Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP4753307B2 - 作業機械における油圧制御システム - Google Patents

作業機械における油圧制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP4753307B2
JP4753307B2 JP2006190438A JP2006190438A JP4753307B2 JP 4753307 B2 JP4753307 B2 JP 4753307B2 JP 2006190438 A JP2006190438 A JP 2006190438A JP 2006190438 A JP2006190438 A JP 2006190438A JP 4753307 B2 JP4753307 B2 JP 4753307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
oil passage
accumulator
pressure
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006190438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008019910A (ja
Inventor
篤志 和田
直行 守屋
ゲイ ジョン
Original Assignee
キャタピラー エス エー アール エル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by キャタピラー エス エー アール エル filed Critical キャタピラー エス エー アール エル
Priority to JP2006190438A priority Critical patent/JP4753307B2/ja
Publication of JP2008019910A publication Critical patent/JP2008019910A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4753307B2 publication Critical patent/JP4753307B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Description

本発明は、昇降する作業部を備えた作業機械において、作業部の有する位置エネルギーを回収、再利用することができる作業機械における油圧制御システムの技術分野に属するものである。
一般に、油圧ショベルやクレーン等の作業機械は、昇降自在な作業部を備えると共に、該作業部の昇降は、油圧ポンプから圧油供給される油圧シリンダの伸縮作動に基づいて行うように構成されているが、このものにおいて、従来、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から油タンクに排出される油は、作業部の自重による急激な落下を防止するため、油圧シリンダの油供給排出制御を行うコントロールバルブに設けられた絞りによってメータアウト制御されるように構成されている。つまり、地面より上方に位置している作業部は位置エネルギーを有しているが、該位置エネルギーは、前記コントロールバルブの絞りを通過するときに熱エネルギーに変換され、さらに該熱エネルギーはオイルクーラーによって大気中に放出されることになって、無駄なエネルギー損失となる。
そこで、作業部の有する位置エネルギーを回収、再利用するために、通常の油圧シリンダに加えて補助油圧シリンダ(アシストシリンダ)を設け、作業部の下降時に、補助油圧シリンダの重量保持側油室から排出される油をアキュムレータに蓄圧すると共に、作業部の上昇時に、アキュムレータに蓄圧された圧油を補助シリンダの重量保持側に供給するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2582310号公報
しかるに、前記特許文献1のものは、作業部の下降時に、補助油圧シリンダからの排出油はアキュムレータに蓄圧されるものの、作業部を昇降するために設けられる通常の油圧シリンダからの排出油は、コントロールバルブを経由して油タンクに排出されるようになっており、作業機の有する位置エネルギーのうちの一部しか回収されていないことになる。しかも、作業部の上昇時にアキュムレータに充分に蓄圧されていない場合には、油圧ポンプからコントロールバルブを介して通常の油圧シリンダに供給される圧油の一部が、補助油圧シリンダに供給されると共にアキュムレータ蓄圧用に用いられるように構成されているため、作業部の上昇速度が遅くなって、作業効率が低下するという問題がある。
そこで、補助油圧シリンダを設けることなく、作業部の下降時における通常の油圧シリンダからの排出油をアキュムレータに蓄圧すると共に、作業部の上昇時に該アキュムレータに蓄圧された圧油を油圧シリンダに供給することが提唱されるが、この場合、アキュムレータの蓄圧状態によっては油圧シリンダに充分な圧油供給を行えないことがある。しかるに、油圧シリンダへの圧油供給流量がアキュムレータの蓄圧状態によって左右されると、作業部の上昇速度を正確にコントロールできないことになって、作業性に劣るという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、作業部を昇降せしめる油圧シリンダと、油タンクから油を吸込んで吐出する第一メインポンプと、サクション油路から油を吸込んで吐出する専用ポンプと、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から排出される油を蓄圧して作業部の上昇時に前記サクション油路に供給するアキュムレータとを備える一方、作業部の上昇時に、前記専用ポンプの吐出油を油圧シリンダの重量保持側油室に供給するように構成すると共に、アキュムレータからサクション油路への供給油量が不足する場合に、第一メインポンプの吐出油をサクション油路に供給するように構成したことを特徴とする作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、作業部の下降時に、油圧シリンダの重量保持側油室から排出された油がアキュムレータに蓄圧される一方、作業部の上昇時には、アキュムレータからサクション油路に供給された圧油を吸込んで吐出する専用ポンプからの圧油が油圧シリンダの重量保持側油室に供給されることになるが、このものにおいて、アキュムレータからサクション油路への供給油量が不足する場合には、第一メインポンプの吐出油がサクション油路に供給されることになる。而して、アキュムレータの蓄圧量に依存することなく、専用ポンプから油圧シリンダの重量保持側油室への圧油供給を行えることになるが、上記専用ポンプは、アキュムレータに蓄圧された高圧の圧油を吸い込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、少ない所要動力で圧油供給を行うことができ、もって、作業部の下降時にアキュムレータに回収された位置エネルギーを作業部の上昇時に再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できる。
請求項2の発明は、油圧制御システムは、油タンクから油を吸込んで吐出する第二メインポンプを備えると共に、作業部の上昇時に、前記第二メインポンプからの供給流量を、専用ポンプからの供給流量に合流して油圧シリンダの重量保持側油室に供給するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、作業部の上昇時には、専用ポンプからの供給流量に第二メインポンプの供給流量が合流して油圧シリンダの重量保持側油室に供給されることになって、重量負荷に抗する方向の作業部上昇であっても、速度が低下してしまう惧れがなく、作業効率の向上に寄与できる。
請求項3の発明は、油圧制御システムは、アキュムレータの蓄圧量を検出するための蓄圧量検出手段を備えると共に、該蓄圧量検出手段により検出されたアキュムレータの蓄圧量に基づいて、第一メインポンプからサクション油路への圧油供給を行うように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、アキュムレータの蓄圧量に余裕があるのに第一メインポンプからサクション油路に圧油供給されてしまうような無駄を無くすことができると共に、アキュムレータが空になっても第一メインポンプからサクション油路への圧油供給が開始されないような不具合を、確実に回避することができる。
請求項4の発明は、油圧制御システムは、専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量を制御する第三コントロールバルブを備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量を、精度良くコントロールすることができる。
請求項5の発明は、油圧制御システムは、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から排出される圧油を、アキュムレータおよびサクション油路に供給する回収油路を備えると共に、専用ポンプは、作業部の下降時に、前記回収油路からサクション油路に供給される圧油を吸込んで油圧シリンダの反重量保持側油室に供給するように構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から排出された圧油は、アキュムレータに蓄圧されると共に、専用ポンプの吸入側に供給されて該専用ポンプにより油圧シリンダの反重量側油室に供給されることになり、而して、作業部の有する位置エネルギーを、確実に回収、再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できる。
請求項6の発明は、回収油路に、油圧シリンダの重量保持側油室から排出される圧油の流量を制御する回収用バルブを配したことを特徴とする請求項5に記載の作業機械における油圧制御システムである。
そして、この様にすることにより、回収用バルブによって油圧シリンダの重量保持側油室からの排出流量を制御することで、作業部の下降速度を制御できることになって、良好な操作性を得ることができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は作業機械の一例である油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体2、該下部走行体2の上方に旋回自在に支持される上部旋回体3、該上部旋回体3のフロントに装着される作業部4等の各部から構成され、さらに該作業部4は、基端部が上部旋回体3に上下揺動自在に支持されるブーム5、該ブーム5の先端部に前後揺動自在に支持されるアーム6、該アーム6の先端部に取付けられるバケット7等から構成されている。
8は前記ブーム5を上下揺動せしめるべく伸縮作動する左右一対のブームシリンダ(本発明の油圧シリンダに相当する)であって、該ブームシリンダ8は、ヘッド側油室8a(本発明の重量保持側油室に相当する)の圧力によって作業部4の重量を保持すると共に、該ヘッド側油室8aへの圧油供給およびロッド側油室8b(本発明の反重量保持側油室に相当する)からの油排出により伸長してブーム5を上昇せしめ、また、ロッド側油室8bへの圧油供給およびヘッド側油室8aからの油排出により縮小してブーム5を下降せしめるように構成されている。そして、前記ブーム5の上昇に伴い、作業部4の有する位置エネルギーが増加するが、該位置エネルギーは、後述する油圧制御システムによってブーム5の下降時に回収される一方、該回収されたエネルギーは、ブーム5の上昇時に利用されるようになっている。
次いで、前記油圧制御システムについて、図2、図3の回路図に基づいて説明するが、これらの図面において、9、10は油圧ショベル1に搭載のエンジンEにポンプドライブギア部Gを介して連結される第一、第二メインポンプであって、これら第一、第二メインポンプ9、10は、油タンク11から作動油を吸込んで第一、第二ポンプ油路12、13に吐出するように構成されている。尚、図2、図3中、丸付きの数字は結合子記号であって、対応する丸付き数字同士が接続される。
14、15は前記第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量制御を行う第一、第二レギュレータであって、該第一、第二レギュレータ14、15は、後述するコントローラ16によって制御されるメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17からの制御信号圧を受けて、エンジン回転数と作業負荷に対応したポンプ出力にするべく作動すると共に、第一、第二メインポンプ9、10の吐出圧力を受けて定馬力制御を行う。さらに第一、第二レギュレータ14、15は、後述する第一、第二コントロールバルブ18、19のスプールの移動ストロークに対応してポンプ流量を増減せしめるネガティブコントロール流量制御も行うように構成されている。
一方、前記第一、第二コントロールバルブ18、19は、第一、第二ポンプ油路12、13にそれぞれ接続される方向切換弁であって、これら第一、第二コントロールバルブ18、19は、ブームシリンダ8に対する油給排制御を行うべく作動する。尚、前記第一、第二メインポンプ9、10は、ブームシリンダ8だけでなく、油圧ショベル1に設けられる他の複数の油圧アクチュエータ(図示しないが、走行モータ、旋回モータ、アームシリンダ、バケットシリンダ等)の圧油供給源となると共に、第一、第二ポンプ油路12、13には他の油圧アクチュエータ用のコントロールバルブも接続されるが、これらについては省略する。
前記第一コントロールバルブ18は、上昇側、下降側パイロットポート18a、18bを備えたスプール弁で構成されており、そして、両パイロットポート18a、18bにパイロット圧が入力されていない状態では、第一メインポンプ9の圧油を後述するセンタバイパス弁路18fを通過せしめて油タンク11に流す中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート18aにパイロット圧が入力されることによりスプールが移動して、第一メインポンプ9の圧油を後述する連結油路62に供給する一方、シリンダロッド側油路21の油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、下降側パイロットポート18bにパイロット圧が入力されることにより、前記上昇側位置Xとは反対側にスプールが移動して、前記連結油路62の油を再生用弁路18cを経由してシリンダロッド側油路21に流す下降側位置Yに切換るように構成されている。尚、前記シリンダロッド側油路21は、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに油を給排するべくロッド側油室8bに接続される油路である。
ここで、前記下降側位置Yの第一コントロールバルブ18に設けられる再生用弁路18cは、連結油路62とシリンダロッド側油路21とを連通する弁路であって、該再生用弁路18cには、連結油路62からシリンダロッド側油路21への油の流れは許容するが逆方向の流れは阻止するチェック弁18dと、絞り18eとが配されている。而して、前述したように、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのとき、連結油路62の油は、再生用弁路18cを介してシリンダロッド側油路21に供給されるが、その流量は、再生用弁路18cに配された絞り18eの開口特性(該絞り18eの開口特性は、第一コントロールバルブ18のスプール移動ストロークに応じて設定される)と、連結油路62とシリンダロッド側油路21の差圧とによって変化するようになっている。
一方、第二コントロールバルブ19は、上昇側パイロットポート19aを備えたスプール弁で構成されており、そして、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されていない状態では、第二メインポンプ10の圧油を後述するセンタバイパス弁路19bを通過せしめて油タンク11に流す中立位置Nに位置しているが、上昇側パイロットポート19aにパイロット圧が入力されることによりスプールが移動して、第二メインポンプ10の圧油をシリンダヘッド側油路20に供給する上昇側位置Xに切換るように構成されている。尚、前記シリンダヘッド側油路20は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに油を給排するべくヘッド側油室8aに接続される油路である。
また、23、24、25は第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁であって、これら各電磁比例減圧弁23、24、25は、コントローラ16からの制御信号に基づいて、前記第一コントロールバルブ18の上昇側パイロットポート18a、下降側パイロットポート18a、第二コントロールバルブ19の上昇側パイロットポート19aにそれぞれパイロット圧を出力するべく作動する。そして、これら第一上昇側、第一下降側、第二上昇側電磁比例減圧弁23、24、25から出力されるパイロット圧の圧力の増減に対応して第一、第二コントロールバルブ18、19のスプールの移動ストロークが増減するようになっており、これによって、第一、第二コントロールバルブ18、19による流量の増減制御がなされるように構成されている。尚、図2、図3中、26はパイロット油圧源となるパイロットポンプである。
さらに、前記第一、第二コントロールバルブ18、19に形成されるセンタバイパス弁路18f、19bは、第一、第二メインポンプ9、10の圧油を第一、第二ネガティブコントロールバルブ27、28を経由して油タンク11に流すための弁路であって、該センタバイパス弁路18f、19bの開度量は、第一、第二コントロールバルブ18、19が中立位置Nのときに最も大きく、上昇側位置Xに切換わったスプールの移動ストロークが大きくなるほど小さくなるように制御されるが、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fは、スプールの移動ストロークに拠らず大きな開口を維持する特性を有しており、これにより、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、中立位置Nのときの通過流量から変化しないように設定されている。そして、上記センタバイパス弁路18f、19bの通過流量は、ネガティブコントロール制御信号として前記第一、第二レギュレータ14、15に入力されて、センタバイパス弁路18f、19bの通過流量が少なくなるほど第一、第二メインポンプ9、10の吐出流量が増加する、所謂ネガティブコントロール流量制御が行われるようになっている。ここで、前述したように、第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fの通過流量は、下降側位置Yに切換わっても中立位置Nのときと変化せず、而して、第一コントロールバルブ18が下降側位置Yのときの第一メインポンプ9の吐出流量は、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御されるようになっている。
また、29は前記シリンダヘッド側油路20に配されるドリフト低減弁、30はコントローラ16からのON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるドリフト低減弁用電磁切換弁であって、上記ドリフト低減弁29は、前記第二コントロールバルブ19および後述する第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8のヘッド側油室8aへの油の流れは常時許容するが、逆方向の流れは、ドリフト低減弁用電磁切換弁30がOFF位置Nのときには阻止し、ON位置Xのときのみ許容するように構成されている。尚、31はシリンダヘッド側油路20に接続されるリリーフ弁であって、該リリーフ弁31によって、シリンダヘッド側油路20の最高圧力が制限されている。
一方、32は専用ポンプであって、このものもポンプドライブギア部Gを介してエンジンEに連結されているが、該専用ポンプ32は、サクション油路33から供給される油を吸込んで専用ポンプ油路34に吐出すると共に、専用ポンプ32の吐出流量制御は、コントローラ16から出力される制御信号に基づいて作動する専用ポンプ用レギュレータ35によって行われるように構成されている。
ここで、前記サクション油路33には、後述するアキュムレータ油路42、前記連結油路62、および後述する回収油路40が接続されている。そして専用ポンプ32は、後述するように、アキュムレータ油路42から供給されるアキュムレータ36の蓄圧油、あるいは連結油路62から供給される第一メインポンプ9の吐出油、あるいは回収油路40から供給されるブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの排出油を吸込んで、専用ポンプ油路34に吐出するようになっている。
37は前記専用ポンプ油路34に接続される第三コントロールバルブであって、該第三コントロールバルブ37は、コントローラ16からの制御信号に基づいて、専用ポンプ32から吐出される圧油を、ブームシリンダ8に供給するべく作動する。
前記第三コントロールバルブ37について詳細に説明すると、該第三コントロールバルブ37は、コントローラ16からの制御信号が入力される第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39の作動に基づいてスプールが移動する方向切換弁であって、両電油変換弁38、39に作動信号が入力されていない状態では、専用ポンプ32の吐出油を油タンク11に流す中立位置Nに位置しているが、第三上昇側電油変換弁38に作動信号が入力されることによりスプールが移動して、専用ポンプ32の吐出油をシリンダヘッド側油路20に供給する一方、シリンダロッド側油路21の油をリターン油路22を経由して油タンク11に流す上昇側位置Xに切換わる。また、第三下降側電油変換弁39に作動の制御信号が入力されることにより、前記上昇側位置Xとは反対側にスプールが移動して、専用ポンプ32の吐出油をシリンダロッド側油路21に供給する下降側位置Yに切換るように構成されている。
前記第三コントロールバルブ37のスプールの移動ストロークは、コントローラ16から第三上昇側、第三下降側電油変換弁38、39に入力される作動信号の信号値によって増減制御されるようになっており、そして該スプールの移動ストロークの増減制御によって、第三コントロールバルブ37からブームシリンダ8への給排流量の増減制御がなされるように構成されている。
さらに、40は前記シリンダヘッド側油路20から分岐形成される回収油路であって、該回収油路40には、回収用バルブ41が配されていると共に、該回収用バルブ41の下流側で、アキュムレータ油路42と前記サクション油路33とに接続されている。さらに、回収油路40には、シリンダヘッド側油路20からアキュムレータ油路42およびサクション油路33への油の流れは許容するが、逆方向の流れは阻止するチェック弁43が配されている。而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからシリンダヘッド側油路20に排出された油を、回収油路40を経由して、アキュムレータ油路42およびサクション油路33に供給することができるようになっている。
前記回収用バルブ41は、コントローラ16からの制御信号が入力される回収用電油変換弁44の作動に基づいてスプールが移動する開閉弁であって、回収用電油変換弁44に作動信号が入力されていない状態では、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置しているが、回収用電油変換弁44に作動信号が入力されることによりスプールが移動して、回収油路40を開く開位置Xに切換わるように構成されている。
前記回収用バルブ41のスプールの移動ストロークは、コントローラ16から回収用電油変換弁44に入力される作動信号の信号値によって増減制御されるようになっており、そして、該スプールの移動ストロークの増減制御によって、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れる流量の増減制御がなされるように構成されている。
一方、アキュムレータ油路42は、前記回収油路40からアキュムレータチェックバルブ45を経由してアキュムレータ36に至る油路であって、該アキュムレータ油路42の最高圧力は、アキュムレータ油路42に接続されるリリーフ弁46によって制限されている。尚、本実施の形態において、アキュムレータ36は、油圧エネルギー蓄積用として最適なブラダ型のものが用いられているが、これに限定されることなく、例えばピストン型のものであっても良い。
前記アキュムレータチェックバルブ45は、ポペット弁47と、コントローラ16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48とを用いて構成されている。そして、上記ポペット弁47は、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容するが、アキュムレータ36からサクション油路33への油の流れは、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置Nに位置しているときには阻止し、ON位置Xに位置しているときのみ許容するように構成されている。尚、回収油路40からアキュムレータ36への油の流れは、前述したようにアキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がOFF位置N、ON位置Xの何れであっても許容されるが、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48がON位置Xに位置している状態では、アキュムレータ油路42の圧力がポペット弁47の弁路を閉じる方向に作用しなくなるため、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ油路42に油を流すことができる。
さらに、49は前記サクション油路33から分岐形成されて油タンク11に至る排出油路であって、該排出油路49には、タンクチェックバルブ50が配されている。
前記タンクチェックバルブ50は、ポペット弁51と、コントローラ16から出力されるON信号に基づいてOFF位置NからON位置Xに切換わるタンクチェックバルブ用電磁切換弁52とを用いて構成されている。上記ポペット弁51は、サクション油路33から油タンク11への油の流れを、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52がON位置Xに位置しているときのみ許容し、OFF位置Nに位置しているときには阻止するようになっている。そして、例えば、油圧ショベル1の作業終了時やメンテナンス時等に、前記アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48およびタンクチェックバルブ用電磁切換弁52を共にON位置Xに切換えることにより、アキュムレータ36に蓄圧された圧油を油タンク11に放出することができるようになっている。
一方、前記コントローラ16は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであって、図4のブロック図に示すごとく、図示しないブーム用操作レバーの操作方向および操作量を検出するブーム操作検出手段53、第一メインポンプ9の吐出圧を検出するべく第一ポンプ油路12に接続される第一吐出側圧力センサ54、第二メインポンプ10の吐出圧を検出するべく第二吐出側ポンプ油路13に接続される第二吐出側圧力センサ55、専用ポンプ32の吐出圧を検出するべく専用ポンプ油路34に接続される第三吐出側圧力センサ56、専用ポンプ32の吸入側の圧力を検出するべくサクション油路33に接続される吸入側圧力センサ57、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aの圧力を検出するべくシリンダヘッド側油路20に接続されるシリンダヘッド側圧力センサ58、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの圧力を検出するべくシリンダロッド側油路21に接続されるシリンダロッド側圧力センサ59、アキュムレータ36の圧力を検出するべくアキュムレータ油路42に接続されるアキュムレータ用圧力センサ60等からの信号を入力し、これら入力信号に基づいて、前述のメインポンプ制御用電磁比例減圧弁17、第一上昇側電磁比例減圧弁23、第一下降側電磁比例減圧弁24、第二上昇側電磁比例減圧弁25、ドリフト低減弁用電磁切換弁30、専用ポンプ用レギュレータ35、第三上昇側電油変換弁38、第三下降側電油変換弁39、回収用電油変換弁44、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48、タンクチェックバルブ用電磁切換弁52等に制御信号を出力する。
ここで、61はコントローラ16に設けられる蓄圧量判断部であって、該蓄圧量判断部61は、アキュムレータ用圧力センサ60(本発明の蓄圧量検出手段に相当する)から入力されるアキュムレータ油路42の圧力に基づいて、現在のアキュムレータ36の蓄圧量が、ブームシリンダ8に必要流量の圧油を供給できる最小の蓄圧量として予め設定される所定量以上であるか否かの判断を行う。
次いで、ブーム用操作レバーがブーム上昇側に操作された場合、つまりブーム操作検出手段53からブーム上昇側操作の検出信号が入力された場合のコントローラ16の制御について説明すると、コントローラ16は、ブーム上動側の操作中、常に、前記蓄圧量判断部61において、現在のアキュムレータ36の蓄圧量が所定量以上であるか否かを判断する。
前記蓄圧量判断部61の判断において、アキュムレータ36の蓄圧量が所定量以上であると判断された場合、コントローラ16は、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17に対し、エンジン回転数に対応したポンプ出力になるよう制御信号を出力すると共に、第二上昇側電磁比例減圧弁25に対し、第二コントロールバルブ19の上昇側パイロットポート19aに、ブーム用操作レバーの操作量に対応したパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより第二コントロールバルブ19は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、上昇側位置Xに切換わる。而して、第二メインポンプ10の吐出油が、上昇側位置Xの第二コントロールバルブ19を経由してシリンダヘッド側油路20に流れて、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給される。
さらにコントローラ16は、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の吐出流量がブーム用操作レバーの操作量に対応した流量となるように制御指令を出力すると共に、第三上昇側電油変換弁38に対して、ブーム操作レバーの操作量に対応した信号値の作動信号を出力する。これにより第三コントロールバルブ37は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、上昇側位置Xに切換わる。而して、専用ポンプ32の吐出油が上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダヘッド側油路20に流れ、該シリンダヘッド側油路20において前述した第二メインポンプ10の吐出油と合流して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給される。一方、ブームシリンダ8のロッド側油室8bの油は、上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由して油タンク11に排出される。
さらにコントローラ16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、アキュムレータチェックバルブ45は、アキュムレータ油路42からサクション油路33への油の流れを許容する状態になる。而して、アキュムレータ36に蓄圧された圧油がサクション油路33を経由して、専用ポンプ32の吸入側に供給される。
一方、コントローラ16から第一上昇側、第一下降側電磁比例減圧弁23、24にパイロット圧出力の制御信号は出力されず、第一コントロールバルブ18は中立位置Nに保持される。これにより、第一メインポンプ9の吐出油は連結油路62に供給されないと共に、ネガティブコントロール流量制御によって、第一メインポンプ9の流量は最小となるように制御される。
さらに、コントローラ16から回収用電油変換弁44に作動信号は出力されず、回収用バルブ41は、回収油路40を閉じる閉位置Nに位置している。これにより、前述した第二コントロールバルブ19および第三コントロールバルブ37からの供給圧油がアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れることなく、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aに供給されるようになっている。
一方、前記蓄圧量判断部61の判断において、現在のアキュムレータ36の蓄圧量が所定量未満であると判断された場合、コントローラ16は、第一上昇側電磁比例減圧弁23に対し、第一コントロールバルブ18の上昇側パイロットポート18aに、ブーム用操作レバーの操作量に対応したパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより第一コントロールバルブ18は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、上昇側位置Xに切換わる。而して、第一メインポンプ9の吐出油が、上昇側位置Xの第一コントロールバルブ18から連結油路62を経由してサクション油路33に供給され、該サクション油路33から専用ポンプ32の吸入側に供給される。
また、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17、第二上昇側電磁比例減圧弁25、専用ポンプ用レギュレータ35、第三上昇側電油変換弁38、回収用電油変換弁44に対しては、前述したアキュムレータ36の蓄圧量が所定量以上の場合と同様の制御を行う。つまり、アキュムレータ36の蓄圧量が所定量未満であると判断された場合も、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aには、上昇側位置Xの第二コントロールバルブ19を経由する第二メインポンプ10の吐出油と、上昇側位置Xの第三コントロールバルブ37を経由する専用ポンプ32の吐出油とが合流して供給されるようになっている。
而して、ブーム5の上昇時に、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aには、専用ポンプ32から供給される一ポンプ分の流量と第二メインポンプ10から供給される一ポンプ分の流量とが合流して供給されることになって、作業部4の重量負荷に抗するブーム5の上昇であっても、ブーム用操作レバーの操作量に対応する所望の速度でブーム5を上昇せしめることができるが、この場合、上記専用ポンプ32の吸入側に接続されるサクション油路33には、アキュムレータ36の蓄圧量が所定量以上のときには該アキュムレータ36の蓄圧油が供給される一方、アキュムレータ36の蓄圧量が所定量未満のときには、第一メインポンプ9の吐出油が連結油路62を経由して供給されることになる。これにより、専用ポンプ32は、アキュムレータ36の蓄圧量に依存することなく、ブーム用操作レバーの操作によって要求される流量の圧油を供給できるようになっている。
次に、ブーム用操作レバーがブーム下降側に操作された場合、つまりブーム操作検出手段53からブーム下降側操作の検出信号が入力された場合のコントローラ16の制御について説明するが、この場合、前記蓄圧量判断部61によるアキュムレータ36の蓄圧量の判断は行われず、以下の制御が実行される。
コントローラ16は、専用ポンプ用レギュレータ35に対し、専用ポンプ32の吐出流量がブーム用操作レバーの操作量に対応した流量となるように制御指令を出力すると共に、第三下降側電油変換弁39に対して、ブーム操作レバーの操作量に対応した信号値の作動信号を出力する。これにより第三コントロールバルブ37は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、下降側位置Yに切換わる。而して、専用ポンプ32の吐出油が下降側位置Yの第三コントロールバルブ37を経由してシリンダロッド側油路21に流れ、ブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給される。
さらにコントローラ16は、ドリフト低減弁用電磁比例減圧弁30に対し、ON位置Xに切換わるようON信号を出力する。これにより、ドリフト低減弁29は、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aからの油排出を許容する状態になる。
さらにコントローラ16は、回収用電油変換弁44に対し、ブーム操作レバーの操作量に対応した信号値の作動信号を出力する。これにより回収用バルブ41は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、回収油路40を開く開位置Xに切換わる。而して、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出された油は、回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れて、アキュムレータ36に蓄圧されると共に専用ポンプ32の吸入側に供給される。さらに、ヘッド側油室8aからの排出油の一部は、サクション油路33から連結油路62に流れて、後述するように、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18を経由してロッド側油室8bに供給される。さらにこのとき、コントローラ16は、アキュムレータチェックバルブ用電磁切換弁48に対し、ON位置Xに切換るようON信号を出力する。これにより、殆ど圧力損失のない状態で回収油路40からアキュムレータ油路42に油を流すことができるようになっている。
さらにコントローラ16は、メインポンプ制御用電磁比例減圧弁17に対し、ポンプ出力を低減せしめるよう制御信号を出力すると共に、第一下降側電磁比例減圧弁24に対し、第一コントロールバルブ18の下降側パイロットポート18bに、ブーム用操作レバーの操作量に対応したパイロット圧を出力するように制御信号を出力する。これにより第一コントロールバルブ18は、ブーム用操作レバーの操作量に対応したストローク分スプールが移動して、下降側位置Yに切換わる。而して、第一メインポンプ9の吐出油は、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fを経由して油タンク11に流れるが、この場合、前述したように、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18のセンタバイパス弁路18fは、スプールの移動ストロークが最大のときでも大きく開いており、センタバイパス弁路18fの通過流量は中立位置Nのときから減少しない。よって、第一メインポンプ9の吐出流量は、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御されるようになっている。さらに、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18の再生用弁路18cを経由して、連結油路62の油がシリンダロッド側油路21からブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給されるようになっているが、上記連結油路62には、前述したように、ヘッド側油室8aからの排出油の一部が、回収油路40、サクション油路33を経由して流れるようになっている。而して、ヘッド側油室8aからの排出油の一部は、下降側位置Yの第一コントロールバルブ18の再生用弁路18cを経由してロッド側油室8bに供給される、つまり再生されることになるが、該再生流量は、再生用弁路18cに配された絞り18eによって、ブーム用操作レバーの操作量により増減するスプールの移動ストロークに応じて増減制御されるようになっている。
尚、第二コントロールバルブ19は、ブーム5の下降時には中立位置Nに保持され、而して、ブームシリンダ8に対する油給排を行わないと共に、第二メインポンプ10の吐出流量も、ネガティブコントロール流量制御によって最小となるように制御されるようになっている。
而して、ブーム5の下降時に、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出される油は、作業部4の有する位置エネルギーにより高圧となっていると共に、ピストン8cに作用する受圧面積の関係からロッド側油室8bへの供給量に対して略2倍の排出量となるが、該ヘッド側油室8aからの排出油は、回収油路40を経由してアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流れ、さらに該サクション油路33から連結油路62に流れる。そして、サクション油路33に流れた油は、専用ポンプ32の吸入側に供給され、該専用ポンプ32からロッド側油室8bに供給される一方、連結油路62に流れた油は、第一コントロールバルブ18を経由してロッド側油室8bに供給される。また、アキュムレータ油路42に供給された圧油はアキュムレータ36に蓄圧されて、前述したように、ブーム5の上昇時に専用ポンプ32からヘッド側油室8aに供給されることになる。而して、作業部4の有する位置エネルギーを、無駄にすることなく回収、再利用できるようになっている。
叙述の如く構成された本形態において、ブームシリンダ8は、ヘッド側油室8aの圧力で作業部4の重量を保持すると共に、ヘッド側油室8aへの圧油供給およびロッド側油室8bからの油排出により伸長してブーム5を上昇せしめ、また、ロッド側油室8bへの圧油供給およびヘッド側油室8aからの油排出により縮小してブーム5を下降せしめることになるが、該ブームシリンダ8の油圧制御システムには、油タンク11から油を吸込んで吐出する第一メインポンプ9と、サクション油路33から油を吸込んで吐出する専用ポンプ32とが設けられていると共に、ブーム5の下降時にブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出された油を蓄圧して上記サクション油路33に供給するアキュムレータ36が設けられている。そして、前記専用ポンプ32は、ブーム5の上昇時にヘッド側油室8aへの圧油供給を行うが、該専用ポンプ32の吸入側に接続されるサクション油路33には、アキュムレータ36に所定量以上の圧油が蓄圧されている場合は、該アキュムレータ36の蓄圧油が供給される一方、アキュムレータ36の蓄圧量が充分でなくアキュムレータ36からサクション油路33への供給油量が不足する場合には、第一メインポンプ9の吐出油がサクション油路33に供給されることになる。
而して、ブーム5の上昇時にブームシリンダ8のヘッド側油室8aに圧油を供給する専用ポンプ32は、アキュムレータ36に所定量以上の圧油が蓄圧されている場合には、該アキュムレータ36からサクション油路33に供給された圧油を吸込んで吐出することになるが、この場合、アキュムレータ36の蓄圧油は所定以上の圧力を有しているから吸入側と吐出側との差圧が小さく、油タンク11の油を吸込んで吐出する第一、第二メインポンプ9、10と比して、大幅に少ない所要動力で圧油供給を行うことができる。この結果、ブーム5の下降時にアキュムレータ36に回収された位置エネルギーをブーム5の上昇時に再利用できることになって、省エネルギー化に大きく貢献できる。
一方、アキュムレータ36の蓄圧量が充分でなくアキュムレータ36からサクション油路33への供給流量が不足する場合は、第一メインポンプ9の吐出油がサクション油路33に供給されることになり、而して、専用ポンプ32は、アキュムレータ36の蓄圧量に依存することなく、ブーム用操作レバーの操作によって要求される流量の圧油をヘッド側油室8aに供給することができる。しかも、専用ポンプ32からヘッド側油室8aへの供給流量を制御するにあたり、アキュムレータ36の蓄圧量によって異なる制御を行う必要がないから、制御が容易であるという利点がある。
そのうえ、専用ポンプ32からブームシリンダ8への供給流量を制御する第三コントロールバルブ37が設けられているため、該第三コントロールバルブ37によって、専用ポンプ32からブームシリンダ8への供給流量を精度良くコントロールすることができる。
さらに、ブームシリンダ8の油圧制御システムには、油タンク11から油を吸込んで吐出する第二メインポンプ10が設けられていると共に、ブーム5の上動時には、第二メインポンプ10からの供給流量と前記専用ポンプ32からの供給流量とが合流してヘッド側油室8aに供給されることになる。この結果、ヘッド側油室8aには二ポンプ分の流量の圧油供給がなされることになって、作業部4の重量負荷に抗する方向のブーム上昇であっても、ブーム用操作レバーの操作量に対応する所望の速度でブーム5を上昇せしめることができる。
また、アキュムレータ36の蓄圧量は、アキュムレータ用圧力センサ60から入力されるアキュムレータ油路42の圧力に基づいて検出されると共に、該検出されたアキュムレータ36の蓄圧量に基づいて、第一メインポンプ9からサクション油路33への圧油供給が行われる構成になっているから、アキュムレータ36の蓄圧量に余裕があるのに第一メインポンプ9からサクション油路33に圧油供給されてしまうような無駄を無くすことができると共に、アキュムレータ36が空になっても第一メインポンプ9からサクション油路33への圧油供給が開始されないような不具合を、確実に回避することができる。
一方、ブーム5の下降時に、ブームシリンダ8のヘッド側油室8aから排出される圧油は、作業部4の有する位置エネルギーにより高圧となっていると共に、ピストン8cに作用する受圧面積の関係からロッド側油室8aへの供給量に対して略2倍の排出量となるが、該ヘッド側油室8aからの排出油は、回収油路40を経由してアキュムレータ油路42に流れてアキュムレータ36に蓄圧されると共に、サクション油路33に流れて専用ポンプ32の吸入側に供給される。そして専用ポンプ32は、回収油路40から供給されるヘッド側油室8aからの排出油を吸込んでブームシリンダ8のロッド側油室8bに供給することになるが、この場合に専用ポンプ32は、ヘッド側油室8aから排出される高圧の圧油を吸い込んで吐出するため、吸入側と吐出側との差圧が小さく、少ない所要動力で圧油供給を行うことができる。尚、本実施の形態では、回収油路40からサクション油路33に流れた排出油の一部は、連結油路62を経由して第一コントロールバルブ18に流れ、該コントロールバルブ18を介してロッド側油室8bに供給される。
この結果、ブーム5の下降時にヘッド側油室8aから排出される圧油は、アキュムレータ36に蓄圧されて前述したようにブーム5の上昇時に再利用されると共に、専用ポンプ32の吸入側に供給されて該専用ポンプ32からロッド側油室8bに供給されることになり、而して、作業部4の有する位置エネルギーを、確実に回収、再利用することができることになって、省エネルギー化に大きく貢献できる。
しかも、前記ヘッド側油室8aからの排出油をアキュムレータ油路42およびサクション油路33に流す回収油路40には、ヘッド側油室8aからの排出油の流量を制御する回収用バルブ41が配されている。而して、該回収用バルブ41によってヘッド側油室8aからの排出流量を制御することで、ブーム5の下降速度をブーム操作レバーの操作量に対応するよう制御できることになって、良好な操作性を得ることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されないことは勿論であって、上記実施の形態では、油圧ショベルのブームシリンダの油圧制御システムを例にとって説明したが、本発明は、作業部を昇降せしめる各種油圧シリンダの油圧制御システムに実施することができる。
また、上記実施の形態では、油圧シリンダに圧油供給するポンプとして、専用ポンプおよび第一メインポンプに加えて第二メインポンプを設け、これにより重量負荷に抗する方向の作業部上昇時に二ポンプ分の流量の圧油供給を行えるようにしたものであるが、第二メインポンプが設けられていない場合であっても、本発明を実施することは可能である。
油圧ショベルの側面図である。 油圧制御システムの回路図である。 油圧制御システムの回路図である。 コントローラの入出力を示すブロック図である。
符号の説明
4 作業部
8 ブームシリンダ
8a ヘッド側油室
8b ロッド側油室
9 第一メインポンプ
10 第二メインポンプ
11 油タンク
32 専用ポンプ
33 サクション油路
36 アキュムレータ
37 第三コントロールバルブ
40 回収油路
41 回収用バルブ
60 アキュムレータ用圧力センサ
62 連結油路

Claims (6)

  1. 作業部を昇降せしめる油圧シリンダと、油タンクから油を吸込んで吐出する第一メインポンプと、サクション油路から油を吸込んで吐出する専用ポンプと、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から排出される油を蓄圧して作業部の上昇時に前記サクション油路に供給するアキュムレータとを備える一方、作業部の上昇時に、前記専用ポンプの吐出油を油圧シリンダの重量保持側油室に供給するように構成すると共に、アキュムレータからサクション油路への供給油量が不足する場合に、第一メインポンプの吐出油をサクション油路に供給するように構成したことを特徴とする作業機械における油圧制御システム。
  2. 油圧制御システムは、油タンクから油を吸込んで吐出する第二メインポンプを備えると共に、作業部の上昇時に、前記第二メインポンプからの供給流量を、専用ポンプからの供給流量に合流して油圧シリンダの重量保持側油室に供給するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業機械における油圧制御システム。
  3. 油圧制御システムは、アキュムレータの蓄圧量を検出するための蓄圧量検出手段を備えると共に、該蓄圧量検出手段により検出されたアキュムレータの蓄圧量に基づいて、第一メインポンプからサクション油路への圧油供給を行うように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の作業機械における油圧制御システム。
  4. 油圧制御システムは、専用ポンプから油圧シリンダへの供給流量を制御する第三コントロールバルブを備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システム。
  5. 油圧制御システムは、作業部の下降時に油圧シリンダの重量保持側油室から排出される圧油を、アキュムレータおよびサクション油路に供給する回収油路を備えると共に、専用ポンプは、作業部の下降時に、前記回収油路からサクション油路に供給される圧油を吸込んで油圧シリンダの反重量保持側油室に供給するように構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業機械における油圧制御システム。
  6. 回収油路に、油圧シリンダの重量保持側油室から排出される圧油の流量を制御する回収用バルブを配したことを特徴とする請求項5に記載の作業機械における油圧制御システム。
JP2006190438A 2006-07-11 2006-07-11 作業機械における油圧制御システム Active JP4753307B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006190438A JP4753307B2 (ja) 2006-07-11 2006-07-11 作業機械における油圧制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006190438A JP4753307B2 (ja) 2006-07-11 2006-07-11 作業機械における油圧制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008019910A JP2008019910A (ja) 2008-01-31
JP4753307B2 true JP4753307B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=39076019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006190438A Active JP4753307B2 (ja) 2006-07-11 2006-07-11 作業機械における油圧制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4753307B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX2016003373A (es) * 2013-09-16 2017-01-06 Lera Gomes Ricardo Acumulador hidrualico y metodo para la recuperacion de energia en un sistema hidraulico.
JP6304881B2 (ja) * 2014-06-26 2018-04-04 イーグル工業株式会社 アキュムレータを備えた流体回路の制御装置
CN110485506A (zh) * 2019-08-19 2019-11-22 徐州徐工矿业机械有限公司 超大吨位挖掘机及其回转制动及补油液压系统、方法
WO2022085645A1 (ja) * 2020-10-19 2022-04-28 日立建機株式会社 建設機械
CN114855923B (zh) * 2022-05-30 2024-03-15 柳州柳工挖掘机有限公司 回转动能回收装置和挖掘机

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1092097B1 (en) * 1998-06-27 2004-09-22 Bruun EcoMate AB Mobile working machine
JP2005003183A (ja) * 2003-06-16 2005-01-06 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Manufacturing Co Ltd 建設機械の油圧回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008019910A (ja) 2008-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008014468A (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP5354650B2 (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP4380643B2 (ja) 作業機械の油圧制御装置
JP2010121726A (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP4410512B2 (ja) 油圧駆動装置
CN106662131A (zh) 作业机械的液压驱动系统
WO2016185682A1 (ja) 建設機械の油圧駆動システム
JPWO2017056199A1 (ja) 建設機械
JP2009150462A (ja) 作業機械における油圧制御システム
CN112105785A (zh) 工程机械的液压驱动装置
JP2010060057A (ja) 作業機械における油圧制御システム
CN112703324B (zh) 流体回路
JP4753307B2 (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP2004346485A (ja) 油圧駆動装置
JP5246759B2 (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP5480564B2 (ja) 流体圧回路、及びそれを備える建設機械
JP4702894B2 (ja) 油圧ショベルにおける油圧制御システム
JP2008185182A (ja) 作業機械における油圧制御システム
CN109963986B (zh) 作业机械的液压驱动装置
JP2008133914A (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP4756600B2 (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP2009270660A (ja) 作業機械における油圧制御システム
JP2017015130A (ja) 流体回路
JP2008185098A (ja) 作業機械における制御システム
US10247206B2 (en) Fluid circuit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081120

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100713

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100812

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110519

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4753307

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250