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JP4622776B2 - オイルポンプ構造 - Google Patents

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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、オイルポンプ構造に関する。
自動二輪車等の車両に搭載されるエンジンは、その内部に多くの摺動部や回転部を有するため、潤滑装置を用いて各部に潤滑オイルを供給し、潤滑オイルの働きにより各部の摩擦抵抗を減らし、エンジンの機能を充分に発揮させるようになっている。また、潤滑オイルでエンジン各部を積極的に冷却するようにしたものもある。
例えば、ウェットサンプ方式を採用する4サイクルエンジンの潤滑装置の一般的な潤滑オイルの経路は、エンジンのエンジンケース下部に設けられたオイルパンに貯留されている潤滑オイルが、オイルポンプで吸い上げられ、オイルフィルタで瀘過されて、場合によってはオイルクーラによって冷却された後、エンジンケース内に形成されたメインギャラリを経由してエンジン内各潤滑部に送られるようになっている。
そして、オイルポンプからメインギャラリに至るオイル通路は、エンジンケースに形成する構造が一般的である(例えば特許文献1参照)。
一方、エンジンケースにオイルポンプとオイルチャンバとを収容するハウジングを形成し、オイルチャンバ内にオイル通路を形成したものもある(例えば特許文献2参照)。
ところで、近年、ホイールベースを短縮化して旋回性の向上を図ったり、マスの集中化を図ったりする目的でエンジン前後長の短縮化が求められており、その方法の一つとして上下に分割されるエンジンケースの合せ面を急斜面とし、この合せ面に配置されるシャフト類の前後間隔を詰めたものがある。また、シャフト類のうち、例えばドライブシャフトをカセット式として車幅方向からカウンタシャフトの下方に配置することにより、エンジンの前後長をさらに短縮化する方法もある。
特開2001−227317号公報 特許第2971769号公報
しかしながら、上記構造のエンジンでは、ドライブシャフトをカセット式としてクランクシャフトと近接配置させたことにより従来エンジンケースの下部に存在した駄肉がほとんど無くなり、オイル通路形成用の壁部が存在しなくなる。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、エンジンケースに施すオイル通路加工の低減を図ったオイルポンプ構造を提供することを目的とする。
本発明に係るオイルポンプ構造は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、上下に分割されるアッパーエンジンケースとロアーエンジンケースの合せ面をシリンダブロックの中心軸に直交して前下がり斜面とし、この合せ面に配置される進行方向前方のクランクシャフトとクランクシャフトより後方のカウンタシャフトの前後間隔を上記両シャフトを水平に配置したエンジンに比べてエンジン前後長の短縮を図るとともに、ロアーエンジンケース下面のオイルパンとの合わせ面も前下がり傾斜に形成した自動二輪車に搭載されるエンジンのオイルポンプ構造において、上記ロアーエンジンケースの下部に車幅方向一側から他側方に延びるポンプハウジングを配置し、このポンプハウジングの車幅方向一側内部に形成されたポンプ室に、カウンタシャフトと平行のポンプ駆動シャフトによって駆動されるオイルポンプを配置するとともに、上記オイルパン内に貯留された潤滑オイルを上記オイルポンプによって吸入して圧送するオイル吸入通路およびこのオイル吸入通路と略同じ長さのオイル吐出通路を上記ポンプハウジングと一体に形成し、上記オイル吸入通路の下流端およびオイル吐出通路の上流端をそれぞれポンプ室に連通することによりポンプハウジング内に車幅方向一側から他側方に延びる略U字状の連通構造を形成し、上記オイル吸入通路の上流端であるオイルポンプとは車幅方向の反対側のポンプハウジングにオイル入口を下方に向かって開口形成し、上記オイル吐出通路の下流端であるオイルポンプとは車幅方向の反対側のポンプハウジングにオイル出口を上方に向かって開口形成する一方、上記オイルパンの上記オイルポンプとは車幅方向の反対側の一部を下方に向かって延出する下方延出部を形成し、この下方延出部の上方に上記オイル吸入通路のオイル入口および上記オイル吐出通路のオイル出口を配置するとともに、上記オイル入口にオイルストレーナの下流端を接続し、また、上記ポンプハウジングを上記ロアーエンジンケースの下面に取り付けて上記オイル出口と上記ロアーエンジンケースに形成したオイル流入通路の上流端とを接続し、さらに、上記オイル出口と上記オイルポンプの間のオイル吐出通路の略中央に、規定以上の油圧がオイルポンプで発生した場合に余剰分のオイルをオイルパンへ還流するオイルリリーフバルブの取付座を形成したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記オイル吸入通路および上記オイル吐出通路が形成された上記ポンプハウジングの車幅方向一側に上記オイルポンプを、他側に冷却水ポンプを配置し、この冷却水ポンプのポンプ駆動軸を上記ポンプ駆動シャフトと同軸上に、且つ回転一体に配置したものである。
本発明に係るオイルポンプ構造によれば、エンジンケースに施すオイル通路加工を低減できるので、エンジンケースのコンパクト化が図れると共に、組付性やシール性も向上する。また、エンジンケースに形成された、オイルポンプに連通する通路をこのオイルポンプに干渉しない位置に配置できる。さらに、潤滑オイルの吸入抵抗の低減を図ることができる。
さらにまた、冷却水ポンプとクラッチカバーとの干渉を避けることができると共に、簡単な構造で冷却水ポンプを駆動できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明を適用した自動二輪車の一例を示す左側面図である。図1に示すように、この自動二輪車1は車体フレーム2を有し、その前端部にヘッドパイプ3が設けられる。ヘッドパイプ3には図示しないフロントクッションユニットを内装し、前輪4を回動自在に支持する左右一対のフロントフォーク5やハンドルバー6等から構成されるステアリング機構7が設けられ、ハンドルバー6により前輪4が左右に回動自在に操舵される。
車体フレーム2は、例えばツインチューブ型のもので、主に上記ヘッドパイプ3と、このヘッドパイプ3の直後で左右方向に拡開された後、互いに平行に一旦後斜下方に延び、その後部で下方に向かって延びる左右一対の主フレーム8と、主フレーム8の後側折曲部に取り付けられ、後方に向かって延出される左右一対のシートレール9とから構成される。
主フレーム8の上方には燃料タンク10が配置され、シートレール9の上方には運転シート11が着脱または開閉自在に配置される。また、左右のスイングアームピボット軸支持部12間にはリヤスイングアーム13の前端がスイング自在に枢着されると共に、このリヤスイングアーム13の後端に後輪14が回動自在に軸支される。さらに、このスイングアーム13はその基端部がリヤクッションユニット15およびリンク部材16を介して車体フレーム2に上下にクッション自在に支持される。
一方、前・後輪4,14間の車体中央部の主フレーム8下部、燃料タンク10下方にはエンジンユニット17が搭載される。図2はエンジンユニット17の左側面図あり、大部分を縦断面で示す。また、図3はエンジンユニット17の右側面図であり、一部分を縦断面で示す。さらに、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。図2〜図3に示すように、エンジンユニット17は4サイクル並列多気筒エンジンであり、主に図の上からヘッドカバー18、シリンダヘッド19、シリンダブロック20、エンジンケース21、そしてオイルパン22から外形が構成される。
エンジンケース21は分割式であり、例えば図における上下方向に二分割され、シリンダブロック20が一体に形成された上側のアッパーエンジンケース21aと、その下方のロアーエンジンケース21bとから構成される。
シリンダブロック20は直立前傾して配置され、各エンジンケース21a,21bの合せ面はシリンダブロック20の中心軸に直交して前下がり(または後ろ上がり)に形成されると共に、ロアーエンジンケース21b下面のオイルパン22との合せ面も同様に前下がり(または後ろ上がり)に形成される。
アッパーエンジンケース21aとロアーエンジンケース21bとの合せ面内側には軸受部23がそれぞれ上下に分割して形成され、これらの軸受部23に車両の進行方向前方からエンジンユニット17の幅方向に延びる二次バランサシャフト24、クランクシャフト25およびカウンタシャフト26が回転自在に支持される。また、詳細には図示しないが、カセット式のドライブシャフト27が車幅方向左側から挿入されカウンタシャフト26の略下方に配置される。
シリンダブロック20内にはピストン28が図2における上下方向摺動自在に収容される。ピストン28の往復ストロークはクランクシャフト25により回転運動に変換され、カウンタシャフト26の右端に設けられたクラッチ機構29およびカウンタシャフト26、並びにドライブシャフト27上に設けられた複数のギヤ列30から構成されるミッション機構31を経てドライブチェーン32を介して駆動輪である後輪14に伝達される。
一方、この自動二輪車1に用いられるエンジンユニット17への混合気供給手段は燃料噴射式であって、シリンダヘッド19の後側に形成された各気筒の吸気ポート33にフューエルインジェクタ34を備えたスロットルボディ35が接続される。スロットルボディ35は、その吸気通路内にスロットルバルブ36を備え、このスロットルバルブ36の下流側に直接燃料を噴射するフューエルインジェクタ34が設けられる。そして、スロットルボディ35はエンジンユニット17の後上方に配置され、スロットルボディ35の上流側にはエアクリーナ37が接続される。
他方、シリンダヘッド19前側に開口する各気筒の排気ポート38にはそれぞれエキゾーストパイプ39(本実施形態においては四本)の上流端部が接続されて一旦下方に向かって延び、後方に向かって折曲されてエンジンユニット17の前下部で二本ずつに、またエンジンユニット17の下部で一本に集合化されて後方に向かって延設され、その下流端に排気膨張室40が接続される。
さらに、このエンジンユニット17は水冷式であり、その前方にはラジエター41が配置され、冷却水ホース(図示せず)を介してロアーエンジンケース21bの左側に配置された冷却水ポンプ42に接続される。
そして、この自動二輪車1は車体の前部が流線形のカウリング43で覆われており、走行中の空気抵抗低減と、走行風圧からのライダの保護とが図られている。
ところで、エンジンユニット17にはエンジン潤滑装置44が備えられており、ロアーエンジンケース21b下部に設けられたオイルパン22内に貯留された潤滑オイルがオイルポンプ45によってオイルフィルタ46およびオイルクーラ47を経由してクランクシャフト25やシリンダヘッド19上部に配置された動弁装置48(図2参照)、ミッション機構31等のエンジンユニット17内各部に圧送される。
オイルポンプ45は、図3および図4に示すように、ロアーエンジンケース21bの下部に、ポンプハウジング49に収容された状態で配置され、カウンタシャフト26によってチェーン駆動される。具体的には、カウンタシャフト26の一端にはクラッチ機構29が設けられ、このクラッチ機構29の反対側のドライブシャフト27端にはドライブスプロケット50が設けられる。そして、このドライブスプロケット50に干渉しないよう、ポンプ駆動ギヤ51がクラッチ機構29に隣接してカウンタシャフト26上に設けられる。なお、クラッチ機構29はその一部が車幅方向外方に露出し、この露出部がクラッチカバー52によって覆われる。
一方、オイルポンプ45にはポンプ駆動シャフト53がカウンタシャフト26と平行に設けられ、ポンプ駆動シャフト53のクラッチ機構29側の端部にはポンプ従動スプロケット54が設けられる。そして、このポンプ従動スプロケット54とポンプ駆動ギヤ51とにポンプ駆動チェーン55が巻装されることにより、オイルポンプ45がカウンタシャフト26によって駆動される。
さらに、ポンプ駆動シャフト53のポンプ従動スプロケット54とは反対側の端部には前記冷却水ポンプ42のポンプ駆動軸56がポンプ駆動シャフト53と同軸上に、且つ回転一体に配置され、オイルポンプ45がカウンタシャフト26によって駆動されると同時に冷却水ポンプ42も駆動される。
図5はロアーエンジンケース21bの下面図であり、オイルパン22が非接続状態を示す。また、図6は図5のVI矢視図であり、ロアーエンジンケース21bの正面を示す。さらに、図7は図5のVII−VII線に沿う断面図であり、図8は図5のVIII−VIII線に沿う断面図である。そして、図9は図5のIX−IX線に沿う断面図である。
図3〜図9に示すように、ロアーエンジンケース21bの正面はアッパーエンジンケース21aとの合せ面と直交して形成され、この面にオイルフィルタ46の取付座57およびオイルクーラ47の取付座58がエンジンユニット17の幅方向に並設される。本実施形態においては、オイルフィルタ46の取付座57は車両の進行方向に向かって左側に配置され、オイルクーラ47の取付座58は反対側の右側に配置される。なお、図6はロアーエンジンケース21bの正面図であるため、オイルフィルタ46の取付座57は図の右側、オイルクーラ47の取付座58は図の左側に示される。
オイルフィルタ46の取付座57に取り付けられるオイルフィルタ46は、詳細には図示しないが、円形状の取付面を有し、その中央部にオイル出口(図示せず)が、このオイル出口の周囲にオイル入口(図示せず)が形成され、オイル入口とオイル出口との間にフィルタエレメント59(図2参照)が設けられた一般的なものである。また、オイルフィルタ46の取付座57にはオイル流入口60およびオイル流出口61が配置され、オイルフィルタ46のオイル出口に対応してオイル流出口61が中心側に、オイルフィルタ46のオイル入口に対応してオイル流入口60が外周側にそれぞれ配置される。
一方、オイルクーラ47の取付座58に取り付けられるオイルクーラ47も、詳細には図示しないが、円形状の取付面を有し、その中央部にオイル入口(図示せず)が、このオイル入口の周囲にオイル出口(図示せず)が形成され、オイル入口とオイル出口との間にウォータジャケット(図示せず)が設けられた水冷式のものである。また、オイルクーラ47の取付座58にはオイル流入口62およびオイル流出口63が配置され、オイルクーラ47のオイル出口に対応してオイル流出口63が外周側に、オイルクーラ47のオイル入口に対応してオイル流入口62が中心側にそれぞれ配置される。
オイルフィルタ46のオイル出口に接続されるオイル流出口61とオイルクーラ47のオイル入口に接続されるオイル流入口62とはロアーエンジンケース21bに一体形成された連絡通路64によって連通される。連絡通路64は、オイルフィルタ46およびオイルクーラ47の取付座57および58の後方にクランクシャフト25と平行に配置された主通路64aと、この主通路64aとオイルフィルタ46のオイル流出口61およびオイルクーラ47のオイル流入口62とを繋ぐ二本の接続路64b,64cとから構成され、これらの接続路64b,64cはオイルフィルタ46の取付座57およびオイルクーラ47の取付座58が形成されるロアーエンジンケース21bの正面に対して直交し、且つロアーエンジンケース21bとアッパーエンジンケース21aとの合せ面と平行に配設される。
オイルフィルタ46の取付座57に形成される、オイルフィルタ46のオイル入口に対応するオイル流入口60からはロアーエンジンケース21bに一体形成されたオイル流入通路65がクランクシャフト25に対して直交し、且つロアーエンジンケース21bとアッパーエンジンケース21aとの合せ面と平行に後方に向かって配設され、その上流端は下方に向かって開口する。
また、同様にオイルクーラ47の取付座58に形成される、オイルクーラ47のオイル出口に対応するオイル流出口63からはロアーエンジンケース21bに一体形成されたオイル流出通路66がクランクシャフト25に対して直交し、且つロアーエンジンケース21bとアッパーエンジンケース21aとの合せ面と平行に後方に向かって配設される。
さらに、クランクシャフト25およびオイル流入通路65の下方にはロアーエンジンケース21bに一体形成されたメインギャラリ67がエンジンユニット17の幅方向にクランクシャフト25と平行に配設され、このメインギャラリ67の途中にオイル流出通路66の下流端が接続される。そして、メインギャラリ67からアッパーエンジンケース21aとロアーエンジンケース21bとの合せ面内側に設けられたクランクシャフト25の軸受部23に向かってオイル供給路68が延設される。
図10はオイルポンプ45が収容されたポンプハウジング49の上面図、図11は同右側面図、そして図12は同下面図である。さらに、図13は図12のXIII−XIII線に沿う断面図、図14は図12のXIV−XIV線に沿う断面図、そして図15は図12のXV−XV線に沿う断面図である。
図3、図4および図10〜図15に示すように、オイルポンプ45はポンプハウジング49の内部に形成されたポンプ室69に収容されると共に、オイルの吸入通路70および吐出通路71がポンプハウジング49と一体に形成される。オイルの吸入通路70および吐出通路71はクランクシャフト25やカウンタシャフト26、ポンプ駆動シャフト53と平行に並設され、オイルの吸入通路70の下流端および吐出通路71の上流端がそれぞれポンプ室69に連通することにより略U字状の連通構造を形成する。
オイル吸入通路70の上流端、すなわちポンプハウジング49のオイルポンプ45とは反対側にはオイル入口72が下方に向かって開口するように形成され、このオイル入口72にオイルストレーナ73の下流端が接続されると共に、オイルストレーナ73の上流端であるオイル吸入口74がオイルパン22内に向かって延設される。なお、オイルストレーナ73は潤滑オイル中の比較的大きな異物を除去するために設けられる。
一方、オイル吐出通路71の下流端、すなわちポンプハウジング49のオイルポンプ45とは反対側にはオイル出口75が上方に向かって開口するように形成され、このオイル出口75に前記オイル流入通路65の上流端が接続されると同時にポンプハウジング49もロアーエンジンケース21bの下面に取り付けられる(図9参照)。また、オイルの吐出通路71の途中にはオイルリリーフバルブ76の取付座77が形成され、この取付座77に、規定以上の油圧がオイルポンプ45で発生した場合に余剰分のオイルをオイルパン22へ還流するオイルリリーフバルブ76が取り付けられる(図3参照)。
前述したように、本実施形態において四本のエキゾーストパイプ39はエンジンユニット17の下方で集合されて一本化され、その集合部39aは車両の幅方向クラッチ機構29側、本実施形態においては車両の進行方向に向かって右側に偏倚して配置される(図2および図4参照)。そして、このエキゾーストパイプ39の集合部39aを避けつつオイルパン22の容量を充分に確保するため、この集合部39aに隣接した位置においてオイルパン22はその車幅方向左右一側、本実施形態においては車両の進行方向に向かって左側が下方に向かって延出し、下方延出部22aを形成する。すなわち、エキゾーストパイプ39の集合部39aとオイルパン22の下方延出部22aは車両の幅方向に並設される。そして、このオイルパン22の下方延出部22a上方に上記オイル吸入通路70のオイル入口72およびオイル吐出通路71のオイル出口75が配置されると共に、オイルストレーナ73もこのオイルパン22の下方延出部22aに臨ませて設けられる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
エンジンユニット17が始動すると、クランクシャフト25が回転しその回転がカウンタシャフト26およびドライブシャフト27に伝達される。そして、カウンタシャフト26の回転がポンプ駆動チェーン55によってポンプ駆動シャフト53に伝達され、オイルポンプ45が作動する。また、同時に冷却水ポンプ42も作動する。
オイルポンプ45が作動すると、オイルパン22内に貯溜された潤滑オイルがオイルストレーナ73を経てオイル吸入通路70のオイル入口72を通ってポンプハウジング49のポンプ室69に導かれる。ポンプ室69に導かれた潤滑オイルはオイルポンプ45によってオイル吐出通路71のオイル出口75へ向かって圧送される。
オイル出口75から出た潤滑オイルはエンジンケース21のロアーエンジンケース21bに一体形成されたオイル流入通路65を経てオイルフィルタ46に導かれ、その内部で濾過された後、ロアーエンジンケース21bに一体形成された連絡通路64を通ってオイルクーラ47に導かれ、冷却される。
オイルクーラ47によって冷却された潤滑オイルはロアーエンジンケース21bに一体形成されたオイル流出通路66を経てメインギャラリ67に導かれ、このメインギャラリ67からオイル供給路68を通ってクランクシャフト25の軸受部23に導かれてエンジンユニット17内部の摺動部や回転部を潤滑する。そして各部を潤滑した潤滑オイルは自然落下または図示しないオイル戻り通路を経てオイルパン22に還流され、再びオイルポンプ45によって循環される。
オイルポンプ45が収容されるポンプハウジング49に、ポンプ駆動シャフト53と平行にオイル吸入通路70およびオイル吐出通路71を一体に形成したことにより、これらの通路をエンジンケース21のロアーエンジンケース21bに一体形成しなくて済み、ロアーエンジンケース21bに駄肉が不要となってエンジンケース21のコンパクト化が図れる。
また、ロアーエンジンケース21bにオイル流入通路65を一体形成し、ポンプハウジング49をロアーエンジンケース21bに取り付けることによってこのオイル流入通路65とオイル吐出通路71とを接続したことにより、オイルポンプ45とこのオイルポンプ45に連通する通路をアッセンブリとすることが可能となる。その結果、組付性が向上すると共に、シール性も良好となる。
さらに、オイル吸入通路70およびオイル吐出通路71とポンプ室69とで略U字状の連通構造を形成すると共に、ポンプハウジング49のオイルポンプ45とは反対側にオイル吸入通路70のオイル入口72およびオイル吐出通路71のオイル出口75を設けたことにより、オイルポンプ45に連通する通路をこのオイルポンプ45に干渉しない位置に配置できる。
さらにまた、オイルパン22の車幅方向左右一側を下方に向かって延出して下方延出部22aを形成し、この下方延出部22aの上方にオイル吸入通路70のオイル入口72およびオイル吐出通路71のオイル出口75を配置したことにより、ポンプハウジング49はオイルストレーナ73から直線的に潤滑オイルを吸入でき、その結果吸入抵抗の低減を図ることができる。
ところで、本願発明に係るエンジンユニット17はクランクシャフト25、カウンタシャフト26およびドライブシャフト27が互いに近接配置されており、エンジンケース21が小型化されている。そのために、クラッチ機構29を覆うクラッチカバー52は、詳細には図示しないが、側面視でエンジンケース21の大部分を覆うことになる。そこで、オイル吸入通路70およびオイル吐出通路71が形成されたポンプハウジング49の車幅方向一方側にオイルポンプ45を、他方側に冷却水ポンプ42を配置したことにより、冷却水ポンプ42とクラッチカバー52との干渉を避けることができる。
また、冷却水ポンプ42のポンプ駆動軸56をポンプ駆動シャフト53と同軸上に、且つ回転一体に配置したことにより、簡単な構造で冷却水ポンプ42を駆動できる。
さらに、ポンプハウジング49のオイル吐出通路71の途中にオイルリリーフバルブ76を設けたことにより、オイルリリーフバルブ76をポンプハウジング49に予め組み付けた状態でロアーエンジンケース21bに組み付けることができ、組付性が向上する。また、オイルリリーフバルブ76からの戻りオイルを直接オイルパン22内へ導くことができ、その際の気泡発生を抑制できる。
本発明に係るオイルポンプ構造の一実施形態を示す自動二輪車の左側面図。 エンジンユニットの左側面図。 エンジンユニットの右側面図。 図3のIV−IV線に沿う断面図。 ロアーエンジンケースの下面図。 図5のVI矢視図。 図5のVII−VII線に沿う断面図。 図5のVIII−VIII線に沿う断面図。 図5のIX−IX線に沿う断面図。 ポンプハウジングの上面図。 ポンプハウジングの右側面図。 ポンプハウジングの下面図。 図12のXIII−XIII線に沿う断面図。 図12のXIV−XIV線に沿う断面図。 図12のXV−XV線に沿う断面図。
符号の説明
17 エンジンユニット
21 エンジンケース
21a アッパーエンジンケース
21b ロアーエンジンケース
22 オイルパン
22a 下方延出部
42 冷却水ポンプ
44 エンジン潤滑装置
45 オイルポンプ
49 ポンプハウジング
53 ポンプ駆動シャフト
56 ポンプ駆動軸
65 オイル流入通路
67 メインギャラリ
69 ポンプ室
70 オイル吸入通路
71 オイル吐出通路
72 オイル入口
73 オイルストレーナ
75 オイル出口
76 オイルリリーフバルブ

Claims (2)

  1. 上下に分割されるアッパーエンジンケースとロアーエンジンケースの合せ面をシリンダブロックの中心軸に直交して前下がり斜面とし、この合せ面に配置される進行方向前方のクランクシャフトとクランクシャフトより後方のカウンタシャフトの前後間隔を上記両シャフトを水平に配置したエンジンに比べてエンジン前後長の短縮を図るとともに、ロアーエンジンケース下面のオイルパンとの合わせ面も前下がり傾斜に形成した自動二輪車に搭載されるエンジンのオイルポンプ構造において、上記ロアーエンジンケースの下部に車幅方向一側から他側方に延びるポンプハウジングを配置し、このポンプハウジングの車幅方向一側内部に形成されたポンプ室に、カウンタシャフトと平行のポンプ駆動シャフトによって駆動されるオイルポンプを配置するとともに、上記オイルパン内に貯留された潤滑オイルを上記オイルポンプによって吸入して圧送するオイル吸入通路およびこのオイル吸入通路と略同じ長さのオイル吐出通路を上記ポンプハウジングと一体に形成し、上記オイル吸入通路の下流端およびオイル吐出通路の上流端をそれぞれポンプ室に連通することによりポンプハウジング内に車幅方向一側から他側方に延びる略U字状の連通構造を形成し、上記オイル吸入通路の上流端であるオイルポンプとは車幅方向の反対側のポンプハウジングにオイル入口を下方に向かって開口形成し、上記オイル吐出通路の下流端であるオイルポンプとは車幅方向の反対側のポンプハウジングにオイル出口を上方に向かって開口形成する一方、上記オイルパンの上記オイルポンプとは車幅方向の反対側の一部を下方に向かって延出する下方延出部を形成し、この下方延出部の上方に上記オイル吸入通路のオイル入口および上記オイル吐出通路のオイル出口を配置するとともに、上記オイル入口にオイルストレーナの下流端を接続し、また、上記ポンプハウジングを上記ロアーエンジンケースの下面に取り付けて上記オイル出口と上記ロアーエンジンケースに形成したオイル流入通路の上流端とを接続し、さらに、上記オイル出口と上記オイルポンプの間のオイル吐出通路の略中央に、規定以上の油圧がオイルポンプで発生した場合に余剰分のオイルをオイルパンへ還流するオイルリリーフバルブの取付座を形成したことを特徴とするオイルポンプ構造。
  2. 上記オイル吸入通路および上記オイル吐出通路が形成された上記ポンプハウジングの車幅方向一側に上記オイルポンプを、他側に冷却水ポンプを配置し、この冷却水ポンプのポンプ駆動軸を上記ポンプ駆動シャフトと同軸上に、且つ回転一体に配置した請求項1記載のオイルポンプ構造。
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