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JP4662316B2 - 交流電動機の巻線切替装置およびその巻線切替システム - Google Patents

交流電動機の巻線切替装置およびその巻線切替システム Download PDF

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JP4662316B2 JP2009547963A JP2009547963A JP4662316B2 JP 4662316 B2 JP4662316 B2 JP 4662316B2 JP 2009547963 A JP2009547963 A JP 2009547963A JP 2009547963 A JP2009547963 A JP 2009547963A JP 4662316 B2 JP4662316 B2 JP 4662316B2
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Description

本発明は、三相交流電動機の巻線を切替えることによって、速度制御範囲を拡大する三相交流電動機の巻線切替装置に関するものであり、車両駆動、工作機械主軸駆動、サーボ装置を含む産業分野を対象とするものである。
インバータで駆動される工作機械の主軸や車両の駆動装置において、低速領域で十分に大きいトルクを得るとともに、高速領域での運転を可能にするための手段として、巻線切替方法が採用されている。(例えば特許文献1参照)
図5は、従来の三相交流電動機の巻線切替装置の一例を示す図である。従来の巻線切替装置について図5に基づいて説明する。
三相交流電動機111は、各相巻線が中間タップ(TU2,TV2,TW2)と各相巻線の巻き始め端子と巻き終り端子がモータ外部に設けてあり、各相巻線の巻き始め端子(TU1,TV1,TW1)がインバータ117に、巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が巻線切替部121の全波整流部122に、中間タップが巻線切替部112の全波整流部113に、各々接続される。全波整流部113の出力は、半導体スイッチ114に接続されるとともに、抵抗器115とコンデンサ116から成るスナバ回路に接続される。ダイオード119,120はスナバ回路から半導体スイッチ114への逆流防止のために挿入される。半導体スイッチ114は、インバータ117の制御部からの信号を受けるドライブ回路118によってオン/オフされる。ここでは、巻線切替部112に関してのみ説明したが、巻線切替部121に関しても同様の原理での接続される。
以上の構成で、三相交流電動機111の運転を行う。低速で十分に大きいトルクを得る場合は、中間タップ(TU2,TV2,TW2)が接続される巻線切替部112の半導体スイッチ114をオフとし、各相巻線の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が接続される巻線切替部121の半導体スイッチ123をオンとする。これにより巻線数を増やすことができ、大きいトルクを発生させることができる。また、高速領域で運転する場合は、三相交流電動機巻線による逆起電力を抑えるために、中間タップ(TU2,TV2,TW2)が接続される巻線切替部112の半導体スイッチ114をオンとし、各相巻線の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が接続される巻線切替部121の半導体スイッチ123をオフとする。
このように、従来の巻線切替装置は、巻線切替部の全波整流部出力を半導体スイッチによってオン/オフし、三相交流電動機の巻線数を速度領域に応じて切替えることで、幅広い出力特性を得ているのである。
特開2003−111492号公報(第6頁、図1)
従来の巻線切替装置は、例えば、低速巻線から高速巻線に巻線を切替えた場合に、モータ巻線TU2‐TU3、TV2‐TV3、 TW2‐TW3に残っている電流が速やかにゼロにならないために、全波整流器122と半導体スイッチ123を介してモータ電流が流れ続ける。これにより本来、全波整流器112と半導体スイッチ114に流れる正弦波電流が乱れる。また、スナバ回路を構成する抵抗器125に電流が流れて正弦波電流が乱れる。
このように、モータ巻線が励磁状態から非励磁状態に遷移する際に、モータ巻線インダクタンスに蓄えられたエネルギーを放出するために瞬時に電流が切替わらず、本来、正弦波であるべきモータ電流が乱れてしまうという問題があった。
この問題は、例えば工作機械主軸駆動装置においては、出力トルクリップル、速度リップルを生じさせ、加工製品の品質に悪影響を与えてしまう。また、モータ電流の乱れにより、電流制御にも悪影響を与えていた。
また、2つに分離された巻線切替部112、121が低速領域と高速領域の運転を別々に司るため、これらを制御する信号も低速巻線制御信号と高速巻線制御信号に分離されている。ところが、ユニット組立て時に低速側に高速側の制御信号、高速側に低速側の制御信号を誤って配線してしまった場合(通常は、このような誤配線をするものではないが)、低速領域の運転時には、所望のトルクを得るために必要な電流が大きく増加し、過電流等の異常運転を引き起こす。また、高速運転時にはモータ各相の誘起電圧が異常に上昇し、モータを駆動するインバータおよび巻線切替装置の電力用半導体スイッチ素子を過電圧破壊させる。また、巻線切替部の電力用半導体スイッチ素子が故障すると単相運転や過電流運転などの異常運転を引き起こす。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、モータ電流の切替えを速くして、正弦波電流の乱れを最小限に抑えるとともに、誤配線や装置故障を検知し、異常運転や装置破壊を未然に防ぐことを可能とする交流電動機の巻線切替装置およびその巻線切替システムを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項1に記載の発明は、可変周波の可変電圧を供給するインバータで駆動する交流電動機の複数の巻線を切替える複数の巻線切替部と、前記巻線切替部を制御するドライブ回路とを備えた巻線切替装置であって、
前記巻線切替部は、前記ドライブ回路からの巻線切替信号に応じて前記複数の巻線を切替える切替スイッチ部と、
正負の直流出力側を前記インバータの正負直流母線にそれぞれ接続されると共に、交流入力側の各相端子を前記交流電動機の各相の巻線切替端子および前記切替スイッチ部の各相端子に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの正負直流出力の間に接続したコンデンサと、
を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の交流電動機の巻線切替装置において、前記切替スイッチ部は、各相の電力用半導体スイッチ素子にそれぞれダイオードを逆並列接続し、前記各相の電力用半導体スイッチ素子のエミッタに互いに共通接続し、前記電力用半導体スイッチ素子のコレクタを前記ダイオードブリッジの各相の交流入力側に接続したことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置請において、前記ダイオードブリッジは各相のダイオードのカソードを互いに共通接続したダイオード部と、各相のダイオードのアノードを互いに共通接続し各相のカソードを前記ダイオード部のアノードに接続した保護ダイオード部からなることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置請において、前記巻線切替部は一端が前記インバータの正側直流母線に接続され他端が前記コンデンサの正側に接続された正側充電抵抗器と、一端がインバータの負側直流母線に接続され他端が前記コンデンサの負側に接続された負側充電抵抗器とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置請において、前記切替スイッチ部を構成する前記電力用半導体スイッチ素子の導通状態を検出する状態検出器と、前記状態検出器の出力信号と前記インバータからのドライブ信号とに基づいて巻線切替部の異常を検出する比較器とを備えることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5記載の交流電動機の巻線切替装置請において、
前記状態検出器は、前記電力用半導体スイッチ素子のすべてが導通状態であること、または前記電力用半導体スイッチ素子のすべてが非導通状態であることを検出することを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5記載の交流電動機の巻線切替装置請において、
前記状態検出器は、絶縁機能を有していることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5記載の交流電動機の巻線切替装置請において、
前記比較器は、排他的論理和回路を備え、前記状態検出器の出力信号と前記ドライブ信号との排他的論理和により前記巻線切替部の異常を検出することを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、交流電動機と、可変周波の可変電圧を供給するインバータと、前記インバータで駆動する前記交流電動機の複数の巻線を切替える複数の巻線切替部と、前記巻線切替部を制御するドライブ回路とを備えた交流電動機の巻線切替システムであって、
前記巻線切替部は、前記ドライブ回路からの巻線切替信号に応じて前記複数の巻線を切替える切替スイッチ部と、
正負の直流出力側を前記インバータの正負直流母線にそれぞれ接続されると共に、交流入力側の各相端子を前記交流電動機の各相の巻線切替端子および前記切替スイッチ部の各相端子に接続されるダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの正負直流出力の間に接続したコンデンサと、
を備えたことを特徴とするものである。
発明によると、モータインダクタンスに蓄えられたエネルギーを放出することができ、瞬時に電流が切替わり、モータ電流波形を乱すことなく即座に交流電動機の巻線を切替えることができる。
また、発明によると、切替スイッチ部の電力用半導体スイッチ素子の導通状態を状態検出器により検出し、状態検出器の出力信号と切替スイッチ部を駆動するドライブ信号とを比較することにより、巻線切替部の誤配線や切替スイッチ部の故障などの異常を検知し、異常運転や装置破壊を未然に防ぐことを可能とする3相交流電動機の巻線切替装置を提供することができる。
また、発明によると、状態検出器が絶縁機能を有しているので、インバータの制御部ならびに主回路部および巻線切替部の動作電位が異なっていても巻線切替部の異常を検出することができる。
本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第1実施例を示す図 本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第1実施例の巻線切替時の動作波形(シミュレーション波形)を示す図 本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第2実施例を示す図 本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第2実施例における状態検出器および比較器の回路構成の一例を示す詳細図 従来の三相交流電動機の巻線切替装置の一例を示す図
1、111 三相交流電動機
2、11、112、121 巻線切替部
3、12 ダイオード部
4、13 切替スイッチ部
5、14 正側充電抵抗器
6、15、115、124 コンデンサ
7、117 インバータ
8、16、118、127 ドライブ回路
9 直流正側母線
10 直流負側母線
17、18 ドライブ信号
19、20 保護ダイオード部
21、22 負側充電抵抗器
23、24 電位固定部
25、27 状態検出器
26、28 比較器
113、122 全波整流部
114、123 半導体スイッチ
116、125 抵抗器
119、120、128、129 ダイオード
251 フォトカプラ
252 プルアップ抵抗器
253 NORゲート254 NANDゲート
255、275 巻線切替部オン状態信号
256、276 *巻線切替部オフ状態信号
261、262 XORゲート
263 ORゲート
264、284 巻線切替部異常信号
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
実際のインバータには様々な機能や手段が内蔵されているが、図には本発明に関係する機能や手段のみを記載し説明することとする。また、以下同一名称には極力同一符号を付け重複説明を省略する。
図1は、本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第1実施例を示す図である。図1において、1は三相交流電動機、2および11は巻線切替部、3および12はダイオード部、4および13は切替スイッチ部、5および14は正側充電抵抗器、6および15はコンデンサ、7はインバータ、8および16はドライブ回路、9は直流正側母線、10は直流負側母線、17および18はドライブ信号、21および22は負側充電抵抗器、23および24は電位固定部である。
インバータ7は、制御部と主回路から構成される。
三相交流電動機1は、各相の巻線に、それぞれ1つの中間タップ(TU2,TV2,TW2)と各相巻線の巻き始め端子(TU1,TV1,TW1)および巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)がモータ外部に設けてある。
三相交流電動機1の各相巻線の巻き始め端子(TU1,TV1,TW1)はインバータ7に、巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)は巻線切替部11に、中間タップ(TU2,TV2,TW2)は巻線切替部2に、各々接続される。
ドライブ回路8は、インバータ7の制御部からドライブ信号17を受信し、巻線切替部2を駆動し、切替スイッチ部4に制御信号を出力する。また、ドライブ回路16は、インバータ7の制御部からドライブ信号18を受信し、巻線切替部11を駆動し、切替スイッチ部13に制御信号を出力する。
ここで先ず、巻線切替部2に関して説明する。
巻線切替部2は、ダイオード部3、切替スイッチ部4、電位固定部23、および保護ダイオード部19から構成される。
ダイオード部3は、3個のダイオードから成り、各ダイオードのカソードは互いに共通接続されている。
切替スイッチ部4は、3個の電力用半導体スイッチ素子とこれにそれぞれ逆並列接続されたダイオードとから成り、各電力用半導体スイッチ素子のコレクタはダイオード部3の各ダイオードのアノードにそれぞれ接続し、各電力用半導体スイッチ素子のエミッタは互いに共通接続されている。
ダイオード部3の各ダイオードのアノードと切替スイッチ部4の各電力用半導体スイッチ素子のコレクタとの各接続点は、各相毎に三相交流電動機1の各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)と各々接続されている。
電位固定部23は、正側充電抵抗器5とコンデンサ6と負側充電抵抗器21から成り、正側充電抵抗器5の一端はインバータ部7の直流正側母線9に接続され、正側充電抵抗器5の他端はコンデンサ6の正側に接続される。コンデンサ6の負側は負側充電抵抗器21の一端に接続され、負側充電抵抗器21の他端は直流負側母線10に接続される。コンデンサ6の正側と充電抵抗器5との接続点はダイオード部3の共通接続されたカソードに接続されている。
保護ダイオード部19は、各ダイオードのアノードがコンデンサ6の負側にそれぞれ接続され、カソードが各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)にそれぞれ接続されている。
ここで電力用半導体スイッチ素子はIGBTの記号を用いているが、電圧・電流に応じて最適な電力用半導体スイッチ素子を用いればよい。
なお、巻線切替部11に関しても、巻線切替部2と全く同様に接続構成されている。
巻線切替部11は、ダイオード部12、切替スイッチ部13、電位固定部24、および保護ダイオード部20から構成される。
ダイオード部12は、3個のダイオードから成り、各ダイオードのカソードは互いに共通接続されている。
切替スイッチ部13は、3個の電力用半導体スイッチ素子とこれにそれぞれ逆並列接続されたダイオードとから成り、各電力用半導体スイッチ素子のコレクタはダイオード部12の各ダイオードのアノードにそれぞれ接続し、各電力用半導体スイッチ素子のエミッタは互いに共通接続されている。
ダイオード部12の各ダイオードのアノードと切替スイッチ部13の各電力用半導体スイッチ素子のコレクタとの各接続点は、各相毎に三相交流電動機1の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)と各々接続されている。
電位固定部24は、正側充電抵抗器14とコンデンサ15と負側充電抵抗器22から成り、正側充電抵抗器14の一端はインバータ部7の直流正側母線9に接続され、充電抵抗器14の他端はコンデンサ15の正側に接続される。コンデンサ15の負側は負側充電抵抗器22の一端に接続され、負側充電抵抗器22の他端は直流負側母線10に接続される。コンデンサ15の正側と正側充電抵抗器14との接続点はダイオード部12の共通接続されたカソードに接続されている。
保護ダイオード部20は、各ダイオードのアノードがコンデンサ15の負側にそれぞれ接続され、カソードが各相巻線の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)にそれぞれ接続されている。
ここで電力用半導体スイッチ素子はIGBTの記号を用いているが、電圧・電流に応じて最適な電力用半導体スイッチ素子を用いればよい。
切替スイッチ部4をオンするときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子すべてにオン信号を出力する。すると、順方向電圧が加わっている電力用半導体スイッチ素子はオンして電流が流れ、逆方向電圧が加わっている電力用半導体スイッチ素子はオフであるが、その電力用半導体スイッチ素子に逆並列接続されているダイオードを電流が流れ、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)が互いに短絡状態となる。
切替スイッチ部4をオフするときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子すべてにオフ信号を出力する。すると、切替スイッチ部4のすべての電力用半導体スイッチ素子がオフになって三相交流電動機1の各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)が開放状態となる。
また、切替スイッチ部13をオンするときは、切替スイッチ部13の電力用半導体スイッチ素子すべてにオン信号を出力する。すると、順方向電圧が加わっている電力用半導体スイッチ素子はオンして電流が流れ、逆方向電圧が加わっている電力用半導体スイッチ素子はオフであるが、その電力用半導体スイッチ素子に逆並列接続されているダイオードを電流が流れ、三相交流電動機1の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が互いに短絡状態となる。
切替スイッチ部13をオフするときは、切替スイッチ部13の電力用半導体スイッチ素子すべてにオフ信号を出力する。すると、切替スイッチ部13のすべての電力用半導体スイッチ素子がオフになって三相交流電動機1の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が開放状態となる。
つぎに、三相交流電動機1の高速運転時の動作を説明する。
この場合、切替スイッチ部4をオンし、切替スイッチ部13をオフとする。これにより、切替スイッチ部4を通して、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)が互いに短絡状態となり、TU1−TU2、TV1-TV2、TW1-TW2で構成されるスター結線となる。
これにより各相巻線の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)を短絡状態とした場合よりインピーダンスが小さくなり三相交流電動機1の逆起電力が抑えられるため、十分な電流を流すことができ、高速運転が可能となる。
また、低速運転の場合、切替スイッチ部13をオンし、切替スイッチ部4をオフとする。これにより、切替スイッチ部13を通して、三相交流電動機1の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)が短絡状態となり、各相巻線が、TU1‐TU3、TV1−TV3、TW1‐TW3で構成されるスター結線となり、低速で十分なトルクを得ることが可能となる。このように運転速度に応じて、切替スイッチ部4、および切替スイッチ部13を制御することで広い出力特性(速度−トルク制御範囲)を得ることができる。
本発明が従来技術と異なる点は、巻線切替部にコンデンサを充電状態で接続することで瞬時に電流を切替える点と、インバータ7の直流負側母線10から保護ダイオード部19、および保護ダイオード部20を介して各相巻線の中間タップ(TU2,TV2,TW2)および各相巻線の巻き終り端子(TU3,TV3,TW3)に各々接続されている点である。
従来の巻線切替方式では、モータ巻線が励磁状態から非励磁状態に遷移する際に、モータインダクタンスに蓄えられたエネルギーを放出するために、瞬時に電流が切替わらずモータ電流が乱れるという問題があったが、本発明の巻線切替方式では、巻線切替部にコンデンサを充電状態で接続することで瞬時に電流が切替わるために、モータ電流波形を乱すことがない。
ここで、巻線切替部にコンデンサを充電状態で接続すると、電流が瞬時に切替わる理由を説明しておく。
巻線切替時にモータ巻線に残っている電流を速やかにゼロにするには、電流減少率をあげればよい。電流減少率di/dtは、(式1)で示すように
di/dt = V/L (式1)
ここで、Vはコンデンサ電圧、Lはモータ巻線インダクタンスである。
コンデンサ電圧Vを高電位に保つことで電流減少率をあげることができ、電流を速やかにゼロにすることができる。
その動作を低速巻線から高速巻線へ遷移させた場合について説明する。
低速巻線から高速巻線へ遷移させる場合は、切替スイッチ部4をオンして、切替スイッチ部13をオフにする。
コンデンサ15は、正側充電抵抗器14と負側充電抵抗器22を介して、インバータ7の直流正側母線9、および直流負側母線10との間に接続され、予め初期充電されている。その状態でモータ巻線を切替えると、即ち、切替スイッチ部13をオフすると、モータインダクタンスに蓄えられたエネルギーはダイオード部12を通してコンデンサ15で吸収される。このとき、コンデンサ15の電圧は初期充電電圧値(直流母線電圧値)より上昇するが、モータ巻線に流れる電流は速やかにゼロとなる。
図2は、本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第1実施例の巻線切替時の動作波形
(シミュレーション波形)を示す図である。図2(a)はコンデンサの電圧波形、図2(b)はモータ巻線に流れる電流波形である。図2(a)において、Aは本発明の方式で初期充電電圧が350Vの場合のコンデンサの電圧波形、Bは従来方式で初期充電がない場合のコンデンサの電圧波形である。また、図2(b)において、Cは本発明の方式で初期充電電圧が350Vの場合のモータ巻線に流れる電流波形、Dは従来方式で初期充電がない場合のモータ巻線に流れる電流波形である。
コンデンサの初期充電電圧を350Vと0Vの場合で比較すると、初期充電電圧が350V時の方が、電流減少率が高く、速やかに、ゼロになっている。
このことより、コンデンサの初期充電の有無でモータ巻線に流れる電流がゼロになるまでの時間が違うことがわかる。
切替スイッチ部4がオフ状態の時は、巻線切替部2にはモータ電流は通電されていないので、切替スイッチ部4オンにすると切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子の共通接続点がモータ中性点となり、三相交流電動機1の巻線TU1‐TU2、TV1‐TV2、TW1‐TW2と、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子およびこれらに逆並列接続されたダイオードを介してモータ電流が流れる。
また、高速巻線から低速巻線へ遷移させた場合についても、全く同様の原理である。
つぎに、高速巻線から低速巻線へ遷移させた場合の動作について説明する。
高速巻線から低速巻線へ遷移させる場合は、切替スイッチ部13をオンして、切替スイッチ部4をオフにする。
コンデンサ6は、正側充電抵抗器5と負側充電抵抗器21を介して、インバータ7の直流正側母線9、および直流負側母線10との間に接続され、予め初期充電されている。その状態でモータ巻線を切替えると、即ち、切替スイッチ部4をオフすると、モータインダクタンスに蓄えられたエネルギーはダイオード部3を通してコンデンサ6で吸収される。このとき、コンデンサ6の電圧は初期充電電圧値(直流母線電圧値)より上昇するが、モータ巻線に流れる電流は速やかにゼロとなる。
また、切替スイッチ部13をオンすることで、切替スイッチ部13の電力用半導体スイッチ素子の共通接続点がモータ中性点となり、三相交流電動機1の巻線TU1‐TU3、
TV1−TV3、TW1‐TW3と、切替スイッチ部13の電力用半導体スイッチ素子
およびこれらに逆並列接続されたダイオードを介してモータ電流が流れる。
以上のような構成で動作させることで、モータ電流波形を乱すことなく即座に三相交流電動機の巻線を切替えることを可能とする三相交流電動機の巻線切替装置を提供することができる。
次に、保護ダイオード部の動作について説明する。
保護ダイオード部19および20は、モータ駆動中に何らかの異常をきたし、前記インバータ7の主回路部がベースブロックされた場合に、モータインダクタンスに起因する還流電流の経路を確保し、インバータ7と巻線切替部2、巻線切替部11を破壊から防ぐ目的で挿入される。
三相交流電動機が通電中に何らかの異常をきたし(例えば、モータロックなど)、インバータ7が主回部をベースブロックさせた場合、保護ダイオード部19、および保護ダイオード部20があると、モータ巻線のインダクタンスに流れていた電流に起因するエネルギーQは、インバータ7の主回路部に設置されている電解コンデンサ(図示せず)、コンデンサ6、およびコンデンサ15を充電することで消費される。
エネルギーQは、(式2)で示すとおりである。
Q = (1/2)・L・i (式2)
ここで、Lはモータ巻線のインダクタンス、iはモータ巻線に流れていた電流である。
以下に具体的にエネルギー経路を説明する。
仮に、U相モータ巻線の中間タップTU2の点において、モータからインバータに向かってモータ電流が流れていた場合を想定する。この場合、中間タップTU2を起点とし、インバータ内部のフリーホイールダイオードを通り、コンデンサ6よりもインピーダンスが低い主回路コンデンサを充電し、直流負側母線10を通り、保護ダイオード部19を介して、中間タップTU2を終点とする閉回路に還流電流が流れる。このとき、保護ダイオード部19が無いと、還流電流の経路を確保できず、モータ巻線に流れていた電流に起因するエネルギーQを吸収できなくなり、インバータ7の直流正側母線電圧値が急激に上昇し、インバータ7や巻線切替部が破壊にいたる。
保護ダイオード部19、および保護ダイオード部20なしで、このような破壊を防止するためには、インバータ7の主回路部、ならびに巻線切替部2および11の耐圧を高くする必要がある。
このような構成で動作させることで、ダイオード部3および12、ならびに切替スイッチ部4および13の耐圧を高くしなくても、モータ異常時の還流電流による装置破壊を防止する三相交流電動機の巻線切替装置を提供することができる。
実施例1では、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップが1個の場合の例を説明しているが、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップが2個以上の場合であっても同様である。
例えば、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップが2個の場合であれば、巻線切替部の数を3個とし、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップが3個の場合であれば、巻線切替部の数を4個とするなど、三相交流電動機1の各相巻線の中間タップの数よりも1つ多い数の巻線切替部を備えれば、三相交流電動機1の各相巻線の巻き終り端子および前記中間タップをそれぞれ適宜切替えることで、巻線切替を行うことができる。
図3は、本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第2実施例を示す図である。図3において、25および27は状態検出器、26および28は比較器であり、255および275は巻線切替部オン状態信号、256および276は*巻線切替部オフ状態信号、264および284は巻線切替部異常信号である。
本実施例が実施例1と異なっている点は、巻線切替部の切替スイッチ部を構成する各電力用半導体スイッチ素子の導通状態を検出する状態検出器と、その検出結果とインバータの制御部から出力されるドライブ信号とに基づいて巻線切替部の異常を検出する比較器を備えている点である。
まず、状態検出器および比較器の動作の概要について説明する。
状態検出器25は、切替スイッチ部4を構成する各電力用半導体スイッチ素子の導通状態を検出して、替スイッチ部4を構成する各電力用半導体スイッチ素子すべてが導通状態のときに(High)となる巻線切替部オン状態信号255、および切替スイッチ部4を構成する各電力用半導体スイッチ素子すべてが非導通状態のときに(Low)となる*巻線切替部オフ状態信号256を比較器26に出力する。
また、状態検出器27は、切替スイッチ部13を構成する電力用半導体スイッチ素子の導通状態を検出して、切替スイッチ部13を構成する各電力用半導体スイッチ素子すべてが導通状態のときに(High)となる巻線切替部オン状態信号275、および切替スイッチ部13を構成する各電力用半導体スイッチ素子すべてが非導通状態のときに(Low)となる*巻線切替部オフ状態信号276を比較器28に出力する。
比較器26は、巻線切替部オン状態信号255、*巻線切替部オフ状態信号256、およびインバータ7の制御部からのドライブ信号17に基づいて巻線切替部異常を検出して巻線切替部異常であれば、巻線切替部異常信号264を(High)にしてインバータ7の制御部に出力する。
また、比較器28は、巻線切替部オン状態信号275、*巻線切替部オフ状態信号276、およびインバータ7の制御部からのドライブ信号18に基づいて巻線切替部異常を検出して巻線切替部異常であれば、巻線切替部異常信号284を(High)にしてインバータ7の制御部に出力する。
インバータ7の制御部は、巻線切替部異常信号264および巻線切替部異常信号284を入力し、どちらか一方でも(High)になったら、異常であると判断して、インバータ7の主回路部を遮断するなど適切な処理を行う。
つぎに、状態検出器および比較器の構成例ならびに動作の詳細について説明する。
図4は、本発明の三相交流電動機の巻線切替装置の第2実施例における状態検出器および比較器の一例を示す詳細図であり、巻線切替部2に関する部分である。
巻線切替部11に関する状態検出器27および比較器28も同様であるので、説明は省略する。
図4において、251はフォトカプラ(3個)、252はプルアップ抵抗器(6個)、253はNOR(否定論理和)ゲート、254はNAND(否定論理積)ゲート、261および262はXOR(排他的論理和)ゲート、263はOR(論理和)ゲートである。
まず、状態検出器25の構成について説明する。
状態検出器25は、3個のフォトカプラ251、6個のプルアップ抵抗器252、3入力のNORゲート253、および3入力のNANDゲート254で構成される。
3個のフォトカプラ231の各発光ダイオードのアノードは、それぞれプルアップ抵抗器232を介して切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のゲートドライブ用電源Vに接続する。
また、3個のフォトカプラ251の各発光ダイオードのカソードは、切替スイッチ部4の各電力用半導体スイッチ素子のコレクタにそれぞれ接続する。
切替スイッチ部4の各電力用半導体スイッチ素子のエミッタは、すべてゲートドライブ用電源のグランドGに接続されているので、ここではとくに、処理する必要はない。
3個のフォトカプラ251の各フォトトランジスタのエミッタは、すべて制御用電源のグランドGに接続する。
3個のフォトカプラ251の各フォトトランジスタのコレクタは、それぞれプルアップ抵抗器252を介して制御用電源Vに接続すると共に、NORゲート253、およびNANDゲート254の各入力端にそれぞれ接続する。
NORゲート253の出力が巻線切替部オン状態信号255であり、NANDゲート254の出力が*巻線切替部オフ状態信号256である。
本実施例では、状態検出器25がフォトカプラ251を使用して、絶縁機能を有しているが、インバータ7の制御部、主回路部、および巻線切替部を同電位で動作させる場合には、状態検出器25が絶縁機能を有する必要はない。
つぎに、状態検出器25の動作について説明する。
切替スイッチ部4の各電力用半導体スイッチ素子がオンして、各電力用半導体スイッチ素子がオンすると、ゲートドライブ用電源Vdからプルアップ抵抗252、フォトカプラ251、電力用半導体素スイッチ素子、ゲートドライブ用電源グランドGの経路で電流が流れ、フォトカプラ251のフォトトランジスタがオンする。すると、NORゲート253、およびNANDゲート254のすべての入力端が(Low)となるので、NORゲート253の出力である巻線切替部オン状態信号255は(High)となり、NANDゲート254の出力である*巻線切替部オフ状態信号256も(High)となる。
また、切替スイッチ部4の各電力用半導体スイッチ素子がオフして、各電力用半導体スイッチ素子がオフすると、フォトカプラ251の発光ダイオードに電流が流れず、フォトカプラ251のフォトトランジスタもオフする。すると、NORゲート253、およびNANDゲート254のすべての入力端が(High)となるので、NORゲート253の出力である巻線切替部オン状態信号255は(Low)となり、NANDゲート254の出力である*巻線切替部オフ状態信号256も(Low)となる。
つぎに、比較器26の構成について説明する。
比較器26は、XORゲート261、XORゲート262、およびORゲート263で構成される。
XORゲート261は、巻線切替部オン状態信号265およびドライブ信号17を入力し、排他的論理和をORゲート263に出力する。
XORゲート262は、*巻線切替部オフ状態信号266およびドライブ信号17を入力し、排他的論理和をORゲート263に出力する。
ORゲート263は、XORゲート261およびXORゲート262の出力信号を入力し、論理和を巻線切替部異常信号264としてインバータ7の制御部に出力する。
つぎに、比較器24の動作について説明する。
XORゲート261は、巻線切替部2が正常な場合、ドライブ信号17が(High)すなわち巻線切替部2がオンのときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが導通状態になっているので、巻線切替部オン状態信号255も(High)となり、ドライブ信号17が(Low)すなわち巻線切替部2がオフのときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが非導通状態になっているので、巻線切替部オン状態信号255も(Low)になるので、排他的論理和が“0”となり、ORゲート263に(Low)信号を出力する。
また、XORゲート261は、巻線切替部2が異常な場合、ドライブ信号17が(High)すなわち巻線切替部2がオンのときに、巻線切替部オン状態信号255が(Low)すなわち切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のいずれかが非導通状態になっていたり、ドライブ信号17が(Low)すなわち巻線切替部2がオフのときに、巻線切替部オン状態信号255が(High)すなわち切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが導通状態になっていたりするので、排他的論理和が“1”となり、ORゲート263に(High)信号を出力する。
XORゲート262は、巻線切替部2が正常な場合、ドライブ信号17が(Low)すなわち巻線切替部2がオフのときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが非導通状態になっているので、*巻線切替部オフ状態信号256が(Low)となり、ドライブ信号17が(High)すなわち巻線切替部2がオンのときは、切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが導通状態になっているので、*巻線切替部オフ状態信号256も(High)になるので、排他的論理和が“0”となり、ORゲート263に(Low)信号を出力する。
また、XORゲート262は、巻線切替部2が異常な場合、ドライブ信号17が(Low)すなわち巻線切替部2がオフのときに、*巻線切替部オフ状態信号256が(High)すなわち切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のいずれかが導通状態になっていたり、ドライブ信号17が(High)すなわち巻線切替部2がオンのときに、*巻線切替部オフ状態信号256が(Low)すなわち切替スイッチ部4の電力用半導体スイッチ素子のすべてが非導通状態になっていたりするので、排他的論理和が“1”となり、ORゲート263に(High)信号を出力する。
ORゲート263は、XORゲート261およびXORゲート262の出力信号のどちらか一方でも(High)になったら、インバータ7の制御部に、巻線切替部異常信号264を(High)にして出力する。
本実施例によると、切替スイッチ部の電力用半導体スイッチ素子の導通状態を状態検出器により検出し、状態検出器の出力信号と切替スイッチ部を駆動するドライブ信号とを比較することにより、巻線切替部の誤配線や切替スイッチ部の故障などの異常を検出することができるので、異常運転や装置破壊を未然に防ぐことを可能とする三相交流電動機の巻線切替装置を提供することができる。
本発明によって広範囲の定出力特性が要求される電動機駆動を実現することができるた
め、工作機械の主軸駆動装置、ならびにハイブリッド自動車や電気自動車などの車両駆動
装置にも適用できる。

Claims (9)

  1. 可変周波の可変電圧を供給するインバータで駆動する交流電動機の複数の巻線を切替える複数の巻線切替部と、前記巻線切替部を制御するドライブ回路とを備えた巻線切替装置であって、
    前記巻線切替部は、前記ドライブ回路からの巻線切替信号に応じて前記複数の巻線を切替える切替スイッチ部と、
    正負の直流出力側を前記インバータの正負直流母線にそれぞれ接続されると共に、交流入力側の各相端子を前記交流電動機の各相の巻線切替端子および前記切替スイッチ部の各相端子に接続されるダイオードブリッジと、
    前記ダイオードブリッジの正負直流出力の間に接続したコンデンサと、
    を備えたことを特徴とする交流電動機の巻線切替装置。
  2. 前記切替スイッチ部は、各相の電力用半導体スイッチ素子にそれぞれダイオードを逆並列接続し、前記各相の電力用半導体スイッチ素子のエミッタに互いに共通接続し、前記電力用半導体スイッチ素子のコレクタを前記ダイオードブリッジの各相の交流入力側に接続したことを特徴とする請求項1記載の交流電動機の巻線切替装置。
  3. 前記ダイオードブリッジは各相のダイオードのカソードを互いに共通接続したダイオード部と、各相のダイオードのアノードを互いに共通接続し各相のカソードを前記ダイオード部のアノードに接続した保護ダイオード部からなることを特徴とする請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置。
  4. 前記巻線切替部は一端が前記インバータの正側直流母線に接続され他端が前記コンデンサの正側に接続された正側充電抵抗器と、一端がインバータの負側直流母線に接続され他端が前記コンデンサの負側に接続された負側充電抵抗器とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置。
  5. 前記切替スイッチ部を構成する前記電力用半導体スイッチ素子の導通状態を検出する状態検出器と、前記状態検出器の出力信号と前記インバータからのドライブ信号とに基づいて巻線切替部の異常を検出する比較器とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の交流電動機の巻線切替装置。
  6. 前記状態検出器は、前記電力用半導体スイッチ素子のすべてが導通状態であること、または前記電力用半導体スイッチ素子のすべてが非導通状態であることを検出することを特徴とする請求項記載の交流電動機の巻線切替装置。
  7. 前記状態検出器は、絶縁機能を有していることを特徴とする請求項記載の交流電動機の巻線切替装置。
  8. 前記比較器は、排他的論理和回路を備え、前記状態検出器の出力信号と前記ドライブ信号との排他的論理和により前記巻線切替部の異常を検出することを特徴とする請求項記載の交流電動機の巻線切替装置。
  9. 交流電動機と、可変周波の可変電圧を供給するインバータと、前記インバータで駆動する前記交流電動機の複数の巻線を切替える複数の巻線切替部と、前記巻線切替部を制御するドライブ回路とを備えた交流電動機の巻線切替システムであって、
    前記巻線切替部は、前記ドライブ回路からの巻線切替信号に応じて前記複数の巻線を切替える切替スイッチ部と、
    正負の直流出力側を前記インバータの正負直流母線にそれぞれ接続されると共に、交流入力側の各相端子を前記交流電動機の各相の巻線切替端子および前記切替スイッチ部の各相端子に接続されるダイオードブリッジと、
    前記ダイオードブリッジの正負直流出力の間に接続したコンデンサと、
    を備えたことを特徴とする交流電動機の巻線切替システム。
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