JP4653551B2 - 薬液弁取付方法 - Google Patents
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Description
マスフローコントローラは、狭い空間に取り付けられていたり、また、横向き等に取り付けられている場合もあり、交換時の作業性が悪い問題があり、本出願人は、特許文献1において、4本のネジ孔のうちの2本にガイドロッドを取り付けた状態で、マスフローコントローラを取り付ける方法を提案している。
薬液弁も、故障時には交換が必要となるが、交換時の作業性が悪いという問題がある。
薬液弁10は、図1及び図3に示すように、ベースプレート40上に載置された樹脂製流路ブロック20と、この樹脂製流路ブロック20に形成された流路に連通する上面ポート25にガスケット50を装着した状態で下面ポート315と連通する樹脂製バルブ30とを備えたもので、ベースプレート40に4本の取付雄ネジ90で取り付けられている。
このような問題が生じたまま半導体を製造してウエハーの最終工程で不具合が発見されると、工程をすべて遡って問題発生工程を探索することとなり、膨大な手間と工数が掛かるため、異常が発見されたならその場でその工程の薬液弁を交換する必要があった。
よって、押付けボルトをねじ込むことにより、該押付けボルトが樹脂製バルブの上面を徐々に押圧するので、該樹脂製バルブはガスケットのシール面を均一にしながら徐々に最終取付位置に移動することができる。
よって、予め治具ネジを樹脂製流路ブロックと樹脂製バルブとの取付用貫通孔を貫通させてベースプレートの雌ネジ孔に螺合させておき、その後、取付用ブラケットの前記切り欠き部を治具ネジの前記小径部に係合させるだけで、ワンタッチで取付用ブラケットを樹脂製バルブの上方に配置させることができる。
よって、取付用ブラケットの雄ネジ頭受け部に雄ネジボルトを挿入した後、治具ネジの上部から雌ネジ孔に雄ネジボルトをねじ込むため、取付用ブラケットの取り付け作業を容易に行うことができる。
ここで、図1は、薬液弁の全体を示した斜視図であり、図2は、薬液弁の平面図である。図3は、薬液弁の側面断面図である。
樹脂製流路ブロック20と樹脂製バルブ30とは、樹脂製流路ブロック20に設けられた取付用貫通孔23と、樹脂製バルブ30に設けられ前記樹脂製流路ブロック20の取付用貫通孔23と同軸の取付用貫通孔313とを貫通する4本の取付雄ネジ90でベースプレート40上に取り付けられている。
なお、図1からも明らかなように、樹脂製バルブ30は、樹脂製流路ブロック20上に2個並んで取り付けられているが、取付方法は両者同一のため、説明は1方の樹脂製バルブ30について行う。
また、樹脂製流路ブロック20の4角部には、上面から下面に貫通して、樹脂製バルブ30に設けられた取付用貫通孔313と同一のピッチで4個の取付用貫通孔23が設けられている。
また、バルブボディ31の下端には、外側2方向に張り出したフランジ部317が形成され、該フランジ部317に、樹脂製流路ブロック20に設けられた取付用貫通孔23と同一ピッチで4個の取付用貫通孔313が設けられている。
上面ポート25と下面ポート315の間には、図17の拡大断面図に示すように、H形断面のガスケット50が挿入されて薬液の漏洩を防止するようにシールされている。
一方、ガスケット50が装着される上面ポート25と下面ポート315の開口部周囲には、ガスケット50の凹部51、52に嵌入するリング状の凸部251、3151が形成されている。
この第1の実施の形態では、治具は、図4に示すような治具ネジ80と、図6、図7に示すような中央に押圧手段70を有する取付用ブラケット60とを使用する。
治具ネジ80は、樹脂製流路ブロック20と樹脂製バルブ30との高さより長い長尺の金属製ボルトで、下端にベースプレート40に設けられた雌ネジ孔41に螺合する雄ネジ部811が設けられ、一般部の外径より雄ネジ部811の径を若干細くして下部段付け部81を形成している。
中央円形部63の中央には、後述する押圧手段70としての大径の押付けボルト71が螺合される雌ネジ孔631が設けられている。
雄ネジ頭受け部61には、前記ベースプレート40に設けられた4個の雌ネジ孔41のうち対角線上の2個の雌ネジ孔41の距離と同一の距離で、互いに反対方向に開口する切欠き部611が形成されている。切欠き部611の底部は、治具ネジ80の上部の小径部85の外径よりわずかに大きく、上部段付け部83の外径より小さな半円形に形成されている。
一方の手で取付用ブラケット60が治具ネジ80の小径部85に係合した状態を保持しながら、他方の手で押付けボルト71の下端が取付用ブラケット60から伸長する方向に押付けボルト71を回動させて、図8に示すように、該押付けボルト71の先端を樹脂製バルブ30のトップカバー35の上面に当接させる。
また、さらに、押付けボルト71を回動させると、押付けボルト71に押圧されて樹脂製バルブ30が治具ネジ80に案内されながら、徐々に樹脂製流路ブロック20に接触する。このとき、ガスケット50の凹部51、52にリング状の凸部251、3151がそれぞれ嵌入し、凹部51、52及び凸部251、3151が変形しながら上面ポート25および下面ポート315に装着され、気密が保持される(ここまでが特許請求の範囲の第2工程に相当)。
その後、押付けボルト71を逆回転させて押圧状態を解除し、取付用ブラケット60を平面視で反時計回りに回動させて雄ネジ頭受け部61の切欠き部611を治具ネジ80の小径部85から脱出させることにより、治具ネジ80から取付用ブラケット60を押圧手段70とともに取り外す。
この第2の実施の形態では、治具は、図9に示すような取付用ブラケット260と、図10に示す治具ネジ280と、押圧手段70として第1の実施の形態と同一の押し付けボルト71とを使用する。
中央円形部263の中央には、第1の実施の形態と同一の押圧手段70としての大径の押付けボルト71が螺合される雌ネジ孔2631が設けられている。雄ネジ頭受け部261には、前記ベースプレート40に設けられた4個の雌ネジ孔41の対角線上の距離と同一の距離で、治具ネジ280の一般部の外径よりわずかに大きい内径の孔部2611が成形されている。
予め、取付用ブラケット260の孔部2611に治具ネジ280を差し込み、その後、押付けボルト71を雌ネジ孔2631に螺合させておく。また、新たな樹脂製バルブ30の取付用貫通孔313に治具ネジ280の一般外径部を差し込んでおく。
そして、図11に示すように、2本の治具ネジ280の下端の雄ネジ部2811を、樹脂製バルブ30の対角線上にある取付用貫通孔313と樹脂製流路ブロック20の対角線上にある取付用貫通孔23に差し込み、樹脂製バルブ30の下面ポート315に仮付けされているガスケット50が樹脂製流路ブロック20の上面ポート25に接触して止まるまで載置してベースプレート40の雌ネジ孔41に治具ネジ280の下部段付部281がベースプレート40の上面に当接して止まるまで螺合させる(ここまでが特許請求の範囲の第1工程に相当)。
また、さらに、押付けボルト71を回動させると、図12に示すように、樹脂製バルブ30が治具ネジ280に案内されながら押付けボルト71に押圧されて、徐々に樹脂製流路ブロック20に接触する。このとき、ガスケット50の凹部51、52にリング状の凸部251、3151がそれぞれ嵌入し、凹部51、52及び凸部251、3151が変形しながら上面ポート25および下面ポート315に装着され、気密が保持される(ここまでが特許請求の範囲の第2工程に相当)。
その後、押付けボルト71を逆回転させて押圧状態を解除し、治具ネジ280のボルト頭部287を逆に回動させてベースプレート40の雌ネジ孔41から外し、樹脂製流路ブロック20の取付用貫通孔23と樹脂製バルブ30の取付用貫通孔313とから脱出させることにより、取付用ブラケット60を押圧手段70とともに取り外す。
治具ネジ380は、図13に示すように、一般外径部ならびに下端の雄ネジ部3811が第1の実施の形態の治具ネジ80と同一で、上面に雌ネジ孔385が形成されたものである。一般外径部の下端と雄ネジ部3811の上端とに下部段付部381が形成され、この下部段付部381と治具ネジ380の上面との距離L3が、第1の実施の形態の治具ネジ80の同じ位置の距離L1より取付用ブラケット360の板厚分だけ短く設定されている。
取付用ブラケット360は、第2の実施の形態の取付用ブラケット260に設けられた孔部2611の径をわずかに小さくして孔部3611としたもので、その他の構成は第2の実施の形態の取付用ブラケット260と同一である。
まず、図13に示すように、2本の治具ネジ380の下端の雄ネジ部3811を、樹脂製流路ブロック20の対角線上にある取付用貫通孔23に差し込み、ベースプレート40の雌ネジ孔41に治具ネジ380の下部段付部381がベースプレート40の上面に当接して止まるまで螺合させる。したがって、この状態では、2本の治具ネジ380が樹脂製流路ブロック20から突出していることになる。
その後、押付けボルト71を逆回転させて押圧状態を解除し、雄ネジボルト387のボルト頭部2871を逆に回動させて治具ネジ380の雌ネジ孔385から雄ネジボルト387を外す。すると、取付用ブラケット360が押圧手段70とともに取り外されることとなる。
例えば、前記実施の形態では、樹脂製バルブが樹脂製流路ブロック及びベースプレートに上部(樹脂製バルブ)側から締め付けられるもので説明したが、これに限られず、ベースプレート側から樹脂製バルブに向かって締め付けられるものにも適用が可能である。
また、押圧手段として大径の押し付けボルトを回動するもので説明したが、図115、図16に示すようなレバー式のもの、あるいは、図は省略したがパンタグラフ式のものを取付用ブラケットに設けたものであってもよい。
20 樹脂製流路ブロック
23 取付用貫通孔
25 上面ポート
251 リング状の凸部
30 樹脂製バルブ
31 バルブシート
313 取付用貫通孔
315 下面ポート
3151 リング状の凸部
33 シリンダ
35 トップカバー
40 ベースプレート
41 雌ネジ孔
50 ガスケット
51、52 凹部
60、260、360 取付用ブラケット
61、261 雄ネジ頭受け部
611 切欠き部
2611、3611 孔部
63、263 中央円形部
70 押圧手段
71 押付けボルト
80、280、380 治具ネジ
81、281、381 下部段付け部
811、2811、3811 雄ネジ部
83 上部段付け部
287、3871 ボルト頭部
385 雌ネジ孔
387 雄ネジボルト
90 取付雄ネジ
Claims (4)
- 上面ポートと連通する流路と取付用貫通孔が形成された樹脂製流路ブロックと、前記樹脂製流路ブロックの取付用貫通孔と同軸の取付用貫通孔と下面ポートが形成された樹脂製バルブとを、前記上面ポートと前記下面ポートとの間にガスケットを装着した状態で、雌ネジ孔が形成されたベースプレートに対して、4本の取付雄ネジで取り付けて薬液弁となす薬液弁取付方法において、
前記4箇所の前記取付用貫通孔と前記雌ネジ孔が前記ガスケットの中心を軸対称とする対角線上にあり、
中央に前記樹脂製バルブの上面を押圧する押圧手段を備え、前記押圧手段を中心にして前記対角線上に2箇所の雄ネジ頭受け部が形成された取付用ブラケットを、前記2箇所の雄ネジ頭受け部に取り付けられ、前記樹脂製バルブと樹脂製流路ブロックの取付用貫通孔を貫通した2本の治具ネジにより、前記雌ネジ孔に遊着させる第1工程と、
前記押圧手段により、前記樹脂製バルブの上面を押圧することにより、前記ガスケットを装着した状態で、前記樹脂製バルブを前記樹脂製流路ブロック上の最終取付位置に移動させる第2工程と、
前記治具ネジのない対角線上の2箇所の雌ネジ孔に対して、2本の取付雄ネジを取り付ける第3工程と、
を有することを特徴とする薬液弁取付方法。 - 請求項1に記載する薬液弁取付方法において、
前記押圧手段が、前記取付用ブラケットに形成された雌ネジ部に螺合された押付けボルトであり、前記樹脂製バルブの平面視略中央に設けられた前記ガスケットの中心を押圧するものであることを特徴とする薬液弁取付方法。 - 請求項1または請求項2に記載する薬液弁取付方法において、
前記取付用ブラケットの前記雄ネジ頭受け部に切欠き部が形成され、
前記治具ネジの上端近傍に前記取付用ブラケットの前記切欠き部と係合する小径部が形成されていることを特徴とする薬液弁取付方法。 - 請求項1または請求項2に記載する薬液弁取付方法において、
前記治具ネジの上面に雌ネジ孔が形成されており、前記雌ネジ孔に雄ネジボルトをねじ込むことにより、第1工程を行うことを特徴とする薬液弁取付方法。
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