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JP4616977B2 - Method for producing polyurethane resin solution - Google Patents

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JP4616977B2 JP2000274708A JP2000274708A JP4616977B2 JP 4616977 B2 JP4616977 B2 JP 4616977B2 JP 2000274708 A JP2000274708 A JP 2000274708A JP 2000274708 A JP2000274708 A JP 2000274708A JP 4616977 B2 JP4616977 B2 JP 4616977B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバッチ方式によるポリウレタン樹脂溶液の製造方法に関する。さらに詳しくは、溶液安定性に優れ、種々の用途に好適に用いることのできるポリウレタン樹脂溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、実質的に架橋構造を有しないポリウレタン樹脂溶液を用いて弾性繊維、弾性フィルム、エラストマー状の各種成形品、人工皮革の表面膜や各種塗料などの表面被覆物、含浸剤などに優れたゴム状弾性を有する種々の物品が製造されている。このポリウレタン樹脂溶液は、一般に極性溶媒中において有機ジイソシアネートと比較的高分子量のジオールおよび鎖延長剤とを反応させることにより製造され、その後、溶媒を除去することにより成形物が製造される。
【0003】
しかしながら、ポリウレタン樹脂溶液を製造した後、透明な溶液が白濁したり、粘度上昇を起こしたり、また、溶液を加熱すると解重合を起こして粘度が低下するといったポリウレタン樹脂溶液の不安定性が、その後の成形物の成形性や物性を低下させたり、ポリウレタン樹脂溶液の可使時間を制限するなど、工業的に効率良く製品を生産するためには解決すべき種々の問題がある。
【0004】
これらの問題を解決するために、ポリウレタン樹脂溶液の粘度を安定化する方法として、例えば、アミンおよび有機酸、あるいは有機酸のアミン塩を添加する方法(特公昭41−3472号公報)、水を含んだ極性溶媒中で鎖延長反応を行う方法(特公昭44−22311号公報)、脂環式ジアミン、芳香族ジメチルアミン、置換イミノビス脂肪族アミンを用いたポリウレタン重合体溶液の製造方法(特公昭49−40006号公報)、金属アセチルアセトンを用いたポリウレタン重合体溶液の製造方法(特開昭47−15498号公報)、蟻酸リチウム、アセチルアセトンナトリウム等を添加してポリ尿素エラストマー溶液を安定化する方法(特開昭48−12347号公報)、リチウム塩、脂肪族もしくは脂環式連鎖停止剤を用いたポリウレタン尿素エラストマー(特開平3−139514号公報)、対称性ジアミン、非対称性ジアミンを用いたポリウレタン弾性繊維(特開平3−279415号公報)、ヒドラジンやジアミン液の添加条件を特定してポリウレタン樹脂溶液を製造する方法(特開昭50−78698号公報)等が知られているが、これらの方法は粘度の安定性や色相などを若干は改善するものの、未だ満足するまでには至っていない。
【0005】
またポリウレタン樹脂溶液の加熱保管時の粘度安定化については、特公昭47−35317号公報に、鎖延長剤の量をイソシアネート(以下、NCOと略記する)基の当量以下にし残りを水で鎖延長する方法が記載されているが、粘度が安定するまでに粘度が低下し、安定化した粘度は合成直後の粘度の半分程度になってしまうという欠点があり、満足できるものとは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような問題点を解決し、広く各種用途へ好適に使用され得る、透明で粘度安定性が良く、着色や増粘がなく、熱による解重合を起こさないポリウレタン樹脂溶液を得ることが可能なポリウレタン樹脂溶液の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、着色、増粘、熱安定性の低下等の溶液物性の低下はウレタン化反応と同時に起こる副反応、すなわち、ウレタン結合にNCO基が反応して生成するアロファネート結合やウレア結合にNCO基が反応して生成するビュレット結合の形成が、ポリウレタン樹脂溶液の保管時に粘度上昇させたり、加熱保管時の安定性を低下させる原因であることを突き止めた。さらにこれらの副反応を低減する方法について鋭意検討した結果、ウレタン化反応時、NCO基に対して特定量の1価アルコールの存在下でウレタン化反応し、反応末期に、反応系に残存するNCO基に対して過剰量の1価アルコールまたはモノアミンを加えて反応停止することにより、着色、増粘、熱安定性の低下等の溶液物性の低下がなく、しかも溶媒を除去した後の成形物の物性低下のないポリウレタン樹脂溶液が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明のポリウレタン樹脂溶液の製造方法は、有機ジイソシアネート(a)、数平均分子量が500〜5,000の高分子ジオール(b)、分子量300以下の低分子ジオール(c)および分子量200以下の1価アルコール(d1)を、有機溶媒中で反応させるに際し、前記1価アルコール(d1)が、前記高分子ジオール(b)と前記低分子ジオール(c)の合計に対して、0.001〜0.03当量となるようになし、樹脂分当たりの遊離イソシアネート基含量が0.01〜0.1重量%となった段階で、1価アルコール(d2)を加えることを特徴とするポリウレタン樹脂溶液の製造方法である。
【0009】
または、有機ジイソシアネート(a)、数平均分子量が500〜5,000の高分子ジオール(b)、分子量300以下の低分子ジオール(c)および分子量200以下の1価アルコール(d1)を、有機溶媒中で反応させるに際し、前記1価アルコール(d1)が、前記高分子ジオール(b)と前記低分子ジオール(c)の合計に対して、0.001〜0.03当量となるようになし、樹脂分当たりの遊離イソシアネート基含量が0.01〜0.1重量%となった段階で、モノアミン(d3)を加えることを特徴とするポリウレタン樹脂溶液の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、有機ジイソシアネート(a)としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。このような有機ジイソシアネートには、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性体(カーボジイミド変性体、ウレタン変性体、ウレトジオン変性体など)およびこれらの2種以上の混合物などが含まれる。
【0011】
上記芳香族ジイソシアネートの具体例としては、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記する)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0012】
上記脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
【0013】
上記脂環式ジイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0014】
上記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0015】
これらのうち、各種用途において、最終製品の強度を向上させ、優れた耐熱性を得る観点から、芳香族ジイソシアネートが好ましく、特に好ましいものはMDIである。
【0016】
本発明で用いられる高分子ジオール(b)としては、例えば、ポリアルキレンエーテルジオール(b1)、ポリエステルジオール(b2)、ポリブタジエンジオール(b3)およびこれらの2種以上の混合物が好ましく使用される。
【0017】
高分子ジオール(b)の数平均分子量は、好ましくは500〜5,000であり、より好ましくは700〜4,500であり、さらに好ましくは1,000〜4,000である。
【0018】
ポリアルキレンエーテルジオール(b1)としては、2価アルコールにアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)が付加した構造の化合物およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
【0019】
上記2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール(以下、EGと略記する)、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール(以下、14BGと略記する)、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール(以下、DEGと略記する)、ネオペンチルグリコール、ドデカンジオールなどの炭素数2〜12の脂肪族2価アルコール、または、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンなどの炭素数6〜10の脂環式2価アルコール、または、例えば、キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物などの炭素数8〜20の芳香環含有2価アルコール等が好ましく使用される。2価アルコールは2種以上を併用することも好ましい。
【0020】
2価アルコールに付加するAOとしては、エチレンオキサイド(以下、EOと略記する)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、1,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記する)、3−メチルテトラヒドロフラン(以下、3M−THFと略記する)、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。
【0021】
AOは単独でも2種以上の併用でもよく、2種以上の併用の場合はチップ型、バランス型、活性セカンダリー型などのブロック付加もしくはランダム付加でもよく、さらにブロック付加とランダム付加の混合系であってもよく、例えば、ランダム付加後にチップしたもの、すなわち、好ましくは0〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%のエチレンオキサイド鎖を分子中に任意に分布し、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜25重量%のエチレンオキサイド鎖が分子末端にチップされたものでもよい。
【0022】
これらのAOのうちで、各種用途において、最終製品の伸度を大きくし、しかも柔軟性に富み、回復性も高くする観点から、特にTHF単独のもの、EOとTHFの併用のもの、THFと3M−THFの併用(併用の場合、ランダム付加、ブロック付加、および両者の混合系であってもよい)が好ましい。
【0023】
ポリアルキレンエーテルジオール(b1)の具体例としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTMGと略記する)、ポリ−3−メチルテトラメチレンエーテルグリコール、THF/EO共重合ジオール、THF/3M−THF共重合ジオールなどが挙げられる。これらのうち好ましいものはPTMG、THF/EO共重合ジオールおよびTHF/3M−THF共重合ジオール等である。
【0024】
2価アルコールへのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、無触媒でまたは触媒(アルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒など)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なわれるのが好ましい。
【0025】
ポリアルキレンエーテルジオール(b1)の数平均(OH価から計算)分子量は、好ましくは500〜5,000であり、より好ましくは700〜4,500であり、更に好ましくは1,000〜4,000である。
【0026】
また、ポリアルキレンエーテルジオール(b1)の第1級水酸基含有率は、触媒を使用しない場合でも反応性を向上させ、触媒添加による残留触媒等の問題点を防止する観点から、好ましくは0〜100%であり、より好ましくは30〜100%であり、さらに好ましくは50〜100%であり、最も好ましくは70〜100%である。
【0027】
ポリエステルジオール(b2)には、2価アルコールおよび/または分子量1,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとジカルボン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステルジオール、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジオール、2価アルコールと低級アルコール(メタノールなど)の炭酸ジエステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールなどが含まれるのが好ましい。
【0028】
前記2価アルコールとしては前述のポリアルキレンエーテルジオール(b1)の出発物質として例示した2価アルコールと同様のものが挙げられる。
【0029】
また、分子量1,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
【0030】
また、ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ドデカン酸などの炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸などの炭素数8〜115の芳香族ジカルボン酸、これらのジカルボン酸のエステル形成性誘導体(酸無水物、炭素数1〜4の低級アルキルエステルなど)およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。ラクトンとしてはε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンおよびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
【0031】
ポリエステル化は、通常の方法、例えば、2価アルコールおよび/または分子量1,000以下のポリエーテルジオールを、ジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、またはその無水物およびAO(例えば、EOおよび/またはPO)とを反応(縮合)させる方法、あるいは開始剤(低分子ジオールおよび/または分子量1,000以下のポリエーテルジオール)にラクトンを付加させる方法などにより製造することができる。
【0032】
これらのポリエステルジオール(b2)の具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリカプロラクトンジオール、3メチルペンタンジオールと炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸とから合成されるポリエステル系ジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
【0033】
ポリエステルジオール(b2)の数平均(OH価から計算)分子量は、好ましくは500〜5,000であり、より好ましくは700〜4,500であり、さらに好ましくは1,000〜4,000である。
【0034】
ポリブタジエンジオール(b3)としては、1,2−ビニル構造を有するもの、1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造とを有するもの、および1,4−トランス構造を有するものが挙げられる。1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造の割合は種々にかえることができ、例えば、モル比で好ましくは100:0〜0:100である。またポリブタジエングリコール(b3)にはホモポリマーおよびコポリマー(スチレン−ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエンコポリマーなど)、ならびにこれらの水素添加物も含まれ、かかる水素添加物の水素添加率は好ましくは20〜100%である。
【0035】
ポリブタジエンジオール(b3)の数平均(OH価から計算)分子量は、好ましくは500〜5,000であり、より好ましくは700〜4,500であり、さらに好ましくは1,000〜4,000である。
【0036】
高分子ジオール(b)として好ましいのはポリアルキレンエーテルジオール(b1)であり、特に好ましいのはPTMG、THF/EO共重合ジオールおよびTHF/3M−THF共重合ジオールである。
【0037】
本発明で用いられる低分子ジオール(c)としては、例えば、EG、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール(以下、3Gと略記する)、1,3−ブチレングリコール、14BG、1,6−ヘキサンジオール、DEG、ネオペンチルグリコールなどの炭素数2〜8の脂肪族グリコール、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンなどの炭素数6〜10の脂環式ジオール、例えば、キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物などの炭素数8〜20の芳香環含有ジオールなどが挙げられる。強度が大きく、耐熱性、耐光性などに優れた高物性の最終製品を得る観点から、これらのうち好ましいものは脂肪族グリコールであり、より好ましいものはEG、DEG、14BG、3Gであり、さらに好ましいものはEG、14BG、3Gである。
【0038】
低分子ジオール(c)の分子量は、300以下が好ましく、より好ましくは62〜120である。
【0039】
本発明で用いられる分子量200以下の1価アルコール(d1)としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、オクチルアルコールなどのアルカノール類、例えば、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、例えば、エチルカルビトール、ブチルカルビトールなどのカルビトール類などの炭素数1〜10の脂肪族1価アルコール、例えば、シクロヘキサノールなどの炭素数6〜10の脂環族1価アルコール、例えば、N,N−ジメチルアミノエタノール、N−ヒドロキシエチルモルホリンなどの3級アミノ基含有1価アルコール、例えば、ベンジルアルコールなどの炭素数7〜15の芳香環含有1価アルコール、例えば、フェノール、クレゾールなどの1価フェノール類のAO(例えば、EOおよび/またはPO)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族1価アルコールであり、特に好ましいものはアルカノール類、とくにn−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールおよびイソブチルアルコールである。
【0040】
本発明で用いられる有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMACと略記する)、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジオキサン、THFなどのエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒などおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはアミド系溶媒であり、特に好ましいものはDMFおよびDMACである。
【0041】
本発明で用いられる反応停止剤としての1価アルコール(d2)は、前述の1価アルコール(d1)と同様のものが好ましい。
【0042】
本発明で用いられる反応停止剤としてのモノアミン(d3)は、例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミンなどのアルキル基の炭素数1〜8のモノもしくはジアルキルアミン、例えば、シクロヘキシルアミンなどの炭素数6〜10の脂環式モノアミン、例えば、アニリンなどの炭素数6〜10の芳香族モノアミン、例えば、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジソプロパノールアミンなどのアルカノール基の炭素数2〜4のモノ−もしくはジアルカノールアミン、例えばモルホリンなどの複素環式モノアミンなどおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはジアルキルアミンである。
【0043】
本発明のポリウレタン樹脂溶液の製造において、目的の粘度および分子量のものを得られやすくし、溶液の粘度安定性を優れたものとし、得られる樹脂の強度を優れたものとする観点から、有機ジイソシアネート(a)と、高分子ジオール(b)、低分子ジオール(c)および1価アルコール(d1)からなる活性水素基含有化合物との当量比は、好ましくは0.95:1〜1.1であり、より好ましくは0.97:1〜1.05:1である。
【0044】
高分子ジオール(b)と低分子ジオール(c)の当量比は、樹脂強度および伸度を優れたものとする観点から、好ましくは1:0.5〜1:8であり、より好ましくは1:0.8〜1:5である。
【0045】
本発明において、高分子ジオール(b)と低分子ジオール(c)の合計と1価アルコール(d1)の当量比は、1:0.001〜1:0.03であることが重要である。
【0046】
1価アルコール(d1)の比率が0.001未満の場合には樹脂溶液の粘度安定性が不良となる問題がある。
【0047】
また、1価アルコール(d1)の比率が0.03を越えると目的の粘度および分子量のものが得られず樹脂強度が不良となる問題がある。
【0048】
なお、高分子ジオール(b)と低分子ジオール(c)の合計と1価アルコール(d1)の当量比は、好ましくは1:0.002〜1:0.02である。
【0049】
ポリウレタン樹脂の数平均分子量(GPC法による)は、樹脂強度を優れたものとし、粘度安定性を良好なものとする観点から、好ましくは20,000〜200,000であり、より好ましくは40,000〜150,000である。
【0050】
反応停止剤の1価アルコール(d2)の使用量は、溶液の経時的な増粘を防止して、良好な粘度安定性を得る観点から、反応系中の残存遊離NCO基に対して3〜50倍当量であるのが好ましく、5〜30倍当量であるのがより好ましい。
【0051】
1価アルコール(d2)で封止反応される反応系中に残存する遊離NCO基含量は樹脂固形分当たり0.01〜0.1重量%であるのが好ましく、0.02〜0.06重量%であるのがより好ましい。
【0052】
反応停止剤がモノアミン(d3)である場合の使用量は、残存遊離NCO基に対して1〜1.5当量であるのが好ましく、1〜1.1当量であるのがより好ましい。
【0053】
ポリウレタン樹脂溶液の製造は、有機溶媒の存在下で、有機ジイソシアネート(a)と高分子ジオール(b)と低分子ジオール(c)と1価アルコール(d1)とをワンショット法で反応せしめ、残存するNCO基が特定量となった段階で該NCO基を1価アルコール(d2)またはモノアミン(d3)で末端停止反応させることにより行われる。
【0054】
ポリウレタン樹脂溶液の樹脂分濃度は、目的の溶液粘度とし、経時的に増粘して粘度安定性が不良となることを防止し、用途の多様性、貯蔵性、デリバリー性を得る観点から、好ましくは30〜50重量%であり、より好ましくは37〜45重量%である。
【0055】
反応温度はポリウレタン化反応に通常採用される温度と同じでよく、好ましくは20〜100℃であり、より好ましくは40〜80℃である。
【0056】
得られるポリウレタン樹脂溶液の粘度(20℃)は、用途の多様性、貯蔵性、デリバリー性および粘度安定性の観点から、好ましくは500,000〜1,500,000mPa・sであり、より好ましくは600,000〜1、300,000mPa・sである。
【0057】
反応を促進させるために、所望によりポリウレタン反応に通常使用される触媒を使用することも好ましい。
【0058】
触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミンなどのアミン系触媒、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレートなどの錫系触媒等が好ましい。
【0059】
触媒の使用量はポリウレタン樹脂に対して1重量%以下とするのが好ましい。
【0060】
本発明の製法によって得られるポリウレタン樹脂溶液には、所望により酸化チタンなどの着色剤、紫外線吸収剤や酸化防止剤などの各種安定剤、無機充填剤、有機改質剤、その他の添加剤等を含有させることが好ましい。
【0061】
本発明の製法によって得られるポリウレタン樹脂溶液は各種用途に広く使用することができる。
その代表的な用途として、人工皮革、合成皮革、各種のコート材料、弾性繊維等が挙げられる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。実施例および比較例中の部は重量部、%は重量%を表す。
なお、実施例中の粘度、溶液粘度安定性、樹脂の数平均分子量、フィルムの作製、フィルムの強伸度物性および弾性回復率の評価は次の方法に従って行った。
【0063】
(1)粘度
試料(ポリウレタン樹脂溶液)を20℃の恒温槽で5時間温調した後、B型粘度計[東機産業(株)社製BH型粘度計]で測定した。
【0064】
(2)溶液粘度安定性
試料(ポリウレタン樹脂溶液)を40℃の恒温槽に20日間保管し、保管後20℃に温調して粘度を測定した。
【0065】
(3)数平均分子量
東ソー(株)社製HLC−8020(カラム:東ソーGMH−XL)を用いて分子量を測定した。
【0066】
(4)フィルムの作製
ポリウレタン樹脂溶液を離型処理したガラス板上に0.7mmの厚みに塗布し、70℃の循風乾燥機で3時間乾燥した後、ガラス板から剥がし、厚さが約0.2mmのフィルムを製膜した。
【0067】
(5)強伸度物性
測定に供するフィルムを室温で3日間放置した後、JISK−6301に準じて強伸度特性を測定した。
【0068】
(6)弾性回復率
測定に供するフィルムを室温で3日間放置した後、フィルムを1cm×9cmに切り取り、長さ方向に5cmの間隔に標線を引き試験試料とする。
次に試料を(株)島津製作所製オートグラフAGS−500Dを用いて引っ張り速度200mm/分で、300%伸長して2分間保持した後、張力を除き、弾性回復率を測定した。
【0069】
[実施例1]
撹拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、数平均(OH価から計算)分子量2,300のPTMG230部、分子量90の14BG21.1部、MDI84.5部、n−プロピルアルコール2.03部およびDMAC503部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で5時間反応させ、次ぎにn−プロピルアルコール3.4部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.038%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度40%、粘度700,000mPa・s/20℃、数平均分子量65,000のポリウレタン樹脂溶液(A1)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(A1)を40℃で20日間保管したが、特に粘度変化、また濁りなどは生じなかった。ポリウレタン樹脂溶液をガラスにコートし、70℃で3時間乾燥し、フィルムを形成した。得られたフィルムの物性を表1に示す。表面に凹凸のない良好な特性のものであった。
【0070】
[実施例2]
実施例1と同様の反応容器に、数平均(OH価から計算)分子量3,100のPTMG310部、分子量62のEG16.3部、MDI91.5部、n−ブチルアルコール5.42部およびDMF577部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で5時間反応させ、次ぎにn−ブチルアルコール7.0部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.048%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度42%、粘度1,000,000mPa・s/20℃、数平均分子量58,000のポリウレタン樹脂溶液(A2)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(A2)を40℃で20日間保管したが、特に粘度変化、また濁りなどは生じなかった。ポリウレタン樹脂溶液をガラスにコートし、70℃で3時間乾燥し、フィルムを形成した。得られたフィルムの物性を併せて表1に示す。表面に凹凸のない良好な特性のものであった。
【0071】
[実施例3]
実施例1と同様の反応容器に、数平均(OH価から計算)分子量3,500のTHF/3M−THF(モル%比率:85/15の)共重合ジオール350部、分子量62のEG24.8部、MDI126部、n−プロピルアルコール1.82部およびDMAC784部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で8時間反応させ、次ぎにn−プロピルアルコール6.4部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.036%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度39%、粘度800,000mPa・s/20℃、数平均分子量63,000のポリウレタン樹脂溶液(A3)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(A3)を40℃で20日間保管したが、特に粘度変化、また濁りなどは生じなかった。ポリウレタン樹脂溶液をガラスにコートし、70℃で3時間乾燥し、フィルムを形成した。得られたフィルムの物性を併せて表1に示す。表面に凹凸のない良好な特性のものであった。
【0072】
[実施例4]
実施例1と同様の反応容器に、数平均(OH価から計算)分子量2,900のTHF/EO(モル%比率:90/10の)共重合ジオール290部、分子量62のEG17.7部、MDI97.5部、n−ブチルアルコール1.73部およびDMAC583部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で9時間反応させ、次ぎにn−ブチルアルコール3.0部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.041%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度41%、粘度900,000mPa・s/20℃、数平均分子量56,000のポリウレタン樹脂溶液(A4)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(A4)を40℃で20日間保管したが、特に粘度変化、また濁りなどは生じなかった。ポリウレタン樹脂溶液をガラスにコートし、70℃で3時間乾燥し、フィルムを形成した。得られたフィルムの物性を併せて表1に示す。表面に凹凸のない良好な特性のものであった。
【0073】
[実施例5]
実施例1と同様の反応容器に、数平均(OH価から計算)分子量2,300のPTMG230部、分子量90の14BG21.1部、MDI84.5部、n−プロピルアルコール0.20部およびDMAC503部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で5時間反応させ、次ぎにジ−n−ブチルアミン0.394部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.038%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度40%、粘度710,000mPa・s/20℃、数平均分子量66,000のポリウレタン樹脂溶液(A5)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(A5)を40℃で20日間保管したが、特に粘度変化、また濁りなどは生じなかった。ポリウレタン樹脂溶液をガラスにコートし、70℃で3時間乾燥し、フィルムを形成した。得られたフィルムの物性を併せて表1に示す。表面に凹凸のない良好な特性のものであった。
【0074】
[比較例1]
実施例1と同様の反応容器に、数平均分子量2,300のPTMG230部、14BG21.1部、MDI84.5部およびDMAC503部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で5時間反応させ、次ぎにn−プロピルアルコール0.4部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.043%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度40%、粘度720,000mPa・s/20℃、数平均分子量65,000のポリウレタン樹脂溶液(H1)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(H1)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(H1)を40℃で20日間保管後、実施例1と同様にフィルム化しようとしたが、最初に1価アルコールを仕込んでいなかったので、増粘し、溶液粘度安定性が劣ったためか、表面に細かな凹凸ができ良好なフィルムを得ることができなかった。
【0075】
[比較例2]
実施例1と同様の反応容器に、数平均(OH価から計算)分子量3,100のPTMG310部、分子量62のEG16.3部、MDI91.5部およびDMF577部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で70℃で5時間反応させ、次ぎにn−ブチルアルコール13.1部を加えて[この時の反応系中の遊離NCO含量は(樹脂固形分換算で)0.036%であった]1時間末端停止反応を行い、樹脂濃度42%、粘度610,000mPa・s/20℃、数平均分子量48,000のポリウレタン樹脂溶液(H2)を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液(H2)を40℃で20日間保管後、フィルムとした。最初に1価アルコールを仕込んでいなかったので溶液粘度安定性にも劣り、得られたフィルムも低強度、低伸度であり、回復性も低いものであった。
【0076】
【表1】

Figure 0004616977
【0077】
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜5のポリウレタン樹脂溶液は比較例1〜2に比べ溶液粘度安定性が著しく良好で、しかも得られたフィルムの強伸度物性も高い水準にある。一方、比較例1〜2のポリウレタン樹脂溶液は溶液粘度安定性に乏しく実用に供し得ない。
【0078】
【発明の効果】
本発明の方法で得られるポリウレタン樹脂溶液は溶液粘度安定性に優れ、長期間の保管後においても、製造直後とほとんど同等の溶液性状を保持する。
【0079】
上記効果を奏することから本発明の方法で得られるポリウレタン樹脂溶液は種々の用途、例えば、人工皮革、合成皮革、各種のコート材料、弾性繊維等に用いられる原料として特に有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a polyurethane resin solution by a batch method. More specifically, the present invention relates to a method for producing a polyurethane resin solution that is excellent in solution stability and can be suitably used for various applications.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, rubber excellent in elastic fibers, elastic films, various molded articles in the form of elastomers, surface coatings such as artificial leather surface coatings and various paints, impregnating agents, etc., using a polyurethane resin solution having substantially no crosslinked structure Various articles having a shape elasticity have been manufactured. This polyurethane resin solution is generally produced by reacting an organic diisocyanate with a relatively high molecular weight diol and a chain extender in a polar solvent, and then a molded product is produced by removing the solvent.
[0003]
However, after producing the polyurethane resin solution, the instability of the polyurethane resin solution, such as the cloudiness of the transparent solution or the increase in the viscosity, or the depolymerization and the decrease in the viscosity when the solution is heated, There are various problems to be solved in order to produce products efficiently industrially, such as lowering the moldability and physical properties of the molded product and limiting the usable time of the polyurethane resin solution.
[0004]
In order to solve these problems, as a method of stabilizing the viscosity of the polyurethane resin solution, for example, a method of adding an amine and an organic acid or an amine salt of an organic acid (Japanese Patent Publication No. 41-3472), water A method of performing a chain extension reaction in a polar solvent containing (Japanese Examined Patent Publication No. 44-22311), a method of producing a polyurethane polymer solution using an alicyclic diamine, an aromatic dimethylamine, and a substituted iminobisaliphatic amine (Japanese Patent Publication) 49-40006), a method for producing a polyurethane polymer solution using metal acetylacetone (Japanese Patent Laid-Open No. 47-15498), a method for stabilizing a polyurea elastomer solution by adding lithium formate, sodium acetylacetone, or the like ( JP-A-48-12347), poly using lithium salt, aliphatic or alicyclic chain terminator A polyurethane resin solution by specifying the addition conditions of a retaneurea elastomer (JP-A-3-139514), a symmetric diamine, a polyurethane elastic fiber using an asymmetric diamine (JP-A-3-279415), hydrazine and a diamine solution There are known methods for producing the above (Japanese Patent Laid-Open No. 50-78698) and the like, but these methods have slightly improved the stability of the viscosity and the hue, but have not yet been satisfied.
[0005]
Regarding the stabilization of the viscosity of the polyurethane resin solution during heat storage, Japanese Patent Publication No. 47-35317 discloses that the amount of chain extender is less than the equivalent of isocyanate (hereinafter abbreviated as NCO) group and the remainder is chain extended with water. However, there is a drawback that the viscosity decreases until the viscosity is stabilized, and the stabilized viscosity is about half of the viscosity immediately after the synthesis, which is not satisfactory.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a polyurethane resin solution that solves the above-mentioned problems and can be suitably used for a wide variety of applications, is transparent, has good viscosity stability, has no coloring or thickening, and does not cause depolymerization due to heat. It aims at providing the manufacturing method of the polyurethane resin solution which can be obtained.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that a decrease in solution physical properties such as coloring, thickening, and thermal stability is a side reaction that occurs simultaneously with the urethanization reaction, that is, NCO in the urethane bond. The formation of a burette bond formed by reaction of an NCO group with an allophanate bond or urea bond formed by reaction of a group causes the viscosity to increase during storage of the polyurethane resin solution or to decrease stability during storage by heating. I found out. Furthermore, as a result of intensive studies on methods for reducing these side reactions, during the urethanization reaction, the urethanization reaction is performed in the presence of a specific amount of monohydric alcohol with respect to the NCO group, and the NCO remaining in the reaction system at the end of the reaction. By stopping the reaction by adding an excessive amount of monohydric alcohol or monoamine to the group, there is no deterioration of the solution properties such as coloring, thickening, thermal stability, etc., and the molded product after removing the solvent The inventors have found that a polyurethane resin solution having no deterioration in physical properties can be obtained, and have reached the present invention.
[0008]
That is, the method for producing the polyurethane resin solution of the present invention includes an organic diisocyanate (a), a high molecular diol (b) having a number average molecular weight of 500 to 5,000, a low molecular diol (c) having a molecular weight of 300 or less, and a molecular weight of 200 or less. When the monohydric alcohol (d1) is reacted in an organic solvent, the monohydric alcohol (d1) is 0.001 to the total of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c). A polyurethane resin characterized by adding a monohydric alcohol (d2) at a stage where the content of free isocyanate groups per resin component is 0.01 to 0.1% by weight, with a content of .about.0.03 equivalent. It is a manufacturing method of a solution.
[0009]
Alternatively, an organic diisocyanate (a), a high molecular diol (b) having a number average molecular weight of 500 to 5,000, a low molecular diol (c) having a molecular weight of 300 or less, and a monohydric alcohol (d1) having a molecular weight of 200 or less are mixed with an organic solvent. In the reaction, the monohydric alcohol (d1) is 0.001 to 0.03 equivalent to the total of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c). In the method for producing a polyurethane resin solution, monoamine (d3) is added when the free isocyanate group content per resin content becomes 0.01 to 0.1% by weight.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, as the organic diisocyanate (a), those conventionally used for polyurethane production can be used. Examples of such organic diisocyanates include aromatic diisocyanates having 6 to 20 carbon atoms (excluding carbon in the NCO group, the same shall apply hereinafter), aliphatic diisocyanates having 2 to 18 carbon atoms, and alicyclic diisocyanates having 4 to 15 carbon atoms. , Araliphatic diisocyanates having 8 to 15 carbon atoms, modified products of these diisocyanates (carbodiimide-modified products, urethane-modified products, uretdione-modified products, etc.) and mixtures of two or more thereof.
[0011]
Specific examples of the aromatic diisocyanate include 1,3-phenylene diisocyanate, 1,4-phenylene diisocyanate, 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, 2,4′-diphenylmethane diisocyanate, 4, 4′-diphenylmethane diisocyanate (hereinafter abbreviated as MDI), 4,4′-diisocyanatobiphenyl, 3,3′-dimethyl-4,4′-diisocyanatobiphenyl, 3,3′-dimethyl-4, 4'-diisocyanatodiphenylmethane, 1,5-naphthylene diisocyanate, etc. are mentioned.
[0012]
Specific examples of the aliphatic diisocyanate include ethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, dodecamethylene diisocyanate, 2,2,4-trimethylhexamethylene diisocyanate, lysine diisocyanate, 2,6-diisocyanatomethylcaproate, Examples thereof include bis (2-isocyanatoethyl) carbonate and 2-isocyanatoethyl-2,6-diisocyanatohexanoate.
[0013]
Specific examples of the alicyclic diisocyanate include isophorone diisocyanate, dicyclohexylmethane-4,4′-diisocyanate, cyclohexylene diisocyanate, methylcyclohexylene diisocyanate, and bis (2-isocyanatoethyl) -4-cyclohexylene-1,2. -Dicarboxylate, 2,5-norbornane diisocyanate, 2,6-norbornane diisocyanate and the like.
[0014]
Specific examples of the araliphatic diisocyanate include m-xylylene diisocyanate, p-xylylene diisocyanate, α, α, α ′, α′-tetramethylxylylene diisocyanate and the like.
[0015]
Among these, aromatic diisocyanates are preferable and MDI is particularly preferable from the viewpoint of improving the strength of the final product and obtaining excellent heat resistance in various applications.
[0016]
As the polymer diol (b) used in the present invention, for example, polyalkylene ether diol (b1), polyester diol (b2), polybutadiene diol (b3) and a mixture of two or more of these are preferably used.
[0017]
The number average molecular weight of the polymer diol (b) is preferably 500 to 5,000, more preferably 700 to 4,500, and still more preferably 1,000 to 4,000.
[0018]
Examples of the polyalkylene ether diol (b1) include compounds having a structure in which an alkylene oxide (hereinafter abbreviated as AO) is added to a dihydric alcohol, and mixtures of two or more thereof.
[0019]
Examples of the dihydric alcohol include ethylene glycol (hereinafter abbreviated as EG), propylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,4-butanediol (hereinafter abbreviated as 14BG), and 1,6-hexane. Aliphatic dihydric alcohols having 2 to 12 carbon atoms such as diol, diethylene glycol (hereinafter abbreviated as DEG), neopentyl glycol, dodecanediol, or, for example, 1,4-cyclohexanediol, bis (hydroxymethyl) cyclohexane, etc. C6-C10 alicyclic dihydric alcohol or C8-C20 such as xylylene glycol, bis (hydroxyethyl) benzene, bis (hydroxyethoxy) benzene, bisphenol A ethylene oxide adduct, etc. Aromatic ring-containing dihydric alcohol It is preferably used. Two or more dihydric alcohols are preferably used in combination.
[0020]
Examples of AO added to the dihydric alcohol include ethylene oxide (hereinafter abbreviated as EO), propylene oxide (hereinafter abbreviated as PO), 1,2-butylene oxide, 2,3-butylene oxide, 1,3- Examples include butylene oxide, tetrahydrofuran (hereinafter abbreviated as THF), 3-methyltetrahydrofuran (hereinafter abbreviated as 3M-THF), styrene oxide, α-olefin oxide, epichlorohydrin, and the like.
[0021]
AO may be used alone or in combination of two or more. In the case of using two or more, AO may be block addition or random addition such as chip type, balance type, and active secondary type, and is a mixed system of block addition and random addition. For example, chips after random addition, that is, preferably 0 to 50% by weight, more preferably 5 to 40% by weight of ethylene oxide chains are arbitrarily distributed in the molecule, preferably 0 to 30% by weight. %, More preferably 5 to 25% by weight of ethylene oxide chains may be chipped at the molecular ends.
[0022]
Among these AOs, in various applications, from the viewpoint of increasing the elongation of the final product, being flexible, and improving recoverability, in particular, THF alone, EO and THF combined, THF and A combination of 3M-THF (in the case of combination, random addition, block addition, and a mixture of both) may be preferable.
[0023]
Specific examples of the polyalkylene ether diol (b1) include polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene ether glycol (hereinafter abbreviated as PTMG), poly-3-methyltetramethylene ether glycol, THF / EO copolymerized diol, THF / 3M-THF copolymerized diol. Among these, PTMG, THF / EO copolymerized diol, THF / 3M-THF copolymerized diol and the like are preferable.
[0024]
The addition of AO to the dihydric alcohol can be carried out in the usual manner, without catalyst or in the presence of a catalyst (alkali catalyst, amine catalyst, acidic catalyst, etc.) (particularly at the latter stage of AO addition). It is preferably carried out in one or more stages under normal pressure or increased pressure.
[0025]
The number average (calculated from OH number) molecular weight of the polyalkylene ether diol (b1) is preferably 500 to 5,000, more preferably 700 to 4,500, and still more preferably 1,000 to 4,000. It is.
[0026]
The primary hydroxyl group content of the polyalkylene ether diol (b1) is preferably 0 to 100 from the viewpoint of improving the reactivity even when no catalyst is used and preventing problems such as residual catalyst due to the addition of the catalyst. %, More preferably 30 to 100%, still more preferably 50 to 100%, and most preferably 70 to 100%.
[0027]
The polyester diol (b2) includes a condensed polyester diol obtained by reacting a dihydric alcohol and / or a polyalkylene ether diol having a molecular weight of 1,000 or less and a dicarboxylic acid, a polylactone diol obtained by ring-opening polymerization of a lactone, Polycarbonate diol obtained by reacting a dihydric alcohol with a carbonic acid diester of a lower alcohol (such as methanol) is preferably included.
[0028]
Examples of the dihydric alcohol include those similar to the dihydric alcohol exemplified as the starting material of the polyalkylene ether diol (b1).
[0029]
Examples of the polyalkylene ether diol having a molecular weight of 1,000 or less include polytetramethylene ether glycol, polypropylene glycol, polyethylene glycol, and a mixture of two or more thereof.
[0030]
Moreover, as dicarboxylic acid, C2-C12 aliphatic dicarboxylic acid, such as succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, and dodecanoic acid, C8-115, such as terephthalic acid, isophthalic acid, and phthalic acid Examples thereof include aromatic dicarboxylic acids, ester-forming derivatives of these dicarboxylic acids (such as acid anhydrides and lower alkyl esters having 1 to 4 carbon atoms), and mixtures of two or more thereof. Examples of the lactone include ε-caprolactone, γ-butyrolactone, γ-valerolactone, and a mixture of two or more thereof.
[0031]
Polyesterification is carried out by a conventional method such as dihydric alcohol and / or polyether diol having a molecular weight of 1,000 or less, dicarboxylic acid or an ester-forming derivative thereof, or an anhydride thereof and AO (for example, EO and / or PO). ) And a method of adding a lactone to an initiator (low molecular diol and / or polyether diol having a molecular weight of 1,000 or less).
[0032]
Specific examples of these polyester diols (b2) include polyethylene adipate diol, polybutylene adipate diol, polyhexamethylene adipate diol, polyneopentyl adipate diol, polyethylene propylene adipate diol, polyethylene butylene adipate diol, polybutylene hexamethylene adipate diol , Polydiethylene adipate diol, poly (polytetramethylene ether) adipate diol, polyethylene azelate diol, polyethylene sebacate diol, polybutylene azelate diol, polybutylene sebacate diol, polycaprolactone diol, 3 methylpentanediol and 2 carbon atoms Polyester diol synthesized from ˜20 aliphatic dicarboxylic acids, Hexamethylene carbonate diol.
[0033]
The number average (calculated from OH number) molecular weight of the polyester diol (b2) is preferably 500 to 5,000, more preferably 700 to 4,500, and still more preferably 1,000 to 4,000. .
[0034]
Examples of the polybutadiene diol (b3) include those having a 1,2-vinyl structure, those having a 1,2-vinyl structure and a 1,4-trans structure, and those having a 1,4-trans structure. The ratio of the 1,2-vinyl structure and the 1,4-trans structure can be variously changed, and for example, the molar ratio is preferably 100: 0 to 0: 100. Polybutadiene glycol (b3) also includes homopolymers and copolymers (styrene-butadiene copolymers, acrylonitrile-butadiene copolymers, etc.), and hydrogenated products thereof, and the hydrogenation rate of such hydrogenated products is preferably 20 to 100%. It is.
[0035]
The number average (calculated from OH number) molecular weight of the polybutadiene diol (b3) is preferably 500 to 5,000, more preferably 700 to 4,500, and still more preferably 1,000 to 4,000. .
[0036]
Polyalkylene ether diol (b1) is preferred as the polymer diol (b), and PTMG, THF / EO copolymerized diol and THF / 3M-THF copolymerized diol are particularly preferred.
[0037]
Examples of the low molecular diol (c) used in the present invention include EG, propylene glycol, 1,3-propanediol (hereinafter abbreviated as 3G), 1,3-butylene glycol, 14BG, 1,6-hexane. Aliphatic glycols having 2 to 8 carbon atoms such as diol, DEG and neopentyl glycol, for example, alicyclic diols having 6 to 10 carbon atoms such as 1,4-cyclohexanediol and 1,4-bis (hydroxymethyl) cyclohexane Examples thereof include diols having 8 to 20 carbon atoms such as xylylene glycol, bis (hydroxyethyl) benzene, bis (hydroxyethoxy) benzene, ethylene oxide adduct of bisphenol A, and the like. From the viewpoint of obtaining a final product having high strength and excellent physical properties such as heat resistance and light resistance, among these, preferred are aliphatic glycols, more preferred are EG, DEG, 14BG, and 3G. Preferred are EG, 14BG and 3G.
[0038]
The molecular weight of the low molecular diol (c) is preferably 300 or less, more preferably 62 to 120.
[0039]
Examples of the monohydric alcohol (d1) having a molecular weight of 200 or less used in the present invention include alkanols such as methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, octyl alcohol, etc. Cellosolves such as ethyl cellosolve and butyl cellosolve, for example, aliphatic monohydric alcohols having 1 to 10 carbon atoms such as carbitols such as ethyl carbitol and butyl carbitol, such as 6 to 10 carbon atoms such as cyclohexanol. Alicyclic monohydric alcohols, for example, monovalent alcohols containing tertiary amino groups such as N, N-dimethylaminoethanol, N-hydroxyethylmorpholine, monovalent alcohols having 7 to 15 carbon atoms such as benzyl alcohol, etc. Alcoa , For example, phenol, AO monovalent phenols such as cresol (e.g., EO and / or PO), and the like adducts. Of these, preferred are aliphatic monohydric alcohols, and particularly preferred are alkanols, particularly n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol and isobutyl alcohol.
[0040]
Examples of the organic solvent used in the present invention include amides such as N, N-dimethylformamide (hereinafter abbreviated as DMF), N, N-dimethylacetamide (hereinafter abbreviated as DMAC), and N-methylpyrrolidone. Solvents, sulfoxide solvents such as dimethyl sulfoxide, ketone solvents such as methyl ethyl ketone, ether solvents such as dioxane and THF, ester solvents such as methyl acetate, ethyl acetate and butyl acetate, aromatic solvents such as toluene and xylene, etc. And a mixture of two or more of these. Of these, amide solvents are preferable, and DMF and DMAC are particularly preferable.
[0041]
The monohydric alcohol (d2) as a reaction terminator used in the present invention is preferably the same as the monohydric alcohol (d1) described above.
[0042]
Examples of the monoamine (d3) as a reaction terminator used in the present invention include ethylamine, n-propylamine, isopropylamine, n-butylamine, diethylamine, di-n-propylamine, diisopropylamine, di-n-butylamine and the like. A mono- or dialkylamine having 1 to 8 carbon atoms of the alkyl group, for example, an alicyclic monoamine having 6 to 10 carbon atoms such as cyclohexylamine, for example, an aromatic monoamine having 6 to 10 carbon atoms such as aniline, for example, mono Examples thereof include mono- or dialkanol amines having 2 to 4 carbon atoms of alkanol groups such as ethanolamine, monoisopropanolamine, diethanolamine and disopropanolamine, heterocyclic monoamines such as morpholine, and mixtures of two or more thereof. . Of these, preferred are dialkylamines.
[0043]
In the production of the polyurethane resin solution of the present invention, an organic diisocyanate can be obtained from the viewpoint of easily obtaining a desired viscosity and molecular weight, excellent solution viscosity stability, and excellent resin strength. The equivalent ratio of (a) to the active hydrogen group-containing compound comprising the high molecular diol (b), the low molecular diol (c) and the monohydric alcohol (d1) is preferably 0.95: 1 to 1.1. Yes, more preferably from 0.97: 1 to 1.05: 1.
[0044]
The equivalent ratio of the high molecular diol (b) to the low molecular diol (c) is preferably 1: 0.5 to 1: 8, more preferably 1 from the viewpoint of excellent resin strength and elongation. : 0.8 to 1: 5.
[0045]
In the present invention, it is important that the equivalent ratio of the sum of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c) to the monohydric alcohol (d1) is 1: 0.001 to 1: 0.03.
[0046]
When the ratio of the monohydric alcohol (d1) is less than 0.001, there is a problem that the viscosity stability of the resin solution becomes poor.
[0047]
Moreover, when the ratio of monohydric alcohol (d1) exceeds 0.03, there is a problem that the desired viscosity and molecular weight cannot be obtained, resulting in poor resin strength.
[0048]
The equivalent ratio of the sum of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c) to the monohydric alcohol (d1) is preferably 1: 0.002 to 1: 0.02.
[0049]
The number average molecular weight (by GPC method) of the polyurethane resin is preferably 20,000 to 200,000, more preferably 40, from the viewpoint of excellent resin strength and favorable viscosity stability. 000 to 150,000.
[0050]
The amount of the monohydric alcohol (d2) used as the reaction terminator is 3 to 3 with respect to the remaining free NCO groups in the reaction system from the viewpoint of preventing the viscosity of the solution from increasing with time and obtaining good viscosity stability. It is preferably 50 times equivalent, and more preferably 5 to 30 times equivalent.
[0051]
The content of free NCO groups remaining in the reaction system subjected to the sealing reaction with the monohydric alcohol (d2) is preferably 0.01 to 0.1% by weight per resin solid content, and preferably 0.02 to 0.06% by weight. % Is more preferred.
[0052]
When the reaction terminator is monoamine (d3), the amount used is preferably 1 to 1.5 equivalents, more preferably 1 to 1.1 equivalents, relative to the remaining free NCO groups.
[0053]
A polyurethane resin solution is produced by reacting an organic diisocyanate (a), a high molecular diol (b), a low molecular diol (c), and a monohydric alcohol (d1) in the presence of an organic solvent by a one-shot method. The NCO group is subjected to a terminal termination reaction with a monohydric alcohol (d2) or a monoamine (d3) when the amount of NCO group to be obtained reaches a specific amount.
[0054]
The resin content concentration of the polyurethane resin solution is preferably set from the viewpoint of obtaining the desired solution viscosity and preventing the viscosity stability from becoming poor due to viscosity increase over time, and obtaining versatility of use, storage properties, and delivery properties. Is 30 to 50% by weight, more preferably 37 to 45% by weight.
[0055]
Reaction temperature may be the same as the temperature normally employ | adopted for a polyurethane-ized reaction, Preferably it is 20-100 degreeC, More preferably, it is 40-80 degreeC.
[0056]
The viscosity (20 ° C.) of the obtained polyurethane resin solution is preferably 500,000 to 1,500,000 mPa · s, more preferably from the viewpoints of versatility of use, storage properties, delivery properties, and viscosity stability. 600,000 to 1,300,000 mPa · s.
[0057]
In order to accelerate the reaction, it is also preferable to use a catalyst usually used for polyurethane reaction, if desired.
[0058]
As the catalyst, for example, amine catalysts such as triethylamine and triethylenediamine, and tin catalysts such as dibutyltin dilaurate and dioctyltin dilaurate are preferable.
[0059]
The amount of the catalyst used is preferably 1% by weight or less based on the polyurethane resin.
[0060]
In the polyurethane resin solution obtained by the production method of the present invention, a colorant such as titanium oxide, various stabilizers such as an ultraviolet absorber and an antioxidant, inorganic fillers, organic modifiers, other additives and the like are optionally added. It is preferable to contain.
[0061]
The polyurethane resin solution obtained by the production method of the present invention can be widely used for various applications.
Typical applications include artificial leather, synthetic leather, various coating materials, and elastic fibers.
[0062]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to this. The part in an Example and a comparative example represents a weight part, and% represents weight%.
The evaluations of viscosity, solution viscosity stability, resin number average molecular weight, film production, strong elongation physical properties and elastic recovery in the examples were carried out according to the following methods.
[0063]
(1) Viscosity
The sample (polyurethane resin solution) was temperature-controlled in a constant temperature bath at 20 ° C. for 5 hours, and then measured with a B-type viscometer [BH viscometer manufactured by Toki Sangyo Co., Ltd.].
[0064]
(2) Solution viscosity stability
The sample (polyurethane resin solution) was stored in a constant temperature bath at 40 ° C. for 20 days, and after storage, the temperature was adjusted to 20 ° C. and the viscosity was measured.
[0065]
(3) Number average molecular weight
The molecular weight was measured using HLC-8020 (column: Tosoh GMH-XL) manufactured by Tosoh Corporation.
[0066]
(4) Production of film
The polyurethane resin solution was applied to a release-treated glass plate to a thickness of 0.7 mm, dried with a circulating dryer at 70 ° C. for 3 hours, and then peeled off from the glass plate to form a film having a thickness of about 0.2 mm. A film was formed.
[0067]
(5) High elongation properties
After leaving the film to be used for measurement at room temperature for 3 days, the strength and elongation properties were measured according to JISK-6301.
[0068]
(6) Elastic recovery rate
After leaving the film to be used for measurement at room temperature for 3 days, the film is cut into 1 cm × 9 cm, and marked lines are drawn at intervals of 5 cm in the length direction to obtain test samples.
Next, the sample was stretched 300% and held for 2 minutes at a pulling speed of 200 mm / min using an autograph AGS-500D manufactured by Shimadzu Corporation, and then the elastic recovery was measured by removing the tension.
[0069]
[Example 1]
In a four-necked flask equipped with a stirrer and a thermometer, 230 parts of PTMG having a number average (calculated from OH value) of 2,300, 21.1 parts of 14BG having a molecular weight of 90, 84.5 parts of MDI, 2.03 of n-propyl alcohol Parts and DMAC 503 parts, reacted at 70 ° C. for 5 hours under a dry nitrogen atmosphere, then added 3.4 parts of n-propyl alcohol [the free NCO content in the reaction system at this time (in terms of resin solid content) The reaction was terminated for 1 hour to obtain a polyurethane resin solution (A1) having a resin concentration of 40%, a viscosity of 700,000 mPa · s / 20 ° C., and a number average molecular weight of 65,000. The obtained polyurethane resin solution (A1) was stored at 40 ° C. for 20 days, but no particular change in viscosity or turbidity occurred. The polyurethane resin solution was coated on glass and dried at 70 ° C. for 3 hours to form a film. Table 1 shows the physical properties of the obtained film. The surface had good characteristics with no irregularities.
[0070]
[Example 2]
In the same reaction vessel as in Example 1, 310 parts of PTMG having a number average (calculated from OH number) molecular weight of 3,100, 16.3 parts of EG having a molecular weight of 62, 91.5 parts of MDI, 5.42 parts of n-butyl alcohol and 577 parts of DMF Was added, and then 7.0 parts of n-butyl alcohol was added [the free NCO content in the reaction system at this time (in terms of resin solid content) was 0. It was 048%] A terminal termination reaction was performed for 1 hour to obtain a polyurethane resin solution (A2) having a resin concentration of 42%, a viscosity of 1,000,000 mPa · s / 20 ° C., and a number average molecular weight of 58,000. The obtained polyurethane resin solution (A2) was stored at 40 ° C. for 20 days, but no particular change in viscosity or turbidity occurred. The polyurethane resin solution was coated on glass and dried at 70 ° C. for 3 hours to form a film. The physical properties of the obtained film are also shown in Table 1. The surface had good characteristics with no irregularities.
[0071]
[Example 3]
In the same reaction vessel as in Example 1, 350 parts of a copolymerized diol having a number average (calculated from OH number) molecular weight of 3,500 THF / 3M-THF (molar ratio: 85/15) and a molecular weight of 62 EG24.8. , 126 parts of MDI, 1.82 parts of n-propyl alcohol and 784 parts of DMAC and reacted at 70 ° C. for 8 hours under a dry nitrogen atmosphere, then 6.4 parts of n-propyl alcohol was added [reaction at this time The free NCO content in the system was 0.036% (in terms of resin solids)] The reaction was terminated for 1 hour, the resin concentration was 39%, the viscosity was 800,000 mPa · s / 20 ° C., the number average molecular weight was 63, 000 polyurethane resin solution (A3) was obtained. The obtained polyurethane resin solution (A3) was stored at 40 ° C. for 20 days, but no particular change in viscosity or turbidity occurred. The polyurethane resin solution was coated on glass and dried at 70 ° C. for 3 hours to form a film. The physical properties of the obtained film are also shown in Table 1. The surface had good characteristics with no irregularities.
[0072]
[Example 4]
In the same reaction vessel as in Example 1, 290 parts of a copolymerized diol having a number average (calculated from the OH number) molecular weight of 2,900, THF / EO (molar ratio: 90/10), EG having a molecular weight of 62, 17.7 parts, 97.5 parts of MDI, 1.73 parts of n-butyl alcohol and 583 parts of DMAC were charged and reacted at 70 ° C. for 9 hours under a dry nitrogen atmosphere. Next, 3.0 parts of n-butyl alcohol was added [reaction at this time. The free NCO content in the system was 0.041% (in terms of resin solid content)] The reaction was terminated for 1 hour, the resin concentration was 41%, the viscosity was 900,000 mPa · s / 20 ° C., the number average molecular weight was 56, 000 polyurethane resin solution (A4) was obtained. The obtained polyurethane resin solution (A4) was stored at 40 ° C. for 20 days, but no particular change in viscosity or turbidity occurred. The polyurethane resin solution was coated on glass and dried at 70 ° C. for 3 hours to form a film. The physical properties of the obtained film are also shown in Table 1. The surface had good characteristics with no irregularities.
[0073]
[Example 5]
In a reaction vessel similar to that of Example 1, 230 parts of PTMG having a number average (calculated from OH number) molecular weight of 2,300, 21.1 parts of 14BG having a molecular weight of 90, 84.5 parts of MDI, 0.20 part of n-propyl alcohol and 503 parts of DMAC And then reacted at 70 ° C. for 5 hours under a dry nitrogen atmosphere, and then 0.394 parts of di-n-butylamine was added [the free NCO content in the reaction system at this time (in terms of resin solid content) was 0. The end-stop reaction was performed for 1 hour to obtain a polyurethane resin solution (A5) having a resin concentration of 40%, a viscosity of 710,000 mPa · s / 20 ° C., and a number average molecular weight of 66,000. The obtained polyurethane resin solution (A5) was stored at 40 ° C. for 20 days, but no particular change in viscosity or turbidity occurred. The polyurethane resin solution was coated on glass and dried at 70 ° C. for 3 hours to form a film. The physical properties of the obtained film are also shown in Table 1. The surface had good characteristics with no irregularities.
[0074]
[Comparative Example 1]
In a reaction vessel similar to that of Example 1, 230 parts of PTMG having a number average molecular weight of 2,300, 21.1 parts of 14BG, 84.5 parts of MDI and 503 parts of DMAC were charged and reacted at 70 ° C. for 5 hours in a dry nitrogen atmosphere. 0.4 parts of n-propyl alcohol was added [the free NCO content in the reaction system at this time was 0.043% (in terms of resin solid content)], and the terminal termination reaction was performed for 1 hour, and the resin concentration was 40%. A polyurethane resin solution (H1) having a viscosity of 720,000 mPa · s / 20 ° C. and a number average molecular weight of 65,000 was obtained. Obtained polyurethane resin solution (H1) was obtained. After the obtained polyurethane resin solution (H1) was stored at 40 ° C. for 20 days, an attempt was made to form a film in the same manner as in Example 1. However, since no monohydric alcohol was initially charged, the viscosity increased and the solution viscosity increased. Because the stability was inferior, fine irregularities were formed on the surface, and a good film could not be obtained.
[0075]
[Comparative Example 2]
A reaction vessel similar to Example 1 was charged with 310 parts of PTMG having a number average (calculated from OH number) molecular weight of 3,100, 16.3 parts of EG having a molecular weight of 62, 91.5 parts of MDI and 577 parts of DMF, and 70 under a dry nitrogen atmosphere. The mixture was reacted at 5 ° C. for 5 hours, and then 13.1 parts of n-butyl alcohol was added [the free NCO content in the reaction system at this time was 0.036% (in terms of resin solid content)] A termination reaction was carried out to obtain a polyurethane resin solution (H2) having a resin concentration of 42%, a viscosity of 610,000 mPa · s / 20 ° C., and a number average molecular weight of 48,000. The obtained polyurethane resin solution (H2) was stored at 40 ° C. for 20 days, and then used as a film. Since no monohydric alcohol was initially charged, the solution viscosity stability was inferior, and the resulting film had low strength, low elongation, and low recoverability.
[0076]
[Table 1]
Figure 0004616977
[0077]
As is clear from Table 1, the polyurethane resin solutions of Examples 1 to 5 of the present invention have remarkably good solution viscosity stability as compared with Comparative Examples 1 and 2, and the obtained films have high strength properties. It is in. On the other hand, the polyurethane resin solutions of Comparative Examples 1 and 2 have poor solution viscosity stability and cannot be put to practical use.
[0078]
【The invention's effect】
The polyurethane resin solution obtained by the method of the present invention is excellent in solution viscosity stability, and retains almost the same solution properties as immediately after production even after long-term storage.
[0079]
Because of the above effects, the polyurethane resin solution obtained by the method of the present invention is particularly useful as a raw material for various uses, for example, artificial leather, synthetic leather, various coating materials, elastic fibers and the like.

Claims (8)

有機ジイソシアネート(a)、数平均分子量が500〜5,000の高分子ジオール(b)、分子量300以下の低分子ジオール(c)および分子量200以下の1価アルコール(d1)を、有機溶媒中で反応させるに際し、前記1価アルコール(d1)が、前記高分子ジオール(b)と前記低分子ジオール(c)の合計に対して、0.001〜0.03当量となるようになし、樹脂分当たりの遊離イソシアネート基含量が0.01〜0.1重量%となった段階で、1価アルコール(d2)を加えることを特徴とするポリウレタン樹脂溶液の製造方法。An organic diisocyanate (a), a high molecular diol (b) having a number average molecular weight of 500 to 5,000, a low molecular diol (c) having a molecular weight of 300 or less, and a monohydric alcohol (d1) having a molecular weight of 200 or less in an organic solvent. In the reaction, the monohydric alcohol (d1) is 0.001 to 0.03 equivalent to the total of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c). A method for producing a polyurethane resin solution, comprising adding monohydric alcohol (d2) at a stage when the content of free isocyanate groups per unit becomes 0.01 to 0.1% by weight. 1価アルコール(d2)を前記イソシアネート基に対して3倍当量以上とすることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。The method for producing a polyurethane resin solution according to claim 1, wherein the monohydric alcohol (d2) is at least 3 times equivalent to the isocyanate group. 有機ジイソシアネート(a)、数平均分子量が500〜5,000の高分子ジオール(b)、分子量300以下の低分子ジオール(c)および分子量200以下の1価アルコール(d1)を、有機溶媒中で反応させるに際し、前記1価アルコール(d1)が、前記高分子ジオール(b)と前記低分子ジオール(c)の合計に対して、0.001〜0.03当量となるようになし、樹脂分当たりの遊離イソシアネート基含量が0.01〜0.1重量%となった段階で、モノアミン(d3)を加えることを特徴とするポリウレタン樹脂溶液の製造方法。An organic diisocyanate (a), a high molecular diol (b) having a number average molecular weight of 500 to 5,000, a low molecular diol (c) having a molecular weight of 300 or less, and a monohydric alcohol (d1) having a molecular weight of 200 or less in an organic solvent. In the reaction, the monohydric alcohol (d1) is 0.001 to 0.03 equivalent to the total of the high molecular diol (b) and the low molecular diol (c). A process for producing a polyurethane resin solution, comprising adding monoamine (d3) at a stage where the content of free isocyanate groups per unit becomes 0.01 to 0.1% by weight. モノアミン(d3)を前記イソシアネート基に対して1〜1.5当量とすることを特徴とする請求項3に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。The method for producing a polyurethane resin solution according to claim 3, wherein the monoamine (d3) is 1 to 1.5 equivalents relative to the isocyanate group. ポリウレタン樹脂の数平均分子量を20,000〜200,000とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。The method for producing a polyurethane resin solution according to any one of claims 1 to 4, wherein the number average molecular weight of the polyurethane resin is 20,000 to 200,000. 溶液の樹脂分濃度を30〜50重量%とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。6. The method for producing a polyurethane resin solution according to claim 1, wherein the resin content concentration of the solution is 30 to 50% by weight. 溶液の粘度を500,000〜1,500,000mPa・s/20℃とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。The method for producing a polyurethane resin solution according to any one of claims 1 to 6, wherein the viscosity of the solution is 500,000 to 1,500,000 mPa · s / 20 ° C. 前記有機ジイソシアネート(a)がジフエニルメタンジイソシアネートであり、前記高分子ジオール(b)がポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラハイドロフラン/エチレンオキサイド共重合ジオール、およびテトラハイドロフラン/3−メチルテトラハイドロフラン共重合ジオールからなる群のうちから選択された少なくとも1種であり、有機溶媒がN,N−ジメチルホルムアミドおよび/またはN,N−ジメチルアセトアミドであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂溶液の製造方法。The organic diisocyanate (a) is diphenylmethane diisocyanate, and the polymer diol (b) is polytetramethylene ether glycol, tetrahydrofuran / ethylene oxide copolymer diol, and tetrahydrofuran / 3-methyltetrahydrofuran copolymer. The organic solvent is at least one selected from the group consisting of polymerized diols, and the organic solvent is N, N-dimethylformamide and / or N, N-dimethylacetamide. 2. A method for producing a polyurethane resin solution according to item 1.
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