JP4686762B2 - 三次元形状の位置あわせ方法及びプログラム - Google Patents
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Description
ステップS1:特徴としては接平面を画像平面としてlog-polar座標系で記述された局所距離画像を使用する。高速に生成するために符号付距離場により入力距離画像を粗く表現し、高速に局所距離画像を生成するように実装している。なお、本発明はこの実装方法に限定されず、距離画像から局所log-polar距離画像を生成する際に、例えば接平面に距離画像を直接正射影するような生成手法も用いることができる。
ステップS2:生成された画像は角度方向に周期的であり、対応する画像間では角度方向に不定性がある。この不定性を正規化して回転に対して不変な量にするために、法線周りの角度軸についてFourier 級数展開を用いてパワースペクトラムに変換している。本発明はこの正規化方法に限定されず、他の直交展開手法やモーメント等の手法も用いることができる。
ステップS3:法線周りの回転に対して不変とした画像である特徴量について、最も近い対を探索することにより対応点を求める。画像間の距離を求める際に、大きな固有値に対応する固有画像のみ使用する次元圧縮を行うことにより高速に対応関係を求められるように実装することができるが、本発明は、使用している次元圧縮の方法や最近傍点の探索手法には限定されない。
ステップS4:対応点に基づき距離画像間の位置関係を決定する。
ステップS5:全距離画像の位置関係を決定し、位置あわせ結果とする。
提案手法は、誤った位置あわせを対話的に修正できるようなGUI や同時位置あわせアルゴリズムと組み合わせることにより、実用的な位置あわせソフトウェアを構成することができる。また、ロボットのための対象認識・環境地図生成・経路探索などにも応用できる。
図3は、特徴画像の生成を説明する図である。図示したように、入力距離画像はまず符号付距離場(SDF) で粗くサンプリングしなおす。表面上の各最近点を中心として局所Log-Polar 距離画像(LR) を生成する。図で黒く示されている未計測領域は奥行き値0で埋める。θ 軸方向にフーリエ変換をかけパワースペクトルを求め(FLR)、固有画像展開により圧縮する。FLR は少数の固有画像の線形結合として近似でき、その係数をCFLRとする。図ではCFLR として、再構成されたFLR を示している。元のFLR が近似されていることがわかる。以下、これらについて順次説明する。
対象物体について計測した入力距離画像をSα(1 <=α <=NS)とする。この入力距離画像から局所Log-Polar(「対数極座標」) 距離画像を生成する(図2、図3)。図3に示すように、入力距離画像はまず符号付距離場(SDF) で粗くサンプリングしなおす。表面上の各最近点を中心として局所Log-Polar 距離画像(LR) を生成する。図で黒く示されている未計測領域は奥行き値0 で埋める。
図3に示すように、生成された局所距離画像に対してθ 軸方向にフーリエ変換をかけパワースペクトルを求め(FLR)、固有画像展開により圧縮する。FLR は少数の固有画像の線形結合として近似でき、その係数をCFLR とする。図3ではCFLR として、再構成されたFLR を示している。元のFLR が近似されていることがわかる。
不定性の正規化を、上述のようにフーリエ級数展開してパワースペクトラムとすることに代えて、高次局所自己相関特徴とすることによって行うこともできる。N次の変位a1,...,aNに対応する画像f(r)の高次相関関数は、以下の式によって定義される。
図3に示すように、フーリエ変換によりパワースペクトル(FLR)を求めた後、固有画像展開により圧縮する。FLR の情報は、ζ が大きく周波数が低い部分に偏在している。FLR の集合の固有画像を求めることにより、低い次元の空間に情報を圧縮することができる。FLR は少数の固有画像の線形結合として近似でき、その係数をCFLR とする。図3ではCFLR として、再構成されたFLR を示している。元のFLR が近似されていることがわかる。
全ての入力距離画像について、NFLR 個のFLR が生成されているとする。これらのFLR を一行として積み重ねることにより、NFLR × DFLR 行列MFLR を生成する。FLR の共分散行列(MFLR)TMFLR の固有ベクトルは、MFLR を特異値分解(SVD)することで求めることができる。固有ベクトルをEFLR[cα i、 l]とし、FLR の展開係数をCFLR[cα i](l) = EFLR[cα i、 l] ・ FLR[cα i]とするとき、大きいほうからD 個の固有値に対応する固有ベクトルを用いて、元のFLR は次のように近似できる。
類似した画像を検索するために固有画像を利用する場合、平均値を引いたり輝度のノルムを1 にそろえたりするような正規化を適用するが(非特許文献25参照)、提案手法ではFLR の絶対値が無視できないため、そのような正規化は行わない。
図4は、対応付けを説明する図である。図示したように、異なる入力距離画像のCFLR で互いに最も近いもの同士を対応点対とする(左)。FLR が似ていても不要な不変性のためにつく誤対応を距離画像LR の相互相関によって検証する(中)。対応点間にRANSAC を適用して、入力距離画像間のユークリッド変換と、inlier(該当する日本語訳は無いが、反対語のoutlierは「外れ値」と訳されている) となる対応点対を求める(右)。以下、これらについて順次説明する。
全ての入力距離画像の各中心点についてCFLR を生成した後、異なる入力距離画像のCFLR 間で互いに最も近い組を探す。入力距離画像Sα の中心点cα iについて求められたCFLR[cα i] について、他の入力距離画像Sβ(β≠α) の中心点cβ j について求められたCFLR[cβj ] が最も近い場合、点の対応[cα i、 cβ j ] を対応点のリストに加える。
LeastMedian of Squares) 推定する際に使用する半数の点を覆う最小幅から推定している(非特許文献27参照)。
各CFLR について最近傍点に対応づけた後、相互に最近傍になっていないような対応点は除去する(図4 左)。
FLR の性質として、次の式で表されるθ 軸方向への位相に対する不変性は望ましい性質である。
複数視点から計測された距離画像の位置あわせする際に必要となる幾何変換は剛体の運動を表すユークリッド変換である。各入力距離画像間には一つのユークリッド変換が対応しているはずである。
これまでの手続きで生成され検証によって除去されずに残っている点対を、対応する入力距離画像の対毎に分類する。例えば対応点対[cα i、 cβ j ] は入力距離画像対[Sα、 Sβ] の要素に分類される。それぞれの入力距離画像対に属する対応点対について、RANSAC を適用し、ユークリッド変換を推定するとともにinlier である対応点対を求める。
τn(実装ではcos(π/8)) を満たす点対をinlier とみなし、その数を数える。三対の対応点対の選択方法として、対応点数が少ない場合は全ての組み合わせ、多い場合はランダムに選択し、以上の手続きを繰り返す。実装では対応点対が22 を超える入力距離画像対に対しては、10000 回ランダムに選択している。入力距離画像対[Sα、 Sβ] 間で最も多くのinlier が属する変換をその入力距離画像対間の変換Tβ αとする(図4 右)。
図5は、それぞれの入力距離画像対についてRANSAC アルゴリズムにより選び出されたinlier の数の表(上) と、全体のinlier の数を最大化するような入力距離画像のspanning tree として生成されたView Tree(下)を示している。
2.対象となる入力距離画像対の最大inlier 数がτconnection 以下になるまで以下の操作を繰り返す。
2.1.最大のinlier 数の入力距離画像対をグラフに加える。
2.2.両端の距離画像がグラフに接続済みの入力距離画像対を対象から除く。
基底距離画像Sbase(図5 ではS1) の変換をTbase = {I3×3、 03}として、View Tree の辺に対応するそれぞれの入力距離画像対のユークリッド変換Tβ αを逐次的に適用していくことで、各入力距離画像Sα の基底距離画像Sbase に対する相対的なユークリッド変換Tα を求めることができる。
各入力距離画像Sα のユークリッド変換Tα が決まれば、全体の大まかな形状を組み立てることができる。上述のView Tree で使用されなかった対応点対も利用して、形状全体での補正を行う。上述の検証により残された点対全てのうち、条件||Tαcα i− Tβcβ j || < δ、 Rαnα i・ Rβnβ j > τn を満たす点対を選択し、各入力距離画像Sα についてcα iを対応点対の中点(Tαcα i+ Tβcβ j )/2 に対応付けることにより、変換Tα を更新する。この対応点対の選択と変換の更新を、条件を満たす対応点対間の位置あわせ誤差の変動が充分小さくなるまで繰り返す。
Claims (4)
- 計算機は、画像センサーにより対象物体の表面の三次元形状を計測した入力距離画像から、前記対象物体の表面上のある点の接平面を画像平面としてその点を中心に周りに張ったlog-polar座標系で記述された局所距離画像を生成し、
前記局所距離画像に対して、前記対象物体の表面上のある点における法線まわりの角度軸についてフーリエ級数展開してパワースペクトラムを算出して特徴量とし、
異なる入力距離画像間において最も近い特徴量を有する対応点を検索して点の対応関係を求め、
求めた対応点に基づき前記入力距離画像間の位置関係を決定する
ことから成る三次元形状の位置あわせ方法。 - 前記入力距離画像を符号付距離場でサンプリングすることにより前記局所距離画像を生成する請求項1に記載の三次元形状の位置あわせ方法。
- 前記特徴量の対応関係を求める際に、固有ベクトルを用いて固有空間で展開することにより次元圧縮し、次元圧縮した空間で最も近い値を有する対応点を検索する請求項1に記載の三次元形状の位置あわせ方法。
- 画像センサーにより対象物体の表面の三次元形状を計測した入力距離画像から、前記対象物体の表面上のある点の接平面を画像平面としてその点を中心に周りに張ったlog-polar座標系で記述された局所距離画像を生成し、
前記局所距離画像に対して、前記対象物体の表面上のある点における法線まわりの角度軸についてフーリエ級数展開してパワースペクトラムを算出して特徴量とし、
異なる入力距離画像間において最も近い特徴量を有する対応点を検索して点の対応関係を求め、
求めた対応点に基づき距離画像間の位置関係を決定し、
決定された全距離画像間での位置関係を初期値として用いて、複数の入力距離画像を位置あわせすることにより、形状モデルを生成する、
各手順を計算機に実行させるための三次元形状の位置あわせプログラム。
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