JP4675228B2 - ターボチャージャ - Google Patents
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Description
しかしながら、4サイクルエンジンの出力は、同排気量の2サイクルエンジンに比べて少ないため、これを補うべくターボチャージャ付きのエンジンを搭載することが検討されており、本件出願人は、すでに特開2001−140641号として、ターボチャージャ付きエンジンを搭載した小型滑走艇を提案している。
この小型滑走艇は、図11、図12に示すように、船体1の内部にターボチャージャ3付きの4サイクルエンジン2が搭載されている。
図13,図14にも示すように、船体1の進行方向Fに向かって、エンジン2の左側に排気マニホルド4が設けられ、右側にインテークチャンバ5が設けられている。
排気マニホルド4の排気出口4aからの排気がターボチャージャ3のタービン部3Tに導入され、ターボチャージャ3のコンプレッサ部3Cからの圧縮空気がインタークーラ6を介して前記インテークチャンバ5へ供給される。
一方、エンジン2の吸気を確保すべく、船体内空間1cには船体外部の大気を導入する必要があるが、エンジンにターボチャージャを設けた小型滑走艇においては、その走行中に船体外部の大気が船体内空間1cに導入される際に、水を伴って(例えば飛沫状に)導入されることがあり、その水がターボチャージャに直接かかると、高温になっているターボチャージャのケーシング等が急激にしかも部分的に冷却され、ターボチャージャに熱疲労が生じやすくなる等の不具合が生じる。
前記ウォータジャケットは,その外径が前記軸受ケーシング側で最大となり,前記タービン部の排気出口側で最小となるように漸次絞った形状とし,かつ,該ウォータジャケットの内径はタービン軸の周方向に関してタービン羽根の外径よりも大きくし,
前記オイルジャケットの外径は,タービン軸の周方向に関してタービン羽根の外径よりも大きくし,かつ,前記ウォータジャケットの最大外径よりも小さくしたことを特徴とする。
請求項2記載のターボチャージャは、請求項1記載のターボチャージャにおいて、小型滑走艇のハルとデッキとを水密に形成しデッキの開口部を蓋部材で塞いで形成された船体内の空間であって船体外部の大気を導入する吸気ダクトを設けた空間の内部に設けられたエンジンと,前記吸気ダクトの船体内開口よりも上方に配置されるように前記エンジンの排気マニホルドを介して接続されることを特徴とする。
したがって、水がターボチャージャに直接かかったとしても、それによるターボチャージャのケーシングにおける温度変化が小さくて済む。
結果として、ターボチャージャに熱疲労が生じ難くなり、ターボチャージャの耐久性が確実に向上する。
請求項2記載のターボチャージャによれば、小型滑走艇のハルとデッキとを水密に形成し、デッキの開口部を蓋部材で塞いで船体内空間を形成し、この空間内に船体外部の大気を導入する吸気ダクトを設けるとともに、前記空間内にエンジンとその排気マニホルドに接続されるターボチャージャとを設け、このターボチャージャを前記吸気ダクトの船体内開口よりも上方に配置してあるので、小型滑走艇の走行中に船体外部の大気が前記吸気ダクトを通じて船体内空間に導入される際に、水を伴って(例えば飛沫状に)導入されたとしても、その水がターボチャージャに直接かかってしまうという事態が生じにくくなる。
したがって、高温になっているターボチャージャのケーシング等が急激にしかも部分的に冷却されるという事態が生じにくくなり、ターボチャージャに熱疲労が生じ難くなるので、結果としてターボチャージャの耐久性が向上する。
図1は本発明に係る小型滑走艇のターボチャージャ配置構造の一実施の形態を用いた小型滑走艇の一例示す概略側面図、図2は同じく平面図、図3は図1におけるIII−III部分拡大断面図(部分省略断面図)である。
船体11は、ハル14とデッキ15とを接合して内部に空間16を形成した浮体構造となっている。デッキ15の開口部15a(図4参照)はデッキ15に対して着脱可能に構成された蓋部材としてのシート12で塞がれている。空間16内において、ハル14上には、エンジン20が搭載され、このエンジン20で駆動される推進手段としてのジェットポンプ(ジェット推進ポンプ)30がハル14後部に設けられている。
なお、40は燃料タンク、41は収容室である。
このエンジン20はDOHC型で直列4気筒のドライサンプ式4サイクルエンジンであり、図1に示すように、そのクランクシャフト21aが船体11の前後方向に沿うように配置されている。
図4および図7に示すように、船体11の進行方向に向かってエンジン20の左側には、吸気ポートに連通するサージタンク(インテークチャンバ)22とインタークーラ23とが接続配置され、エンジン20の右側には、排気ポート20oに連通する排気マニホルド24が接続配置されている。
図6,図7に示すように、エンジン20の後方にはターボチャージャ(ターボチャージャ)140が配置され、このターボチャージャ140のタービン部140Tに排気マニホルド24の排気出口24oが接続され、コンプレッサ部140Cに前記インタークーラ23が配管26(図7参照)で接続されている。図7において、23a、23bはインタークーラー23に接続された冷却水ホースである。
なお、ターボチャージャ140のタービン部140Tにてタービンを回転させた排気は、図1、図2に示すように、排気管27a,転覆時の水の逆流(ターボチャージャ140等への水の侵入)を防止するための逆流防止室27b,ウォーターマフラー27c,および排気・排水管27dを経てジェットポンプ30による水流内へと排出される。
図4,図6に示すように、オイルタンク50内において、タンク本体60の前面には水冷式オイルクーラ90が設けられており、オイルタンク50の上部にはオイルフィルタ100が設けられている。
タンク本体60は、そのカバー部66で上記各部を覆うようにして前記接合面61でエンジン20前面に接合され図示しないボルトでエンジン20前面に一体的に固定される。なお、タンク本体60は、これにオイルポンプ80、オイルクーラ90が取り付けられた後にエンジン20前面に取り付けられる。
オイル回収用のインナーおよびアウターロータ84は第1ケース81とともにオイル回収ポンプを構成し、オイル供給用のインナーおよびアウターロータ85はその第1,第2ケース81,82とともにオイル供給ポンプを構成する。
このオイルポンプ80は、第1ケース81のタンク本体60に対する接合面を、これと同形に形成された、オイルタンク本体60の前面における接合面63に接合させた後、ボルト88でタンク本体60の前面に取り付けられる。
このようにしてオイルポンプ80がタンク本体60に取り付けられた後、ポンプ軸83の後端に対し、タンク本体60の背面側からカップリング89がボルトで固定される。
図4,図6に示すように、タンク本体60における取付部64には、後述するオイル通路に連通する上穴64aと下穴64bとが形成されている。
一方、オイルクーラ90は、その内部をオイルが通る複数枚の熱交換用のプレート91と、このプレート91内に上部で連通するオイルの入り口パイプ92と、同じく下部で連通するオイルの出口パイプ93とを有している。
したがって、オイルクーラ90は、その入り口パイプ92をタンク本体60の上穴64aに、出口パイプ93をタンク本体60の下穴64bにそれぞれ連結させるようにして、タンク本体60における取付部64に取り付けられる。
また、タンク本体60におけるオイルフィルタ100用の取付部68には、オイルフィルタ100が取り付けられる。
なお、エンジン20が船体11に搭載された状態で、エンジン20およびオイルフィルタ100は、図2および図4に示すようにデッキ15の開口15aに臨んでいる。デッキ15の開口15aは、船体11に対して着脱可能に構成されているシート12を船体11から取り外すことによって開放される。
図5および図8に示すように、タンク本体60の前面とオイルポンプ80の第1ケース81の背面とでオイル回収路51が形成される。この回収路51は、タンク本体60側に形成されたオイル通路51aと、これに対向してオイルポンプ80の第1ケース81側に形成されたオイル通路51bとで形成される。
このオイル回収路51の下端51cは、パイプ52を介して、エンジン20のオイルパン28に連通しており、上端51dは、オイルポンプ80の第1ケース81に形成された回収オイル吸入口81iに連通している。
同じく、タンク本体60の前面とオイルポンプ80の第1ケース81の背面とで回収オイルの吐出路53が形成される。この回収オイル吐出路53は、タンク本体60側に形成されたオイル通路53aと、これに対向してオイルポンプ80の第1ケース81側に形成された回収オイル吐出口81oとで形成される。
この回収オイル吐出路53の上端53bは、オイルタンク50内(すなわちオイル収容部内)に開口している。
吸い込み路54の下端54aは、オイルタンク50内(すなわちオイル収容部内)に開口しており、上端54bはオイル供給ポンプの供給オイル吸入口82iに連通している。吸い込み路54には、スクリーンオイルフィルタ54cが設けられている。
吐出路55の下端55aはオイル供給ポンプの供給オイル吐出口82oに連通しており、上端55bは第1ケース81上部を横方に貫通して、タンク本体60に形成された横穴60aに連通している。横穴60aは、同じくタンク本体60に形成された縦穴60bに連通している。縦穴60bの上端60cはオイルフィルタ100の取付部68に平面視リング状になって開口しており、この開口60cに、オイルフィルタ100のオイル流入路101が連通される。
上記吐出路55に、前述したリリーフバルブ130の取付穴82aが開口しており、この取付穴82aにリリーフバルブ130が前述したようにして取り付けられている。
図6に示すように、タンク本体60内において、雌ねじ穴60dの下部には縦穴60eと、この縦穴60eの下端に連通する横穴60fが形成されており、この横穴60fが前述したオイルクーラ90の取付部64における上穴64aを介してオイルクーラ90の入り口パイプ92に連通している。
なお、オイル分配路60hの一端は、プラグ60n(図6参照)で閉じられる。
メインギャラリ20aからの経路は大きく2つに分かれている。
第1の経路は、経路20b(図5参照)を経てクランク軸21の軸受け部に供給される経路であり、第2の経路はメインギャラリ20aの後端20a1からパイプ25a(図7参照)を経てターボチャージャ140のタービン軸受けの冷却用および潤滑用に供給される経路である。ターボチャージャ140のタービン軸受けの冷却および潤滑を行ったオイルは、パイプ25b、25c(図6参照)を経てオイルパン28に回収される。
クランク軸21の軸受け部に供給されたオイルは、さらに経路20cを経てシリンダヘッドにおけるカムジャーナル20d部分およびリフター部分を潤滑させた後、チェーン室20iを経てオイルパン28に戻る。
また、クランク軸21の軸受け部に供給されたオイルは、さらに、ACG、ピストン裏ジェットノズル、コンロッド、カムチェーン、スタータニードルに供給され、それぞれの回収路を経てオイルパン28に回収される。図5において、20eがピストンの裏側にオイルを噴射してピストンを冷却するためのジェットノズル、20fがコンロッド部分への通路、20gがカムチェーンである。また、20hがACG室110cからのオイルの戻し通路である。
ACG室のオイルは、その戻し通路20hを経てオイルパン28に戻り、ジェットノズル20eからピストン裏に噴射されたオイル、コンロッドに供給されたオイル、スタータニードルに供給されたオイルは、それぞれクランク室20jを経てオイルパン28に戻る。
オイルタンク50→吸い込み路54→スクリーンオイルフィルタ54c→オイルポンプ(供給ポンプ)80→吐出路55(およびリリーフバルブ130、横穴60a、縦穴60b、リング状開口60c)→オイルフィルタ100→縦穴60e、横穴60f→オイルクーラ90→オイル通路60g、オイル分配路60h→メインギャラリ用供給路60i、左バランサ用供給路60j、右バランサ用供給路60k→メインギャラリ20a、左バランサ114L、右バランサ114Rとなる。
リリーフバルブ130からのリリーフオイルROは、直接オイルタンク50内に戻る。
左バランサ114L、右バランサ114Rに供給されたオイルはクランク室20jを経てオイルパン28に戻る。
また、メインギャラリ20aから上述した各部に供給されたオイルは、上述したようにしてオイルパン28に戻る。
そして、オイルパン28に戻ったオイルは、パイプ52,回収路51、オイルポンプ80(回収ポンプ)、回収オイル吐出路53を経てオイルタンク50に回収され、上記吸い込み路54から上述した経路で循環されることとなる。
前述したようにターボチャージャ140は、タービン部140Tとコンプレッサ部140Cとを備えている。また、これらタービン部140Tとコンプレッサ部140Cとを接続している軸受けケーシング141を備えている。
軸受けケーシング141内には、軸受け部(軸受け部材の収容室)142が設けられており、この軸受け部142の軸受け部材(セラミックボールベアリング)142aによってタービン軸143が回転可能に支持されている。
タービン軸143のタービン部140T側にはタービン羽根143Tが固定され、コンプレッサ部140C側にはコンプレッサ羽根143Cが固定されている。
したがって、前述した排気マニホルド24からの排気がタービン部140T内の排気通路T1を経て排気出口T2から前述した排気管27a(図1,図2参照)へと排出される過程でタービン軸143が回転駆動され、コンプレッサ羽根143Cが回転駆動されて、図示しない吸気ボックスに連通している吸気取り入れ口C1からの空気が、コンプレッサ部140C内の吸気通路C2を経て前述した配管26(図7参照)からインタークーラ23へと圧送されることとなる。
軸受けケーシング141の内部にはオイルジャケット146が形成されており、このオイルジャケット146に前記オイル入り口144がオイル通路144aで連通している。また、軸受け部142は、細いオイル通路144bでオイル入り口144に連通している。
したがって、オイル入り口144から入ったオイルは、オイル通路144aからオイルジャケット146へ供給されて軸受けケーシング141、軸受け部142およびタービン軸143回りを冷却するとともに、オイル通路144bから軸受け部142へ供給されて軸受け部142を潤滑させる。
オイルジャケット146のオイルは、オイルジャケット146のオイル出口146a、および146bから前述したパイプ25b、25c(図6参照)を経てオイルパン28に回収される。また、軸受け部142のオイルは、その出口142bから一旦オイルジャケット146内に入り、前記オイルジャケット146の出口146aおよび146bから前述したパイプ25b、25c(図6参照)を経てオイルパン28に回収される。
これらオイル出口146a、146bは、いずれも、エンジン停止時のオイル面O1(図6参照)より上方に配置してある。
したがって、ジェットポンプ30からの冷却水は、他の冷却対象を介することなく直接ターボチャージャ140のウォータジャケットT3に供給され、ターボチャージャ140を冷却した後、排気管27aを冷却する。なお、排気管27aを冷却した水は、さらにその後、逆流防止室27bのウォータジャケットに流入して逆流防止室27bを冷却した後、ウォーターマフラー27c内に噴射され、排気とともに、排気・排水管27dを経てジェットポンプ30による水流内へと排出される。
したがって、高温になっているターボチャージャ140のケーシング等が急激にしかも部分的に冷却されるという事態が生じにくくなり、ターボチャージャ140に熱疲労が生じ難くなるので、結果としてターボチャージャ140の耐久性が向上する。
(b)ターボチャージャ140には、そのタービン部140TのケーシングにウォータジャケットT3を形成するとともに、その軸受けケーシング141にオイルジャケット146を形成し、ウォータジャケットT3には冷却水が供給されるとともに、オイルジャケット146には冷却オイルが供給されるので、ターボチャージャ140が高温になり過ぎるということがなくなる。
したがって、仮に、小型滑走艇の走行中に船体外部の大気が吸気ダクト18,19を通じて船体内空間16に導入される際に水を伴って(例えば飛沫状に)導入されたその水がターボチャージャ140に直接かかったとしても、それによるターボチャージャ140のケーシングにおける温度変化が小さくて済む。
結果として、ターボチャージャ140に熱疲労が生じ難くなり、ターボチャージャ140の耐久性が確実に向上する。
(c)ウォータジャケットT3への冷却水が、他の冷却水通路と独立した別のターボチャージャ冷却水通路148aにより供給されるのでターボチャージャ140が効率よく冷却される。
したがって、仮に、小型滑走艇の走行中に船体外部の大気が吸気ダクト18,19を通じて船体内空間16に導入される際に水を伴って(例えば飛沫状に)導入されたその水がターボチャージャ140に直接かかったとしても、それによるターボチャージャ140のケーシングにおける温度変化が一層小さくて済む。
結果として、ターボチャージャ140に熱疲労が一層生じ難くなり、ターボチャージャ140の耐久性が一層確実に向上する。
したがって、ターボチャージャ140を一層効率よく充分に冷却することができる。
さらに、ターボチャージャ140より下流に設けられた排気系も冷却することができる。
(e)ターボチャージャ140を冷却した冷却水は、排気系においてターボチャージャ140より下流に設けられた排気管27aに供給された後、排気とともに船舶10外へ放出されるので、ターボチャージャ140を駆動した排気が排気管27a内でさらに冷却される。
すなわち、ターボチャージャ140および排気管27aにおいて排気を冷却することにより、相乗的に排気エネルギーを低減させ、結果として排気音を低減させることができる。
(f)ターボチャージャ140へオイルが供給されるとともに、その供給されたオイルが、ターボチャージャ140における軸受け部142の潤滑と、軸受けケーシング141内に形成されたオイルジャケット146に供給されて軸受けケーシング141の冷却とを行なうので、ターボチャージャ140が一層良好に冷却されることとなる。
エンジン停止直後に高温となっているターボチャージャ140内にオイルが滞留すると、この滞留オイルが炭化し易くなり、結果として、エンジン20を循環するオイル全体が劣化しやすくなるという問題があるが、この実施の形態のターボチャージャ付きエンジンを搭載した小型滑走艇10によれば、エンジン20を停止すると、ターボチャージャ140内のオイルがオイル出口146a、146bから速やかに排出されるので、エンジン停止後においてターボチャージャ140内に滞留するオイルを極力少なくしてオイル全体の劣化を低減させることができる。
(h)エンジン20がドライサンプ式エンジンであり、そのクランク軸延長上にオイルタンク50を設けてあるので、エンジン停止時のオイル面O1を低くすることができる。
したがって、より速やかに、ターボチャージャ140内のオイルがオイル出口146a、146bから排出されることとなり、結果として、オイル全体の劣化が一層低減される。
(i)ターボチャージャ140におけるオイル出口146a、146bに連通するオイル戻し通路25b、25cにワンウェイバルブ147を介装してあるので、小型滑走艇10が転覆した際に、オイルパン28から、高温となっているターボチャージャ140へオイルが逆流してターボチャージャ140内に滞留するということがなくなる。
したがって、オイルの炭化をより確実に防止することができ、オイル全体の劣化をより確実に低減させることができる。
したがって、エンジン始動から、ターボチャージャ140へオイルが供給されるまでの時間が短縮され、ターボチャージャ140の速やかで確実な作動を得ることができる。
(k)エンジン20の船体11前方側にオイルポンプ80を設けるととも後方側にターボチャージャ140を設け、このターボチャージャ140とメインギャラリ20aの後端部とを、オイル供給通路25aで連通してあるので、エンジン後部のターボチャージャ140へオイルを速やかに供給することができる。
(l)ターボチャージャ140へ供給されるオイルは、ターボチャージャ140における軸受け部142の潤滑を行うとともに、軸受けケーシング141内に形成されたオイルジャケット146に供給されて軸受けケーシング141の冷却を行なう構成となっているので、ターボチャージャ140における軸受け部142の潤滑ばかりでなく、軸受けケーシング141の冷却も行なうことができる。
そして、このように、ターボチャージャ140に供給されるオイルで、ターボチャージャ140における軸受け部142の潤滑と、軸受けケーシング141の冷却とを行なう構成とした場合、ターボチャージャ140へは、従来に比べて、より多量のオイルを速やかに供給する必要があるが、この実施の形態の小型滑走艇のターボチャージャ配置構造10によれば、ターボチャージャ140へのオイルが、メインギャラリ20aの端部から直接オイル供給路25aを通ってターボチャージャ140へ供給されるので、より多量のオイルを速やかに供給することが可能となる。
11 船体
12 シート(蓋部材)
14 ハル
15 デッキ
15a 開口部
16 船体内空間
18,19 吸気ダクト
18a、19a 船体内開口
20 エンジン
21 クランク軸
20a メインギャラリ
20a1 端部
25a パイプ(オイル供給通路)
25b、25c パイプ(オイル戻し通路)
30 ジェットポンプ(ジェット推進ポンプ)
50 オイルタンク
80 オイルポンプ
140 ターボチャージャ(過給機)
T3 ウォータジャケット
141 軸受けケーシング
142 軸受け部
146 オイルジャケット
146a、146b オイル出口
147 ワンウェイバルブ
148a パイプ(ターボチャージャ冷却水通路)
O1 オイル面
Claims (6)
- ターボチャージャのタービン部とコンプレッサ部との間の軸受ケーシングに形成されたオイルジャケットにオイルを供給して前記軸受ケーシングを冷却し、タービン部に形成されたウォータジャケットに冷却水を供給して前記タービン部を冷却するとともに,
前記ウォータジャケットは,その外径が前記軸受ケーシング側で最大となり,前記タービン部の排気出口側で最小となるように漸次絞った形状とし,かつ,該ウォータジャケットの内径はタービン軸の周方向に関してタービン羽根の外径よりも大きくし,
前記オイルジャケットの外径は,タービン軸の周方向に関してタービン羽根の外径よりも大きくし,かつ,前記ウォータジャケットの最大外径よりも小さくしたことを特徴とするターボチャージャ。 - 小型滑走艇のハルとデッキとを水密に形成しデッキの開口部を蓋部材で塞いで形成された船体内の空間であって船体外部の大気を導入する吸気ダクトを設けた空間の内部に設けられたエンジンと,前記吸気ダクトの船体内開口よりも上方に配置されるように前記エンジンの排気マニホルドを介して接続される請求項1に記載のターボチャージャ。
- 前記ウォータジャケットへの冷却水が、他の冷却水通路と独立した別のターボチャージャ冷却水通路により供給されることを特徴とする請求項1または2に記載のターボチャージャ。
- 前記ターボチャージャは小型滑走艇に搭載用であることを特微とする請求項1に記載のターボチャージャ。
- 前記軸受ケーシングが前記タービン部とコンプレッサ部とを接続しており,かつ,軸受ケーシングがタービン部と別部品として構成されていることを特微とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のターボチャージャ。
- 前記オイルジャケットのオイル入口に接続されているパイプがオリフィスボルトを介して前記オイル入口に対して直交するように接続される一方,前記ウォータージャケットの入口に接続されるパイプは直線状に接続されることを特微とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載のターボチャージャ。
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