JP4622432B2 - タッチパネル用制御ユニット - Google Patents
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Description
従来では、選択されたタッチパネル駆動方式に対応して専用の制御ユニットが準備されていた。
本件に関連する技術として、特許文献1等を参照されたい。
そこで発明者らは、異なる駆動方式のタッチパネルを単一の制御ユニットで駆動制御すべく鋭意検討を重ねてきた。
前記第1の駆動方式に対応する第1の制御回路と前記第2の駆動方式に対応する第2の制御回路とを、前記第1の制御回路及び第2の制御回路のスイッチ部を構成するトランジスタから成るスイッチユニットを共有して包含する制御回路部と、
前記第1のタッチパネルまたは前記第2のタッチパネルを前記制御回路部に連結可能なコネクタと、
所定の組合せで前記トランジスタを動作させ、前記制御回路部に接続されたA/Dコンバータの入力端子に接続される前記トランジスタ動作に同期した特定のパネル電圧検出用端子信号の電圧レベルを検出することにより、前記コネクタへ連結されたタッチパネルの駆動方式が第1の駆動方式か第2の駆動方式かを特定する駆動方式特定部と、
該駆動方式特定部により特定された駆動方式に基づき、前記第1の制御回路と前記第2の制御回路のいずれかを選択する制御信号を出力する第1の選択部と、
所定の組合せで前記トランジスタを動作させ、前記制御回路部に接続されたA/Dコンバータの入力端子に接続される前記トランジスタ動作に同期した特定のパネル電圧検出用端子信号の電圧レベルを検出することにより、前記第1の選択部により停止状態にされない前記スイッチユニットを構成するトランジスタの動作が正常であるかを診断する診断部と、
を備えてなるタッチパネル用制御ユニット。
即ち、第2の局面は、本発明のタッチパネル用制御ユニットは、前記第1の駆動方式は4線式抵抗膜方式で、前記第2の駆動方式は5線式抵抗膜方式であり、前記制御回路部に包含される前記スイッチ部において、前記タッチパネルのX方向及びY方向の電圧検出に関連する4つの前記スイッチユニットのうちの3つは一対のトランジスタから成り、他の1つは1つのトランジスタから成り、前記第1の選択部は、前記駆動方式特定部により特定された駆動方式が前記第1の駆動方式の場合、前記3つのスイッチユニットを構成する各一対のトランジスタの一方を停止状態にすることにより前記第1の制御回路を選択する制御信号を出力する、とできる。
このように構成された第2の局面の発明によれば、第1の制御回路と前記第2の制御回路のスイッチ部を共有し、更に所定のスイッチについては単品のトランジスタから構成されるものとしたので、制御ユニットの構成部品数が削減され安価に提供可能となる。
前記第2の駆動方式を実行するための第2のパラメータを保存する第2のパラメータ保存部、
前記第1の駆動方式を実行するための第1の制御プログラムモジュールを保存する第1のプログラムモジュール保存部、
前記第2の駆動方式を実行するための第2の制御プログラムモジュールを保存する第2のプログラムモジュール保存部、
前記駆動方式特定回路により特定された駆動方式に基づきパラメータを選択する第2の選択部、及び
前記駆動方式特定回路により特定された駆動方式に基づき制御プログラムモジュールを選択する第3の選択部、
が更に備えられる。
タッチパネルの駆動方式が異なれば、制御ユニットを共用していたとしても当該駆動に必要なパラメータや制御プログラムモジュールも異なってくる場合がある。そのため、このように構成された第3の局面の発明によれば、各駆動方式に最適のパラメータや制御プログラムモジュールを予め準備しておいて、特定された駆動方式に合わせて最適なパラメータや制御プログラムが選択される。よって、タッチパネルがより適正に制御されることとなる。
さらに、第4の局面によれば、本発明のタッチパネル用制御ユニットは、前記駆動方式特定部により、タッチパネルの駆動方式が第1の駆動方式か第2の駆動方式かを特定することができなかった場合、もしくは前記診断部により前記トランジスタの動作が正常でないことを診断した場合に、エラー信号を送出することも可能である。
このように構成された第4の局面の発明によれば、前記駆動方式特定部乃至前記診断部の判定結果に基づくエラー信号送出機能も持たせることが可能であるため、非常に使い勝手の良いタッチパネル用制御ユニットを提供することができる。
(タッチパネル)
本発明が対象とする抵抗膜駆動方式のタッチパネルには大きくわけて、4線式抵抗膜方式(以下、「4線式」と略することがある)と5線式抵抗膜方式(以下、「5線式」と略することがある)とが提案されている。4線式抵抗膜方式のものの特性は位置精度の正確さである。他方、5線式抵抗膜方式のものの特性は耐久性の高さである。従って、ユーザは当該特性を考慮して駆動方式のものを任意に選択することができる。4線式と同一動作原理を用いるものとして8線式抵抗膜方式のものも知られている。当該8線式抵抗膜方式のものも本明細書では4線式のものと同等に扱われる。
制御回路部はタッチパネルの動作を制御するものである。
タッチパネルでは4線式及び5線式ともに2枚の抵抗膜が間隔をあけて配置されており、上側の抵抗膜へ利用者がタッチすると当該タッチされた位置において2枚の抵抗膜が接触する。そのときの電圧変化から、タッチされた位置が特定される。
位置を特定するには、抵抗膜のX方向及びY方向の座標の特定が必要となる。
4線式の場合、電圧変化を生じさせるために各方向に2つのスイッチが配置され(計4つ)、さらに2枚の抵抗膜の接触・非接触を検知するために1つのスイッチが配設される。
この発明の一つの局面では、制御回路部における当該スイッチ部の共有を図ることにより、安価な制御ユニットの提供を目指している。
勿論、制御ユニット中に4線式用の制御回路部と5線式用の制御回路部を独立して設けておいて、後述する駆動方式特定部の特定結果に基づいていずれか一方のみを動作させるようにすることも本発明に範囲に含まれる。
コネクタは複数のピンを有し、タッチパネルへ連結される。コネクタの所定のピンはスイッチ部に連結しており、スイッチ部のオン・オフに同期して信号が入力され、タッチパネルへの電圧の印加が制御される。また、タッチパネルの出力もコネクタの所定のピンを介して制御ユニットへ入力され、そこで解析される。
この発明で用いられるコネクタは第1の駆動方式の第1のタッチパネル及び第2の駆動方式の第2のタッチパネルのいずれにも接続可能である。
駆動方式特定部はいずれかのタッチパネルが連結されたコネクタの第1のピンへ信号を入力し、第2のピンからの出力を検出してコネクタに連結されたタッチパネルの駆動方式を特定する。
コネクタの第1のピンに対する信号入力は、実施例のように駆動回路部の所定のスイッチをオン・オフすることにより行うことができる。この信号として、実施例では抵抗膜の電極に対する電圧のハイ・ロウを採用している。
コネクタの第2のピンからの出力信号を検出し、これを解析することにより、コネクタに連結されたタッチパネルの駆動方式を特定することができる。例えば、所定のスイッチをオンとし第1のピンから電圧が印加されたとき、第2のピンで検出される信号が4線式タッチパネルではハイになり、5線式タッチパネルではロウになるものであるとき、コネクタに連結されたタッチパネルの駆動方式は当該所定のスイッチをオンとして第2のピンの出力を検出することにより特定されることがわかる。
図1はこの発明の実施例の制御ユニット1の構成を示すブロック図である。
図1に示すとおり、実施例の制御ユニット1は制御回路部10、コネクタ20、マイクロコントローラ50を備えてなる。
コネクタ20には4線式抵抗膜方式のタッチパネル24及び5線式抵抗膜方式のタッチパネル25のいずれか一方が選択的に接続される。
はじめに、4線式のタッチパネル24の動作原理を図2に基づき説明する。
図2において各端子とその機能は表1に示すとおりである。
なお、「SW0#」の表記は、「SW0」の論理反転の意味であり、「SW0=Hi」のとき「SW0#=Lo」である。以下、本文、表および図面において同様の表記とする。
入力点のX方向座標を検出するには、表2の「X方向データ取り込み」のように制御信号線の端子AW1〜SW0に接続されるスイッチユニットを制御し、検出用端子AN0又はAN1の出力を解析する。
同様に入力点のY方向座標を検出するには、表2の「Y方向データ取り込み」のように制御信号線の端子SW1〜SW0に接続されるスイッチを制御し、検出用端子AN2又はAN3の出力を解析する。上側のタッチパネルは入力点において下側のタッチパネルに接触しているため、AN2(又はAN3)へ距離Y1に比例した電圧(Y1/Y)×Vccが出力される。ここにおいて、Yは上側の抵抗膜におけるY方向両端に取り付けられた電極間距離である。
次に、5線式抵抗膜方式のタッチパネル25の動作原理を図3に基づき説明する。
図3において各端子とその機能は表3に示すとおりである。 また、図中「△」記号は、インバータ機能を持ち入力信号を反転して出力する。
入力点のX方向座標を検出するには、表4の「X方向データ取り込み」のように制御信号線の各端子SW1〜SWに接続されるスイッチユニットを制御し、端子AN14の出力を解析する。
同様に入力点のY方向座標を検出するには、表4の「Y方向データ取り込み」のようにスイッチを制御し、検出用端子AN14へ距離Y1に比例した電圧(Y1/Y)×Vccが出力される。ここにおいて、Yはフィルム側抵抗膜におけるY方向両端に取り付けられた電極間距離である。
図4のように、5線式のタッチパネルは2枚の抵抗膜とガラス・スクリーン、フィルムから構成され、抵抗膜はガラス・スクリーンとフィルムのそれぞれの内側に貼り付けられている。抵抗膜付きガラス・スクリーンと抵抗膜フィルム間には高さが均一なスペーサーが一定間隔毎に配置され、通常は2枚の抵抗膜同士が接触しないように配置される。また、5線式のタッチパネルでは、上部抵抗膜は電圧検出用のプローブとして利用され、下部抵抗膜は押下ポイントによって分圧を発生するために使われる。ここで、タッチパネルのフィルム側を押すと2つの抵抗膜は互いに接触する。
制御回路部10の詳細を図8に示す。
制御回路部10は5つの信号線を有しその各端子(SW1#、SW2、SW3#、SW4、SW0#)にはスイッチユニットが接続されている。このスイッチユニットは図2に示した4線式のタッチパネル及び図3に示した5線式のタッチパネルのスイッチにそれぞれ対応している。即ち、パネルの押下を検出するための端子SW0#が接続されるスイッチユニットとして1つのトランジスタQ1を備えてなる。押下位置の座標を求めるための4つの端子SW1#、SW2、SW3#、SW4に接続されるスイッチユニットは、それぞれSW1#に接続されるものが2つのトランジスタQ2、Q3からなり、SW2に接続されるものが1つのトランジスタQ6からなり、SW3#に接続されるものが2つのトランジスタQ4,Q5からなり、SW4に接続されるものが2つのトランジスタQ7、Q8からなる。この制御回路部10を5線式に適用したとき、表5で説明したとおり、押下位置の座標を求めるための4つのスイッチユニットのうちの一つは1つのトランジスタから構成することができる。
この5WireE1#はパネルコントローラのスイッチ選択部33により制御される。
アナログスイッチ14はコネクタの3つのピン(1pin,5pin,6pin)へそれぞれ
Y方向下側電極(YL)、X方向右側電極(XR)、X方向左側電極(XL)の制御信号を接続する。
アナログスイッチ16はコネクタの4つのピンをY方向下側電極(YL)へ接続する。
パネルコントローラ30は、図1に示すとおり、パネル主制御部31を備える。このパネル主制御部31によりスイッチコントローラ32、スイッチ選択部33、コネクタ用スイッチ選択部34、駆動方式特定部35、診断部36、パラメータ選択部37、モジュール選択部38が制御される。
スイッチコントローラ32はパネル主制御部31からの指令にもとづき5つの端子SW0#〜SW4へハイ又はロウの信号を印加する。スイッチ選択部33は制御線5WireE1#に印加する電圧をハイ又はロウに制御することにより、動作可能なトランジスタを選択する。コネクタ用スイッチ選択部34は制御線5WireE2#に印加する電圧をハイ又はロウに制御することにより、動作可能なアナログスイッチを選択する。診断部36は所定のルールに従い選択された制御回路部のトランジスタ(スイッチユニット)の動作状況を診断する。駆動方式特定部35は診断部36を利用し、所定のスイッチを動作させたときにA/Dコンバータの所定の端子から得られる入力信号を解析してコネクタに結合されたタッチパネルの駆動方式を特定する。スイッチ選択部33及びコネクタ用スイッチ選択部34は駆動方式特定部35により特定された駆動方式に応じて制御線5WireE1#及び5WireE2#の出力を制御する。パラメータ選択部37は駆動方式特定部35により特定された駆動方式を実行する際に必要なパラメータをパラメータメモリ41から選択する。モジュール選択部38は駆動方式特定部35により特定された駆動方式を実行する際に必要な制御プログラムモジュールをモジュールメモリ37から選択する。
パネル主制御部31はマイクロコントローラ50の主制御装置51の制御下にある。A/Dコンバータ52へ入力された信号はこの主制御装置51を介してパネルコントローラ30へ入力される。また、主制御装置51には入出力インターフェース53を介してホストコンピュータが接続され、押下位置データが出力される。
タッチパネルがコネクタに連結され(ステップ1)、所定のチェック信号がマイクロコントローラ50に入力されると、その主制御装置51からパネル主制御部31へ信号が送られる。タッチパネルをコネクタに連結したときにコネクタより当該チェック信号がマイクロコントローラ50へ入力されるようにしてもよい。
なお、5線式タッチパネルが接続されているときは、AN0がハイに固定されているため、区別することができる。
パネル主制御部31からの指令によりスイッチ選択部33が5WireE1#信号をロウとし、コネクタ用スイッチ選択部34が5WireE2#信号をロウとして制御回路部10の構成を図8に示すものとする。その後、スイッチコントローラ32によりスイッチの動作をチェックすることにより、連結されたタッチパネルが5線式のものであるか否か判定する。例えば表7に示すとおり、端子SW1#に接続されたスイッチユニット(トランジスタQ2,Q3)をチェックするには端子SW2、SW3#及びSW4に接続されたスイッチユニットをオンとしかつ端子SW0#に接続されたスイッチユニットをオフとして端子SW1#に接続されたスイッチユニットのオン・オフを切り替え、そのときの端子AN0の出力をチェックする。端子SW1#に接続されたスイッチのオン・オフに同期して端子AN0の出力がハイからロウに切り替われば、端子SW1#に接続するスイッチは5線式タッチパネルに対応して動作しており、その結果接続されたタッチパネルは5線式タッチパネルと判断されて、ステップ21へ移行する。
なお、4線式タッチパネルが接続されているときは、AN0がドライブされていないため、電圧変化が発生せず、区別することができる。
ステップ15においてはモジュール選択部38がメモリ40のモジュールメモリ42から4線式に対応した制御プログラムのモジュールを読出し、メモリ43保存する。具体的には、不揮発性メモリ40に予め保存されている制御プログラムモジュールの番地をメモリ43に書き出し、メモリ43に書き出された番地を介して当該制御プログラムが読み出され、制御回路部の制御に使用される。
ステップ25においてはモジュール選択部38がメモリ40のモジュールメモリ42から5線式に対応した制御プログラムのモジュールを読出し、メモリ43へ保存する。具体的には、不揮発性メモリ40に予め保存されている制御プログラムモジュールの番地をメモリ43に書き出し、当該メモリ43に書き出された番地を介して当該制御プログラムが読み出され、制御回路部の制御に使用される。
この診断は、タッチパネルをコネクタへ接続した当初に行うことのほか、メンテナンスの一環として定期的に行うこともできる。
ステップ31においてチェック信号がマイクロコントローラ50の主制御装置51に入力されると、主制御装置51はパネルコントローラ30のパネル主制御部31へ指令を送る。パネル主制御部31はその制御プログラムとして選択されたモジュールが正しく動作するかをチェックする(ステップ33)。このチェックは例えば、選択された全モジュールのチェックサムをチェックすることにより行う。選択されたモジュールに不具合があったとき、即ちソフトエラーがあったときエラー送信を行う(ステップ39)。このエラー送信は、マイクロコントローラ50より入出力インターフェースを介して例えばホストコンピュータに送られる。
端子SW1#に接続されたスイッチユニットのチェックは次のようにして行う。端子SW2のスイッチユニットをオン、端子SW0#のスイッチユニットをオフとして、端子SW1#のスイッチユニットがオンのとき、端末AN0の電圧レベルがハイであり、かつ端子SW1#のスイッチユニットがオフのとき端末AN0の電圧レベルがロウとなれば端子SW1#に接続されたスイッチユニットは正常であることがわかる。
端子SW3#に接続されたスイッチユニットのチェックは次のようにして行う。端子SW4のスイッチをオンとして、端子SW3#のスイッチがオンのとき、端子AN2の電圧レベルがハイであり、かつSW3#のスイッチユニットがオフのとき端子AN2の電圧レベルがロウとなれば端子SW3#に接続されたスイッチユニットは正常であることがわかる。
端子SW4に接続されたスイッチユニットのチェックは次のようにして行う。端子SW3#のスイッチユニットをオンにして、端子SW4のスイッチユニットがオンのとき、端子AN3の電圧レベルがロウであり、かつ端子SW4のスイッチユニットがオフのとき端子AN3の電圧レベルがハイとなれば端子SW4に接続されたスイッチユニットは正常であることがわかる。
チェックするスイッチの順番は特に限定されるものではない。
5線式タッチパネルの自己診断は、4線式タッチパネルと同様に図11のフローチャートに従って行われる。
ただし、スイッチの動作が表7に従って行われる。また、表7のスイッチ動作を実行するにあたり、この実施例では、図3に示すように、Diagnostic線(ダイアグ線)が追加されている。このダイアグ線はタッチパネルを構成する上部抵抗膜(電源側抵抗膜)に接続する。このダイアグ線は押下判定に利用するスイッチユニットをオンすることによるタッチパネルの電荷を任意のタイミングで放電可能とする。
端末SW0#のスイッチユニットを構成するトランジスタQ1のチェックは次のようにして行う。
押下割込待ちでは上部抵抗膜は端子SW0#のスイッチユニットがオンになっており、帯電状態である。動作時には押下が実施されることによって下部抵抗膜を通じて電荷が抜ける。しかし自己診断時にはユーザ操作を伴わないため自然放電以外に電荷が抜ける手段がない。よってA/Dコンバータの入力端子AN14 を測定してもSW0#のスイッチユニットのオン/オフによって即座に電圧レベルの変化(ハイ/ロウの状態変化)が発生することはない。そこで、図12に示すように、マイクロコントローラの任意の入出力ポート(ここではPE4 とする)を利用し、これを一旦ロウ出力に変更することで上部抵抗膜に帯電した電荷の放電を行い、端子SW0#のスイッチユニットがオフされたことを即座に判別できるようにする。
他の制御線の端子に接続されたスイッチユニットのチェック時には端子SW0#のスイッチユニット(トランジスタQ1)を常にオフの状態とする。
端末SW2、SW3#及びSW4をともにハイにすると、図13に示すように電極P2,P3及びP4はともにロウとなる。ここで端子SW1#をロウにすると、電極P1はハイになり電極P1に接続される入力端子AN0の電圧レベルがハイになる。その後、端子SW2、SW3#及びSW4をともにロウとすると、電極P3はオフとなり、電極P2及びP4はともにハイとなる。このとき端子SW1#をハイにすると、電極P1はロウになり電極P1に接続される入力端子AN0の電圧レベルもロウになる。
仮にQ2もしくはQ3が正常に動作しない場合、入力端子AN0が直接接続されていない電極の影響により、想定した電圧レベルが異なる結果になるため、上記動作が正常に実行されたときは、トランジスタQ2、Q3がともに正常であると判定できる。
端子SW1#、SW2及びSW4をともにハイにすると、電極P1、P3及び電極P4はともにロウとなる。ここで端子SW3#をロウにすると、電極P2はハイになり電極P2に接続される入力端子AN2の電圧レベルもハイになる。その後、端子SW1#、SW2及びSW4をともにロウとすると、電極P3はオフとなり、電極P1及びP4はともにハイとなる。このとき、端末SW3#をハイにすると、電極P2はロウになり電極P2に接続される入力端子AN2の電圧レベルもロウになる。仮に、Q4もしくはQ5が正常に動作しない場合には、入力端子AN2が直接接続されていない電極の影響により、想定した電圧レベルが異なる結果となるため、上記動作が正常に実行されたときは、トランジスタQ4、Q5がともに正常であると判定できる。
端子SW1#,SW2及びSW3#をともにハイにすると、電極P1、P3及び電極P2はともにロウとなる。ここで端子SW4をロウにすると、電極P4はハイになり電極P4に接続される入力端子AN3の電圧レベルもハイになる。その後、端子SW1#,SW2及びSW3#をともにロウとすると、電極P3はオフになり、電極P1及びP2はともにハイになる。このとき、端子SW4をハイにすると、電極P4はロウになり電極P4に接続される入力端子AN3の電圧レベルもロウになる。仮に、トランジスタQ7若しくはQ8が正常に動作しない場合には、入力端子AN3が直接接続されていない電極の影響により、想定した電圧レベルが異なる結果になるため、上記動作が正常に実行されたときは、トランジスタQ7及びQ8がともに正常であると判定できる。
端子SW1#,SW3及びSW4をともにロウにすると、電極P1、P2及び電極P4はともにハイとなる。ここで端子SW2をロウにすると、電極P3はオフになり電極P3に接続される入力端子AN1の電圧レベルはハイになる。その後、端子SW2をハイとすると、電極P3はロウになり電極P3に接続される入力端子AN1の電圧レベルもロウになる。仮に、トランジスタQ6が正常に動作しない場合には、入力端子AN1が直接接続されていない電極の影響により、想定した電圧レベルが異なる結果になるため、上記動作が正常に実行されたときは、トランジスタQ6がともに正常であると判定できる。
チェックするスイッチユニット(トランジスタ)の順番は特に限定されるものではない。
10 制御回路部
20 コネクタ
24 4線式タッチパネル
25 5線式タッチパネル
30 パネルコントローラ
32 スイッチコントローラ
33 スイッチ選択部
34 コネクタ用スイッチ選択部
35 駆動方式特定部
37 パラメータ選択部
38 モジュール選択部
40 メモリ
Claims (4)
- 第1の駆動方式で駆動される第1のタッチパネルまたは第2の駆動方式で駆動される第2のタッチパネルのいずれの一方が接続されても、該接続されたタッチパネルの駆動が可能なタッチパネル用制御ユニットであって、
前記第1の駆動方式に対応する第1の制御回路と前記第2の駆動方式に対応する第2の制御回路とを、前記第1の制御回路及び第2の制御回路のスイッチ部を構成するトランジスタから成るスイッチユニットを共有して包含する制御回路部と、
前記第1のタッチパネルまたは前記第2のタッチパネルを前記制御回路部に連結可能なコネクタと、
所定の組合せで前記トランジスタを動作させ、前記制御回路部に接続されたA/Dコンバータの入力端子に接続される前記トランジスタ動作に同期した特定のパネル電圧検出用端子信号の電圧レベルを検出することにより、前記コネクタへ連結されたタッチパネルの駆動方式が第1の駆動方式か第2の駆動方式かを特定する駆動方式特定部と、
該駆動方式特定部により特定された駆動方式に基づき、前記第1の制御回路と前記第2の制御回路のいずれかを選択する制御信号を出力する第1の選択部と、
所定の組合せで前記トランジスタを動作させ、前記制御回路部に接続されたA/Dコンバータの入力端子に接続される前記トランジスタ動作に同期した特定のパネル電圧検出用端子信号の電圧レベルを検出することにより、前記第1の選択部により停止状態にされない前記スイッチユニットを構成するトランジスタの動作が正常であるかを診断する診断部と、
を備えてなるタッチパネル用制御ユニット。 - 前記第1の駆動方式は4線式抵抗膜方式で、前記第2の駆動方式は5線式抵抗膜方式であり、
前記制御回路部に包含される前記スイッチ部において、前記タッチパネルのX方向及びY方向の電圧検出に関連する4つの前記スイッチユニットのうちの3つは一対のトランジスタから成り、他の1つは1つのトランジスタから成り、
前記第1の選択部は、前記駆動方式特定部により特定された駆動方式が前記第1の駆動方式の場合、前記3つのスイッチユニットを構成する各一対のトランジスタの一方を停止状態にすることにより前記第1の制御回路を選択する制御信号を出力すること
を特徴とする請求項1に記載のタッチパネル用制御ユニット。 - 前記第1の駆動方式を実行するための第1のパラメータを保存する第1のパラメータ保存部、
前記第2の駆動方式を実行するための第2のパラメータを保存する第2のパラメータ保存部、
前記第1の駆動方式を実行するための第1の制御プログラムモジュールを保存する第1のプログラムモジュール保存部、
前記第2の駆動方式を実行するための第2の制御プログラムモジュールを保存する第2のプログラムモジュール保存部、
前記駆動方式特定部により特定された駆動方式に基づきパラメータを選択する第2の選択部、及び
前記駆動方式特定部により特定された駆動方式に基づき制御プログラムモジュールを選択する第3の選択部、
が更に備えられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル用制御ユニット。 - 前記駆動方式特定部によりタッチパネルの駆動方式が第1の駆動方式か第2の駆動方式かを特定することができなかった場合、もしくは前記診断部により前記トランジスタの動作が正常でないことを診断した場合に、エラー信号を送出する手段
を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のタッチパネル用制御ユニット。
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