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JP4663068B2 - Optical element manufacturing method - Google Patents

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JP4663068B2
JP4663068B2 JP2000212169A JP2000212169A JP4663068B2 JP 4663068 B2 JP4663068 B2 JP 4663068B2 JP 2000212169 A JP2000212169 A JP 2000212169A JP 2000212169 A JP2000212169 A JP 2000212169A JP 4663068 B2 JP4663068 B2 JP 4663068B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーテレビ、パーソナルコンピュータ、パチンコ遊技台等に使用されているカラー液晶素子の構成部材であるカラーフィルタ、及び、複数の発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジェット方式を利用して製造する製造方法に関し、さらには、該製造方法により製造される光学素子、及び該光学素子の一つであるカラーフィルタを用いてなる液晶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの発達、特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、さらなる普及のためにはコストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の重いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高まっている。
【0003】
従来から、カラーフィルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に応えるべく、種々の方法が試みられているが、未だ全ての要求特性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれの方法を説明する。
【0004】
第一の方法は染色法である。染色法は、先ず透明基板上に染色用の材料である、水溶性の高分子材料層を形成し、これをフォトリソグラフィ工程により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る。この工程を3回繰り返すことにより、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色部からなる着色層を形成する。
【0005】
第二の方法は顔料分散法であり、近年最も盛んに行われている。この方法は、先ず透明基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより、単色のパターンを得る。この工程を3回繰り返すことにより、R、G、Bの3色の着色部からなる着色層を形成する。
【0006】
第三の方法としては電着法がある。この方法は、先ず透明基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第一の色を電着する。この工程を3回繰り返して、R、G、Bの3色の着色部からなる着色層を形成し、最後に焼成するものである。
【0007】
第四の方法としては、熱硬化型の樹脂に顔料を分散し、印刷を3回繰り返すことにより、R、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより、着色層を形成するものである。いずれの方法においても、着色層の上に保護層を形成するのが一般的である。
【0008】
これらの方法に共通している点は、R、G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になることである。また、工程数が多い程、歩留まりが低下するという問題も有している。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形状が限定されるため、現状の技術ではTFT型(TFT、即ち薄膜トランジスタをスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス駆動方式)の液晶素子の構成には適用困難である。
【0009】
また、印刷法は解像性が悪いため、ファインピッチのパターン形成には不向きである。
【0010】
上記のような欠点を補うべく、近年、インクジェット方式を利用したカラーフィルタの製造方法が盛んに検討されている。インクジェット方式を利用した方法は、製造プロセスが簡略で、低コストであるという利点がある。
【0011】
一方、インクジェット方式はカラーフィルタの製造に限らず、エレクトロルミネッセンス素子の製造にも応用が可能である。
【0012】
エレクトロルミネッセンス素子は、蛍光性の無機及び有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、上記薄膜に電子及び正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子を生成させ、この励起子が失活する際の蛍光の放出を利用して発光させる素子である。このようなエレクトロルミネッセンス素子に用いられる蛍光性材料を、例えばTFT等素子を作り込んだ基板上にインクジェット方式により付与して発光層を形成し、素子を構成することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、インクジェット方式は製造プロセスの簡略化及びコスト削減を図ることができることから、カラーフィルタやエレクトロルミネッセンス素子といった光学素子の製造へ応用されている。しかしながら、このような光学素子の製造において、インクジェット方式特有の問題として、「混色」及び「白抜け」と言った問題がある。以下、カラーフィルタを製造する場合を例に挙げて説明する。
【0014】
「混色」は、隣接する異なる色の画素(着色部)間においてインクが混ざり合うことにより発生する障害である。ブラックマトリクスを隔壁として、該ブラックマトリクスの開口部にインクを付与して着色部を形成するカラーフィルタの製造方法においては、ブラックマトリクスの開口部の容積に対して、数倍〜数十倍の体積を有するインクを付与する必要がある。インク中に含まれる着色剤や硬化成分等の固形分濃度が高い場合、即ち付与するインクの体積が比較的少ない場合においては、ブラックマトリクスが十分に隔壁として機能し、該ブラックマトリクスの開口部内にインクを保持することができるため、付与されたインクがブラックマトリクスを乗り越えて、隣接する異なる色の着色部にまで到達することはない。しかしながら、インク中の固形分濃度が低い場合、即ち多量のインクを付与する必要がある場合には、隔壁となるブラックマトリクスを超えてインクがあふれてしまうため、隣接する着色部間で混色が発生してしまう。特に、インクジェットヘッドのノズルより安定して吐出可能なインクの粘度には限界があり、インク中に含有される固形分の濃度にも限界があるため、混色を回避するための技術が必要である。
【0015】
そこで、着色部と隔壁との間におけるインクの濡れ性の差を利用して混色を防止する方法が提案されている。例えば、特開昭59−75205号においては、インクが目的領域外へ広がることを防止するため、濡れ性の悪い物質で拡散防止パターンを形成する方法が提案されているが、具体的な技術は開示されていない。一方、特開平4−123005号においては、具体的な手法として、撥水、撥油作用の大きなシリコーンゴム層をパターニングして混色防止用の仕切壁とする方法が提案されている。さらに、特開平5−241011号や特開平5−241012号においても同様に、遮光層となるブラックマトリクス上にシリコーンゴム層を形成し、混色防止用の隔壁として用いる手法が開示されている。
【0016】
これらの方法によれば、隔壁の高さをはるかに超える量のインクを付与した場合においても、隔壁の表面層が撥インク性を示すためにインクがはじかれ、隔壁を超えて隣接する着色部にまで及ぶことがなく、有効に混色を防止することができる。
【0017】
図3にその概念図を示す。図中、31は透明基板、33は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、36はインクである。ブラックマトリクス33の上面が撥インク性を有する場合には、図3(b)に示すように、付与されたインク36がブラックマトリクス33の開口部中に保持され、隣接する着色部にまで達することはない。しかしながら、ブラックマトリクス33の上面の撥インク性が低い場合には、図3(a)に示すように、付与されたインク36がブラックマトリクス33上にまで濡れ広がり、隣接する開口部に付与されたインクと混じり合ってしまう。
【0018】
また、一般的にはシリコン化合物を用いるよりも、フッ素化合物を用いる方がより優れた撥インク性を得ることができる。例えば、特開2000−35511号において、遮光部上にポジ型のレジストパターンを形成し、さらに該パターン上に撥インク化処理剤を塗布する方法が開示されており、撥インク化処理剤としては、フッ素化合物を用いることが開示されている。しかしながら、この方法の場合、遮光部上に設けられたポジ型レジストパターンを着色部形成後に除去する必要があるが、レジストパターンを除去する際に画素の溶解、剥離、膨潤といった問題を生じる場合がある。
【0019】
また、樹脂層の表面をフッ素化する手法としては、特開平6−65408号にフッ素化合物の反応ガスをプラズマ化して処理する方法が提案されている。さらに、この技術をカラーフィルタに適用した例としては、特開平11−271753号において、隔壁をインクに対して親和性を有する下層と、非親和性を有する上層の多層構造とし、上層をインクに対して非親和性とする手法として、フッ素化合物を含むガスによりプラズマ処理する方法が開示されている。
【0020】
しかしながら、上述した手法はいずれも隔壁を多層化するものであり、フォトリソグラフィ工程を複数回実施する必要があることから、プロセスの複雑化、コストアップ、ひいては歩留まり低下を招くという問題がある。
【0021】
一方、「白抜け」は、主に付与されたインクが隔壁によって囲まれた領域内に十分且つ均一に拡散することができないことに起因して発生する障害であり、色ムラやコントラストの低下といった表示不良の原因となる。
【0022】
図4に、白抜けの概念図を示す。図中、図3と同じ部材には同じ符号を付した。また、38は白抜け部分である。
【0023】
近年、TFT型液晶素子用のカラーフィルタにおいては、TFTを外光から保護する目的で、或いは、開口率を大きくして明るい表示を得る目的で、ブラックマトリクス33の開口部形状が複雑になっており、複数のコーナー部を有するものが一般的に使用されているため、図4(a)に示すように、該コーナー部に対してインク36が十分に拡散しないという問題が発生する。また、ブラックマトリクス33を形成する際には、一般的にレジストを用いたフォトリソグラフィ工程が使用されており、レジストに含まれる種々の成分により透明基板31の表面に汚染物が付着して、インク36の拡散の妨げとなる場合がある。さらに、透明基板31の表面に比べて、ブラックマトリクス33の側面の撥インク性が極端に高い場合、図4(b)に示すように、ブラックマトリクス33の側面でインク36がはじかれてしまうため、インク36とブラックマトリクス33が接する部分で色が薄くなるという問題が発生する場合もある。
【0024】
このような混色や白抜けの問題を解決する手法として、特開平9−203803号においては、ブラックマトリクス(凸部)に囲まれた領域(凹部)が、水に対して20°以下の接触角となるよう親インク化処理された基板を用いることが提案されている。親インク性を付与する方法としては、水溶性のレベリング剤や水溶性の界面活性剤が例示されている。さらに、上述した混色に対する問題を同時に解決するために、凸部の表面を予め撥インク化処理剤で処理して撥インク性を付与する手法が開示されており、撥インク化処理剤としてフッ素含有シランカップリング剤を用い、フッ素系の溶剤でコートする方法が例示されている。また、この際、凸部の表面層のみを選択的に撥インク化し、凸部の側面を撥インク化しないための手法として、
▲1▼凸部自体がそのような性質を生じるよう2種類の材料を積層する、
▲2▼凸部以外の部分をレジストで覆って、凸部の上面のみを撥インク化処理する、
▲3▼透明基板上にレジスト層を形成し、全面を撥インク化処理した後、フォトリソ工程によりレジスト層をパターニングして凸部を形成する、等の方法が例示されている。
【0025】
また、特開平9−230129号においては、同様に、凹部を親インク化処理する方法として、エネルギー線を照射する方法が開示されている。この場合にも、凸部の表面層のみを撥インク化処理する方法として、ガラス基板上に凸部形成用の感光性材料を塗布し、全面を撥インク化処理剤にて処理した後、フォトリソグラフィ工程により感光性材料をパターニングする手法が例示されている。その後、エネルギー線の照射により凸部と凹部を同時に、もしくはどちらかを選択的に親インク化処理するものである。
【0026】
しかしながら、これらの方法はいずれも凸部の表面を撥インク化処理した後に凹部を親インク化処理するものであることから、親インク化処理を行う際に撥インク化処理された凸部の表面の撥インク性を低下させてしまうという問題がある。そのため、透明基板表面及びブラックマトリクスの側面においては十分な親インク性を、ブラックマトリクスの上面においては十分な撥インク性をそれぞれ得ることは困難である。
【0027】
上記問題は、インクジェット方式によりエレクトロルミネッセンス素子を製造する場合にも同様に生じる。即ち、エレクトロルミネッセンス素子において、例えばR、G、Bの各光を発光する有機半導体材料をインクとして用い、隔壁で囲まれた領域に該インクを付与して画素(発光層)を形成する際に、隣接する発光層間でインクが混じり合った場合、当該発光層では所望の色、輝度の発光が得られないという問題が生じる。また、単一色の発光層であっても、隔壁内に充填するインク量を均一化しているため、隣接画素へインクが流入すると、インク量に不均一性が生じ、輝度ムラとして認識され、問題となる。また、隔壁で囲まれた領域内に十分にインクが拡散しなかった場合には、発光層と隔壁との境界部分で十分な発光輝度が得られないという問題を生じる。尚、以下の記述においては、便宜上、エレクトロルミネッセンス素子を製造する場合においても、隣接する発光層間でのインクの混じり合いを「混色」、発光層と隔壁の境界部でのインクの反発による発光輝度ムラの発生を「白抜け」と記す。
【0028】
本発明の課題は、カラーフィルタやエレクトロルミネッセンス素子といった光学素子を、インクジェット方式を利用して簡易なプロセスで安価に製造するに際して、上記問題を解決し、信頼性の高い光学素子を歩留まり良く提供することにある。具体的には、隔壁で囲まれた領域内にインクを付与する際に、隣接する画素間での混色を防止し、且つ、該領域内でインクを十分に拡散させて白抜けのない画素を形成することにある。本発明ではさらに、該製造方法によって得られた光学素子を用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価に提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、支持基板上に複数の画素と隣接する画素間に位置する樹脂組成物からなる隔壁とを少なくとも有する光学素子の製造方法であって、
支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁を形成する工程と、
上記隔壁で囲まれた領域に露出した支持基板表面及び隔壁側面に親インク化処理を施す工程と、
上記隔壁が形成された支持基板上の全面にネガ型の感光性樹脂組成物層を形成する工程と、
上記隔壁をマスクとして支持基板の裏面から上記ネガ型の感光性樹脂組成物層を露光することで隔壁に囲まれた領域の感光性樹脂組成物層を露光する工程と、
未露光の感光性樹脂組成物層を除去する工程と、
上記隔壁上面にフッ素化処理を施して上記隔壁上面の撥インク性を向上させる工程と、
上記隔壁に囲まれた領域内の感光性樹脂組成物を除去する工程と、
インクジェット方式により隔壁に囲まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程と、
をこの順に有し、
上記隔壁が遮光層であり、
上記フッ素化処理が、少なくともフッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を隔壁の表面に行うプラズマ処理であることを特徴とする光学素子の製造方法である。
【0030】
上記本発明は、上記隔壁をカーボンブラックを含む樹脂組成物で形成すること、を好ましい態様として含むものである。
【0031】
さらに本発明は、上記親インク化処理が、アルカリ水溶液による洗浄処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処理、コロナ放電処理、酸素プラズマ処理のいずれかであること、上記インクが少なくとも硬化成分、水、有機溶剤を含有すること、上記インクが着色剤を含有し、画素が着色部であるカラーフィルタを製造すること、或いは、上記画素が発光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造すること、を好ましい態様として含むものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の光学素子の製造方法は、支持基板上に形成した隔壁の開口部に樹脂組成物を充填して該隔壁の側面及び支持基板表面を保護した状態で該隔壁上面にフッ素化処理を施して撥インク性を増大させ、樹脂組成物を除去した後に、該隔壁で囲まれた領域にインクジェット方式によりインクを付与して画素を形成することに特徴を有する。よって本発明においては、インクを付与する際に、隔壁上面の撥インク性によって多量のインクでも良好に保持して混色を防止し、また、隔壁側面及び支持基板表面は親インク性であるためすみやかにインクが濡れ広がって白抜けが防止される。
【0036】
尚、本発明において上記「インク」とは、乾燥硬化した後に、例えば光学的、電気的に機能性を有する液体を総称し、従来用いられていた着色材料に限定されるものではない。
【0037】
本発明の製造方法で製造される本発明の光学素子としては、カラーフィルタ及びエレクトロルミネッセンス素子が挙げられる。先ず、本発明の光学素子について実施形態を挙げて説明する。
【0038】
図8に、本発明の光学素子の一実施形態であるカラーフィルタの一例の断面を模式的に示す。図中、101は支持基板としての透明基板、102は隔壁を兼ねたブラックマトリクス、103は画素である着色部、104は必要に応じて形成される保護層である。本発明のカラーフィルタを用いて液晶素子を構成する場合には、着色部103上或いは、着色部103上に保護層104を形成したさらにその上に、液晶を駆動するためのITO(インジウム・チン・オキサイド)等透明導電材からなる透明導電膜が形成されて提供される場合もある。
【0039】
図9に、図8のカラーフィルタを用いて構成された、本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図を示す。図中、107は共通電極(透明導電膜)、108は配向膜、109は液晶、111は対向基板、112は画素電極、113は配向膜であり、図8と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。
【0040】
カラー液晶素子は、一般的にカラーフィルタ側の基板101と対向基板111とを合わせ込み、液晶109を封入することにより形成される。液晶素子の一方の基板111の内側に、TFT(不図示)と画素電極112がマトリクス状に形成されている。また、カラーフィルタ側の基板101の内側には、画素電極112に対向する位置に、R、G、Bが配列するように、カラーフィルタの着色部103が形成され、その上に透明な共通電極107が形成される。さらに、両基板の面内には配向膜108,113が形成されており、液晶分子を一定方向に配列させている。これらの基板は、スペーサー(不図示)を介して対向配置され、シール材(不図示)によって貼り合わされ、その間隙に液晶109が充填される。
【0041】
上記液晶素子は、透過型の場合には、基板111及び画素電極112を透明素材で形成し、それぞれの基板の外側に偏光板を接着し、一般的に蛍光灯と散乱板を組み合わせたバックライトを用い、液晶化合物をバックライトの光の透過率を変化させる光シャッターとして機能させることにより表示を行う。また、反射型の場合には、基板111或いは画素電極112を反射機能を備えた素材で形成するか、或いは、基板111上に反射層を設け、透明基板101の外側に偏光板を設け、カラーフィルタ側から入射した光を反射して表示を行う。
【0042】
また、図7に、本発明の光学素子の他の実施形態である、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「EL素子」と記す)の一例の断面模式図を示す。図中、91は支持基板である駆動基板、92は隔壁、93は画素である発光層、94は透明電極、96は金属層である。この図では、簡略化のために一つの画素領域のみを示している。
【0043】
駆動基板91には、TFT(不図示)、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されており、金属層96及び発光層93毎に配置した透明電極94間に発光層単位で電圧を印加可能に構成されている。駆動基板91は公知の薄膜プロセスによって製造される。
【0044】
本発明の有機EL素子の構造については、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極及び陰極からなる電極間に、樹脂組成物からなる隔壁内に少なくとも発光材料を充填されてなる構成であれば、特に制限はなく、その構造は公知のものを採用することができ、また本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて各種の改変を加えることができる。
【0045】
その積層構造は、例えば、
(1)電極(陰極)/発光層/正孔注入層/電極(陽極)
(2)電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰極)
(3)電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層/電極(陰極)
(4)電極(陽極または陰極)/発光層/電極(陰極または陽極)
があるが、本発明は上記のいずれの構成の有機化合物層を設けた積層構造体を有するEL素子に対しても適用することができる。
【0046】
上記(1)は2層構造、(3)は3層構造(4)は単層構と称されるものである。本発明の有機EL素子はこれらの積層構造を基本とするが、これら以外の(1)から(4)を組み合わせた構造やそれぞれの層を複数有していてもよい。また、カラーフィルタと組み合わせることによって、フルカラー表示を実現しても良い。これらの積層構造からなる本発明の有機EL素子の形状、大きさ、材質、製造方法等は該有機EL素子の用途等に応じて適宜選択され、これらについては特に制限はない。
【0047】
本発明の有機EL素子の発光層に用いられる発光材料は特に限定されず、種々のものを適用することができる。具体的には、低分子蛍光体や高分子蛍光体が好ましく、高分子蛍光体がさらに好ましい。
【0048】
例えば、低分子有機化合物としては、特に限定はないが、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエン及びその誘導体、テトラフェニルブタジエン及びその誘導体等を用いることができる。具体的には、例えば、特開昭57−51781号、特開昭59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0049】
また、発光材料として使用可能な高分子有機化合物としては、特に限定はないが、ポリフェニレンビニレン、ポリアリレン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルフルオレン等を挙げることができる。
【0050】
尚、本発明の有機EL素子に用いる高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。また本発明の有機EL素子は、薄膜からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態で蛍光を有するものが用いられる。
【0051】
該高分子蛍光体に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0052】
本発明の有機EL素子において、発光材料を含む層と陰極との間にさらに電子輸送層を設ける場合の電子輸送層中に使用する、或いは正孔輸送材料及び発光材料と混合使用する電子輸送性材料は、陰極より注入された電子を発光材料に伝達する機能を有している。このような電子輸送性材料について特に制限はなく、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
【0053】
該電子輸送性材料の好ましい例としては、ニトロ置換フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、複素環テトラカルボン酸無水物、或いはカルボジイミド等を挙げることができる。
【0054】
さらに、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン誘導体及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等を挙げることができる。また、発光層を形成する材料として開示されているが、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等も電子輸送材料として用いることができる。
【0055】
次に、本発明の一例である積層構造を有する有機EL素子の代表的な作製方法について述べる。陽極及び陰極からなる一対の電極で、透明または半透明な電極としては、例えば、透明ガラス、透明プラスチック等の透明基板の上に、透明または半透明の電極を形成したものが用いられる。
【0056】
本発明のEL素子において、発光層は一般には適当な結着性樹脂と組み合わせて薄膜を形成する。上記結着剤としては広範囲な結着性樹脂より選択でき、例えばポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独または共重合体ポリマーとして1種または2種以上混合して用いても良い。
【0057】
陽極材料としては仕事関数がなるべく大きなものが良く、例えば、ニッケル、金、白金、パラジウム、セレン、レニウム、イリジウムやこれらの合金、或いは酸化錫、酸化錫インジウム(ITO)、ヨウ化銅が好ましい。またポリ(3−メチルチオフェン)、ポリフェニレンスルフィド或いはポリピロール等の導電性ポリマーも使用出来る。
【0058】
一方、陰極材料としては仕事関数が小さな銀、鉛、錫、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、マンガン、インジウム、クロム或いはこれらの合金が用いられる。
【0059】
以下に、図面を参照して本発明の光学素子の製造方法について説明する。
【0060】
図1、図2は本発明の光学素子の製造方法を模式的に示す工程図である。以下に各工程について説明する。尚、以下の工程(a)〜(h)は図1、図2の(a)〜(h)に対応する。また、図1、図2の各工程において紙面左側の(a−1)〜(h−1)は基板の平面模式図、紙面右側の(a−2)〜(h−2)は(a−1)〜(h−1)のA−B断面模式図である。図中、1は支持基板、2は樹脂組成物層、3は隔壁、4は隔壁3の開口部、5は樹脂組成物、6はインクジェットヘッド、7はインク、8は画素である。
【0061】
工程(a)
支持基板1を用意する。支持基板1は、図8に例示したカラーフィルタを製造する場合には透明基板101であり、一般にはガラス基板が用いられるが、液晶素子を構成する目的においては、所望の透明性、機械的強度等の必要特性を有するものであれば、プラスチック基板なども用いることができる。
【0062】
また、図7に例示したEL素子を製造する場合には、支持基板1は透明電極94を形成した駆動基板91であり、図7の如く当該基板側から発光を観察する場合には、駆動基板91にガラス基板などの透明基板を用いる。該基板には後工程で発光層93の材料が付着しやすいように、その表面に対して、プラズマ処理、UV処理、カップリング処理等の表面処理を施すことが好ましい。
【0063】
工程(b)
支持基板1上に、隔壁3を形成するための樹脂組成物層2を形成する。本発明にかかる隔壁3は、図8のカラーフィルタの場合にはブラックマトリクス102に、図7のエレクトロルミネッセンス素子の場合には隔壁92に相当する。該隔壁3は、特にカラーフィルタを製造する場合には、図8の102で示したように、隣接する画素間を遮光する遮光層とすることが好ましく、その場合、図8の如くブラックマトリクス102とするか、或いは、ブラックストライプとすることもできる。また、EL素子を製造する場合にも遮光層とすることが可能である。
【0064】
本発明において、隔壁3を形成するために用いられる樹脂組成物としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミドイミドを含むポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニル系樹脂などの感光性または非感光性の樹脂材料を用いることができるが、250℃以上の耐熱性を有することが好ましく、その点から、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。
【0065】
また、かかる隔壁3を遮光層とする場合には、上記樹脂組成物中に、遮光剤を分散せしめた黒色樹脂組成物を用いて樹脂組成物層2を形成する。該遮光剤としては、カーボンブラックを用いることが望ましく、該カーボンブラックとしては、チャネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラックと呼ばれているコンタクト法で製造されたもの、ガスファーネストブラック、オイルファーネストブラックと呼ばれているファーネスト法で製造されたもの、サーマルブラック、アセチレンブラックと呼ばれているサーマル法で製造されたものなどを用いることができるが、特に、チャネルブラック、ガスファーネストブラック、オイルファーネストブラックが好ましい。さらに必要に応じて、R、G、Bの顔料の混合物などを加えても良い。また、一般に市販されている黒色レジストを用いることもできる。必要に応じて高抵抗化した遮光層を用いても良い。
【0066】
樹脂組成物層2は、スピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコート、ディップコート、或いは印刷法等の方法により形成することができる。
【0067】
工程(c)
樹脂組成物層2として感光性材料を用いた場合には、フォトリソグラフィ等によりパターニングすることで複数の開口部4を有する隔壁3を形成する。また、非感光性材料を用いた場合には、フォトレジストをマスクにして、ウェット或いはドライエッチングにより、もしくはリフトオフによりパターニングして形成しても良い。
【0068】
工程(d)
隔壁3で囲まれた領域、即ち開口部4に樹脂組成物5を充填する。ここで用いられる樹脂組成物5は、後述するフッ素化処理において開口部4に露出した支持基板1の表面、及び、隔壁3の側面を保護するために使用されるものである。従って、該樹脂組成物5は隔壁3の開口部4を埋めて充填する。
【0069】
樹脂組成物5を開口部4に充填する方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
(1)支持基板1上に全面にネガ型の感光性樹脂組成物層を形成し、隔壁3に囲まれた領域の感光性樹脂組成物層を露光し、未露光の感光性樹脂組成物を除去する。特に、隔壁3を遮光層として形成した場合には、該遮光層3をマスクとして支持基板1裏面より全面露光する。
(2)支持基板1上に全面に樹脂組成物層を形成し、酸素プラズマを用いたドライエッチングによって隔壁3上面に達するまで樹脂組成物を除去する。
(3)インクジェット方式により選択的に樹脂組成物を開口部4内へ付与する。
(4)支持基板1上に全面にポジ型の感光性樹脂組成物層を形成し、隔壁3上の感光性樹脂組成物層を露光し、現像除去する。
【0070】
本発明においては、上記(1)〜(4)の方法に限定されるものではない。また、用いる樹脂組成物5としては、後述するフッ素化処理の後に除去できるものを用いる必要がある。さらに本発明においては、開口部4に樹脂組成物5を充填する前に、予め支持基板1表面及び隔壁3の側面に親インク化処理を施しておくことが好ましく、親インク化処理としては、例えばアルカリ水溶液による洗浄処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処理、コロナ放電処理、酸素プラズマ処理等の方法が好適に用いられる。
【0071】
工程(e)
隔壁3の上面に対してフッ素化処理を施し、処理された領域の撥インク性を増大させる。該フッ素化処理の方法としては、工程が簡単であり、樹脂組成物からなる隔壁3の表面を効果的にフッ素化処理できることから、少なくともフッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を行うプラズマ処理が好ましく用いられる。
【0072】
本工程において導入する、少なくともフッ素原子を含有するガスとしては、CF4、CHF3、C26、SF6、C38、C58から選択されるハロゲンガスを1種以上用いることが好ましい。特に、C58(オクタフルオロシクロペンテン)は、オゾン破壊能が0であると同時に、大気寿命が従来のガスに比べて(CF4:5万年、C48:3200年)0.98年と非常に短い。従って、地球温暖化係数が90(CO2=2とした100年積算値)と、従来のガスに比べて(CF4:6500、C48:8700)非常に小さく、オゾン層や地球環境保護に極めて有効であり、本発明で使用する上で望ましい。
【0073】
さらに、導入ガスとしては、必要に応じて酸素、アルゴン、ヘリウム等のガスを併用しても良い。本発明においては、上記CF4、CHF3、C26、SF6、C38、C58から選択されるハロゲンガスを1種以上とO2との混合ガスを用いると、本工程においてフッ素化処理される隔壁3表面の撥インク性の程度を制御することが可能になる。但し、当該混合ガスにおいて、O2の混合比率が30%を超えるとO2による酸化反応が支配的になり、撥インク性向上効果が妨げられるため、また、O2混合比率が30%を超えると樹脂に対するダメージが顕著になるため、当該混合ガスを用いる場合にはO2の混合比率が30%以下の範囲で使用する必要がある。
【0074】
また、プラズマの発生方法としては、低周波放電、高周波放電、マイクロ波放電等の方式を用いることができ、プラズマ処理の際の圧力、ガス流量、放電周波数、処理時間等の条件は任意に設定することができる。
【0075】
図5、図6に、上記プラズマ処理工程に用いることが可能なプラズマ発生装置の模式図を示す。図中、51は上部電極、52は下部電極、53は被処理基板、54は高周波電極である。当該装置は平行平板の2極電極に高周波電圧を印加して、プラズマを発生させる。図5はカソードカップリング方式、図6はアノードカップリング方式の装置を示し、どちらの方式においても、圧力、ガス流量、放電周波数、処理時間等の条件によって、隔壁3表面の撥インク性を所望の程度とすることができる。
【0076】
図5、図6に示したプラズマ発生装置において、図5のカソードカップリング方式は処理時間を短くすることが可能であり、当該処理工程に有利である。また、図6のアノードカップリング方式では、必要以上に支持基板1にダメージを与えることがない点で有利である。よって、本工程に用いるプラズマ発生装置は、支持基板1や隔壁3の材料に応じて選択すればよい。
【0077】
工程(f)
開口部4に充填されていた樹脂組成物5を除去する。樹脂組成物5の除去方法としては、用いられる樹脂組成物5の材質に応じて異なるが、隔壁3との密着性、フッ素化処理された隔壁3上面の撥インク性に悪影響を及ぼさない方法を用いる必要がある。例えば、前述した工程(d)において(1)の充填方法を用いた場合、感光性樹脂組成物として水或いは弱アルカリ水溶液(例えばpH9〜10程度)で現像可能なネガ型感光性樹脂組成物を用い、強アルカリ(例えばpH11〜12程度)のアルカリ水溶液で膨潤させた後、高圧シャワーで剥離すればよい。また、(2)、(3)の充填方法を用いた場合には、被膜性を有する樹脂組成物であれば硬化性を有する必要はなく、水或いは有機溶剤に可溶な樹脂組成物を用い、水或いは有機溶剤を用いて溶解除去することができる。さらに、(4)の充填方法を用いた場合には、市販のポジ型レジストを用いることができるため、露光及び現像、或いは有機溶剤にて溶解除去することができる。
【0078】
これら一連の工程により、隔壁3の上面のみがフッ素化されて撥インク性を有し、開口部4に露出した支持基板1表面及び隔壁3の側面が親インク性を有するマトリクスパターン基板を得ることができる。
【0079】
工程(g)
インクジェット記録装置を用いて、インクジェットヘッド6より、インク7を隔壁3で囲まれた領域(開口部4)に付与する。インクジェットとしては、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェットタイプ、或いは圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ等が使用可能である。また、インク7としては、カラーフィルタの場合には硬化後にR、G、Bの着色部を形成するように各色の着色剤を含むもの、EL素子の場合には、硬化後に電圧印加によって発光する発光層を形成する材料を用いる。いずれの場合も、インク7は硬化成分、水、溶剤を少なくとも含むものが好ましい。以下に、本発明の製造方法によってカラーフィルタを製造する場合に用いるインクの組成についてさらに詳細に説明する。
【0080】
〔1〕着色剤
本発明でインク中に含有させる着色剤としては、染料系及び顔料系共に使用可能であるが、顔料を使用する場合には、インク中で均一に分散させるために別途分散剤の添加が必要となり、全固形分中の着色剤比率が低くなってしまうことから、染料系の着色剤が好ましく用いられる。また、着色剤の添加量としては、後述する硬化成分と同量以下であることが好ましい。
【0081】
〔2〕硬化成分
後工程におけるプロセス耐性、信頼性等を考慮した場合、熱処理或いは光照射等の処理により硬化し、着色剤を固定化する成分、即ち架橋可能なモノマー或いはポリマー等の成分を含有することが好ましい。特に、後工程における耐熱性を考慮した場合、硬化可能な樹脂組成物を用いることが好ましい。具体的には、例えば基材樹脂として、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基、アミド基等の官能基を有するアクリル樹脂、シリコーン樹脂;またはヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体或いはそれらの変性物;またはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等のビニル系ポリマーが挙げられる。さらに、これらの基材樹脂を光照射或いは加熱処理により硬化させるための架橋剤、光開始剤を用いることが可能である。具体的には、架橋剤としては、メチロール化メラミン等のメラミン誘導体が、また光開始剤としては重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用可能である。また、これらの光開始剤を複数種混合して、或いは他の増感剤と組み合わせて使用することもできる。
【0082】
〔3〕溶剤
本発明で使用されるインクの媒体としては、水及び有機溶剤の混合溶媒が好ましく使用される。水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用することが好ましい。
【0083】
有機溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類またはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、へキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜4個の炭素を含有するアルキレングリコール類;グリセリン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等の中から選択することが好ましい。
【0084】
また、上記成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインクとするために、沸点の異なる2種類以上の有機溶剤を混合して用いたり、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を添加しても良い。
【0085】
工程(h)
熱処理、光照射等必要な処理を施し、インク7中の溶剤成分を除去して硬化させることにより、画素8を形成する。
【0086】
さらに、カラーフィルタの場合には、前記したように、必要に応じて保護層や透明導電膜を形成する。この場合の保護層としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプ、或いは光熱併用硬化タイプの樹脂材料、或いは、蒸着、スパッタ等によって形成された無機膜等を用いることができ、カラーフィルタとした場合の透明性を有し、その後の透明導電膜形成プロセス、配向膜形成プロセス等に耐えうるものであれば使用可能である。また、透明導電膜は、保護層を介さずに着色部上に直接形成しても良い。また、EL素子の場合には、画素上に金属層等必要な部材を形成する。
【0087】
【実施例】
(実施例1)
〔ブラックマトリクスの形成〕
ガラス基板(コーニング製「1737」)上に、カーボンブラックを含有する黒色レジスト(新日鉄化学製「V−259BKレジスト」)を塗布し、所定の露光、現像、ポストベーク処理を行って、膜厚2μm、75μm×225μmの長方形の開口部を有するブラックマトリクスパターン(隔壁)を作製した。
【0088】
〔インクの調整〕
下記に示す組成からなるアクリル系共重合体を熱硬化成分として用い、以下の組成にてR、G、Bの各インクを調製した。
【0089】
硬化成分
メチルメタクリレート 50重量部
ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部
N−メチロールアクリルアミド 20重量部
【0090】
Rインク
C.I.アシッドオレンジ148 3.5重量部
C.I.アシッドレッド289 0.5重量部
ジエチレングリコール 30重量部
エチレングリコール 20重量部
イオン交換水 40重量部
上記硬化成分 6重量部
【0091】
Gインク
C.I.アシッドイエロー23 2重量部
亜鉛フタロシアニンスルホアミド 2重量部
ジエチレングリコール 30重量部
エチレングリコール 20重量部
イオン交換水 40重量部
上記硬化成分 6重量部
【0092】
Bインク
C.I.ダイレクトブルー199 4重量部
ジエチレングリコール 30重量部
エチレングリコール 20重量部
イオン交換水 40重量部
上記硬化成分 6重量部
【0093】
〔樹脂組成物の充填〕
ブラックマトリクスを形成した前記ガラス基板(ブラックマトリクス基板)をUV洗浄した後、ネガ型の感光性樹脂組成物(三洋化成製「PVPレジスト」)を膜厚2μmとなるようにスピンコートし、ガラス基板の裏面から全面露光を行った。次いで、水により現像を行って、ブラックマトリクス開口部以外の樹脂組成物を除去した。
【0094】
〔フッ素化処理〕
平行平板型プラズマ処理装置を用い、以下の条件にて上記ブラックマトリクス基板にプラズマ処理を施した。
【0095】
使用ガス :CF4
ガス流量 :80sccm
圧力 :8Pa
RFパワー :150W
処理時間 :60sec
【0096】
〔樹脂組成物の除去〕
上記プラズマ処理の後、被処理基板をアルカリ水溶液(東京応化製「NMD−3」)に浸漬した後、純水を用いて高圧シャワー処理を行い、ブラックマトリクスの開口部内の樹脂組成物を剥離した。
【0097】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:125°
ガラス基板表面:15°
であった。
【0098】
〔着色部の作製〕
吐出量20plのインクジェットヘッドを具備したインクジェット記録装置を用い、プラズマ処理を施したブラックマトリクス基板に対して、上記R、G、Bインクを開口部1個あたり200〜800plの範囲で100plおきに量を変化させて付与した。次いで、90℃で10分間、引き続き230℃で30分間の熱処理を行ってインクを硬化させて着色部(画素)とし、インク付与量の異なる7種類のカラーフィルタを作製した。
【0099】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラーフィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0100】
参考実施例2)
ブラックマトリクスの開口部への樹脂組成物の充填を下記の工程にて行った以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0101】
〔樹脂組成物の充填〕
ブラックマトリクス基板を酸素プラズマにてアッシング処理した後、クレゾールノボラック樹脂をエチルセロソルブアセテートに溶解し、膜厚4μmとなるようにスピンコートした。次いで、ブラックマトリクスの上面が露出するまで酸素プラズマにてドライエッチング処理を施した。
【0102】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:130°
ガラス基板表面:8°
であった。
【0103】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラーフィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0104】
参考実施例3)
ブラックマトリクス開口部への樹脂組成物の充填及び除去を下記の工程で行った以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0105】
〔樹脂組成物の充填〕
ブラックマトリクス基板をpH=13の水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、以下の組成からなる樹脂組成物溶液をインクジェット記録装置を用いて、ブラックマトリクスの開口部に対して200pl選択的に付与した。
【0106】
樹脂固形分(メチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートの1:1共重合体) 15重量部
ジエチレングリコール 20重量部
イソプロピルアルコール 15重量部
イオン交換水 50重量部
引き続き、真空オーブン中、90℃で5分間の乾燥処理を行った。
【0107】
〔樹脂組成物の除去〕
プラズマ処理を施したブラックマトリクス基板をエチルセロソルブに浸漬して、ブラックマトリクス開口部内の樹脂組成物を除去した。
【0108】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:120°
ガラス基板表面:20°
であった。
【0109】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラーフィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0110】
(実施例4)
ブラックマトリクス基板のUV洗浄に代えてエキシマ洗浄を行い、フッ素化処理におけるフッ素系ガスとしてCF4に代えてC26を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0111】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:125°
ガラス基板表面:15°
であった。
【0112】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラーフィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0113】
(実施例5)
ブラックマトリクス基板のUV洗浄に代えてコロナ放電処理を行い、粗面化処理におけるフッ素系ガスとしてCF4に代えてSF6を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを得た。
【0114】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:120°
ガラス基板表面:20°
であった。
【0115】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、全てのカラーフィルタにおいて、混色、白抜けは観察されなかった。
【0116】
参考実施例6)
ブラックマトリクス基板のUV洗浄を行わない以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製した。
【0117】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:125°
ガラス基板表面:50°
であった。
【0118】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、インクの付与量が300pl以下のカラーフィルタにおいて、白抜けが観察された。また、全てのカラーフィルタにおいて混色は観察されなかった。
【0119】
(比較例1)
実施例1と同様にしてガラス基板上にブラックマトリクスを形成し、直ちに実施例1と同様にインクを付与して着色部を形成し、カラーフィルタを作製した。
【0120】
〔撥インク性の評価〕
得られたブラックマトリクス基板の純水に対する接触角を測定したところ、
ブラックマトリクス上面:70°
ガラス基板表面:50°
であった。
【0121】
〔混色及び白抜けの評価〕
得られたカラーフィルタを光学顕微鏡で観察したところ、インクの付与量が300pl以下のカラーフィルタにおいて、白抜けが観察された。また、インクの付与量が400pl以上のカラーフィルタにおいて混色が観察された。
【0122】
(実施例7)
薄膜プロセスによって形成された、配線膜及び絶縁膜等が多層に積層されてなるTFT駆動基板上に画素(発光層)単位に、透明電極としてITOをスパッタリングにより厚さ40nmとなるように形成し、フォトリソ法により、画素形状に従ってパターニングを行った。
【0123】
次に発光層を充填する隔壁を形成した。透明感光性樹脂(富士フィルムオーリン製「CT−2000L」)を塗布し、所定の露光、現像、ポストベーク処理を行って、上記のITO透明電極上に膜厚0.4μm、75μm×225μmの長方形の開口部を有する透明なマトリクスパターンを作成した。該基板について実施例1と同様な条件で樹脂組成物の充填およびフッ素化処理および樹脂組成物の除去を行った。ITO透明電極上と透明マトリクスパターン上それぞれの純水に対する接触角は、
ITO透明電極上:17°
透明マトリクスパターン上:101°
であった。
【0124】
次に前記基板の隔壁内に発光層を充填した。発光層としては、電子輸送性2,5−ビス(5−tert−ブチル−2−ベンゾオキサゾルイル)−チオフェン〔蛍光ピーク450nmをもつ電子輸送性青色発光色素であり、発光中心形成化合物の1つである。以下、「BBOT」と記す〕30重量%を、ポリ−N−ビニルカルバゾール〔分子量150,000、関東化学社製、以下、「PVK」と記す〕よりなるホール輸送性ホスト化合物中に分子分散させることができるよう、両者をジクロロエタン溶液に溶解させた。該PVK−BBOTのジクロロエタン溶液にさらに、もう1つの発光中心形成化合物であるナイルレッドを0.015モル%となるように溶解し、該溶液をインクとして、インクジェット法により上記隔壁で囲まれた開口部内に充填、乾燥し、厚さ200nmの発光層を形成した。このとき、各画素(発光層)は独立し、隔壁間で前記発光材料を含む溶液が隣接画素で混ざることはなかった。さらにこの上に、Mg:Ag(10:1)を真空蒸着させて厚さ200nmのMg:Ag陰極を形成した。このようにして作製したEL素子の各画素に18Vの電圧を印加したところ、480cd/m2の均一な白色発光が得られた。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、混色や白抜けのない画素を備えた信頼性の高い光学素子をインクジェット方式により簡易なプロセスによって歩留まり良く製造することができ、着色部内で濃度ムラのないカラーフィルタ、発光層内で発光輝度ムラのないEL素子を歩留まり良く提供することができる。よって、上記カラーフィルタを用いて、カラー表示特性に優れた液晶素子をより安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工程図である。
【図2】本発明の光学素子の製造方法の一実施形態の工程図である。
【図3】インクジェット方式による光学素子の製造方法において発生する混色の概念図である。
【図4】インクジェット方式による光学素子の製造方法において発生する白抜けの概念図である。
【図5】本発明の製造方法において用いうるプラズマ発生装置の構成の一例を示す模式図である。
【図6】本発明の製造方法において用いうるプラズマ発生装置の他の構成を示す模式図である。
【図7】本発明の光学素子の一実施形態であるエレクトロルミネッセンス素子の一例の断面模式図である。
【図8】本発明の光学素子の他の実施形態であるカラーフィルタの一例の断面模式図である。
【図9】本発明の液晶素子の一実施形態の断面模式図である。
【符号の説明】
1 支持基板
2 樹脂組成物層
3 隔壁
4 開口部
5 樹脂組成物
6 インクジェットヘッド
7 インク
8 画素
31 透明基板
33 ブラックマトリクス
36 インク
38 白抜け
51 上部電極
52 下部電極
53 被処理基板
54 高周波電極
91 駆動基板
92 隔壁
93 発光層
94 透明電極
96 金属層
101 透明基板
102 ブラックマトリクス
103 着色部
104 保護層
107 共通電極
108 配向膜
109 液晶
111 対向基板
112 画素電極
113 配向膜
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a color filter that is a constituent member of a color liquid crystal element used in a color television, a personal computer, a pachinko game machine, and the like, and an optical element such as an electroluminescence element having a plurality of light-emitting layers. More particularly, the present invention relates to an optical element manufactured by the manufacturing method and a liquid crystal element using a color filter which is one of the optical elements.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the development of personal computers, especially portable personal computers, the demand for liquid crystal displays, particularly color liquid crystal displays, has been increasing. However, cost reduction is necessary for further dissemination, and there is an increasing demand for cost reduction of color filters that are particularly heavy in terms of cost.
[0003]
Conventionally, various methods have been tried to meet the above-described requirements while satisfying the required characteristics of the color filter, but a method that satisfies all the required characteristics has not yet been established. Each method will be described below.
[0004]
The first method is a staining method. In the dyeing method, first, a water-soluble polymer material layer, which is a dyeing material, is formed on a transparent substrate, patterned into a desired shape by a photolithography process, and then the obtained pattern is immersed in a dyeing bath. To obtain a colored pattern. By repeating this step three times, a colored layer composed of three colored portions of R (red), G (green), and B (blue) is formed.
[0005]
The second method is a pigment dispersion method, which has been most actively performed in recent years. In this method, first, a photosensitive resin layer in which a pigment is dispersed is formed on a transparent substrate, and this is patterned to obtain a monochromatic pattern. By repeating this process three times, a colored layer composed of colored portions of R, G, and B is formed.
[0006]
There is an electrodeposition method as a third method. In this method, first, a transparent electrode is patterned on a transparent substrate, and immersed in an electrodeposition coating solution containing a pigment, a resin, an electrolytic solution, etc., and the first color is electrodeposited. This process is repeated three times to form a colored layer composed of three colored portions of R, G, and B, and finally fired.
[0007]
As a fourth method, a pigment is dispersed in a thermosetting resin, and printing is repeated three times to separate R, G, and B, and then the resin is thermally cured to form a colored layer. Is. In any method, a protective layer is generally formed on the colored layer.
[0008]
The point common to these methods is that it is necessary to repeat the same process three times in order to color the three colors of R, G, and B, resulting in high costs. Further, there is a problem that the yield decreases as the number of steps increases. Furthermore, in the electrodeposition method, the shape of the pattern that can be formed is limited, so that it is difficult to apply to the structure of a TFT type (active matrix driving method using a TFT, ie, a thin film transistor as a switching element) with the current technology. It is.
[0009]
Also, since the printing method has poor resolution, it is not suitable for forming a fine pitch pattern.
[0010]
In order to compensate for the above drawbacks, in recent years, a method for producing a color filter using an inkjet method has been actively studied. The method using the ink jet method has an advantage that the manufacturing process is simple and the cost is low.
[0011]
On the other hand, the ink jet method is not limited to the manufacture of color filters, but can also be applied to the manufacture of electroluminescent elements.
[0012]
An electroluminescence element has a structure in which a thin film containing a fluorescent inorganic and organic compound is sandwiched between a cathode and an anode, and excitons are obtained by injecting electrons and holes into the thin film and recombining them. Is generated by utilizing the emission of fluorescence when the exciton is deactivated. A fluorescent material used for such an electroluminescent element can be applied to a substrate on which an element such as a TFT is formed by an ink jet method to form a light emitting layer, whereby the element can be configured.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, since the ink jet system can simplify the manufacturing process and reduce the cost, it is applied to the manufacture of optical elements such as color filters and electroluminescent elements. However, in the manufacture of such an optical element, there are problems such as “color mixing” and “white spot” as problems peculiar to the ink jet system. Hereinafter, a case where a color filter is manufactured will be described as an example.
[0014]
“Mixed color” is a failure that occurs when ink is mixed between adjacent pixels (colored portions) of different colors. In the manufacturing method of the color filter in which the black matrix is used as a partition and ink is applied to the opening of the black matrix to form a colored portion, the volume is several to several tens of times the volume of the opening of the black matrix. It is necessary to apply an ink having When the solid content concentration of the colorant or the curing component contained in the ink is high, that is, when the volume of the applied ink is relatively small, the black matrix functions sufficiently as a partition wall, and the inside of the opening of the black matrix Since the ink can be held, the applied ink does not go over the black matrix and reach the colored portions of different colors adjacent to each other. However, when the solid concentration in the ink is low, that is, when it is necessary to apply a large amount of ink, the ink overflows beyond the black matrix serving as the partition wall, and color mixing occurs between adjacent colored portions. Resulting in. In particular, there is a limit to the viscosity of ink that can be stably ejected from the nozzles of an inkjet head, and there is also a limit to the concentration of solids contained in the ink, so a technique for avoiding color mixing is necessary. .
[0015]
In view of this, a method for preventing color mixing by utilizing a difference in wettability of ink between the colored portion and the partition wall has been proposed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-75205 proposes a method of forming a diffusion prevention pattern with a substance having poor wettability in order to prevent the ink from spreading outside the target area. Not disclosed. On the other hand, JP-A-4-123005 proposes a method of patterning a silicone rubber layer having a large water and oil repellency to form a partition wall for preventing color mixing. Further, JP-A-5-241011 and JP-A-5-241012 similarly disclose a method in which a silicone rubber layer is formed on a black matrix serving as a light shielding layer and used as a partition for preventing color mixing.
[0016]
According to these methods, even when an amount of ink far exceeding the height of the partition is applied, the surface layer of the partition shows ink repellency so that the ink is repelled, and the adjacent colored portion beyond the partition. Therefore, it is possible to effectively prevent color mixing.
[0017]
The conceptual diagram is shown in FIG. In the figure, 31 is a transparent substrate, 33 is a black matrix that also serves as a partition, and 36 is ink. When the upper surface of the black matrix 33 has ink repellency, as shown in FIG. 3B, the applied ink 36 is held in the opening of the black matrix 33 and reaches the adjacent colored portion. There is no. However, when the ink repellency on the upper surface of the black matrix 33 is low, as shown in FIG. 3A, the applied ink 36 spreads over the black matrix 33 and is applied to the adjacent openings. It mixes with ink.
[0018]
In general, it is possible to obtain better ink repellency by using a fluorine compound than by using a silicon compound. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-35511 discloses a method of forming a positive resist pattern on a light shielding portion and further applying an ink repellent treatment agent on the pattern. The use of fluorine compounds is disclosed. However, in this method, it is necessary to remove the positive resist pattern provided on the light-shielding portion after forming the colored portion. However, when the resist pattern is removed, problems such as dissolution, peeling, and swelling of pixels may occur. is there.
[0019]
As a method for fluorinating the surface of the resin layer, Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-65408 proposes a method in which a reaction gas of a fluorine compound is converted into plasma. Further, as an example in which this technique is applied to a color filter, in Japanese Patent Laid-Open No. 11-271753, the partition wall has a multilayer structure of a lower layer having affinity for ink and an upper layer having non-affinity, and the upper layer is used for ink. As a technique for making it non-affinity, a plasma treatment method using a gas containing a fluorine compound is disclosed.
[0020]
However, any of the above-described methods is to multi-layer the partition walls, and it is necessary to carry out the photolithography process a plurality of times. Therefore, there is a problem that the process is complicated, the cost is increased, and the yield is lowered.
[0021]
On the other hand, “blank” is a failure that occurs mainly because the applied ink cannot be sufficiently and uniformly diffused in the area surrounded by the partition walls, such as color unevenness and a decrease in contrast. It causes display failure.
[0022]
FIG. 4 shows a conceptual diagram of white spots. In the figure, the same members as those in FIG. Reference numeral 38 denotes a white portion.
[0023]
In recent years, in the color filter for TFT type liquid crystal elements, the shape of the opening of the black matrix 33 has become complicated for the purpose of protecting the TFT from external light or obtaining a bright display by increasing the aperture ratio. In addition, since those having a plurality of corner portions are generally used, as shown in FIG. 4A, there is a problem that the ink 36 does not sufficiently diffuse to the corner portions. Further, when forming the black matrix 33, a photolithography process using a resist is generally used, and contaminants adhere to the surface of the transparent substrate 31 due to various components contained in the resist. This may hinder the diffusion of 36. Furthermore, when the ink repellency on the side surface of the black matrix 33 is extremely high compared to the surface of the transparent substrate 31, the ink 36 is repelled on the side surface of the black matrix 33 as shown in FIG. There may be a problem that the color becomes light at the portion where the ink 36 and the black matrix 33 are in contact.
[0024]
As a technique for solving such problems of color mixture and white spots, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-203803, a region (concave portion) surrounded by a black matrix (convex portion) has a contact angle of 20 ° or less with respect to water. It has been proposed to use a substrate that has been subjected to ink-philic treatment so that Examples of methods for imparting ink affinity include water-soluble leveling agents and water-soluble surfactants. Furthermore, in order to solve the above-mentioned problem of color mixing at the same time, a technique for imparting ink repellency by treating the surface of the convex portion with an ink repellent treatment agent in advance has been disclosed. A method of coating with a fluorinated solvent using a silane coupling agent is exemplified. At this time, as a method for selectively repelling only the surface layer of the convex portion and not repelling the side surface of the convex portion,
(1) Two kinds of materials are laminated so that the convex part itself has such a property.
(2) Cover the portions other than the convex portions with a resist, and perform ink repellent treatment only on the upper surfaces of the convex portions.
(3) A method is exemplified in which a resist layer is formed on a transparent substrate, the entire surface is subjected to ink repellent treatment, and then the resist layer is patterned by a photolithography process to form convex portions.
[0025]
Similarly, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-230129 discloses a method of irradiating energy rays as a method of making a concave portion an ink-philic process. Also in this case, as a method of performing the ink repellent treatment only on the surface layer of the convex portion, a photosensitive material for forming the convex portion is applied on a glass substrate, and the entire surface is treated with an ink repellent treatment agent, and then photo A technique for patterning a photosensitive material by a lithography process is illustrated. Thereafter, the convex portion and the concave portion are simultaneously or selectively subjected to ink-inking treatment by irradiation with energy rays.
[0026]
However, all of these methods are such that the surface of the convex portion is subjected to the ink repellent treatment and then the concave portion is subjected to the ink repellent treatment. There is a problem that the ink repellency is lowered. Therefore, it is difficult to obtain sufficient ink affinity on the transparent substrate surface and the side surface of the black matrix, and sufficient ink repellency on the upper surface of the black matrix.
[0027]
The above problem also occurs when an electroluminescent element is manufactured by an ink jet method. That is, in an electroluminescence element, for example, when an organic semiconductor material that emits R, G, and B light is used as an ink, and the ink is applied to a region surrounded by a partition wall to form a pixel (light emitting layer). When ink is mixed between adjacent light emitting layers, there arises a problem that the light emitting layer cannot emit light having a desired color and luminance. Even in the case of a single color light emitting layer, the amount of ink filled in the partition is made uniform, so when ink flows into adjacent pixels, the amount of ink becomes non-uniform, which is recognized as luminance unevenness, which is a problem. It becomes. Further, when the ink is not sufficiently diffused in the region surrounded by the partition walls, there is a problem that sufficient light emission luminance cannot be obtained at the boundary portion between the light emitting layer and the partition walls. In the following description, for the sake of convenience, even when an electroluminescent element is manufactured, the mixing of ink between adjacent light emitting layers is “mixed color”, and the light emission luminance due to the repulsion of ink at the boundary between the light emitting layer and the partition wall. The occurrence of unevenness is referred to as “white spots”.
[0028]
An object of the present invention is to solve the above problems and provide a highly reliable optical element with a high yield when an optical element such as a color filter or an electroluminescence element is manufactured at low cost by a simple process using an inkjet method. There is. Specifically, when ink is applied to the area surrounded by the partition walls, color mixing between adjacent pixels is prevented, and the ink is sufficiently diffused in the area so that pixels without white spots are formed. It is to form. A further object of the present invention is to provide a liquid crystal element excellent in color display characteristics at a lower cost by using the optical element obtained by the production method.
[0029]
[Means for Solving the Problems]
  A first aspect of the present invention is a method for producing an optical element having at least a partition made of a resin composition located between a plurality of pixels and adjacent pixels on a support substrate,
  Forming a partition made of a resin composition on a support substrate;
  A step of carrying out an ink repellency treatment on the surface of the support substrate and the side wall of the partition wall exposed in the region surrounded by the partition wall;
  Forming a negative photosensitive resin composition layer on the entire surface of the support substrate on which the partition walls are formed;
  Exposing the photosensitive resin composition layer in a region surrounded by the partition wall by exposing the negative photosensitive resin composition layer from the back surface of the support substrate using the partition wall as a mask;
  Removing the unexposed photosensitive resin composition layer;
  Fluorination treatment is applied to the upper surface of the partitionTo improve the ink repellency of the upper surface of the partition wallProcess,
  In the area surrounded by the bulkheadPhotosensitivityResin compositionlayerRemoving the
  Forming a pixel by applying ink to a region surrounded by a partition wall by an inkjet method; and
  In this order,
  The partition is a light shielding layer,
  In the optical element manufacturing method, the fluorination treatment is a plasma treatment in which a gas containing at least fluorine atoms is introduced to perform plasma irradiation on the surface of the partition wall.
[0030]
  In the present invention, the partition is formed of a resin composition containing carbon black.TheIt is included as a preferred embodiment.
[0031]
  Furthermore, the present invention,UpThe ink-inking process is any one of an alkaline aqueous cleaning process, a UV cleaning process, an excimer cleaning process, a corona discharge process, and an oxygen plasma process, and the ink contains at least a curing component, water, and an organic solvent. The ink contains a colorant and a color filter in which a pixel is a colored portion is manufactured, or an electroluminescent element in which the pixel is a light emitting layer is manufactured as a preferred embodiment.
[0035]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the method for producing an optical element of the present invention, the opening of the partition formed on the support substrate is filled with a resin composition, and the upper surface of the partition is subjected to fluorination treatment while protecting the side of the partition and the surface of the support substrate. The ink repellency is increased and the resin composition is removed, and then ink is applied to the region surrounded by the partition wall by an ink jet method to form a pixel. Therefore, in the present invention, when ink is applied, a large amount of ink is well retained by the ink repellency on the upper surface of the partition wall to prevent color mixing. Ink spreads on the surface and white spots are prevented.
[0036]
In the present invention, the above “ink” is a generic term for, for example, optically and electrically functional liquids after being dried and cured, and is not limited to conventionally used coloring materials.
[0037]
Examples of the optical element of the present invention manufactured by the manufacturing method of the present invention include a color filter and an electroluminescence element. First, embodiments of the optical element of the present invention will be described.
[0038]
FIG. 8 schematically shows a cross section of an example of a color filter which is an embodiment of the optical element of the present invention. In the figure, 101 is a transparent substrate as a support substrate, 102 is a black matrix that also serves as a partition, 103 is a colored portion that is a pixel, and 104 is a protective layer that is formed as necessary. When a liquid crystal element is formed using the color filter of the present invention, ITO (indium tin oxide) for driving the liquid crystal is formed on the colored portion 103 or on the protective layer 104 formed on the colored portion 103. A transparent conductive film made of a transparent conductive material such as oxide) may be formed and provided.
[0039]
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view of an embodiment of the liquid crystal element of the present invention, which is configured using the color filter of FIG. In the figure, 107 is a common electrode (transparent conductive film), 108 is an alignment film, 109 is a liquid crystal, 111 is a counter substrate, 112 is a pixel electrode, and 113 is an alignment film. Therefore, the description is omitted.
[0040]
A color liquid crystal element is generally formed by combining a substrate 101 on the color filter side and a counter substrate 111 and enclosing a liquid crystal 109. TFTs (not shown) and pixel electrodes 112 are formed in a matrix inside one substrate 111 of the liquid crystal element. Further, a color filter coloring portion 103 is formed inside the substrate 101 on the color filter side so that R, G, and B are arranged at a position facing the pixel electrode 112, and a transparent common electrode is formed thereon. 107 is formed. Further, alignment films 108 and 113 are formed in the planes of both substrates, and liquid crystal molecules are arranged in a certain direction. These substrates are arranged to face each other via a spacer (not shown), are bonded together by a sealing material (not shown), and the gap is filled with liquid crystal 109.
[0041]
When the liquid crystal element is a transmissive type, the substrate 111 and the pixel electrode 112 are formed of a transparent material, a polarizing plate is bonded to the outside of each substrate, and a backlight that generally combines a fluorescent lamp and a scattering plate. Is used to make the liquid crystal compound function as an optical shutter that changes the light transmittance of the backlight. In the case of a reflective type, the substrate 111 or the pixel electrode 112 is formed of a material having a reflection function, or a reflective layer is provided on the substrate 111, and a polarizing plate is provided outside the transparent substrate 101. Display is performed by reflecting light incident from the filter side.
[0042]
FIG. 7 shows a schematic cross-sectional view of an example of an organic electroluminescence element (hereinafter referred to as “EL element”), which is another embodiment of the optical element of the present invention. In the figure, 91 is a drive substrate as a support substrate, 92 is a partition, 93 is a light emitting layer as a pixel, 94 is a transparent electrode, and 96 is a metal layer. In this figure, only one pixel region is shown for simplification.
[0043]
The driving substrate 91 has a multi-layered structure of TFTs (not shown), wiring films, insulating films, etc., and a voltage can be applied in units of light emitting layers between the transparent electrodes 94 disposed for each of the metal layers 96 and the light emitting layers 93. It is configured. The drive substrate 91 is manufactured by a known thin film process.
[0044]
The structure of the organic EL device of the present invention is such that at least one of a pair of anode and cathode that is transparent or translucent is filled with at least a light emitting material in a partition made of a resin composition. For example, there is no particular limitation, and a known structure can be adopted, and various modifications can be made without departing from the gist of the present invention.
[0045]
The laminated structure is, for example,
(1) Electrode (cathode) / light emitting layer / hole injection layer / electrode (anode)
(2) Electrode (anode) / light emitting layer / electron injection layer / electrode (cathode)
(3) Electrode (anode) / hole injection layer / light emitting layer / electron injection layer / electrode (cathode)
(4) Electrode (anode or cathode) / light emitting layer / electrode (cathode or anode)
However, the present invention can also be applied to an EL element having a stacked structure in which an organic compound layer having any one of the above structures is provided.
[0046]
  Above (1) is a two-layer structure, (3) is a three-layer structure,(4) is a single-layer structureConstructionIt is called. Although the organic EL element of the present invention is based on these laminated structures, it may have a structure obtained by combining (1) to (4) other than these or a plurality of layers. Further, a full color display may be realized by combining with a color filter. The shape, size, material, manufacturing method, and the like of the organic EL element of the present invention having such a laminated structure are appropriately selected according to the use of the organic EL element, and there are no particular restrictions on these.
[0047]
The light emitting material used for the light emitting layer of the organic EL device of the present invention is not particularly limited, and various materials can be applied. Specifically, low molecular phosphors and polymer phosphors are preferable, and polymer phosphors are more preferable.
[0048]
For example, the low molecular organic compound is not particularly limited, but naphthalene and derivatives thereof, anthracene and derivatives thereof, perylene and derivatives thereof, polymethine, xanthene, coumarin, and cyanine dyes, 8-hydroxyquinoline, and the like. And metal complexes of the derivatives thereof, aromatic amines, tetraphenylcyclopentadiene and derivatives thereof, tetraphenylbutadiene and derivatives thereof, and the like can be used. Specifically, for example, known ones such as those described in JP-A-57-51781 and JP-A-59-194393 can be used.
[0049]
In addition, the high molecular organic compound that can be used as the light emitting material is not particularly limited, and examples thereof include polyphenylene vinylene, polyarylene, polyalkylthiophene, and polyalkylfluorene.
[0050]
The polymeric fluorescent substance used in the organic EL device of the present invention may be a random, block or graft copolymer, or a polymer having an intermediate structure thereof, for example, a random copolymer having a block property. It may be a polymer. From the viewpoint of obtaining a polymer fluorescent substance having a high fluorescence quantum yield, a random copolymer having a block property and a block or graft copolymer are preferable to a complete random copolymer. In addition, since the organic EL element of the present invention utilizes light emission from a thin film, the polymer fluorescent substance having fluorescence in a solid state is used.
[0051]
Examples of the good solvent for the polymeric fluorescent substance include chloroform, methylene chloride, dichloroethane, tetrahydrofuran, toluene, xylene and the like. Although depending on the structure and molecular weight of the polymeric fluorescent substance, it can usually be dissolved in these solvents in an amount of 0.1% by weight or more.
[0052]
In the organic EL device of the present invention, an electron transport property used in an electron transport layer when an electron transport layer is further provided between a layer containing a light emitting material and a cathode, or mixed with a hole transport material and a light emitting material. The material has a function of transmitting electrons injected from the cathode to the light emitting material. There is no restriction | limiting in particular about such an electron transport material, Arbitrary things can be selected and used from a conventionally well-known compound.
[0053]
Preferable examples of the electron transporting material include nitro-substituted fluorenone derivatives, anthraquinodimethane derivatives, diphenylquinone derivatives, thiopyran dioxide derivatives, heterocyclic tetracarboxylic acid anhydrides, and carbodiimides.
[0054]
Further examples include fluorenylidenemethane derivatives, anthraquinodimethane derivatives and anthrone derivatives, oxadiazole derivatives, and the like. Further, although disclosed as a material for forming a light-emitting layer, 8-hydroxyquinoline and metal complexes of derivatives thereof can also be used as an electron transporting material.
[0055]
Next, a typical method for manufacturing an organic EL element having a laminated structure as an example of the present invention will be described. As a pair of electrodes composed of an anode and a cathode, as a transparent or translucent electrode, for example, a transparent substrate such as transparent glass or transparent plastic on which a transparent or translucent electrode is formed is used.
[0056]
In the EL device of the present invention, the light emitting layer is generally combined with an appropriate binder resin to form a thin film. The binder can be selected from a wide range of binder resins such as polyvinyl carbazole resin, polycarbonate resin, polyester resin, polyarylate resin, butyral resin, polystyrene resin, polyvinyl acetal resin, diallyl phthalate resin, acrylic resin, methacrylic resin. , Phenol resin, epoxy resin, silicone resin, polysulfone resin, urea resin and the like, but are not limited thereto. These may be used alone or in combination as a copolymer polymer.
[0057]
As the anode material, a material having a work function as large as possible is preferable. For example, nickel, gold, platinum, palladium, selenium, rhenium, iridium or an alloy thereof, tin oxide, indium tin oxide (ITO), or copper iodide is preferable. In addition, conductive polymers such as poly (3-methylthiophene), polyphenylene sulfide, and polypyrrole can also be used.
[0058]
On the other hand, silver, lead, tin, magnesium, aluminum, calcium, manganese, indium, chromium, or alloys thereof having a small work function are used as the cathode material.
[0059]
Hereinafter, a method for producing an optical element of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0060]
1 and 2 are process diagrams schematically showing a method for producing an optical element of the present invention. Each step will be described below. The following steps (a) to (h) correspond to (a) to (h) in FIGS. 1 and 2, (a-1) to (h-1) on the left side of the drawing are schematic plan views of the substrate, and (a-2) to (h-2) on the right side of the drawing are (a-). It is an AB sectional schematic diagram of 1) to (h-1). In the figure, 1 is a support substrate, 2 is a resin composition layer, 3 is a partition, 4 is an opening of the partition 3, 5 is a resin composition, 6 is an inkjet head, 7 is ink, and 8 is a pixel.
[0061]
Step (a)
A support substrate 1 is prepared. The support substrate 1 is a transparent substrate 101 in the case of manufacturing the color filter illustrated in FIG. 8, and a glass substrate is generally used. However, for the purpose of constituting a liquid crystal element, desired transparency and mechanical strength are used. A plastic substrate or the like can be used as long as it has the necessary characteristics.
[0062]
When the EL element illustrated in FIG. 7 is manufactured, the support substrate 1 is the drive substrate 91 on which the transparent electrode 94 is formed. When light emission is observed from the substrate side as shown in FIG. A transparent substrate such as a glass substrate is used for 91. It is preferable to subject the surface of the substrate to surface treatment such as plasma treatment, UV treatment, or coupling treatment so that the material of the light emitting layer 93 is easily attached in a later step.
[0063]
Step (b)
A resin composition layer 2 for forming the partition walls 3 is formed on the support substrate 1. The partition 3 according to the present invention corresponds to the black matrix 102 in the case of the color filter of FIG. 8, and corresponds to the partition 92 in the case of the electroluminescence element of FIG. The partition 3 is preferably a light-shielding layer that shields between adjacent pixels, as shown by 102 in FIG. 8, particularly in the case of manufacturing a color filter. In this case, the black matrix 102 as shown in FIG. Or a black stripe. In addition, a light shielding layer can also be used when manufacturing an EL element.
[0064]
In the present invention, the resin composition used for forming the partition walls 3 is a photosensitive resin such as an epoxy resin, an acrylic resin, a polyimide resin containing polyamide-imide, a urethane resin, a polyester resin, or a polyvinyl resin. Alternatively, a non-photosensitive resin material can be used, but it preferably has a heat resistance of 250 ° C. or higher. From this point, an epoxy resin, an acrylic resin, or a polyimide resin is preferably used.
[0065]
Moreover, when using this partition 3 as a light shielding layer, the resin composition layer 2 is formed using the black resin composition which disperse | distributed the light shielding agent in the said resin composition. As the light-shielding agent, it is desirable to use carbon black. As the carbon black, those manufactured by a contact method called channel black, roller black, disk black, gas furnace black, oil furnace black It is possible to use those manufactured by the furnace method called thermal black, thermal black, those manufactured by the thermal method called acetylene black, etc., especially channel black, gas furnace black, oil Furnest black is preferred. If necessary, a mixture of R, G, and B pigments may be added. Moreover, the black resist generally marketed can also be used. If necessary, a light-shielding layer with a high resistance may be used.
[0066]
The resin composition layer 2 can be formed by a method such as spin coating, roll coating, bar coating, spray coating, dip coating, or printing.
[0067]
Step (c)
When a photosensitive material is used as the resin composition layer 2, the partition wall 3 having a plurality of openings 4 is formed by patterning by photolithography or the like. When a non-photosensitive material is used, it may be formed by patterning by wet or dry etching or lift-off using a photoresist as a mask.
[0068]
Step (d)
A region surrounded by the partition 3, that is, the opening 4 is filled with the resin composition 5. The resin composition 5 used here is used to protect the surface of the support substrate 1 exposed to the openings 4 and the side surfaces of the partition walls 3 in the fluorination treatment described later. Therefore, the resin composition 5 fills and fills the opening 4 of the partition wall 3.
[0069]
Examples of the method for filling the resin composition 5 in the opening 4 include the following methods.
(1) A negative photosensitive resin composition layer is formed on the entire surface of the support substrate 1, and the photosensitive resin composition layer in a region surrounded by the partition walls 3 is exposed to form an unexposed photosensitive resin composition. Remove. In particular, when the partition wall 3 is formed as a light shielding layer, the entire surface is exposed from the back surface of the support substrate 1 using the light shielding layer 3 as a mask.
(2) A resin composition layer is formed on the entire surface of the support substrate 1, and the resin composition is removed by dry etching using oxygen plasma until the upper surface of the partition wall 3 is reached.
(3) A resin composition is selectively applied into the opening 4 by an inkjet method.
(4) A positive photosensitive resin composition layer is formed on the entire surface of the support substrate 1, and the photosensitive resin composition layer on the partition walls 3 is exposed and developed and removed.
[0070]
In this invention, it is not limited to the method of said (1)-(4). Moreover, as the resin composition 5 to be used, it is necessary to use what can be removed after the fluorination process mentioned later. Furthermore, in the present invention, it is preferable to perform an ink affinity treatment on the surface of the support substrate 1 and the side surfaces of the partition wall 3 in advance before filling the opening 4 with the resin composition 5. For example, methods such as cleaning with an alkaline aqueous solution, UV cleaning, excimer cleaning, corona discharge, and oxygen plasma are preferably used.
[0071]
Step (e)
A fluorination treatment is performed on the upper surface of the partition wall 3 to increase the ink repellency of the treated region. As a method of the fluorination treatment, since the process is simple and the surface of the partition wall 3 made of the resin composition can be effectively fluorinated, plasma that irradiates plasma by introducing a gas containing at least fluorine atoms. Treatment is preferably used.
[0072]
The gas introduced at this step containing at least fluorine atoms is CF.Four, CHFThree, C2F6, SF6, CThreeF8, CFiveF8It is preferable to use at least one halogen gas selected from In particular, CFiveF8(Octafluorocyclopentene) has zero ozone depletion ability and has an atmospheric lifetime (CF less than that of conventional gas).Four: 50,000 years, CFourF8: 3200) 0.98, very short. Therefore, the global warming potential is 90 (CO2= 100 years integrated value = 2) and (CF) compared with conventional gasFour: 6500, CFourF8: 8700) Very small, extremely effective for protecting the ozone layer and the global environment, and desirable for use in the present invention.
[0073]
Further, as the introduced gas, a gas such as oxygen, argon, or helium may be used in combination as necessary. In the present invention, the CFFour, CHFThree, C2F6, SF6, CThreeF8, CFiveF8At least one halogen gas selected from2If the mixed gas is used, it is possible to control the degree of ink repellency on the surface of the partition wall 3 to be fluorinated in this step. However, in the mixed gas, O2If the mixing ratio exceeds 30%, O2Oxidation reaction due to becomes dominant and the effect of improving ink repellency is hindered.2When the mixing ratio exceeds 30%, damage to the resin becomes significant.2It is necessary to use in a range where the mixing ratio is 30% or less.
[0074]
In addition, plasma generation methods such as low frequency discharge, high frequency discharge, and microwave discharge can be used. Conditions such as pressure, gas flow rate, discharge frequency, and processing time during plasma processing are arbitrarily set. can do.
[0075]
5 and 6 are schematic views of a plasma generator that can be used in the plasma treatment step. In the figure, 51 is an upper electrode, 52 is a lower electrode, 53 is a substrate to be processed, and 54 is a high-frequency electrode. The apparatus generates a plasma by applying a high-frequency voltage to two electrodes on parallel plates. FIG. 5 shows a cathode coupling system, and FIG. 6 shows an anode coupling system. In either system, the ink repellency on the surface of the partition wall 3 is desired depending on conditions such as pressure, gas flow rate, discharge frequency, treatment time, and the like. The degree can be as follows.
[0076]
In the plasma generator shown in FIGS. 5 and 6, the cathode coupling method of FIG. 5 can shorten the processing time, which is advantageous for the processing step. Further, the anode coupling method of FIG. 6 is advantageous in that the support substrate 1 is not damaged more than necessary. Therefore, the plasma generator used in this step may be selected according to the material of the support substrate 1 and the partition 3.
[0077]
Step (f)
The resin composition 5 filled in the opening 4 is removed. The method of removing the resin composition 5 differs depending on the material of the resin composition 5 used, but a method that does not adversely affect the adhesion to the partition walls 3 and the ink repellency of the upper surface of the fluorinated partition walls 3. It is necessary to use it. For example, when the filling method (1) is used in the step (d) described above, a negative photosensitive resin composition that can be developed with water or a weak alkaline aqueous solution (for example, about pH 9 to 10) is used as the photosensitive resin composition. It may be used after being swollen with an alkaline aqueous solution of strong alkali (for example, about pH 11 to 12) and then peeled off by a high pressure shower. Further, when the filling methods (2) and (3) are used, it is not necessary to have curability as long as the resin composition has a film property, and a resin composition that is soluble in water or an organic solvent is used. It can be dissolved and removed using water or an organic solvent. Furthermore, when the filling method (4) is used, since a commercially available positive resist can be used, it can be dissolved and removed by exposure and development, or an organic solvent.
[0078]
Through these series of steps, only the upper surface of the partition wall 3 is fluorinated to have ink repellency, and the surface of the support substrate 1 exposed to the opening 4 and the side surface of the partition wall 3 have ink affinity are obtained. Can do.
[0079]
Step (g)
The ink 7 is applied from the ink jet head 6 to the region (opening 4) surrounded by the partition walls 3 using an ink jet recording apparatus. As the ink jet, a bubble jet type using an electrothermal transducer as an energy generating element, a piezo jet type using a piezoelectric element, or the like can be used. The ink 7 includes a colorant of each color so as to form a colored portion of R, G, B after curing in the case of a color filter. In the case of an EL element, the ink 7 emits light by application of a voltage after curing. A material for forming the light emitting layer is used. In any case, the ink 7 preferably contains at least a curing component, water, and a solvent. Hereinafter, the composition of the ink used when the color filter is produced by the production method of the present invention will be described in more detail.
[0080]
[1] Colorant
As the colorant to be contained in the ink in the present invention, both dyes and pigments can be used. However, when a pigment is used, it is necessary to add a separate dispersant in order to uniformly disperse in the ink. A dye-based colorant is preferably used because the ratio of the colorant in the total solid content becomes low. Moreover, it is preferable that it is the same amount or less as the addition amount of a coloring agent with the hardening component mentioned later.
[0081]
[2] Curing component
In consideration of process resistance, reliability, and the like in the subsequent step, it is preferable to contain a component that is cured by a heat treatment or light irradiation and immobilizes the colorant, that is, a crosslinkable monomer or polymer. In particular, it is preferable to use a curable resin composition in consideration of heat resistance in the subsequent process. Specifically, for example, as a base resin, acrylic resin having a functional group such as hydroxyl group, carboxyl group, alkoxy group, amide group, silicone resin; or cellulose derivatives such as hydroxypropylcellulose, hydroxyethylcellulose, methylcellulose, carboxymethylcellulose, or These modified products; or vinyl polymers such as polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl alcohol, and polyvinyl acetal. Furthermore, it is possible to use a crosslinking agent and a photoinitiator for curing these base resins by light irradiation or heat treatment. Specifically, melamine derivatives such as methylolated melamine are used as crosslinking agents, and dichromate, bisazide compounds, radical initiators, cationic initiators, anionic initiators, etc. are used as photoinitiators. Is possible. Moreover, these photoinitiators can also be used by mixing multiple types or combining with another sensitizer.
[0082]
[3] Solvent
As the ink medium used in the present invention, a mixed solvent of water and an organic solvent is preferably used. As water, it is preferable to use ion-exchanged water (deionized water) instead of general water containing various ions.
[0083]
Examples of the organic solvent include alkyl alcohols having 1 to 4 carbon atoms such as methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol, tert-butyl alcohol; dimethylformamide, dimethylacetamide Amides such as acetone, ketones such as acetone and diacetone alcohol, or ethers such as tetrahydrofuran and dioxane, polyalkylene glycols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol, ethylene glycol, propylene glycol, butylene glycol, and triethylene Alkylene glycols containing 2 to 4 carbons such as glycol, thiodiglycol, hexylene glycol, diethylene glycol, etc. Glycerins; Lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as ethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol methyl ether, triethylene glycol monomethyl ether; N-methyl-2-pyrrolidone, 2-pyrrolidone, etc. Is preferred.
[0084]
In addition to the above components, two or more kinds of organic solvents having different boiling points may be used in combination to obtain an ink having a desired physical property value, if necessary, or a surfactant, antifoaming agent, preservative. Etc. may be added.
[0085]
Step (h)
The pixel 8 is formed by performing necessary processing such as heat treatment and light irradiation, removing the solvent component in the ink 7 and curing it.
[0086]
Furthermore, in the case of a color filter, as described above, a protective layer and a transparent conductive film are formed as necessary. As the protective layer in this case, a photocuring type, a thermosetting type, or a photothermal combined curing type resin material, or an inorganic film formed by vapor deposition, sputtering, or the like can be used. Any material can be used as long as it has transparency and can withstand a subsequent transparent conductive film formation process, alignment film formation process, and the like. Moreover, you may form a transparent conductive film directly on a coloring part, without passing through a protective layer. In the case of an EL element, a necessary member such as a metal layer is formed on the pixel.
[0087]
【Example】
Example 1
[Formation of black matrix]
A black resist containing carbon black (“V-259BK resist” manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) is applied onto a glass substrate (Corning “1737”), and subjected to predetermined exposure, development, and post-baking treatment to obtain a film thickness of 2 μm. A black matrix pattern (partition) having a rectangular opening of 75 μm × 225 μm was prepared.
[0088]
[Ink adjustment]
Using an acrylic copolymer having the composition shown below as a thermosetting component, R, G, and B inks were prepared with the following compositions.
[0089]
Curing component
50 parts by weight of methyl methacrylate
30 parts by weight of hydroxyethyl methacrylate
N-methylolacrylamide 20 parts by weight
[0090]
R ink
C. I. Acid Orange 148 3.5 parts by weight
C. I. Acid Red 289 0.5 parts by weight
30 parts by weight of diethylene glycol
20 parts by weight of ethylene glycol
40 parts by weight of ion exchange water
6 parts by weight of the above curing component
[0091]
G ink
C. I. Acid Yellow 23 2 parts by weight
2 parts by weight of zinc phthalocyanine sulfoamide
30 parts by weight of diethylene glycol
20 parts by weight of ethylene glycol
40 parts by weight of ion exchange water
6 parts by weight of the above curing component
[0092]
B ink
C. I. Direct Blue 199 4 parts by weight
30 parts by weight of diethylene glycol
20 parts by weight of ethylene glycol
40 parts by weight of ion exchange water
6 parts by weight of the above curing component
[0093]
[Filling of resin composition]
After the glass substrate (black matrix substrate) on which the black matrix is formed is UV-cleaned, a negative photosensitive resin composition (“PVP resist” manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.) is spin-coated so as to have a film thickness of 2 μm. The entire surface was exposed from the back side. Next, development was performed with water to remove the resin composition other than the black matrix opening.
[0094]
[Fluorination treatment]
Using a parallel plate type plasma processing apparatus, the black matrix substrate was subjected to plasma processing under the following conditions.
[0095]
Gas used: CFFour
Gas flow rate: 80sccm
Pressure: 8Pa
RF power: 150W
Processing time: 60 sec
[0096]
[Removal of resin composition]
After the plasma treatment, the substrate to be treated was immersed in an alkaline aqueous solution (“NMD-3” manufactured by Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd.), followed by high pressure shower treatment using pure water, and the resin composition in the opening of the black matrix was peeled off. .
[0097]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top: 125 °
Glass substrate surface: 15 °
Met.
[0098]
(Preparation of colored part)
Using an ink jet recording apparatus equipped with an ink jet head having a discharge amount of 20 pl, the above R, G and B inks are applied every 100 pl in the range of 200 to 800 pl per opening on a plasma-treated black matrix substrate. And changed. Next, heat treatment was performed at 90 ° C. for 10 minutes and subsequently at 230 ° C. for 30 minutes to cure the ink to form colored portions (pixels), and seven types of color filters with different ink application amounts were produced.
[0099]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, no color mixing or white spot was observed in all the color filters.
[0100]
  (referenceExample 2)
  A color filter was obtained in the same manner as in Example 1 except that the resin composition was filled into the openings of the black matrix in the following steps.
[0101]
[Filling of resin composition]
After ashing the black matrix substrate with oxygen plasma, cresol novolac resin was dissolved in ethyl cellosolve acetate and spin coated to a thickness of 4 μm. Next, dry etching treatment was performed with oxygen plasma until the upper surface of the black matrix was exposed.
[0102]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top: 130 °
Glass substrate surface: 8 °
Met.
[0103]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, no color mixing or white spot was observed in all the color filters.
[0104]
  (referenceExample 3)
  A color filter was obtained in the same manner as in Example 1 except that the black matrix opening was filled and removed with the following steps.
[0105]
[Filling of resin composition]
After the black matrix substrate was washed with an aqueous sodium hydroxide solution having pH = 13, 200 pl of a resin composition solution having the following composition was selectively applied to the openings of the black matrix using an ink jet recording apparatus.
[0106]
Resin solid content (1: 1 copolymer of methyl methacrylate and hydroxyethyl methacrylate) 15 parts by weight
20 parts by weight of diethylene glycol
Isopropyl alcohol 15 parts by weight
50 parts by weight of ion exchange water
Subsequently, a drying treatment was performed in a vacuum oven at 90 ° C. for 5 minutes.
[0107]
[Removal of resin composition]
The black matrix substrate subjected to plasma treatment was immersed in ethyl cellosolve to remove the resin composition in the black matrix opening.
[0108]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top surface: 120 °
Glass substrate surface: 20 °
Met.
[0109]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, no color mixing or white spot was observed in all the color filters.
[0110]
(Example 4)
Excimer cleaning is used instead of UV cleaning for black matrix substrates, and CF is used as the fluorine-based gas in fluorination treatment.FourInstead of C2F6A color filter was obtained in the same manner as in Example 1 except that was used.
[0111]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top: 125 °
Glass substrate surface: 15 °
Met.
[0112]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, no color mixing or white spot was observed in all the color filters.
[0113]
(Example 5)
Instead of UV cleaning of the black matrix substrate, corona discharge treatment is performed and CF is used as the fluorine-based gas in the surface roughening treatment.FourSF instead of6A color filter was obtained in the same manner as in Example 1 except that was used.
[0114]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top surface: 120 °
Glass substrate surface: 20 °
Met.
[0115]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, no color mixing or white spot was observed in all the color filters.
[0116]
  (referenceExample 6)
  A color filter was produced in the same manner as in Example 1 except that the black matrix substrate was not subjected to UV cleaning.
[0117]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top: 125 °
Glass substrate surface: 50 °
Met.
[0118]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, white spots were observed in the color filter having an ink application amount of 300 pl or less. In addition, no color mixture was observed in all the color filters.
[0119]
(Comparative Example 1)
A black matrix was formed on a glass substrate in the same manner as in Example 1, and immediately after ink was applied in the same manner as in Example 1 to form a colored portion, a color filter was produced.
[0120]
[Evaluation of ink repellency]
When the contact angle with respect to pure water of the obtained black matrix substrate was measured,
Black matrix top surface: 70 °
Glass substrate surface: 50 °
Met.
[0121]
[Evaluation of mixed colors and white spots]
When the obtained color filter was observed with an optical microscope, white spots were observed in the color filter having an ink application amount of 300 pl or less. In addition, color mixing was observed in a color filter having an ink application amount of 400 pl or more.
[0122]
(Example 7)
On the TFT driving substrate formed by a thin film process, in which a wiring film and an insulating film are laminated in multiple layers, a pixel (light emitting layer) unit is formed with ITO as a transparent electrode so as to have a thickness of 40 nm by sputtering, Patterning was performed according to the pixel shape by the photolithography method.
[0123]
Next, partition walls filling the light emitting layer were formed. A transparent photosensitive resin ("CT-2000L" manufactured by Fuji Film Olin) is applied, and predetermined exposure, development, and post-bake treatment are performed. A rectangular film having a film thickness of 0.4 μm and 75 μm × 225 μm is formed on the ITO transparent electrode. A transparent matrix pattern having a plurality of openings was prepared. The substrate was filled with a resin composition and subjected to fluorination treatment and removal of the resin composition under the same conditions as in Example 1. The contact angles for pure water on the ITO transparent electrode and on the transparent matrix pattern are as follows:
On ITO transparent electrode: 17 °
On transparent matrix pattern: 101 °
Met.
[0124]
Next, the light emitting layer was filled in the partition walls of the substrate. As the light-emitting layer, an electron-transporting 2,5-bis (5-tert-butyl-2-benzoxazolyl) -thiophene [electron-transporting blue light-emitting dye having a fluorescence peak of 450 nm is used. One. Hereinafter, 30% by weight of “BBOT”] is molecularly dispersed in a hole transporting host compound composed of poly-N-vinylcarbazole (molecular weight: 150,000, manufactured by Kanto Chemical Co., Inc., hereinafter referred to as “PVK”). Both were dissolved in a dichloroethane solution so that they could. In the PVK-BBOT dichloroethane solution, another luminescent center forming compound, Nile Red, was dissolved to 0.015 mol%, and the solution was used as an ink to form an opening surrounded by the partition walls by an inkjet method. The portion was filled and dried to form a light emitting layer having a thickness of 200 nm. At this time, each pixel (light emitting layer) was independent, and the solution containing the light emitting material was not mixed in adjacent pixels between the partition walls. Further, Mg: Ag (10: 1) was vacuum-deposited thereon to form a Mg: Ag cathode having a thickness of 200 nm. When a voltage of 18 V is applied to each pixel of the EL element thus manufactured, 480 cd / m.2Uniform white light emission was obtained.
[0125]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to manufacture a highly reliable optical element having pixels with no color mixture or white spots by a simple process with a simple process, and to produce density unevenness in the colored portion. There can be provided an EL element having no unevenness of light emission luminance in a light emitting layer with no color filter and a light emitting layer. Therefore, a liquid crystal element having excellent color display characteristics can be provided at a lower cost by using the color filter.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process diagram of an embodiment of a method for producing an optical element of the present invention.
FIG. 2 is a process diagram of an embodiment of a method for producing an optical element of the present invention.
FIG. 3 is a conceptual diagram of color mixing that occurs in an optical element manufacturing method using an inkjet method.
FIG. 4 is a conceptual diagram of white spots that occur in an optical element manufacturing method using an inkjet method.
FIG. 5 is a schematic view showing an example of the configuration of a plasma generator that can be used in the manufacturing method of the present invention.
FIG. 6 is a schematic view showing another configuration of a plasma generating apparatus that can be used in the manufacturing method of the present invention.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view of an example of an electroluminescence element which is an embodiment of the optical element of the present invention.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view of an example of a color filter that is another embodiment of the optical element of the present invention.
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view of an embodiment of a liquid crystal element of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Support substrate
2 Resin composition layer
3 Bulkhead
4 openings
5 Resin composition
6 Inkjet head
7 Ink
8 pixels
31 Transparent substrate
33 Black Matrix
36 ink
38 White
51 Upper electrode
52 Lower electrode
53 Substrate
54 High frequency electrode
91 Drive board
92 Bulkhead
93 Light emitting layer
94 Transparent electrode
96 metal layers
101 Transparent substrate
102 black matrix
103 Coloring part
104 Protective layer
107 Common electrode
108 Alignment film
109 liquid crystal
111 Counter substrate
112 pixel electrode
113 Alignment film

Claims (6)

支持基板上に複数の画素と隣接する画素間に位置する樹脂組成物からなる隔壁とを少なくとも有する光学素子の製造方法であって、
支持基板上に樹脂組成物からなる隔壁を形成する工程と、
上記隔壁で囲まれた領域に露出した支持基板表面及び隔壁側面に親インク化処理を施す工程と、
上記隔壁が形成された支持基板上の全面にネガ型の感光性樹脂組成物層を形成する工程と、
上記隔壁をマスクとして支持基板の裏面から上記ネガ型の感光性樹脂組成物層を露光することで隔壁に囲まれた領域の感光性樹脂組成物層を露光する工程と、
未露光の感光性樹脂組成物層を除去する工程と、
上記隔壁上面にフッ素化処理を施して上記隔壁上面の撥インク性を向上させる工程と、
上記隔壁に囲まれた領域内の感光性樹脂組成物を除去する工程と、
インクジェット方式により隔壁に囲まれた領域にインクを付与して画素を形成する工程と、
をこの順に有し、
上記隔壁が遮光層であり、
上記フッ素化処理が、少なくともフッ素原子を含有するガスを導入してプラズマ照射を隔壁の表面に行うプラズマ処理であることを特徴とする光学素子の製造方法。
A manufacturing method of an optical element having at least a partition made of a resin composition located between a plurality of pixels and adjacent pixels on a support substrate,
Forming a partition made of a resin composition on a support substrate;
A step of carrying out an ink repellency treatment on the surface of the support substrate and the side wall of the partition wall exposed in the region surrounded by the partition wall;
Forming a negative photosensitive resin composition layer on the entire surface of the support substrate on which the partition walls are formed;
Exposing the photosensitive resin composition layer in a region surrounded by the partition wall by exposing the negative photosensitive resin composition layer from the back surface of the support substrate using the partition wall as a mask;
Removing the unexposed photosensitive resin composition layer;
A step of improving the ink repellency of the partition top provide Reinforced fluorination treatment in the bulkhead upper surface,
Removing the photosensitive resin composition layer in the region surrounded by the partition;
Forming a pixel by applying ink to a region surrounded by a partition wall by an inkjet method;
In this order,
The partition is a light shielding layer,
The method for producing an optical element, wherein the fluorination treatment is a plasma treatment in which a gas containing at least fluorine atoms is introduced to perform plasma irradiation on the surface of the partition wall.
上記隔壁をカーボンブラックを含む樹脂組成物で形成する請求項1に記載の光学素子の製造方法。  The method for producing an optical element according to claim 1, wherein the partition walls are formed of a resin composition containing carbon black. 上記親インク化処理が、アルカリ水溶液による洗浄処理、UV洗浄処理、エキシマ洗浄処理、コロナ放電処理、酸素プラズマ処理のいずれかである請求項1または2に記載の光学素子の製造方法。Said ink-philic treatment, washing treatment with an aqueous alkali solution, UV cleaning, excimer cleaning, corona discharge treatment, method of manufacturing an optical element according to claim 1 or 2 is either an oxygen plasma treatment. 上記インクが少なくとも硬化成分、水、有機溶剤を含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。The ink of at least the curing component, water, method of manufacturing an optical element according to any one of claims 1 to 3 containing an organic solvent. 上記インクが着色剤を含有し、画素が着色部であるカラーフィルタを製造する請求項1〜のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。The manufacturing method of the optical element of any one of Claims 1-4 in which the said ink contains a coloring agent and manufactures the color filter whose pixel is a coloring part. 上記画素が発光層であるエレクトロルミネッセンス素子を製造する請求項1〜のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。The manufacturing method of the optical element of any one of Claims 1-5 which manufactures the electroluminescent element whose said pixel is a light emitting layer.
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