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JP4707707B2 - 半製品およびサンドウィッチ複合材料を製造するための2液型接着剤 - Google Patents

半製品およびサンドウィッチ複合材料を製造するための2液型接着剤 Download PDF

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Description

本発明は、半製品およびサンドウィッチ複合材料の製造のための接着剤の分野に関するものである。
特許文献1には、深絞りにより成形された、少なくとも2層のプレート複合部品の製造方法が記述されている。ここで使われている接着剤は特にエポキシド・ホットメルト接着剤であり、適切に加熱することにより部分的に架橋され、冷却後に成形されて、再び加熱して最終的な架橋を行う。しかしこの方法には、部分架橋の範囲の制御が非常に困難であるという大きな短所がある。さらに、このようにして部分的に架橋された部品は、貯蔵期間が長くなると架橋が進み、長期貯蔵後には成形が不可能または非常に困難になることを承知しておかねばならない。
特許文献2には焼付けワニス成形部品の製造方法が記述されている。ここではホットメルト・エポキシド接着剤が用いられており、この接着剤は深絞り後に加熱により架橋される。しかし、記述されているこの方法では接着力が弱いため、プライマーの使用が必要である。また、ホットメルト接着剤は冷却すると、変形できなくなるため、成形、特に深絞りの際に成形部品に亀裂が生じる。
特許文献3では、車両製造においてフランジ折り目の接着剤として使用するための、ポリウレタン−エポキシドアダクトをベースにした、反応性ホットメルト接着剤が記述されている。この方法では、折り曲げは、スチールの接着直後に行われる。しかし、公開された接着剤は貯蔵可能な半製品の製造には用いることはできないが、それは、到達した強度(10 psi)が低すぎるために、貯蔵またはその他の成形方法により生じる圧力によってプレートの間の接着剤が押し出されるのを防げないからである。
独国実用新案第199 19 782A1号明細書 国際公開第00/21747号パンフレット 欧州特許出願公開第0 343 676 A2号明細書
したがって本発明の課題は、接着剤を提供することであるが、その接着剤は、一方では、室温においてすでに十分な強度を持てるために、接着剤および2つの平面状の基板で構成される半製品が、これら基板の間の接着剤が押し出されることなく、貯蔵可能および成形可能であることを保証でき、もう一方では、そのような接着剤または半製品が、後にもう一度加熱により行われる硬化ステップにおいて最終的な高強度に達することができ、その最終強度は自動車業界においてボディに求められる典型的な強度である。
驚くべきことに、これは、請求項1に記述の2液型接着剤により達成できることが示された。
特に本発明の接着剤は接着可能性が幅広く、また、特に、油が塗られた金属プレートでも予備処理をせずに優れた接着力を示す。
さらに、本発明の接着剤を使って、非常に丈夫で軽量の半製品およびサンドウィッチ複合材料を製造できることが示された。さらに、請求項20に記述の方法で作られたサンドウィッチ複合材料は衝撃に非常に強く、温度にも強いことが示された。
本発明のその他の有用な実施形態は従属請求項より理解できる。
本発明は、2液型接着剤Kに関するものであり、これは、2つの成分K1およびK2で構成されている。成分K1には以下のものが含まれる。
1分子あたり平均的に一つ以上のエポキシ基を備える少なくとも一つのエポキシ樹脂A、
1分子あたり平均的に一つ以上のエポキシ基を備えた少なくとも一つのエポキシド−アダクトB、および、該BはタイプB1の一つのエポキシド−アダクトであり、場合によってはタイプB2のエポキシド−アダクトと組み合わされる
エポキシド−アダクトBと化合物Cとの少なくとも一つの反応生成物Fであり、前記化合物Cは少なくとも2つのイソシアネート基を持つ
温度が上昇すると活性化する、エポキシ樹脂用の少なくとも一つの硬化剤D。
成分K2には一つの化合物Eが含まれ、これは、少なくとも2つのイソシアネート基を含んでいる。
成分K1には少なくとも一つのエポキシ樹脂Aが含まれる。エポキシ樹脂Aは平均的に、1分子あたり1つ以上のエポキシ基を持つ。1分子あたり望ましくは2、3または4つのエポキシ基がある。望ましくはエポキシ樹脂Aは液体樹脂、特にビスフェノール−A(DGEBA)、ビスフェノール−F およびビスフェノール−A/Fのジグリシジルエーテルである(ここでA/Fという記号は、アセトンとホルムアルデヒドとの混合物を示しており、この混合物はその製造の際に抽出物として使用される)。この樹脂の製造方法から、これらの液体樹脂には高分子の成分も含まれているということが明確である。このような液体樹脂はたとえばAraldite(登録商標) GY 250、Araldite(登録商標) PY 304、Araldite(登録商標) GY 282(Vantico)またはD.E.R.(登録商標) 331(Dow) として入手できる。
成分K1にはさらに、少なくとも一つのエポキシド−アダクトBが含まれる。エポキシド−アダクトBはタイプB1のエポキシド−アダクトであり、場合によってはタイプB2のエポキシド−アダクトと組み合わされている。
エポキシド−アダクトB1は、少なくとも一つのジカルボン酸、望ましくは少なくとも一つの二量体脂肪酸、特に少なくとも一つの二量体C4−C20脂肪酸(C8−C40ジカルボン酸に対応)と、少なくとも一つのジグリシジルエーテル、特にビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテルまたはビスフェノール−A/F−ジグリシジルエーテルとの反応により得られる。エポキシド−アダクトB1には柔軟性を付与する特徴がある。
エポキシド−アダクトB2は、少なくとも一つのビス(アミノフェニル)スルホン−異性体または少なくとも一つの芳香族アルコールと、少なくとも一つのジグリシジルエーテルとの反応で得られる。芳香族アルコールは望ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノール−A)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(=ビスフェノール−F)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ヒドロキノン、レソルシノール、カテコール、ナフトヒドロキノン、ナフトレソルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアントラキノン、ジヒドロキシ−ビフェニル、3,3−ビス(p−ヒドロキシフェニル)フタリド、5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダンおよび前述の化合物のすべての異性体のグループから選ばれる。望ましいビス(アミノフェニル)スルホン−異性体は、ビス(4アミノフェニル)スルホンおよびビス(3−アミノフェニル)スルホンである。ジグリシジルエーテルとしては特に、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−Fジグリシジルエーテルまたはビスフェノール−A/F−ジグリシジルエーテルが挙げられる。特に望ましい芳香族アルコールはビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンである。特に望ましいのはエポキシド−アダクトB2であり、ビス(アミノフェニル)スルホン−異性体と少なくとも一つのジグリシジルエーテルとの反応から得られる。このエポキシド−アダクトB2はむしろ弾力性のない構造を示す。
特に望ましい実施形態においては、エポキシド−アダクトBはエポキシド−アダクトB1とエポキシド−アダクトB2との組み合わせである。
B1とB2のこの特に望ましい組み合わせは、対応する組成でエポキシド−アダクトB1のみを含むものと比較して、ガラス転移温度が高い。
このエポキシド−アダクトBは望ましくは分子量が700−6000g/mol、望ましくは900−4000g/mol、特に1000−3300g/molである。「分子量」または「モル重量」は本書では平均分子量Mwを表す。
エポキシド−アダクトBの製造は当業者に公知の方法で行う。
総重量A+Bに対するエポキシ樹脂Aの総割合は12−50重量%、望ましくは17−45重量%である。
本書において「総割合」とは、そのカテゴリーに属するすべての構成要素のそれぞれの合計を表す。たとえば一つの接着剤が2つのエポキシ樹脂Aを含む場合、その総割合はこれら2つのエポキシ樹脂の合計となる。
さらに、エポキシ樹脂Aおよびエポキシド−アダクトBの望ましい総割合は、接着剤K全体の重量に対して、合計で10−60重量%、望ましくは15−55重量%である。
エポキシド−アダクトの合成には、当業者に公知の触媒、たとえばトリフェニルホスフィンなどが用いられる。
成分K1にはさらに、エポキシド−アダクトBと、少なくとも2つのイソシアネート基を持つ一つの化合物Cとの反応生成物Fが少なくとも一つ含まれる。化合物Cは、特にポリイソシアネートC1または、一つのイソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーC2である。この反応生成物は、エポキシド−アダクトBのヒドロキシル基を、化合物Cのイソシアネート基に対して過剰に使用することにより作られる、つまり、反応生成物Fにはもはや、測定可能な自由なイソシアネート基はないということである。特にこの反応生成物Fは、以下の構造を持つ生成物である。
Figure 0004707707
B’は、一つのヒドロキシル基がないこと以外はBの構造と同一であり、C’はすべてのイソシアネート基がないところ以外はCの構造と同一であり、n+1はCのイソシアネート基の数を示している。この生成物は少なくとも2つの自由なヒドロキシル基を持つ。
本出願においては、「ポリイソシアネート」は2つ以上の自由なイソシアネート基を持つ低分子化合物を表し、モノマーおよび、ビウレットおよびイソシアヌレートなど、そのオリゴマーも含まれる。ポリイソシアネートC1の例として、ポリウレタン化学においてよく知られた以下のポリイソシアネートが挙げられる。
2,4−および2,6−トルイレンジイソシアネート(TDI)およびこれらの異性体の任意の混合物、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、構造異性のジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアネートベンゼン、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2−メチルペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサ−メチレンジイソシアネート(TMDI)、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3− および −1,4−ジイソシアネートおよびこれらの異性体の任意の混合物、1−イソシアネート3,3,5−トリメチル−5−イソシアネートメチル−シクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネートまたはIPDI)、ペルヒドロ−2,4’− および −4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI)、1,4−ジイソシアネート2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDI)、m− およびp−キシレンジイソシアネート(XDI)、1,3− および1,4−テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、1,3− および1,4−ビス−(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン、および前述のイソシアネートのオリゴマーおよびポリマー、および前述のイソシアネートの任意の混合物。特に望ましいのはMDI、TDI、HDIおよびIPDIである。
イソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーC2は、少なくとも一つのポリイソシアネートC1および少なくとも一つのポリオールから作られる。
ポリウレタンプレポリマー製造用のポリオールとしては、たとえば以下の市販のポリオールまたはこれらの任意の混合物を使用することができる。
−ポリオキシアルキレンポリオール
ポリエーテルポリオールとも呼ばれ、これは、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−または2,3−ブチレンオキシド、テトラヒドロフランまたはこれらの混合物のポリマー化生成物であり、ポリマー化は場合によっては、2つまたは複数の活性水素原子を持つプライマーの助けを借りて行われるが、このプライマーとしてはたとえば水、アンモニア、または、複数のOH−またはNH−基を持つ化合物でたとえば1,2−エタンジオール、1,2− および1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3− および1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、アニリンなど、および前述の化合物の混合物が挙げられる。不飽和度が低く(ASTMD−2849−69に基づいて測定し、ポリオールのグラムあたりのミリグラム当量不飽和(mEq/g)で表現)、たとえばいわゆる複合金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)を使って作られたポリオキシアルキレンポリオール、および、これよりは不飽和度が高く、たとえばNaOH、KOHまたはアルカリアルコラートなどの陰イオン触媒を用いて作られたポリオキシアルキレンポリオールを用いることができる。
特に適しているのは、ポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレントリオール、特にポリオキシプロピレンジオールまたはポリオキシプロピレントリオールである。
さらに適しているのは、不飽和度が0.02mEq/gより低く、および分子量が1000から30000g/molの範囲にある、ポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレントリオール、および分子量400から8000g/molのポリオキシプロピレンジオールおよび −トリオールである。
同様に特に適しているのは、いわゆる「EOエンドキャップ」(エチレンオキシド−エンドキャップ)されたポリオキシプロピレンジオールまたは −トリオールである。ポリオキシプロピレントリオールは、特殊なポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールであり、たとえば純粋なポリオキシプロピレンポリオールをポリプロポキシ化終了後にエチレンオキシドによりアルコキシル化し、それにより第1ヒドロキシル基を持つことにより得られる。本書では「分子量」または「モル重量」とは常に平均分子量Mnを指す。
−水酸基官能ポリブタジエン
−ポリエステルポリオール
たとえば1,2−エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンなどのたとえば2価から3価のアルコール、または前述のアルコールと、たとえばコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、コルク酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸およびヘキサヒドロフタル酸または前述の酸の混合物といった有機ジカルボン酸またはその無水物またはエステルとの混合物から作られるポリエステルポリオール、およびたとえばε−カプロラクトンなどのラクトンからのポリエステルポリオール。
−ポリカーボネートポリオール
たとえば上述の、ポリエステルポリオールの構成のために用いられたアルコールをジアルキルカーボネート、ジアリルカーボネートまたはホスゲンと反応させて得られる。
これら前述のポリオールは、平均分子量が250から30,000g/mol、平均OH官能性が1.6から3の範囲にある。
これら前述のポリオールに加えて、たとえば1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、二量体脂肪アルコール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、糖アルコールおよびその他の多価アルコールなどの低分子の2価または多価のアルコール、前述の2価および多価アルコールの低分子アルコキシル化生成物および前述のアルコールの混合物を、ポリウレタンプレポリマーの製造の際に一緒に使うことができる。
イソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーC2の製造は、ポリオールおよびポリイソシアネートC1を通常の方法、たとえば温度50℃から100℃で、場合によっては適切な触媒を一緒に使用することにより反応させることにより行われ、その際ポリイソシアネートの調量は、そのイソシアネート基が前記ポリオールのヒドロキシル基に対して化学量論的に過剰に存在するように行われる。このポリイソシアネートの過剰量は、ポリオールのすべてのヒドロキシル基が反応した後の結果として得られるポリウレタンプレポリマー内に残る自由なイソシアネート基が、ポリウレタンプレポリマー全体に対して0.1から15重量%、望ましくは0.5から5重量%となるように選ばれる。場合によってはこのポリウレタンプレポリマーは溶剤または希釈剤を一緒に使用して作られるが、このとき使われる溶剤または希釈剤には、イソシアネートに反応する基は含まれない。
ポリウレタンプレポリマーC2の分子量は特に400から10000g/mol、望ましくは1000から5000g/molである。
成分K1にはさらに、エポキシ樹脂のための少なくとも一つの硬化剤Dが含まれ、この硬化剤は温度が上昇すると活性化する。ここでは、硬化剤は望ましくはジシアンジアミド、グアナミン、グアニジン、アミノグアニジンおよびその誘導体で構成されるグループから選ばれる。さらに、フェニル−ジメチル尿素、特にp−クロルフェニル−N,N−ジメチル尿素(モニュロン)、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素(フェヌロン)または3,4−ジクロルフェニル−N,N−ジメチル尿素(ジウロン)など触媒的に作用する置換された尿素も挙げられる。さらにイミダゾールの類およびアミン錯体の化合物を用いることができる。特に望ましいのはジシアンジアミドである。
接着剤K全体の重量に対する硬化剤Dの好適な総割合は1−6重量%、望ましくは2−4重量%である。
成分K1には、測定可能な量の自由なイソシアネート基は存在しない。
成分K1は室温においてペースト状から固体である。成分K1は典型的に60℃以上の温度で液体化し、通常の塗布装置により作業可能、特に混合可能になる。
成分K2には、少なくとも2つのイソシアネート基を持つ少なくとも一つの化合物Eが含まれる。このとき低分子ポリマー化合物も可能である。
イソシアネート基を含む化合物EとはポリイソシアネートC1またはイソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーC2であり、これらの化合物はすでに成分K1での使用のために記述したが、成分K1およびK2のために上述の選択肢から選ばれたポリイソシアネートC1またはポリウレタンプレポリマーC2は必ずしも同一である必要はない。
望ましい実施形態において、前記接着剤には、ほかに、少なくとも一つのエポキシ基を備える反応性希釈剤が含まれる。この反応性希釈剤は特に以下のものが挙げられる。
−たとえばブタノールグリシジルエーテル、ヘキサノールグリシジルエーテル、2−エチルヘキサノールグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、テトラヒドロフルフリル−およびフルフリルグリシジルエーテルなど、単官能性の飽和または不飽和、分岐または非分岐、環状または開鎖のC4−C30アルコールのグリシジルエーテル。
−たとえばエチレングリコール−、ブタンジオール−、ヘキサンジオール−、オクタンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ネオペンティルグリコールジグリシジルエーテルなど、二官能性の飽和または不飽和、分岐または非分岐、環状または開鎖のC2−C30アルコールのグリシジルエーテル。
−エポキシド化ヒマシ油、エポキシド化トリメチロールプロパン、エポキシド化ペンタエリトロールまたは、ソルビトールなど脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテルなど、三官能性または多官能性の、飽和または不飽和、分鎖または非分鎖、環状または開鎖アルコールのグリシジルエーテル。
−フェニルグリシジルエーテル、クレゾールグリシジルエーテル、p−tert.−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェノールグリシジルエーテル、カシューナッツシェルオイルのグリシジルエーテル、グリシジルエーテル、たとえばカードライト社のCardolite(登録商標) NC−513 として得られるカルダノール、N,N−ジグリシジルアニリンなどの、フェノール化合物およびアニリン化合物のグリシジルエーテル。
−N,N−ジグリシジルシクロヘキシルアミンなどのエポキシド化第3アミン。
−ネオデカン酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、安息香酸グリシジルエステル、フタル酸−、テトラ− およびヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、二量体脂肪酸のジグリシジルエステルなどのエポキシド化モノ− またはジカルボン酸。
−ポリエチレングリコール−ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシド化二官能または三官能で、低分子から高分子のポリエーテルポリオール。
特に望ましいのは、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルおよびポリエチレングリコールジグリシジルエーテルおよびカルダノールのグリシジルエーテルである。
エポキシ基を持つ反応性希釈剤の好適な総割合は、接着剤Kの総重量に対して1−7重量%、望ましくは2−6重量%である。
さらに、成分K1およびK2は、互いに独立して、以下の構成要素のうち少なくとも一つを含むことができるが、それぞれの成分を使用する際には、この追加的構成要素が室温または少し上昇した温度において、この成分内にすでに存在している化合物と反応性がないことに注意する必要があり、それは、そのために架橋または貯蔵性の不良につながる可能性があるからである。
−増量剤
−たとえばポリスチレン、ポリエステル、ポリフェニレンオキシド、フェノキシ樹脂などの熱可塑性ポリマー
−反ぱつ弾性調整剤
−特にヒマシ油誘導体、尿素誘導体またはアクリラート誘導体をベースにした有機チキソトロープ剤
−たとえば亜鉛有機またはビスマス有機化合物、特にジブチル亜鉛ジラウレートなどの触媒であって、該触媒はイソシアネート基とヒドロキシル基との間の反応の触媒作用のための触媒
−硬化剤Dの熱活性化のための触媒、特にDyhard(登録商標) UR 300およびDyhard(登録商標) UR 500という製品名でSKW Troisdorf社から販売されている触媒
−結合剤、特にアルコキシラン、望ましくはエポキシ−、イソシアネート、アミン− およびC−C−二重結合のグループから選ばれた官能基を持つアルコキシラン
−不燃性物質
−熱または紫外線に対する安定剤
そのような追加的構成要素の可能性として望ましいのは反ぱつ弾性調整剤である。官能基はあってもなくてもよい。たとえばこれは、ポリブタジエンアクリロニトリルコポリマーをベースにしてHycar(登録商標)という製品名で入手できる反ぱつ弾性調整剤、およびその誘導体、特にジグリシジルエーテルとの反応生成物とすることもできる。
この反ぱつ弾性調整剤はまた、コアシェルポリマーとすることもできる。望ましくはこのコアシェルポリマーのコアはガラス転移温度が−30℃以下のポリマーで、コアシェルポリマーのシェルはガラス転移温度が70℃以上のポリマーである。コア物質として使用できるポリマーの例として、ポリブタジエン、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸エステルおよび、ポリスチレン、ポリアクリロニトリルまたはポリスルフィドを持つそのコポリマーまたはターポリマーが挙げられる。望ましくはこのコア物質にはポリブタジエンまたはポリブチルアクリラートが含まれている。シェルポリマーの例として、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリラート− および −メタクリラートモノ−、コ− または −ターポリマーまたはスチロール/アクリロニトリル/グリシジルメタクリラート−ターポリマーが挙げられる。望ましくはポリメチルメタクリラートをシェル用のポリマーとして使用する。このようなコアシェルポリマーの大きさは、目的に合わせて、0.05−30μm、望ましくは0.05−15μmである。特に大きさが3μm以下のコアシェルポリマーが用いられる。望ましくはポリブタジエンまたはポリブタジエン/ポリスチレンのコアを持つコアシェルポリマーが用いられる。このコア物質は望ましくは部分架橋されている。その他のコア物質としてはポリアクリラートおよび −メタクリラート、特にポリアクリル酸− およびポリメタクリル酸エステルおよびそのコポリマーまたはターポリマーが挙げられる。
このシェルは、望ましくは、メチルメタクリラート、メタクリル酸シクロヘキシルエステル、アクリル酸ブチルエステル、スチロール、メタクリルニトリルをベースにしたポリマーで構成されている。
コアシェルポリマーの生成物としては、たとえばF−351(Zeon Chemicals)、Paraloid(登録商標)およびAcryloid(登録商標)(RoehmおよびHaas)、Blendex(登録商標)(GE Speciality Chemicals)などが市販されている。
接着剤Kの総重量に対するコアシェルポリマーの好適な総割合は3−20重量%、望ましくは5−12重量%である。
望ましい追加的構成要素として可能なのは増量剤である。増量剤として一方では、ガラス、セラミック、金属または有機ポリマーの中空バルーン、特にいわゆるエクステンドスフィアおよびマイクロスフィアといった軽増量剤が好適である。もう一方では、増量剤としての無機増量剤は、特にカーボンブラック、炭酸カルシウム、金属粉、タルク、ケイ酸誘導体が望ましい。特に望ましいのはコーティングされたチョークおよびカーボンブラックである。
増量剤として特に適しているのは、ポリマー、特にポリスチレン、ポリアミドおよびフェノキシ樹脂といった有機増量剤である。
接着剤Kの総重量に対する増量剤全体の好適な総割合は、5−30重量%、望ましくは10−28重量%である。
成分K1およびK2は通常の方法で製造され、通常の販売で使われる容器に充填される。イソシアネートが使用されるすべてのステップは、典型的に大気湿度を排した状態および望ましくは不活性ガス大気内で行われる。したがってここで用いられるすべての抽出物および添加剤は可能な限り乾燥していることが望ましい。また、成分K1およびK2、特に成分K2は、防湿性にすぐれた容器で保存するのが望ましい。このことはこの場合、成分K2にとって特に重要である。
成分K1とK2とは混合される。この混合割合は、特に増量剤の使用により異なる。両方の成分が増量されない場合、または両方が増量される場合、これら成分の混合割合が重量比でK1/K2=250/1から50/1、特に200/1から100/1のときに特に良好な特性を示すことが示された。成分K1にのみ増量剤を加えた場合、これら成分の混合割合が重量比でK1/K2=100/1から5/1、特に50/1から10/1の場合に、特に好適であることが示された。
特に、OH/NCO比率が≧2、特に2−50になるような比率で成分K1とK2とを混合することが重要である。
2液型接着剤Kは望ましくは半製品Hの製造のために用いられる。このために少なくとも成分K1は、130℃から60℃、特に130℃から80℃、望ましくは100℃から90℃の温度に加熱される。次に成分K1とK2が混合される。この混合は、スタティックミキサー、ダイナミックミキサー、インジェクションまたは調量装置による追加調量などの通常の手段で行われる。たとえば混合品質の改善をめざすなどといった状況では、混合工程の前に、成分K2も130℃から60℃、特に130℃から80℃、望ましくは100℃から90℃の温度に加熱することが長所となり得る。混合された接着剤Kは混合後または混合中に平面の基板S1に塗布される。ここで混合された熱い接着剤Kはこの基板を非常によく濡らすことができる。典型的には、次にこの接着剤Kを平面状の基板S2に接触させる。この接触は圧力をかける、特にプレス機を使ってかけるという通常の方法で行われ、基板S2に接触している最中またはその後に、基板S1またはS2の少なくとも一方に圧力がかけられる。もちろん、混合された接着剤Kが別個にそれぞれ基板S1およびS1に塗布され、次に合わせられて、これにより接着剤Kが接着剤Kに接触することも可能である。両方の場合において接着剤Kは基板S1とS2との間に配置される。接着剤層K1の厚さは望ましくはおよそ0.5mmの範囲である。
基板の材料は非常にさまざまであり、例としてさまざまなプラスチック、ガラス、セラミックまたは金属または合金が挙げられる。少なくとも一つの基板は望ましくはプレート、特に鋼板またはアルミニウム板である。このとき望ましいのは、油を塗った鋼板または油を塗ったアルミニウム板である。特に適切な基板は、油を塗った鋼板である。油を塗った金属もとてもよく接着できるということがわかっている。この効果は、表面に塗られた油は金属を腐食から保護したり、または金属の加工を簡単にするが、この油が接着剤母材により短時間で吸収されてそれにより表面から除去されるため、すぐれた接着性を示すことができることから説明できる。
望ましくは基板S1またはS2のいずれか一つはプラスチック、特にPVC、ABS、CFK、ポリアミドおよびPMMAの中から選ばれたプラスチックである。もう一方の基板はこの場合は特にプレート、特に鋼板である。
望ましい実施形態においては基板S1およびS2は両方ともプレート、特に両方とも同じ金属のプレートである。特に望ましい実施形態においては、基板S1およびS2は油を塗った鋼板である。
これら平面状の基板は望ましくは薄い。基板の場合、プレートの厚さは0.5mmから0.1mm、特に0.4mmから0.2mmが望ましい。これより厚いと、大幅に望ましくない厚みになるが、これより薄いと強度に問題が出る。典型的にこれらの平面状の基板はロールから使用される。
接着剤Kの塗布後、または接触後、接着剤Kは冷却される。結合物を単純に冷却することも、または積極的に冷却することもある。冷却により粘性が高まり、接着剤Kの固化にまで達する。これにより結合物は一定の基礎強度を示すため、結合物の移動および加工が行える。成分K1およびK2の中にある、互いに反応性のある化合物が反応することにより、接着結合部の強度が追加的に高まる。この強度は、典型的に数時間から数日である一定の値に達する。しかし、この反応により生じた固化はすでに十分であるため、この結合物の加工が行える。そのような加工には、切断、長さの切りそろえまたはコイル状に巻くことが含まれる。このいわゆる半製品Hは、長期間、特に少なくとも3ヶ月間、望ましくは少なくとも6ヶ月間貯蔵可能である。この貯蔵は典型的には半製品Hをコイルに巻いた状態または、長さを切りそろえてスタックの状態で行われる。記述した方法で半製品として使用するには、前記接着剤は少なくとも強度0.5MPaを示す必要がある。
本発明の一つの実施形態においては、強度を持たせるために、接着剤Kに、切断されたガラス繊維、金属繊維、炭素繊維または熱可塑性繊維を混合するか、または、半製品製造の際に接着剤Kに追加的にこれらの繊維の織物、編物またはクロスプライを基板S1とS2との間にはさむ。
半製品Hは、サンドウィッチ複合材料Sの製造のために使われる。このような半製品Hまたはサンドウィッチ複合材料Sは、たとえば自動車工業で用いられる。その場合半製品Hは成形工程で用いられる。この成形工程はたとえば、圧縮および押し出しなどの圧力成形、深絞りおよび絞りなどの圧縮引っ張り成形、および、ストレッチフォーミングおよびストレッチによる歪みとりなどの引っ張り成形である。この成形工程は室温で行える。このフェーズにおいて接着剤Kの架橋が弱すぎても強すぎてもならないということが重要である。接着剤Kの架橋が弱すぎてはならないのは、半製品の貯蔵中または成形工程中に基板S1とS2との間からはみださないためである。接着剤Kの架橋が強すぎてはならないのは、良好な成形を妨げないためである。半製品Hを成形部品Uに成形する際には、プレートの亀裂、接着不良、端からの材料はみ出しは生じない。すでに述べたように、基板S1とS2との間の接着剤層Kの厚みは望ましくはおよそ0.5mmの範囲である。基板S1およびS2が鋼板である場合は特にこのことが当てはまる。たとえば鉢状のものを製造する場合など、深絞りの際に生じる丸みは、視覚的に良好に形成され、丸みの表面はなめらかである。接着剤層の厚みKが0.5mmより大幅に厚いと、半製品Hは深絞りの際に丸みが波うったり、折れができたり、しわができたるする。しかしそのような構造は好ましくないため、また、特に、成形された範囲にこれらが見える場合は望ましくない。
半製品Hから成形部品Uへの成形工程の後、この成形部品Uは130℃から230℃、特に170℃から190℃の温度に加熱され、この温度において典型的には10分から40分置かれる。成形工程と加熱との間に、これらの部品は望ましくはKTL塗装槽(KTL=陰極電気浸漬塗装)に浸漬する。空気循環炉の中で加熱する際に、このKTL塗装が燃焼し、接着剤Kの架橋がさらに進む。
この温度条件において、エポキシ樹脂のための硬化剤Dが活性化されて、さらなる架橋が行われ、強度がさらに増す。室温に冷却すると、サンドウィッチ複合材料Sができあがる。この材料は最終強度が非常にすぐれており、しかも軽量である。
このサンドウィッチ複合材料Sは、同じ厚みの充実したプレートより有意に高い剛性を示し、この剛性はたとえば3点曲げ強度で調べることができ、また、非常にすぐれた音響特性を示すが、これは、たとえば振動を非常によく減衰させることに現れている。
以下に、図を基にして半製品またはサンドウィッチ複合材料Sの製造について図式的にさらに明らかにする。異なる図であっても、同じ要素は同じ記号で示されている。移動および力は矢印で示されている。
図1においては、時間が5つの部分に分けられている。これらの部分の長さは典型的なものではない。
第1時間区分Iは、混合以前の状態を表している。少なくとも成分K1が加熱され、それによりその粘性ηが低下する。成分K2はこの例では加熱されておらず、粘性ηを示している。
第2時間区分IIは混合中の状態を表している。成分K1およびK2の混合物は、混合直後に粘性ηを示している。
第3時間区分IIIは半製品Hの架橋および貯蔵のフェーズを表している。強度または粘性は冷却および架橋により上昇し、混合物の粘性ηから、半製品Hの一定の粘性または強度ηになる。
第4の時間区分IVは成形工程をあらわしている。粘性または強度は、成形工程中はほぼ一定である。
第5の時間区分Vは、サンドウィッチ複合材料の硬化および形成を表している。粘性、または強度は、第2架橋段階により上昇し、サンドウィッチ複合材料Sの最終強度ηとなる。
図2は半製品Hの製造を図式化したものである。これは、工業的な半製品製造装置例の断面図で表現されている。少なくとも成分K1が加熱される。2液型接着剤Kの2つの成分K1およびK2は塗布装置1に供給され、そこで混合エレメント2により混合される。混合された接着剤Kは、次に出口端において、自身が動いている基板S1に塗布される。さらに下流では、接着剤Kは第2基板S2と接触し、回転ローラ3を介して望みの厚みにプレスされる。さらに下流には冷却ステーション4がある。図の例では、冷却は冷たい空気5を吹き付けることにより行われる。さらに下流には、図示されていないが、長さをそろえた半製品Hのスタック製造のための切断ステーションおよびスタックユニット、または、コイルとしての半製品Hのためのコイル巻きステーションなど、最終仕上げ段階がある。
図3は、製造のさまざまな時点における成形部品Uおよびサンドウィッチ複合材料Sの断面図を図式化したものである。
図3aは、成形装置にセットされた半製品Hを示している。この成形装置には、雌型6および雄型7がある。雄型7はプレス、特に油圧プレスにより雌型の方向に移動し、それにより、半製品Hが、雌型6のくぼみに押し付けられる。
図3bは、プレス工程の最終段階を示している。半製品Hは、丸み部分に波うちまたは折れまたはしわが生じることもなく、基板S1とS2との間から接着剤がはみだすこともなく、雌型6の輪郭にそって形作られ、成形部品Uができあがる。
図3cは成形装置から出てきた成形部品Uを示している。
図3dは、成形部品Uから、加熱により得られ、加熱後に完成したサンドウィッチ複合材料Sを示している。加熱により硬化剤Dが活性化し、それによりさらに架橋が進んで最終特性に到達する。
以下に、例を基に本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれに限定されることはない。例で用いられている材料は以下のとおりである。
Figure 0004707707
エポキシドアダクトBおよびBとAとの混合物(=A/Bプレミックス)を製造するための一般的な製造方法
[A/BプレミックスVM1]
110℃で真空において攪拌して123.9gの二量体脂肪酸、1.1gのトリフェニルホスフィンおよび57.3gのアジピン酸を、エポキシド含有量が5.45eq/kgである658gの液状DGEBAエポキシ樹脂で5時間変換し、エポキシド濃度2.85eq/kgで安定させた。反応終了後、この反応混合物に、追加的に226.3gの液状DGEBAエポキシ樹脂を加えた。
このほかにも、VM2からVM4の混合物が製造された。このとき、接着剤のエポキシド含有量が理論的に同じ2.80−2.95eq/kgになるように、アジピン酸をさまざまな芳香族アルコールにより置き換えた。
[A/BプレミックスVM2]
110℃で真空において攪拌して123.9gの二量体脂肪酸、1.1gのトリフェニルホスフィンおよび95.0gの2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノール−A)を、エポキシド含有量が5.45eq/kgである658gの液状DGEBAエポキシ樹脂で5時間変換し、エポキシド濃度を2.95eq/kgで安定させた。反応終了後、この反応混合物に、追加的に226.3gの液状DGEBA−エポキシ樹脂を加えた。
[A/BプレミックスVM3]
110℃で真空において攪拌して123.9gの二量体脂肪酸および28.3gのアジピン酸、1.1gのトリフェニルホスフィンおよび47.3gのビス(4ヒドロキシフェニル)スルホンを、エポキシド含有量が5.45eq/kgである658gの液状DGEBAエポキシ樹脂で5時間変換し、エポキシド濃度を2.85eq/kgで安定させた。反応終了後、この反応混合物に、追加的に226.3gの液状DGEBAエポキシ樹脂を加えた。
[A/BプレミックスVM4]
110℃で真空において攪拌して123.9gの二量体脂肪酸、1.1gのトリフェニルホスフィンおよび71.3gのビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンを、エポキシド含有量が5.45eq/kgである658gの液状DGEBAエポキシ樹脂で5時間変換し、エポキシド濃度を2.82eg/kgで安定させた。反応終了後、この反応混合物に、追加的に226.3gの液状DGEBAエポキシ樹脂を加えた。
[化合物C1]
MDI−フレーク(4,4−ジフェニル−メチレン−ジイソシアネート)および分子量2000g/molのポリプロピレングリコールからポリウレタンプレポリマーを製造した。このプレポリマーのNCO含有率は3.7%であった。
[接着剤Kの製造]
[接着剤の組成]
表2に基づいてさまざまな組成の接着剤が作られた。成分K1では、A/Bプレミックスが、プレポリマーC1、ジブチル亜鉛ジラウレート、DicyおよびCabosilと、プラネタリーミキサー内で温度95℃で真空で均一に混合された。次に、セラミック中空バルーンを加えて、中空バルーンがつぶれるのを防ぐために、早過ぎない攪拌速度で攪拌した。次にK1を85℃から95℃の温度でカートリッジに充填した。
成分K1およびK2を、表2の比率で85℃から95℃の温度で、容器の中でよく混合し、カートリッジに充填し、混合終了後10分以内に塗布した。Ref.−2では成分K2は混合しなかった。
[塗布]
[半製品の製造]
表2に基づく接着剤は、油を塗った厚さ0.25mmの鋼板に塗布され、油を塗った第2の同じ鋼板に重ねられ、およそ100℃に熱したプレスにより、接着剤の厚みが1mmになるまでプレスされる。冷却後、接着剤K−1からK−5ではプレートの接着が良好に行えたため、結合物をうまく取り扱うことができた。
Figure 0004707707
さらに、プレスを使って改めて圧力をかけたが、接着剤が押し出されることはなかった。これに対して対照接着剤Ref.−1およびRef.−2は、圧力をかけると接着剤が押し出された。
K−5Alの例はK−5に相当するが、基板として鋼板ではなく厚さ0.25mmのアルミニウムプレートが使われている。
対照例Al/PPとして1mmのポリプロピレンが、厚さ0.25mmの2つのアルミニウムプレートの間の中間層として製造された。
[成形部品の製造]
製造された半製品の成形能力のテストのためにエリクセン・カッピングツールを使って深絞り特性を測定した。前記半製品から、直径64mmのディスクを打ち出した。帽子の形状をした直径40mm、深さ20mmの小型の鉢を深絞りした。リング状のプレッシャーパッドにより、接着化合物がプレートの縁からはがれるのを防いだ。
すべての接着剤K−1からK−5はよく成形でき、接着剤のはみ出しは皆無かまたは非常にわずかであった。参照接着剤Ref.−1およびRef.−2は接着剤が大きくはみ出したため、いくつかの部位においては、プレートの間に接着剤がほぼまったく残らなかった。
接着剤K−4とK−5とを比較すると、K−5のほうが深絞りの際により良い特性を示した。
K−1からK−5のすべての接着剤は、半製品を6ヶ月貯蔵した後も、同一の挙動を示した。
[サンドウィッチ複合材料の製造]
接着剤K−1からK−5を塗布したすべての成形部品は、180℃で25分間、炉の中で硬化した。すべてが非常によく硬化し、すぐれた接着性と良好な反ぱつ弾性を示した。
求める物理特性は平面状の基板についてであるから、そのためには前記成形部品を使用することはできず、それぞれの半製品Hを以下のように使用した。
製造された半製品は、180℃で25分間、炉の中で硬化した。冷却後、K−5およびK−5Alのサンドウィッチ複合材料の物理特性を調べた。
サンドウィッチ複合材料Sの対照として、1.5mmの厚さのアルミニウムプレートAl−1.5およびポリプロピレン強化した複合材料Al/PPを用いた。
[検査方法]
− Tピール強度(DIN 53282、ISO 11339)
この検査方法では、接着面に垂直な力を測定する。Tピール強度はN/mmで表す。(=サンプルの幅[mm]で割った平均の力[N])
− 3点曲げ強度(ISO 178)
この曲げ強度は、20 cmの間隔の3点曲げ負荷における強度であり、25個の幅広のサンプルを用いる。この強度[N]は2mm、5mmおよび10mmの曲げにおいて測定される。
[結果]
表3に示した結果より、本発明のサンドウィッチ複合材料は、重量が非常に低いにもかかわらず、中実のアルミニウムプレート(Al−1.5)またはAl−ポリプロピレン−複合材料(Al/PP)に対して、非常に高い強度を示したということが理解できる。
さらに、湿布テスト(70℃/100%相対大気湿度)において、前記サンドウィッチ複合材料は非常に良好な耐老化性および接着性を示した。
Figure 0004707707
接着剤Kの強度または粘性の変化を時間の関数として図式的に示したものである。 半製品Hの製造を図式化したものである。 成形部品Uおよびサンドウィッチ複合材料Sの製造および構造を図式化したものである。
符号の説明
2 混合エレメント
3 ローラ
4 冷却ステーション
5 冷たい空気
6 雌型
7 雄型
K 接着剤
K1 第1成分
K2 第2成分
S1 第1基板
S2 第2基板
H 半製品
U 成形部品
S サンドウィッチ複合材料
1 塗布装置
Δ 加熱
p 圧力

Claims (22)

  1. 成分K1および成分K2から構成される2液型接着剤Kであって、
    前記成分K1に、
    1分子あたり平均的に一つ以上のエポキシ基を持つ、少なくとも一つのエポキシ樹脂Aと、
    それぞれ1分子あたり平均的に一つ以上のエポキシ基および一つ以上のヒドロキシル基を持つ、少なくとも一つのエポキシド−アダクトBと、
    エポキシド−アダクトBと、少なくとも2つのイソシアネート基を持つ化合物Cとの少なくとも一つの反応生成物Fと、
    温度が高くなると活性化する、少なくとも一つのエポキシ樹脂用硬化剤Dとが含まれ、
    また、
    前記成分K2に、
    少なくとも2つのイソシアネート基を持つ少なくとも一つの化合物Eが含まれ、
    このとき前記エポキシド−アダクトBは、
    少なくとも一つのジカルボン酸および少なくとも一つのジグリシジルエーテルから得られるエポキシド−アダクトB1であるか、
    又は、
    前記エポキシド−アダクトB1と、少なくとも一つのビス(アミノフェニル)スルホン−異性体または少なくとも一つの芳香族アルコールおよび少なくとも一つのジグリシジルエーテルから得られる、エポキシド−アダクトB2との組み合わせであり、
    OH/NCOの比が2−50になる比率であることを特徴とする2液型接着剤K。
  2. 請求項1に記載の2液型接着剤Kであって、
    エポキシ樹脂Aが液体樹脂であることを特徴とする2液型接着剤K。
  3. 請求項1または請求項2に記載の2液型接着剤Kであって、
    エポキシド−アダクトB1を製造するために、ジカルボン酸として二量体脂肪酸、およびジグリシジルエーテルとしてビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテルまたはビスフェノール−A/F−ジグリシジルエーテルが使われることを特徴とする2液型接着剤K。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    エポキシド−アダクトB2を製造するために、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ヒドロキノン、レソルシノール、カテコール、ナフトヒドロキノン、ナフトレソルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアントラキノン、ジヒドロキシ−ビフェニル、3,3−ビス(p−ヒドロキシフェニル)フタリド、5,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダンおよび前述の化合物のすべての異性体のグループから選ばれる一つの芳香族アルコール、またはおよび、ジグリシジルエーテルとしてビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−F−ジグリシジルエーテルまたはビスフェノール−A/F−ジグリシジルエーテルが使われることを特徴とする2液型接着剤K。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    エポキシド−アダクトBの分子量が700−6000g/molであることを特徴とする2液型接着剤K。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    化合物Cは、少なくとも2つのイソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーC2であり、このポリウレタンプレポリマーC2が少なくとも一つのポリイソシアネートC1および少なくとも一つのポリオールから製造されることを特徴とする2液型接着剤K。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    反応生成物Fが下記化学式1の構造を有し、
    Figure 0004707707
    ここでB’は、一つのヒドロキシル基がないこと以外はBの構造と同じであり、およびC’は、すべてのイソシアネート基がないこと以外はCの構造と同じであり、また、n+1がCのイソシアネート基の数を表していることを特徴とする2液型接着剤K。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    硬化剤Dが、ジシアンジアミド、グアナミン、グアニジンおよびアミノグアニジンのグループから選ばれる潜在的な硬化剤であることを特徴とする2液型接着剤K。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    化合物Eが、ポリイソシアネートまたはイソシアネート基を持つポリウレタンプレポリマーであり、このポリウレタンプレポリマーが、少なくとも一つのポリイソシアネートおよび少なくとも一つのポリオールから製造されることを特徴とする2液型接着剤K。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    接着剤の総重量に対するエポキシ樹脂Aおよびエポキシド−アダクトBの総割合が、合わせて10−60重量%であることを特徴とする2液型接着剤K。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    追加的に少なくとも一つの増量剤が存在しており、接着剤Kの総重量に対して5−30重量%の割合で存在していることを特徴とする2液型接着剤K。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1つに記載の2液型接着剤Kであって、
    追加的に、エポキシ基を持つ少なくとも一つの反応性希釈剤が存在することを特徴とする2液型接着剤K。
  13. 半製品Hの製造方法であって、
    少なくとも成分K1が130℃から60℃の温度まで加熱され、成分K1とK2とが互いに混合され、請求項1から請求項12のいずれかに記載の混合された接着剤Kが平面状の基板S1に塗布され、接着剤Kを基板S2に接触させる最中またはその後に基板S1またはS2の少なくとも一つに圧力を加えることにより、平面状の基板S2に接触させて、混合された接着剤Kが基板S1とS2との間に配置されることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  14. 請求項13に記載の半製品Hの製造方法であって、
    平面状の基板S1が、平面状の基板S2と同じ材料でできていることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  15. 請求項13または請求項14に記載の半製品Hの製造方法であって、
    基板S1またはS2の少なくとも一つが、プレートであることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  16. 請求項15に記載の半製品Hの製造方法であって、
    プレートの厚さが0.5mmから0.1mmであることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  17. 請求項13から請求項16のいずれか1つに記載の半製品Hの製造方法であって、
    OH/NCOの比が2−50になる比率でコンポーネントK1およびK2が混合されることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  18. 請求項13から請求項17のいずれか1つに記載の半製品Hの製造方法であって、
    半製品Hがローラに巻かれてコイルの形で貯蔵されるか、または、
    長さを切りそろえて、長さを切りそろえたこの半製品Hがスタックの形で貯蔵されることを特徴とする半製品Hの製造方法。
  19. 半製品Hであって、
    請求項13から請求項18のいずれか1つに記載の方法で製造されることを特徴とする半製品H。
  20. サンドウィッチ複合材料Sの製造方法であって、
    請求項19に記載の半製品Hが成形工程に進み、130°Cから230°Cの温度に加熱されることを特徴とする製造方法。
  21. サンドウィッチ複合材料Sであって、
    請求項20に記載の方法で製造されることを特徴とするサンドウィッチ複合材料S。
  22. 請求項21に記載のサンドウィッチ複合材料Sの利用法であって、
    このサンドウィッチ複合材料が車両製造に用いられることを特徴とする利用法。
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