JP4797278B2 - Actuator for drive switching device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の駆動状態を切替える駆動輪切替装置のアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の駆動輪切替装置として、特開平8−223983号公報に開示される技術がある。この公報には、通電電流に応じた出力トルクを発生するモータと、軸方向に往復動するロッドと、モータの出力トルクを軸方向の推力に変換してロッドに伝達し、モータへの通電が停止するとロッドに掛る負荷によってモータを逆回転させる動力伝達機構と、モータへの通電を所定時間(1秒)に設定するとともに、モータに所定値以上の電流が流れると電流をPWM(パルス幅変調)制御して所定トルク以上の出力トルクとならないように通電電流を制限するモータ駆動回路とを備える推力アクチュエータを、2輪駆動と4輪駆動とを切替える切替装置のアクチュエータとして採用した技術が開示されている。
【0003】
この技術によると、モータに流れる通電電流が制限されてモータの出力トルクが抑えられるので、ロッドや動力伝達機構に大きな負荷が掛らなくなって、動力伝達機構や構成部品の小型化が可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記公報に開示される推力アクチュエータは、モータの駆動中にロッドがロックしてモータに掛かる負荷が所定値以上になると、モータへの通電電流を制限するように制御しているので、例えば、ロッドが移動しているにもかかわらず何らかの負荷がロッドに掛かった状態で、モータに掛かる負荷がロック時の負荷より小さいが通常状態(円滑にロッドが移動するときの状態)の負荷より大きくなった状態では、モータへの通電電流は制限されない。そのため、ロッドに掛かる負荷がロック時よりも小さく且つ通常時よりも大きい状態が継続すると、モータへの通電電流によってモータが発熱してしまうことが考えられる。
【0005】
そこで本発明は、上記の実情に鑑みて、モータの駆動によって移動させられるロッド等の部材が作動不可とならない場合であっても、この部材に掛かる負荷が通常状態(円滑にロッドが移動して部材に掛かる負荷が極小となる状態)よりも大きい場合には、モータの発熱を可及的に抑えることが可能な駆動切替装置用アクチュエータを提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために請求項1の発明は、通電電流に応じて回転駆動するモータと、モータの出力軸の回転トルクを出力する出力機構と、出力機構を介して前記モータの回転トルクに応じた推力が伝達されるとともに位置の変位に応じて車両の駆動状態を切替え可能な出力部材と、外部からの信号を入力して車両の駆動状態を選択するとともに選択された駆動状態となるべくモータへの通電を出力する制御機構と、モータの出力軸と出力機構との間に配設され出力部材側からモータの出力軸側へ伝達される動力により出力軸が回転するのを禁止する逆転禁止機構と、逆転禁止機構と出力機構との間に配設され、モータの回転時且つ出力部材の作動不可時におけるモータの回転を吸収する回転吸収機構とを備え、制御機構は、モータの通電時において出力部材が作動不可となる第1状態を検出した場合には、第1状態に達した時点でモータへの通電を制限し、モータの通電時において出力部材が所定の負荷を受けながら作動する第2状態を検出すると、第2状態が所定時間継続した時点でモータへの通電を制限し、第1状態は、モータに流れる電流が、モータの通電時において出力部材が作動不可となるときにモータに通電される電流値である第1所定電流値以上となる状態であり、第2状態は、モータに流れる電流が、第1所定電流値より小さく且つ出力部材が所定の負荷を受けながら作動するときにモータに通電される電流値である第2所定電流値以上となる状態であり、制御機構は、モータの通電時において第1状態を検出した場合には、第1状態に達した時点でモータに流れる電流を第1所定電流値と第2所定電流値の間の電流値である第3所定電流値に設定し、モータの通電時において第2状態を検出した場合には、第2状態が前記所定時間継続した時点で、モータに流れる電流を第2所定電流値に設定し、第2所定電流値は、出力部材が余分な負荷を受けることなく作動するときにモータに流れる所定の電流値よりも大きい電流値である、駆動切替装置用アクチュエータとした。
【0007】
請求項1によると、制御機構に入力される信号により駆動状態が選択されるとともにモータへの通電が行われ、出力軸から逆転禁止機構、回転吸収機構及び出力機構を介して出力部材に回転トルクが伝達される。ここで、駆動状態の切替えが円滑に行われずに出力部材が作動不可になると回転吸収機構によってモータの回転が吸収されて出力部材が作動しなくなって第1状態になる。制御機構は第1状態に達した時点でモータの通電を制限するので、モータへの通電電流が抑えられてモータには過電流が流れることなく、モータの発熱が抑えられる。また、駆動状態の切替えが円滑に行われずに出力部材が所定の負荷を受けながら作動すると第2状態になる。第2状態では、出力部材が作動するので第1状態よりもモータに掛かる負荷が小さく、モータの発熱は第1状態よりも低い。しかしながら、第2状態が継続するとモータが徐々に発熱してしまう可能性がある。そのため、制御機構は、第2状態が所定時間継続した時点でモータへの通電を制限することでモータの発熱が許容範囲を越えないようにして、モータの発熱を確実に抑えることが可能になる。これによって、モータの発熱のおそれがある場合には確実にモータの通電が制限されることになるので、モータを小型化することも可能である。
【0008】
具体的には、請求項2に示すように、制御機構は、出力部材の作動が完了するとモータへの通電を停止するようにすると、モータの発熱を更に確実に抑えることが可能になり、好適である。
【0009】
更に好ましくは、請求項3に示すように、制御機構が、モータの第2状態が継続されたときのモータの発熱量が、モータの許容発熱量を越えない範囲となるように、第2状態の下でモータに流れる電流値の大きさに応じて所定時間を設定すると、モータの発熱が許容範囲を越えないように精度良く制御することができ、好適である。
【0010】
【実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に本実施の形態の切替装置用アクチュエータにより駆動状態が切替えられる駆動切換装置10の断面図を示す。図1では各構成が見難くならないように一部の構成を除いてハッチングを省略している。
【0011】
駆動切替装置10は変速機(図示せず)の出力である入力軸24と車両の前輪駆動軸12と後輪駆動軸11との間に配設されており、後述する駆動切替装置用アクチュエータ30の作動によって車両の駆動状態を2輪駆動、4輪駆動(センターデフロック)及び4輪駆動(センターデフフリー)の3つの状態に切替える装置である。尚、本実施の駆動切替装置10は、これらの3つの状態に加え、減速機23によって4輪駆動時における終減速比をハイギヤとローギヤに切替可能な構成となっている。ハイ&ローシフトレバー20を運転席から手動で切替えることによってハイギヤとローギヤとの切替えが行われる。後輪駆動軸11には入力軸24を介して回転駆動力が伝達され、後輪駆動軸11の回転駆動力はセンターデフユニット13からサイレントチェーン19を介して前輪駆動軸12に伝達可能に構成されている。センターデフユニット13は前輪駆動軸12と後輪駆動軸11との間の回転数の差を吸収する装置であり、遊星歯車機構によって構成されている。
【0012】
駆動切替装置10の構成について説明する。駆動切替装置10は、駆動切替装置用アクチュエータ30の出力部材であるロッド33に連結される第1シャフト14と、第1シャフト14と並行に配設される第2シャフト15と、第1シャフト14及び第2シャフト15に対して所定の範囲内で軸方向に移動可能に配設される2駆−4駆切替シフトフォーク16及びセンターデフロックシフトフォーク17と、各シフトフォーク16、17の端部に固定されるスリーブ16A、17Aとを備えている。第1シャフト14及び第2シャフト15には、各シャフト14、15に対するシフトフォーク16、17の軸方向の移動可能な範囲を規定するために複数の大径部14A、15Aが形成され、第1シャフト14が軸方向へ移動して各シフトフォーク16、17が大径部14A、15Aに引っ掛かることでシフトフォーク16、17のそれぞれの軸方向位置が規定される。
【0013】
駆動切替装置10による駆動状態の切替について説明する。本実施の形態の駆動切替装置はロッド33の位置に応じて車両の駆動状態を2輪駆動、4輪駆動(センターデフロック)及び4輪駆動(センターデフフリー)の3つの状態に切替え、ロッド33の位置に応じて第1シャフト14が軸方向に移動されることで各シャフト14、15に配設される2駆−4駆切替シフトフォーク16及びセンターデフロックシフトフォーク17が軸方向に移動して、各シフトフォーク16、17の端部に設けられたスリーブ16A、17Aが軸方向に移動される。これによって車両の駆動状態が切替えられる。4輪駆動(センターデフフリー)状態では、前輪駆動軸12側の部材とセンターデフユニット13とが連結されて、遊星歯車機構の遊星歯車作用によって両駆動軸11、12の回転数の差を吸収しながら後輪駆動軸11の回転駆動力がサイレントチェーン19を介して前輪駆動軸12に伝達される。4輪駆動(センターデフロック)状態ではスリーブ17Aが図面上側の位置となってセンターデフユニット13の遊星歯車機構がロックされ、前輪駆動軸12と後輪駆動軸11とが直結状態となり、両駆動軸11、12は同じ回転数で回転駆動する。また、2輪駆動の状態では前輪駆動軸12側の部材とセンターデフユニット13が連結されずに、後輪駆動軸11のみに入力軸24の回転駆動力が伝達される。
【0014】
次に、駆動切替装置用アクチュエータ30について詳細に説明する。図2は本実施の形態における駆動切替装置用アクチュエータ30の断面図、図3は図2のA視図である。駆動切替装置用アクチュエータ30は、通電電流に応じて回転駆動するモータ31と、モータ31の出力軸31Aの回転トルクを軸方向の推力に変換して出力する出力機構32と、出力機構32を介してモータ31の回転トルクに応じた推力が伝達され、伝達された推力に応じて位置が変位する出力部材としてのロッド33と、モータ31の出力軸31Aと出力機構32との間に配設されロッド33側から出力軸31A側へ伝達される動力により出力軸31Aが回転するのを禁止する逆転禁止機構としてのサイクロイドギヤ34と、サイクロイドギヤ34と出力機構32との間に配設され、モータ31の回転時且つロッド33の往復動不可時におけるモータ31の回転を吸収する回転吸収機構35と、回転吸収機構35と出力軸31Aとの間に配設され、出力軸31Aの回転角度を検出するリミットスイッチ36とをハウジング37内に配設している。尚、サイクロードギア34の代わりにウォームギアを用いてもよい。更に駆動切替装置要アクチュエータ30は、外部からの信号を入力して車両の駆動状態を選択し、選択された駆動状態となるべくモータ31への通電を出力する制御機構40をハウジング37の外部に備えている。制御機構40の回路構成を図4に示す。
【0015】
回転吸収機構35は、サイクロイドギヤ34を介してモータ31の出力軸31Aの回転を伝達可能なモータ側回転部材35Aと、一端がモータ側回転部材35Aに固定され且つモータ側回転部材35Aの回転方向に弾縮可能な弾性部材としてのスパイラルスプリング35Bと、スパイラルスプリング35Bの他端に固定されるとともに出力機構32に回転力を伝達可能な出力側回転部材35Cと、モータ側回転部材35Aと出力側回転部材35Cとの間に配設されるプレート35Dと、を備えている。
【0016】
リミットスイッチ36は4つの端子a、b、c、dを有し、出力軸31Aの回転角度に応じて各端子における接点の接触・非接触の組み合せが変化して出力軸31Aの回転角度を検出するものであり、3つの駆動状態に対応したロッド33の位置及び各位置の中間位置が検出可能である。表1はリミットスイッチ36の各端子a、b、c、dの接触状態と車両の駆動状態の設定位置との関係を示す表である。表1において○は接点の接触時を示し、空欄は非接触時を示している。
【0017】
【表1】
表1に示すように4つの端子a、b、c、dの接触状態が変化することでリミットスイッチ36の設定位置I〜Vを検出し、更に設定位置がI〜Vのどの位置にあるかによって車両の駆動状態の設定位置A〜C、及びそれらの中間位置が検出される。ここで、設定位置Aは2輪駆動、設定位置Bは4輪駆動(センターデフフリー)、設定位置Cは4輪駆動(センターデフロック)に対応するロッド33の軸方向位置を示している。尚、リミットスイッチ36の端子aはアースであり、常時接触している。
【0018】
制御機構40について説明する。制御機構40は、外部からの信号であるバッテリー(図示せず)から供給される電源、車速、手動スイッチ50のオン・オフ、リミットスイッチ36の各端子b、c、dの接触・非接触、及びモータ31に流れる電流を入力して、これら入力された信号に応じた駆動状態となるようにモータ31への通電電流を算出し、この算出された電流値を出力すべくリレー42、43及びFET44、45のオン・オフを出力するCPU41により構成される。モータ31に流れる電流に関しては、抵抗47に流れる電流をオペアンプ46にて第1所定電流値I1、第2所定電流値I2と比較することで、モータ31に流れる電流が第1所定電流値I1、或いは第2所定電流値I2に達しているか否かを検知している。
【0019】
駆動切替装置用アクチュエータ30の作動について、図5のフローチャートおよび図6〜図9のタイムチャートを用いて説明する。本実施の形態では4輪駆動(センターデフフリー)から4輪駆動(センターデフロック)へ切替わるときの各構成の作動を用いて説明する。図6および図8はモータ31に流れる電流と時間、図7および図9はロッド33のストロークと時間の関係をそれぞれ示している。
【0020】
制御がスタートすると、先ずステップS100に進んで、駆動切替装置10に切替の要求があったか否かを判断すべく、手動スイッチ50がオンされたか否かを判定する。手動スイッチ50がオンされたと判定されると、切替要求有りと判断してYesと判定されてステップS110に進んでCPU41がリレー42、43及びFET44、45のオン・オフ信号を出力し、モータ31への通電を開始する(t0)。
【0021】
そして、ステップS120に進んで、モータ31への通電開始によりモータ31に流れる突入電流を意図的に抑える制御(突入制御)が完了したか否かを判断する。このステップS120では、実際にはステップS110でモータ31への通電が開始されてから所定の時間(t1)が経過したか否かを判定している。ステップS120は、時間(t1)が経過するまで繰り返し処理される。
【0022】
ステップS120でYesと判定されると、ステップS130に進んでモータ31を常時通電する制御を実行する。ステップS130の常時通電が開始すると、安定した電流I2がモータ31に流れて出力軸31Aが回転駆動し、出力機構32を介してロッド33が軸方向に変位する。時間t0〜t2まではロッド33の軸方向の変位は規制されることなく時間に比例してロッド33がストロークする。尚、時間t0〜t2の間でスパイラルスプリング35Bに作用する荷重は各部材の摺動抵抗だけである。
【0023】
次に、ステップS140にて、表1で示したリミットスイッチ36の設定位置モータ31への通電が開始されてからの時間、およびモータ31に流れる電流の大きさに基づいて、ロッド33の移動が完了したか(ロッド33が所望の位置に移動したか)否かを判定する。ここで、ロッド33のストロークに伴うセンターデフロックシフトフォーク17の軸方向の変位に際して、スリーブ17Aの内外周に形成されたスプラインとセンターデフユニット13に形成されたスプラインとが噛合うと、センターデフユニット13の遊星歯車機構が作用しないようにスリーブ17Aが遊星歯車機構を一体回転させてセンターデフロック状態となって、ロッド33の移動が完了する。しかしながら、スリーブ17Aが軸方向に変位してもセンターデフフリーの状態では遊星歯車機構が作用しているためにスリーブ17Aの内外周に形成されたスプラインとセンターデフユニット13に形成されたスプラインとは直ぐには噛合わず、スリーブ17Aのスプラインとセンターデフユニット13のスプラインとが噛合ってロッド33の移動が完了するまでは、スパイラルスプリング35Bが弾縮した状態(以下、待ち状態と称す)を保持している。この待ち状態には、ロッド33が軸方向に変位できない状態(第1状態)と、ロッド33が所定の負荷を受けながら軸方向に変位する状態(第2状態)の2つの状態があり、これらの状態の下では、モータ31に流れる電流値は徐々に大きくなる。
【0024】
ロッド33の移動が完了していないときにはステップS140でNoと判定されて、ステップS150に進む。ステップS150にて、モータ31に流れる電流が第2所定電流値I2以上であるか否かが判定される。上述した第1状態或いは第2状態の下ではスプラインが正常に噛合っていないためモータ31に負荷がかかり、モータ31に流れる電流は第2所定電流値I2以上になる。尚、第2所定電流値I2は、スプラインが正常に噛合った状態でロッド33が余分な負荷を受けることなく移動するときにモータ31に流れる電流値Isよりも若干大きい電流値に設定されており、電流値Isは、時間t1からt2の範囲においてモータ31に流れる電流値と同等の値である。
【0025】
モータ31に流れる電流が第2所定電流値I2以上であると、ステップS150でYesと判定されて、ステップS160に進む。ステップS160では、モータ31に流れる電流が第1所定電流値I1(I1>I2)より小さいか否かが判定される。尚、第1所定電流値I1は、モータ31への通電が行われているにもかかわらずスプラインが噛合わずにロッド33がロック状態となってロッド33が作動不可となる第1状態において、モータ31に流れる電流値となるように設定されている。つまり、第1所定電流値I1は、モータ31の出力軸31Aが回転できない状態でモータ31への通電が制限されないとき(常時通電時)に、モータ31を流れるであろうと推測される電流値である。
【0026】
ステップS160においてモータ31の電流が第1所定電流値I1以上である場合(図6の時間t3)には、ステップS160にてNoと判定され、ステップS180へと進む。この場合には、スプラインが噛合わずにロッド33がロック状態となってロッド33が作動不可となる第1状態と判断される(図7の時間t2からt5)。
【0027】
ステップS180に進むと、モータ31の発熱を抑えるべく、モータ31の通電電流を制限する。ステップS180では、PWM制御によりモータ31に流れる電流を第3所定電流I3(I1>I3>I2)に設定するとともにON・OFF制御により電流の通電・非通電を行うように設定されている。具体的には、一旦ステップS180が実行されると、PWM制御にてモータ31の電流を第3所定電流値I3とし、カウンタを1つインクリメントする。ステップS180が実行されるとステップS140に戻り、再びロッド33の移動が完了したか否かを判定する。ステップS180の処理はロッド33の移動が完了しないかぎり繰り返し実行され、カウンタの値がN1になるまでモータへの通電電流は第3所定電流値I3を維持し続ける。カウンタの値がN1になるとカウンタをクリアし、通電電流のON制御からOFF制御に切替わる。その後、ステップS180を実行するときにはモータ31への通電を停止するとともにカウンタを1つインクリメントする。ロッド33の移動が完了、或いはモータ31に流れる電流の値が変化しないかぎり更にステップS180が繰り返し実行され、カウンタの値がN2になるまでモータへの通電は行われない。そして、カウンタの値がN2になるとカウンタをクリアし、電流のOFF制御から再びON制御に切替わる。このように、ロッド33の移動が完了することなくステップS180が繰り返し(N1+N2以上)実行されると、モータ31への通電電流のPWM制御およびON・OFF制御が行われて、過電流によるモータ31の発熱を抑える。ここで、ステップS180の実行によって図6の時間t3〜t5であらわされるPWM制御及びON・OFF制御を併せて間欠通電制御1と称する。尚、出力軸31Aはサイクロイドギヤ34を介して回転吸収機構35に連結されているので、モータ31が非通電(OFF制御中)になっても出力軸31Aが逆方向に回転することはなく、電流の通電・非通電のON・OFF制御が可能になる。
【0028】
ステップS160においてモータ31の電流が第1所定電流値I1より小さい場合(図8の時間t3)には、ステップS160でYesと判定され、ステップS170へと進む。ステップS160でYesと判定されたときには、モータ31を流れる電流は第2所定電流値I2と第1所定電流値I1との間である。この場合には、ロッド33は作動しているが、モータ31の出力軸31Aには負荷がかかっている第2状態と判断される(図9の時間t3からt4)。この第2状態は、例えば、スプラインが完全には噛合っていないがモータ31の駆動により得られるロッド33の推力によってゆっくりとスプラインが噛合っていく場合や、遊星歯車機構の作動により遊星歯車機構のスプラインの側面とロッド33のスプラインの側面との摺接時の負荷が大きい場合などが考えられる。ステップS170では、ステップS150でYesと判定されてからの時間が、所定時間ts以上であるか否かを判定している。つまり、モータ31が第2状態になってからの時間が所定時間tsを経過したか否かを判定している。ステップS170における所定時間tsは、モータ31の第2状態が継続されたときのモータ31の発熱量が、モータ31の許容発熱量を越えない範囲となるようにあらかじめ設定されており、モータ31に流れる電流の値に応じて設定されている。モータ31が第2状態であるが所定時間tsを越えていなければ、ステップS170にてNoと判定され、ステップS130に戻りモータ31へ常時通電する。第2状態が所定時間ts以上継続されると(図8の時間t4)、ステップS170にてYesと判定され、ステップS190に進む。
【0029】
ステップS190に進むと、モータ31の発熱を抑えるべく、モータ31の通電電流を制限する。ステップS190では、PWM制御によりモータ31に流れる電流を第2所定電流I2に設定するとともにON・OFF制御により電流の通電・非通電を行うように設定されている。具体的には、一旦ステップS190が実行されると、PWM制御にて第2所定電流値I2を維持し、カウンタを1つインクリメントする。ステップS190が実行されるとステップS140に戻り、再びロッド33の移動が完了したか否かを判定する。ステップS190の処理はロッド33の移動が完了しないかぎり繰り返し実行され、カウンタの値がN3になるまでモータへの通電電流は第2所定電流値I2を維持し続ける。カウンタの値がN3になるとカウンタをクリアし、通電電流のON制御からOFF制御に切替わる。その後、ステップS190を実行するときにはモータ31への通電を停止するとともにカウンタを1つインクリメントする。ロッド33の移動が完了、或いはモータ31に流れる電流の値が変化しないかぎり更にステップS190が繰り返し実行され、カウンタの値がN4になるまでモータへの通電は行われない。そして、カウンタの値がN4になるとカウンタをクリアし、電流のOFF制御から再びON制御に切替わる。このように、ロッド33の移動が完了することなくステップS190が繰り返し(N3+N4以上)実行されると、モータ31への通電電流のPWM制御およびON・OFF制御が行われて、過電流によるモータ31の発熱を抑える。ここで、ステップS190の実行によって図8の時間t4〜t5であらわされるPWM制御及びON・OFF制御を併せて間欠通電制御2と称する。
【0030】
第1状態から間欠通電制御1を行った後にスリーブ17Aのスプラインとセンターデフユニット13のスプラインとが噛合ってロッド33が所望の位置に近づく、或いは第2状態から間欠通電制御2を行った後にロッド33が徐々に動作して所望の位置に近づくと、スパイラルスプリング35Bは弾縮状態から非弾縮状態に移行していくので、スパイラルスプリング35Bの荷重が小さくなる。したがって、モータ31の出力軸31Aにかかる負荷は小さくなり、モータ31を流れる電流は第3所定電流値I3或いは第2所定電流値I2より小さくなる(図6および図8の時間t5)。そしてモータ31を常時通電する制御を実行(時間t6)する。この状態で常時通電が開始されると安定した電流Isがモータ31に流れて出力軸31Aが回転駆動し、スリーブ17Aがスプラインに沿って駆動状態の切替え完了の位置まで変位する(時間t6からt7)。ロッド33の移動が完了するとリミットスイッチ36が所望の位置に切替えられるので、ステップS140にて、ロッド33の移動が完全に完了したと判断されて、ステップS220に進んでモータ31への通電を停止するとともに、本制御を一旦終了する。このように、上述した各ステップが実行されることで、モータ31の発熱を抑えながら駆動切替装置の4輪駆動(センターデフフリー)から4輪駆動(センターデフロック)への切替えが完了する。
【0031】
本実施の形態では、上述した処理(S130〜S190)は、ステップS140にてロッド33の移動が完了したと判定されるまで行われるようになっているが、駆動切替装置の非常時への対応を考慮して、モータ31への通電が開始してから長時間経過してもロッド33の移動が完了しない場合にはモータ31への通電を停止するなどの制御を付加してもよい。
【0032】
また、本実施の形態では、ステップS160でYesと判定され第1状態から実行される間欠通電制御1と、ステップS170でYesと判定され第2状態から実行される間欠通電制御2とを異なる通電制御として説明したが、モータ31の発熱量が許容範囲内であれば、第1状態と第2状態におけるPWM制御の電流値、電流をON制御からOFF制御に切替える際のカウンタの値、或いは電流をOFF制御からON制御に切替える際のカウンタの値を同一の値に設定してもよい。
【0033】
更に、上述した実施の形態では、モータ31に流れる電流の大きさに応じて電流をデューティ制御することでモータ31の発熱を抑えるようにしたが、これ以外の方法として、モータ31の温度を検出する温度センサを備えるようにして、第1状態のときのモータ31の温度と第2状態のときのモータ31の温度とに応じて、CPU41がモータ31への通電を制限するようにしてもよい。また、モータ31の温度以外に、モータ31の出力軸31Aにかかる負荷の大きさを直接検出して第1状態と第2状態とを判断し、間欠通電制御を行うようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、制御機構は第1状態に達した時点でモータの通電を制限するので、モータへの通電電流が抑えられてモータには過電流が流れることなく、モータの発熱が抑えられる。また、制御機構は、第2状態が所定時間継続した時点でモータへの通電を制限することでモータの発熱が許容範囲を越えないようにして、モータの発熱を確実に抑えることが可能になる。これによって、モータの発熱のおそれがある場合には確実にモータの通電が制限されることになるので、モータを小型化することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における駆動切換装置の断面図である。
【図2】本実施の形態における駆動切替用アクチュエータの断面図である。
【図3】図2のA視図である。
【図4】本実施の形態における制御機構の回路図である。
【図5】本実施の形態における制御機構による制御を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態における駆動切替用アクチュエータに係るタイムチャートである。
【図7】本実施の形態における駆動切替用アクチュエータに係るタイムチャートである。
【図8】本実施の形態における駆動切替用アクチュエータに係るタイムチャートである。
【図9】本実施の形態における駆動切替用アクチュエータに係るタイムチャートである。
【符号の説明】
10・・・駆動切替装置 11・・・後輪駆動軸
12・・・前輪駆動軸 13・・・センターデフユニット
14・・・第1シャフト 15・・・第2シャフト
16・・・2駆−4駆切替シフトフォーク
17・・・センターデフロックシフトフォーク
19・・・サイレントチェーン 20・・・ハイ&ローシフトレバー
23・・・減速機 24・・・入力軸
30・・・駆動切替装置用アクチュエータ 31・・・モータ
32・・・出力機構 33・・・ロッド(出力部材)
34・・・サイクロイドギヤ(逆転禁止機構)
35・・・回転吸収機構
36・・・リミットスイッチ 37・・・ハウジング
40・・・制御機構 50・・・手動スイッチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an actuator of a driving wheel switching device that switches a driving state of a vehicle.
[0002]
[Prior art]
As a conventional drive wheel switching device, there is a technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 8-223398. In this publication, a motor that generates an output torque corresponding to an energization current, a rod that reciprocates in the axial direction, and an output torque of the motor that is converted into axial thrust and transmitted to the rod, the motor is energized. A power transmission mechanism that reversely rotates the motor with a load on the rod when stopped, and energization of the motor for a predetermined time (1 second), and when a current exceeding the predetermined value flows to the motor, the current is PWM (pulse width modulation) ) Disclosed is a technology that employs a thrust actuator that includes a motor drive circuit that limits the energization current so that the output torque does not exceed a predetermined torque as an actuator for a switching device that switches between two-wheel drive and four-wheel drive. ing.
[0003]
According to this technology, the energization current flowing through the motor is limited and the output torque of the motor is suppressed, so that a large load is not applied to the rod and the power transmission mechanism, and the power transmission mechanism and components can be downsized. .
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the thrust actuator disclosed in the above publication is controlled so as to limit the energization current to the motor when the load applied to the motor exceeds a predetermined value when the rod is locked during driving of the motor. In the state that some load is applied to the rod even though the rod is moving, the load applied to the motor is smaller than the load at the time of locking but larger than the load in the normal state (the state when the rod moves smoothly). In this state, the energization current to the motor is not limited. For this reason, if the load applied to the rod is smaller than that at the time of locking and larger than normal, the motor may generate heat due to the current supplied to the motor.
[0005]
Therefore, in view of the above circumstances, the present invention is in a state where the load applied to this member is in a normal state (the rod moves smoothly) even when a member such as a rod moved by driving the motor does not become inoperable. It is a technical problem to provide an actuator for a drive switching device capable of suppressing the heat generation of a motor as much as possible when the load applied to the member is greater than a state in which the load is minimized.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above technical problem, the invention of
[0007]
According to the first aspect, the driving state is selected by the signal input to the control mechanism and the motor is energized, and the rotational torque is applied to the output member from the output shaft through the reverse rotation prohibiting mechanism, the rotation absorbing mechanism, and the output mechanism. Is transmitted. Here, when the driving state is not smoothly switched and the output member becomes inoperable, the rotation absorbing mechanism absorbs the rotation of the motor, and the output member does not operate and enters the first state. Since the control mechanism limits the energization of the motor when it reaches the first state, the energization current to the motor is suppressed, and no overcurrent flows through the motor, so that the heat generation of the motor is suppressed. Further, when the output state is not smoothly switched and the output member operates while receiving a predetermined load, the second state is obtained. In the second state, since the output member is operated, the load applied to the motor is smaller than in the first state, and the heat generation of the motor is lower than that in the first state. However, if the second state continues, the motor may gradually generate heat. For this reason, the control mechanism can reliably suppress the heat generation of the motor by limiting the energization to the motor when the second state continues for a predetermined time so that the heat generation of the motor does not exceed the allowable range. . As a result, when there is a possibility of heat generation of the motor, the energization of the motor is surely limited, so that the motor can be reduced in size.
[0008]
Specifically, as shown in
[0009]
More preferably, as shown in
[0010]
Embodiment
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows a cross-sectional view of a drive switching device 10 in which the drive state is switched by the switching device actuator of the present embodiment. In FIG. 1, hatching is omitted except for some components so that each component is not easily seen.
[0011]
The drive switching device 10 is disposed between an
[0012]
The configuration of the drive switching device 10 will be described. The drive switching device 10 includes a
[0013]
The switching of the drive state by the drive switching device 10 will be described. The drive switching device according to the present embodiment switches the driving state of the vehicle to three states of two-wheel drive, four-wheel drive (center differential lock), and four-wheel drive (center differential free) according to the position of the
[0014]
Next, the drive
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
[Table 1]
As shown in Table 1, when the contact state of the four terminals a, b, c, and d changes, the setting positions I to V of the
[0018]
The
[0019]
The operation of the drive
[0020]
When the control is started, first, the process proceeds to step S100, and it is determined whether the
[0021]
Then, the process proceeds to step S120, and it is determined whether or not the control (inrush control) for intentionally suppressing the inrush current flowing in the
[0022]
If it determines with Yes at step S120, it will progress to step S130 and the control which always energizes the
[0023]
Next, in step S140, the movement of the
[0024]
When the movement of the
[0025]
If the current flowing through the
[0026]
If the current of the
[0027]
In step S180, the energization current of the
[0028]
If the current of the
[0029]
In step S190, the energization current of the
[0030]
After the
[0031]
In the present embodiment, the above-described processing (S130 to S190) is performed until it is determined in step S140 that the movement of the
[0032]
Further, in the present embodiment, the
[0033]
Furthermore, in the above-described embodiment, heat generation of the
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, when the control mechanism reaches the first state, the energization of the motor is limited. Therefore, the energization current to the motor is suppressed, and no overcurrent flows through the motor, so that the heat generation of the motor is suppressed. In addition, the control mechanism can reliably suppress the heat generation of the motor by limiting the power supply to the motor when the second state continues for a predetermined time so that the heat generation of the motor does not exceed the allowable range. . As a result, when there is a possibility of heat generation of the motor, the energization of the motor is surely limited, so that the motor can be reduced in size.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a drive switching device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of a drive switching actuator in the present embodiment.
FIG. 3 is a view on A in FIG. 2;
FIG. 4 is a circuit diagram of a control mechanism in the present embodiment.
FIG. 5 is a flowchart showing control by a control mechanism in the present embodiment.
FIG. 6 is a time chart according to the drive switching actuator in the present embodiment.
FIG. 7 is a time chart according to the drive switching actuator in the present embodiment.
FIG. 8 is a time chart according to the drive switching actuator in the present embodiment.
FIG. 9 is a time chart according to the drive switching actuator in the present embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Drive switching device 11 ... Rear-wheel drive shaft
12 ... Front
14 ...
16 ... 2WD-4WD shift fork
17 ... Center differential lock shift fork
19 ...
23 ...
30 ... Actuator for
32 ...
34 ... Cycloid gear (reverse rotation prohibition mechanism)
35 ... Rotation absorption mechanism
36 ...
40 ...
Claims (3)
該モータの出力軸の回転トルクを出力する出力機構と、
該出力機構を介して前記モータの回転トルクに応じた推力が伝達されるとともに位置の変位に応じて車両の駆動状態を切替え可能な出力部材と、
外部からの信号を入力して車両の駆動状態を選択するとともに選択された駆動状態となるべく前記モータへの通電を出力する制御機構と、
前記モータの出力軸と前記出力機構との間に配設され前記出力部材側から前記モータの出力軸側へ伝達される動力により前記出力軸が回転するのを禁止する逆転禁止機構と、
該逆転禁止機構と前記出力機構との間に配設され、前記モータの回転時且つ前記出力部材の作動不可時における前記モータの回転を吸収する回転吸収機構と、
を備え、前記制御機構は、前記モータの通電時において前記出力部材が作動不可となる第1状態を検出した場合には、前記第1状態に達した時点で前記モータへの通電を制限し、前記モータの通電時において前記出力部材が所定の負荷を受けながら作動する第2状態を検出すると、前記第2状態が所定時間継続した時点で前記モータへの通電を制限し、
前記第1状態は、前記モータに流れる電流が、前記モータの通電時において前記出力部材が作動不可となるときに前記モータに通電される電流値である第1所定電流値以上となる状態であり、前記第2状態は、前記モータに流れる電流が、前記第1所定電流値より小さく且つ前記出力部材が所定の負荷を受けながら作動するときに前記モータに通電される電流値である第2所定電流値以上となる状態であり、
前記制御機構は、前記モータの通電時において前記第1状態を検出した場合には、前記第1状態に達した時点で前記モータに流れる電流を前記第1所定電流値と前記第2所定電流値の間の電流値である第3所定電流値に設定し、前記モータの通電時において前記第2状態を検出した場合には、前記第2状態が前記所定時間継続した時点で、前記モータに流れる電流を前記第2所定電流値に設定し、
前記第2所定電流値は、前記出力部材が余分な負荷を受けることなく作動するときに前記モータに流れる所定の電流値よりも大きい電流値である、駆動切替装置用アクチュエータ。A motor that rotates according to the energization current;
An output mechanism for outputting the rotational torque of the output shaft of the motor;
An output member capable of transmitting a thrust according to the rotational torque of the motor via the output mechanism and switching a driving state of the vehicle according to a displacement of the position;
A control mechanism for inputting a signal from the outside to select a driving state of the vehicle and outputting an energization to the motor as much as possible in the selected driving state;
A reverse rotation prohibiting mechanism that is disposed between the output shaft of the motor and the output mechanism and prohibits the output shaft from rotating by power transmitted from the output member side to the output shaft side of the motor;
A rotation absorbing mechanism disposed between the reverse rotation prohibiting mechanism and the output mechanism, and absorbing the rotation of the motor when the motor is rotating and when the output member is not operable;
The control mechanism, when detecting the first state in which the output member becomes inoperable when the motor is energized, restricts energization to the motor when the first state is reached, When detecting the second state in which the output member operates while receiving a predetermined load during energization of the motor, the energization to the motor is limited when the second state continues for a predetermined time ,
The first state is a state in which the current flowing through the motor is equal to or greater than a first predetermined current value that is a current value that is supplied to the motor when the output member is inoperable when the motor is energized. The second state is a second predetermined value that is a current value that is supplied to the motor when the current flowing through the motor is smaller than the first predetermined current value and the output member operates while receiving a predetermined load. It is in a state where the current value is exceeded,
When the control mechanism detects the first state when the motor is energized, the current flowing through the motor at the time when the first state is reached is changed to the first predetermined current value and the second predetermined current value. If the second state is detected when the motor is energized, the second state flows to the motor when the second state continues for the predetermined time. Setting the current to the second predetermined current value;
The drive switching device actuator , wherein the second predetermined current value is a current value larger than a predetermined current value flowing through the motor when the output member operates without receiving an extra load .
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