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JP4775095B2 - 高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法 - Google Patents

高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法に関するものである。アミノメチレンホスホン酸類は、多くの金属に配位するキレート剤として周知であり、過酸化物の分解防止安定剤等多種多様な用途に用いられている。
近年、半導体産業では工程の微細化が進んでおり、シリコンウエハ清浄度の向上、工程簡略化を目的とするシリコンウエハの洗浄液として用いられている過酸化水素水、アンモニア水等にアミノメチレンホスホン酸を添加し、キレート能を付加してウエハ上の金属を除去する手法が用いられている。
アミノメチレンホスホン酸の製造法としては、塩酸酸性下、アンモニア、アンモニウム化合物又はアミン及びアルデヒド又はケトンおよびホスホン酸と反応させてアミノアルキレンホスホン酸を得る方法などが知られている(特許文献1、非特許文献1参照)。
半導体産業向けのシリコンウエハ洗浄液は、その性格上高純度である必要があり、アミノメチレンホスホン酸は、装置材質例えばステンレスからの溶出、環境、原材料からの持ち込みに等よる金属不純物を極力減らす必要がある。通常、半導体向けの洗浄液中の金属濃度は10ppb以下が望ましい。そこで、具体的な製造対策としては装置材質、高純度の原材料の選定等を行うなどがあるが、このような対策を実施しても、50重量%アミノメチレンホスホン酸中の金属濃度を2ppmレベル以下にするのは困難である。
アミノメチレンホスホン酸中の金属濃度を低減する方法として、カチオン交換樹脂への通液等が行われている。ただし、塩酸存在下ではナトリウム等のカチオンはカチオン交換樹脂に通液しても除去することができない。しかし、電気透析などによりアミノメチレンホスホン酸水溶液から塩酸を除去したものをカチオン交換樹脂に通液すれば、ナトリウム等の除去は可能となる。しかし、キレートしやすい鉄等の一部の金属は、カチオン交換樹脂に通液しても除去できない。
米国特許3,288,846号公報 Journal of Organic Chemistry 第31巻1603頁
本願の課題は、アミノメチレンホスホン酸中に含まれる金属を簡便な方法で除去することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、アミノメチレンホスホン酸を塩酸濃度が17〜37重量%の水溶液にして、塩化物イオン型アニオン交換樹脂に通液することにより、塩酸存在下で、カチオン交換樹脂では除去困難な金属である鉄が容易に除去されることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法において、粗アミノメチレンホスホン酸を塩酸濃度が17〜37重量%の水溶液として、該水溶液を塩化物イオン型アニオン交換樹脂に通液することを特徴とする高純度アミノメチレンホスホンの製造方法に関するものである。
本発明により、アミノメチレンホスホン酸をロスすることなく容易に鉄を除去し、高純度アミノメチレンホスホン酸を得ることが可能となり、半導体のシリコンウエハ洗浄液の成分として、過酸化水素水、及びアンモニア水等へ添加しその機能を向上する目的などに使用可能となる。また、本発明のアミノメチレンホスホン酸は半導体関連用途以外にも、その必要とされるスペックを満たせば使用可能である。
本発明は、塩酸酸性下、アンモニアまたはアミンをホルムアルデヒド、ホスホン酸と反応し、得られたアミノメチレンホスホン酸に適用できる。アミノメチレンホスホン酸には、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、1,2−プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)およびこれらの塩、並びに酸化体が挙げられる。
塩酸濃度とアミノメチレンホスホン酸濃度に最適化は次のように考慮できる。塩酸濃度が高いほど鉄の除去能力は上がるが、アミノメチレンホスホン酸の通液効率は下がる。逆にアミノメチレンホスホン酸の濃度が高くなるほど、原料の通液効率は上がるが、粘度が高くなるため、高い能力を持つポンプが必要となる。以上を踏まえてコスト効率を考慮すると塩酸17〜37重量%であり、粗アミノメチレンホスホン酸15〜50重量%、好ましくは20〜35重量%である。また、塩酸は、樹脂への負担を考慮すると金属濃度の低いものが好ましい。
使用する塩化物イオン型アニオン交換樹脂は、スチレン−ジビニルベンゼン型のトリメチルアンモニウム型やジメチルエタノールアンモニウム型等の強塩基型や、アクリル系などの弱塩基型でもよい。塩化物イオン型アニオン交換樹脂の製造法について、アニオン交換樹脂に適当な濃度の塩酸を適当な量、通液することにより簡単に調製できる。また、一般的なアニオン交換樹脂は塩化物イオン型で販売されており、その使用に当たっては純水通液等の簡単な洗浄でよい。
アミノメチレンホスホン酸の精製設備について述べる。アミノメチレンホスホン酸を半導体産業用途に用いる場合、ステンレスなどは、金属成分の溶出のある設備は好ましくなく、接液部がガラスやテフロン(登録商標)など金属成分の溶出がないカラム及びポンプを使用することが好ましい。接液部を、事前に鉄など金属成分の溶出がない清浄化状態にして使用する。清浄化の方法としては、希塩酸、脱イオン水による洗浄がある。
次に、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
本実施例において使用したジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸は、ソルーシア製のDEQUEST2060S(ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(以下、DTPPと略す)を50重量%、塩酸15重量%含有)である。
実施例1
陰イオン交換樹脂PA318(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムに空間速度(流量を樹脂体積で除した値、以下SVと略す)10の流速で、鉄を5.8ppm含むDEQUST2060Sと特級塩酸を重量比2:1で混合して、DTPP33重量%、塩酸22重量%のDTPP水溶液を、20通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、DTPP50重量%換算で0.3ppmとなった。
実施例2
陰イオン交換樹脂PA318(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムにSV10の流速で、鉄を5.8ppm含むDEQUST2060Sと特級塩酸を重量比1:1で混合して、DTPP25重量%、塩酸26重量%のDTPP水溶液を、20通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、DTPP50重量%換算で0.6ppmとなった。
実施例3
陰イオン交換樹脂PA318(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムにSV10の流速で、鉄を5.8ppm含むDEQUST2060Sと特級塩酸を重量比1:2で混合して、DTPP17重量%、塩酸30重量%のDTPP水溶液を、20通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、DTPP50重量%換算で0.2ppmとなった。
実施例4
陰イオン交換樹脂SA10A(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムにSV20の流速で、鉄を10.5ppm含むDEQUST2060Sと特級塩酸を重量比1:1で混合して、DTPP25重量%、塩酸26重量%のDTPP水溶液を、250通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、DTPP50重量%換算で1.6ppmとなった。
比較例1
陰イオン交換樹脂PA318(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムにSV10の流速で、鉄を5.8ppm含むDEQUST2060Sと特級塩酸と純水を重量比4:1:1で混合して、DTPP33重量%、塩酸16重量%のDTPP水溶液を、20通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、DTPP50重量%換算で6.3ppmとなった。
比較例2
陰イオン交換樹脂PA318(三菱化学製、塩化物イオン型)を10ml、充填した内径10mmφ、高さ230mmのテフロン(登録商標)製のカラムにSV10の流速で、鉄を5.8ppm含むDEQUST2060S(DTPP50重量%、塩酸15重量%)を、20通液倍数まで通液した。通液後の鉄濃度は、7.5ppmとなった。

Claims (2)

  1. 高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法において、粗アミノメチレンホスホン酸の濃度が15〜50重量%、塩酸濃度が17〜37重量%の水溶液として、該水溶液を塩化物イオン型アニオン交換樹脂に通液することを特徴とする高純度アミノメチレンホスホンの製造方法。
  2. アミノメチレンホスホン酸がジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸である請求項1記載の高純度アミノメチレンホスホン酸の製造方法。
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