JP4660613B2 - 磁気ディスクドライブにおけるデータリフレッシュ方法 - Google Patents
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Description
図1は本発明の一実施形態に係る磁気ディスクドライブ(HDD)の構成を示すブロック図である。図1に示されるHDD100は、ホストシステム200からの要求に応じてディスク(磁気ディスク)101の記録面上にデータを書き込み、或いは当該記録面からデータを読み出すための記憶装置である。ホストシステム200は、HDD100を記憶装置として利用するパーソナルコンピュータのような電子機器である。
図2において、ディスク101の記録面には、複数のトラック201が同心円状に配置されている。ホストシステム200からHDD100が受け取ったデータは、当該ホストシステム200によって指定されたアドレスに応じ、複数のトラック201の少なくとも1つに記録される。
前述したように、データリフレッシュ動作中の電源遮断対策のために、リフレッシュされるべき各トラックのデータをディスク上の特定のトラックに一時退避させると、各トラック毎に長距離のヘッド移動が必要となる。この場合、データリフレッシュ効率が低下する。そこで本実施形態では、データリフレッシュ動作中の電源遮断対策を図りながら、長距離のヘッド移動が発生する回数を減少して、データリフレッシュ効率を向上することが可能な、次のような特徴あるデータリフレッシュ処理を適用している。
(1)トラックグループ301内の先頭のセグメント0に格納されているデータ(つまり(L+2)セクタのデータ)を専用退避領域303に退避するための退避動作321が実行される。この(L+2)セクタのデータの前後には、それぞれ1セクタのヘッダ及びフッタが付加される。つまり退避動作321は、セグメント0に格納されている(L+2)セクタのデータをバッファRAM111に読み出す動作と、読み出された(L+2)セクタのデータにヘッダ及びフッタを付加する動作と、ヘッダ及びフッタを含むが付加された(L+4)セクタのデータを専用退避領域303に書き込む動作とを含む。退避動作321はセグメント0(第1のセグメント)に対するデータリフレッシュ動作320の一部である。データリフレッシュ動作320の残りの動作は、後述するように、セグメント1〜N(第2のセグメント)に対するデータリフレッシュ動作322-1〜322-Nが全て完了した後に実行される。
(手順a)専用退避領域303に退避されているデータがバッファRAM111に読み出される。
(手順b1)専用退避領域303から読み出されたデータに有効なヘッダ及びフッタが付加されていない場合、当該読み出されたデータを用いて復旧すべきデータはないと判定される。この場合、復旧処理は終了する。
(手順b2-1)セグメント0から読み出されたデータに有効なヘッダ及びフッタが付加されていない場合、セグメント0から読み出されたデータを用いて復旧すべきデータはないと判定される。この場合、専用退避領域303から読み出されたデータを用いて復旧すべきデータがあるとして、後述する手順cに進む。
(手順b2-2)一方、セグメント0から読み出されたデータに有効なヘッダ及びフッタが付加されている場合、セグメント0から読み出されたデータを用いて復旧すべきデータがあると判定される。この場合、セグメント0から読み出されたデータを該当するセグメントに書き込み、しかる後に当該セグメント0に退避されているデータに付加されているヘッダが無効化される。
まず、HDD100の電源が投入され、CPU115の動作が開始されたものとする(ステップ501)。するとCPU115は、初期化・回復処理を行う(ステップ502)。即ちCPU115は、HDD100全体を対象とする周知の初期化処理を実行し、しかる後にデータリフレッシュ処理に関する回復処理を行う。この回復処理では、前回の動作時に、データリフレッシュ処理が中断した状態で電源が遮断されていないかが調べられる。もし電源が遮断されていれば、そのデータリフレッシュ処理を完了させるための制御が行われる。回復処理では、ディスク101の所定領域に保存されているライトカウントテーブル400が読み出されて、RAM113内に格納される。
コマンド実行処理は、前述したように、ホストシステム200からのコマンドの受信時に実行される。これにより、当該コマンドに応じた処理が行われる。コマンドの受信時に、あるトラックグループ、例えばトラックグループ301に対するデータリフレッシュ処理が実行中である場合、当該トラックグループ301内の先頭のセグメント0は、当該トラックグループ301内の他のセグメントのデータリフレッシュ動作のための退避先(一時退避領域)として使用されている。つまり、セグメント0には、トラックグループ301内の他のセグメントのデータが退避されている。セグメント0のデータは、専用退避領域303に退避されている。このため、受信されたコマンドが、上記先頭のセグメント0と少なくとも一部が重複する領域へのアクセスを要求している場合、セグメント0に代えて専用退避領域303にアクセスする必要がある。つまり、受信されたコマンドの指定するアクセス範囲を補正する必要がある。このアクセス範囲の補正は、コマンド実行処理において実行される。
今、データリフレッシュ処理が開始されたものとする(ステップ801)。するとCPU115は、HDD100がリフレッシュ処理モードにあるかを判定する(ステップ802)。このステップ802の判定は、次の理由により実行される。まず、トラックグループ内の全てのセグメントをリフレッシュするには長時間を要する。そこでリフレッシュ処理モードの期間に、ホストシステム200から受信されたコマンドへの応答性を低下させないために、1セグメントずつデータリフレッシュ動作が行われる毎にデータリフレッシュ処理を一時中断できることが好ましい。ステップ802の判定は、このことに関連する。
Claims (15)
- ディスク上に複数のトラックグループを備え、前記複数のトラックグループの各々が複数のデータトラックからなり、且つ第1のセグメント及び複数の第2のセグメントから構成される磁気ディスクドライブにおいて、前記ディスク上のデータをリフレッシュするためのデータリフレッシュ方法であって、
前記複数のトラックグループのうちの1つのトラックグループの前記第1のセグメント及び前記複数の第2のセグメントをリフレッシュするに際し、前記第1のセグメントにある第1のデータを前記ディスク上の所定の領域に退避し、
前記第1のデータの退避の後、前記複数の第2のセグメントの1つにある第2のデータを前記第1のセグメントに退避してから、前記第2のデータを前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻すことによって、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュし、
前記複数の第2のセグメントの他の全てのセグメントを、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュする手順と同一手順で順次リフレッシュし、
前記複数の第2のセグメントを全てリフレッシュした後に、前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻す
データリフレッシュ方法。 - 前記複数の第2のセグメントは前記1つのトラックグループ内で前記第1のセグメントに後続する請求項1記載のデータリフレッシュ方法。
- 前記所定の領域は前記第1のセグメント及び前記複数の第2のセグメント以外である請求項1又は2に記載のデータリフレッシュ方法。
- 前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュすることは、前記複数の第2のセグメントの前記1つから前記第2のデータを読み出すことと、前記読み出された第2のデータの前後に、それぞれ、当該読み出された第2のデータが有効であることを示すヘッダ及びフッタを付加することとを含み、
前記第1のセグメントのサイズは、前記複数の第2のセグメントの各々よりも前記ヘッダ及びフッタに対応するサイズだけ大きい
請求項3記載のデータリフレッシュ方法。 - 前記読み出された第2のデータを前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻した後、前記第1のセグメントにある前記第2のデータに付加されている前記ヘッダを無効化する
請求項4記載のデータリフレッシュ方法。 - 前記第1のデータを退避することは、前記第1のセグメントから前記第1のデータを読み出すことと、前記読み出された第1のデータの前後に、それぞれ、当該読み出された第1のデータが有効であることを示すヘッダ及びフッタを付加することとを含み、
前記所定の領域のサイズは、前記第1のセグメントよりも前記ヘッダ及び前記フッタに対応するサイズだけ大きい
請求項5記載のデータリフレッシュ方法。 - 前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻した後、前記所定の領域にある前記第1のデータに付加されている前記ヘッダを無効化する請求項6記載のデータリフレッシュ方法。
- 前記所定の領域にある前記第1のデータに付加されている前記ヘッダ及びフッタと、前記第1のセグメントにある前記第2のデータに付加されている前記ヘッダ及びフッタとに基づき、リフレッシュ動作中に前記磁気ディスクドライブの電源が遮断したかを検出する請求項7記載のデータリフレッシュ方法。
- 前記所定の領域にある前記第1のデータ及び前記第1のセグメントにある前記第2のデータの各々に、有効なヘッダ及びフッタが付加されている場合、前記第1のセグメントにある前記第2のデータを、前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻し、
前記第1のセグメントにある前記第2のデータを前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻した後、前記第1のセグメントにある前記第2のデータに付加されている前記ヘッダを無効化する
請求項8記載のデータリフレッシュ方法。 - 前記第1のセグメントにある前記第2のデータに付加される前記有効なヘッダ及びフッタは、当該ヘッダ及びフッタが有効であることを示す文字列と、当該第2のデータが格納されている前記複数の第2のセグメントの1つを指定する属性情報とを含み、
前記複数の第2のセグメントの前記1つは、前記第1のセグメントにある前記第2のデータに付加された前記有効なヘッダ及びフッタ内の前記属性情報に基づいて特定される
請求項9記載のデータリフレッシュ方法。 - 少なくとも、前記所定の領域にある前記第1のデータに有効なヘッダ及びフッタが付加されている場合、前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻し、
前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻した後、前記所定の領域にある前記第1のデータに付加されている前記ヘッダを無効化する
請求項10記載のデータリフレッシュ方法。 - 複数のトラックグループを備え、前記複数のトラックグループの各々が複数のデータトラックからなり、且つ第1のセグメント及び複数の第2のセグメントから構成されるディスクと、
前記ディスク上のデータのリフレッシュを制御するコントローラであって、前記複数のトラックグループのうちの1つのトラックグループの前記第1のセグメント及び前記複数の第2のセグメントをリフレッシュするに際し、前記第1のセグメントにある第1のデータを前記ディスク上の所定の領域に退避し、前記第1のデータの退避の後、前記複数の第2のセグメントの1つにある第2のデータを前記第1のセグメントに退避してから、前記第2のデータを前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻すことによって、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュし、前記複数の第2のセグメントの他の全てのセグメントを、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュする手順と同一手順で順次リフレッシュし、前記複数の第2のセグメントを全てリフレッシュした後に、前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻すコントローラと
を具備する磁気ディスクドライブ。 - 前記複数の第2のセグメントは前記1つのトラックグループ内で前記第1のセグメントに後続する請求項12記載の磁気ディスクドライブ。
- 前記所定の領域は前記第1のセグメント及び前記複数の第2のセグメント以外である請求項12又は13に記載の磁気ディスクドライブ。
- 磁気ディスクドライブと、
前記磁気ディスクドライブを記憶装置として利用するホストとを具備し、
前記磁気ディスクドライブは、
複数のトラックグループを備え、前記複数のトラックグループの各々が複数のデータトラックからなり、且つ第1のセグメント及び複数の第2のセグメントから構成されるディスクと、
前記ディスク上のデータのリフレッシュを制御するコントローラであって、前記複数のトラックグループのうちの1つのトラックグループの前記第1のセグメント及び前記複数の第2のセグメントをリフレッシュするに際し、前記第1のセグメントにある第1のデータを前記ディスク上の所定の領域に退避し、前記第1のデータの退避の後、前記複数の第2のセグメントの1つにある第2のデータを前記第1のセグメントに退避してから、前記第2のデータを前記複数の第2のセグメントの前記1つに書き戻すことによって、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュし、前記複数の第2のセグメントの他の全てのセグメントを、前記複数の第2のセグメントの前記1つをリフレッシュする手順と同一手順で順次リフレッシュし、前記複数の第2のセグメントを全てリフレッシュした後に、前記所定の領域にある前記第1のデータを前記第1のセグメントに書き戻すコントローラと
を具備する電子機器。
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