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JP4650400B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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JP4650400B2 JP2006313268A JP2006313268A JP4650400B2 JP 4650400 B2 JP4650400 B2 JP 4650400B2 JP 2006313268 A JP2006313268 A JP 2006313268A JP 2006313268 A JP2006313268 A JP 2006313268A JP 4650400 B2 JP4650400 B2 JP 4650400B2
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Description

本発明は、例えば車両に制動装置として装備されるディスクブレーキ装置に関するものである。
ディスクロータの両面のロータ面を一対のブレーキパッドで挟み込み、このブレーキパッドがディスクロータのロータ面から受ける回転トルクをトルクメンバ(マウンティング)で受け止めて制動力を得るディスクブレーキ装置が従来一般に知られている。
このようなディスクブレーキ装置において、一般にブレーキパッドは、ディスクロータのロータ面に摩擦接触するパッド部材に裏金が接合された構造を有し、この裏金には、ディスクロータの正転時の回出側(逆転時の回入側)となる端部に第1のトルク伝達部が設定され、ディスクロータの逆転時の回出側(正転時の回入側)となる端部に第2のトルク伝達部が設定されている。これに対応して、トルクメンバには、ブレーキパッドの裏金の第1のトルク伝達部および第2のトルク伝達部にそれぞれ対面することでディスクロータからの回転トルクを受ける第1のトルク受部および第2のトルク受部が設けられている。
ここで、ブレーキパッドがディスクロータの回転軸と平行に摺動できるようにするため、トルクメンバの第1トルク受部および第2トルク受部と、ブレーキパッドの第1トルク伝達部および第2トルク伝達部との間には、所定のクリアランスが設けられている。このため、ディスクロータの正転時における制動の際には、ブレーキパッドの第1トルク伝達部がトルクメンバの第1トルク受部に突き当たってクロンク打音が発生し、ディスクロータの逆転時における制動の際には、ブレーキパッドの第2トルク伝達部がトルクメンバの第2トルク受部に突き当たってクロンク打音が発生することがある。
そこで、このようなクロンク打音の発生を抑制する手段を講じた車両用のディスクブレーキ装置が特許文献1、特許文献2などに提案されている。特許文献1に記載のディスクブレーキ装置は、トルクメンバの第1トルク受部とブレーキパッドの第1トルク伝達部との間に板金製の第1パッドリテーナ(パッドクリップ)が介装され、トルクメンバの第2トルク受部とブレーキパッドの第2トルク伝達部との間に同様の第2パッドリテーナが介装されたディスクブレーキ装置を対象としている。
ここで、特許文献1に記載のディスクブレーキ装置において、車両の前進制動時にディスクロータの回入側となる第2パッドリテーナには、ブレーキパッドの第2トルク伝達部を前進制動時のディスクロータの回出側(トルクメンバの第1トルク受部側)に向けて常時付勢する第1のばね作用部と、ブレーキパッドの第2トルク伝達部を車両の後退制動時に弾性的に受け止める第2のばね作用部とが設けられている。
一方、特許文献2に記載された車両用のディスクブレーキ装置は、制動時にブレーキパッドが発生する高周波振動を抑制して所謂ブレーキ鳴き現象を抑制するため、振動減衰効果のあるパッドシムをブレーキパッドの裏金に添設したディスクブレーキ装置を対象としている。
ここで、特許文献2に記載のディスクブレーキ装置において、パッドシムには、ブレーキパッドの裏金の第1トルク伝達部とトルクメンバの第1トルク受部との間に配置されて弾発力を発生する第1のアンチクロンク部と、ブレーキパッドの裏金の第2トルク伝達部とトルクメンバの第2トルク受部との間に配置されて弾発力を発生する第2のアンチクロンク部とが一体に設けられている。
特開2002−250376号公報 特開2001−336555号公報
ところで、特許文献1に記載のディスクブレーキ装置は、車両の後進制動時にディスクロータの回出側となるブレーキパッドの第2トルク伝達部を第2パッドリテーナの第2のばね作用部で単に弾性的に受け止めるだけの構造であるため、車両の後退制動時に発生するクロンク打音を確実に抑制することは期待できない。
同様に、特許文献2に記載のディスクブレーキ装置も、車両の後退制動時にディスクロータの回出側となるブレーキパッドの第2トルク伝達部をパッドシムの第2のアンチクロンク部の弾発力で受け止めるだけの構造であるため、車両の後退制動時に発生するクロンク打音を確実に抑制することは期待できない。
そこで、本発明は、ディスクロータの正転制動時(車両の前進制動時)は勿論のこと、ディスクロータの逆転制動時(車両の後退制動時)にもクロンク打音を確実に抑制することができるディスクブレーキ装置を提供することを課題とする。
本発明に係るディスクブレーキ装置は、ディスクロータの正転制動時(車両の前進制動時)にはブレーキパッドの第1トルク伝達部からトルクメンバの第1トルク受部にトルク伝達し、ディスクロータの逆転制動時(車両の後退制動時)にはブレーキパッドの第2トルク伝達部からトルクメンバの第2トルク受部にトルク伝達するように構成されたディスクブレーキ装置であって、ディスクロータの正転制動(車両の前進制動)の操作に伴いブレーキパッドの第1トルク伝達部がトルクメンバの第1トルク受部に当接した第1当接状態に保持し、ディスクロータの逆転制動(車両の後退制動)の操作に伴いブレーキパッドの第2トルク伝達部がトルクメンバの第2トルク受部に当接した第2当接状態に切り換えて保持する切換え保持手段を備えていることを特徴とする。
本発明に係るディスクブレーキ装置では、ディスクロータの正転制動(車両の前進制動)の操作に伴い、切換え保持手段によりブレーキパッドの第1トルク伝達部がトルクメンバの第1トルク受部に当接した第1当接状態に保持され、ディスクロータの逆転制動(車両の後退制動)の操作に伴い、切換え保持手段によりブレーキパッドの第2トルク伝達部がトルクメンバの第2トルク受部に当接した第2当接状態に切り換えて保持される。その結果、ディスクロータの正転制動時(車両の前進制動時)は勿論のこと、ディスクロータの逆転制動時(車両の後退制動時)にもクロンク打音が確実に抑制される。
ここで、本発明のディスクブレーキ装置における切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナおよび第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナの少なくとも一方に設けたばね片と、このばね片に対応してブレーキパッドに設けた係合突部とで構成することができる。この場合、ばね片は、斜面係合により係合突部を乗り越えてその係合突部を第1トルク受部側または第2トルク受部側に選択的に付勢することにより、第1当接状態または第2当接状態に切り換えて保持する。
また、切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナおよび第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナの少なくとも一方に設けたばね片と、このばね片に対応してブレーキパッドに設けた第1係合凹部および第2係合凹部とで構成することができる。この場合、切換え保持手段は、ばね片と第1係合凹部との係合により第1当接状態に保持し、ばね片と第2係合凹部との係合により第2当接状態に切り換えて保持する。
さらに、切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナに設けた第1ばね片と、トルクメンバの第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナに設けた第2ばね片と、第1ばね片および第2ばね片に対応してブレーキパッドに設けた第1係合凹部および第2係合凹部とで構成することができる。この場合、切換え保持手段は、第1ばね片と第1係合凹部との係合により第1当接状態に保持し、第2ばね片と第2係合凹部との係合により第2当接状態に切り換えて保持する。
ここで、切換え保持手段は、磁力によって第1当接状態または第2当接状態に切り換えて保持するように構成することができる。例えば、トルクメンバの第1トルク受部またはブレーキパッドの第1トルク伝達部に設けた第1永久磁石と、トルクメンバの第2トルク受部またはブレーキパッドの第2トルク伝達部に設けた第2永久磁石とで構成することができる。この場合、切換え保持手段は、第1永久磁石がブレーキパッドの第1トルク伝達部またはトルクメンバの第1トルク受部を吸引することで第1当接状態に保持し、第2永久磁石がブレーキパッドの第2トルク伝達部またはトルクメンバの第2トルク受部を吸引することで第2当接状態に切り換えて保持する。
また、切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に設けた第1電磁石と、トルクメンバの第2トルク受部に設けた第2電磁石とで構成することができる。この場合、切換え保持手段は、第1電磁石がブレーキパッドの第1トルク伝達部を吸引することで第1当接状態に保持し、第2電磁石がブレーキパッドの第2トルク伝達部を吸引することで第2当接状態に切り換えて保持する。
ここで、切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に設けた第1ピストンと第2トルク受部に設けた第2ピストンとの間にオリフィスを接続した閉油圧回路で構成することができる。この場合、切換え保持手段は、第1ピストンが収縮して第2ピストンが伸張することにより第1当接状態に保持し、第2ピストンが収縮して第1ピストンが伸張することにより第2当接状態に切り換えて保持する。
本発明に係るディスクブレーキ装置によれば、ディスクロータの正転制動(車両の前進制動)の操作に伴い、切換え保持手段によりブレーキパッドの第1トルク伝達部がトルクメンバの第1トルク受部に当接した第1当接状態に保持され、ディスクロータの逆転制動(車両の後退制動)の操作に伴い、切換え保持手段によりブレーキパッドの第2トルク伝達部がトルクメンバの第2トルク受部に当接した第2当接状態に切り換えて保持されため、ディスクロータの正転制動時(車両の前進制動時)は勿論のこと、ディスクロータの逆転制動時(車両の後退制動時)にもクロンク打音を確実に抑制することができる。
ここで、切換え保持手段が磁力によって第1当接状態または第2当接状態に切り換えて保持するように構成された本発明のディスクブレーキ装置によれば、ブレーキパッドやパッドリテーナの形状変更が不要であるため、従来のディスクブレーキ装置にも容易に適用することが可能となる。また、経年変化を伴う弾性力に依存しないため長期にわたり安定した保持力で第1当接状態または第2当接状態に保持することができる。
以下、図面を参照して本発明に係るディスクブレーキ装置の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の外観を示す斜視図、図2は図1に示したディスクブレーキ装置のキャリパの断面構造を模式的に示す部分断面図、図3は図1に示したディスクブレーキ装置を模式的に示す側面図である。
第1実施形態に係るディスクブレーキ装置は車両用に構成されており、例えば図1に示すように、車軸のハブ1に固定されて一体に回転するディスクロータ2と、車体のサスペンションパーツ等(図示省略)に支持されてディスクロータ2の外周部を跨ぐように配置されたトルクメンバ3と、このトルクメンバ3に一対のスライドピン4,4を介してディスクロータ2の回転軸と平行にスライド可能に装着された浮動式のキャリパ5とを備えている。
図2に示すように、ディスクロータ2の外周部を跨いで配置されたキャリパ5は、ディスクロータ2の外周部に形成された内側ロータ面2Aに臨むシリンダ部5Aと、外側ロータ面2Bに臨む一対の爪部5B,5B(図1参照)とを有し、シリンダ部5A内にはピストン5Cが嵌挿されている。このピストン5Cは、図示しない車両のブレーキ配管を介してシリンダ部5Aに供給されるブレーキ油圧に応じ、ディスクロータ2の回転軸と平行に進退するように構成されている。
キャリパ5の爪部5B,5Bとディスクロータ2の外側ロータ面2Bとの間にはブレーキパッド6が配置され、また、キャリパ5のシリンダ部5Aに嵌挿されたピストン5Cとディスクロータ2の内側ロータ面2Aとの間には同様のブレーキパッド6が配置されている。
ブレーキパッド6,6は、裏金6A,6Aにパッド部材6B,6Bが接合された構造を有し、一方のブレーキパッド6は、裏金6Aがキャリパ5の爪部5B,5Bに対面し、パッド部材6Bがディスクロータ2の外側ロータ面2B対面している。また、他方のブレーキパッド6は、裏金6Aがキャリパ5のシリンダ部5Aに嵌挿されたピストン5Cに対面し、パッド部材6Bがディスクロータ2の内側ロータ面2Aに対面している。
なお、制動時にブレーキパッド6,6が発生する高周波の振動を抑制して所謂ブレーキ鳴き騒音を防止するため、一方のブレーキパッド6の裏金6Aには、キャリパ5の爪部5B,5Bに対面するパッドシム7が添設され、他方のブレーキパッド6の裏金6Aには、ピストン5Cに対面するパッドシム7が添設されている。
図3に示すように、ディスクロータ2の外側ロータ面2Bに対面する一方のブレーキパッド6の裏金6Aの両端部には、一対の角型突片状のトルク伝達部6C,6Dが形成されている。これに対応してディスクロータ2の外側ロータ面2Bに対面するトルクメンバ3の外側部位には、裏金6Aのトルク伝達部6C,6Dに対面する一対のアーム部3A,3Bが形成されている。そして、このアーム部3A,3Bには、裏金6Aのトルク伝達部6C,6Dをディスクロータ2の回転方向と逆向きに受け止める一対のトルク受け部3C,3Dが形成されている。
一対のトルク受け部3C,3Dは、角溝状に形成されてディスクロータ2の回転軸と平行に延設されており、一方のトルク受け部3Cにはばね鋼板からなる第1パッドリテーナ8が装着され、他方のトルク受け部3Dにも同様の第2パッドリテーナ9が装着されている。そして、ブレーキパッド6の裏金6Aは、第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介して一方のトルク受け部3Cに嵌合し、第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介して他方のトルク受け部3Dに嵌合することで、ディスクロータ2の回転軸と平行に摺動可能となっている。なお、図示省略したが、ディスクロータ2の内側ロータ面2Aに対面する他方のブレーキパッド6の裏金6A(図2参照)、およびこの裏金6Aに対応するトルクメンバ3の内側部位も同様に構成されている。
すなわち、ディスクブレーキ装置は、ディスクロータ2が矢印方向に正転している車両の前進制動時においては、ディスクロータ2からブレーキパッド6に入力される回転トルクが裏金6Aの第1トルク伝達部6Cからトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに伝達され、ディスクロータ2が矢印方向と反対に逆転している車両の後退制動時においては、ディスクロータ2からブレーキパッド6に入力される回転トルクが裏金6Aの第2トルク伝達部6Dからトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに伝達されるように構成されている。
ここで、図4に示すように、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dには、ディスクロータ2の径方向内側に向く面に係合突部6Eが形成されている。これに対応して、トルクメンバ3の他方のトルク受け部3Dに装着される第2パッドリテーナ9には、係合突部6Eに先端部が臨むばね片9Aが一体に形成されている。この係合突部6Eおよびばね片9Aは、協働して切換え保持手段を構成するものであり、図5に拡大して示すように、係合突部6Eは山形に形成され、ばね片9Aは先端部が屈曲して係合突部6Eの両側の斜面6E1,6E2に選択的に係合可能に構成されている。
ばね片9Aの先端部は、図5の(a)に示すように係合突部6Eの一方の斜面6E1に係合することで裏金6Aを矢印方向に付勢し、図5の(b)に示すように裏金6Aと共に係合突部6Eが矢印方向に移動すると、係合突部6Eの頂部を乗り越える。そして、ばね片9Aの先端部は、図5の(c)に示すように係合突部6Eの他方の斜面6E2に係合することで裏金6Aを図5の(a)に示した方向とは反対の矢印方向に付勢する。
以上のように構成された第1実施形態のディスクブレーキ装置においては、図示しない車両のブレーキペダルにより制動操作されると、ブレーキペダルの踏み込み操作に応じたブレーキ油圧が図2示したキャリパ5のシリンダ部5Aに供給されてピストン5Cが進出する。そして、ピストン5Cが他方のブレーキパッド6の裏金6Aを押動すると、その反力によりキャリパ5の爪部5B,5Bが一方のブレーキパッド6の裏金6Aを押動する。その結果、一対のブレーキパッド6,6のパット部材6B,6Bがディスクロータ2の内側ロータ面2Aおよび外側ロータ面2Bに摩擦接触して制動力が得られる。
ここで、図4に示すようにディスクロータ2が矢印方向に正転している車両の前進制動時においては、ディスクロータ2からブレーキパッド6に入力される回転トルクによって裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介してトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに当接し、ディスクロータ2の回転トルクがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに伝達されて車両の前進制動状態となる。
その際、ブレーキパッド6の裏金6Aがディスクロータ2の回転方向に沿ってトルクメンバ3の第1トルク受部3C側に移動し、係合突部6Eも同方向に移動するため、ばね片9Aの先端部は、図5の(a)に示すように係合突部6Eの一方の斜面6E1に係合してブレーキパッド6の裏金6Aをトルクメンバ3の第1トルク受部3C側に弾性的に押圧する。その結果、ディスクブレーキ装置は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介してトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに当接した第1当接状態に保持される。
従って、以降の車両の前進制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに衝突することがなくなり、車両の前進制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
ここで、車両が車庫入れや方向転換などのために前進状態から後退状態に移行して図6に示すようにディスクロータ2が矢印方向に逆転している状態でブレーキペダルにより制動操作されると、ディスクロータ2からブレーキパッド6に入力される回転トルクによって裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介してトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接し、ディスクロータ2の回転トルクがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに伝達されて車両の後退制動状態となる。
その際、ブレーキパッド6の裏金6Aがディスクロータ2の回転方向に沿ってトルクメンバ3の第2トルク受部3D側に移動し、係合突部6Eも同方向に移動するため、ばね片9Aの先端部は、図5の(b)に示すように係合突部6Eの頂部を乗り越えた後、図5の(c)に示すように係合突部6Eの他方の斜面6E2に係合してブレーキパッド6の裏金6Aをトルクメンバ3の第2トルク受部3D側に弾性的に付勢する。その結果、ディスクブレーキ装置は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介してトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接した第2当接状態に切り換えて保持される。
従って、以降の車両の後退制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに衝突することがなくなり、車両の後退制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
なお、第1実施形態のディスクブレーキ装置における切換え保持手段は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6D側に限らず、第1トルク伝達部6C側に構成してもよいし、第2トルク伝達部6D側と第1トルク伝達部6C側との両方に構成してもよい(図7参照)。
例えば、図7に示すように、ブレーキパッド6の裏金6Aには、第2トルク伝達部6D側の係合突部6Eに加えてこれと同様の係合突部6Fを第1トルク伝達部6Cにも形成する。そして、第1パッドリテーナ8には、第2パッドリテーナ9のばね片9Aと同様のばね片8Aを形成する。この場合、ばね片8Aの先端部が係合突部6Fを付勢する方向をばね片9Aの先端部が係合突部6Eを付勢する方向に一致させると、前述した第1当接状態または第2当接状態の保持力が倍加するので好ましい。
また、係合突部6Eの形状は、図5に示した山形に限らず各種の形状に変更可能であり、これに対応してばね片9Aの形状も適宜変更可能である。例えば、図8の(a)に示すように、係合突部6Eの形状は四角形とし、ばね片9Aは係合突部6Eの角部に斜面係合できるように先端部が山形に屈曲した形状としてもよい。また、係合突部6Eの形状は、図8の(b)に示すような半円形や図8の(c)に示すような台形としてもよいし、図8の(d)に示すような斜面が凹曲面の山形としてもよい。係合突部6Fおよびばね片8Aの形状も同様に変更可能である。
次に、第2実施形態に係るディスクブレーキ装置を説明する。このディスクブレーキ装置は、前述した第1実施形態の切換え保持手段を変更したものであり、その他の構成部分は前述した第1実施形態と略同様であるため、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段は、例えば図9に示すように構成されている。すなわち、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dには、ディスクロータ2の径方向内側および外側に向く両面に一対の第1係合凹部6G,6Gと一対の第2係合凹部6H,6Hとが隣接して形成されている。これに対応して、トルクメンバ3の第2トルク受け部3Dに装着される第2パッドリテーナ9には、一対のばね片9B,9Bが一体に形成されている。
一対の第1係合凹部6G,6Gおよび一対の第2係合凹部6H,6HはV溝状に形成され、一対のばね片9B,9Bは先端部が屈曲して第1係合凹部6G,6Gまたは第2係合凹部6H,6Hに選択的に係合可能に構成されている。すなわち、図9に示すようにブレーキパッド6がトルクメンバ3の第1トルク受部3C側に移動して裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介して第1トルク受部3Cに当接すると、一対のばね片9B,9Bの先端部が一対の第1係合凹部6G,6Gに係合し、反対に、図10に示すようにブレーキパッド6がトルクメンバ3の第2トルク受部3D側に移動して裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介して第2トルク受部3Dに当接すると、一対のばね片9B,9Bの先端部が一対の第2係合凹部6H,6Hに係合するように構成されている。
従って、第2実施形態のディスクブレーキ装置では、車両の前進制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介してトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに当接すると、一対のばね片9B,9Bの先端部が一対の第1係合凹部6G,6Gに係合することで、前述した第1当接状態に保持される(図9参照)。その結果、以降の車両の前進制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに衝突することがなくなり、車両の前進制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
反対に、車両の後退制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介してトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接すると、一対のばね片9B,9Bの先端部が一対の第2係合凹部6H,6Hに係合することで、前述した第2当接状態に保持される(図10参照)。その結果、以降の車両の後退制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに衝突することがなくなり、車両の後退制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
なお、第2実施形態のディスクブレーキ装置における切換え保持手段は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6D側に限らず、第1トルク伝達部6C側に構成してもよい。また、切換え保持手段は、第2トルク伝達部6D側と第1トルク伝達部6C側との両方に構成してもよいし、第2トルク伝達部6D側と第1トルク伝達部6C側とに分離して構成してもよい(図11参照)。
例えば、図11に示すように、切換え保持手段を構成する一対の第2係合凹部6H,6Hは、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dではなく第1トルク伝達部6Cに形成する。また、第1パッドリテーナ8には第2パッドリテーナ9の一対のばね片9B,9Bと同様のばね片8B,8Bを形成する。そして、第2パッドリテーナ9の一対のばね片9B,9Bは、一対の第1係合凹部6G,6Gにのみ係合する第1ばね片とし、第1パッドリテーナ8の一対のばね片8B,8Bは、一対の第2係合凹部6H,6Hにのみ係合する第2ばね片とする。
この場合、一対の第2係合凹部6H,6Hおよび一対の第2ばね片8B,8Bの先端部は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介してトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接する位置で相互に係合するように配置する。
なお、第2実施形態のディスクブレーキ装置における一対の第1係合凹部6G,6Gおよび一対の第2係合凹部6H,6Hの形状は、V溝状に限らず、U溝状など適宜の断面形状に変更可能である。
続いて、第3実施形態に係るディスクブレーキ装置を説明する。このディスクブレーキ装置は、前述した切換え保持手段を変更して永久磁石により構成したものであり、その他の構成部分は前述した第1実施形態と略同様であるため、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段は、例えば図12に示すように構成されている。すなわち、トルクメンバ3の第1トルク受部3Cには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cを吸着する一対の第1永久磁石11,11が埋設され、トルクメンバ3の第2トルク受部3Dには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dを吸着する一対の第2永久磁石12,12が埋設されている。
一対の第1永久磁石11,11は、裏金6Aの第1トルク伝達部6Cを均等に吸着するようにディスクロータ2の径方向に離間して配置されている。同様に、一対の第2永久磁石12,12は、裏金6Aの第2トルク伝達部6Dを均等に吸着するようにディスクロータ2の径方向に離間して配置されている。
従って、第3実施形態のディスクブレーキ装置では、車両の前進制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1パッドリテーナ8を介してトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに当接すると、一対の第1永久磁石11,11が裏金6Aの第1トルク伝達部6Cを均等に吸着して前述した第1当接状態に保持する(図12参照)。その結果、以降の車両の前進制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに衝突することがなくなり、車両の前進制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
反対に、車両の後退制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2パッドリテーナ9を介してトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接すると、一対の第2永久磁石12,12が裏金6Aの第2トルク伝達部6Dを均等に吸着して前述した第2当接状態に保持する(図13参照)。その結果、以降の車両の後退制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに衝突することがなくなり、車両の後退制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
なお、第3実施形態のディスクブレーキ装置における一対の第1永久磁石11,11および一対の第2永久磁石12,12の埋設箇所や配設個数は適宜変更することができる。例えば図14に示すように、一対の第1永久磁石11,11は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cに埋設し、一対の第2永久磁石12,12は、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dに埋設してもよい。
また、図15に示すように、一対の第1永久磁石11,11はトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに埋設し、一対の第2永久磁石12,12はブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dに埋設してもよい。
さらに、図12に示した一対の第1永久磁石11,11および一対の第2永久磁石12,12のうち、ディスクロータ2の径方向内側に配置される一方の第1永久磁石11および一方の第2永久磁石12は、図16に示すように省略してもよい。同様に、図14に示した一対の第1永久磁石11,11および一対の第2永久磁石12,12のうち、ディスクロータ2の径方向内側に配置される一方の第1永久磁石11および一方の第2永久磁石12は、図17に示すように省略してもよい。
また、図13に示した一対の第1永久磁石11,11および一対の第2永久磁石12,12のうち、例えばディスクロータ2の径方向外側に配置される第1永久磁石11と、ディスクロータ2の径方向内側に配置される第2永久磁石12とを図18に示すように省略してもよい。
次に、第4実施形態に係るディスクブレーキ装置を説明する。このディスクブレーキ装置は、前述した切換え保持手段を変更して電磁石により構成したものであり、その他の構成部分は前述した第1実施形態と略同様であるため、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第4実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段は、例えば図19に示すように構成されている。すなわち、トルクメンバ3の第1トルク受部3Cには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cを吸着する第1電磁石21が埋設され、トルクメンバ3の第2トルク受部3Dには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dを吸着する第2電磁石22が埋設されている。
第1電磁石21は、裏金6Aの第1トルク伝達部6Cにおけるディスクロータ2の径方向外側部位を吸着するように配置され、第2電磁石22は、裏金6Aの第2トルク伝達部6Dにおけるディスクロータ2の径方向外側部位を吸着するように配置されている。
ここで、第1電磁石21および第2電磁石22は、例えば図20に示す通電制御用ECU(Electric Control Unit)23によって通電が制御される。この通電制御用ECU23は、入出力インターフェースI/O、A/Dコンバータ、プログラムおよびデータを記憶したROM(Read Only Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備えたマイクロコンピュータである。
通電制御用ECU23には、車両の前進、後退を判別して検出できるシフトレバーポジションセンサ24、車両の制動操作の開始を検出できるストップランプスイッチ25、車両に制動力が発生したことを検出できるGセンサ26などからそれぞれ検出信号が入力される。
ここで、第4実施形態のディスクブレーキ装置では、通電制御用ECU23が図21のフローチャートに示す処理手順に沿って第1電磁石21および第2電磁石22の通電を制御する。まず、ステップS1では、シフトレバーポジションセンサ24の検出信号に基づき、車両の進行方向が前進方向であるか後退方向であるかを判別する。
ステップS1で車両の進行方向が前進方向であると判別すると、続くステップS2では、ストップランプスイッチ25のオン・オフ信号に基づき、車両のブレーキペダル(図示省略)による制動操作が開始されたか否かを判定する。
ステップS2の判定結果がYESであって、車両の制動操作が開始されたと判定すると、続くステップS3で第1電磁石21を通電してオンさせる。その結果、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cが第1電磁石21に吸着されてトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに当接し、ディスクブレーキ装置は予め前述した第1当接状態に保持される。
従って、第4実施形態のディスクブレーキ装置では、車両の前進制動の際にブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに衝突することがなくなり、車両の前進制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
次のステップS4では、Gセンサ26の検出信号に基づき、車両に制動力が発生したか否かを判定する。そして、判定結果がYESであれば、車両が前進制動中であるとみなし、ステップS5で第1電磁石21を非通電としてオフさせた後、ステップS1に戻る。
一方、ステップS1で車両の進行方向が後退方向であると判別すると、続くステップS6では、ストップランプスイッチ25のオン・オフ信号に基づき、車両のブレーキペダル(図示省略)による制動操作が開始されたか否かを判定する。
ステップS6の判定結果がYESであって、車両の制動操作が開始されたと判定すると、続くステップS7で第2電磁石22を通電してオンさせる。その結果、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dが第2電磁石22吸着されてトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに当接し、ディスクブレーキ装置は予め前述した第2当接状態に保持される。
従って、第4実施形態のディスクブレーキ装置では、車両の後退制動の際にブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに衝突することがなくなり、車両の後退制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
次のステップS8では、Gセンサ26の検出信号に基づき、車両に制動力が発生したか否かを判定する。そして、判定結果がYESであれば、車両が後退制動中であるとみなし、ステップS9で第2電磁石22を非通電としてオフさせた後、ステップS1に戻る。
ここで、前述したステップS2、ステップS4、ステップS6、ステップS8の判定結果がNOであれば、ステップS1に戻って一連の処理を繰り返す。なお、ステップS5の処理はステップS6の前段で実行し、ステップS9の処理はステップS2の前段で実行するようにしてもよい。
続いて、第5実施形態に係るディスクブレーキ装置を説明する。このディスクブレーキ装置は、前述した切換え保持手段を変更して閉油圧回路により構成したものであり、その他の構成部分は前述した第1実施形態と略同様であるため、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第5実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段は、例えば図22に示すように構成されている。すなわち、トルクメンバ3の第1トルク受部3Cには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cを押圧する第1ピストン31を嵌挿した第1油圧シリンダ32が形成され、トルクメンバ3の第2トルク受部3Dには、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dを押圧する第2ピストン33を嵌挿した第2油圧シリンダ34が形成されている。そして、第1油圧シリンダ32と第2油圧シリンダ34とを連通する閉油圧回路35にはオリフィス36が介設されている。
第5実施形態のディスクブレーキ装置では、車両の前進制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3C側に向かって移動する際、第1ピストン31が徐々に収縮して第2ピストン33が徐々に伸張することにより、前述した第1当接状態に保持される。その結果、車両の前進制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第1トルク伝達部6Cがトルクメンバ3の第1トルク受部3Cに衝突することがなくなり、車両の前進制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
反対に、車両の後退制動によりブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3D側に向かって移動する際、第2ピストン33が徐々に収縮して第1ピストン31が徐々に伸張することにより、前述した第2当接状態に保持される。その結果、車両の後退制動の際には、ブレーキパッド6の裏金6Aの第2トルク伝達部6Dがトルクメンバ3の第2トルク受部3Dに衝突することがなくなり、車両の後退制動の際のクロンク打音が確実に抑制される。
なお、第5実施形態のディスクブレーキ装置における第1油圧シリンダ32と第2油圧シリンダ34とを連通する閉油圧回路35には、例えば図23に示すように、オリフィス36に代わる一対のリリーフバルブ37,37を相互に逆向きに並列に接続してもよい。この場合にも同様の作用効果が得られる。
本発明のディスクブレーキ装置は、車両用に限らず、各種機械装置の回転部の制動用として適用することができる。
本発明の第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の外観を示す斜視図である。 図1に示したディスクブレーキ装置のキャリパの断面構造を模式的に示す部分断面図である。 図1に示したディスクブレーキ装置の側面図である。 第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段を示す側面図である。 図4に示した切換え保持手段の挙動を示す部分拡大図である。 第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段による第2当接状態を示す側面図である。 第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の変形例を示す側面図である。 第1実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の他の変形例を示す部分拡大図である。 第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段を示す側面図である。 第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段による第2当接状態を示す側面図である。 第2実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の変形例を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段による第2当接状態を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の第1変形例を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の第2変形例を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の第3変形例を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の第4変形例を示す側面図である。 第3実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の第5変形例を示す側面図である。 第4実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段を示す側面図である。 図19に示した第1電磁石および第2電磁石の通電制御系の構成を示すブロック図である。 図20に示した通電制御用ECUが実行する処理手順を示すフローチャートである。 第5実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段を示す側面図である。 第5実施形態に係るディスクブレーキ装置の切換え保持手段の変形例を示す側面図である。
符号の説明
2…ディスクロータ、3…トルクメンバ、3C…第1トルク受部、3D…第2トルク受部、6…ブレーキパッド、6A…裏金、6C…第1トルク伝達部、6D…第2トルク伝達部、6E…係合突部、6F…係合突部、6G…第1係合凹部、6H…第2係合凹部、8…第1パッドリテーナ、8A…ばね片、8B…ばね片、9…第2パッドリテーナ、9A…ばね片、9Bばね片、11…第1永久磁石、12…第2永久磁石、21…第1電磁石、22…第2電磁石、23…通電制御用ECU、24…シフトレバーポジションセンサ、25…ストップランプスイッチ、26…Gセンサ、31…第1ピストン、33…第2ピストン、32…第1油圧シリンダ、34…第2油圧シリンダ35…閉油圧回路、36…オリフィス、37…リリーフバルブ。

Claims (9)

  1. ディスクロータの正転制動時にはブレーキパッドの第1トルク伝達部からトルクメンバの第1トルク受部にトルク伝達し、ディスクロータの逆転制動時にはブレーキパッドの第2トルク伝達部からトルクメンバの第2トルク受部にトルク伝達するように構成されたディスクブレーキ装置であって、
    ディスクロータの正転制動の操作に伴いブレーキパッドの第1トルク伝達部がトルクメンバの第1トルク受部に当接した第1当接状態に保持し、ディスクロータの逆転制動の操作に伴いブレーキパッドの第2トルク伝達部がトルクメンバの第2トルク受部に当接した第2当接状態に切り換えて保持する切換え保持手段を備えていることを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナおよび第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナの少なくとも一方に設けたばね片と、このばね片に対応してブレーキパッドに設けた係合突部とで構成されており、
    前記ばね片は、斜面係合により前記係合突部を乗り越えてその係合突部を前記第1トルク受部側または第2トルク受部側に選択的に付勢することにより、前記第1当接状態または第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナおよび第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナの少なくとも一方に設けたばね片と、このばね片に対応してブレーキパッドに設けた第1係合凹部および第2係合凹部とで構成されており、
    前記ばね片と前記第1係合凹部との係合により前記第1当接状態に保持し、前記ばね片と前記第2係合凹部との係合により前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に装着される第1パッドリテーナに設けた第1ばね片と、トルクメンバの第2トルク受部に装着される第2パッドリテーナに設けた第2ばね片と、前記第1ばね片および第2ばね片に対応してブレーキパッドに設けた第1係合凹部および第2係合凹部とで構成されており、
    前記第1ばね片と前記第1係合凹部との係合により前記第1当接状態に保持し、前記第2ばね片と前記第2係合凹部との係合により前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記切換え保持手段は、磁力によって前記第1当接状態または第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部またはブレーキパッドの第1トルク伝達部に設けた第1永久磁石と、トルクメンバの第2トルク受部またはブレーキパッドの第2トルク伝達部に設けた第2永久磁石とで構成されており、
    前記第1永久磁石がブレーキパッドの第1トルク伝達部またはトルクメンバの第1トルク受部を吸着することで前記第1当接状態に保持し、前記第2永久磁石がブレーキパッドの第2トルク伝達部またはトルクメンバの第2トルク受部を吸着することで前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  7. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に設けた第1電磁石と、トルクメンバの第2トルク受部に設けた第2電磁石とで構成されており、
    前記第1電磁石がブレーキパッドの第1トルク伝達部を吸着することで前記第1当接状態に保持し、前記第2電磁石がブレーキパッドの第2トルク伝達部を吸着することで前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  8. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に設けた第1ピストンと第2トルク受部に設けた第2ピストンとの間にオリフィスを接続した閉油圧回路で構成されており、
    前記第1ピストンが収縮して前記第2ピストンが伸張することにより前記第1当接状態に保持し、前記第2ピストンが収縮して前記第1ピストンが伸張することにより前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  9. 前記切換え保持手段は、トルクメンバの第1トルク受部に設けた第1ピストンと第2トルク受部に設けた第2ピストンとの間に一対のリリーフバルブを相互に逆向きに並列接続した閉油圧回路で構成されており、
    前記第1ピストンが収縮して前記第2ピストンが伸張することにより前記第1当接状態に保持し、前記第2ピストンが収縮して前記第1ピストンが伸張することにより前記第2当接状態に切り換えて保持することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
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