JP4680489B2 - 情報記録読取システム - Google Patents
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Description
読取部104は、詳しくは読取手段119にて物品のRFIDチップ107のアンテナ回路109からの電波により、RFIDチップの記録部108に設定されているIDを読み取り、そのIDを物品情報の検索の為に情報蓄積部103へと送る。
情報蓄積部103は、詳しくは読取部104から受け取ったIDに対応する物品情報をデータベース117に蓄積されている情報リスト116から取り出し、読取部104へ検索結果として送る。
読取部104は、データベース検索手段120により情報蓄積部103から物品情報を受け取る。こうして、物品に関連付けられている物品情報を入手することが可能となっている。
また逆に、物品に取り付けられているRFIDチップが1つである為、これの故障や、これの破壊または取り外しにより、物品情報が入手不能となるという課題もある。
また、IDを単純に複数のIDに分割しても、全ての分割したチップから情報を得なければ、元のID情報が得られないという課題もある。
上記識別情報から、一部のチップが消失しても残存チップで復元可能な数以上の、所定の論理で分散情報と検証用情報とを組にした、それぞれが異なる分散識別情報を複数組、生成する秘密情報分散部と、上記各組毎にチップに上記分散識別情報を埋め込む識別情報設定部とを備えた。
またこの発明に係る分散識別情報記憶チップは、識別情報記録装置により識別情報を埋め込まれる識別情報記憶チップにおいて、
上記チップは複数組で所定の識別情報を記憶するようにし、かつ各チップは所定の論理で生成された分散情報と検証用情報とを組にして各チップに埋め込み、それぞれが異なる分散識別情報を記録部に持つ、複数組のチップで構成される。
またこの発明に係る分散識別情報読取り装置は、チップに埋め込まれた識別情報を読取る識別情報読取り装置において、
上記チップは複数のチップとして、この複数のチップが持つ分散識別情報を読取る読取部と、上記読取った複数の異なる分散情報と検証用情報を抽出し、この抽出した複数の、分散情報と検証用情報との組を基に元の識別情報を生成する秘密情報復元部とを備えた。
また一部のチップが故障し、または取外されても、残存分散情報に基づいて安全に元の識別情報が得られる効果がある。
本実施の形態においては、ID情報を、そのいくつかが失われても残りの分散情報から復元可能な複数の秘密情報に分散して、この複数の分散ID情報から元のID情報を得る安全化情報システムを説明する。
図1は、本発明の実施の形態1をにおけるRFID偽造防止システムの構成を示す図である。
図において、システムは、チップ製造部1と、物品製造部2と、情報蓄積部3と、ID読取部4からなる。更に詳しく各部の構成を説明する。
チップ製造部1は、固有情報のID5を生成するID生成部6と、ID5を分散ID22に秘密情報として分散する秘密情報分散部21と、この分散ID22を記録する記録部8と、この記録部8の分散ID22を無線にて送信するアンテナ回路9を備えた分散RFIDチップ7と、分散ID22を分散RFIDチップ7の記録部8に記録するID設定部10とを備えている。
物品製造部2は、物品12に分散RFIDチップ7を取り付ける取付部11と、物品12に関連する属性などの情報である物品情報13を設定する物品情報設定部14と、チップ製造部1より受け取ったID5と物品情報13を情報蓄積部3へ登録するデータベース登録部15とを備えている。
ID読取部4は、無線にて物品12の分散RFIDチップ7のアンテナ回路9から送信された記録部8の分散ID22を受信する読取部19と、読取部19にて受信した分散ID22からID5を復元する秘密情報復元部23と、ID5による検索の依頼を情報蓄積部3に送り、情報蓄積部3から検索結果として物品情報13を受け取るデータベース検索部20とを備えている。
まず、チップ製造部1は、ID生成部6にてID5を生成する。そして、秘密情報分散部21にてID5を分散ID22として秘密情報分散する。
検証用情報生成部25は、ID5と乱数a1 〜a(k-1) 30と素数r29を得て、検証用情報V31を出力する。そして、秘密情報分散部21としては、各分散情報:B1 〜Bn 28と検証用情報V31をあわせて分散ID1 〜IDn 22として出力する。
まず、情報分散部の内部処理手順その1.44にて処理を開始し、内部処理手順その2.45にて秘密情報としてのID:S5を取得し、内部処理手順その3.46にて秘密情報を分散する個数:n26を取得し、内部処理手順その4.47にて秘密情報の復元に必要な最小個数:kを取得し、内部処理手順その5.48にてk−1個の乱数a1〜ak-1 30を生成し、手順その6.49にて素数r29を生成し、手順その7.50にて次式(1)を設定する。
f(x)=S+a1 ・x+a2 ・x 2 +…+ak-1・x k-1 (mod r) (1)
手順その8.51にてj=1,…,nとしてwj =f(j)を算出し、手順その9.52にて分散情報:Bj =(j,wj)28を出力し、手順その10.53にて素数r29を出力し、手順その11.54にて乱数a1 〜ak-1 30を出力し、手順その12.55にて処理を終了する。
検証用情報生成部の内部処理手順その1.56にて処理を開始し、内部処理手順その2.57にて秘密情報としてのID:S5を取得し、内部処理手順その3.58にて秘密情報の復元に必要な最小個数:k27を取得し、手順その4.59にて素数r29を取得し、手順その5.60にて乱数a1 〜ak-1 30を取得し、手順その6.61にてr|p−1を満たす素数p33を生成し、手順その7.62にて乗法群Z* pでの位数がrとなる要素g34を定め、手順その8.63にてf(j)=gaj(mod p)とし、検証用情報生成部の内部処理手順その9.64にて値CをC0 =gs (mod p)およびj=1,…,k−1として、Cj =f(j)を算出する。更に、手順その10.65にて検証用情報:V=(p,g,C0 ,C1 ,…,Ck-1 )31を出力し、手順その11.66にて処理を終了する。
情報蓄積部3は、受け取ったID5と物品情報13を情報リスト16としてデータベース17に蓄積する。
まず、ID読取部4は、無線にて物品12の分散RFIDチップ7のアンテナ回路9から送信された記録部8にある分散ID22を読取部19により受信し、この受信した分散ID22からID5を秘密情報復元部23で復元する。
まず、分散ID22を取得して、分散情報検証部35に入力する。分散情報検証部35は、検証に成功した場合に秘密情報の復元に必要な最小個数:k27以上で秘密情報を分散する個数:n26以下のm個の検証済みの分散ID1 〜IDm 32を情報復元部36に入力し、情報復元部36はID5を出力する。
こうして、ID読取部4は、ID5による検索依頼を情報蓄積部3にデータベース検索部20を通じて送信する。
ID読取部4は、情報蓄積部3から送られてきた物品情報13をデータベース検索部20経由で受け取る。
また、情報伝送の分野において、誤り訂正の技術が知られていて、これは、分割したセルに冗長情報を付加し、伝送中に一部のセルに消失又は誤りが発生しても、残存セルから正しい情報を復元する技術である。しかし、この方法では、安全性に不安があり、一部のセルから少なくとも一部の情報が入手できる。更に、セル内部の誤りは訂正できても、偽りのセルは検出できない。これに対して本実施の形態による分割では、一部のIDチップのみからでは一部の情報も復元できず、また、偽りのIDチップも排除できて安全性が極めて高い。
なお、IDチップは、RFIDに限らず、対応した読取手段により読み取り可能なIDであれば、どのようなIDチップであってもよい。
本実施の形態においては、情報復元部を共通化してシステム規模を小さくした構成を説明する。
図8は、実施の形態2におけるRFID偽造防止システムの構成を示す図である。
図において、実施の形態1の図1の構成と異なる部分は、ID読取部4bを分散IDを読み取るまでの構成とし、独立した情報復元部36bを設けたことである。
ID読取部4bは、分散RFIDチップ7から送信された分散ID22を受信する読取部19と、この受信した分散ID22を情報復元部36bに送信する分散ID送信部38と、復元されたID5を受信するID受信部40と、ID5による検索依頼と、情報蓄積部3からの検索結果として物品情報13を受け取るデータベース検索部20とを備えている。
また、情報復元部36bは、ID読取部4bより分散ID22を受信する分散ID受信部39と、分散ID受信部39で受信した分散ID22からID5を復元する秘密情報復元部23と、復元されたID5をID読取部4bへ送信するID送信部41とを備えている。
まず、ID読取部4bは、物品12のRFIDチップ7のアンテナ回路9から送信された記録部8にある分散ID22を読取部19により受信し、これを分散ID送信部38により情報復元部36bに送信する。
図9は、本実施の形態における他のRFID偽造防止システムの構成を示す図である。
図において、図8の構成と異なる部分は、情報復元部36cにデータベース検索部20を移し、ID読取部4cからデータベース検索部を除いたことである。従って、ID読取部4cは、分散ID22を受信する読取部19と、分散ID送信部38と、物品情報受信部42とから構成される。
また、情報復元部36cは、分散ID受信部39と、秘密情報復元部23と、データベース検索部20と、物品情報送信部43とから構成される。
図において、図9の構成と異なる部分は、図9では、独立して設けられていた情報復元部37cを、情報蓄積部3dの内部に設けたことである。
この構成によれば、復元されたIDがIDを保管している情報蓄積部の外部に漏れないので、情報復元部を独立に設けた場合より更にIDの不正入手を困難にする効果がある。
本発明における複製や不正使用を防止しIDチップ破損にも安全であって、更に、情報の秘密性を高めたシステムを説明する。
本実施の形態におけるRFID偽造防止システムは、図1のそれとほぼ同じであるが、チップ製造部1eおよびID読取部4eが図11にその詳細を示す構成となっている。即ち、チップ製造部1eが、ID生成部6と、ID5とチップ製造部の署名鍵93により署名データ96を、一旦生成する署名部95と、更に、この一旦生成された署名データ96とID5とチップ製造部の電子証明書94をあわせた署名付ID76も署名部95で生成し、この署名付ID97を分散ID22に秘密情報分散する秘密情報分散部21と、この分散ID22を分散RFIDチップ7の記録部8に記録するID設定部10とを備えている。
まず、チップ製造部1eは、ID生成部6にてID5を生成し、このID5とチップ製造部の署名鍵93を用いて署名部95でディジタル署名としての署名データ96を一旦生成し、更に、ID5と署名データ96とディジタル証明技術における署名の検証に用いるチップ製造部の電子証明書94をあわせた署名付ID97とし、秘密情報分散部21にて署名付ID97をID5に置き換えて分散ID22に秘密情報分散する。
以降の動作は、実施の形態1と同様である。
なお、上記では、署名付IDとして、署名データと、その電子署名書を組み合わせたものとしているが、署名鍵のみによる署名データのみとしてもよい。その場合には、署名データの信憑性は損なわれるが、それでも偽造防止の度合いを高める不正防止効果がある。
複製や不正使用を更に困難にしたIDチップの生成と、その使用システムの説明をする。
図12は、本実施の形態における分散RFIDチップ7fの構成およびID読取部4fの読取部19fの詳細構成を示す図である。この構成を実施の形態1ないし実施の形態3における他の要素と組み合わせてシステムを構成する。
図において、分散RFIDチップ7fは、分散ID22を記録する記録部8と、記録部8の分散ID22を特定周波数帯の1つの周波数を利用した無線にて送信する特定周波数アンテナ回路9fとで構成される。
対応してID読取部4fの読取部19fは、分散RFIDチップ7fの特定周波数アンテナ回路9fから送信された分散ID22を受信する可変周波数アンテナ回路191と、乱数発生部193と、この得られた乱数により可変周波数アンテナ回路191の周波数を変更する周波数切替部192からなる。
各分散RFIDチップ7fは、記録部8の分散ID22を特定周波数帯のそれぞれ異なる1つの周波数を利用した無線にて特定周波数アンテナ回路9fにより送信する。
これを受けて、読取部19fは、乱数発生部193からの乱数により特定周波数帯の1つの周波数を選び、周波数切替部192により可変周波数アンテナ回路191の周波数を変更し、分散RFIDチップ7fの特定周波数アンテナ回路9fから送信された分散ID22を可変周波数アンテナ回路191にて受信する。従って、どの周波数に対応したRFIDチップの分散IDが読取部により受信されるのかが事前に明らかにされず、一部のRFIDチップを複製して成りすますことを防止できる。もちろん、必ずしも全てのチップに異なる周波数を割り当てる必要はなく、複数の周波数と、同一周波数を割り当てられたチップにおいては、発信タイムラグを異なるよう設定するようにしてもよい。
Claims (2)
- 秘密情報Sを複数の分散情報に分散する場合の分散個数n(nは自然数)と、分散したn個の分散情報より少ない個数の分散情報に基づいて上記秘密情報Sを復元する場合の最小個数k(k<n)とに基づいて上記秘密情報Sをn個の分散情報に分散し、分散したn個の分散情報の各分散情報をn個のチップの各チップに記録する情報記録読取システムであって、
k−1個の乱数を乱数a 1 〜a (k-1) として生成し、素数rを生成し、上記秘密情報Sを定数項とする(k−1)次の多項式をf(x)とし、f(x)=S+a 1 ・x+a 2 ・x 2 +…+a k-1 ・x k-1 (mod r)(前記f(x)の式において「a k-1 ・x k-1 (mod r)」は「a k-1 ・x k-1 」の演算結果を「r」で割った余りを意味する)の式に基づいてj=1,…,nとしf(j)を算出して算出したf(j)をw j とし、上記j(j=1,…,n)とw j (j=1,…,n)とを有するn個の分散情報B j (j=1,…,n)を出力するとともに上記乱数a 1 〜a (k-1) と上記素数rとを出力する情報分散部と、
上記情報分散部が出力した乱数a 1 〜a (k-1) と素数rとを入力し、入力した素数rで割り切ることができるp−1であり、かつ、上記p−1のpが素数である素数pを生成し、乗法群Z * p での位数が上記素数rとなる要素gを定め、C 0 =g s (mod p)の式と、j=1,…,k−1としC j =f(j)の式とに基づいてC 0 とC j (j=1,…,k−1)を算出し、上記素数pと上記要素gと算出したC 0 と算出したC j (j=1,…,k−1)とを有する検証用情報Vであって上記n個の分散情報B j (j=1,…,n)が正当な分散情報であるか否かを検証する検証用情報Vを出力する検証用情報生成部と、
上記情報分散部により出力されたjとw j (j=1,…,n)とを有するn個の分散情報B j (j=1,…,n)の各分散情報と上記検証用情報生成部により出力された素数pと要素gとC 0 とC j (j=1,…,k−1)とを有する検証用情報Vとを有するn個の分散識別子(分散ID)である分散ID j (j=1,…,n)を生成する秘密情報分散部と、
上記秘密情報分散部により生成されたn個の分散IDを個々にn個のチップに記録する情報設定部と
を備えたことを特徴とする情報記録読取システム。 - 上記情報設定部によりn個の分散IDの各分散IDが記録されたn個のチップを取り付けた物品に対応する物品情報と上記秘密情報Sとを情報リストとしてデータベースに記憶する情報蓄積部と、
上記物品に取り付けられたn個のチップからn個の分散IDを受信する読取部と、
上記読取部により受信されたn個の分散IDの各分散IDごとに、当該分散IDが有する分散情報と検証用情報Vとに基づいて当該分散IDが有する分散情報が正当な分散情報であるか否かを検証し、当該分散情報が正当な分散情報であることを検証した場合、当該分散IDを出力する分散情報検証部と、
上記分散情報検証部により出力された分散IDの数が上記k個以上の場合、k個以上の分散IDのなかからk個の分散IDを取得し、取得したk個の分散IDの各分散IDが有する分散情報に基づいて秘密情報P(0)を算出し、上記k個の分散IDのうちいずれかの分散IDが有する検証用情報Vの素数pと要素gと上記秘密情報P(0)とに基づいてg P(0) (mod p)の式より余りを算出し、算出した余りと当該検証用情報Vが有するC 0 とが等しい場合、上記秘密情報P(0)を秘密情報Sとして出力する秘密情報復元部と
を備え、
上記情報蓄積部は、上記データベースに記憶された情報リストから上記秘密情報復元部により出力された秘密情報Sを検索し、検索した秘密情報Sに対応する物品情報を取得して出力する
ことを特徴とする請求項1記載の情報記録読取システム。
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