JP4762753B2 - 薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法 - Google Patents
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Description
単結晶半導体基板上に、p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む単結晶半導体層を形成する工程と、
上記単結晶半導体層における上記単結晶半導体基板側とは反対側の受光面側に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極と上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極とを形成する工程と、
上記n型電極に接続されたn型インターコネクタと上記p型電極に接続されたp型インターコネクタとを形成する工程と、
上記単結晶半導体層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂を形成する工程と、
上記単結晶半導体基板および上記単結晶半導体層の一部をエッチング除去する工程と、
上記単結晶半導体基板および上記単結晶半導体層の一部が除去された後の上記単結晶半導体層における上記受光面側とは反対側の面に裏面電極を形成する工程と
を備えたことを特徴としている。
上記単結晶半導体層の厚さは、0.5μm以上且つ30μm以下である。
上記低熱収縮率の透明樹脂は、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかである。
上記低熱収縮率の透明樹脂は、シリコン樹脂とポリイミド樹脂との積層複合体、シリコン樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との積層複合体、あるいは、シリコン樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂との積層複合体の何れかである。
上記半導体基板は、Si,Ge等の元素半導体基板またはGaAs等の化合物半導体基板からなる。上記半導体基板は、好ましくは単結晶半導体基板である。その場合には、その上に容易にエピタキシャル層を形成することができるからである。
太陽電池層上における受光面側に、例えば通常のフォトリソグラフィ法,蒸着法,リフトオフ法,シンター法等によって、主面電極Aを形成する。尚、その際に、通常の電極形成工程が適用される。上記主面電極Aは、例えば、銀(Ag)等の導電材料で構成される。また、主面電極Aの形状は、例えば櫛の形状を有する櫛形電極である。その他の形状としては、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができる。
コンタクト層上における受光面側に、例えば通常のフォトリソグラフィ法,蒸着法,リフトオフ法,シンター法等によって主面電極Bを形成する。尚、その際に、通常の電極形成工程が適用される。上記主面電極Bは、例えば、銀(Ag)等の導電材料で構成されると共に、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができる。また、上記主面電極Aを形成する工程と上記主面電極Bを形成する工程との順序が入れ替わっても一向に構わないし、上記主面電極Aと主面電極Bとを同時に形成しても構わない。また、上記主面電極Aは、n型電極とp型電極との何れでも差し支えない。さらに、上記主面電極Bは、主面電極Aの逆極であれば何れの極であっても構わない。
半導体基板全体から、必要な部分のみを1単位の太陽電池セルとして切り出す。その際に、通常のダイシング法あるいはスクライブ法によって1単位の太陽電池セルの外周部に切れ目を入れ、通常のエキスパンド法あるいはブレイク法によって太陽電池セルを切り出す。
1単位の太陽電池セルにおける受光面側に形成された上記主面電極A上および主面電極B上に、インターコネクタを通常のスポット溶接法によって接続する。上記インターコネクタは、例えば銀(Ag)等の導電材料からなり、その形状は太陽電池セルの外周部よりも外側に引き出すことが可能な形状であればどのような形状でも構わない。
受光面側に上記主面電極Aおよび主面電極Bの2種類の電極が形成され、上記各電極に接続するインターコネクタが形成された太陽電池セルの受光面に、低熱収縮率フィルムをシリコン樹脂で接着する。その場合の接着方法としては、例えば、2液混合型シリコン樹脂を用いる方法がある。すなわち、主剤と硬化剤とを混ぜて脱泡したものを低熱収縮率フィルムと太陽電池セルの受光面とに薄く塗布し、低熱収縮率フィルムと太陽電池セルとを貼り合せ、さらに脱泡する。そして、100℃で1時間程度の熱処理を行い、シリコン樹脂を完全に硬化させて接着させる。
通常のエッチング工程によって、上記半導体基板の全部あるいは上記半導体層の一部まで含めてエッチング除去して、上記コンタクト層を露出させる。その際のエッチングは、ドライエッチング法あるいはウェットエッチング法の何れでも構わない。しかしながら、上記コンタクト層で実質上エッチングの進行が停止する選択エッチング法を用いるのが好ましい。また、エッチング液によって、上記低熱収縮フィルム,インターコネクタおよびシリコン樹脂等が侵される場合には、耐薬品性の高い樹脂等で予め保護することが望ましい。
上記半導体基板の全部あるいは上記半導体層の一部まで含めてエッチング除去した後、通常のマスキング法によって不要部にマスクを形成し、蒸着法等によって裏面電極を形成する。その際に、通常の電極形成工程が適用される。尚、この通常の電極形成工程においては、樹脂がメサ側面まで被覆されているのでメサ側面に電極が形成されることがない。したがって、裏面電極がメサ側面部に接触することがなく、リーク電流等による太陽電池セルの特性を損なうことがないのである。
上記主面電極A,Bを形成した後、太陽電池セルを切り出す工程の後あるいはインターコネクタを接続する工程の後に、さらに反射防止膜を形成する工程を設けても差し支えない。
図1は、本実施例の薄膜化合物太陽電池を構成しているフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル(以下、単に太陽電池セルと言う)における受光面側から見た平面図である。また、図2は、図1におけるA‐A'矢視断面図である。
図7は、本実施例の薄膜化合物太陽電池を構成しているフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル(以下、単に太陽電池セルと言う)における受光面側から見た平面図である。また、図8は、図1におけるB‐B'矢視断面図である。
22,42…多層半導体層、
23,43…太陽電池層、
24,44…p型GaInPコンタクト層、
25,45…n型電極、
26,46…p型電極、
27,47…裏面電極、
28…Ge基板、
29,49…GaAsバッファ層、
30,50…n型インターコネクタ、
31,51…p型インターコネクタ、
32…ポリイミドフィルム、
33,54…サファイア支持基板、
34…フェノール樹脂、
48…GaAs基板、
52…シリコン樹脂、
53…PENフィルム、
55…石油レジューム系樹脂、
56…裏面フィルム。
Claims (4)
- 単結晶半導体基板上に、p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む単結晶半導体層を形成する工程と、
上記単結晶半導体層における上記単結晶半導体基板側とは反対側の受光面側に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極と上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極とを形成する工程と、
上記n型電極に接続されたn型インターコネクタと上記p型電極に接続されたp型インターコネクタとを形成する工程と、
上記単結晶半導体層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂を形成する工程と、
上記単結晶半導体基板および上記単結晶半導体層の一部をエッチング除去する工程と、
上記単結晶半導体基板および上記単結晶半導体層の一部が除去された後の上記単結晶半導体層における上記受光面側とは反対側の面に裏面電極を形成する工程と
を備えたことを特徴とする薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法。 - 請求項1に記載の薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法において、
上記単結晶半導体層の厚さは、0.5μm以上且つ30μm以下である
ことを特徴とする薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法。 - 請求項1に記載の薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法において、
上記低熱収縮率の透明樹脂は、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかである
ことを特徴とする薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法。 - 請求項1に記載の薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法において、
上記低熱収縮率の透明樹脂は、シリコン樹脂とポリイミド樹脂との積層複合体、シリコン樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との積層複合体、あるいは、シリコン樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂との積層複合体の何れかである
ことを特徴とする薄膜単結晶化合物太陽電池の製造方法。
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