JP4635391B2 - 圧力センサの取付け構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力センサが装着される装着体の外部表面に取付けられる圧力センサの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、圧力センサが装着される装着体の外部表面に取付けられる圧力センサの取付け構造として、装着体の外部表面にネジ等の締結手段が構成され、この締結手段を用いて圧力センサが有するフランジ部等がネジ締結されて圧力センサが取付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ネジ等の締結手段では、ネジ部品を必要とし部品点数が増える。また、ネジ等を締め付ける作業が必要であり、かつこの締付け作業の組付け性が悪く圧力センサの取付けがコスト負担増となって問題である。
【0004】
本発明の目的は上記の点に鑑み、部品点数が削減でき、組付け性が向上する圧力センサの取付け構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1記載の圧力センサの取付け構造によると、圧力センサが装着される装着体が樹脂材により形成され、この装着体の外部表面より突設されるように形成されるスナップフィット部を1個のみ備える。また、ケースは、圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入される方向と平行となる形状の鍔部が一体に形成され、装着体の外部表面には、圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入されるときに鍔部を挟むように案内して挟持する案内壁が突出して設けられる。そして、スナップフィット部は、ケースを圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入される方向に拘持して外部表面に取付け固定することを特徴とする。なお、スナップフィット部とは、一方に突起を、他方にアンダーカットをもたせて上記した拘持する機能をもたせるものであり、拘持(固定)ばかりではなく着脱を行なうことができる。
【0006】
それにより、装着体の外部表面に備えたスナップフィット部によって圧力センサ(ケース)の圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入される方向に拘持される。一方、圧力センサ(ケース)の外部表面上における前後および左右方向の移動は、圧力導入管のセンサ装着穴部への挿入により制止されている。つまり、圧力センサは、装着体の外部表面上にその位置を前後、左右、上下の各方向に位置を安定させて固定されるので、ネジ等の追加部品を要することなくかつ取付け方もネジ等の締付けに比べ容易となる。つまり、部品点数が削減でき、組付け性が向上する圧力センサの取付け構造を提供できる。
【0007】
また、ケースは、圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入される方向と平行となる形状の鍔部が一体に形成され、外部表面には、圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入されるときに鍔部を挟むように案内して挟持する案内壁が突出して設けられることを特徴とする。
【0008】
それにより、案内壁が鍔部を挟むように案内して挟持し、装着体の外部表面上における圧力センサ位置の前後および左右方向の動きを強固に制止させる。よって、スナップフィット部による圧力センサの圧力導入管がセンサ装着穴部に挿入される方向の拘持を安定させることができる。つまり、圧力センサの前後および左右方向の僅かな動きによる圧力センサの傾きを無くし、スナップフィット部がケースから外れるのを抑止させる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の複数の実施形態を図に基づいて説明する。なお、以下説明する圧力センサの取付け構造は、装着体の外部表面に取付けられる圧力センサの取付け構造として装着体の外部表面にネジ等の締結手段を用いることなく、部品点数が削減でき、組付け性が向上する圧力センサの取付け構造を提供できる技術に関する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態となる圧力センサの取付け構造を示す構成図であり、図1(a)は、部分断面図、図1(b)は、図1(a)を上方から見た上面図である。
【0011】
圧力センサ1は、例えばダイアフラムのような圧力応動変位部材や半導体素子等より構成される圧力検出部(図示しない)を含む部品が収容される樹脂製ケース2と、このケース2から外部に突出する圧力導入管3とを有している。そして、圧力が検出される装着体としてのサージタンク4はナイロン系樹脂等の樹脂材により形成され、このサージタンク4の外部表面4aに開口するセンサ装着穴部5を備える。前記したセンサ装着穴部5に圧力導入管3が挿入され、圧力導入管3の先端部がセンサ装着穴部5内に開口してセンサ装着穴部5内の圧力をケース2内の圧力応動変位部材(図示しない)の部位まで導く構成である。なお、圧力導入管3の外周部とセンサ装着穴部5の内周部間にシール部材としてのOリング6を介在させて、サージタンク4外部との通気をシールしている。また、7は、コネクタであり、圧力検出部の検出する検出信号を内燃機関用電子制御装置(図示しない)に送信する。
【0012】
外部表面4aより突設されるように形成されるスナップフィット部8を2個備える。この2個のスナップフィット部8は、ともに一方に突起部8aを、他方にアンダーカット部8bを備えている。そして、センサ装着穴部5に圧力導入管3が挿入されたのちケース2の底面2aが外部表面4aに当接して圧力センサ1が外部表面4a上に位置決めされる際、スナップフィット部8の突起部8aがケース2を圧力導入管3がセンサ装着穴部5に挿入される方向に拘持するのである。詳細には、突起部8aがケース2の底面2aと平行に位置するケース2の上面2bを係止させる構成である。なお、このスナップフィット部8は、ケース2を拘持(固定)するばかりではなく着脱を行なうことができる。本実施形態では、スナップフィット部8がケース2を両側から挟む位置に対向させて配設した。しかし、スナップフィット部8は、少なくとも1個備えればケース2を圧力導入管3がセンサ装着穴部5に挿入される方向に拘持できる(後述説明する)。但し、スナップフィット部8を複数備えれば、より強固にケース2を拘持できる。
【0013】
次に、図2を用いて圧力センサ1がサージタンク4に取付け固定される行程を説明する。図2(a)は、圧力センサ1の取付け固定前状態を示し、図2(b)は、圧力センサ1の取付け固定される途中を示し、図2(c)は、圧力センサ1の取付け固定後を示す。
【0014】
圧力センサ1は、センサ装着穴部5に圧力導入管3が挿入されるように図2(a)の状態から図2(b)の状態へと、図2中の上方から下方へ押し下げられるように組付けられる。この圧力センサ1の押し下げ行程(図2(b))において、突起部8aがケース2により湾曲されて2個のスナップフィット部8の突起部8a間の距離を大きくするように押し広げられる。そして、ケース2の底面2aが外部表面4aに当接し、圧力センサ1が外部表面4a上に位置決めされるとほぼ同時に、押し広げられたスナップフィット部8が図2(a)に示す元の状態に戻り、突起部8aがケース2の上面2bを係止するように位置する。この突起部8aの動きは、スナップフィット部8が弾性を有する樹脂材(ナイロン系樹脂等)により形成されていることによる。つまり、ケース2を間に配置させ、その対向位置に配設したスナップフィット部8の両突起部8aは、ケース2を圧力導入管3がセンサ装着穴部5に挿入させる方向に拘持する。この状態を図2(c)に示す。
【0015】
このように、サージタンク4の外部表面4aに備えたスナップフィット部8によって圧力センサ1の圧力導入管3がセンサ装着穴部5に挿入される方向に拘持される。一方、圧力センサ(ケース2)1の外部表面4a上における前後および左右方向の移動は、圧力導入管3のセンサ装着穴部5への挿入により制止されている。つまり、圧力センサ1は、装着体の外部表面4a上にその位置を前後、左右、上下の各方向に位置を安定させて固定されるので、ネジ等の追加部品を要することなくかつ取付け方もネジ等の締付けに比べ容易となる。つまり、部品点数が削減でき、組付け性が向上する圧力センサ1の取付け構造を提供できる。
【0016】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態となる圧力センサ1Aの取付け構造を示す斜視図であり、図3(a)は、圧力センサ1Aの取付け固定前状態を示し、図3(b)は、圧力センサ1Aの取付け固定後を示す。図1および図2の第1実施形態と実質的に同一構成部品には同一符号を付し、説明を省略する。なお、図3は、図1および図2に示した圧力センサ1の取付け構造に対し、鍔部20とこの鍔部20を挟むように案内して挟持する案内壁21を設け(後述する)、サージタンク24の外部表面24a上での圧力センサ1Aの位置における前後および左右方向の動きを強固に制止させた点が異なる。また、図3中に示すサージタンク24は、サージタンク24の一部分を示すものである。
【0017】
ケース22には、圧力導入管23がセンサ装着穴部25に挿入される方向と平行となる形状の鍔部20が一体に形成される。そして、サージタンク24の外部表面24aには、圧力導入管23がセンサ装着穴部25に挿入されるときに鍔部20を挟むように案内して挟持する案内壁21が突出して設けられる。詳細には、鍔部20は、ケース22の側面端部(図3中A部)に形成され、この側面端部から両方向に張り出すように形成され、この両方向に張り出した鍔部20と対応する案内壁21が形成される。
【0018】
スナップフィット部28は、第1実施形態と同様に突起部28aを有して外部表面24aより突設されるように形成され、スナップフィット部28の突起部28aがケース22の側面端部(図3中A部)方向から圧力導入管23をセンサ装着穴部25に挿入させる方向にケース22を拘持するように構成される。
【0019】
このように、案内壁21が鍔部20を挟むように案内して挟持し、サージタンク24の外部表面24a上での圧力センサ1Aの位置における前後および左右方向の動きを強固に制止させる。よって、スナップフィット部28により圧力センサ1Aの圧力導入管23がセンサ装着穴部25に挿入される方向の拘持を安定させることができる。つまり、鍔部20および案内壁21によって圧力センサ1Aの前後および左右方向の僅かな動きによる圧力センサ1Aの傾きを無くし、スナップフィット部28がケース22から外れるのを抑止させている。
【0020】
なお、本発明の実施にあたり、装着体としてサージタンク2、24の例を示したがこれに限定されることなく、圧力センサが取付け可能な略平面(外部表面4a、24a等)を有していていれば本発明の圧力センサの取付け構造を実現できる。
【0021】
また、本発明の実施にあたり、圧力センサ1が装着される装着体としてサージタンク4の例を示し、このサージタンク4の外部表面に開口するセンサ装着穴部5に直接圧力導入管3、23を挿入させて圧力を検出した。しかし、圧力センサ1が装着される装着体は、上記したサージタンク4のようにその装着体そのものの内部圧力を検出する構成とは限らず、図4に示すように圧力センサ1を圧力が検出される被検出体32とは異なる装着体30に装着してもよい。この場合、例えば圧力導入管3と圧力が検出される被検出体32とをセンサ装着穴部5の内部にてホース31により連結させる構成とする。つまり、圧力センサ1が装着される装着体30と圧力センサ1により圧力が検出される被検出体32とを異ならせるのである。そして、装着体30に第1実施形態と同要領にてスナップフィット部8備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態となる圧力センサの取付け構造を示す構成図であり、
(a)は、部分断面図、
(b)は、図1(a)を上方から見た上面図である。
【図2】圧力センサがサージタンクに取付け固定される行程を示す説明図であり、
(a)は、圧力センサの取付け固定前状態を示し、
(b)は、圧力センサの取付け固定される途中を示し、
(c)は、圧力センサの取付け固定後を示す。
【図3】本発明の第2実施形態となる圧力センサの取付け構造を示す斜視図であり、
(a)は、圧力センサの取付け固定前状態を示し、
(b)は、圧力センサの取付け固定後を示す。
【図4】被検出体とは異なる装着体への圧力センサの取付けを示す構成図である。
【符号の説明】
1、1A 圧力センサ
2、22 ケース
3、23 圧力導入管
4、24 サージタンク(装着体)
4a、24a 外部表面
5、25 センサ装着穴部
8、28 スナップフィット部
20 鍔部
21 案内壁
Claims (1)
- 圧力検出部を含む部品が収容されるケースと、該ケースから外部に突出する圧力導入管とを有する圧力センサと、
前記圧力センサが装着される装着体の外部表面に開口するセンサ装着穴部とを備え、
前記圧力導入管が前記センサ装着穴部に挿入される圧力センサの取付け構造において、
前記装着体は樹脂材により形成され、当該装着体の外部表面より突設されるように形成されるスナップフィット部を1個のみ備え、
前記ケースは、前記圧力導入管が前記センサ装着穴部に挿入される方向と平行となる形状の鍔部が一体に形成され、
前記装着体の外部表面には、前記圧力導入管が前記センサ装着穴部に挿入されるときに前記鍔部を挟むように案内して挟持する案内壁が突出して設けられ、
前記スナップフィット部は、前記ケースを前記圧力導入管が前記センサ装着穴部に挿入される方向に拘持して前記外部表面に取付け固定することを特徴とする圧力センサの取付け構造。
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