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JP4682880B2 - 駐車補助装置 - Google Patents

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JP4682880B2 JP2006061559A JP2006061559A JP4682880B2 JP 4682880 B2 JP4682880 B2 JP 4682880B2 JP 2006061559 A JP2006061559 A JP 2006061559A JP 2006061559 A JP2006061559 A JP 2006061559A JP 4682880 B2 JP4682880 B2 JP 4682880B2
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Description

本発明は、車両に搭載され、駐車に必要な情報を使用者に提供する駐車補助装置に関する。
従来より、車両の後方を撮影した画像から車両を駐車するための駐車スペースを判別し、運転者が駐車作業(即ち、車両を駐車させるまでの一連の動き等)を実行するために必要な情報を提供する駐車補助装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この駐車補助装置は、当該駐車補助装置が搭載された車両の最小旋回半径よりも大きな旋回半径により、車両の現在位置から駐車補助装置の使用者によって設定された駐車目標位置(即ち、駐車スペース)へ車両を移動させることができるか否かを判定している。つまり、この駐車補助装置は、最小旋回半径よりも大きな旋回半径により、車両を駐車目標位置まで移動させること(即ち、一度の車両操作で駐車目標位置まで移動させること)ができれば、駐車目標位置に駐車可能と判定し、判定結果を使用者に報知するものである。
特開2003−300443号公報
ところが、従来の駐車補助装置では、使用者が設定した駐車目標位置に一度の車両操作(即ち、車両の切り返しをすることなく)で駐車できるか否かについては、判定されるものの、駐車目標位置が車両の扉を開放するためのスペースを有しているか否かについては、判定されない。つまり、従来の駐車補助装置では、駐車補助装置に従って駐車目標位置に車両を駐車しても、扉を開くことができず、運転者等の乗員は、車両から降りることができない可能性があるという問題があった。
そこで、本発明は、駐車作業を行う前に、駐車目標位置が車両の扉を開放するためのスペースを有していることを運転者に認識させる駐車補助装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の駐車補助装置は、駐車スペース認識手段が、車両が駐車される駐車スペースを認識し、駐車スペース比較手段が、車両自体が占めるスペースまたは車両自体が占めるスペースに車両の扉を開放するために必要なスペースを加えたスペースとして、予め設定された設定スペースと、駐車スペース認識手段が認識した駐車スペースと、を比較し、報知手段が駐車スペース比較手段において比較した結果を報知するものである。
そして、本発明の駐車補助装置では、車両自体が占めるスペースに、車両の運転席側及び助手席側に設けられた複数種類の扉のうち、車両の運転席側および助手席側に設けられた全てのヒンジ扉を開放するために必要なスペースを加えた前記設定スペースを第一設定スペースとし、車両自体が占めるスペースに、扉を開放するために必要なスペースが前記ヒンジ扉よりも狭いスライド扉を開放するために必要なスペースを加え、前記第一設定スペースよりも小さな前記設定スペースを第二設定スペースとする。
その上で、本発明の駐車補助装置における前記駐車スペース比較手段は、前記駐車スペースの車幅方向の距離である第一駐車距離と、前記第一設定スペースの車幅方向の距離である第一設定距離と、前記第二設定スペースの車幅方向の距離である第三設定距離と、を比較する。そして、前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記第一設定距離が前記第一駐車距離よりも小さい場合には、第一の形態にて報知し、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記第一設定距離が前記第一駐車距離よりも大きく、かつ前記第三設定距離が前記第一駐車距離よりも小さい場合、第三の形態にて報知する。
このように構成された本発明の駐車補助装置によれば、駐車スペース認識手段が認識した駐車スペースが、車両を駐車した時に扉を開放することが可能なだけのスペースを有しているか否かを、車両を駐車する前に運転者等に認識させることができる。
なお、開放に必要なスペースとは、その車両の乗員が、扉を開き車両から降りるために必要なスペースや、車両の後方に設けられた後方扉を開き、荷物の積み下ろし等の作業を行うために必要なスペースである。
本発明の駐車補助装置によれば、第一の形態での報知により、運転席側および助手席側の両方から乗員が降りることが可能な駐車スペースであることを、運転者等に駐車前に認識させることができる。
本発明の駐車補助装置によれば、第三の形態での報知により、予め設定された一種類の扉の開放が可能な駐車スペースであることを、運転者等に駐車前に認識させることができる。
例えば、前席側に設けられた扉が通常の扉(即ち、ヒンジ扉)であり、後席側に設けられた扉がスライド扉である車両に搭載された駐車補助装置において、扉を開放するために必要なスペースが、通常の扉よりも狭いスライド扉を、予め設定される一種類の扉とする。このような駐車補助装置で、第三の形態により報知が発せられた場合、前席側の扉を開放することが困難であっても、後席側の扉を開放することが可能である。
また、本発明の駐車補助装置では、駐車スペース比較手段が、第一駐車距離と、車両自体が占めるスペースの車幅方向の距離である車両の車幅と、を比較し、その結果、第二設定距離が第一駐車距離よりも大きい場合には、報知手段が第二の形態にて報知するものであることが望ましい。
さらに、本発明の駐車補助装置では、車両自体が占めるスペースに、車両の運転席側および助手席側のうち、いずれか一方の側に設けられた扉を開放するために必要なスペースを加えた設定スペースを第二設定スペースとし、駐車スペース比較手段が、第一駐車距離と、第一設定距離と、第二設定スペースの車幅方向の距離である第二設定距離と、を比較する。そして、駐車スペース比較手段が比較した結果、第一設定距離が第一駐車距離よりも大きく、かつ第二設定距離が第一駐車距離よりも小さい時に、駐車スペース内に第二設定スペースが収納されるように、駐車スペースに駐車する際の駐車位置を駐車位置指定手段が指定し、駐車位置指定手段で指定された駐車位置までの経路を報知手段が報知することが望ましい。
このような本発明の駐車補助装置によれば、経路の報知により、運転席側または助手席側に設けられた扉の開放が可能となるような駐車スペース内の位置に車両を駐車させることができる。
例えば、車両に乗っている人が運転者のみである場合、車両から降りるのは運転者のみであるため、運転席側の扉のみを開放可能なように、隣接する駐車スペースに助手席側を寄せた状態で駐車させても良い。この結果、他の駐車スペースよりも小さな駐車スペースでも有効に利用できる。
なお、本発明の駐車補助装置において駐車スペース認識手段は、駐車枠として設けられた白線間の距離や、駐車スペースに隣接する側方障害物間の距離を、第一駐車距離として認識しても良い。
また、本発明の駐車補助装置では、車両自体が占めるスペースに、車両の後端に設けられた後部扉を開放するために必要なスペースを加えた設定スペースを第四設定スペースとし、駐車スペース認識手段に備えられた距離計測手段が、当該駐車補助装置が備えられた車両の後端とその車両の後方に存在する後方障害物との対象距離を計測し、計測した対象距離に基づき、駐車スペースの全長方向の距離である第二駐車距離を認識する。そして、駐車スペース比較手段が、距離計測手段で認識された第二駐車距離と、第四設定スペースの全長方向の距離であるリア開放距離と、を比較し、その結果、リア開放距離が第二駐車距離よりも小さく、かつ第二駐車距離とリア開放距離との距離差が予め規定された規定値よりも小さい場合、報知手段が第四の形態にて報知することが望ましい。
つまり、本発明の駐車補助装置によれば、第四の形態での報知により、後方扉を開くために必要となる距離を運転者等に認識させることができる。
さらに、本発明の駐車補助装置において、駐車スペース比較手段が比較した結果、リア開放距離が第二駐車距離よりも大きい場合、報知手段が第五の形態にて報知することが望ましい。
つまり、本発明の駐車補助装置によれば、第五の形態での報知により、後部扉を開放することができないことを運転者等に認識させることができる。
なお、本発明の駐車補助装置は、車両自体が占めるスペースに、車両の後端に設けられた後部扉を開放するために必要なスペースを加えた第四設定スペースが設定され、駐車スペース比較手段が、駐車スペースの高さ方向の距離である第三駐車距離と、第四設定スペースの高さ方向の距離である開放高さと、を比較し、その結果、開放高さよりも第三駐車距離が大きい場合、報知手段が第六の形態にて報知するものでも良い。
つまり、本発明の駐車補助装置によれば、第六の形態での報知により、後部扉を完全に開放することが困難であることを、運転者等に駐車前に認識させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面と共に説明する。
〈装置構成について〉
図1は、車両に搭載される駐車補助装置の概略構成を示す模式図であり、図2は、駐車補助装置の制御系を示すブロック図である。
駐車補助装置1は、車両の前方を撮影する前方カメラ10と、車両の後方を撮影する後方カメラ15と、車両と車両の前方に位置する障害物との距離を計測する前方センサ20と、車両と車両の後方に位置する障害物との距離を計測する後方センサ25と、映像を表示するモニタ30と、音声を発するスピーカ35と、両カメラ10、15で撮影された画像または両センサ20、25で計測された距離に基づいて、モニタ30、スピーカ35を制御する制御部40と、を備えている。
前方カメラ10および後方カメラ15は、CCD素子またはCMOS素子からなる受光部を有し、広角レンズを介して受光部が受光し、デジタル画像を撮像するものである。そして、前方カメラ10は、車両前方の予め規定された領域を撮影するように配置され、後方カメラ15は、車両後方の予め規定された領域を撮影するように配置されている。
そして、前方センサ20および後方センサ25は、一定期間ごとにレーダ波(レーザ波、ミリ波など)を送信波として照射し、反射波を受信することによって車両周辺の物体を検出し、その物体までの距離を制御部40が認識するように構成された周知の車載用レーダ装置である。
また、モニタ30は、制御部40から出力される映像を表示し、駐車補助装置1の各種処理に必要な情報を入力可能に構成された液晶パネル(いわゆる、タッチパネル)である。
さらに、制御部40は、CPU、ROM、RAMからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成され、前方カメラ10および後方カメラ15で撮影された画像や前方センサ20および後方センサ25で計測された障害物までの距離に従って、車両を駐車するための駐車スペースを認識し、駐車スペースと後述する設定スペースとを比較し、比較結果をモニタ30やスピーカ35から出力するドア開閉判定処理を実行する。
そして、図2に示すように制御部40には、車両のシフト位置を検知するシフトセンサ50、車両のステアリング角を検知するステアリングセンサ55、車両を前進させて駐車することを当該駐車補助装置に認識させるための駐車モード切替スイッチ60、が接続されている。
〈設定幅について〉
次に、制御部40のROMに記憶された設定スペースについて説明する。
設定スペースは、車両に設けられたドアを開くために必要なスペースの大きさを表し、車両ごとに予め設定されるものであり、開くドアに応じて大きさの異なる複数のものが用意されている。つまり、設定スペースとは、車両のドアを開き乗員が乗り降りするためのスペースを車両自体が占めるスペースに加えたものであり、車両の車幅方向、全長方向、高さ方向の3方向の距離を有する。
なお、以下、ドアを開くために必要なスペースを開放スペースとし、ドアを開くために必要な距離を開放距離とする。
そして、開放距離のうち、運転席側または助手席側に設けられたヒンジドアに対する車幅方向の開放距離は、図3に示すように、人が車両のシートに着座した時の膝から胴体の中心までの距離(図3に示す距離ζ)に、そのヒンジドアの厚みを加えた距離として設定されるものである。また、運転席側または助手席側に設けられたスライドドアに対する開放距離(即ち、車幅方向の開放距離)は、人が車両のシートに着座した時の膝から胴体の中心までの距離(図3に示す距離ζ)として設定されるものである。
さらに、開放距離のうち、車両の後端に設けられたリアドアに対する全長方向の開放距離(以下、リア開放距離)は、リアドアを開いた際のリアドア先端から車両の後端までの距離として設定されるものである。そして、車両の後端に設けられたリアドアに対する高さ方向の開放距離(以下、開放高さとする)は、リアドアを開いた際のリアドアの最高点から地面までの高さとして設定されるものである。
また、図4(A)に示すように、車両の運転席側および助手席側に設けられた両側のドアに対する開放スペースを車両自体が占めるスペースに加えてなる設定スペースが第一設定スペースとして設定されている。この第一設定スペースでは、車幅(図4(A)に示す距離δ)と、運転席側のドアに対する開放距離(図4(A)に示す距離α)と、助手席側のドアに対する開放距離(図4(A)に示す距離α)と、を足し合わせた第一設定スペースの車幅方向の距離が第一車幅距離(図4(A)に示す距離η)として設定されている。
さらに、運転席側もしくは助手席側の設けられたいずれか側のドアに対する開放スペースを車両自体が占めるスペースに加えてなる設定スペースが第二設定スペースとして設定されている。この第二設定スペースでは、運転席側もしくは助手席側のドアに対する開放距離と車幅とを足し合わせた第二設定スペースの車幅方向の距離が第二車幅距離(図4(A)に示す距離ε、本実施形態では運転席側のドアを開いたものとする)として設定されている。
また、図4(B)に示すように、前席に設けられたドアがヒンジドアであり、後席に設けられたドアがスライドドアであるような車両では、前席に対する開放距離(図4(B)に示す距離α)と車幅とを足し合わせた第一設定スペースの車幅方向の距離が第一車幅距離(図4(B)に示す距離η)として設定されている。
さらに、このような車両では、スライドドアに対する開放スペースを車両自体が占めるスペースに加えてなる設定スペースが第三設定スペースとして設定されている。この第三設定スペースでは、後席に設けられた二つのスライドドアに対する開放距離(図4(B)に示す距離β)と車幅とを足し合わせた第三設定スペースの車幅方向の距離が第三車幅距離(図4(B)に示す距離γ)として設定されている。
つまり、制御部40のROMには、少なくとも、駐車補助装置1が搭載された車両の車幅、リア開放距離、開放高さの他に、その車両に対する第一車幅距離、第二車幅距離、第三車幅距離、が記憶されている。
〈ドア開閉判定処理について〉
次に、制御部40が実行するドア開閉判定処理について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
このドア開閉判定処理は、駐車モード切替スイッチ60がONとなった時、もしくはシフトセンサ50から送信されるシフト位置がバックとなった時(シフトが後進に切り替えられた時)に起動されるものである。
そして、ドア開閉判定処理が起動されると、まず、S110では、駐車モードとして、車両を前進させて駐車するのか、車両を後退させて駐車するのかが判定され、その判定の結果に基づき、車両周辺の画像をカメラで撮影し、撮影画像をモニタ30に表示する。
つまり、駐車モード切替スイッチ60がONである場合には、車両を前進させて駐車するものと判断して、前方カメラ15により車両前方の画像を撮影し、シフト位置がバックである場合には、車両を後退させて駐車するものと判断して、後方カメラ15により車両後方の画像を撮影する。さらに、モニタ30を駆動し、撮影された画像をモニタ30に表示する。ただし、駐車モード切替スイッチ60がONであり、かつシフト位置がバックである場合には、シフト位置を優先し、車両を後進させて駐車するものと判断する。
続く、S120では、S110でモニタ30に表示した画像の中から車両を駐車させるための駐車スペースを、運転者等の駐車補助装置1の使用者に選択させる。
具体的には、本実施形態では、使用者が画像内に表示されたカーソルを移動させることにより駐車スペースを選択する。そして、S120において駐車スペースが選択されると、S130へと進む。
そのS130では、S120において選択された画像内の駐車スペースの位置に、駐車枠として描かれた白線が認識できるか否か(即ち、白線が画像に撮影されているか否か)を判断する。
そして、S130における判断の結果、白線が撮影されているものと判断した場合、S140へと進む。そのS140では、S120で駐車スペースとして選択された位置に撮影された白線間の距離を算出し、その距離を駐車スペースの車幅方向の距離(即ち、駐車幅)として記憶し、その後、S160へと進む。
また、S130における判断の結果、白線が撮影されていないものと判断した場合、S150へと進む。そのS150では、S120で選択された駐車スペースに隣接する障害物(即ち、その駐車スペースに隣接する駐車スペースに駐車された車両等)の間の距離を画像から算出し、その距離を駐車スペースの車幅方向の距離(即ち、駐車幅)として記憶し、その後、S160へと進む。
なお、S140において白線が一本しか撮影されていないような場合(即ち、駐車枠である白線の一部に他の車両が存在している時など)には、一本の白線と駐車スペースに隣接する障害物の間の距離を画像から算出し、その距離を駐車スペースの車幅方向の距離(即ち、駐車幅)として記憶する。
ただし、S140、S150で記憶される駐車幅は、撮影された画像に基づいて算出された距離(障害物間の距離または白線間の距離)から、駐車幅として確実な距離を得るために予め規定された距離を引いたものとして記憶される。つまり、駐車スペースに隣接するスペースに駐車された車両のドアが開けられても、駐車補助装置1が搭載された車両に当たらないように、予め駐車幅を小さく認識する。
なお、撮影された画像から白線や障害物を認識し、白線間の距離および障害物間の距離を認識する処理は、周知の技術であるため、ここでの説明は省略する。
そして、S160では、ROMに記憶された第一設定スペースの第一車幅距離が、S140(または、S150)で記憶された駐車幅よりも大きいか否かを判定し、判定の結果、第一車幅距離が駐車幅よりも小さい場合、S170へと進む。
そのS170では、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、図7(A)に示すように、S120で選択された駐車スペースが、車両を駐車した際、運転席側および助手席側に設けられた両側のドアを、同時に開くことが可能なスペースであることを示す表示画像をモニタ30に表示し、表示画像の内容の音声をスピーカ35から出力する。
また、S160における判定の結果、第一車幅距離が駐車幅よりも大きい場合、S180へと進む。
そして、S180では、ROMに記憶された車両の車幅が駐車幅よりも小さいか否かを判定し、判定の結果、車幅が駐車幅よりも小さいものと判断された場合、S190へと進む。
そのS190では、ROMに記憶された第二車幅距離や第三車幅距離と駐車幅とを比較する。そして、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、比較結果に応じた警告画面をモニタ30に表示し、音声をスピーカ35から出力したうえで、S200へと進む。
具体的に、本実施形態では、第二車幅距離が駐車幅よりも小さい場合には、図7(B)に示すように、運転席側および助手席側に設けられた両側のヒンジドアを同時に開くことが不可能な駐車スペースであることを、使用者に認識させるための警告画像をモニタ30に表示し、警告画像と同様の内容の音声をスピーカ35から出力する。
また、第三車幅距離が駐車幅よりも小さい場合には、図7(C)に示すように、後席に設けられたスライドドアのみを開くことが可能な駐車スペースであることを、認識させるための警告画像をモニタ30に表示し、警告画像と同様の内容の音声をスピーカ35から出力する。
続く、S200では、S120において選択された駐車スペースに車両を駐車するか否かを、車両の乗員に入力させる。つまり、図7(B)、(C)に示すような警告画像がモニタ30に表示された場合には、運転席側および助手席側に設けられた両側のヒンジドアを同時に開くことは不可能なものの、一部のドア(即ち、運転席側または助手席側のいずれか側のヒンジドアや、スライドドアのみ)を開くことが可能な駐車スペースであるため、車両の乗員に駐車するか否かを入力させる。
具体的に、本実施形態では、図7(B)、(C)に示すような警告画像中に、選択ボタンを表示し、車両の乗員がボタンを押下することにより選択する(即ち、図7(B)、(C)のように、「YES」、「NO」のいずれかが選択されるように表示をする)。ただし、S190における比較の結果、第二車幅距離が駐車幅よりも大きい場合や、第三車幅距離が駐車幅よりも大きい場合には、「NO」(即ち、S200がNO)しか選択されないような警告画像をモニタ30に表示する。
そして、S200において、駐車スペースに車両を駐車しないことが選択された場合や、S180における判定の結果、車幅が駐車幅よりも大きいものと判断された場合には、S240へと進む。即ち、使用者が駐車を断念した場合や、物理的に駐車が不可能な場合には、S240へと進む。
そのS240では、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、図8(A)に示すように、S120において選択した駐車スペースが、車両を駐車することが不可能なスペースであることを示す警告画面をモニタ30に表示し、警告画面の内容の音声をスピーカ35から出力し、S120へと戻る。
また、S200において、駐車スペースに車両を駐車することが選択された場合、S210へと進み、そのS210では、駐車スペースのどのような位置に車両を駐車させるか(以下、駐車形態とする)を、車両の乗員に入力させる。つまり、図9(A)に示すように、駐車スペースの中央(図中、駐車スペース中央位置)と車両の中央(図中、車両中央位置)とが一致するように駐車する(以下、この駐車形態を駐車形態No1とする)のか、図9(B)に示すように、助手席側(または、運転席側)を隣接するスペースに寄せて駐車する(即ち、図中、車両中央位置が駐車スペース中央位置よりも隣接する駐車スペースに近い位置に駐車、以下、この駐車形態を駐車形態No2とする)のかを、車両の乗員が選択し入力する(即ち、「駐車形態No1」、「駐車形態No2」のいずれかが選択されるように表示する)。
そして、S210で駐車形態No1が選択された場合、S220へと進み、そのS220では、駐車形態No1が選択されたことを記憶した後、S250へと進む。
また、S210で駐車形態No2が選択された場合、S230へと進み、そのS230では、駐車形態No2が選択されたことを記憶した後、S250へと進む。
なお、S170を経てS250へと進む(即ち、車両の運転席側および助手席側に設けられた全てのドアを開くことができる)場合には、駐車形態No1が記憶されている。
そのS250では、ステアリングセンサ55の検知結果に基づき、記憶された駐車形態の位置に車両が駐車されるように、車両操作を支援する周知の駐車案内処理が実行される。
そして、S250における駐車案内処理に従って、車両の駐車操作がなされ、S120で選択された駐車スペースに駐車するための操作として、車両を後進させるのみとなった段階で、S260へと進む。
そのS260では、後方センサ25により、車両の後端と車両後方に存在する障害物(即ち、他の車両等、以下、後方障害物とする)との間の後方距離が計測可能であるか否かを判定し、判定の結果、計測可能ではないものと判断された場合には、計測可能となるまで待機する。
つまり、車両の後方に他の車両等の障害物が存在していない場合や、車両を前進させることにより駐車する場合には、リアドアを開くための障害とならないため、次のステップへと進まないように待機状態とする。
また、S260における判定の結果、計測可能であるものと判断された場合には、S270へと進む。
そのS270では、後方センサ25により計測される後方距離と、ROMに記憶されたリア開放距離と、を比較する。
そして、S270における比較の結果、後方距離がリア開放距離よりも大きく、かつ後方距離からリア開放距離を引いた距離差が予め規定された比較距離よりも大きい場合(図中、S270の条件1)、S260へと戻る。
また、S270における比較の結果、後方距離がリア開放距離よりも大きく、かつ後方距離からリア開放距離を引いた距離差が予め規定された比較距離よりも小さい場合(図中、S270の条件2)、S290へと進む。
そのS290では、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、図8(B)に示すように、リアドアを開く際、リアドアが後方障害物に接触しない限界まで車両が後進したことを示す警告画像をモニタ30に表示し、警告画像の内容の音声をスピーカ35から出力する。そして、その後S260へと戻る。
なお、S270における比較の結果、後方距離がリア開放距離よりも小さい場合(図中、S270の条件3)、S280へと進む。
そのS280では、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、図8(C)に示すように、リアドアを開く際、リアドアが後方障害物に接触することを示す警告画像をモニタ30に表示し、警告画像の内容の音声をスピーカ35から出力する。そして、その後S260へと戻る。
〈リア高さ判定処理〉
次に、制御部40が実行し、多層構造に形成された駐車施設等の駐車位置の上方に障害物が存在する駐車スペースの高さ(以下、リア高さとする)と、ROMに記憶された開放高さと、を比較することにより、その駐車スペースに駐車した際、リアドアを開くことが可能であるか否かを判定するリア高さ判定処理について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
このリア高さ判定処理は、駐車モード切替スイッチ60がONとなった時、もしくはシフトセンサ50から送信されるシフト位置がバックとなった時(シフトが後進に切り替えられた時)に起動されるものであり、起動されると、まず、S310では、駐車モードとして、車両を前進させて駐車するのか、車両を後退させて駐車するのかが判定される。ただし、駐車モード切替スイッチ60がONであり、かつシフト位置がバックである場合には、シフト位置を優先し、車両を後進させて駐車するものと判断する。
続くS320では、S310における判定の結果に基づき、カメラに車両周辺の画像を撮影し、モニタ30に表示する。
つまり、駐車モード切替スイッチ60がONである場合には、車両を前進させて駐車するものと判断して、前方カメラ15により車両前方の画像を撮影し、シフト位置がバックである場合には、車両を後退させて駐車するものと判断して、後方カメラ15により車両後方の画像を撮影し、撮影された画像をモニタ30に表示する。
続くS330では、撮影された画像からリア高さを算出し、そのリア高さと、ROMに記憶された開放高さとを比較し、開放高さがリア高さよりも小さいか否かを判定する。
そして、S320で判定した結果、開放高さがリア高さより小さいものと判断した場合、S330へと進む。
そのS340では、モニタ30およびスピーカ35を駆動し、図10に示すように、リアドアを完全に開放することが不可能な駐車スペースであることを示す警告画像をモニタ30に表示し、警告画像の内容の音声をスピーカ35から出力する。そして、その後S320へと戻る。
また、S320で判定した結果、開放高さがリア高さより大きいものと判断した場合、S320へと戻る。したがって、このリア高さ判定処理では、駐車位置の上方に障害物が存在しないような駐車スペース(いわゆる、青空駐車場)に駐車する場合、画像の撮影と表示を繰り返す。
〈実施形態の効果〉
以上説明したように、本実施形態の駐車補助装置1では、駐車補助装置1の使用者により選択された駐車スペース(即ち、駐車スペースの車幅方向の距離、全長方向の距離、高さ方向の距離)と予め設定された設定スペース(即ち、それぞれの車幅距離、リア開放距離、開放高さ)とを比較することにより、駐車スペースが車両を駐車してドアを開くために必要な広さを有しているか否かを判定し、判定の結果を報知するように構成されている。
したがって、本実施形態の駐車補助装置1によれば、判定の結果に応じて報知の内容が変化するため、選択した駐車スペースがどのようなスペースであるかを、運転者等に駐車前に認識させることができる。
また、本実施形態の駐車補助装置1では、選択された駐車スペースの駐車幅が、運転席側もしくは助手席側のいずれか側のドアしか開くことができないものである場合、駐車枠の中央に駐車する駐車形態NO1か、駐車枠の端に寄せて駐車する駐車形態NO2か、を使用者が選択して入力し、入力された駐車形態となる駐車位置までの経路を報知するように構成されている。
したがって、駐車補助装置1によれば、運転席側もしくは助手席側のいずれか側のドアしか開くことができない大きさの駐車スペースであっても、片側のドアを確実に開くことが可能なように駐車させることができる。この結果、狭い駐車スペースを有効に利用することができる。
〈変形例〉
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、本実施形態の駐車補助装置1では、画像の表示と音声の出力の両方により警告を発したが、いずれか一方のみにより警告を発しても良い。
また、本実施形態の駐車補助装置1では、第二車幅距離が駐車幅よりも小さい場合に、図7(B)に示すような、運転席側および助手席側に設けられた両側のヒンジドアを同時に開くことが不可能な駐車スペースであることを、使用者に認識させるための警告画像をモニタ30に表示したが、これに限るものではない。
例えば、ドア開閉判定処理のS190において、第二車幅距離が駐車幅よりも大きいものと判断した場合に、その警告画像を表示しても良いし、ドア開閉判定処理のS160において第一車幅距離が駐車幅よりも小さい場合に、表示しても良い。なお、第二車幅距離が駐車幅よりも小さい場合には、運転席側または助手席側のいずれか側のドアのみを開くことができることを使用者に認識させるための警告画像を表示しても良い。
また、本実施形態の駐車補助装置では、それぞれの設定スペースには、車幅方向の距離として、第一車幅距離、第二車幅距離、第三車幅距離、が設定されていたが、これに限るものではない。
例えば、図11(A)に示すように、前席に設けられたドアがヒンジドアであり、後席に設けられたドアがスライドドアであるような車両において、後席の助手席側(または、運転席側)のドアに対する開放スペースを車両自体が占めるスペースに足し合わせた設定スペースが用意されていても良い(図中ε2が車幅距離)。
つまり、設定スペースは、本実施形態の駐車補助装置が搭載される車両に設けられたドアに応じて用意されていれば良い。
ただし、図11(B)に示すように、運転席と助手席とにのみ乗降用のヒンジドアが設けられた車両(一般的にクーペと呼ばれる車両、ここでは、車両後方にリアドアを有すいわゆる3ドア車両も含む)では、一般的な車両(いわゆる、セダンのような4ドア車両)に比べ、座席の位置が車両の前方に存在するため、乗員が車両から降りる場合、ヒンジドアの支点に近い位置から降りることになる。
したがって、このようなクーペ車両では、一般的な車両に比べて、大きな開放距離が必要となる。つまり、図11(B)に示す開放距離α2は、図4(A)に示されたαよりも大きなものであり、車幅(図中δ)が同じであれば、第一車幅距離も大きくなる(図11(B)のη2>図4(A)のη)。
本実施形態の駐車補助装置では、設定スペースが予め設定されていたが、この駐車補助装置の使用者等によって、設定スペースの大きさが入力されても良い。
なお、本実施形態の駐車補助装置では、駐車モード切替スイッチ60がONであり、かつシフト位置がバックである場合には、シフト位置を優先したが、駐車モード切替スイッチ60を優先しても良い。また、そのような場合には、矛盾が生じていることを警告するようにしても良い。
駐車補助装置の概略構成を示す説明図である。 駐車補助装置の制御系を示すブロック図である。 車幅方向の開放距離を説明するための説明図である。 設定スペースの車幅方向距離を説明するための説明図である。 ドア開放判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 リア高さ判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 ドア開放判定処理において表示部に出力される表示例を示す説明図である。 ドア開放判定処理において表示部に出力される表示例を示す説明図である。 駐車形態の一例を示す説明図である。 リア高さ判定処理において表示部に出力される表示例を示す説明図である。 設定スペースの変形例を示す説明図である。
符号の説明
10…前方カメラ 15…後方カメラ 20…前方センサ 25…後方センサ 30…モニタ 35…スピーカ 40…制御部 50…シフトセンサ 55…ステアリングセンサ 60…駐車モード切替スイッチ

Claims (8)

  1. 車両が駐車される駐車スペースを認識する駐車スペース認識手段と、
    前記駐車スペース認識手段が認識する駐車スペースと車両自体が占めるスペースまたは車両自体が占めるスペースに車両の扉を開放するために必要なスペースを加えたスペースとして、予め設定された設定スペースとを比較する駐車スペース比較手段と、
    前記駐車スペース比較手段が比較した結果を報知する報知手段と、
    を備え
    車両自体が占めるスペースに、車両の運転席側及び助手席側に設けられた複数種類の扉のうち、車両の運転席側および助手席側に設けられた全てのヒンジ扉を開放するために必要なスペースを加えた前記設定スペースを第一設定スペースとし、
    車両自体が占めるスペースに、扉を開放するために必要なスペースが前記ヒンジ扉よりも狭いスライド扉を開放するために必要なスペースを加え、前記第一設定スペースよりも小さな前記設定スペースを第三設定スペースとし、
    前記駐車スペース比較手段は、
    前記駐車スペースの車幅方向の距離である第一駐車距離と、
    前記第一設定スペースの車幅方向の距離である第一設定距離と、
    前記第三設定スペースの車幅方向の距離である第三設定距離と、
    を比較し、
    前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記第一設定距離が前記第一駐車距離よりも小さい場合には、第一の形態にて報知し、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記第一設定距離が前記第一駐車距離よりも大きく、かつ前記第三設定距離が前記第一駐車距離よりも小さい場合、第三の形態にて報知することを特徴とする駐車補助装置。
  2. 前記駐車スペース比較手段は、
    前記第一駐車距離と、
    前記車両自体が占めるスペースの車幅方向の距離である車両の車幅と、
    を比較し、
    前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記車両の車幅が前記第一駐車距離よりも大きい場合には、第二の形態にて報知することを特徴とする請求項1に記載の駐車補助装置。
  3. 車両自体が占めるスペースに、車両の運転席側および助手席側のうちいずれか一方に設けられた扉を開放するために必要なスペースを加えた前記設定スペースを第二設定スペースとし、
    前記駐車スペース比較手段は、
    前記第一駐車距離と、
    前記第一設定距離と、
    前記第二設定スペースの車幅方向の距離である第二設定距離と、
    を比較し、
    前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記第一設定距離が前記第一駐車距離よりも大きく、かつ前記第二設定距離が前記第一駐車距離よりも小さい時に、前記駐車スペースに駐車する際の駐車位置を、前記駐車スペース内に前記第二設定スペースが収納されるように指定する駐車位置指定手段を備え、
    前記報知手段は、前記駐車位置指定手段で指定された駐車位置までの経路を報知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の駐車補助装置。
  4. 前記駐車スペース認識手段は、駐車枠として設けられた白線間の距離を前記第一駐車距離として認識することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駐車補助装置。
  5. 前記駐車スペース認識手段は、前記駐車スペースに隣接する側方障害物間の距離を前記第一駐車距離として認識することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駐車補助装置。
  6. 車両自体が占めるスペースに、車両の後端に設けられた後部扉を開放するために必要なスペースを加えた前記設定スペースを第四設定スペースとし、
    前記駐車スペース認識手段は、当該駐車補助装置が備えられた車両の後端とその車両の後方に存在する後方障害物との対象距離を計測し、計測した前記対象距離に基づき、前記駐車スペースの全長方向の距離である第二駐車距離を認識する距離計測手段を備え、
    前記駐車スペース比較手段は、
    前記距離計測手段で認識された前記第二駐車距離と、
    前記第四設定スペースの全長方向の距離であるリア開放距離と、
    を比較し、
    前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記リア開放距離が前記第二駐車距離よりも小さく、かつ前記第二駐車距離と前記リア開放距離との距離差が予め規定された規定値よりも小さい場合、第四の形態にて報知することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の駐車補助装置。
  7. 前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記リア開放距離が前記第二駐車距離よりも大きい場合、第五の形態にて報知することを特徴とする請求項6に記載の駐車補助装置。
  8. 車両自体が占めるスペースに、車両の後端に設けられた後部扉を開放するために必要なスペースを加えた前記設定スペースを第四設定スペースとし、
    前記駐車スペース比較手段は、
    前記駐車スペースの高さ方向の距離である第三駐車距離と、
    前記第四設定スペースの高さ方向の距離である開放高さと、
    を比較し、
    前記報知手段は、前記駐車スペース比較手段が比較した結果、前記開放高さよりも前記第三駐車距離が大きい場合、第六の形態にて報知することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の駐車補助装置。
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