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JP4651139B2 - 温度感応型流体式ファン・カップリング装置 - Google Patents

温度感応型流体式ファン・カップリング装置 Download PDF

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JP4651139B2 JP15670699A JP15670699A JP4651139B2 JP 4651139 B2 JP4651139 B2 JP 4651139B2 JP 15670699 A JP15670699 A JP 15670699A JP 15670699 A JP15670699 A JP 15670699A JP 4651139 B2 JP4651139 B2 JP 4651139B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に自動車などにおける機関冷却用のファン回転を制御して、絶えず走行状態に応じた冷却送風量を機関に供給する温度感応型流体式ファン・カップリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種ファン・カップリング装置としては、トルク伝達室に供給された油によって駆動ディスクの駆動トルクを密封器匣に伝達する方式のものが一般的であり、その構造は、例えば密封器匣内を仕切板によってトルク伝達室と油溜り室とに区分し、トルク伝達室内に駆動ディスクを駆動部の駆動によって回転自在に設け、油溜り室の油を仕切板またはカバーに形成された供給孔からトルク伝達室に供給し、トルク伝達室の油を循環路により油溜り室に戻すようにした構造の温度感応型流体式ファン・カップリング装置が知られている(特公昭63−21048号公報など参照)。この種のファン・カップリング装置によると、油溜り室からトルク伝達室に供給される油によって駆動ディスクの駆動トルクが密封器匣に伝達され、該密封器匣に取付けられた冷却ファンが回転し、例えば自動車用エンジンの冷却が行われる。またこの種のファン・カップリング装置は、バイメタルによって雰囲気温度を検出し、この温度が上昇すると供給孔の開度を増加させるか、あるいはソレノイド弁により直接的に、あるいは電磁石により間接的に弁部材を作動させ、供給孔の開度を増加させてトルク伝達室内の油量を増加させ、密封器匣の回転数を上げ、冷却ファンを高速度で回転し冷却効果を上げるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のファン・カップリング装置には以下に記載する問題点がある。
すなわち、トルク伝達室内に油が多量に存在している状態においてエンジン再始動をする時または走行中の急加速時に、駆動側の駆動ディスクの加速に追随してトルク伝達室内に多量に存在する油により被駆動側の密封器匣(冷却ファン)も短時間ではあるが回転の急上昇を引起こす。この現象は一般には“つれ廻り”現象といわれ、ファン騒音やそれに伴う不快感を生じ、かつエンジン出力を吸収し、燃費も悪くなる。
【0004】
このような“つれ廻り”現象を解決する手段としては、例えば仕切板の供給孔から流出する油を一旦直径方向の反対側に導き、そこからトルク伝達室内に供給するようにしたもの(特公昭63−21048号公報参照)、駆動ディスクを中空構造にして副油溜り室を設けたもの、あるいは大風量ファンを低速回転で運転する方式などが知られている。
【0005】
しかし、これらの手段には以下に記載する欠点がある。
すなわち、仕切板の供給孔から流出する油を一旦直径方向の反対側に導き、そこからトルク伝達室内に供給するようにしたものは、トルク伝達室内に油が殆どなく油溜り室内に多量の油が存在している時にエンジンが停止した場合、油が油溜り室からトルク伝達室へ流入しないためエンジン再始動時に“つれ廻り”現象が発生することはない。しかし、トルク伝達室内に多量の油が存在している状況でエンジン停止した場合の再始動時や、走行中の急加速時における“つれ廻り”現象の防止には効果がない。また副油溜り室を設ける方法は、構造の複雑化を余儀なくされコストが高くつく上、軸方向寸法が余分に必要となり搭載上の制約を受けるという難点がある。さらに、大風量ファンを低速回転で運転する方式は、冷却ファンの大型化により高い放熱性のファン・カップリング装置が必要となり、ファン・カップリング装置の大型化を余儀なくされるため、コストアップ、駆動馬力の上昇(燃費低下)、搭載上の制約などがあり、好ましくない。
【0006】
本発明は前記した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、極めて簡易な手段で“つれ廻り”現象の発生を防止してファン騒音を低減しかつ燃費の向上がはかられる温度感応型流体式ファン・カップリング装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る温度感応型流体式ファン・カップリング装置は、先端部に駆動ディスクを固着した回転軸体上に軸受を介して支承され、かつ外周部に冷却ファンを取付けたカバーとケースとからなる密封器匣の内部を、仕切板によって油溜り室と前記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁部と対向する密封器匣側の内周壁面の一部にダムと、該ダムに連なるトルク伝達室側より油溜り室側に通ずる循環流通路を形成すると共に、前記カバーの外部に設けられたアクチュエータにより直接または間接に作動されて油溜り室側からトルク伝達室側へ通ずる供給孔を開閉する弁部材を内部に備え、駆動ディスクと前記ケースおよびカバーとの外方付近の対向壁面に設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触面積を増減させて、回転軸体側から被駆動側の密封器匣側へのトルク伝達を制御するようにしてなるファン・カップリング装置において、前記供給孔の両サイドに該供給孔を囲むように前記回転軸体の周方向に位置させたほぼ板状部材からなる左右一対の堰を油溜り室内周壁と仕切板の両方に密着するごとく当該密封器匣の径方向に設けたことを特徴とするものである。また、前記堰をカバーと一体構造としてもよく、さらに前記堰に余分な油の流入制限手段として堰の内側自由端に切欠、オリフィス、周方向に延長する壁部、または段部を設けることが好ましい。
【0008】
また密封器匣の内部を仕切板によってトルク伝達室と油溜り室とに区劃し、トルク伝達室内に駆動ディスクを駆動部の駆動によって回転自在に設け、油溜り室の油を仕切板またはカバーに形成された供給孔からトルク伝達室に供給し、トルク伝達室の油を循環路により油溜り室に戻すようにした構造の温度感応型流体式ファン・カップリング装置の場合、ファン・カップリング装置がON状態の初期においては、ダムによるトルク伝達室からの油の回収量に対し油溜り室からトルク伝達室への油の供給量が上回っており、時間とともに油溜り室の油は最低量を残しトルク伝達室へ供給・排出されバランスする。この時回収される油はすべてトルク伝達室側に供給されて、回収される油量と供給する油量は等しいが、油溜り室より排出された油は、トルク伝達室のトルク伝達間隙部の容量以上の量はトルク伝達間隙部に入ることができず、トルク伝達間隙部手前の空隙部に滞留する。
そして起動時や加速時にトルク伝達間隙部の油はダムによって回収はされるが、前記空隙部に滞留した油が順次トルク伝達間隙部に流入してしまい“つれ廻り”現象を生じさせる。一方で、滞留している油は、ファン・カップリング装置を作動させるのに最低必要な量を超えているため余分な油となるが、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するために必要である。
【0009】
本発明はこの余分な油をトルク伝達室内のトルク伝達間隙部手前の空隙部ではなく油溜り室内に保つことにより、起動時や加速時にトルク伝達間隙部の油が回収された時に空隙部からトルク伝達間隙へ油を流入させないことにより密封器匣側の“つれ廻り”現象を防止しようとするもので、その手段として、仕切板またはカバーに穿設された供給孔の両サイドに一対の堰を油溜り室内壁と仕切板の両方に密着するごとく設けたものである。
【0010】
本発明における一対の堰はほぼ板状部材からなり、仕切板またはカバーに穿設された供給孔の両サイドであって回転軸体の周方向に位置させて径方向に設ける。この堰は油溜り室内壁と仕切板の両方に密着し、油溜り室の一部として形成される。したがって、この堰は油を必要な量だけ供給孔付近に流し、それ以外の油を油溜り室に溜める作用をする。
【0011】
なお、前記弁部材のアクチュエータとして、短冊状または渦巻状の板状バイメタル、ソレノイド弁や電磁石を用いることができる。短冊状のバイメタルの場合は、板状弁部材はその基端部を仕切板に固定するとともに自由端を供給孔の周縁部に離接するごとく設けて連桿により短冊状バイメタルと弁部材とを連動させ、また渦巻状のバイメタルの場合は、渦巻状バイメタルと弁部材と連桿により動作結合して板状弁部材を仕切板に固定せずに該仕切板の油溜り室側かトルク伝達室側の表面や油溜り室周壁面に回転接触するごとく設ける。
またソレノイド弁の場合は、板状弁部材はその基端部を仕切板に固定するとともに自由端を供給孔の周縁部に離接するごとく設けるとともにソレノイド弁のピストン桿の自由端を前記弁部材に取付けて温度センサーやスロットル開度センサーなどにより感知した信号に基づいてソレノイド弁を作動させ、これにより前記ピストン桿を介して弁部材を直接動作させる。
さらに電磁石の場合は、板状弁部材はその基端部を仕切板に固定するとともに、密封器匣から軸方向に僅かに間隔をおき前記弁部材と対向して設けた電磁石を温度センサーやスロットル開度センサーなどにより感知した信号に基づいて励磁し弁部材を磁気吸引することにより該弁部材を間接的に動作させる。
【0012】
本発明においては、前記したごとく油溜り室に設けた一対の堰の作用により、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室内のトルク伝達間隙部手前の空隙部ではなく油溜り室内に保つことができるので、この余分な油による密封器匣側の“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0013】
また本発明では堰の内側自由端に切欠、オリフィス、周方向に延長する壁部、または段部を設けて余分の油の流入制限手段とすることにより、油溜り室に回収された油は前記切欠またはオリフィスを通過しないと供給孔に達せず、したがってこの通過にかなりの時間を要し、かつその量も少量であるためにトルク伝達間隙部への油の流入が遅れ、かつその油量も少量であるために一層効果的に“つれ廻り”現象を防止することができるように構成したものである。
【0014】
したがって、本発明によれば、エンジン再始動時のみならず、運転中の急加速時においても密封器匣側の“つれ廻り”現象を防止することができ、ファン騒音の低減、吸収馬力の低下および燃費の向上がはかられるとともに、外気温度に応じて作動する弁部材により、各種の駆動条件に対応して駆動ディスクからトルクを最適状態で密封器匣に伝達することができる。また、トルク伝達室内で駆動ディスクによる剪断を受けて発熱した油が前面側にありラジエーター通過風により冷却され易い油溜り室内に長く滞留することでより冷却され油の耐久性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置の一例を示す縦断側面図、図2は同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設けた堰の部分を示す縦断正面図、図3は同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設ける堰の変形例で、(A)はハの字形に設けた堰を示す縦断正面図、(B)はカバーと一体型の堰を示す縦断正面図、図4は本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置の他の例を示す縦断側面図、図5は同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設けた堰の部分を示す縦断正面図、図6は同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設ける堰の変形例で、(A)はハの字形に設けた堰を示す縦断正面図、(B)はカバーと一体型の堰を示す縦断正面図、図7は同上ファン・カップリング装置のトルク伝達室に設ける堰を示す縦断正面図、図8は本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置のさらに他の例を示す縦断側面図、図9は本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置のさらに別の例を示す縦断側面図、図10は本発明に係る堰の他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のX−X線上の断面図、図11は本発明に係る堰のさらに他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXI−XI線上の断面図、図12は本発明に係る堰のさらに別の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXII−XII線上の断面図、図13は本発明に係る堰のさらに他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXIII−XIII線上の断面図、図14は本発明に係る堰のさらに別の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXIV−XIV線上の断面図であり、1は駆動側をなす回転軸体、2は密封器匣、3はトルク伝達室、3−1はトルク伝達間隙部、3−2はトルク伝達間隙部手前側空隙部、4は仕切板、5は油溜り室、6は駆動ディスク、7−1、7−2は弁部材、8−1、8−2は連桿、8−3はピストン桿、9−1は短冊状バイメタル、9−2は渦巻状バイメタル、9−3はソレノイド弁、9−4は電磁石、10−1、10−2は供給孔、11はダム、12は支持金具、13は循環流通路、14は円形の貫孔、15は堰、16は支持金具、17はブラケット、18は磁性体片、19は軸受である。
【0016】
図1に示す温度感応型ファン・カップリング装置は、駆動部(図面省略)の駆動によって回転する回転軸体1に、軸受を介して大径短寸の密封器匣2が回転自在に取付けられている。この密封器匣2はケース2−1とカバー2−2とで構成され、内部は仕切板4にてトルク伝達室3と油溜り室5とに分けられ、トルク伝達室3内には回転軸体1の端部に固定された円板状の駆動ディスク6がトルク伝達室3の内周面との間にトルク伝達間隙部3−1およびトルク伝達間隙部手前の空隙部3−2が形成されるように収納されている。仕切板4には油溜り室5よりトルク伝達室3への油の供給孔10−1が設けてある。供給孔10−1を開閉するばね性を有する弁部材7−1は、油溜り室5側の仕切板4の壁面にその一端を鋲着し、他端を該供給孔10−1部に位置して設けてあり、前記カバー2−2の前面に固定した支持金具12にその両端を係止したアクチュエータとしての短冊状バイメタル9−1による外部周囲の温度変化に伴う変形に連動するように連桿8−1を介して内部に備えてある。
一方ダム11は回転時の油の集溜する駆動ディスク6の外周壁部と対向する密封器匣2の内周壁面の一部に設けられ、回転方向の当該ダム11の手前に連るトルク伝達室3側より油溜り室5への循環流通路13を形成してポンピング機能を有するものである。14は仕切板4の中央に設けた円形の貫孔である。
【0017】
本発明は上記構成のファン・カップリング装置において、前記仕切板4に設けられた供給孔10−1の両サイドであって回転軸体1の周方向に位置させて一対の堰15を油溜り室5の内周壁と仕切板4の両方に密着するごとく径方向に設けたもので、好ましくは内周壁と一体で油溜り室の一部として形成される。この堰15は図2に示すごとく通常は左右平行に設けるが、図3(A)に示すごとくはハの字形に設けたり、あるいは(B)に示すごとくカバーと一体に設けてもよい。
【0018】
上記のごとく、仕切板4に設けられた供給孔10−1の両サイドに一対の堰15を油溜り室5の内周壁と仕切板4の両方に密着するごとく径方向に設けた場合には、この堰が油溜り室5内の油を必要な量だけ供給孔10−1付近に流し、それ以外の油を油溜り室5に溜める作用をすることにより、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが、“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室3内のトルク伝達間隙部3−1手前の空隙部3−2ではなく油溜り室5内に保つことができるので、この余分な油による密封器匣2側の“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0019】
また、図4はアクチュエータとして感温体に渦巻状バイメタル9−2を用い、かつカバー2−2内部の周側壁面に設けたトルク伝達室3側への供給孔10−2を周方向に摺動変位して開閉するように構成したファン・カップリング装置に本発明を適用した例を示したもので、この場合は、渦巻状バイメタル9−2の温度変化による変形に連動して弁部材7−2がカバー2−2内部の周側壁面に設けた供給孔10−2を開閉する。すなわち、渦巻状バイメタル9−2の変形に伴い外気温度が高い場合は、連桿8−2を介して弁部材7−2が回転することにより供給孔10−2が開き、油溜り室5内の油がトルク伝達室3に供給され、反対に外気温度が低い場合は、連桿8−2を介して弁部材7−2が逆方向に回転することにより供給孔10−2が閉じられ、トルク伝達室3への油の供給が停止する機構となっている。
【0020】
上記図4に示すファン・カップリング装置の場合は、前記カバー2−2の内周壁に設けられた供給孔10−2の両サイドであって回転軸体1の周方向に位置させて径方向に前記と同様の堰15を設けて、油溜り室5の内周壁と仕切板4の両方に密着するごとく、好ましくは内周壁と一体に形成する。この堰15も図6に示すごとくハの字形に設けたり(図6(A)参照)、カバーと一体に設けてもよい(図6(B)参照)。このようにカバー2−2の内周壁に設けられた供給孔10−2の両サイドに一対の堰15を設けた場合も、前記と同様この堰が油溜り室5内の油を必要な量だけ供給孔10−2付近に流し、それ以外の油を油溜り室5に溜める作用をすることにより、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが、“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室3内のトルク伝達間隙部3−1手前の空隙部3−2ではなく油溜り室5内に保つことができるので、この余分な油による密封器匣2側の“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0021】
上記した図4〜図6に示す渦巻状バイメタルを用いたファン・カップリング装置では、弁部材7−2がカバー2−2内部の周側壁面に設けたトルク伝達室3側への供給孔10−2を周方向に摺動変位して供給孔10−2を開閉する構成としたが、前記弁部材7−2を仕切板4の油溜り室側の表面を周方向に摺動変位して該仕切板4に設けられた供給孔10−1を開閉したり(図示せず)、あるいは図7に示すように前記弁部材7−2を仕切板4のトルク伝達室3側の表面を周方向に摺動変位して該仕切板4に設けられた供給孔10−2を開閉する構成とすることもでき、このような構成とすると弁部材7−2が周方向に摺動変位した際にも一対の堰15と当接することがないために、該一対の堰15の間隔を供給孔10−1の径と同等程度に小さくすることができる。
【0022】
さらに図8はアクチュエータとしてカバー2−2の前面に固定した支持金具16に支持されたソレノイド弁9−3を用い、かつ前記仕切板4に設けたトルク伝達室3側への供給孔10−1を図1の実施例と同様に板状弁部材7−1の離接により開閉するように構成したファン・カップリング装置に本発明を適用した例を示したもので、この場合は、外部周囲の温度変化を温度センサー(図示せず)により感知したり、あるいはスロットル開度を検知するスロットル開度センサー(図示せず)により感知して該温度センサーやスロットル開度センサーの出力信号に基づいてソレノイド弁9−3を作動あるいは非作動状態にしてそのピストン桿8−3を突出あるいは後退させる。このピストン桿8−3の突出、後退により該ピストン桿8−3の自由端に取付けた弁部材7−1が仕切板4に設けた供給孔10−1を開閉する。すなわち、温度センサーにより感知した外気温度が高い場合やスロットル開度センサーが感知した単位時間当たりのスロットル開度の変化が小さい場合には、該センサーの出力信号に基づいてソレノイド弁9−3が非作動状態となってそのピストン桿8−3を後退させ、弁部材7−1が離れて供給孔10−1が開き、油溜り室5内の油がトルク伝達室3に供給され、一方温度センサーにより感知した外気温度が低い場合やスロットル開度センサーが感知した単位時間当たりのスロットル開度が急激な場合には、該センサーの出力信号に基づいてソレノイド弁9−3を作動させてそのピストン桿8−3を突出させ、弁部材7−1が接近して供給孔10−1が閉じられ、トルク伝達室3への油の供給が停止する機構となっている。
【0023】
上記図8の場合も仕切板4に設けられた供給孔10−1の両サイドであって回転軸体1の周方向に位置させて一対の堰15を油溜り室5の内周壁と仕切板4の両方に密着するごとく径方向に設けた場合には、この堰15が油溜り室5内の油を必要な量だけ供給孔10−1付近に流し、それ以外の油を油溜り室5に溜める作用をすることにより、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが、“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室3内のトルク伝達間隙部3−1手前の空隙部3−2ではなく油溜り室5内に保つことができるので、この余分な油による密封器匣2側の“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0024】
さらにまた図9はアクチュエータとしてカバー2−2の前面に軸方向に僅かに間隔をおいて設けられるとともに、車体などの基体に取付けられたブラケット17に同芯リング状に固着された電磁石9−4を用いて、かつ図1の実施例と同様なばね性を有する板状弁部材7−1の前記電磁石9−4に対応する位置に磁性体片18を取付けて、前記仕切板4に設けたトルク伝達室3側への供給孔10−1を前記板状弁部材7−1の離接により開閉するように構成したファン・カップリング装置に本発明を適用した例を示したものである。この場合は、外部周囲の温度変化を温度センサー(図示せず)により感知したり、あるいはスロットル開度を検知するスロットル開度センサー(図示せず)により感知し、該センサーの出力信号に基づいて電磁石9−4を励磁あるいは脱励磁して弁部材7−1を吸引あるいは吸引解除することにより弁部材7−1が仕切板4に設けた供給孔10−1を開閉する。すなわち、温度センサーにより感知した外気温度が高い場合やスロットル開度センサーが感知した単位時間当たりのスロットル開度の変化が小さい場合には、該センサーの出力信号に基づいて電磁石9−4を励磁して弁部材7−1の磁性体片18を磁気吸引し、弁部材7−1自体のばね反発力に抗して該弁部材7−1が離れて供給孔10−1が開き、油溜り室5内の油がトルク伝達室3に供給され、一方温度センサーにより感知した外気温度が低い場合やスロットル開度センサーが感知した単位時間当たりのスロットル開度が急激な場合には、該センサーの出力信号に基づいて電磁石9−4が脱励磁されて弁部材7−1の磁性体片18に対する磁気吸引を解除し、該弁部材7−1のばね反発力により弁部材7−1が接近して供給孔10−1が閉じられ、トルク伝達室3への油の供給が停止する機構となっている。
【0025】
なお図9に示す実施例ではリング状の電磁石9−4が固着されたブラケット17の中央部はカバー2−2の外部中央に突設された支軸2−2aに対し、軸受19を介して取付けられ、両端部は車体などの基体に固定されているが、本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
【0026】
上記図9の場合も仕切板4に設けられた供給孔10−1の両サイドであって回転軸体1の周方向に位置させて一対の堰15を油溜り室5の内周壁と仕切板4の両方に密着するごとく径方向に設けた場合には、この堰が油溜り室5内の油を必要な量だけ供給孔10−1付近に流し、それ以外の油を油溜り室5に溜める作用をすることにより、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが、“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室3内のトルク伝達間隙部3−1手前の空隙部3−2ではなく油溜り室5内に保つことができるので、この余分な油による密封器匣2側の“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0027】
以上の各実施例においては堰15の内側自由端を軸方向に面一となるよう構成た例を説明したが、本発明はこのような例に限らずエンジンの再始動時や運転中の急加速時に堰15の内側自由端を図10〜図14のような形状に形成して堰15をオーバーフローする油を可能な限り少量で、かつゆっくりと流すための余分の油の流入制限手段とすることが好ましい。
すなわち堰15の内側自由端に、図10のようにほぼV字状あるいはほぼU字状の切欠15−1、図11のようにほぼ中央部に矩形の切欠15−2、あるいは図12のように前記内側自由端の近傍に長孔オリフィス15−3、図13のように周方向に延長する壁部15−4、または図14のように段部15−5を設けるものである。
【0028】
上記した通りエンジンの再始動時や運転中の急加速時に、トルク伝達間隙部3−1の油はダム11により回収されて油溜り室5に流入し、トルク伝達間隙部3−1の手前の空隙部3−2には油がないので密封器匣2側の“つれ廻り”現象の発生はない。しかし、油溜り室5に流入した油が急激で多量の場合には直ちに堰15をオーバーフローして供給孔10−1に達してトルク伝達室3に流入して、ついでトルク伝達間隙部3−1に入ってトルクを伝えて密封器匣2側に“つれ廻り”現象を防止する期間を短くする可能性がある。このような場合には図10〜図12のように堰15の内側自由端に切欠15−1あるいは15−2、もしくは長孔オリフィス15−3を設けたり、図13のように一対の堰15の内側端部に相対方向に周方向に延長する壁部15−4を設け、または図14のように一対の堰15の間にカバー2−2側から延長する段部15−5を設ける。このような構成を採ることにより、油溜り室5に回収された油は前記切欠15−1あるいは15−2、もしくは長孔オリフィス15−3を通過しないと供給孔10−1に達せず、または壁部15−4や段部15−5を乗り越えないと供給孔10−1に達せず、したがってこの通過や乗り越えにかなりの時間を要しかつその量も少量であるためにトルク伝達間隙部3−1への油の流入が遅れ、かつその油量も少量であるために一層効果的に“つれ廻り”現象を防止することができるのである。
なお図13に示す壁部15−4の表面や図14の段部15−5の表面を粗面化したり凹凸面としたり、図14の段部15−5を、カバー2−2側よりトルク伝達室5側に向かって高くなるような傾斜面に形成すると供給孔10−1への油の到達がより遅れるのでより一層効果的に“つれ廻り”現象を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明に係る温度感応型ファン・カップリングは、油溜り室に設けた一対の堰の作用により、油の耐久性確保や製造上の誤差を吸収するためには必要であるが“つれ廻り”対策上には余分な油をトルク伝達室内のトルク伝達間隙部手前の空隙部ではなく油溜り室に保つことができるので、この余分な油による密封器匣(冷却ファン)側の“つれ廻り”現象を防止することができる。したがって、本発明によれば、エンジン再始動時のみならず、運転中の急加速時においても密封器匣側の“つれ廻り”現象を防止することができ、冷却ファン騒音の低減、ファン吸収馬力の低減および燃費の向上がはかられるとともに、外気温度の変化に応じて作動する弁部材により、各種の駆動条件に対応して駆動ディスクからトルクを最適状態で密封器匣に伝達することができるという優れた効果を奏する。また、トルク伝達室で駆動ディスクによる剪断を受けて発熱した油が油溜り室に長く滞留することで油がより冷却され油の耐久性が向上するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置の一例を示す縦断側面図である。
【図2】同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設けた堰の部分を示す縦断正面図である。
【図3】同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設ける堰の変形例で、(A)はハの字形に設けた堰を示す縦断正面図、(B)はカバーと一体型の堰を示す縦断正面図である。
【図4】本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置の他の例を示す縦断側面図である。
【図5】同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設けた堰の部分を示す縦断正面図である。
【図6】同上ファン・カップリング装置の油溜り室に設ける堰の変形例で、(A)はハの字形に設けた堰を示す縦断正面図、(B)はカバーと一体型の堰を示す縦断正面図である。
【図7】同上ファン・カップリング装置のトルク伝達室に設ける堰を示す縦断正面図である。
【図8】本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置のさらに他の例を示す縦断側面図である。
【図9】本発明に係る温度感応型ファン・カップリング装置のさらに別の例を示す縦断側面図である。
【図10】本発明に係る堰の他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のX−X線上の断面図である。
【図11】本発明に係る堰のさらに他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXI−XI線上の断面図である。
【図12】本発明に係る堰のさらに別の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXII−XII線上の断面図である。
【図13】本発明に係る堰のさらに他の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXIII−XIII線上の断面図である。
【図14】本発明に係る堰のさらに別の実施例を示す図で、(A)は拡大縦断面図、(B)は(A)のXIV−XIV線上の断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸体
2 密封器匣
2−1 ケース
2−2 カバー
2−2a 支軸
3 トルク伝達室
3−1 トルク伝達間隙部
3−2 トルク伝達間隙部手前の空隙部
4 仕切板
5 油溜り室
6 駆動ディスク
7−1、7−2 弁部材
8−1、8−2 連桿
8−3 ピストン桿
9−1 短冊状バイメタル
9−2 渦巻状バイメタル
9−3 ソレノイド弁
9−4 電磁石
10−1、10−2 供給孔
11 ダム
12 支持金具
13 循環流通路
14 円形の貫孔
15 堰
15−1、15−2 切欠
15−3 長孔オリフィス
15−4 壁部
15−5 段部
16 支持金具
17 ブラケット
18 磁性体片
19 軸受

Claims (3)

  1. 先端部に駆動ディスクを固着した回転軸体上に軸受を介して支承され、かつ外周部に冷却ファンを取付けたカバーとケースとからなる密封器匣の内部を、仕切板によって油溜り室と前記駆動ディスクを内装するトルク伝達室とに区劃し、回転時の油の集溜する駆動ディスクの外周壁部と対向する密封器匣側の内周壁面の一部にダムと、該ダムに連なるトルク伝達室側より油溜り室側に通ずる循環流通路を形成すると共に、前記カバーの外部に設けられたアクチュエータにより直接または間接に作動されて油溜り室側からトルク伝達室側へ通ずる供給孔を開閉する弁部材を内部に備え、駆動ディスクと前記ケースおよびカバーとの外方付近の対向壁面に設けたトルク伝達間隙部での油の有効接触面積を増減させて、回転軸体側から被駆動側の密封器匣側へのトルク伝達を制御するようにしてなるファン・カップリング装置において、前記供給孔の両サイドに該供給孔を囲むように前記回転軸体の周方向に位置させたほぼ板状部材からなる左右一対の堰を油溜り室内周壁と仕切板の両方に密着するごとく当該密封器匣の径方向に設けたことを特徴とする温度感応型流体式ファン・カップリング装置。
  2. 前記堰をカバーと一体構造となしたことを特徴とする請求項1記載の温度感応型流体式ファン・カップリング装置。
  3. 前記堰の内側自由端に切欠、オリフィス、周方向に延長する壁部、または段部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の温度感応型流体式ファン・カップリング装置。
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