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JP4679906B2 - レンズ固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズをレンズ鏡筒に固定するためのレンズ固定構造に関する。
従来より、レンズをレンズ鏡筒に固定するための構造が数多く提案されている。
例えば、レンズ鏡筒に複数のレンズを重ねて挿入し、レンズの光軸調整を行った後に、レンズの周面とレンズ鏡筒の内側面との間に充填剤を注入し、充填剤を硬化させてレンズをレンズ鏡筒に固定する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、レンズホルダにレンズを落とし込みその上面にレンズ支持部材を被せ、かしめ治具で加熱することによってレンズホルダ及びレンズ支持部材を溶着させてレンズを上下方向から挟み込んで固定する構造が知られている(例えば、引用文献2参照)。
さらに、レンズ鏡筒の内部に形成されたレンズ支持小筒に、フランジが形成されたレンズを陥入嵌合させ、レンズ支持小筒の端部を内方へと熱かしめすることによってレンズを固定する構造が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平7−113937号公報 特開2001−51176号公報 特開2002−189160号公報
しかしながら、特許文献1に示されるレンズ固定構造では、レンズを接着剤等の充填剤によって固定する必要があるため、硬化前の接着剤がレンズに流れ出てレンズ面で硬化したり、硬化時に発生するアウトガスによってレンズ面が曇ってしまったりして、光学特性を劣化させ、製品品質の低減を招くおそれがあるという問題があった。
また、特許文献2に示されるレンズ固定構造では、レンズ支持部材とレンズホルダとを溶着させてレンズを固定させており、レンズホルダの軸芯方向と平行な方向から溶着を行う必要があるので、レンズの設置枚数の増加に応じて対応する数の溶着箇所をレンズ鏡筒に設ける必要があり、レンズ鏡筒の大型化を招いてしまうという問題があった。また、レンズ径がほぼ等しいレンズを複数用いる場合には、溶着箇所を設けることが困難でありレンズを容易に固定できないという問題があった。
さらに、引用文献3に示されるレンズ固定構造では、レンズをレンズ鏡筒に位置決めするために、レンズ鏡筒にネジをつくってレンズを押さえ付けたり、レンズ鏡筒にレンズを圧入したりする方法が一般的に用いられるが、レンズ鏡筒にネジをつくると製造時間が長くなってコストが上昇してしまうという問題があり、また、レンズをレンズ鏡筒に圧入する場合にはレンズ鏡筒の内径とレンズの外径との精度を高くする必要が生じるので、成型に高い技術が必要となり、製品の歩止まりが低下するという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、レンズの固定作業に対する負担を低減すると共に、レンズ鏡筒の大型化を防止し、コストの低減を図ることが可能なレンズ固定構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、レンズと、該レンズを収納するレンズ鏡筒と、前記レンズを前記レンズ鏡筒に収納した後に前記レンズ鏡筒の内側壁を変形させて前記レンズ鏡筒の軸芯と直交する方向に向けて立設されて前記内側壁に前記レンズを固定するための固定部と、前記固定部が形成された前記レンズ鏡筒の同一周円上であって前記レンズ鏡筒の軸芯を挟んで前記固定部と対向する位置に、前記レンズの周側面又はレンズ面端部を臨んで形成されて前記レンズを前記固定部が形成されている方向に押し動かすための開口と、を有しているレンズ固定構造であることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレンズ固定構造において、前記レンズ鏡筒は熱可塑性を有する材料により形成されており、前記レンズ鏡筒の前記内側壁に熱又は超音波を施すことにより前記内側壁を変形させて前記固定部を形成することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のレンズ固定構造において、前記固定部は、前記レンズ鏡筒の内側面の同一円周上に少なくとも2個以上形成されているとともに、前記開口も前記同一円周上に少なくとも2個以上形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記レンズ鏡筒には、前記レンズの一のレンズ面のレンズ面端部に当接する突き当て部が形成され、該突き当て部に当接されて位置決めされた前記レンズの他のレンズ面のレンズ面端部に、前記固定部を当接させることにより、前記レンズを前記レンズ鏡筒に固定することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記レンズ鏡筒内に収納された複数の前記レンズの間隔を一定に保持する保持部材を有し、該保持部材により一定の間隔が確保された一のレンズのレンズ面端部に、前記固定部を当接させ、他のレンズのレンズ面端部に、前記レンズ鏡筒の端部開口の開口径を前記レンズの直径よりも小径とした縁枠部を当接させることによって、複数の前記レンズ及びその間の保持部材を、前記固定部と前記縁枠部の内側面とにより挟持させて固定することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項4又は請求項5に記載のレンズ固定構造において、前記固定部に当接する前記レンズの前記レンズ面端部が、レンズ中心部に比べてレンズ面端部が低くなるように傾斜していることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記固定部の当接する前記レンズの上面及び下面のレンズ面端部が、前記レンズの光軸に対して垂直な平面によって形成されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記レンズは、前記開口を介して前記レンズの光軸調整が行われた後に、前記固定部により前記レンズ鏡筒に固定されることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記開口および固定部は、周方向に等間隔で3カ所に形成されていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のレンズ固定機構において、前記固定部が形成される前記レンズ鏡筒の筒壁の肉厚が、他の筒壁の肉厚よりも薄肉となっていることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記レンズが、ガラスによって形成されていることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のレンズ固定構造において、前記レンズが、レンズ鏡筒の熱変形温度よりも高い熱変形温度を有する樹脂により形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、請求項1乃至請求項1のいずれか1項に記載のレンズ固定構造を用いた画像読取ユニットであることを特徴とする。
請求項1に係る発明は、請求項1乃至請求項1のいずれか1項に記載のレンズ固定構造を用いた画像形成装置であることを特徴とする。
請求項1〜3に係る発明によれば、レンズ鏡筒の内側壁を変形させて固定部を形成するので、レンズ及びレンズ鏡筒の加工精度を高めなくても、レンズ鏡筒の筒壁を変形させることによってレンズをレンズ鏡筒に精度良く固定することが可能となり、コストの低廉化を図ることができる。
また、複数枚のレンズをレンズ鏡筒に固定する場合であっても、レンズ鏡筒の内径を大きくすることなくレンズを固定することができるので、レンズユニットの小型化を図ることが容易となる。
また、接着剤等の充填剤を使用することなくレンズをレンズ鏡筒に固定することができるので、レンズ表面を汚すおそれがなく、安定した光学特性を確保することができる。
さらに、固定部が形成されたレンズ鏡筒の同一円周上に、レンズの周側面又はレンズ面端部を臨む開口が形成されており、この開口よりレンズの光軸調整を行った後に固定部でレンズを固定することができるので、レンズ個々のバラツキを考慮した光軸調整を行うことができ、より安定した光学特性を有するレンズユニットを提供することができる。
また、開口より細長い棒状部材を挿入してレンズ面を固定部が形成されている方向に押し動かすことにより、レンズをレンズ鏡筒から容易に分離することができるのでレンズ及びレンズ鏡筒のリユース、リサイクル性を向上させることが容易となる。
特に請求項2に係るレンズ固定構造によれば、熱溶着又は超音波溶着により固定部を形成することができるので、レンズを固定する際にアウトガス等が発生することがなく、レンズの光学特性を確保したままレンズを固定することができる。また、従来に比べて素早くレンズを固定することが可能となる。
また、請求項3に係るレンズ固定構造によれば、固定部を少なくとも2カ所以上形成することによってレンズを安定した状態で固定することが容易となる。さらに、上記開口が2個以上形成されているので、レンズの光軸調整をより精度良く行うことができるとともに、レンズの分解を安定して行うことが可能となる。
請求項4に係るレンズ固定構造によれば、突き当て部により位置決めされたレンズを固定部で固定するので、レンズの光軸方向の位置を性格かつ安定させた状態でレンズを固定することができ、レンズユニットの高い光学特性を確保することが可能となる。
請求項5に係るレンズ固定構造によれば、保持部材を用いることによって、レンズの間隔を一定に保つことができ、レンズの光軸方向の位置を安定させることが可能となる。さらに、縁枠部の内側面に前記レンズの一のレンズ面端部が当接することによりレンズが位置決めされるので、レンズの位置決め・固定を簡単に行うことができ、レンズの組み付け工程数の削減を図ることが可能となる。
請求項6に係るレンズ固定構造によれば、固定部によりレンズを固定する際に、固定部がレンズをレンズの裏面方向に押しつけるので、レンズを安定した状態で固定することが可能となる。
請求項7に係るレンズ固定構造によれば、レンズの上面及び下面のレンズ面端部が、レンズの光軸に対して垂直な平面によって形成されているので、固定部によりレンズの側方より力が加わった場合に、軸芯方向に均等な力が加えられてレンズが動きにくくなり、レンズの固定位置を安定させることが容易となる。
請求項8に係るレンズ固定構造によれば、レンズの位置調整を行い光軸調整が完了した後にレンズを固定部で固定するので、レンズ毎のバラツキを考慮した調整を行うことができ、より安定した光学特性を得ることが可能となる。
請求項10に係るレンズ固定構造によれば、固定部を形成するレンズ鏡筒の筒壁が薄肉となっているので、固定部を形成する際に、薄肉部のみを変形させて他の筒壁を変形させることがないので、レンズ鏡筒本体を変形させることなくレンズを固定することができる。
請求項11に係るレンズ固定構造によれば、レンズがガラスにより形成されているので、レンズ鏡筒に固定部を形成する際にレンズが熱等の影響を受けて変形することがなく、光学特性に優れたレンズユニットを安定して得ることができる。
また、請求項12に係るレンズ固定構造によれば、レンズがレンズ鏡筒の熱変形温度よりも高い熱変形温度を有する樹脂により形成されているので、請求項11に係るレンズ固定構造と同様に、レンズ鏡筒に固定部を形成する際にレンズが熱等の影響を受けて変形することがなく、光学特性に優れたレンズユニットを安定して得ることができる。
請求項1に係る画像読み取りユニットによれば、レンズの位置決めを精度良く行うことができ、高精度の光学特性を有するレンズユニットを備えているので、画像の読み取りエラーを生じることなく、高い信頼性能を備えた画像読み取りユニットを提供することができる。
請求項1に係る画像形成装置によれば、レンズの位置決めを精度良く行うことができ、高精度の光学特性を有するレンズユニットを備えているので、画像の読み取りエラーを生じることなく、高い信頼性能を備えた画像形成装置を提供することが可能となる。
以下、本発明に係るレンズ固定構造を利用したレンズユニットを、図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2に示すように、実施例1に係るレンズ固定構造を備えたレンズユニット1は、3枚のレンズ2〜4と、レンズ2〜4を収納するレンズ鏡筒5とを有している。
レンズ鏡筒5は、熱可塑性を有する樹脂によって形成されており、例えば、帝人化成株式会社製MULTILON RN−3120(PC+ABS)等により形成される。レンズ鏡筒5は、径の異なる2つの円筒部を連結した段付円筒形状を呈している。上段の第1円筒部5aの径は、下段の第2円筒部5bの径に比べて拡径されており、第1円筒部5aと第2円筒部5bとの連結部には、円筒内側に段状の突き当て部6が形成されている。また、第2円筒部5bの中間にも、レンズ鏡筒5の内壁より軸芯L方向に突出した突き当て部7が形成されている。
第1円筒部5aには、レンズ2が収納され、第2円筒部5bには、レンズ3とレンズ4とが収納される。第1円筒部5aには、突き当て部6近傍位置に、第1円筒部5aに固定されたレンズ2の周側面及びレンズ面端部を臨むことが可能な開口8が形成されている。また、第2円筒部5bにも、突き当て部7の上面近傍と下面近傍との2カ所に、レンズ3及びレンズ4の周側面及びレンズ面端部を臨む開口9、10が形成されている。これらの開口8〜10は、図3に示すように、レンズ鏡筒5の軸芯Lを垂直に横切る平面(例えば、図2(a)のB−B平面)と、レンズ鏡筒5の筒壁とが交わるレンズ鏡筒5の円周上(同一円周上)に、等間隔を保って3カ所ずつ形成されている。開口8〜10はレンズ鏡筒5の軸芯L方向に長い楕円形状又は長方形状に形成されており、開口8〜10の端部は、後述するレンズ2〜4を固定するための固定部18a〜18cが形成される位置を越えた範囲まで達している。
また、第1円筒部5aのレンズ2の上面端部近傍、第2円筒部5bのレンズ3の側面部近傍及びレンズ4の下面端部近傍には、他の筒壁に比べて壁厚が薄くなっている薄肉部12〜14が形成されている。具体的に、薄肉部12〜14の肉厚は、他の部分の肉厚が4mmであるのに対して、2mmの厚さとなっている。各薄肉部12〜14は、レンズ鏡筒5の同一円周上に均等に3カ所ずつ設けられている。なお、本実施例では、各薄肉部12〜14を3カ所ずつ設けることとしたが、3カ所に限定されるものではなく、2カ所であっても、4カ所以上であっても良い。2カ所以上、各薄肉部12〜14を設けることによって、複数箇所からレンズ2〜4を保持できるため、レンズ2〜4を安定した状態で固定することができる。
レンズ2〜4はガラスで形成されたガラスレンズであり、レンズ2は、凸メニスカスレンズ、レンズ3は両凹レンズ、レンズ4は凸メニスカスレンズである。レンズ2の外径はレンズ鏡筒5の第1円筒部5aの内径と略同一又は極僅かに小径となるように形成されており、レンズ3、4の外径は、第2円筒部5bの内径と略同一又は極僅かに小径となるように形成されている。
次ぎに、レンズ2〜4をレンズ鏡筒5に固定する手順を説明する。
まず、レンズ3を、第1円筒部5aの端部開口16より入れて、第2円筒部5bの突き当て部7にレンズ3の下面端部を当接させる。レンズ3が突き当て部7に当接すると、開口9によりレンズ3の周側面を臨むことができるので、開口9を介してレンズ3の光軸調整(位置調整)を行うことが可能となる。レンズ3の光軸調整を行った後、薄肉部13に対してレンズ鏡筒5の外壁側より加熱ヒーター又は超音波ホーン等を用いて熱を加えることによって薄肉部13を変形させ、レンズ鏡筒5の軸芯L方向に向かって立設する固定部18bを形成する。固定部18bを形成する場合、薄肉部13には熱が加えられるが、レンズ3はガラスレンズであるため、レンズ自身が熱により変形してしまうことはない。固定部18bを形成することによって、固定部18bがレンズ3を側方から押圧してレンズ鏡筒5にレンズ3を固定させる。
また同様にして、第1円筒部壁5aの端部開口16より、レンズ2を第1円筒部5a内に嵌入させてレンズ2の下面端部を突き当て部6に当接させ、開口8を介して光軸調整を行った後に、薄肉部12の内側壁を変形して固定部18aを形成し、レンズ2を固定する。このとき、レンズ2は凸メニスカスレンズであって固定部18aが当接するレンズ面が凸面形状を呈しており、レンズ面端部がレンズ中心部に比べて端部が低くなるように傾斜しているので、レンズ面端部に当接した固定部18aがレンズ2を突き当て部6側に押し下げ、レンズ2を遊びなく確実にレンズ鏡筒5内に固定させることが可能となる。
さらに同様に、第2円筒部5bの端部開口19より、レンズ4を第2円筒部5b内に嵌入させてレンズ4の上端部を突き当て部7に当接させ、開口10を介して光軸調整を行った後に薄肉部14の内側壁を変形して固定部18cを形成し、レンズ4を固定する。このとき、レンズ4は凹メニスカスレンズであって固定部18cが当接するレンズ面が下側に凸状の傾斜面となるので、レンズ面端部に当接した固定部18cがレンズ4を突き当て部7側に押し上げ、レンズ4を遊びなく確実に固定位置に固定させることが可能となる。
このように、レンズ鏡筒5の外壁方向から熱を加えて固定部18a〜18cを形成することによりレンズ2〜4がレンズ鏡筒5に固定されるので、従来のようにレンズ鏡筒の端部開口より軸芯方向と平行な方向から加熱処理等を行う必要がなく、作業負担の軽減を図ることが可能となる。さらに、レンズ2〜4を固定するためにレンズ鏡筒5の加工精度を高めなくても、薄肉部12〜14を変形させて固定部18a〜18cを形成することにより、レンズ2〜4をレンズ鏡筒に精度良く固定することができるので、安価なレンズユニットを提供することが可能となる。
また、レンズ鏡筒5の薄肉部12〜14を加熱等して固定部18a〜18cを形成するので、レンズ2〜4の位置調整を行った後にレンズ2〜4毎にレンズ位置を固定することができ、レンズ2〜4の個々のバラツキを考慮した調整を行い、より安定した光学特性を得ることが可能となる。特に、レンズ鏡筒5に形成された開口8〜10により、レンズを固定部18a〜18cで固定する前に、個々のレンズ2〜4を各レンズ毎に調整することができるので、精度の高い光学特性を得ることが可能となる。
また、複数のレンズ2〜4をレンズ鏡筒5に固定する場合であっても、レンズ鏡筒5を大型化させることなくレンズ2〜4をレンズ鏡筒5に固定することができるので、レンズユニット1の小型化を図ることが容易となる。
さらに、レンズ2〜4をレンズ鏡筒5に固定するために接着剤等を用いる必要がないため、接着剤がレンズ表面に付着したり、アウトガスが発生してレンズ面を汚してしまうおそれがなく、安定した光学特性を確保することが可能となる。
また、レンズ2〜4を突き当て部6、7に当接させてレンズ2〜4を固定することができるので、レンズ2〜4を安定させた状態でレンズ2〜4を固定させることができる。
さらに、薄肉部12〜14をだけ変形させて固定部18a〜18cを形成するので、レンズ鏡筒5の他の部分を変形させることなくレンズ2〜4を固定することができる。
レンズ2〜4をレンズ鏡筒5から取り外す場合には、開口8〜10より細長い棒状部材を挿入して、レンズを固定部18a〜18cが形成されている方向に押し動かすことによって、レンズ2〜4をレンズ鏡筒5から分離することができる。このようにして、レンズ2〜4をレンズ鏡筒5から容易に分離することができるので、レンズユニット1のリユース、リサイクル性を向上させることが容易となる。
以上、本発明に係るレンズユニットを、図面を用いて説明したが、本発明に係るレンズユニットは上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施例1ではレンズがガラスで形成された場合について説明を行ったが、レンズは必ずしもガラスにより形成されている必要はない。例えば、樹脂製のレンズを用いた場合であっても、レンズの熱変形温度がレンズ鏡筒の熱変形温度よりも高い温度であれば、固定部を形成するときに、レンズ鏡筒の熱変形温度以上かつレンズの熱変形温度以下の熱を薄肉部に加えることによって、レンズの光学特性を変形させることなく固定部を形成することができる。上述した実施例1では、例えとして、レンズ鏡筒に帝人化成株式会社製MULTILON RN−3120を使用する場合を示したが、この素材の熱変形温度は86℃であるため、この温度よりも熱変形温度の高い日本ゼオン株式会社製ゼオネックス E48R(熱変形温度110℃)を用いてレンズを形成することにより、レンズを熱変形させることなく、固定部をレンズ鏡筒に形成することが可能となる。
また、上述した実施例1では、レンズの光軸調整及び固定処理をレンズ毎に1枚づつ行う構成であったが、レンズの固定処理は必ずしもレンズ毎に行う必要はなく、全てのレンズの光軸調整を行った後に、一度に複数枚のレンズの固定処理を行っても良く、更に、何枚かのレンズの光軸調整及び固定処理を行った後に、残りのレンズの光軸調整及び固定処理を行う構成としても良い。
次ぎに、上述した実施例1と異なる別の実施例2及び実施例3を用いて、本発明に係るレンズ固定構造についてのさらなる説明を行う。
実施例2において、本発明に係るレンズ固定構造を備えた他のレンズユニットを説明する。なお、実施例2に係るレンズユニットにおいて、実施例1で説明したレンズユニットと同一の部材には同一符号を付すものとし、その具体的な説明は既に実施例1において行っているので省略する。また、実施例2に示すレンズユニットも、実施例1において説明した構成と同一の構成を有することにより共通した効果を奏することとなるが、実施例1において既に説明した効果についても同様に説明を省略する。
図4に示すように実施例2に係るレンズユニット20は、3枚のレンズ2〜4と、レンズ鏡筒21と、保持部材22、23とを有している。3枚のレンズ2〜4は、実施例1と同様にガラスにより形成されており、凸メニスカスレンズと、両凹レンズと、凸メニスカスレンズとにより構成されている。
レンズ鏡筒21は、熱可塑性を有する樹脂によって形成されており、例えば、帝人化成株式会社製MULTILON RN−3120(PC+ABS)等により形成されている。レンズ鏡筒21は、径の異なる2つの円筒部を連結した段付円筒形状を呈している。上段の第1円筒部21aの径は、下段の第2円筒部21bの径に比べて拡径となっており、第1円筒部21aと第2円筒部21bとの連結部には、円筒内側に段状の突き当て部6が形成されている。また、第2円筒部21bの端部開口24には、レンズ4のレンズ面周端部の鏡面形状に応じてレンズ鏡筒21の軸芯L方向に屈曲して形成される縁枠部25が形成されている。この縁枠部25により、第2円筒部21bの端部開口24の開口径は、レンズ4の直径よりも小径の開口となっている。
第1円筒部21aには、突き当て部6近傍位置に、第1円筒部21aに固定されたレンズ2の周側面及びレンズ面端部を臨むことが可能な開口8が形成されている。開口8は、レンズ鏡筒21の軸芯Lを垂直に横切る平面と、レンズ鏡筒21の筒壁とが交わるレンズ鏡筒21の円周上(同一円周上)に、等間隔を保って3カ所ずつ形成されている。開口8はレンズ鏡筒21の軸芯L方向に長い楕円形状又は長方形状に形成されており、開口8の端部は、レンズ2を固定するための固定部24が形成される位置を越えた範囲まで到達している。
また、第1円筒部21aにおいて、レンズ2の上側面のレンズ面端部近傍には、他の筒壁に比べて壁厚が薄くなっている薄肉部12が形成されている。具体的に、薄肉部12の肉厚は、他の部分の肉厚が4mmであるのに対して、2mmの厚さとなっている。この薄肉部12は、レンズ鏡筒21の同一円周上に均等に3カ所設けられている。なお、本実施例2では、薄肉部12を3カ所設けることとしたが、3カ所に限定されるものではなく、実施例1と同様に、2カ所であっても、4カ所以上であっても良い。
保持部材22、23は、第2円筒部21bの内径とほぼ同径の外径を有する円筒状部材又は骨格が組み合わされた柱組成円形部材であり、レンズ2とレンズ3との間に設置される第1保持部材22と、レンズ3とレンズ4との間に設置される第2保持部材23との2つの部材により構成されている。
次ぎに、レンズ2〜4をレンズ鏡筒21に収納する手順を説明する。
まず、レンズ4の凸面を下側にして第1円筒部21aの端部開口26よりレンズ4を入れて、レンズ4を第2円筒部21bの端部開口24に形成された縁枠部25の内壁面に当接させる。このとき、レンズ4は縁枠部25により係止されて光学的な位置決めが行われる。
その次ぎに、第1円筒部21aの端部開口26より第2保持部材23を入れて、レンズ4の第1円筒部21a側のレンズ面端部に、第2保持部材23の下側端部を当接させる。さらに、その上にレンズ3を挿入することによって、第2保持部材23がレンズ3とレンズ4との間隔を一定に保ち、レンズ3の正確な位置決めを行う。
さらに、第1円筒部21aの端部開口26より第1保持部材22を投入し、レンズ3の端部開口26側レンズ面に第1保持部材22を当接させ、その後に、レンズ2の凹面側が第1保持部材22の上側端部に当接するようにレンズ2を端部開口26より嵌入する。第1保持部材22により、レンズ2とレンズ3との間隔を所定の間隔に保つことができ、さらに、第2保持部材23によりレンズ3とレンズ4との間隔を所定の間隔に保つことが可能となる。このように、レンズ2〜4を一定間隔に保つことによってレンズ2〜4の光軸調整を簡易かつ精度良く行うことができ、高い光学特性を確保することが可能となる。
各レンズ2〜4のレンズ位置調整を行った後に薄肉部12を熱変形させて固定部18を形成することにより、レンズ2が固定部18により固定される。特に固定部18が当接するレンズ2のレンズ面端部が上側に凸状の傾斜面となるので、レンズ面端部に当接した固定部18がレンズ2を第2円筒部21b側に押し下げる。より詳細には、固定部18により、レンズ2だけでなく、レンズ3,4、第1保持部材22、第2保持部材23が縁枠部25側に押し下げられるので、レンズ2〜4を遊びなく確実にレンズ鏡筒21に固定させることが可能となる。
さらに、縁枠部25により第2円筒部21bの端部開口24の開口径がレンズ4の直径よりも小径となっているので、レンズ4のレンズ面端部を縁枠部25に当接させて固定することにより、簡単にレンズ2〜4の位置決めを行うことができ、レンズユニット20の組立時の工数削減を図ることが容易となる。
実施例3において、本発明に係るレンズ固定構造を備えた他のレンズユニットを説明する。なお、実施例3に係るレンズユニットにおいて、実施例1及び実施例2で説明したレンズユニットと同一の部材には同一符号を付すものとし、その具体的な説明は既に行っているので省略する。また、実施例3に示すレンズユニットも、実施例1及び実施例2において説明した構成と同一の構成を有することにより共通した効果を奏することとなるが、実施例1及び実施例2において既に説明した効果については説明を省略する。
図5に示すように、実施例3に係るレンズ固定構造を備えたレンズユニット30は、3枚のレンズ32〜34と、レンズ32〜34を収納するレンズ鏡筒31とを有している。
レンズ鏡筒31は、熱可塑性を有する樹脂によって形成されており、例えば、帝人化成株式会社製MULTILON RN−3120(PC+ABS)等により形成されている。レンズ鏡筒31は、径の異なる2つの円筒部を連結した段付円筒形状を呈している。上段の第1円筒部31aの径は、下段の第2円筒部31bの径に比べて拡径となっており、第1円筒部31aと第2円筒部31bとの連結部には、円筒内側に段状の突き当て部6が形成されている。
第1円筒部31aには、レンズ32が収納され、第2円筒部31bには、レンズ33とレンズ34とが収納される。第1円筒部31aには、突き当て部6近傍位置に、第1円筒部31aに固定されるレンズ32の周側面及びレンズ面端部を臨むことが可能な開口35が形成されている。また、第2円筒部31bにも、筒上部にレンズ33の周側面を臨む開口36が形成され、筒下部にレンズ34の周側面及びレンズ面端部を臨む開口37が形成されている。これらの開口35〜37は、レンズ鏡筒31の軸芯Lを垂直に横切る平面と、レンズ鏡筒31の筒壁とが交わるレンズ鏡筒の円周上(同一円周上)に、等間隔に間を空けて3カ所ずつ形成されている。開口35〜37はレンズ鏡筒31の軸芯L方向に長い楕円形状又は長方形状に形成されており、開口35〜37の端部は、後述するレンズ32〜34を固定するための固定部40〜42の上下端とほぼ同位置となっている。
また、第1円筒部31a及び第2円筒部31bには、レンズ32〜34が固定される位置に、レンズ32〜34のレンズの厚さより軸芯L方向に長い範囲に延びる薄肉部43〜45が形成されている。具体的に、薄肉部43〜45の肉厚は、他の筒壁の肉厚が4mmであるのに対して、2mmの厚さとなっている。各薄肉部43〜45は、レンズ鏡筒31の同一円周上に均等に3カ所ずつ設けられている。なお、本実施例3では、各薄肉部43〜45を3カ所ずつ設けることとしたが、3カ所に限定されるものではなく、2カ所であっても、4カ所以上であっても良い。2カ所以上薄肉部を設けることによって、複数箇所からレンズ32〜34を保持できるため、レンズ32〜34を安定した状態で固定することができる。
レンズ32〜34はガラスで形成されたガラスレンズである。レンズ32は凸メニスカスレンズであり、レンズ32の外径は第1円筒部31aの内径と略同一又はごく僅かに小径となっている。レンズ32の外周縁部には帯状部47が形成されており、この帯状部47の上面47a及び下面47bは、光軸に垂直に交わる平面により構成されている。また、レンズ33は両凹レンズ、レンズ34は凸メニスカスレンズであり、レンズ33、34も同様に、外周縁部に上面と下面とが光軸に垂直に交わる平面によって構成されている帯状部48、49が形成され、レンズ外径は、第2円筒部31bの内径と略同一又は僅かに小径に形成されている。
次ぎにレンズ32〜34を、レンズ鏡筒31に固定する方法を説明する。
まず、レンズ鏡筒31の第2鏡筒31bにレンズ33を挿入し、レンズ33を第2鏡筒31bの第1鏡筒31a側に形成される薄肉部44近傍に配置する。このとき、第2鏡筒31bの開口36よりチャックのアーム部分を挿入してレンズ33を側方から挟持し、レンズ33の固定位置調整を行う。レンズ33の位置調整は、予め定められた位置にチャックを操作して調整を行う方法でも良く、また、レンズ位置調整用の画像を取り込み、取り込まれた画像を用いて計算された結果を照らし合わせて位置調整を行う方法でも良い。位置調整が完了した後に、実施例1、実施例2と同様に薄肉部44に熱を加えて固定部40(40a、40b)を形成し、レンズ33を固定する。このとき、レンズ33の外周縁部には、上面及び下面が光軸に垂直に交わる平面により構成される帯状部48が形成され、レンズ33のレンズの厚さ、つまり帯状部48の厚さよりも軸芯L方向に広い薄肉部44が形成されているので、薄肉部44に熱を与えて固定部40(40a、40b)を形成することによって、レンズ33のレンズ両面のレンズ面端部に固定部40a、40bが形成され、レンズ33が両面に形成された固定部40a、40bにより挟持されて固定される構造となる。このようにして、レンズ33がレンズ面の両面より挟持されて固定される構造となるので、レンズ33が強固かつ精度良く固定され、安定した光学特性を確保することが可能となる。
特に、帯状部48の上面及び下面が光軸に垂直に交わる平面により構成されており、レンズ33の光軸調整がなされると、光軸とレンズ鏡筒31の軸芯Lとが一致して、帯状部48の上面及び下面がレンズ鏡筒31の内側面と垂直となるので、固定部40がレンズ33に対して横方向から軸芯L方向へ均等に力を加えることができてレンズが動きにくくなり、レンズの固定位置を安定させることが容易となる。
レンズ32及びレンズ34も同様に、チャックにより位置調整が行われた状態で薄肉部43、45を加熱して固定部41、42を形成することによって、レンズ32、34をレンズ鏡筒31に強固かつ精度良く固定することができる。
以上、実施例3に係るレンズユニット30を説明したが、本発明に係るレンズ固定構造を用いたレンズユニットは実施例3において説明したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施例3では、開口35〜37を介してレンズ32〜34をチャックで保持してレンズ位置の調整を行っているが、必ずしもチャック用の開口35〜37を設ける必要はなく、レンズの前面又は後面をエアーチャック等でクランプして調整、位置決めをする構成としても良い。また、帯状部47〜49の上面及び下面は、光軸に対して垂直な平面により形成された平行面となっているが、この2面は必ずしも平行である必要はなく、光軸に対して一定角度を有する傾斜面となっていても良い。
また、本発明に係るレンズユニットは、上述した実施例1〜3に記載したものに限定されるものではなく、他の構成によるものであってもよい。例えば、実施例1〜3に示すレンズユニットは、配設された凸レンズ、凹レンズ、凸レンズの3枚のレンズにより構成されているが(トリプルレットタイプ)、3枚のレンズ構成に限定されるものではなく、1枚の球面レンズ又は非球面レンズによって構成されていてもよく、さらに2枚又は4枚以上のレンズによって構成されるものであっても、1つの群になったレンズによって構成されるものであってもよい。また、使用される凸レンズは、平凸レンズであっても、凸メカニカスレンズであってもよく、使用される凹レンズも同様に、平凸レンズであっても、両凹レンズであっても、凹メカニカスレンズであってもよい。
さらに実施例3に示したレンズ鏡筒31のように、レンズの挿入方向が1方向に限定されない構造からなるレンズ項筒の場合には、レンズを1方向から挿入して光軸調整及び固定処理を行ってもよく、また、両側からレンズを挿入して光軸調整及び固定処理をしてもよい。
また、本発明に係るレンズ固定構造は、必ずしもレンズユニットだけに使用されるものではなく、レンズ固定機構を用いた画像読取ユニットや画像形成装置であっても良い。
実施例1に係るレンズユニットを示した斜視図である。 図1に示すA−A断面を示した側方断面図であり、(a)は全体図、(b)は破線B1を示した拡大図、(c)は破線B2を示した拡大図、(d)は破線B3を示した拡大図である。 図2に示したB−B断面を示した平面断面図である。 実施例2に係るレンズユニットを示した断面図であり、(a)は全体図、(b)は破線C1を示した拡大図である。 実施例3に係るレンズユニットを示した断面図であり、(a)は全体図、(b)は破線D1を示した拡大図、(c)は破線D2を示した拡大図、(d)は破線D3を示した拡大図である。
符号の説明
1、20、30 レンズユニット
2、3、4、32、33、34 レンズ
5、21、31 レンズ鏡筒
8,9,10、35,36、37 開口
12、13、14、43、44、45 薄肉部
18、18a〜18c、40、40a、40b,41、42 固定部
6、7 突き当て部

Claims (14)

  1. レンズと、
    該レンズを収納するレンズ鏡筒と、
    前記レンズを前記レンズ鏡筒に収納した後に前記レンズ鏡筒の内側壁を変形させて前記レンズ鏡筒の軸芯と直交する方向に向けて立設されて前記内側壁に前記レンズを固定するための固定部と、
    前記固定部が形成された前記レンズ鏡筒の同一周円上であって前記レンズ鏡筒の軸芯を挟んで前記固定部と対向する位置に、前記レンズの周側面又はレンズ面端部を臨んで形成されて前記レンズを前記固定部が形成されている方向に押し動かすための開口と、
    を有していることを特徴とするレンズ固定構造。
  2. 前記レンズ鏡筒は熱可塑性を有する材料により形成されており、前記レンズ鏡筒の前記内側壁に熱又は超音波を施すことにより前記内側壁を変形させて前記固定部を形成することを特徴とする請求項1に記載のレンズ固定構造。
  3. 前記固定部は、前記レンズ鏡筒の内側面の同一円周上に少なくとも2個以上形成されているとともに、前記開口も前記同一円周上に少なくとも2個以上形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ固定構造。
  4. 前記レンズ鏡筒には、前記レンズの一のレンズ面のレンズ面端部に当接する突き当て部が形成され、該突き当て部に当接されて位置決めされた前記レンズの他のレンズ面のレンズ面端部に、前記固定部を当接させることにより、前記レンズを前記レンズ鏡筒に固定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  5. 前記レンズ鏡筒内に収納された複数の前記レンズの間隔を一定に保持する保持部材を有し、
    該保持部材により一定の間隔が確保された一のレンズのレンズ面端部に、前記固定部を当接させ、他のレンズのレンズ面端部に、前記レンズ鏡筒の端部開口の開口径を前記レンズの直径よりも小径とした縁枠部を当接させることによって、複数の前記レンズ及びその間の保持部材を、前記固定部と前記縁枠部の内側面とにより挟持させて固定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  6. 前記固定部に当接する前記レンズの前記レンズ面端部が、レンズ中心部に比べてレンズ面端部が低くなるように傾斜していることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のレンズ固定構造。
  7. 前記固定部の当接する前記レンズの上面及び下面のレンズ面端部が、前記レンズの光軸に対して垂直な平面によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  8. 前記レンズは、前記開口を介して前記レンズの光軸調整が行われた後に、前記固定部により前記レンズ鏡筒に固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  9. 前記開口および固定部は、周方向に等間隔で3カ所に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  10. 前記固定部が形成される前記レンズ鏡筒の筒壁の肉厚が、他の筒壁の肉厚よりも薄肉となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のレンズ固定構造
  11. 前記レンズが、ガラスによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  12. 前記レンズが、レンズ鏡筒の熱変形温度よりも高い熱変形温度を有する樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のレンズ固定構造。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のレンズ固定構造を用いたことを特徴とする画像読取ユニット。
  14. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のレンズ固定構造を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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