以下、本発明による電子部品装着装置の一実施形態を添付の図面に基づき説明する。図1は電子部品装着装置1の平面図、図2は電子部品装着装置1の正面図、図3は電子部品装着装置1の右側面図で、該装置1の基台2上のフィーダベース3A、3B、3C、3D上には種々の電子部品を夫々その部品取り出し位置(部品吸着位置)に1個ずつ供給する部品供給ユニット3が不動の状態で着脱可能に複数並設固定されている。対向するユニット3群の間には、供給コンベア4、位置決め部5及び排出コンベア6が設けられている。供給コンベア4は上流より受けたプリント基板Pを前記位置決め部5に搬送し、位置決め部5で図示しない位置決め機構により位置決めされた該基板P上に電子部品が装着された後、排出コンベア6に搬送される。
8はX方向に長い一対のビームであり、各リニアモータ9の駆動により左右一対のガイド10に沿って前記各ビーム8に固定されたスライダ11が摺動して位置決め部5上のプリント基板Pや部品供給ユニット3の部品送り出し位置(部品吸着位置)上方を個別にY方向に移動する。前記リニアモータ9は、基台2に固定された上下一対の固定子9Aと、前記ビーム8の両端部に設けられた取付板8Aの下部に固定された可動子9Bとから構成される。
各ビーム8にはその長手方向、即ちX方向にリニアモータ14によりガイド13に沿って移動する装着ヘッド体7が夫々設けられている。図6等に示すように、前記リニアモータ14は、ビーム8に固定された前後一対の固定子14Aと、前記装着ヘッド体7に設けられた可動子14Bとから構成される。各装着ヘッド体7は夫々12本のバネ12により上方へ付勢されている吸着ノズル15を有する2つの装着ヘッド16とを備えている。そして、各装着ヘッド体7の各装着ヘッド16間には、基板認識カメラ19が設けられ、位置決め部5に位置するプリント基板Pに付された位置決めマーク(図示せず)を撮像する。
以下、装着ヘッド16について、図5及び図6に基づき詳述する。20は第1内筒体17Aの上部に設けられたパルスモータ21のロータで、前記装着ヘッド体7に固定された外筒体18に設けられたステータ22内側でベアリング23を介してθ方向に回転可能に設けられる。また、25は第2内筒体17Bの下部に設けられたパルスモータ26のロータで、前記装着ヘッド体7に固定された外筒体18に設けられたステータ27内側でベアリング28を介してθ方向に回転可能に設けられる。そして、前記吸着ノズル15は、それぞれ所定間隔を存して円周上に12本配設されて第2内筒体17B内に上下動可能に設けられている。
30は前記吸着ノズル15の上下動の基本ストロークを作る第1カムで、駆動モータ31が駆動すると駆動軸32に設けたプーリ33及び従動軸34に設けたプーリ35との間に張架されたベルト36により前記従動軸34に固定した第1カム30が回転する(図10参照)。また、装着ヘッド体7から延びた支持部7Aに支持された支軸29を支点として回動可能な第1レバー38の他端側にはカムフォロア39が設けられ、該支軸29と従動軸34とは連結レバー37とで連結されている。
40は駆動モータ41により回転され電子部品の厚さに応じて前記吸着ノズル15の上下動の調整ストロークを作る第2カムで、この第2カム40外周には前記カムフォロア39が圧接している。そして、前記第1カム30外周には支軸42を支点として回動する第2レバー43の一端側に設けられたカムフォロア44が圧接している。また、前記第2レバー43の他端側にはカムフォロア45が設けられ、該カムフォロア45は装着ヘッド16のθ回転の中心となる支柱46に沿って上下動可能な昇降体47のカム係合部48に係合している。そして、前記昇降体47と支持体49との間にはスプリング50が介在し、該昇降体47を下方に付勢している。
52は駆動モータ53により回転する真空バルブ入切用の第3カムで、支軸54を支点として回動可能な第3レバー55の一端側のカムフォロア56が前記第3カム52に圧接しており、他端側のカムフォロア57が前記昇降体47に沿って上下動可能な真空バルブ入切用作動体58のカム係合部59に係合している。
また、前記昇降体47には前記吸着ノズル15を昇降させる昇降棒62が設けられ、前記第1カム30及び第2カム40の回転により支軸29を支点として第1レバー38及び支軸42を支点として第2レバー43が揺動し、昇降体47が下降して昇降棒62により前記吸着ノズル15が電子部品Dの厚さに応じて所定ストローク降下して、プリント基板P上に電子部品Dを装着する構成である。
更に、この装着時の前記吸着ノズル15の降下時には、図7、図9に示すように、前記第3カム52の回転による第3レバー55の揺動によりカム係合部59を介して真空バルブ入切用作動体58が前記昇降体47に沿って降下する。従って、真空バルブ入切用作動体58の昇降棒63が第1切換棒65を押し下げ、支軸67を支点として切換レバー68を揺動させて第2切換棒66を押し上げて停止用突部61がこの第2切換棒66の係合溝69Bに係合する。そして、吸着時には、図6、図8及び図13に示すように、真空バルブ入切用作動体58の昇降棒63が第2切換棒66を押し下げ、支軸67を支点として切換レバー68を揺動させて第1切換棒65を押し上げて停止用突部61が第2の切換棒66の係合溝69Aに係合する構成である。
このとき、装着時の真空バルブ入切用作動体58の昇降棒63の降下による第1切換棒65が降下している状態では、真空源からの真空通路を断って吸着ノズル15による電子部品Dの真空吸着を止めると共に空気を吸着ノズル15に吹き込み、第2切換棒66が降下している状態では、真空源に連通する真空通路を形成して吸着ノズル15による電子部品Dの真空吸着を維持するものである。
即ち、第1切換棒65が降下している状態では、吸着ノズル15の内部通路15Aにエアー供給源からの空気が空気路70、通路71及び連通路72を介して吹き込まれ、また第2切換棒66が降下している状態では、吸着ノズル15の内部通路15Aは真空源に連通路72、通路71及び真空通路73を介して連通して真空吸着する。
74は部品有無検出及び吸着姿勢検出の検出手段としてのラインセンサユニットで、図13及び図14に示すように、各装着ヘッド16の略中央部に設けられた支柱75下端に設けられ第3内筒体17Cとの間にベアリングBが介在した円筒状の発光ユニット取付体76内上部にLED等の発光素子77を配設すると共にその下方にレンズ78及びそのレンズ78の下方に45度に傾斜した反射面79aを有するプリズム79を配設して構成された発光ユニット80と、前記外筒体18底面に固定されて前記プリズム79を介する前記発光素子77からの光を受光する複数の受光素子であるCCD素子を備えた受光ユニット81とから構成される。各装着ヘッド16へのラインセンサユニット74の上記のような配置により、ラインセンサユニットを備えた装着ヘッド16のコンパクト化を図ることができる。
例えば、電子部品Dの下端面の高さ位置を各CCD素子の受光状態より遮光から受光に変わる境界位置として検出することにより部品が図13に示すように正常に吸着されている場合と、吸着すべきでない面が吸着され所謂立ち状態となっている場合や斜めに吸着されている場合(図15参照)とが区別して検出される。即ち、吸着ノズル15が下降して部品供給ユニット3から電子部品Dを吸着取出し動作をして上昇した後にパルスモータ21及び26の駆動により装着ヘッド16を回転させ、詳述すると支柱75を支点として第1内筒体17A及び第2内筒体17Bが回動して電子部品Dを吸着保持している吸着ノズル15を旋回させ、その旋回中に前記プリズム79と受光ユニット81との間に位置するので、複数位置で電子部品Dの下端面の高さ位置を検出することにより、部品の有無検出及び吸着姿勢の検出等が可能となる。尚、装着ヘッド16が回転しながら移動するときに検出したが、前記プリズム79と受光ユニット81との間に位置したときに前記回転を停止させて検出するようにしてもよい。
そして、吸着ノズル15が電子部品Dを吸着していない場合には、発光素子77からの光のうち遮光されるべき光(吸着されている電子部品により)が受光ユニット81に受光されることとなるので電子部品Dの「無し」を検出し、真空バルブ入切用作動体58の昇降棒63の降下により第1切換棒65を降下させ、真空バルブ(図示せず)を閉じて真空源からの真空通路を断って真空吸着動作を停止してリークを防止し、また吸着すべきでない面が吸着され所謂立ち状態となっているとか斜めに吸着されていると検出した場合には、装着ヘッド16及び吸着ノズル15を排出箱82上方に移動させて電子部品Dを落下させ、再び同電子部品Dのリカバリー動作を行う。
また、正常な吸着姿勢であると検出された場合でも、当該電子部品Dの下端レベル(下端位置)が検出できるので、部品公差によるバラツキを補正すべく、プリント基板Pへの装着の際に吸着ノズル15の下降ストロークを前記下端レベルに応じて変更するようにCPU90が駆動モータ31を制御する。即ち、駆動モータ31を駆動制御して、第1カム30を所定角度回転させて第2レバー43を支軸42を支点として揺動させ、昇降体47が下降して昇降棒62により前記吸着ノズル15を所定ストローク降下させることとなる。
83は部品認識カメラで、前記各装着ヘッド16に対応してそれぞれ2個ずつ計4個設けられ、電子部品が吸着ノズル15に対してどれだけ位置ずれして吸着保持されているかXY方向及び回転角度につき、位置認識するために複数の前記吸着ノズル15に吸着保持された全ての電子部品Dを一括して撮像するが、それぞれ同時に複数個の電子部品を撮像可能である。また、部品認識カメラ83は撮像することにより、吸着ノズル15に電子部品Dが吸着保持しているか否かを確認することができる。
そして、図3に示すように、各リニアモータ84の駆動により左右一対のガイド85に沿って前記認識カメラ83を固定したスライダ86が摺動して位置決め部5上のプリント基板Pの搬送方向や部品供給ユニット3の並設方向と平行に、即ち、X方向に移動する。前記リニアモータ84は、基台2に固定された取付台87に固定された上下一対の固定子88と、前記スライダ86に設けられた可動子89とから構成される。
次に図4の本電子部品装着装置1の制御ブロック図に基づいて、以下説明する。90は本装着装置1を統括制御する制御部としてのCPU(装着制御部)で、該CPU90にはバスラインを介して、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)92及びROM(リ−ド・オンリー・メモリ)93が接続されている。そして、CPU90は前記RAM92に記憶されたデータに基づき、前記ROM93に格納されたプログラムに従い、電子部品装着装置1の部品装着動作に係る動作を統括制御する。即ち、CPU90は、インターフェース94及び駆動回路95を介して前記リニアモータ9、14及び84、パルスモータ21及び26、駆動モータ31、41及び53の駆動を制御している。
前記RAM92には、部品装着に係る装着データが記憶されており、その装着順序毎(ステップ番号毎)に、プリント基板内でのX方向(Xで示す)、Y方向(Yで示す)及び角度(Zで示す)情報や、各部品供給ユニット3の配置番号情報等が記憶されている。また前記RAM92には、部品配置データが記憶されており、これは前記各部品供給ユニット3の配置番号に対応して各電子部品の種類(部品ID)や該供給ユニット3の配置座標等が記憶されている。
91はインターフェース94を介して前記CPU90に接続される部品認識処理装置で、部品認識カメラ83により撮像して取込まれた画像の認識処理が該認識処理部91にて行われると共に基板認識カメラ19により撮像して取込まれた画像の認識処理が行われる。
尚、前記部品認識カメラ83及び基板認識カメラ19より撮像された画像は表示装置としてのCRT96に表示される。そして、前記CRT96には種々のタッチパネルスイッチ97が設けられ、作業者がタッチパネルスイッチ97を操作することにより、教示指定のための設定を含む種々の設定を行うことができる。
前記タッチパネルスイッチ97はガラス基板の表面全体に透明導電膜がコーティングされ、四辺に電極が印刷されている。そのため、タッチパネルスイッチ97の表面に極微小電流を流し、作業者がタッチすると四辺の電極に電流変化を起こし、電極と接続した回路基板によりタッチした座標値が計算される。従って、その座標値がある作業を行わせるスイッチ部として予め後述するRAM92に記憶された座標値群の中の座標値と一致すれば、当該作業が行なわれることとなる。
以上のような構成により、CRT96に図17に示すような画面を表示させて、電子部品のプリント基板Pへの装着動作後に、吸着ノズル15に電子部品が保持されているかを検出するために、ラインセンサユニット74のみで行うか、部品認識カメラ83のみで行うか、両者で行うかを選択する。ここでは、先ずラインセンサユニット74のみで行うこととし、作業者がスイッチ部100Aを押圧し、決定スイッチ部100Dを押圧するとそのように設定され、RAM92にその設定内容が格納され、ROM93に格納されたこの設定内容に応じたプログラムに従い、CPU90が制御する。
当該設定は、電子部品の種類毎、あるいは電子部品装着データの装着順序毎に行うことができる。
即ち、図18に示すようなフローチャートに示す制御がなされることとなる。先ず、プリント基板Pを上流装置より供給コンベア4を介して位置決め部5に搬入し、位置決め機構により位置決め動作を開始する。
次に、CPU90は、RAM92に格納された装着データから吸着シーケンスデータを生成する。即ち、初めにCPU90は、装着データからのデータの読み出し処理をし、吸着ノズル15による吸着手順の決定処理をし、連鎖吸着(1つの装着ヘッド16当り最高12個吸着可能)の最終の電子部品Dを供給する部品供給ユニット3を判定し最終吸着位置の配置座標をRAM92に格納し、連鎖吸着を完了した後の最初に装着すべき電子部品Dの装着座標位置(部品吸着ズレ補正前の装着データの位置)を判定し、その座標をRAM92に格納し、部品認識カメラ83の移動位置のX座標を算出する。
即ち、部品認識カメラ83(2基)をX方向に駆動させ、連鎖吸着シーケンスにおいて、装着ヘッド16による最終吸着位置と、最初に部品装着するプリント基板P上の装着座標位置とを結ぶ直線ライン上に、部品認識カメラ83をあらかじめ位置させておいて、部品吸着から部品装着へのビーム8の移動中に「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の各吸着ノズル15に吸着保持された全ての電子部品の同時画像取込みさせて、認識工程のための無駄なビーム移動ロス時間を排除するものである。
以上のように、部品認識カメラ83の移動位置のX座標を算出した後、当該認識カメラ83をその算出した位置に移動させる。そして、電子部品Dの吸着動作を実行する。
即ち、RAM92にプリント基板の装着すべきXY座標位置、鉛直軸線回りへの回転角度位置及び配置番号等が指定された装着データ等に従い、電子部品の部品種に対応した吸着ノズル15が装着すべき該電子部品を所定の部品供給ユニット3から吸着して取出す。このとき、CPU90によりリニアモータ9及び14が制御されて、各装着ヘッド体7の各装着ヘッド16の吸着ノズル15が装着すべき電子部品を収納する各部品供給ユニット3の先頭の電子部品上方に位置するよう移動するが、Y方向は駆動回路95によりリニアモータ9が駆動して一対のガイド10に沿って各ビーム8が移動し、X方向は同じく駆動回路95によりリニアモータ14が駆動してガイド13に沿って各装着ヘッド体7が移動する。
そして、既に所定の各供給ユニット3は駆動されて部品吸着位置にて部品が取出し可能状態にあるため、またパルスモータ21及び26の駆動により装着ヘッド16の第1内筒体17A及び第2内筒体17Bが回転して選択された吸着ノズル15が当該装着ヘッド16における0時、3時、6時、9時のうちのいずれかの位置において当該部品供給ユニット3の部品送り出し位置上方に位置しており、駆動モータ31により第1カム30が所定角度回転して第2レバー43が支軸42を支点として揺動し、昇降体47が下降して昇降棒62により前記吸着ノズル15を所定ストローク降下させ、当該部品供給ユニット3から確実に電子部品Dを吸着し、更に第1カム30が所定角度回転して第2レバー43が揺動して前記昇降体47が上昇すると共に当該吸着ノズル15が上昇する。
このとき、駆動モータ53により第3カム52が回転して第3レバー55が揺動して前記昇降体47に沿って真空バルブ入切用作動体58が下降して昇降棒63の降下による第2切換棒66が降下して、吸着ノズル15の内部通路15Aは真空源に連通路72、通路71及び真空通路73を介して連通して、吸着ノズル15は部品供給ユニット3から電子部品Dを真空吸着して取出すこととなる。そして、電子部品Dを吸着保持した後吸着ノズル15が上昇し、パルスモータ21及び26の駆動により装着ヘッド16を回転させ、詳述すると支柱75を支点として第1内筒体17A及び第2内筒体17Bが回動して電子部品Dを吸着保持している吸着ノズル15を旋回させ、その旋回中に吸着された電子部品Dは前記プリズム79と受光ユニット81との間に位置するので、複数位置での電子部品Dの下端面の高さ位置を検出することにより、ラインセンサユニット74により部品の有無検出及び吸着姿勢の検出等が行なわれる。
そして、吸着すべきでない面が吸着され所謂立ち状態となっているとか斜めに吸着されていると検出した場合には(図15参照)、装着ヘッド16及び吸着ノズル15を排出箱82上方に移動させて電子部品Dを落下させ、再び同電子部品Dのリカバリー動作を行う。更には、正常な吸着姿勢であると検出された場合は、真空吸着を維持し、また当該電子部品Dの下端レベル(下端位置)が検出できるので、部品公差によるバラツキを補正すべく、プリント基板Pへの装着の際に吸着ノズル15の下降ストロークを前記下端レベルに応じて変更するようにCPU90が駆動モータ31を制御する。
即ち、駆動モータ31を駆動制御して、第1カム30を所定角度回転させて第2レバー43を支軸42を支点として揺動させ、昇降体47が下降して昇降棒62により前記吸着ノズル15を電子部品Dの装着のため所定ストローク降下させることとなる。
尚、当該装着ヘッド16により連鎖吸着できる場合には、電子部品Dの装着のため前記吸着ノズル15を降下させずに、パルスモータ21及び36の駆動により装着ヘッド16を回転させて次の取出し動作をすべく選択された吸着ノズル15が部品供給ユニット3の部品取出位置上方に移動し、前述の如く第1カム30が1回転して昇降棒62により選択された当該吸着ノズル15が所定ストローク降下し、当該部品供給ユニット3から電子部品Dを吸着した後当該吸着ノズル15が上昇し、前述の如くラインセンサユニット74により部品の有無検出及び吸着姿勢の検出等が行なわれる。
以下同様に、次々にマルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)するが、この吸着が全て完了すると、CPU90は装着シーケンスデータを生成し、プリント基板Pに最初に装着すべき第1装着座標位置へ前記ビーム8及び装着ヘッド16が移動する。即ち、最初に装着する電子部品Dの装着座標位置(部品吸着ズレ補正前の装着データの位置)の座標をRAM92に格納して移動目的値にセットし、当該装着ヘッド16による最終吸着位置と、最初に部品装着するプリント基板P上の装着座標位置とを結ぶ直線ライン上を移動する。
そして、CPU90は、部品認識カメラ83の撮像タイミングになったものと、即ち装着ヘッド16が前記認識カメラ83上を通過するタイミングになったものと判断したときには、前述の如く既に前記直線ライン上に位置している部品認識カメラ83がビーム8移動中に「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の全吸着部品Dの同時撮像及びその画像取込を実行し、部品認識処理装置91により部品認識処理を開始する。
そして、部品認識処理装置91により1点目の装着部品の認識結果が算出されたら、移動目的値にセットされた最初に装着する電子部品Dの装着座標位置(部品吸着ズレ補正前の装着データの位置)の座標位置に移動が完了しているかを判断し、完了している場合には認識(補正)結果を加味した移動目的値を再セットして前記ビーム8を移動開始させ、完了していない場合には移動目的値をダイナミック変更処理、即ちセットされた移動目的値から認識(補正)結果を加味した目的値にダイナミックに修正する。
やがて、前記ビーム8の移動が完了した場合には、マルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)した電子部品Dのうち第1番目の電子部品Dをプリント基板P上に装着する。
即ち、駆動モータ31により第1カム30が回転すると共に駆動モータ41により第2カム40が回転し、支軸42を支点として第2レバー43が所定角度揺動し、昇降体47が下降して昇降棒62により前記吸着ノズル15を電子部品Dの厚さに応じて及び前記ラインセンサユニット74による当該電子部品Dの下端レベルの検出値に応じて、プリント基板Pへの装着の際に吸着ノズル15を所定ストローク降下させ、プリント基板P上に電子部品Dを装着する(図7及び図9参照)。
この装着時には、真空バルブ入切用作動体58の昇降棒63の降下により第1切換棒65を降下させ、真空源からの真空通路を断って真空吸着動作を停止し、吸着ノズル15の内部通路15Aにエアー供給源からの空気が空気路70、通路71及び連通路72を介して吹き込まれる。即ち、装着時の前記吸着ノズル15の降下時には、第3カム52の回転による第3レバー55の揺動によりカム係合部59を介して真空バルブ入切用作動体58が前記昇降体47に沿って降下し、前記作動体58の昇降棒63が第1切換棒65を押し下げ、支軸67を支点として切換レバー68を揺動させて第2切換棒66を押し上げて停止用突部61がこの第2切換棒66の係合溝69Bに係合させ、真空源からの真空通路を断ち真空吸着動作を停止する。
CPU90は次に装着すべき電子部品Dの装着動作の演算処理をし、その装着動作を連鎖吸着した電子部品の装着が全て完了するまで繰り返す。即ち、部品認識処理装置91による認識処理結果をCPU90が取得し、XYθの移動目的値を算出処理をし、ズレ量を加味してリニアモータ9を駆動してビーム8をY方向に移動させ、リニアモータ14を駆動して装着ヘッド16をX方向に移動させ、パルスモータ21及び26を駆動して吸着ノズル15をθ回転させ、第1カム30及び第2カム40を回転させることにより当該部品Dの厚さに応じて当該吸着ノズル15を所定ストローク降下させてプリント基板P上に電子部品Dを装着し、この装着後吸着ノズル15は上昇し、以下同様に当該装着ヘッド16の各吸着ノズル15に吸着保持された電子部品Dの全てが完了するまで繰り返す。
そして、CPU90は部品持ち帰り確認機能が設定されているか否かを確認し、部品持ち帰り確認機能が設定されていない場合には、即ちRAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。
ここで、RAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されている場合には、ラインセンサユニット74による電子部品の確認機能が設定されているか否かをCPU90は確認し、RAM92にラインセンサユニット74による電子部品の確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。そして、ラインセンサユニット74による電子部品の確認機能の設定内容が格納されている場合には、次に装着すべき電子部品を収納する各部品供給ユニット3への当該装着ヘッド16の吸着ノズル15の移動途中において、前述の如くラインセンサユニット74により電子部品の有無検出が行なわれる。
ラインセンサユニット74による電子部品の有無検出により、「無い」場合には次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、逆に「ある」場合にはRAM92に異常停止機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、異常停止機能の設定内容が格納されている場合には、CPU90は電子部品装着装置1の装着運転を停止するように制御し、異常停止機能の設定内容が格納されていない場合には排出箱83上方まで移動して電子部品Dの廃棄動作を行う。
そして、この廃棄を行った後、RAM92にノズルスキップ機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、格納されていなければ次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、格納されていれば該当吸着ノズル15のスキップ処理をし、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移る。
即ち、当該装着ヘッド16に12本の吸着ノズル15が取り付けられているが、同種類の吸着ノズル15が取り付けられている場合に、持ち帰りをした吸着ノズル15を使用せず、他の同種類の吸着ノズル15を使用するように、CPU90は制御することとなる。
そして、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着していなければ、前述したように再び吸着シーケンスデータを生成して、電子部品Dの吸着取出し動作を実行し、部品認識処理をし、装着動作を実行するが、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着した場合には、前記ビーム8を原点に復帰させると共に装着完了したプリント基板Pを排出コンベア6に移載して終了する。
次に、電子部品のプリント基板Pへの装着動作後に、吸着ノズル15に電子部品が保持されているかを検出するために、CRT96に図17に示すような画面を表示させて、部品認識カメラ83のみで行うかを選択すべく、作業者がスイッチ部100Bを押圧すると共に決定スイッチ部100Dを押圧するとそのように設定され、ROM93に格納されたこの設定内容に応じたプログラムに従い、CPU90が制御する。
即ち、図19に示すようなフローチャートに示す制御がなされることとなるが、図18のフローチャ−トに示すような電子部品の持ち帰りをラインセンサユニット74のみで検出し処理するのに代えて、電子部品の持ち帰りを部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91のみで検出し処理するものである。
即ち、電子部品の持ち帰りをラインセンサユニット74のみで検出し処理する場合と異なる動作についてのみ詳述すると、先ずプリント基板Pが位置決め部5に搬入されて位置決めされ、CPU90がRAM92に格納された装着データから吸着シーケンスデータを生成する。そして、部品認識カメラ83(2基)をX方向に駆動させ、後述する部品吸着から部品装着へのビーム8の移動中には「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の各吸着ノズル15に吸着保持された全ての電子部品の同時画像取込みをさせる。
そして、装着データ等に従い、電子部品の部品種に対応した吸着ノズル15が装着すべき該電子部品を所定の部品供給ユニット3から吸着して取出す。電子部品Dを吸着保持した後、吸着ノズル15は上昇し、パルスモータ21及び26の駆動により装着ヘッド16を回転させて吸着ノズル15を旋回させ、その旋回中に吸着された電子部品Dはプリズム79と受光ユニット81との間に位置するので、ラインセンサユニット74により部品の有無検出及び吸着姿勢の検出等が行なわれる。
そして、正常な吸着姿勢であると検出された場合は、真空吸着を維持し、また当該電子部品Dの下端レベルが検出できるので、部品公差によるバラツキを補正すべく、プリント基板Pへの装着の際に吸着ノズル15の下降ストロークを前記下端レベルに応じて変更するようにCPU90が駆動モータ31を制御する。
以下同様に、次々にマルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)するが、この吸着が全て完了すると、CPU90は装着シーケンスデータを生成し、プリント基板Pに最初に装着すべき第1装着座標位置へ前記ビーム8及び装着ヘッド16が移動する。
そして、CPU90は、部品認識カメラ83の撮像タイミングになったものと判断したときには、部品認識カメラ83がビーム8移動中に「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の全吸着部品Dの同時撮像及びその画像取込を実行し、部品認識処理装置91により部品認識処理を開始する。
やがて、前記ビーム8の移動が完了した場合には、マルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)した電子部品Dのうち第1番目の電子部品Dをプリント基板P上に装着する。CPU90は次に装着すべき電子部品Dの装着動作の演算処理をし、その装着動作を連鎖吸着した電子部品の装着が全て完了するまで繰り返す。
そして、CPU90は部品持ち帰り確認機能が設定されているか否かを確認し、部品持ち帰り確認機能が設定されていない場合には、即ちRAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。
ここで、RAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されている場合には、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91による電子部品の確認機能が設定されているか否かをCPU90は確認し、RAM92にこの確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。そして、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91による電子部品の確認機能の設定内容が格納されている場合には、次に装着すべき電子部品を収納する各部品供給ユニット3への当該装着ヘッド16の吸着ノズル15の移動途中において、部品認識カメラ83が撮像し、この撮像された画像に基づいて部品認識処理装置91が認識処理をし、装着後の電子部品の有無検出が行なわれる。
部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91による電子部品の有無検出により、「無い」場合には次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、逆に「ある」場合にはRAM92に異常停止機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、異常停止機能の設定内容が格納されている場合には、CPU90は電子部品装着装置1の装着運転を停止するように制御し、異常停止機能の設定内容が格納されていない場合には排出箱83上方まで移動して電子部品Dの廃棄動作を行う。
そして、この廃棄を行った後、RAM92にノズルスキップ機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、格納されていなければ次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、格納されていれば該当吸着ノズル15のスキップ処理をし、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移る。
即ち、当該装着ヘッド16に12本の吸着ノズル15が取り付けられているが、同種類の吸着ノズル15が取り付けられている場合に、持ち帰りをした吸着ノズル15を使用せず、他の同種類の吸着ノズル15を使用するように、CPU90は制御することとなる。
そして、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着していなければ、前述したように再び吸着シーケンスデータを生成して、電子部品Dの吸着取出し動作を実行し、部品認識処理をし、装着動作を実行するが、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着した場合には、前記ビーム8を原点に復帰させると共に装着完了したプリント基板Pを排出コンベア6に移載して終了する。
次に、装着運転の対象の小さい電子部品であり、この電子部品のプリント基板Pへの装着動作後に、吸着ノズル15に電子部品が保持されているかを検出するために、CRT96に図17に示すような画面を表示させて、ラインセンサユニット74及び部品認識カメラ83で行うことを選択すべく、作業者がスイッチ部100Cを押圧すると共に決定スイッチ部100Dを押圧するとそのように設定され、ROM93に格納されたこの設定内容に応じたプログラムに従い、CPU90が制御する。この選択はラインセンサユニット74又は部品認識カメラ83のいずれかが部品の有りを検出した場合には、正常と判断されず部品の有無検出の確実性が高くなる。
即ち、図20に示すようなフローチャートに示す制御がなされることとなる。先ずプリント基板Pが位置決め部5に搬入されて位置決めされ、CPU90がRAM92に格納された装着データから吸着シーケンスデータを生成する。そして、部品認識カメラ83(2基)をX方向に駆動させ、後述する部品吸着から部品装着へのビーム8の移動中には「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の各吸着ノズル15に吸着保持された全ての電子部品の同時画像取込みをさせる。
そして、装着データ等に従い、電子部品の部品種に対応した吸着ノズル15が装着すべき該電子部品を所定の部品供給ユニット3から吸着して取出す。電子部品Dを吸着保持した後、吸着ノズル15は上昇し、パルスモータ21及び26の駆動により装着ヘッド16を回転させて吸着ノズル15を旋回させ、その旋回中に吸着された電子部品Dはプリズム79と受光ユニット81との間に位置するので、ラインセンサユニット74により部品の有無検出及び吸着姿勢の検出等が行なわれる。
そして、正常な吸着姿勢であると検出された場合は、真空吸着を維持し、また当該電子部品Dの下端レベルが検出できるので、部品公差によるバラツキを補正すべく、プリント基板Pへの装着の際に吸着ノズル15の下降ストロークを前記下端レベルに応じて変更するようにCPU90が駆動モータ31を制御する。
以下同様に、次々にマルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)するが、この吸着が全て完了すると、CPU90は装着シーケンスデータを生成し、プリント基板Pに最初に装着すべき第1装着座標位置へ前記ビーム8及び装着ヘッド16が移動する。
そして、CPU90は、部品認識カメラ83の撮像タイミングになったものと判断したときには、部品認識カメラ83がビーム8移動中に「ビーム無停止一括フライ認識」処理で、左右装着ヘッド16の全吸着部品Dの同時撮像及びその画像取込を実行し、部品認識処理装置91により部品認識処理を開始する。
やがて、前記ビーム8の移動が完了した場合には、マルチ連鎖吸着(可能な限り多くの電子部品Dを連続して吸着する)した電子部品Dのうち第1番目の電子部品Dをプリント基板P上に装着する。CPU90は次に装着すべき電子部品Dの装着動作の演算処理をし、その装着動作を連鎖吸着した電子部品の装着が全て完了するまで繰り返す。
そして、CPU90は部品持ち帰り確認機能が設定されているか否かを確認し、部品持ち帰り確認機能が設定されていない場合には、即ちRAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。
ここで、RAM92に部品持ち帰り確認機能の設定内容が格納されている場合には、ラインセンサユニット74による電子部品の確認機能が設定されているか否かをCPU90は確認し、RAM92にこの確認機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。そして、ラインセンサユニット74による電子部品の確認機能の設定内容が格納されている場合には、次に装着すべき電子部品を収納する各部品供給ユニット3への当該装着ヘッド16の吸着ノズル15の移動途中において、前述の如くラインセンサユニット74により電子部品の有無検出が行なわれる。
ラインセンサユニット74による電子部品の有無検出により、「無い」場合には部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91による電子部品の有無検出に係る部品認識機能が設定されているか否かをCPU90は確認し、RAM92にこの機能の設定内容が格納されていない場合には、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、逆に部品認識機能が設定されている場合には部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91により電子部品の有無検出が行われる。
そして、ラインセンサユニット74でも部品が無く、更に部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91でも部品無いである場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。
しかし、ラインセンサユニット74では部品が無いと検出され、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91では部品有りが検出されると、RAM92に異常停止機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、異常停止機能の設定内容が格納されている場合には、CPU90は電子部品装着装置1の装着運転を停止するように制御し、異常停止機能の設定内容が格納されていない場合には排出箱83上方まで移動して電子部品Dの廃棄動作を行う。
そして、この廃棄を行った後、RAM92にノズルスキップ機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、格納されていなければ次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、格納されていれば該当吸着ノズル15のスキップ処理をし、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移る。
即ち、当該装着ヘッド16に12本の吸着ノズル15が取り付けられているが、同種類の吸着ノズル15が取り付けられている場合に、持ち帰りをした吸着ノズル15を使用せず、他の同種類の吸着ノズル15を使用するように、CPU90は制御することとなる。
そして、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着していなければ、前述したように再び吸着シーケンスデータを生成して、電子部品Dの吸着取出し動作を実行し、部品認識処理をし、装着動作を実行するが、装着データで指定した電子部品Dの全てがプリント基板Pに装着した場合には、前記ビーム8を原点に復帰させると共に装着完了したプリント基板Pを排出コンベア6に移載して終了する。
なお、ラインセンサユニット74による電子部品の有無検出により部品がありとされると、RAM92に異常停止機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、異常停止機能の設定内容が格納されている場合には、CPU90は電子部品装着装置1の装着運転を停止するように制御し、異常停止機能の設定内容が格納されていない場合には、前述したような部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91による電子部品の有無検出に係る部品認識機能が設定されているか否かをCPU90が確認する。
そして、RAM92にこの部品認識機能の設定内容が格納されていない場合には、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、逆に部品認識機能が設定されている場合には部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91により電子部品の有無検出が行われる。
そして、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91で部品無いである場合には、前述したような次の装着データに従った電子部品吸着動作を行う。しかし、ラインセンサユニット74では部品が有りと検出され、更に部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91でも部品有りが検出されると、RAM92に異常停止機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、異常停止機能の設定内容が格納されている場合には、CPU90は電子部品装着装置1の装着運転を停止するように制御し、異常停止機能の設定内容が格納されていない場合には排出箱83上方まで移動して電子部品Dの廃棄動作を行う。なお、上記異常停止機能の設定に基づく装着運転の停止に伴い、異常警告、例えばCRT96でのその旨の表示及びブザーによる発音等を行い、作業者に運転状態を速やかに知らせるようにしてもよい。
そして、この廃棄を行った後、RAM92にノズルスキップ機能の設定内容が格納されているか否かをCPU90が確認し、格納されていなければ次に装着すべき電子部品の吸着動作に移り、格納されていれば該当吸着ノズル15のスキップ処理をし、次に装着すべき電子部品の吸着動作に移る。
即ち、当該装着ヘッド16に12本の吸着ノズル15が取り付けられているが、同種類の吸着ノズル15が取り付けられている場合に、持ち帰りをした吸着ノズル15を使用せず、他の同種類の吸着ノズル15を使用するように、CPU90は制御することとなる。
なお、図21に示すように、例えば吸着ノズル15の磁化により該吸着ノズル15の側面部に電子部品Dが付着したような場合には、装着動作を行ったが装着されないにも拘わらず吸着ノズル15に付着(保持)されている事態も起こり、ラインセンサユニット74だけの検出であると電子部品Dがある(装着されない)にも拘わらず無いと検出されることがある。しかし、図22に示すように、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91では部品有りと検出されることとなるため、ラインセンサユニット74による検出に加え、部品認識カメラ83及び部品認識処理装置91でも検出するようにすれば、吸着ノズルに保持されているかを確実に検出することができ、保持されていた場合の種々の対処ができる電子部品装着装置を提供することができる。
また、スイッチ部100A、100B、100Cを選択することにより、装着動作後の部品検出の方法を、例えば部品の大きさに応じて選択することが可能になり、小さい部品に対して部品検出の確実性を重視した選択ができ、また大きい部品に対しては、例えば装着の速度を優先した選択(ラインセンサユニットのみによる検出)が可能になる。
以上本発明の実施形態について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の代替例、修正又は変形を包含するものである。