Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4720254B2 - 分析方法、分析システム、及び分析プログラム - Google Patents

分析方法、分析システム、及び分析プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4720254B2
JP4720254B2 JP2005102940A JP2005102940A JP4720254B2 JP 4720254 B2 JP4720254 B2 JP 4720254B2 JP 2005102940 A JP2005102940 A JP 2005102940A JP 2005102940 A JP2005102940 A JP 2005102940A JP 4720254 B2 JP4720254 B2 JP 4720254B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peak
isotope
group
analysis
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005102940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006284305A (ja
Inventor
宏在 鳥居
賢司 宮崎
宏貴 皆川
憲一 上條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2005102940A priority Critical patent/JP4720254B2/ja
Publication of JP2006284305A publication Critical patent/JP2006284305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720254B2 publication Critical patent/JP4720254B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本発明は、試料の質量分析により得られた測定データを用いた分析方法および分析システムに関する。
特定の細胞、組織、または器官の中で生産されるタンパク質全体を解析するプロテオーム解析では、細胞等の中に存在するタンパク質の網羅的な同定が試みられている。プロテオーム解析において汎用されているタンパク質の同定手法はペプチドマスフィンガープリント(PMF)法である(非特許文献1)。PMF法においては、二次元電気泳動などにより分離精製されたタンパク質を酵素分解し、その消化断片ペプチド群の質量分析を行う。そして、質量分析により得られたスペクトルを、データベース等に格納されている既知のタンパク質のアミノ酸配列に関する情報から予測される理論的ピークパターンと照合し、試料タンパク質に対応している遺伝子とタンパク質の候補の同定が行われている。
Wenzhu Zhang、Brian T. Chait、「ProFound:An Expert System for Protein Identification Using Mass Spectrometric Peptide Mapping Information」、2000年、Analytical Chemistry、72巻、p.2482−2489 Senko et.al., J.Am.Soc.MS 1995 pp.229−233 James A. Vergy、「A general approach to calculating isotopic distributions for mass spectrometry 」、1983年、 International Journal of Mass Spectrometry and Ion Physics、52巻、p.337−349
従来、PMF法では、試料の質量分析により得られたスペクトルと理論的ピークパターンとの照合において、質量が一致するところにピークがあるかないかの判断を行っている。この際、ピークとして検出されている物質の、元素組成に関する解析は行われていない。そのため、前記質量スペクトルにおいて、試料タンパク質由来のピークではないが、参照している理論的ピークの質量と同じ質量をもつピーク(擬陽性ピーク)が存在する場合には、それをノイズとして判定することができないために、目的のピークとしてカウントされてしまい解析結果の精度が落ちてしまうという課題があった。また、同定対象のタンパク質とは別のタンパク質の理論的ピークを参照している場合に、測定データのピークと理論的ピークの質量が一致する場合、それを擬陽性の一致であると判定できないために、解析結果の精度が落ちてしまうという課題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、試料の質量分析により得られた測定データを用いた分析において、試料の解析に必要な目的のピークを精度よく選別する技術を提供することにある。
本発明によれば、
試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる、元素の一部に同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出するステップと、前記同位体ピーク群を解析して、前記試料の解析において使用するピークデータを作成するステップと、を含むことを特徴とする分析方法が提供される。
一般に、ペプチド等の高分子の質量スペクトルでは、複数の同位体ピークが観測される。従って、同位体ピークを伴っていないピークは、ノイズである可能性が高い。本発明においては、測定データに含まれる複数のピークを同位体ピーク群に分類して、ピークデータを作成するため、同位体ピークを伴うピークのみを選別することができる。従って本発明によれば、試料の解析や同定に必要となるピークを精度よく選別することができる。これにより、試料の分析を精度よく行うことができる。
以下の記述においては、前記目的のピークと、その同位体ピークとをまとめ合わせることにより得られるピーク群を、同位体ピーク群と呼ぶ。
本発明の分析方法の前記ピークデータを作成するステップにおいて、前記同位体ピーク群のモノアイソトピックピークのみを選択して、前記ピークデータに加えることができる。
ここでモノアイソトピックピークとは、同位体ピーク群に含まれるピークの中で、最も質量の小さいピークのことである。このようにすれば、測定データに含まれる複数のピークの中から、モノアイソトピックピーク以外の同位体ピークを削除することができ、目的のピークを精度よく選別することができる。これにより、試料の分析を精度よく行うことができる。
本発明の分析方法において、前記ピークデータを作成するステップは、前記同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記同位体ピークの分布状態に基づき、当該同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断するステップをさらに含むことができ、前記同位体ピーク群が前記試料の解析に必要と判断される場合に、当該同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して、前記ピークデータに加えるステップを含むことができる。
ここで、前記判断するステップにおいて、たとえば同位体ピーク群に含まれるピークの総数に基づき、その同位体ピーク群が試料の解析に必要か否かを判断するステップを含むことができる。また、たとえば、同位体ピーク群に含まれる各ピークの強度比に基づき、その同位体ピーク群が試料の解析に必要か否かを判断するステップを含むことができる。さらに、同位体ピーク群に含まれるピークの総数および各ピークの強度比の両方に基づき、その同位体ピーク群が試料の解析に必要か否かを判断するステップを含むことができる。
前記ピークの総数に基づき判断するステップは、例えば一定数以上のピークを含む同位体ピーク群を、試料の解析に必要であると判断するステップとすることができる。
このようにすれば、試料の解析に必要となるピークを精度よく選別することができる。これは、前記構造体を構成する元素の総数が多くなるほど、質量の大きな同位体の存在率は高くなるために、前記構造体の元素組成に応じた充分な数の同位体ピークを伴わないピークは、ノイズである可能性が高いからである。
前記強度比に基づいて判断するステップは、たとえば、同位体ピーク群に含まれる各ピークの強度比がそれぞれ所定の値の範囲におさまるか否かに基づき、強度比が正常化否かを判断するステップを含むことができる。
このようにすれば、試料の解析に必要となるピークを精度よく選別することができる。これは、同位体ピーク群に含まれるピークの強度比は、各同位体の存在比を反映し、各同位体の存在比は前記構造体に固有の値となるために、強度比に異常があるピーク群はノイズである可能性が高いからである。
前記判断するステップにおいて、前記ピークの総数に基づき判断するステップと、前記強度比に基づいて判断するステップとの双方を併せて含めることにより、試料の解析に必要となるピークをさらに精度よく選別することができる。
このように、本発明の分析方法において、各ピーク毎の判断だけでなく、各同位体ピーク群に含まれる目的のピークと同位体ピークの分布状態も考慮してその同位体ピーク群が試料の解析に必要か否かを判断するので、上述したような擬陽性ピークを除外することができる。
本発明の分析方法において、前記ピークデータを作成するステップは、解析対象の試料の元素組成に基づいて予測された目的のピークとその同位体ピークとの分布状態に基づく判断基準を取得するステップをさらに含むことができ、前記判断するステップにおいて、前記同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記同位体ピークとの分布状態と、前記判断基準とを比較して、当該同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断することができる。
ここで、判断基準は、たとえば、解析対象の試料の元素組成に基づく当該試料の同位体存在比に基づいた判断基準とすることができる。解析対象の試料の構造が想定可能な場合は、その構造に基づき判断基準を算出することができる。この場合、想定される質量にピークが存在した場合に、そのピークを目的のピークとして選択し、その同位体ピークを検出する。次いで、目的のピークに対する同位体ピークの強度比を計算する。この結果を、想定される試料の同位体ピークの理論的な存在率(判断基準)と比較し、一致するか否かにより、選択した目的のピークが解析対象の試料のピークであるのか、擬陽性のノイズであるのかを判断することができる。この判断によって、ピークとして検出されている物質の元素組成が、解析対象の試料の元素組成と矛盾するか否かを判断できるためである。
たとえば、本発明の分析方法において、前記試料はタンパク質とすることができ、分析対象の測定データは、前記タンパク質を所定の位置で選択的に断片化して得られる複数のペプチド断片に由来するピークを含む質量スペクトルとすることができる。この場合、解析対象のタンパク質の構造が想定可能な場合は、前記判断基準は、そのタンパク質の一次構造に基づき、それぞれペプチド断片の元素組成を予測し、予測された元素組成に基づいて各ペプチド断片の同位体の理論的な存在比を計算し、この理論的な同位体存在比に基づいて前記判断基準を構成することができる。
また、解析対象の試料の構造が想定可能でなくても、解析対象の試料の種類が想定可能な場合は、その種類の物質の元素組成についての制約条件に基づいて、同位体の存在比が満たすべき制約条件を算出し、算出した制約条件に基づいて、前記判断基準を構成することができる。たとえば、本発明の分析方法において、解析対象のタンパク質の構造が想定できない場合は、ペプチドの平均元素組成(averagine)に基づき、同位体の存在比を算出し、その同位体存在比に基づいて、目的のピークと各同位体ピークとの強度比がとり得る値の範囲を算出し、算出した値の範囲に基づいて前記判断基準を構成することができる。
本発明の分析方法において、前記ピークデータを作成するステップは、前記同位体ピーク群を検出するステップにおいて検出された前記同位体ピーク群に、元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれるか否かを判断するステップと、前記同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれる場合に、前記同位体ピーク群を単一の構造体からなる同位体ピーク群に分離するステップと、をさらに含むことができ、前記分離するステップで分離された各前記同位体ピーク群に基づいて、前記ピークデータを作成することができる。
たとえば、質量分析により得られた測定データにおいては、解析対象の試料の質量分析測定を行う測定装置の質量分解能が不充分な場合には、元素組成が異なる複数の構造体の同位体ピーク群が重ね合わさって検出されることがある。本発明の分析方法によれば、このような場合に、複数の同位体ピーク群を分離してピークデータを作成することができるので、試料の解析に必要となるピークを精度よく選別することができる。
本発明の分析方法において、前記ピークデータを作成するステップは、前記同位体ピーク群に分離するステップにおいて、前記同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれ、これらが重なっている場合に、目的とする一の前記同位体ピーク群以外の前記同位体ピーク群が平均元素組成を有すると仮定して前記目的とする一の前記同位体ピーク群を他の前記同位体ピーク群から分離する処理を行うことができ、前記分離するステップで分離された各前記同位体ピーク群を、当該前記同位体ピーク群以外の前記同位体ピーク群が平均元素組成を有すると仮定したことによる誤差を考慮して、解析することができる。
前記分離するステップにおいては、分離に伴ってピーク強度比の値に誤差が発生する。本発明の分析方法では、前記判断基準は、重ね合わせの分離に伴う誤差評価のための判断基準を含むことができる。これにより、複数の同位体ピーク群の重なりがある場合においても、精度の高い判断ができる。以下、具体的に説明する。
本発明の分析方法において、同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれる場合、以下のような処理を行う。ここでは、二つの構造体のピークが含まれる場合を例として説明する。まず、1つ目のピーク群のピーク強度を、全体のピーク強度から差し引いて、2つ目のピーク群のピーク強度を求める。この際、二つの構造体のピークが重なっている場合、1つ目のピーク群のピーク強度を把握することができない。そのため、1つ目のピーク群が平均元素組成を有すると仮定して、1つ目のピーク群のピーク強度を求める。その後、全体から1つ目のピーク群のピーク強度を差し引いて、2つ目のピーク群のピーク強度を求める。このとき、1つ目のピーク群のピーク強度は、仮定値を用いているため、2つ目のピーク群のピーク強度にも誤差が生じている。そのため、本発明において、2つ目のピーク群が試料の解析に必要か否かを判断する際に、誤差を考慮して、通常よりも緩やかな判断基準を用いることができる。
なお、以上の本発明の分析方法は、同位体ピーク群を検出するステップを実行する同位体ピーク検出部と、ピークデータを作成するステップを実行するピークデータ作成部と、を含む分析システムにより実行することができる。これにより、迅速な処理を行うことができる。
また、分析システムは、ピークデータ作成部が作成したピークデータに基づき、PMF法により、試料の同定を行う同定処理部をさらに含むことができる。
以上、本発明に係るシステムについて説明したが、これらの構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、プログラムの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、試料の質量分析により得られた測定データを用いた分析において、試料の解析に必要となるピークを精度よく選別することができる。これにより、試料の解析を精度よく行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施の形態において、本発明の分析方法を、PMF法におけるタンパク質の同定に適用する場合を例に説明する。ここで、試料はタンパク質である。また、試料の質量分析により得られた測定データは、タンパク質を所定の位置で選択的に断片化して得られる複数のペプチド断片に由来するピークを含む。
図1は、本発明の実施の形態における分析方法の手順を示すフローチャートである。
本実施の形態における分析方法は、試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる元素の一部に同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出するステップ(S12およびS14)と、同位体ピーク群を解析して、試料の同定において使用するピークデータを作成するステップ(S16)と、を含む。以下、具体的に説明する。
まず、同定対象の試料の質量分析測定を行う測定系から試料の質量分析により得られた測定データを取得する(S10)。つづいて、測定系から取得した試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、所定の強度を有するピークを選別し、一次ピークリストを作成する(S12)。次いで、一次ピークリストに基づき、複数のピークの中から、同位体ピーク群を検出する(S14)。ある目的のピークの同位体ピークは、その目的のピークとの質量差を考慮することにより検出することができる。すなわち、目的のピークの同位体ピークの質量は、中性子の質量(約1u)を単位とする間隔で変化する。本実施の形態においては、質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中からあるピークを選択し、質量を基準として、そのピークと所定の間隔(約1u)を単位として変化するピークをそのピークの同位体ピークとして選択していく。これにより、同位体ピーク群が検出される。
その後、同位体ピーク群に含まれるピークの分布状態を考慮して、同定対象の試料のピークである蓋然性が高いピークを選別し、二次ピークリストを作成し(S16)、出力する(S18)。これにより、質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークから、目的の断片ペプチド由来ではない擬陽性ピークを削除したピークリストを作成することができる。そのピークリストに基づき、試料の同定を行うことにより、試料の分析を精度よく行うことができる。
本実施の形態における分析方法は、分析システムにより実行することができる。図2は、本実施の形態における分析システムの構成を示す機能ブロック図である。
本実施の形態における分析システム100は、試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる元素の一部に同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出する同位体ピーク検出部123と、同位体ピーク群を解析して、試料の同定において使用するピークデータを作成する2次ピークリスト作成部150と、を含む。具体的には、分析システム100は、インターフェース部110、ピークデータ作成部120、記憶部130、判断基準作成部140を含む。
インターフェース部110は、データ取得部111、物質情報取得部112、解析方式選択部113、および出力処理部114を含む。ピークデータ作成部120は、ピーク検出部121、1次ピークリスト作成部122、同位体ピーク検出部123、および2次ピークリスト作成部150を含む。2次ピークリスト作成部150は、重ね合わせ分離部124、判断演算部125、およびモノアイソトピックピーク選択部126を含む。記憶部130は、測定データ記憶部131、0次ピークリスト記憶部132、1次ピークリスト記憶部133、物質情報記憶部134、判断基準記憶部135、2次ピークリスト記憶部136、および出力用ピークリスト記憶部137を含む。
データ取得部111は、測定系200から試料の質量分析により得られた測定データを取得し、取得した測定データを測定データ記憶部131に転送する。測定データ記憶部131は、データ取得部111から測定データを取得し、取得した測定データを記憶する。
ピーク検出部121は、測定データ記憶部131から測定データを取得し、スペクトルのピークを検出し、各ピークの頂点の質量電荷比(m/z)と、その強度とを対応づけた0次ピークリストを作成する。0次ピークリスト記憶部132はピーク検出部121から0次ピークリストを取得し、取得した0次ピークリストを記憶する。1次ピークリスト作成部122は、0次ピークリスト記憶部132から0次ピークリストを取得し、ピークリストに含まれる全ピークの中で強度が最大のピークを基準として、所定値以上の強度(たとえば強度が最大のピークの1%以上の強度)を持つピークを選別し、それ以外のピークをピークリストから除去し、一次ピークリストを作成する。所定値は、予め設定していてもよく、各ピークのS/Nに基づき、S/Nが一定値以上のピークを選別することもできる。1次ピークリスト記憶部133は、1次ピークリスト作成部122から1次ピークリストを取得し、取得した1次ピークリストを記憶する。
図3は、一次ピークリストの例を示す図である。一次ピークリストは、ピーク番号欄と、質量電荷比(m/z)欄と、強度(%)欄とを含む。ここでは、N個のピークが選択されており、各ピークの番号には、質量電荷比と強度とが対応付けられている。
図2に戻り、同位体ピーク検出部123は、1次ピークリスト記憶部133から一次ピークリストを読み出し、一次ピークリストに含まれるピークから同位体ピーク群を検出する。この処理の詳細は後述する。
物質情報取得部112は、入力装置300から解析対象の物質情報を取得し、物質情報記憶部134に転送する。ここで物質情報とは、解析対象とする物質の種類または元素組成に関する情報である。物質情報記憶部134は、物質情報取得部112から転送された物質情報を記憶する。
判断基準作成部140は、物質情報記憶部134から同定対象の試料の種類または元素組成に関する情報を読み出し、その情報に基づき、目的のピークとその同位体ピークとの分布状態に関する判断基準を作成する。判断基準作成部140の内部構成については、後述する。判断基準記憶部135は、判断基準作成部140から判断基準を取得し、取得した判断基準を記憶する。本実施の形態においては、ペプチド断片に由来するピークを選出することが目的である。判断基準記憶部135には、ペプチド断片の元素組成に基づく同位体存在比に基づいて算出された判断基準が記憶されている。
重ね合わせ分離部124は、同位体ピーク検出部123が検出した同位体ピーク群を、判断基準記憶部135の情報に基づいて解析して、元素組成が異なる複数の構造体の同位体ピーク群の重なりがあるか否かを判定し、重なりがあると判定された場合には、単一の構造体からなる同位体ピーク群に分離する。重ね合わせ分離部124の動作の詳細については、後述する。
判断演算部125は、判断基準記憶部135から判断基準を取得し、該判断基準に基づいて、重ね合わせ分離部124による解析を経過した同位体ピーク群を解析し、同定対象の試料のピークである蓋然性が高いピークを選別し、2次ピークリストを作成する。
具体的には、判断演算部125は、各同位体ピーク群に含まれるモノアイソトピックピークとその他の同位体ピークとの間の強度の関係を、判断基準記憶部135に記憶された判断基準に基づいて解析し、各同位体ピーク群が目的のペプチド断片に由来するピークを含むか否かを判断する。判断演算部125は、ペプチド断片に由来するピークを含まないと判断した同位体ピーク群を除去して2次ピークリストを作成することができる。判断演算部125の動作の詳細については、後述する。
モノアイソトピックピーク選択部126は、判断演算部125が選別した同位体ピーク群を取得し、その中からモノアイソトピックピークのみを選択し、それ以外のピークは除去したピークリストを作成し、2次ピークリスト記憶部136に出力する。
2次ピークリスト記憶部136は、モノアイソトピックピーク選択部126から2次ピークリストを取得し、取得した2次ピークリストを記憶する。
出力用ピークリスト記憶部137は、0次ピークリスト、1次ピークリスト、または2次ピークリストを記憶する。解析方式選択部113は、出力用ピークリスト記憶部137にどのピークリストを記憶するかを入力装置300により入力された指示に基づき制御する。出力処理部114は、出力用ピークリストを出力する処理を行う。
以下に、同位体ピーク検出部123が同位体ピーク群を検出する処理を詳細に説明する。図4は、同位体ピーク検出部123の処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施の形態において、同位体ピーク検出部123は、あるピークと所定の間隔で並んでいるピークの番号をまとめ、それらを同位体ピーク群を表す数列として出力する。
ここで、Nは一次ピークリストに含まれるピークの総数、xは、低質量側からk番目のピークの質量電荷比を示す。
まず、目的のピークkを設定する(S100)。ここで、初期値は、k=1とする。つづいて、目的のピークの同位体ピークであるか否かを判断する対象のピークm=k+1を設定する(S102)。次いで、同位体ピーク群を表す数列Sを設定し、数値kのみをSの要素として入力する。(S104)。次いで、m番目のピークの質量xとk番目のピークの質量xとの差が所定の値以内であるか否かを判断する(S108およびS110)。まず、x−x≦1+αか否かを判断する(S108)。ここで、「1」は、上述したように、中性子の質量を基準にして設定された数値である。αは誤差許容マージンを示す数値であり、たとえば0.02とすることができる。
−x≦1+αの場合(S108のYES)、x−x<1−βか否かを判断する(S110)。βは、誤差許容マージンを示す数値であり、たとえば0.02とすることができる。上記αとβとは同じ数値であってもよいが、異なる数値とすることもできる。x−x<1−βの場合(S110のYES)、k’=k、m’=m+1と設定する(S112)。次いで、(k’,m’)→(k,m)と再設定して(S114)、ステップS108に戻り、ステップS114で再設定されたkおよびmに対して、それ以降同様の処理を行う。
ステップS110において、x−x≧1−βの場合(S110のNO)、k’=m、m’=m+1と設定する(S116)。つづいて、Sに数値mを追加し(S118)、一次ピークリストから番号kを削除する(S119)。この後、ステップS114に進み、(k’,m’)→(k,m)と再設定してステップS108に戻り、それ以降同様の処理を行う。
ステップS108において、x−x>1+αの場合(S108のNO)、一次ピークリストから番号kを削除し(S120)、同位体ピーク群を表す数列Sを削除する(S121)。この後に、一次ピークリストから次の目的のピークkを選択する(S122)。これは、S120で削除したピークに隣接するピークである。次いで、ステップS122で選択されたkがk<Nであるか否かを判断し(S124)、k<Nの場合(S124のYES)、ステップS100に戻り、ステップS122で選択されたkを目的のピークとして設定する。これ以降、同様の処理を行う。
ステップS124において、k<Nでない場合(S124のNO)、一連のSを出力し(S126)、処理を終了する。
以上の処理により、N個のピークを含む一次ピークリストから、同位体ピーク群を検出し、出力することができる。
次に、判断基準作成部140、判断基準記憶部135、重ね合わせ分離部124、判断演算部125の内部構成を説明し、2次ピークリスト作成部150が二次ピークリストを作成する処理手順を説明する。
判断基準作成部140は、物質情報記憶部134に記憶されている情報を用いて、判断基準記憶部135に記憶する判断基準を作成する。具体的には、以下のようにして設定することができる。
ペプチドの平均元素組成(averagine)は、
C:4.9384=α、H:7.7583=β、N:1.3577=γ、O:1.4773=δ、S:0.0417=ε
であることが報告されている(非特許文献2)。この平均元素組成に関する情報は、物質情報記憶部134に記憶されている。
次に、判断基準作成部140が判断基準を作成する処理手順を説明する。与えられた質量Mに、最も近い質量をもつ平均元素組成のペプチドは、その元素組成式を

とすると、
Figure 0004720254
となる。ただしここで、[a]は”a”に最も近い整数値、すなわち”a”を四捨五入して得られる整数値を表す。同位体の存在率は、天然の安定同位体元素の存在率と解析対象の物質の元素組成とに基づいて、理論的に算出することができる。具体的には、非特許文献3に記載の方法によって、算出することができる。判断基準記憶部135は、理論的に算出された同位体存在比を記憶する。質量分析においては、同位体のイオン化率は互いに等しいために、算出された同位体の存在比は、同位体ピーク群の理論的なピーク強度比とみなすことができる。
ここで、通常のPMF法で考慮すべき断片の質量範囲は500〜3,000[Da]である。そのため、この質量範囲で、ペプチドの平均元素組成に基づいて、目的のピークと同位体ピークとの理論的な強度比を算出すると、
Figure 0004720254
となる。従って、M<2000の領域では、5本目以降の同位体ピークの強度割合は充分に小さいために、除去して考えることができる。M>2000の領域でも5本目以降の同位体ピークの強度割合は小さいために、これを除去して考えても解析可能であるが、一般に分子量が大きくなるほど、5本目のピークの強度割合が増加するため、5本目まで考慮に入れたほうがより正確な解析が行える。
次に、着目している同位体ピーク群がペプチドのシグナルであるための必要条件を考慮する。ここで、モノアイソトピック質量がMであるペプチドの同位体を考える。実際に観測された同位体ピーク群のピークの強度(計測値)が、y,y,y,y,yであるとする。まず、数式1に従って、Mに最近接の質量を持つaveragineの元素組成を算出する。つづいて、このaveragineの同位体存在比を算出する。ここで算出した同位体の存在比が、h:h:h:h:hであるとする。ここでhはモノアイソトープの存在率、hはモノアイソトープに対して質量数が1だけ多い同位体の存在率、hはモノアイソトープに対して質量数が2だけ多い同位体の存在率、以下hまで同様、である。次に、{y,y,y,y,y}と{h,h,h,h,h}との双方を比較する。ピーク強度比は、平均元素組成および実測値においてそれぞれ以下のように表される。
Figure 0004720254
平均元素組成と実測値の強度比の間には、(1)計測値自体の誤差、(2)参照基準が平均元素組成であることにより生じる差分、に基づく差が生じる。以下、これらをまとめて誤差という。
上述したように、ペプチドの同位体では、元素組成が制約されるために、その同位体存在比にも制約が生じる。従って、あるピークがペプチドのシグナルであれば、同位体ピークの強度比は、平均元素組成を参照基準として、一定値の誤差内におさまっていることが想定できる。これを利用して、ペプチド由来のシグナルである蓋然性の高いピークを選別することができる。以下、その例を説明する。
まず、平均元素組成からの差分(誤差)を次式で評価する:
Figure 0004720254
ペプチドであるならば、適切なε,ε,ε,εの値に対して、上式を満たしている必要がある。適切なε,ε,ε,εの値は、実験値により求めることができる。式(9)〜(12)に式(1)〜(8)式を代入して整理すると、以下のようになる。
Figure 0004720254
以上の式(13)〜(16)は、平均元素組成を参照基準とした場合の、ペプチドのピーク群であるための判断基準である。同位体ピーク群に含まれる各ピークが上記式(13)〜(16)を満たすか否かを判断することにより、その同位体ピーク群のピークがペプチド由来のものであるか否かを判断することができる。ところで次に説明するように、上記式(13)〜(16)を満たさない場合は、複数のペプチドのピーク群が重なり合っている可能性がある。従って、この判断は、元素組成が異なる複数の同位体ピーク群の重なりの可能性があるか否かの判断も兼ねているために、重ね合わせ分離部124が行う。重ね合わせ分離部124は、この判断に必要な参照基準のピーク強度比を、判断基準記憶部135から取得する。
実際はペプチド由来のピークであっても、複数の同位体ピーク群のピークが重なりあって検出された場合、同位体ピーク群が、式(13)〜(16)の条件を満たさないという可能性がある。以下では、同位体ピーク群のピーク強度比が、式(13)〜(16)の条件を満たさない場合に、それがペプチド由来でないために条件を満たさないのか、複数の同位体ピーク群が重なっているために条件を満たさないのかを判断する手法を説明する。以下、2つの同位体ピーク群の重なりの可能性と、それらの分離を例として説明する。
まず、同位体ピーク群1と同位体ピーク群2が重なっている状況を分類する。ここでは、各同位体ピーク群が、以下のような強度および質量を有する4つのピークを含む場合を想定する。
Figure 0004720254
同位体ピーク群1と同位体ピーク群2が重なっている状況としては、以下の例が考えられる。
状況(a)4つのピーク全てが重なっている→ピーク数4
状況(b)3つのピークが重なっている→ピーク数5
状況(c)2つのピークが重なっている→ピーク数6
状況(d)1つのピークが重なっている→ピーク数7
各状況の重なりの分離例を説明する。
上記状況(a)の場合:対処が困難である。
上記状況(b)〜状況(d)の場合:同位体ピーク群1に対応するペプチドが平均元素組成をとると仮定して、2つの同位体ピーク群を分離し、その後に分離された各同位体ピーク群に含まれるピークの強度比が、ペプチドであるための条件を満たすか否かを判断する。
まず、状況(b)の場合を説明する。図5に示すように、2つの同位体ピーク群はそれぞれ4つのピークを含み、そのうち3つのピークが重なり、5つのピークが含まれる。ここで、この5つのピークの質量をM〜Mとし、これらのピーク強度の実測値を以下のようにする。
Figure 0004720254
次いで、同位体ピーク群1が平均元素組成をとると仮定して、強度を計算すると、以下のようになる。ここで、Mは、同位体ピーク群1のモノアイソトピック質量である。
Figure 0004720254
ここで、以上の分離演算に際して、同位体ピーク群1が平均元素組成をとると仮定したことによる誤差は、同位体ピーク群2のピーク強度(計算値)に累積することになる。次に、この誤差の累積を考慮に入れて、同位体ピーク群2がペプチド由来であるか否かを検証するための同位体ピーク群2のピーク強度の検証方法を説明する。
Figure 0004720254
Figure 0004720254
Figure 0004720254
Figure 0004720254
Figure 0004720254
Figure 0004720254
式(27)〜(29)式が、同位体ピーク群1を分離する際の誤差を考慮に入れたうえで、同位体ピーク群2のピークがペプチド由来であるための必要条件となる。分離した同位体ピーク群2のピーク強度が式(27)〜(29)を満たすのであれば、同位体ピーク群1および同位体ピーク群2の双方を、ペプチド由来のシグナルとして採用する。逆に満たさないのであれば、同位体ピーク群1はペプチド由来のシグナルである可能性が残るとして採用し、同位体ピーク群2はペプチド由来ではないとして、採用しない。
同様に、状況(c)の場合を説明する。図6に示すように、2つの同位体ピーク群はそれぞれ4つのピークを含み、そのうち2つのピークが重なり、6つのピークが含まれる。ここで、6つのピークの質量をM〜Mとし、これらのピーク強度の実測値を以下のようにする。
Figure 0004720254
Figure 0004720254
(27)式〜(29)式を導いた計算と同様の計算により、以下の(30)式〜(33)式が導かれる。
Figure 0004720254
Figure 0004720254
式(30)〜式(33)が、同位体ピーク群1を分離する際の誤差を考慮に入れたうえで、同位体ピーク群1と同位体ピーク群2のピークがペプチド由来であるための必要条件となる。分離した同位体ピーク群2のピーク強度が式(30)〜(33)のすべてを満たすのであれば、同位体ピーク群1および同位体ピーク群2の双方を、ペプチド由来のシグナルとして採用する。式(30)を満たし、式(31)〜(33)の少なくともひとつが満たされない場合は、同位体ピーク群1のみをペプチド由来のシグナルとして採用し、同位体ピーク群2はペプチド由来ではないとして採用しない。式(31)〜(33)はすべて満たされ、式(30)のみが満たされない場合は、同位体ピーク群2のみをペプチド由来のシグナルとして採用し、同位体ピーク群1はペプチド由来ではないとして、採用しない。式(30)が満たされず、かつ式(31)〜(33)の少なくともひとつが満たされない場合は、同位体ピーク群1、同位体ピーク群2の双方を、ペプチド由来ではないとして採用しない。
同様に、状況(d)の場合を説明する。図7に示すように、2つの同位体ピーク群はそれぞれ4つのピークを含み、そのうち1つのピークが重なり、7つのピークが含まれる。ここで、7つのピークの質量をM〜Mとし、これらのピーク強度の実測値を以下のようにする。
Figure 0004720254
Figure 0004720254
(27)式〜(29)式を導いた計算と同様の計算により、以下の(34)式〜(38)式が導かれる。
Figure 0004720254
Figure 0004720254
式(34)〜(38)が、同位体ピーク群1を分離する際の誤差を考慮に入れたうえで、同位体ピーク群1と同位体ピーク群2のピークがペプチド由来であるための必要条件となる。分離した同位体ピーク群2のピーク強度が式(34)〜(38)のすべてを満たすのであれば、同位体ピーク群1および同位体ピーク群2の双方を、ペプチド由来のシグナルとして採用する。式(34)〜(35)を満たし、式(36)〜(38)の少なくともひとつが満たされない場合は、同位体ピーク群1のみをペプチド由来のシグナルとして採用し、同位体ピーク群2はペプチド由来ではないとして採用しない。式(36)〜(38)はすべて満たされ、式(34)〜(35)の少なくともひとつが満たされない場合は、同位体ピーク群2のみをペプチド由来のシグナルとして採用し、同位体ピーク群1はペプチド由来ではないとして、採用しない。式(34)〜(35)の少なくともひとつと式(36)〜(38)の少なくともひとつが共に満たされない場合は、同位体ピーク群1、同位体ピーク群2の双方を、ペプチド由来ではないとして採用しない。
以上の判断過程において、重なりのある同位体ピーク群の強度の分離計算は、重ね合わせ分離部124が行う。この際に必要となる参照基準のピーク強度比は、判断基準記憶部135から取得する。判断演算部125は、重ね合わせ分離部124が、重ねあわせがあると判断し分離した同位体ピーク群のみに対して、式(27)〜(38)を用いた上述の判断・選別操作を行う。重ね合わせ分離部124が、重なりがないと判断したピーク群に対しては、上述の判断・選別は行わない。
以上、判断基準作成部140、重ね合わせ分離部124、判断演算部125の動作を、ペプチドの平均元素組成(averagine)を参照基準とする場合を例にとり説明した。解析対象のペプチドの元素組成が具体的にわかっている場合は、平均元素組成の代わりに、その具体的な元素組成を用いることによって、より確かな解析を行うことができる。
図8は、2次ピークリスト作成部150が、判断基準記憶部135を参照して二次ピークリストを作成する手順を示すフローチャートである。以下で説明する条件式や判断のための数値は判断基準記憶部135に記憶されている。
2次ピークリスト作成部150は、同位体ピーク群Sを取得すると(S200のYES)、同位体ピーク群Sに含まれるピーク数が所定数N以上であるか否かを判断する(S202)。ここで、本実施の形態においては、経験的にペプチド由来のピークの場合、同位体ピークが3以上含まれるため、N=3とすることができる。ピーク数がN以上の場合(S202のYES)、各ピークが上述した条件式(13)〜(16)に合致するか否かを検証する(S204)。各ピークが条件を満たす場合(S206のYES)、その同位体ピーク群Sのモノアイソトピックピークを選択する(S208)。その後、ステップS208で選択されたモノアイソトピックピークをピークリストに記録してピークリストを更新する(S209)。つづいて、次の同位体ピーク群Sの検証を続けるか否かを判断し(S210)、検証を終了する場合は(S210のNO)、ステップS209で記録されたピークリストを二次ピークリストとして出力する(S212)。
ステップS202で、ピーク数がNより小さい場合(S202のNO)、その同位体ピーク群Sはペプチド由来のものではないとして、その同位体ピーク群Sをピークリストから削除する(S216)。
ステップS206において、各ピークが条件を満たさない場合(S206のNO)、異なる元素組成の複数の同位体ピーク群が重なっている可能性があるため、これを分離した後にペプチド由来か否かを判断する(S214)。
図9は、本実施の形態における重なり判断の詳細な手順を示すフローチャートである。
ピークリスト作成部104は、同位体ピーク群Sのピーク数が4以上か否かを判断し(S220)、4以上の場合(S220のYES)、上述した状況(b)を仮定して、2つの同位体ピーク群を分離してそれぞれの同位体ピーク群のピーク強度を計算する(S222)。次いで、これらのピークが条件式(27)〜(29)を満たしているか否かを検証する(S224)。条件を満たしていた場合(S226のYES)、それぞれの同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択する(S244)。
ステップS226において、条件を満たしていない場合(S226のNO)、ピーク数が5以上か否かを判断する(S228)。ピーク数が5以上の場合(S228のYES)、上述した状況(c)を仮定して、2つの同位体ピーク群を分離してそれぞれの同位体ピーク群のピーク強度を計算する(S230)。次いで、これらのピークが条件式(30)〜(33)を満たしているか否かを検証する(S232)。条件を満たしていた場合(S234のYES)、それぞれの同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択する(S244)。
ステップS234において、条件を満たしていない場合(S234のNO)、ピーク数が6以上か否かを判断する(S236)。ピーク数が6以上の場合(S236のYES)、上述した状況(d)を仮定して、2つの同位体ピーク群を分離してそれぞれの同位体ピーク群のピーク強度を計算する(S238)。次いで、これらのピークが条件式(34)〜(38)を満たしているか否かを検証する(S240)。条件を満たしていた場合(S42のYES)、それぞれの同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択する(S244)。
ステップS220でピーク数が4以上でない場合(S220のNO)、ステップS228でピーク数が5以上でない場合(S228のNO)、ステップS236でピーク数が6以上でない場合(S236のNO)、ステップS242で条件を満たさない場合(S242のNO)は、その同位体ピーク群Sはペプチド由来のものではないとして、その同位体ピーク群Sをピークリストから削除する(S246)。
以上の処理の後、図8のステップS209に進む。
以上のように、本実施の形態における分析方法によれば、測定データに含まれる複数のピークを同位体ピーク群に分類してピークデータを作成することにより、目的のピークを精度よく選別することができる。これにより、試料の分析を精度よく行うことができる。また、同位体ピーク群に含まれる各ピークの分布状態や複数の同位体ピーク群の重なり状態を考慮してピークデータを作成することにより、目的のピークをより精度よく選別することができる。さらに、本実施の形態のように、同定対象の試料がペプチド断片であることがわかっている場合、平均元素組成に基づき予め判断基準を作成しておくことができ、測定データと判断基準とを参照してピークデータを作成することができるので、目的のピークをより精度よく選別することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、図1のステップS14の同位体ピーク群の検出ステップの後に、判断基準記憶部135に記憶された判断基準との比較で同位体ピーク群を選別した後に、二次ピークリストを作成する例を示したが、判断基準記憶部135に記憶された判断基準との比較処理は省略することもできる。すなわち、二次ピークリストは、単に図1のステップS14の同位体ピーク群の検出ステップで検出された各同位体ピーク群からモノアイソトピックピークを選択して、それ以外のピークを除去する処理を行うことにより作成することもできる。この場合も、一次ピークに含まれる複数のピークの中から、同位体ピークを除去することができ、試料の同定を精度よく行うことができる。また、この際、同位体ピークが存在しないピーク(同位体ピーク群に1つのピークしか含まれないもの)も除去して二次ピークリストを作成することができる。これにより、擬陽性のノイズを除去することができる。
また、実施の形態では、PMF法におけるタンパク質の同定を例に挙げて説明したが、他に、ペプチド、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、核酸等の生体高分子に適用することもできる。また、低分子物質に適用することもできる。
また、分析システム100は、2次ピークリスト作成部150が作成した二次ピークリストに基づき、試料の同定を行う同定部をさらに含むことができる。この場合、分析システム100は、タンパク質配列データベースを格納した配列データ記憶部をさらに含むことができ、出力処理部114から出力される二次ピークリストとタンパク質配列データベースとのマッチングを行う。さらに、分析システム100は、同定部による同定結果を表示部や印刷部により出力させることができる。この場合、表示部や印刷物上に同定候補となるタンパク質が提示される。
また、試料の同定は、たとえばインターネット等のネットワークを介して他の端末上で行うこともできる。この場合、同定プログラムとして、たとえば、MS−FITやProFound等を利用することができる。
実施の形態における分析方法の手順を示すフローチャートである。 実施の形態における分析システムの構成を示す機能ブロック図である。 一次ピークリストの例を示す図である。 同位体ピーク検出部の処理手順の一例を示すフローチャートである。 二つの同位体ピーク群の重なりの一例を示す図である。 二つの同位体ピーク群の重なりの他の例を示す図である。 二つの同位体ピーク群の重なりの他の例を示す図である。 ピークリスト作成部が二次ピークリストを作成する手順を示すフローチャートである。 本実施の形態における重なり判断の詳細な手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 分析システム
110 インターフェース部
111 データ取得部
112 物質情報取得部
113 解析方式選択部
114 出力処理部
120 ピークデータ作成部
121 ピーク検出部
122 1次ピークリスト作成部
123 同位体ピーク検出部
124 重ね合わせ分離部
125 判断演算部
126 モノアイソトピックピーク選択部
130 記憶部
131 測定データ記憶部
132 0次ピークリスト記憶部
133 1次ピークリスト記憶部
134 物質情報記憶部
135 判断基準記憶部
136 2次ピークリスト記憶部
137 出力用ピークリスト記憶部
140 判断基準作成部
150 2次ピークリスト作成部
200 測定系
300 入力装置

Claims (16)

  1. 試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる元素の一部に同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出するステップと、
    前記同位体ピーク群の各ピークのピーク強度比と、解析対象とする物質種の平均元素組成を有する仮想的な物質における同位体ピーク群の理論的なピーク強度比と、の差分を解析して、前記理論的なピーク強度比と近似するピーク強度比を有する同位体ピーク群を選出するステップと、
    選出された前記同位体ピーク群に基づいて、前記試料の解析において使用するピークデータを作成するステップと、
    を含むことを特徴とする分析方法。
  2. 請求項1に記載の分析方法において、
    前記ピークデータを作成するステップにおいて、前記選出した同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して、前記ピークデータに加えることを特徴とする分析方法。
  3. 請求項1または2に記載の分析方法において、
    前記ピークデータを作成するステップは、前記選出した同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記選出した同位体ピークの分布状態に基づき、当該選出した同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断するステップを含み、
    前記選出した同位体ピーク群が前記試料の解析に必要と判断された場合に、当該同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して、前記ピークデータに加えることを特徴とする分析方法。
  4. 請求項3に記載の分析方法において、
    前記ピークデータを作成するステップは、解析対象の試料の元素組成に基づき予測された目的のピークとその同位体ピークとの分布状態に基づいた判断基準を取得するステップをさらに含み、
    前記判断するステップにおいて、前記選出した同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記選出した同位体ピークとの分布状態と、前記判断基準とを比較して、当該同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断することを特徴とする分析方法。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の分析方法において、
    前記ピークデータを作成するステップは
    選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれるか否かを判断するステップと、
    前記選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれる場合に、前記選出した同位体ピーク群をそれぞれ単一の構造体の同位体ピーク群に分離するステップと、
    をさらに含み、
    前記分離するステップで分離された各前記同位体ピーク群を解析して、前記ピークデータを作成し、
    前記同位体ピーク群に分離するステップにおいて、前記選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれ、これらが重なっている場合に、目的とする一の前記同位体ピーク群以外の前記同位体ピーク群が平均元素組成を有すると仮定して前記目的とする一の前記同位体ピーク群を他の前記同位体ピーク群から分離する処理を行う分析方法。
  6. 請求項5に記載の分析方法において
    記分離するステップで分離された各前記同位体ピーク群を、当該前記同位体ピーク群以外の前記同位体ピーク群が平均元素組成を有すると仮定したことによる誤差を考慮して、解析する分析方法。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の分析方法において、
    前記試料がタンパク質であることを特徴とする分析方法。
  8. 請求項7に記載の分析方法において、
    前記測定データは、前記タンパク質を所定の位置で選択的に断片化して得られる複数のペプチド断片に由来するピークを含むことを特徴とする分析方法。
  9. 試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる元素の一部に同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出する同位体ピーク検出部と、
    前記同位体ピーク群の各ピークのピーク強度比と、解析対象とする物質種の平均元素組成を有する仮想的な物質における同位体ピーク群の理論的なピーク強度比と、の差分を解析して、前記理論的なピーク強度比と近似するピーク強度比を有する同位体ピーク群を選出する選出部と、
    選出された前記同位体ピーク群に基づいて、前記試料の解析において使用するピークデータを作成するピークデータ作成部と、
    を含むことを特徴とする分析システム。
  10. 請求項9に記載の分析システムにおいて、
    前記ピークデータ作成部は、前記選出した同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して、前記試料の解析において使用するピークデータに加えることを特徴とする分析システム。
  11. 請求項9または10に記載の分析システムにおいて、
    前記ピークデータ作成部は、前記選出した同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記選出した同位体ピークの分布状態に基づき、当該選出した同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断し、必要と判断される場合に、当該選出した同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して前記ピークデータに加えることを特徴とする分析システム。
  12. 請求項11に記載の分析システムにおいて、
    前記ピークデータ作成部は、前記選出した同位体ピーク群に含まれる前記目的のピークと前記選出した同位体ピークとの分布状態と、解析対象の試料の元素組成に基づき予測された目的のピークとその同位体ピークとの分布状態に基づいた判断基準とを比較して、当該同位体ピーク群が前記試料の解析に必要か否かを判断することを特徴とする分析システム。
  13. 請求項9乃至12いずれかに記載の分析システムにおいて、
    前記ピークデータ作成部は、前選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれるか否かを判断し、前記選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれる場合に、前記選出した同位体ピーク群をそれぞれ単一の構造体の同位体ピーク群に分離するとともに、分離された各前記同位体ピーク群を解析して、前記ピークデータを作成し、
    前記同位体ピーク群に分離する際に、前記選出した同位体ピーク群に元素組成が異なる複数の構造体のピークが含まれ、これらが重なっている場合に、目的とする一の前記同位体ピーク群以外の前記同位体ピーク群が平均元素組成を有すると仮定して前記目的とする一の前記同位体ピーク群を他の前記同位体ピーク群から分離する処理を行うことを特徴とする分析システム。
  14. 請求項9乃至13いずれかに記載の分析システムにおいて、
    前記ピークデータ作成部が作成した前記ピークデータに基づき、前記試料の同定を行う同定処理部をさらに含むことを特徴とする分析システム。
  15. コンピュータを、
    試料の質量分析により得られた測定データに含まれる複数のピークの中から、試料の解析に必要となる目的のピークと、当該目的のピークに対応する構造体に含まれる元素の一部に、同位元素を含む同位体構造体に対応する同位体ピークとを含む同位体ピーク群を検出する同位体ピーク検出手段、
    の各ピークのピーク強度比と、解析対象とする物質種の平均元素組成を有する仮想的な物質における同位体ピーク群の理論的なピーク強度比と、の差分を解析して、前記理論的なピーク強度比と近似するピーク強度比を有する同位体ピーク群を選出する選出手段、
    選出された前記同位体ピーク群に基づいて、前記試料の解析において使用するピークデータを作成するピークデータ作成手段、
    として機能させることを特徴とする分析プログラム。
  16. 請求項15に記載の分析プログラムにおいて、
    前記ピークデータ作成手段は、前記選出した同位体ピーク群のモノアイソトピックピークを選択して、前記試料の解析において使用するピークデータに加えることを特徴とする分析プログラム。
JP2005102940A 2005-03-31 2005-03-31 分析方法、分析システム、及び分析プログラム Expired - Fee Related JP4720254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005102940A JP4720254B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 分析方法、分析システム、及び分析プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005102940A JP4720254B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 分析方法、分析システム、及び分析プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006284305A JP2006284305A (ja) 2006-10-19
JP4720254B2 true JP4720254B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=37406395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005102940A Expired - Fee Related JP4720254B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 分析方法、分析システム、及び分析プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4720254B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5673348B2 (ja) 2011-05-25 2015-02-18 株式会社島津製作所 質量分析データ解析方法及び解析装置
JP6020315B2 (ja) * 2012-04-27 2016-11-02 株式会社島津製作所 質量分析データ処理方法及び質量分析データ処理装置
JP2015040771A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 日本電子株式会社 質量分析装置
JP6718694B2 (ja) * 2016-02-10 2020-07-08 日本電子株式会社 マススペクトル解析装置、マススペクトル解析方法、および質量分析装置
WO2019064173A1 (en) * 2017-09-29 2019-04-04 Dh Technologies Development Pte. Ltd. EVALUATION OF PIC MRM PURITY WITH SELECTIVE MS / MS OF ISOTOPES

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003046577A1 (en) * 2001-11-30 2003-06-05 The European Molecular Biology Laboratory A system and method for automatic protein sequencing by mass spectrometry
WO2003075006A1 (en) * 2002-03-01 2003-09-12 Applera Corporation Determination of compatibility of a set of chemical modifications with an amino-acid chain
WO2003087839A1 (en) * 2002-04-04 2003-10-23 Xzillion Gmbh & Co. Kg Method for characterising analytes
JP2004279424A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Agilent Technol Inc 質量分析法を用いた生体高分子の同定方法及び及びそれに使用されるプログラム製品
JP2005083952A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Shimadzu Corp 液体クロマトグラフ質量分析装置
JP2005091344A (ja) * 2003-08-13 2005-04-07 Hitachi Ltd 質量分析システム
JP2007509348A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 セルノ・バイオサイエンス・エルエルシー 質量分析(ms)およびその他の計測器システムを較正し、msおよびその他のデータを処理するための方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2004239462A1 (en) * 2003-05-15 2004-11-25 Electrophoretics Limited Mass spectrometry

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003046577A1 (en) * 2001-11-30 2003-06-05 The European Molecular Biology Laboratory A system and method for automatic protein sequencing by mass spectrometry
WO2003075006A1 (en) * 2002-03-01 2003-09-12 Applera Corporation Determination of compatibility of a set of chemical modifications with an amino-acid chain
WO2003087839A1 (en) * 2002-04-04 2003-10-23 Xzillion Gmbh & Co. Kg Method for characterising analytes
JP2004279424A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Agilent Technol Inc 質量分析法を用いた生体高分子の同定方法及び及びそれに使用されるプログラム製品
JP2005091344A (ja) * 2003-08-13 2005-04-07 Hitachi Ltd 質量分析システム
JP2005083952A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Shimadzu Corp 液体クロマトグラフ質量分析装置
JP2007509348A (ja) * 2003-10-20 2007-04-12 セルノ・バイオサイエンス・エルエルシー 質量分析(ms)およびその他の計測器システムを較正し、msおよびその他のデータを処理するための方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006284305A (ja) 2006-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Xu et al. MassMatrix: a database search program for rapid characterization of proteins and peptides from tandem mass spectrometry data
Fusaro et al. Prediction of high-responding peptides for targeted protein assays by mass spectrometry
US7781729B2 (en) Analyzing mass spectral data
Colinge et al. Introduction to computational proteomics
US8639447B2 (en) Method for identifying peptides using tandem mass spectra by dynamically determining the number of peptide reconstructions required
US7409296B2 (en) System and method for scoring peptide matches
JP5024390B2 (ja) 質量分析システム
JP4857000B2 (ja) 質量分析システム
Sennels et al. Improved results in proteomics by use of local and peptide-class specific false discovery rates
JP4821400B2 (ja) 構造解析システム
JP4058449B2 (ja) 質量分析方法および質量分析装置
US20070055458A1 (en) Peptide identification
US11686713B2 (en) Glycopeptide analyzer
JP4720254B2 (ja) 分析方法、分析システム、及び分析プログラム
JP5009784B2 (ja) 質量分析計
JP5776443B2 (ja) 質量分析を用いた修飾タンパク質同定方法及び同定装置
JP4841414B2 (ja) 質量分析を用いたアミノ酸配列解析方法、アミノ酸配列解析装置、アミノ酸配列解析用プログラム、及びアミノ酸配列解析用プログラムを記録した記録媒体
JP2017096668A (ja) 生体由来物質の同定支援方法及び同定支援装置
JP6222277B2 (ja) タンデム質量分析データ処理装置
JP4857872B2 (ja) 質量分析を利用したアミノ酸配列解析システム
JP4811466B2 (ja) 質量分析方法及び質量分析装置
JP2007278712A5 (ja)
JP2004219140A (ja) 質量スペクトルの解析方法およびコンピュータプログラム
KR100699437B1 (ko) 아미노산 서열 분석 장치 및 방법
Jarman et al. A model of random sequences for de novo peptide sequencing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees