとき円形領域30の半径の大きさは、予め定められた大きさとする。次のステップS70では、前述のタイマ1とは別の時間計測用のタイマ(タイマ2とする)をスタートする。ここでタイマ2をスタートすることにより、円形領域30を表示してからの経過時間の計測を開始する。
ステップS80では、ステップS40と同様に、タッチパネル操作を行うユーザの指等がタッチパネルを離れたか否か、すなわち、ステップS20で検出された静止タッチ操作がこの時点でも継続されているか否かを判定する。ユーザの指等がタッチパネルを離れ、静止タッチ操作が中断されている場合は、ステップS110へ進む。一方、ユーザの指等がタッチパネルをまだ離れておらず、静止タッチ操作がこの時点でも継続されている場合は、ステップS90へ進む。
ステップS90では、ステップS70でタイマ2をスタートしてから予め定められた所定時間が経過したか否かを判断する。このときの所定時間は、前述のステップS50の判断における時間と同じであってもよいし、異なる時間でもよい。所定時間が経過した場合はステップS100へ進み、経過していない場合はステップS80へ戻る。
ステップS100では、ステップS60で表示した円形領域を図6の符号30に示すように拡大して表示モニタ16に表示する。ステップS100を実行したらステップS70へ戻り、タイマ2をリセットした後に再びステップS70でスタートして、上記の処理を繰り返す。このようにしてステップS70〜S100の処理をユーザの指がタッチパネルを離れるまで繰り返すことにより、ステップS60で表示した円形領域を所定時間ごとに徐々に拡大表示する。なお、前述したように円形領域が予め定められた所定の大きさとなった場合や、画面の端まで到達した場合などは、その時点でステップS70〜S100の処理を止め、ステップS110へ進むようにしてもよい。
ステップS80で静止タッチ操作が中断されたと判定してステップS110へ進むと、ステップS110では、リスト表示する施設を探索するための施設探索領域を設定する。この施設探索領域はユーザのタッチパネル操作に基づいて設定され、具体的には、最後に実行されたステップS100において拡大表示された円形領域が施設探索領域に設定される。なお、ステップS100が一度も実行されなかった場合は、ステップS60において表示された円形領域が施設探索領域に設定される。
ステップS120では、DVD−ROM19に記録されている地図データに基づいて、ステップS110で設定された施設探索領域の中に位置する施設を表示モニタ16に表示されている地図中で探索する。次のステップS130では、ステップS120で探索された施設の名称を、図8の符号40に示すようにリスト化して表示する。なお、このとき施設名称以外の情報、たとえば施設ジャンルなどをリスト中に含めて表示してもよい。
ステップS140では、ステップS130でリスト表示した施設のうち、いずれかの施設が選択されたかを判定する。いずれかの施設が選択されたらステップS150へ進み、ステップS150において、その施設を目的地施設に設定する。
ステップS160では、ステップS150で設定された目的地施設、またはステップS41で設定された目的地までの推奨経路を探索する。このとき、ステップS21において推奨経路の一部分が設定されていた場合は、それを含み目的地まで至る推奨経路を探索する。ステップS160において推奨経路が探索されたら、図10のフローチャートを終了する。以上説明したようにして、ユーザのタッチパネル操作によって指定された目的地までの推奨経路が探索される。
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)ユーザのタッチパネル操作に基づいて、施設探索領域を表示モニタ16に表示されている地図上に設定し(ステップS110)、設定された施設探索領域内に位置する施設をその地図中で探索して(ステップS120)、探索された施設をリスト表示する(ステップS130)。こうしてリスト表示された施設のうち、ユーザに選択された施設を目的地に設定し(ステップS150)、その目的地まで至る推奨経路を探索する(ステップS160)こととした。このようにしたので、ユーザに地図上でタッチされた目的地までの推奨経路を探索するナビゲーション装置において、ユーザが目的地に設定したい施設を地図上で正確にタッチすることが困難な場合にも、目的地を正しく設定できる。
(2)タッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置の軌跡に基づいてなぞられた道路を判断することにより、表示モニタ16に表示されている地図中のいずれかの道路を推奨経路の一部分に設定する(ステップS21)。こうして設定された推奨経路の一部分を含み、目的地まで至る推奨経路をステップS160において探索することとした。このようにしたので、ユーザの希望する任意の道路を推奨経路に含めることができる。
(3)表示モニタ16に対して、タッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置の周囲に所定の円形領域を表示させる(ステップS60)。その後タッチ位置が静止しているときには、表示モニタ16に対して、ステップS60で表示された円形領域を徐々に拡大表示させる(ステップS100)。こうしてステップS60で表示された円形領域またはステップS100で拡大表示された円形領域に基づいて、ステップS110において施設探索領域を設定することとした。このようにしたので、ユーザに施設探索領域を簡単な操作で設定させることができる。
なお、上記の実施の形態では、表示モニタ16に表示されている地図上の一点をユーザがタッチし続けたときに、その地点を中心とする円形の領域を徐々に拡大して表示することとしたが、それ以外の形状、たとえば楕円形や四角形などの領域を徐々に拡大することとしてもよい。さらに、道路から一定の範囲に領域を設定し、その領域を道路に沿って徐々に拡大してもよい。
道路から一定の範囲に設定した領域を道路に沿って徐々に拡大する様子を図14、15および16に示す。表示モニタ16に表示されている地図上の一点をユーザがタッチし続けると、初めに図14に示す領域31がユーザのタッチ地点を中心に、道路から一定幅の範囲に設定される。そこから所定時間が経過すると、図15に示すように、領域31を道路からの幅を変えずに道路に沿って拡大する。さらに所定時間が経過すると、図16に示すように、領域31を道路に沿ってさらに拡大する。このような領域31を図5〜7に示す円形領域30の代わりに表示して、その中に位置する施設の名称をリスト表示することとしてもよい。
また、上記の実施の形態では、ユーザのタッチパネル操作に応じた領域の設定方法について、施設をリスト表示するための施設探索領域を地図上に設定する際に適用した例を説明したが、他の用途で使用してもよい。すなわち、表示モニタに表示された地図上で、タッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置に対応する地点の周囲に所定の領域を設定し、タッチ位置が静止しているときにその領域を徐々に拡大する領域の設定方法を、どのような用途で使用してもよい。
−第2の実施の形態−
本発明の第2の実施の形態について説明する。上記で説明した第1の実施の形態では、表示モニタ16に表示されている地図上の一点をユーザがタッチし続けることにより領域を徐々に拡大し、指を離したときの領域内に含まれる施設をリスト表示していた。これに対して本実施形態では、表示モニタ16に表示されている地図上でユーザがなぞった領域に含まれる施設をリスト表示する。この点について、以下に詳しく説明する。
第1の実施の形態と同様に、表示モニタ16に表示された地図上で図2に示すようにユーザのタッチパネル操作によって道路がなぞられると、その道路が図3に示すように推奨経路22の一部分に設定される。その後ユーザがタッチパネルから指を離すと、本実施形態では図11に示すような画面が表示される。この画面にはモード切替ボタン50が表示されており、ユーザに「描きナビモード」と「施設検索モード」のいずれを用いるかをモード切替ボタン50によって選択させる。
モード切替ボタン50により「描きナビモード」が選択された場合は、引き続きユーザのタッチパネル操作によってなぞられた道路が推奨経路の一部分に設定される。一方、「施設検索モード」が選択された場合は、ユーザからの領域指定操作を受け付けるモードへと移行される。このモードにおいて、図12の符号51に示すような軌跡をユーザがタッチパネル操作によって地図上でなぞると、その軌跡によって囲まれた領域に含まれる施設がリスト表示される。その結果、図8に示すようなリスト画面が表示される。このリスト中から選択された施設が、第1の実施の形態と同様に目的地施設に設定され、その目的地施設までの推奨経路が探索される。
以上説明した第2の実施の形態におけるフローチャートを図13に示す。このフローチャートは、第1の実施の形態と同じように、ナビゲーション装置1の制御回路11において実行される。ステップS210では、ユーザからのタッチパネル操作があったか否かを判定する。タッチパネル操作が検出されると、次のステップS220へ進む。
ステップS220では、図10のステップS21と同様に、ステップS210で検出されたタッチパネル操作によってどの道路がなぞられたかを判断し、その道路を推奨経路の一部に設定する。次のステップS230では、タッチパネル操作を行うユーザの指等がタッチパネルを離れたか否かを判定する。ユーザの指等がタッチパネルを離れてタッチパネル操作が中断された場合は、ステップS240へ進む。一方、タッチパネル操作が継続されている場合は、ステップS220へ戻る。
ステップS240では、図11の符号50に示すようなモード切替ボタンを表示する。ステップS250では、このモード切替ボタンにおいて、「描きナビモード」ボタンと「施設検索モード」ボタンのどちらがユーザによって押されたか判定する。「描きナビモード」ボタンが押された場合はステップS220へ戻り、上記のような処理を繰り返す。「施設検索モード」ボタンが押された場合は、ステップS260へ進む。
ステップS260では、ユーザからの領域指定操作の受け付けを行う。次のステップS270では、ステップS260においてユーザからの領域指定操作が入力されたか否かを判定する。領域指定操作が入力された場合、すなわち図12の符号51に示すような軌跡がユーザのタッチパネル操作によって地図上でなぞられた場合は、ステップS280へ進む。領域指定操作が入力されない場合はステップS260へ戻り、領域指定操作が入力されるまでステップS260を実行し続ける。
ステップS280からS330までは、図10のステップS110〜S160と同様の処理を実行する。すなわち、ステップS280では、ステップS270において入力された領域指定操作に基づいて、ユーザのタッチパネル操作によって地図上でなぞられた軌跡により囲まれた領域を施設探索領域に設定する。この施設探索領域の中に含まれる施設をステップS290で探索し、ステップS300でリスト表示する。そして、リスト中からいずれかの施設が選択されたかをステップS310で判定し、選択された施設をステップS320で目的地施設に設定して、その目的地施設までの推奨経路ステップS330で探索する。以上説明したようにして、ユーザのタッチパネル操作によって指定された目的地までの推奨経路が探索される。
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果に加えて次の作用効果を得ることができる。
(1)ユーザからの領域指定操作を受け付け(ステップS260)、そこで入力されたタッチパネル操作におけるユーザのタッチ位置の軌跡に基づいて、施設探索領域を設定することとした(ステップS280)。このようにしたので、ユーザに施設探索領域を簡単な操作で設定させることができる。
(2)タッチパネル操作の入力が中断したか否かを判定し(ステップS230)、中断したときにはモード切替ボタンを表示する(ステップS240)。このモード切替ボタンにより、ユーザのタッチパネル操作によってなぞられた道路を推奨経路の一部分に設定する「描きナビモード」と、施設探索領域を設定してその中の施設をリスト表示する「施設検索モード」のいずれを実行するかユーザに選択させることとした。このようにしたので、ユーザのタッチパネル操作の内容を状況に応じて確実に検出することができる。
なお、以上説明した各実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
上記の各実施の形態では、画像表示手段を表示モニタ16、タッチパネル操作検出手段をタッチパネル16aと制御回路11によってそれぞれ実現し、その他の各手段を制御回路11の処理によって実現している。具体的には、部分経路設定手段をステップS21またはS220、領域表示手段および領域設定手段をステップS60、領域拡大手段をステップS100、選択要求手段をステップS240、施設探索領域設定手段をステップS110またはS280、施設探索手段をステップS120またはS290、リスト表示手段をステップS130またはS300、目的地設定手段をステップS150またはS320、経路探索手段をステップS160またはS330によってそれぞれ実現している。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 道路をなぞって推奨経路の一部分を設定する様子を示す図である。 設定された推奨経路の一部分を示す図である。 地図上の一点をユーザがタッチし続けている様子を示す図である。 タッチされている地点を中心に円形領域が設定された様子を示す図である。 円形領域が拡大された様子を示す図である。 円形領域がさらに拡大された様子を示す図である。 設定された領域内の施設をリスト表示した様子を示す図である。 目的地まで探索された推奨経路の全体を示す図である。 第1の実施の形態においてユーザのタッチパネル操作によって指定された目的地までの推奨経路を探索するときに実行される処理のフローチャートである。 モード切替ボタンが表示された様子を示す図である。 地図上でなぞった軌跡に囲まれた領域を設定する様子を示す図である。 第2の実施の形態においてユーザのタッチパネル操作によって指定された目的地までの推奨経路を探索するときに実行される処理のフローチャートである。 タッチされている地点を中心に道路に沿って一定幅の領域が設定された様子を示す図である。 領域が道路に沿って拡大された様子を示す図である。 領域が道路に沿ってさらに拡大された様子を示す図である。
符号の説明
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
12 ROM
13 RAM
14 現在地検出装置
15 画像メモリ
16 表示モニタ
17 入力装置
18 ディスクドライブ
19 DVD−ROM

Claims (6)

  1. 地図を含む各種の画像を表示する画像表示手段と、
    前記画像表示手段に対するユーザのタッチ位置に基づいて、ユーザからのタッチパネル操作を検出するタッチパネル操作検出手段と、
    前記タッチパネル操作検出手段により検出されたタッチパネル操作に基づいて、前記タッチ位置が静止した状態で前記タッチパネル操作が所定時間以上継続されたときに、施設を探索するための施設探索領域を前記画像表示手段により表示された地図上に設定する施設探索領域設定手段と、
    前記施設探索領域設定手段により設定された施設探索領域内に位置する施設を前記地図中で探索する施設探索手段と、
    前記施設探索手段により探索された施設をリスト表示するリスト表示手段と、
    目的地を設定する目的地設定手段と、
    前記目的地設定手段により設定された目的地まで至る推奨経路を探索する経路探索手段とを備え
    前記目的地設定手段は、
    前記タッチ位置が静止した状態で前記タッチパネル操作が前記所定時間以内に中断されたときは、前記タッチ位置に対応する前記地図上の地点を前記目的地に設定し、
    前記タッチ位置が静止した状態で前記タッチパネル操作が前記所定時間以上継続されたときは、前記リスト表示手段によりリスト表示された施設のいずれかを前記目的地に設定することを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1のナビゲーション装置において、
    前記タッチパネル操作における前記タッチ位置の軌跡に基づいて、前記地図中のいずれかの道路を前記推奨経路の一部分に設定する部分経路設定手段をさらに備え、
    前記経路探索手段は、前記部分経路設定手段により設定された推奨経路の一部分を含み、前記目的地まで至る推奨経路を探索することを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 請求項1または2のナビゲーション装置において、
    前記タッチ位置が静止した状態で前記タッチパネル操作が前記所定時間以上継続されたときに、前記画像表示手段に対して、前記タッチ位置の周囲に所定の領域を表示させる領域表示手段と、
    前記領域表示手段により前記画像表示手段に前記領域が表示された後、さらに前記タッチ位置が静止しているときに、前記画像表示手段に対して、前記領域を徐々に拡大表示させる領域拡大手段とをさらに備え、
    前記施設探索領域設定手段は、前記領域表示手段により表示された領域、または前記領域拡大手段により拡大表示された領域に基づいて、前記施設探索領域を設定することを特徴とするナビゲーション装置。
  4. 請求項3のナビゲーション装置において、
    前記領域表示手段は、前記画像表示手段に対して、前記タッチ位置を中心に前記地図上の道路に沿った所定範囲の領域を表示させ、
    前記領域拡大手段は、前記道路に沿って前記領域を一定の幅で徐々に拡大表示させることを特徴とするナビゲーション装置。
  5. 地図を含む各種の画像を表示する画像表示手段と、
    前記画像表示手段に対するユーザのタッチ位置に基づいて、ユーザからのタッチパネル操作を検出するタッチパネル操作検出手段と、
    前記タッチパネル操作における前記タッチ位置の軌跡に基づいて、前記地図中のいずれかの道路を前記推奨経路の一部分に設定する部分経路設定手段と、
    前記部分経路設定手段により前記推奨経路の一部分が設定された後に前記タッチパネル操作が中断されたときに、前記画像表示手段に対して、前記推奨経路の一部分の設定を継続するか否かを前記ユーザに選択させるための画面を表示させる選択要求手段と、
    前記選択要求手段により表示された画面において前記ユーザが前記推奨経路の一部分の設定を継続しないことを選択したときに、前記タッチパネル操作における前記タッチ位置の軌跡に基づいて、施設を探索するための施設探索領域を前記画像表示手段により表示された地図上に設定する施設探索領域設定手段と、
    前記施設探索領域設定手段により設定された施設探索領域内に位置する施設を前記地図中で探索する施設探索手段と、
    前記施設探索手段により探索された施設をリスト表示するリスト表示手段と、
    前記リスト表示手段によりリスト表示された施設のいずれかを目的地に設定する目的地設定手段と、
    前記目的地設定手段により設定された目的地まで至る推奨経路を探索する経路探索手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  6. 請求項2または5のナビゲーション装置において、
    前記部分経路設定手段は、前記ユーザが前記タッチパネル操作によって前記地図上でなぞった道路を前記推奨経路の一部分として設定することにより、前記推奨経路をその開始点から途中まで設定し、
    前記経路探索手段は、前記部分経路設定手段により途中まで設定された前記推奨経路の続きを前記目的地まで探索することを特徴とするナビゲーション装置。
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