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JP4661410B2 - 無段変速機 - Google Patents

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JP4661410B2
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Description

本発明は、自動車に適用されて好適な無段変速機に係り、特にトロイダル式無段変速装置にプラネタリギヤ装置を組合せ、トルク循環を利用してトロイダル式無段変速装置の変速比に比して大きな範囲の出力変速比を得ることが可能で、かつ変速比の変更が不要の状態にあっては、トロイダル式無段変速装置のトルク伝達を行わず、プラネタリギヤ装置で変速段を形成することが可能な無段変速機に関する。
従来、トロイダル式無段変速装置を用い、一軸状に各部材を配置した無段変速機が提案されている(特許文献1)。該無段変速機は、トロイダル式無段変速装置(バリエータ)とプラネタリギヤ装置とを組合せて、該トロイダル式無段変速装置の変速回転と入力軸からの入力回転とを合成して、トルク循環を利用して、ギヤニュートラル(GN)を含む自動車の出力回転として適当な正逆変速回転を得る(IVT;infinitely variable transmission)。
該無段変速機は、入力ディスク、出力ディスク及びこれら両ディスクの間に配置されて両ディスクとの接触半径位置を変更し得るローラからなるトロイダル式無段変速装置と、入力側から順に第1、第2、第3のピニオン(スリーステップピニオン)を軸方向に配置したキャリヤを有するプラネタリギヤ機構と、第4、第5のピニオンを軸方向に配置したキャリヤを有する反転ギヤ機構と、第3のピニオンに噛合する第3のサンギヤと反転ギヤ機構の入力側サンギヤとを連結する連結部材と、反転ギヤ機構の出力側サンギヤを停止し得るローブレーキ及びプラネタリギヤの第2のサンギヤ(ハイモード時出力ギヤ)と出力軸との間に介在するハイクラッチからなるロー・ハイ切換え機構と、を備え、これら各部材が、入力軸と出力軸との間に一軸状に配置して構成されている。
これにより、本無段変速機は、ローブレーキを係合すると共にハイクラッチを解放したローモードにあっては、入力軸の回転を直接入力するキャリヤと無段変速装置を介して反転・変速された第1のサンギヤの回転とをプラネタリギヤ機構にて合成して第3のサンギヤに出力し、更に該出力ギヤの回転を連結部材を介して反転ギヤ機構に入力し、該反転ギヤ機構にて回転を反転して出力軸に出力している。ローブレーキを解放すると共にハイクラッチを係合したハイモードにあっては、第2のサンギヤの回転がハイクラッチを介して出力軸に伝達される。
ところで、上述の無段変速機のトロイダル式無段変速装置においては、上記両ディスクとローラとの間のスピンロス、エンドロード圧やローラ押し付け圧を高圧するために生じるオイルポンプのトルク損失、それら高圧となる部分をシールするシール部の摩擦損失、特にハーフトロイダル式を用いた場合はスラスト軸受の摩擦損失、等が生じる。そのため、当該無段変速機は、一般的な有段変速機に比して、変速比の変更が頻繁に必要となる走行状態では総合的に車輌の燃費が良くなるが、変速比の変更が不要な走行状態(例えば高速道路等で殆ど速度が変わらない高速走行する場合等)が長時間継続すると、上述の種々の損失に起因し、総合的に車輌の燃費が悪くなる虞がある。
そこで、上記連結部材の回転を係止自在なオーバードライブブレーキを備え、オーバードライブモードとしてプラネタリギヤ機構だけで変速段を形成するものが提案されている(特許文献2)。このものは、オーバードライブモードにあって、ハイクラッチを係合すると共にODブレーキを係止し、第3のサンギヤの回転を固定することで、プラネタリギヤ機構(第2、第3のピニオン、キャリヤ、第2、第3のサンギヤ)だけで変速段を形成し、つまりトロイダル式無段変速装置を介さずに動力伝達を行うことが可能となっている。これにより、変速比の変更が不要な走行状態にあっても、上述したようなトロイダル式無段変速装置における種々の損失を低減して、搭載される車輌の燃費向上を図っている。
国際公開公報WO 03/100295A1 国際公開公報WO 05/003597A1
一般に、上記無段変速機は、自動車に用いられ、該自動車の発進及び後進時にあっては、ローモード状態となるが、その他の走行状態にあっては、ハイモード状態となる。また、略々一定速度の高速走行等で用いられるオーバードライブモード状態は、そのハイモード状態の中にあって用いられることになる。即ち、本無段変速機は、ローモードに比して、ハイモード及びオーバードライブモードの使用時間が圧倒的に長い。
しかしながら、上述の無段変速機にあっては、オーバードライブモードであってもハイモード時と同じギヤ(第2のサンギヤ)を出力ギヤとしている。そのため、ハイモードからオーバードライブモードに切換えたとしても、ローモードを除く走行中の多くの時間は、スリーステップピニオン及び出力ギヤの歯面や軸受等に負荷が生じることになり、それらの歯面や軸受等の耐久性向上の妨げとなり、即ち無段変速機の耐久性向上の妨げとなるという問題がある。また反対に、耐久性を向上するためには、部材の厚みを増す等の対処が必要になり、無段変速機のコンパクト化の妨げになるという問題がある。
そこで本発明は、オーバードライブモード時とハイモード時とで異なるギヤを介してトルク出力することを可能とし、もって耐久性の向上やコンパクト化を図ることが可能な無段変速機を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1乃至図8参照)、入力軸(2)と、トロイダル式無段変速装置(10)と、プラネタリギヤ機構(20)と、反転ギヤ機構(30)と、ロー係合要素(L)とハイ係合要素(H)とを有して前記ロー係合要素(L)と前記ハイ係合要素(H)との係合状態によってローモードとハイモードとを切換えし得るロー・ハイ切換え機構(40)と、係合することによりオーバードライブモードを形成するオーバードライブ係合要素(OD)と、出力軸(3)と、を備え、
前記ローモード時にあっては、前記入力軸(2)の回転と前記トロイダル式無段変速装置(10)の無段変速回転(Vout)とを、前記プラネタリギヤ機構(20)で回転合成すると共に前記反転ギヤ機構(30)で反転して出力軸(3)に伝達し、
前記ハイモード時にあっては、前記入力軸(2)の回転と前記トロイダル式無段変速装置(10)の無段変速回転(Vout)とを、前記プラネタリギヤ機構(20)で回転合成して前記ハイ係合要素(H)を介して前記出力軸(3)に伝達し、
前記オーバードライブモード時にあっては、前記入力軸(2)の回転を、前記プラネタリギヤ機構(20)で形成する変速段で変速して前記ハイ係合要素(H)を介して前記出力軸(3)に伝達してなる、無段変速機(1)において、
前記プラネタリギヤ機構(20)を、
連結された第1及び第2のピニオン(P1,P2)を軸支する第1のキャリヤ(C1)と、前記トロイダル式無段変速装置(10)の出力ディスク(12)に連結されると共に前記第1のピニオン(P1)に噛合する第1のサンギヤ(S1)と、前記第2のピニオン(P2)に噛合すると共に前記ハイ係合要素(H)に接続される第2のサンギヤ(S2)と、を有するステップピニオン部(21)と、
前記第1のキャリヤ(C1)に連結される第1のリングギヤ(R3)と、前記第2のサンギヤ(S2)に連結されると共に前記ハイ係合要素(H)に接続される第3のサンギヤ(S3)と、前記第1のリングギヤ(R3)及び前記第3のサンギヤ(S3)に噛合する第3のピニオン(P3)を軸支すると共に前記反転ギヤ機構(30)に連結される第2のキャリヤ(C3)と、を有するプラネタリギヤ部(22)と、で構成し、
前記ハイモード時にあっては、前記ステップピニオン部(21)で前記回転合成を行うと共に、前記第2のサンギヤ(S2)を介して前記出力軸(3)にトルク出力を行い、
前記オーバードライブモード時にあっては、前記プラネタリギヤ部(22)で変速段を形成すると共に、前記第3のサンギヤ(S3)を介して前記出力軸(3)にトルク出力を行う、
ことを特徴とする無段変速機(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図1乃至図6参照)、前記オーバードライブ係合要素(OD)は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第2のキャリヤ(C3)の回転を固定するオーバードライブブレーキである、
ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図1乃至図6参照)、前記第2のキャリヤ(C3)と前記反転ギヤ機構(30)とを接続する第1の接続部材(50)を備え、
前記オーバードライブ係合要素(OD)は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第1の接続部材(50)の回転を固定するオーバードライブブレーキである、
ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図1及び図2参照)、前記ロー係合要素(L)は、ロークラッチからなり、
前記反転ギヤ機構(30)は、回転が常時固定される第2のリングギヤ(R4)と、前記ロークラッチ(L)の係合により前記出力軸(3)に接続される第4のサンギヤ(S4)と、該第2のリングギヤ(R4)及び該第4のサンギヤ(S4)に噛合する2つのピニオン(P4,P5)を軸支すると共に前記第1の接続部材(50)に接続される第3のキャリヤ(C4)と、を有するダブルピニオンプラネタリギヤ(31)からなる、
ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機(1)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図3及び図4参照)、前記ロー係合要素(L)は、ローブレーキからなり、
前記反転ギヤ機構(30)は、前記ローブレーキ(L)の係合により回転が固定される第2のリングギヤ(R4)と、前記出力軸(3)に接続される第4のサンギヤ(S4)と、該第2のリングギヤ(R4)及び該第4のサンギヤ(S4)に噛合する2つのピニオン(P4,P5)を軸支すると共に前記第1の接続部材(50)に接続される第3のキャリヤ(C4)と、を有するダブルピニオンプラネタリギヤ(31)からなる、
ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機(1)にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図5及び図6参照)、前記ロー係合要素(L)は、ロークラッチからなり、
前記反転ギヤ機構(30)は、前記第1の接続部材(50)に接続される第2のリングギヤ(R4)と、前記ロークラッチ(L)の係合により前記出力軸(3)に接続される第4のサンギヤ(S4)と、該第2のリングギヤ(R4)及び該第4のサンギヤ(S4)に噛合する1つのピニオン(P4)を軸支すると共に回転が常時固定される第3のキャリヤ(C4)と、を有するシングルピニオンプラネタリギヤ(32)からなる、
ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機(1)にある。
請求項7に係る本発明は(例えば図7及び図8参照)、前記反転ギヤ機構(30)と前記ロー係合要素(L)とを接続する第2の接続部材(51)を備え、
前記オーバードライブ係合要素(OD)は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第2の接続部材(51)の回転を固定するオーバードライブブレーキであり、
前記ロー係合要素(L)は、ロークラッチからなり、
前記反転ギヤ機構(30)は、回転が常時固定される回転固定要素(例えばR4)と、前記第2の接続部材(51)に接続される第1回転要素(例えばS4)と、前記第2のキャリヤ(C3)に接続される第2回転要素(例えばC4)と、を有する反転プラネタリギヤ(例えば31)からなる、
ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機(1)にある。
請求項8に係る本発明は(例えば図7及び図8参照)、前記反転プラネタリギヤは、前記回転固定要素が第2のリングギヤ(R4)で、前記第1回転要素が第2の接続部材(51)に接続される第4のサンギヤ(S4)で、前記第2回転要素が該第2のリングギヤ(R4)及び該第4のサンギヤ(S4)に噛合する2つのピニオン(P4,P5)を軸支すると共に前記第2のキャリヤ(C3)に接続される第3のキャリヤ(C4)で、構成されるダブルピニオンプラネタリギヤ(31)からなる、
ことを特徴とする請求項7記載の無段変速機(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、プラネタリギヤ機構により変速段を形成するオーバードライブモードを備えることで、無段変速装置における損失を低減することができるものでありながら、ハイモード時にあっては、ステップピニオン部で回転合成を行うと共に第2のサンギヤを介して出力軸にトルク出力を行い、オーバードライブモード時にあっては、プラネタリギヤ部で変速段を形成すると共に第3のサンギヤを介して出力軸にトルク出力を行うので、ハイモードとオーバードライブモードとで異なるギヤを出力ギヤとすることができ、ステップピニオン部及びプラネタリギヤ部の歯面や軸受等における負荷、特に出力ギヤ(第2のサンギヤ及び第3のサンギヤ)の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。これにより、無段変速機の耐久性の向上やコンパクト化を可能とすることができる。
請求項2に係る本発明によると、オーバードライブブレーキは、オーバードライブモード時に係合することで第2のキャリヤの回転を固定するので、プラネタリギヤ部だけでオーバードライブモードの変速段を形成することができる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
請求項3に係る本発明によると、オーバードライブブレーキは、オーバードライブモード時に係合することでプラネタリギヤ部と反転ギヤ機構とを接続する第1の接続部材の回転を固定するので、プラネタリギヤ部の第2のキャリヤを固定することができ、該プラネタリギヤ部だけでオーバードライブモードの変速段を形成することができる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
請求項4に係る本発明によると、反転ギヤ機構は、回転が常時固定される第2のリングギヤと、ロークラッチの係合により出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に第1の接続部材に接続される第3のキャリヤと、を有するダブルピニオンプラネタリギヤからなるので、ロークラッチが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤに入力される回転を反転して出力軸に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチの解放により第4のサンギヤを停止状態にすることができ、第2のキャリヤの回転の固定を可能とすることができる。
請求項5に係る本発明によると、反転ギヤ機構は、ローブレーキの係合により回転が固定される第2のリングギヤと、出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に第1の接続部材に接続される第3のキャリヤと、を有するダブルピニオンプラネタリギヤからなるので、ローブレーキが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤに入力される回転を反転して出力軸に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキが係合したオーバードライブ時にあっては、ローブレーキの解放により第2のリングギヤを空転させることができ、第2のキャリヤの回転の固定を可能とすることができる。
請求項6に係る本発明によると、反転ギヤ機構は、第1の接続部材に接続される第2のリングギヤと、ロークラッチの係合により出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する1つのピニオンを軸支すると共に回転が常時固定される第3のキャリヤと、を有するシングルピニオンプラネタリギヤからなるので、ロークラッチが係合したローモード時にあっては、第2のリングギヤに入力される回転を反転して出力軸に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチの解放により第4のサンギヤを停止状態にすることができ、第2のキャリヤの回転の固定を可能とすることができる。
請求項7に係る本発明によると、オーバードライブブレーキは、オーバードライブモード時に係合することで反転ギヤ機構とロー係合要素とを接続する第2の接続部材の回転を固定し、反転ギヤ機構が、回転が常時固定される回転固定要素と、第2の接続部材に接続される第1回転要素と、第2のキャリヤに接続される第2回転要素と、を有する反転プラネタリギヤからなるので、反転プラネタリギヤを介してプラネタリギヤ部の第2のキャリヤを固定することができ、該プラネタリギヤ部だけでオーバードライブモードの変速段を形成することができる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
請求項8に係る本発明によると、反転プラネタリギヤは、回転が常時固定される第2のリングギヤと、第2の接続部材に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に第2のキャリヤに接続される第3のキャリヤと、で構成されるダブルピニオンプラネタリギヤからなるので、ロークラッチが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤに入力される回転を反転して出力軸に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチの解放により第4のサンギヤの回転の固定を可能にすることができ、第2のキャリヤの回転の固定を可能とすることができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る第1の実施の形態を図1及び図2に沿って説明する。図1は第1の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図、図2は第1の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。なお、図1(a)〜(c)において、太線部分はトルク伝達する伝達経路を示すものである。
第1の実施の形態に係る無段変速機(IVT)1は、図1に示すように、ミッションケース5内における一軸上にあって、入力側から出力側へ順に、入力軸2と、無段変速装置(バリエータ)10と、プラネタリギヤ機構20と、反転ギヤ機構30と、オーバードライブ係合要素ODと、ロー・ハイ切換え機構40と、出力軸3とを備えて構成されている。
無段変速装置10は、図1(a)乃至(c)に示すように、フルトロイダル式無段変速装置からなり、入力軸2上に連結された入力ディスク11Aと、後述のフロントキャリヤCを介して入力軸2に連結された入力ディスク11Bと、中空軸(スリーブ軸)16に連結された出力ディスク12と、2個の入力ディスク11A,11B及び1個の出力ディスク12の間に挟持されるパワーローラ14A,14Bと、を有する。入力ディスク11A,11B及び出力ディスク12は、それぞれ対向するように円形の一部を形成する円弧状の凹溝11a,12aを有しており、2列のパワーローラを挟んでダブルキャビティ13A,13Bを構成して、入力ディスク同士のスラスト力を打消す構成からなる。
パワーローラ14A,14Bは、環状のダブルキャビティ13A,13Bにおける周方向の略々均等な位置に複数個(例えば1つのキャビティに3個)配置されており、不図示の球面軸受、レバー等からなるリンク機構を油圧制御により押圧駆動される。また、入力ディスク11A,11Bは、例えばL字状のブロックと該ブロック上に設置された油圧ピストンとにより閉ループ的に押圧され、パワーローラ14A,14Bを挟持すると共に、その挟持圧が油圧により制御される。そして、上記リンク機構の押圧制御と入力ディスク11A,11Bの挟持圧とにより、パワーローラ14A,14Bが自律的に傾斜することで、入力ディスク11A,11Bと出力ディスク12との接触半径が変更されて、無段に連続して変速する。なお、本バリエータ10にあっては、入力ディスク11A,11Bに対して出力ディスク12が反転するので、速度比は−(マイナス)になる。
プラネタリギヤ機構20は、大まかにステップピニオン部21とプラネタリギヤ部22とを有して構成されている。そのうちのステップピニオン部21は、2個のピニオンP1,P2(第1のピニオン、第2のピニオン)を有する第1のキャリヤC1(C2)と、ピニオンP1に噛合する第1のサンギヤS1と、ピニオンP2に噛合する第2のサンギヤS2とを有している。それらピニオンP1,P2は、共通のピニオンシャフトに回転自在に軸支される一体構造からなり、いわゆるステップピニオンを形成している。これらピニオンP1,P2を軸支する第1のキャリヤC1は、上記プラネタリギヤ部22の第1のリングギヤR3に連結していると共に、入力軸2に連結されており、更に、後側の入力ディスク11Bに連結されている。つまり入力ディスク11A,11B、第1のキャリヤC1、第1のリングギヤR3には、エンジン(不図示)等の回転がそのまま伝達される。なお、本無段変速機1は、詳しくは後述するようにギヤニュートラル状態を得ることができるので、トルクコンバータ等を設ける必要はなく、入力軸2に直接エンジン等を接続することができる。
上記第1のサンギヤS1は、上記中空軸16を介して出力ディスク12に接続されており、入力軸12の回転がバリエータ10により無段変速されたバリエータ出力回転Voutが伝達される。上記第2のサンギヤS2は、上記プラネタリギヤ部22の第3のサンギヤS3に接続されていると共に、ロー・ハイ切換え機構40のハイクラッチHに接続されており、該ハイクラッチHを介して出力軸3に接続される。
なお、本無段変速機1においては、第1及び第2のピニオンP1,P2の歯数をZP1、ZP2、第1及び第2のサンギヤS1,S2の歯数をZS1、ZS2としたときの歯数比(ZS1/ZP1)×(ZP2/ZS2)を1以上として、ハイモード時の出力回転OutH(即ち第2のサンギヤS2の回転)とバリエータ出力回転Vout(即ち第1のサンギヤS1の回転)とが異なるように構成され、バリエータ出力回転Voutが増速されて出力回転OutHとなるが(図2参照)、反対にバリエータ出力回転が減速されて出力回転となるように構成してもよく、更には、上記歯数比(ZS1/ZP1)×(ZP2/ZS2)を同じに構成し、出力回転とバリエータ出力回転とが同じになるようにしてもよい。
一方、上記プラネタリギヤ部22は、上記第1のリングギヤR3と、ピニオンP3を軸支する第2のキャリヤC3と、第3のサンギヤS3とを有するシングルピニオンプラネタリギヤからなる。該第1のリングギヤR3は、上述のように第1のキャリヤC1を介して入力軸2に接続されており、該第3のサンギヤS3は、上記第2のサンギヤS2に連結されている。上記第2のキャリヤC3は、第1の接続部材50を介して後述の反転ギヤ機構30の第3のキャリヤC4に接続されている。
上記オーバードライブ係合要素ODは、第1の接続部材50の外周側に配置されて該第1の接続部材に接続されたブレーキ(以下、「オーバードライブブレーキ」とする)で構成されている。該オーバードライブブレーキODは、該第1の接続部材50の回転をミッションケース5に対して固定自在となっており、つまり第2のキャリヤC3と第3のキャリヤC4との回転を固定し得るようになっている。
反転ギヤ機構30は、第2のリングギヤR4と、互いに噛合する2個のピニオン(第4及び第5のピニオンP4,P5)を軸支する第3のキャリヤC4と、第4のサンギヤS4とを有するダブルピニオンプラネタリギヤ31からなる。該第3のキャリヤC4は、上記第1の接続部材50に接続されて、上記第2のキャリヤC3に接続されていると共に、第2のリングギヤR4に噛合する第4のピニオンP4と、第4のサンギヤS4に噛合する第5のピニオンP5とを軸支している。該第2のリングギヤR4は、ミッションケース5に接続されており、常時回転が固定されている。そして、該第4のサンギヤS4は、第2の接続部材51に接続されており、該第2の接続部材51がロー・ハイ切換え機構40のロークラッチLに接続されて、つまり第4のサンギヤS4は、第2の接続部材51及びロークラッチLを介して出力軸3に接続される。
なお、本無段変速機1は、主に自動車等に用いられ、出力軸3がディファレンシャル装置(不図示)を介して駆動車輪に接続されており、バリエータ10等により反転された出力軸3の回転は、該ディファレンシャル装置によって再度反転されるように構成されている。
ついで、上記無段変速機1の作用について図1及び図2に沿って説明する。
例えば無段変速機1を搭載した車輌の発進時又は後進時においては、不図示のシフトレバーや油圧制御装置による油圧制御に基づきロー・ハイ切換え機構40及びオーバードライブブレーキODが制御されて、ハイクラッチH及びオーバードライブブレーキODが解放されると共にロークラッチLが係合され、無段変速機1はローモード状態にされる。すると、図1(a)及び図2に示すように、エンジン出力軸に連結している入力軸2の回転が、バリエータ10の入力ディスク11A,11B、ステップピニオン部21の第1のキャリヤC1、及びプラネタリギヤ部22の第1のリングギヤR3に伝達される。このうち入力ディスク11A,11Bに入力された入力軸2の回転はバリエータ10で変速され、出力ディスク12よりバリエータ出力回転Voutが出力されて、第1のサンギヤS1に入力される。
第1のサンギヤS1にバリエータ出力回転Voutが入力されると、ステップピニオン部21において、入力軸2の回転とバリエータ出力回転Voutとが(1次的な)トルク循環により合成され、ギヤ比に基づき、バリエータ出力回転Voutより僅かな増速回転として第2のサンギヤS2から出力され、第3のサンギヤS3に入力される。すると、プラネタリギヤ部22においては、第1のリングギヤR3に入力される入力軸2の回転と第3のサンギヤS3の上記増速回転とが(2次的な)トルク循環により合成されて、第2のキャリヤC3より出力される。この第2のキャリヤC3の出力回転(プラネタリギヤ機構20の出力回転)は、バリエータ10の変速比の幅に応じて、減速の逆転回転からニュートラル位置(GNポイント)を介して減速の正転回転までの幅に変速された出力回転となる。
この第2のキャリヤC3の出力回転は、第1の接続部材50を介して反転ギヤ機構30のダブルピニオンプラネタリギヤ31の第3のキャリヤC4に入力される。該第3のキャリヤC4に入力された回転は、ケース5に固定された第2のリングギヤR4を介して反転され、第4のサンギヤS4より出力される。そして、この第4のサンギヤS4の出力回転OutLは、ローモード状態の出力回転として、第2の接続部材51及びロークラッチLを介して出力軸3に出力される。
以上のような伝達経路を形成するローモード時においては、バリエータ出力回転Vout(バリエータ10の変速比)が、図2中の一点鎖線で示すギヤニュートラル状態GNである際に、第2のキャリヤC3の回転がニュートラル状態となり、反転ギヤ機構30において反転された回転、つまりローモード時の出力回転OutLがニュートラル状態となる。上述したように、この状態においては、エンジン回転数(入力軸2の回転)と出力軸3の回転とが無関係となるので、例えば走行レンジに切換える際にバリエータ10の変速比をギヤニュートラル状態GNに合せた後にロークラッチLを係合することで、回転数差を吸収することが不要であり、トルクコンバータ等の回転数差を吸収する装置を設ける必要がない。
ここで、例えば不図示のシフトレバーがリバース(R)レンジであって、このギヤニュートラル状態GNより例えば車速やアクセル開度に応じてバリエータ10の変速比を大きくしていくと(図2中のバリエータ出力回転Voutを下方側にシフトしていくと)、出力軸3の出力回転OutLは、正転回転側に増速していき、ディファレンシャル装置で反転されて、つまり後進側に増速されていく。
また反対に、例えば不図示のシフトレバーがドライブ(D)レンジであって、ギヤニュートラル状態GNより例えば車速やアクセル開度に応じてバリエータ10の変速比を小さくしていくと(図2中のバリエータ出力回転Voutを上方側にシフトしていくと)、出力軸3の出力回転OutLは、反転回転側に増速していき、ディファレンシャル装置で反転されて、つまり前進側に増速されていく。
つづいて、上述のローモード状態で出力軸3の出力回転OutLが増速されていき(バリエータ10の変速比が小さくされていき)、図2中の破線で示すシンクチェンジSCの変速比に達して例えば車速やアクセル開度に応じて変速判断がなされると、不図示の油圧制御装置による油圧制御に基づきロー・ハイ切換え機構40及びオーバードライブブレーキODが制御されて、ロークラッチL及びオーバードライブブレーキODが解放されると共にハイクラッチHが係合され、無段変速機1はハイモード状態にされる。
すると、図1(b)及び図2に示すように、このハイモード状態においても同様に、入力軸2の回転がバリエータ10の入力ディスク11A,11B、及びステップピニオン部21の第1のキャリヤC1に伝達され、出力ディスク12よりバリエータ出力回転Voutが出力されて、第1のサンギヤS1に入力される。第1のサンギヤS1にバリエータ出力回転Voutが入力されると、ステップピニオン部21において、入力軸2の回転とバリエータ出力回転Voutとがトルク循環により合成され、ギヤ比に基づき、バリエータ出力回転Voutより僅かな増速回転として第2のサンギヤS2から出力される。そして、この第2のサンギヤS2の出力回転OutHは、ハイモード状態の出力回転として、ハイクラッチHを介して出力軸3に出力される。
上記シンクチェンジSC時におけるローモード状態とハイモード状態との切換えにおいては、バリエータ10の変速比(バリエータ出力回転Vout)が最も小さくなる同じ変速比で切換えが行われるように各ギヤのギヤ比が設定されている。つまりローモード状態においては、バリエータ10の変速比が小さく変速されていくと出力回転OutLが増速され、シンクチェンジSCを境に、ハイモード状態においては、反対にバリエータ10の変速比が大きく変速されていくと出力回転OutHが増速されていく。
なお、上記ハイモード時においては、第2のサンギヤS2の出力回転OutHが第3のサンギヤS3に入力され、また、入力軸2の回転が第1のリングギヤR3に入力されるため、第2のキャリヤC3及び第3のキャリヤC4がローモード時と同様に回転されるが、ロークラッチLが解放されているので、第4のサンギヤS4が空転する。そのため、プラネタリギヤ部22及び反転ギヤ機構30のダブルピニオンプラネタリギヤ31において、トルク伝達は行われない。
ついで、例えば上述のハイモード状態で不図示の制御部により略々一定速度の高速走行が所定時間継続する等の条件が判断されると、不図示の油圧制御装置による油圧制御に基づきロー・ハイ切換え機構40、オーバードライブブレーキOD、及びバリエータ10が制御されて、ロークラッチLの解放とハイクラッチHの係合とが維持されつつ、バリエータ10の変速比が上記ギヤニュートラルGNと同じ変速比に制御されると共にオーバードライブブレーキODが係止されて、無段変速機1はオーバードライブモード状態にされる。
すると、図1(c)及び図2に示すように、入力軸2の回転がステップピニオン部21の第1のキャリヤC1を介してプラネタリギヤ部22の第1のリングギヤR3に伝達され、オーバードライブブレーキODの係止により第1の接続部材50及び第2のキャリヤC3の回転が固定される。これにより、プラネタリギヤ部22により変速段を形成し、第3のサンギヤS3よりオーバードライブモード状態としての出力回転OutODが出力され、ハイクラッチHを介して出力軸3に出力される。
ところで、一般にトルク伝達する伝達系路上にギヤ同士の噛合(噛合い)箇所が多いことは、伝達効率の低下を招く虞がある。例えば無段変速機の無段変速装置を介さずにギヤだけで変速段を形成する際、特開2004−176890号の無段変速機のように伝達経路を形成すると、トルク伝達するギヤ同士の噛合(噛合い)箇所が4箇所となってしまう。しかしながら、本無段変速機1においては、このオーバードライブモード時にギヤだけで変速段を形成する伝達経路が、第1のリングギヤR3と第3のピニオンP3との噛合と、該第3のピニオンP3と第3のサンギヤS3との噛合と、の2箇所だけであるので、伝達効率として良いといえる。
なお、上述のハイモード状態からオーバードライブモード状態に切換える際は、オーバードライブブレーキODを係止するため、第2のキャリヤC3の回転が停止していることが好ましい。このため、バリエータ10の変速比を上記ギヤニュートラルGNと同じ変速比に制御して、第2のキャリヤC3の回転を停止状態に制御した後、オーバードライブブレーキODを係止する。この際は、エンジンに車速に応じた回転数指令を出力してバリエータ10の変速比の変更に対応してもよく、また、バリエータ10の変速比がオーバードライブ状態(ギヤニュートラルGN)の変速比になったことを、オーバードライブモード状態に変更する判断の条件の一つとしておいてもよい。
また、上記オーバードライブモード時においては、入力ディスク11A,11Bに入力軸2の回転が入力されるが、バリエータ10を挟持せずにパワーローラ14A,14Bを押圧しないため、パワーローラ14A,14Bが空転状態とされる。また、第3のサンギヤS3の回転が第2のサンギヤS2に入力され、第1及び第2のピニオンP1,P2を介して第1のサンギヤS1及び出力ディスク12が連れ回るが、空転状態とされる。そのため、バリエータ10及びステップピニオン部21においては、トルク伝達は行われない。また、第3のキャリヤC4の回転も第1の接続部材50の係止により固定され、第2のリングギヤR4も固定されているため、第4のサンギヤS4も回転が固定されるが、反転ギヤ機構30のダブルピニオンプラネタリギヤ31においても、トルク伝達は行われない。
以上説明した本発明に係る無段変速機1によると、プラネタリギヤ機構20により変速段を形成するオーバードライブモードを備えることで、バリエータ10における損失を低減することができるものでありながら、ローモードに比して圧倒的に使用時間の長いハイモード及びオーバードライブモードであって、ハイモード時にあっては、ステップピニオン部21で回転合成を行うと共に第2のサンギヤS2を介して出力軸3にトルク出力を行い、オーバードライブモード時にあっては、プラネタリギヤ部22で変速段を形成すると共に第3のサンギヤを介して出力軸3にトルク出力を行うので、ハイモードとオーバードライブモードとで異なるギヤを出力ギヤとすることができ、ステップピニオン部21及びプラネタリギヤ部22の歯面や軸受等における負荷、特に出力ギヤ(第2のサンギヤS2及び第3のサンギヤS3)の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。これにより、無段変速機1の耐久性の向上やコンパクト化を可能とすることができる。
また、オーバードライブブレーキODが、プラネタリギヤ部22と反転ギヤ機構30とを接続する第1の接続部材50の回転を固定するので、プラネタリギヤ部22の第2のキャリヤC3を固定することができ、該プラネタリギヤ部22だけでオーバードライブモードの変速段を形成することが可能となる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部21でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部21の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
また、反転ギヤ機構30は、回転が常時固定される第2のリングギヤR4と、ロークラッチLの係合により出力軸3に接続される第4のサンギヤS4と、該第2のリングギヤR4及び該第4のサンギヤS4に噛合する2つのピニオンP4,P5を軸支すると共に第1の接続部材50に接続される第3のキャリヤC4と、を有するダブルピニオンプラネタリギヤ31からなるので、ロークラッチLが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤC4に入力される回転を反転して出力軸3に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキODが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチLの解放により第4のサンギヤS4と出力軸3との動力伝達を断つことで、第4のサンギヤS4を停止状態にすることができ、第2のキャリヤC3の回転の固定を可能とすることができる。
<第2の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第2の実施の形態について図3及び図4に沿って説明する。図3は第2の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図、図4は第2の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。なお、図3(a)〜(c)において、太線部分はトルク伝達する伝達経路を示すものである。また、本第2の実施の形態においては、一部変更を除き、第1の実施の形態と同様な部分に同符号を付して、その説明を省略する。
本第2の実施の形態に係る無段変速機1は、図3に示すように、上記第1の実施の形態に係る無段変速機1に比して、第4のサンギヤS4と出力軸3との間に介在するロークラッチL(図1参照)をなくし、第2のリングギヤR4をミッションケース5に対して係止自在なローブレーキLに変更したものである。
これにより、図4に示すように、ハイモード状態及びオーバードライブモード状態において、第4のサンギヤS4には、ハイモードの出力回転OutH及びオーバードライブモードの出力回転OutODが入力され、また、第3のキャリヤC4には、第3のサンギヤS3の回転(OutH,OutOD)と第1のリングギヤR3の回転(入力軸2の回転)とに基づく第2のキャリヤC3の回転が入力されるが、ローブレーキLの解放により第2のリングギヤR4が空転することになる。このため、上記第1の実施の形態と同様に、図3に示すように、ハイモード状態では、プラネタリギヤ部22と反転ギヤ機構30とでトルク伝達は行われず、また、オーバードライブモード状態では、ステップピニオン部21と反転ギヤ機構30とでトルク伝達は行われない。
なお、第2の実施の形態に係る無段変速機1においては、これ以外の構成及び作用が第1の実施の形態に係る無段変速機1と同様であるので、その説明を省略する。
以上説明した本発明に係る無段変速機1によると、プラネタリギヤ機構20により変速段を形成するオーバードライブモードを備えることで、バリエータ10における損失を低減することができるものでありながら、ローモードに比して圧倒的に使用時間の長いハイモード及びオーバードライブモードであって、ハイモード時にあっては、ステップピニオン部21で回転合成を行うと共に第2のサンギヤS2を介して出力軸3にトルク出力を行い、オーバードライブモード時にあっては、プラネタリギヤ部22で変速段を形成すると共に第3のサンギヤを介して出力軸3にトルク出力を行うので、ハイモードとオーバードライブモードとで異なるギヤを出力ギヤとすることができ、ステップピニオン部21及びプラネタリギヤ部22の歯面や軸受等における負荷、特に出力ギヤ(第2のサンギヤS2及び第3のサンギヤS3)の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。これにより、無段変速機1の耐久性の向上やコンパクト化を可能とすることができる。
また、オーバードライブブレーキODが、プラネタリギヤ部22と反転ギヤ機構30とを接続する第1の接続部材50の回転を固定するので、プラネタリギヤ部22の第2のキャリヤC3を固定することができ、該プラネタリギヤ部22だけでオーバードライブモードの変速段を形成することが可能となる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部21でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部21の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
また、反転ギヤ機構30は、ローブレーキLの係合により回転が固定される第2のリングギヤR4と、出力軸3に接続される第4のサンギヤS4と、該第2のリングギヤR4及び該第4のサンギヤS4に噛合する2つのピニオンP4,P5を軸支すると共に第1の接続部材50に接続される第3のキャリヤC4と、を有するダブルピニオンプラネタリギヤ31からなるので、ローブレーキLが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤC4に入力される回転を反転して出力軸3に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキODが係合したオーバードライブ時にあっては、ローブレーキLの解放により第2のリングギヤR4を空転させることができ、第2のキャリヤC3の回転の固定を可能とすることができる。
<第3の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第3の実施の形態について図5及び図6に沿って説明する。図5は第3の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図、図6は第3の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。なお、図5(a)〜(c)において、太線部分はトルク伝達する伝達経路を示すものである。また、本第3の実施の形態においては、一部変更を除き、第1の実施の形態と同様な部分に同符号を付して、その説明を省略する。
本第3の実施の形態に係る無段変速機1は、図5に示すように、上記第1の実施の形態に係る無段変速機1に比して、反転ギヤ機構30を、ダブルピニオンプラネタリギヤ31ではなく、シングルピニオンプラネタリギヤ32で構成したものである。詳細には、第4のピニオンP4を軸支すると共に回転が常時固定される第3のキャリヤC4と、該第4のピニオンP4に噛合すると共に第1の接続部材50に接続された第2のリングギヤR4と、該第4のピニオンP4に噛合すると共に第2の接続部材に接続された第4のサンギヤS4と、でシングルピニオンプラネタリギヤ32で構成したものである。
これにより、図6に示すように、シングルピニオンプラネタリギヤ32の部分においては、第2のリングギヤR4と第3のキャリヤC4との役目が入代わり、第2のキャリヤC3の回転が第2のリングギヤR2に入力され、固定された第3のキャリヤC4によって回転が反転されて、第4のサンギヤS4が反転回転されることになる。
なお、第3の実施の形態に係る無段変速機1においては、これ以外の構成及び作用が第1の実施の形態に係る無段変速機1と同様であるので、その説明を省略する。
以上説明した本発明に係る無段変速機1によると、プラネタリギヤ機構20により変速段を形成するオーバードライブモードを備えることで、バリエータ10における損失を低減することができるものでありながら、ローモードに比して圧倒的に使用時間の長いハイモード及びオーバードライブモードであって、ハイモード時にあっては、ステップピニオン部21で回転合成を行うと共に第2のサンギヤS2を介して出力軸3にトルク出力を行い、オーバードライブモード時にあっては、プラネタリギヤ部22で変速段を形成すると共に第3のサンギヤを介して出力軸3にトルク出力を行うので、ハイモードとオーバードライブモードとで異なるギヤを出力ギヤとすることができ、ステップピニオン部21及びプラネタリギヤ部22の歯面や軸受等における負荷、特に出力ギヤ(第2のサンギヤS2及び第3のサンギヤS3)の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。これにより、無段変速機1の耐久性の向上やコンパクト化を可能とすることができる。
また、オーバードライブブレーキODが、プラネタリギヤ部22と反転ギヤ機構30とを接続する第1の接続部材50の回転を固定するので、プラネタリギヤ部22の第2のキャリヤC3を固定することができ、該プラネタリギヤ部22だけでオーバードライブモードの変速段を形成することが可能となる。これにより、オーバードライブモードにおいては、ステップピニオン部21でのトルク伝達をなくすことができて、ステップピニオン部21の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。
また、反転ギヤ機構30は、第1の接続部材50に接続される第2のリングギヤR4と、ロークラッチLの係合により出力軸3に接続される第4のサンギヤS4と、該第2のリングギヤR4及び該第4のサンギヤS4に噛合する1つのピニオンP4を軸支すると共に回転が常時固定される第3のキャリヤC4と、を有するシングルピニオンプラネタリギヤ32からなるので、ロークラッチLが係合したローモード時にあっては、第2のリングギヤR4に入力される回転を反転して出力軸3に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキODが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチLの解放により第4のサンギヤS4と出力軸3との動力伝達を断つことで、第4のサンギヤS4を停止状態にすることができ、第2のキャリヤC3の回転の固定を可能とすることができる。
<第4の実施の形態>
ついで、上記第1の実施の形態を一部変更した第4の実施の形態について図7及び図8に沿って説明する。図7は第4の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図、図8は第4の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。なお、図7(a)〜(c)において、太線部分はトルク伝達する伝達経路を示すものである。また、本第4の実施の形態においては、一部変更を除き、第1の実施の形態と同様な部分に同符号を付して、その説明を省略する。
本第4の実施の形態に係る無段変速機1は、図7に示すように、上記第1の実施の形態に係る無段変速機1に比して、オーバードライブブレーキODを第1の接続部材50に接続させるのではなく、第2の接続部材51に接続して構成したものである。
これにより、図8に示すように、オーバードライブモード時には、オーバードライブブレーキODが第2の接続部材51を係止し、ダブルピニオンプラネタリギヤ31(反転プラネタリギヤ)において、第4のサンギヤS4(第1回転要素)の回転が固定される。そして、回転が常時固定されている第2のリングギヤR4(回転固定要素)と、回転が固定された第4のサンギヤS4とにより、第3のキャリヤC4(第2回転要素)の回転が固定され、第1の接続部材50を介して第2のキャリヤC3の回転が固定されて、プラネタリギヤ部22においてオーバードライブモードとしての変速段が形成される。このため、本無段変速機1においては、オーバードライブモード時に反転ギヤ機構30にてトルクを担持し、つまりトルク伝達を行う形となるが、特に反転ギヤ機構30においては、各ギヤが回転しないため、伝達効率の低下を招かず、かつ耐久性に大きな影響はない。
なお、第4の実施の形態に係る無段変速機1においては、これ以外の構成及び作用が第1の実施の形態に係る無段変速機1と同様であるので、その説明を省略する。
以上説明した本発明に係る無段変速機1によると、プラネタリギヤ機構20により変速段を形成するオーバードライブモードを備えることで、バリエータ10における損失を低減することができるものでありながら、ローモードに比して圧倒的に使用時間の長いハイモード及びオーバードライブモードであって、ハイモード時にあっては、ステップピニオン部21で回転合成を行うと共に第2のサンギヤS2を介して出力軸3にトルク出力を行い、オーバードライブモード時にあっては、プラネタリギヤ部22で変速段を形成すると共に第3のサンギヤを介して出力軸3にトルク出力を行うので、ハイモードとオーバードライブモードとで異なるギヤを出力ギヤとすることができ、ステップピニオン部21及びプラネタリギヤ部22の歯面や軸受等における負荷、特に出力ギヤ(第2のサンギヤS2及び第3のサンギヤS3)の歯面や軸受等における負荷を軽減することができる。これにより、無段変速機1の耐久性の向上やコンパクト化を可能とすることができる。
また、反転ギヤ機構30は、回転が常時固定される第2のリングギヤR4と、第2の接続部材51に接続される第4のサンギヤS4と、該第2のリングギヤR4及び該第4のサンギヤS4に噛合する2つのピニオンP4,P5を軸支すると共に第2のキャリヤC3に接続される第3のキャリヤC4と、を有するダブルピニオンプラネタリギヤ31からなるので、ロークラッチLが係合したローモード時にあっては、第3のキャリヤC4に入力される回転を反転して出力軸3に出力することができるものでありながら、オーバードライブブレーキODが係合したオーバードライブ時にあっては、ロークラッチLの解放により第4のサンギヤS4の回転の固定を可能にすることができ、第2のキャリヤC3の回転の固定を可能とすることができる。
なお、以上説明した第1乃至第4の実施の形態においては、無段変速装置としてフルトロイダル式無段変速装置を用いたものを一例に説明したが、勿論、ハーフトロイダル式無段変速装置を用いても構わない。
また、オーバードライブ係合要素ODを係合する条件、即ちハイモードからオーバードライブモードに切換える条件は、どのような条件であってもよいことはいうまでもない。
また、第4の実施の形態において、プラネタリギヤ部22の第2のキャリヤC3と反転ギヤ機構30の第3のキャリヤC4との間を第1の接続部材50で接続したものを説明したが、第1の接続部材を無くし、2つのキャリヤを連結した共通キャリヤで構成してもよい。
更に、反転ギヤ機構の構成やオーバードライブ係合要素の配置位置は、第1乃至第4の実施の形態で説明したものに限らず、どのようなものであってもよく、例えば反転ギヤ機構を第3の実施の形態のようなシングルピニオンプラネタリギヤ32で構成し、第4の実施の形態のように第2の接続部材51を係止するようにオーバードライブブレーキを配置することも可能である。
第1の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図である。 第1の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。 第2の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図である。 第2の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。 第3の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図である。 第3の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。 第4の実施の形態に係る無段変速機を示すスケルトン図で、(a)はローモード時の伝達経路を示す図、(b)はハイモード時の伝達経路を示す図、(c)はオーバードライブ時の伝達経路を示す図である。 第4の実施の形態に係る無段変速機の速度線図である。
符号の説明
1 無段変速機
2 入力軸
3 出力軸
10 トロイダル式無段変速装置(バリエータ)
12 出力ディスク
20 プラネタリギヤ機構
21 ステップピニオン部
22 プラネタリギヤ部
30 反転ギヤ機構
図1乃至図6の31 ダブルピニオンプラネタリギヤ
図7及び図8の31 反転プラネタリギヤ、ダブルピニオンプラネタリギヤ
32 シングルピニオンプラネタリギヤ
40 ロー・ハイ切換え機構
50 第1の接続部材
S1 第1のサンギヤ
C1 第1のキャリヤ
P1 第1のピニオン
P2 第2のピニオン
S2 第2のサンギヤ
S3 第3のサンギヤ
C3 第2のキャリヤ
P3 第3のピニオン
R3 第1のリングギヤ
図1乃至図6のS4 第4のサンギヤ
図7及び図8のS4 第1回転要素、第4のサンギヤ
図1乃至図6のC4 第3のキャリヤ
図7及び図8のC4 第2回転要素、第3のキャリヤ
P4 ピニオン(第4のピニオン)
P5 ピニオン(第5のピニオン)
図1乃至図6のR4 第2のリングギヤ
図7及び図8のR4 回転固定要素、第2のリングギヤ
L ロー係合要素、ロークラッチ、ローブレーキ
H ハイ係合要素(ハイクラッチ)
OD オーバードライブ係合要素(オーバードライブブレーキ)
Vout 無段変速回転(バリエータ出力回転)

Claims (8)

  1. 入力軸と、トロイダル式無段変速装置と、プラネタリギヤ機構と、反転ギヤ機構と、ロー係合要素とハイ係合要素とを有して前記ロー係合要素と前記ハイ係合要素との係合状態によってローモードとハイモードとを切換えし得るロー・ハイ切換え機構と、係合することによりオーバードライブモードを形成するオーバードライブ係合要素と、出力軸と、を備え、
    前記ローモード時にあっては、前記入力軸の回転と前記トロイダル式無段変速装置の無段変速回転とを、前記プラネタリギヤ機構で回転合成すると共に前記反転ギヤ機構で反転して前記出力軸に伝達し、
    前記ハイモード時にあっては、前記入力軸の回転と前記トロイダル式無段変速装置の無段変速回転とを、前記プラネタリギヤ機構で回転合成して前記ハイ係合要素を介して前記出力軸に伝達し、
    前記オーバードライブモード時にあっては、前記入力軸の回転を、前記プラネタリギヤ機構で形成する変速段で変速して前記ハイ係合要素を介して前記出力軸に伝達してなる、無段変速機において、
    前記プラネタリギヤ機構を、
    連結された第1及び第2のピニオンを軸支する第1のキャリヤと、前記トロイダル式無段変速装置の出力ディスクに連結されると共に前記第1のピニオンに噛合する第1のサンギヤと、前記第2のピニオンに噛合すると共に前記ハイ係合要素に接続される第2のサンギヤと、を有するステップピニオン部と、
    前記第1のキャリヤに連結される第1のリングギヤと、前記第2のサンギヤに連結されると共に前記ハイ係合要素に接続される第3のサンギヤと、前記第1のリングギヤ及び前記第3のサンギヤに噛合する第3のピニオンを軸支すると共に前記反転ギヤ機構に連結される第2のキャリヤと、を有するプラネタリギヤ部と、で構成し、
    前記ハイモード時にあっては、前記ステップピニオン部で前記回転合成を行うと共に、前記第2のサンギヤを介して前記出力軸にトルク出力を行い、
    前記オーバードライブモード時にあっては、前記プラネタリギヤ部で変速段を形成すると共に、前記第3のサンギヤを介して前記出力軸にトルク出力を行う、
    ことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記オーバードライブ係合要素は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第2のキャリヤの回転を固定するオーバードライブブレーキである、
    ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記第2のキャリヤと前記反転ギヤ機構とを接続する第1の接続部材を備え、
    前記オーバードライブ係合要素は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第1の接続部材の回転を固定するオーバードライブブレーキである、
    ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  4. 前記ロー係合要素は、ロークラッチからなり、
    前記反転ギヤ機構は、回転が常時固定される第2のリングギヤと、前記ロークラッチの係合により前記出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に前記第1の接続部材に接続される第3のキャリヤと、を有するダブルピニオンプラネタリギヤからなる、
    ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機。
  5. 前記ロー係合要素は、ローブレーキからなり、
    前記反転ギヤ機構は、前記ローブレーキの係合により回転が固定される第2のリングギヤと、前記出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に前記第1の接続部材に接続される第3のキャリヤと、を有するダブルピニオンプラネタリギヤからなる、
    ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機。
  6. 前記ロー係合要素は、ロークラッチからなり、
    前記反転ギヤ機構は、前記第1の接続部材に接続される第2のリングギヤと、前記ロークラッチの係合により前記出力軸に接続される第4のサンギヤと、該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する1つのピニオンを軸支すると共に回転が常時固定される第3のキャリヤと、を有するシングルピニオンプラネタリギヤからなる、
    ことを特徴とする請求項3記載の無段変速機。
  7. 前記反転ギヤ機構と前記ロー係合要素とを接続する第2の接続部材を備え、
    前記オーバードライブ係合要素は、前記オーバードライブモード時に係合することで、前記第2の接続部材の回転を固定するオーバードライブブレーキであり、
    前記ロー係合要素は、ロークラッチからなり、
    前記反転ギヤ機構は、回転が常時固定される回転固定要素と、前記第2の接続部材に接続される第1回転要素と、前記第2のキャリヤに接続される第2回転要素と、を有する反転プラネタリギヤからなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  8. 前記反転プラネタリギヤは、前記回転固定要素が第2のリングギヤで、前記第1回転要素が第2の接続部材に接続される第4のサンギヤで、前記第2回転要素が該第2のリングギヤ及び該第4のサンギヤに噛合する2つのピニオンを軸支すると共に前記第2のキャリヤに接続される第3のキャリヤで、構成されるダブルピニオンプラネタリギヤからなる、
    ことを特徴とする請求項7記載の無段変速機。
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