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JP4649281B2 - 硝酸性窒素含有水の処理方法 - Google Patents

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JP4649281B2 JP2005203125A JP2005203125A JP4649281B2 JP 4649281 B2 JP4649281 B2 JP 4649281B2 JP 2005203125 A JP2005203125 A JP 2005203125A JP 2005203125 A JP2005203125 A JP 2005203125A JP 4649281 B2 JP4649281 B2 JP 4649281B2
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Description

本発明は、硝酸性窒素含有水の処理方法に関し、さらに詳しくは、硝酸性窒素含有水を還元剤の存在下に触媒と接触させて硝酸性窒素を還元分解する硝酸性窒素含有水の処理方法に関する。
従来、排水等の中に含まれる硝酸性窒素を除去する処理方法としては、微生物による生物学的処理方法、吸着法、イオン交換法、逆浸透膜法、電気透析法などの物理化学的処理方法および水素などの還元剤の存在下に硝酸性窒素を触媒と接触させて還元分解する化学的処理方法などが知られている。特に、硝酸性窒素を還元剤の存在下に触媒と接触させて還元分解する化学的処理方法は低濃度の硝酸性窒素を含む飲料水の原水や高濃度の硝酸性窒素を含む工業排水など、大量の硝酸性窒素含有水から硝酸性窒素を除去するのに適しており、種々の処理方法が提案されている。
例えば、本願出願人にかかる特開2004−97893号公報(特許文献1)には、無機酸化物担体および/またはカーボン担体に、Pt、Au、Ag、Pd、Ru、Cu、Ni、W、V、Mo、Feから選ばれる1種または2種以上の金属微粒子および/または合金微粒子が担持されてなる、平均粒子径が5nm〜20μmの範囲にある硝酸性窒素含有水処理用触媒が記載されており、更に、硝酸性窒素含有水処理方法として、
(a)前述の水処理用触媒と硝酸性窒素含有水とを、還元剤の存在下で接触させる工程
(b)前記接触済の硝酸性窒素含有水から水処理用触媒を分離する工程
(c)必要に応じて前記分離した水処理用触媒を再生し、工程(a)に戻す工程
からなる硝酸性窒素含有水処理方法が開示されている。
また、本願出願人は特開2004−57954号公報(特許文献2)として、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、Fe、Ni、Co、Sn、In、Ti、Al、Ta、Sb、Ruから選ばれる1種または2種以上の金属からなる金属微粒子であって、平均粒子径が1〜200nmの範囲にある硝酸性窒素含有水処理用触媒を開示している。
特開2001−866号公報(特許文献3)には、原水中の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素を、触媒を用いて水素で還元分解するにあたり、金属パラジウムと、元素比がCu≧Pdである銅−パラジウム合金との混合物を触媒とする水処理方法が記載されている。
特開平8−192169号公報(特許文献4)には、硝酸性窒素とアンモニア性窒素を含む排水中の硝酸性窒素を、水中で水素を発生する金属と接触させることにより、亜硝酸性窒素または窒素ガスまで還元し、溶出した金属を軟化処理によって除去した後、生成した亜硝酸性窒素およびアンモニア性窒素を触媒存在下で反応させ、窒素に転換する硝酸性窒素およびアンモニア性窒素を含む排水の処理方法が記載されている。
このような状況下、さらに高活性な硝酸性窒素含有水処理用触媒の開発とともに、効率的なプロセスの開発が望まれている。
特開2004−97893号公報 特開2004−57954号公報 特開2001−866号公報 特開平8−192169号公報
本発明の目的は、低濃度の硝酸性窒素を含む飲料水の原水や、高濃度の硝酸性窒素を含む工業排水など大量の硝酸性窒素含有水から硝酸性窒素を除去する硝酸性窒素含有水の処理方法において、硝酸性窒素の還元速度を高めると共に還元ガスの利用率を向上させることのできる硝酸性窒素含有水の処理方法を提供することにある。
本発明は、硝酸性窒素含有水と水処理触媒とを還元ガスの存在下で接触させる硝酸性窒素含有水の処理方法において、前記水処理触媒が結晶性炭素粒子に金属微粒子が担持された平均粒子径が5nm〜1μmの範囲の微粒子からなり、触媒微粒子中の金属微粒子の担持量が金属として1〜50重量%の範囲にあることを特徴とするものである。
前記金属は、Pt、Au、Ag、Pd、Ru、Cu、Ni、W、V、Mo、Fe、Yから選ばれる1種または2種以上の金属または合金であることが好ましく、特に、少なくともPdとCuとを含む金属または合金であることが好ましい。
前記金属微粒子の平均粒子径は1〜50nmの範囲にあることが好ましい。
前記結晶性炭素粒子の平均粒子径(一次粒子径)は5〜500nmの範囲にあることが好ましく、前記結晶性炭素粒子の比表面積は20〜3000m2/gの範囲にあることが好ましい。
前記結晶性炭素粒子の結晶構造はグラファイト構造であり、結晶子径が2〜100nmの範囲であり、かつ結晶子間距離が0.340〜0.362nmの範囲にあることが好ましく、前記結晶性炭素粒子は、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、黒鉛から選ばれる1種または2種以上の結晶性炭素化合物からなることが好ましい。
前記還元ガスは、平均直径0.1mm以下の超微細気泡水素ガスであることが好ましい。
本発明の硝酸性窒素含有水の処理方法では、比表面積の高い結晶性炭素粒子に平均粒子径の小さい金属微粒子を担持した水処理触媒を用いるので、硝酸性窒素還元活性が高い。また、結晶性炭素粒子が疎水性を有しているので処理水と容易に分離することができ、このため効率的に硝酸性窒素を還元分解することができる。
以下、本発明の硝酸性窒素含有水の処理方法について具体的に説明する。
硝酸性窒素含有水
本発明に用いる硝酸性窒素含有水としては、水中の硝酸性窒素化合物の濃度がNとして50〜10,000ppm、さらには、100〜5000ppmの範囲にあることが好ましい。ここで、硝酸性窒素化合物とはNO3、NO2、NO、N2Oを含む化合物の総称である。
処理水中の硝酸性窒素化合物の濃度がNとして50ppm未満の場合は、還元分解処理することは可能であるが経済性が問題となることがある。濃度がNとして10,000ppmを越えると、やはり、還元分解処理することは可能であるが還元剤(還元ガス)の使用量が多くなり経済性が問題となることがある。
このため、本発明の方法は他の吸着法、イオン交換法、逆浸透膜法、電気透析法、あるいは生物脱窒法等と併用することが好ましい場合がある。
硝酸性窒素含有水処理用触媒
本発明において硝酸性窒素含有水処理用触媒は、金属微粒子が結晶性炭素粒子に担持されてなり、平均粒子径が5nm〜1μmの範囲にある。
前記金属微粒子としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ru、Cu、Ni、W、V、Mo、Fe、またはYから選ばれる1種または2種以上の金属または合金が好ましい。好ましい2成分以上の組み合わせとしては、Pd-Cu、Pd-Au、Pd-W、Pd-V、Pd-Mo、Pd-Fe、Pd-Cu/Pd、Pd-Cu-Ru、Pd-Cu-Fe、Pd-Cu-Au、Pt-Cu、Pt-Au、Pt-W、Pt-V、Pt-Mo、Pt-Fe、Pt-Cu/Pd、Pt-Cu-Ru、Pt-Cu-Fe、Pt-Cu-Au等が挙げられる。このような金属微粒子は、硝酸性窒素を還元して分解する活性が高く、且つ活性劣化が小さく、また再生によって容易に活性が復元し、長期にわたって活性を維持することができる。
なお、ここで合金とは、2種以上の金属成分が均一に混合しているもの(上記において例えば「Pd-Cu」と表記)に限らず、混合物であるもの(上記において「Cu/Pd」と表記)も含んで意味している。また、これらの金属成分は結晶性であっても非晶質であってもよい。
このなかでもCuとPdおよび/またはPtからなる合金微粒子は、還元剤である水素の吸着能が高くかつ常温で硝酸性窒素をN2とH2Oに選択的に還元分解するので、特に好ましい。
金属微粒子の平均粒子径は1〜50nm、さらには1〜10nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が1nm未満の場合は、初期性能は高いが、再生等を繰り返すことによって移動して他の金属微粒子と凝集する傾向があり、長期にわたって初期性能を維持することが困難である。平均粒子径が50nmを越えると、還元剤の吸着量が低下するとともに水素の活性化能も低下し、硝酸性窒素の還元分解活性が低下する。
金属微粒子の粒子径は、例えば、FE-TEM(STEM-HAADF法)により測定することができる。
前記結晶性炭素粒子としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、黒鉛などが挙げられる。このような結晶性炭素粒子は金属微粒子との結合力が強く、処理中の金属の処理液への溶出を抑制することができ、また担体から容易に脱離することがなく、このため長期処理が可能である。
一方、活性炭のような無定形炭素粒子(非結晶性炭素粒子)は、化学的安定性、機械的強度(安定性)が低い上に、粒子径が大きく親水性が高い場合があり、本発明の水処理用触媒の担体としては、不適当である。
結晶性炭素粒子の平均粒子径(一次粒子径)は5〜500nm、さらには10〜100nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径(一次粒子径)が5nm未満の場合は、結晶性が低いためか、前記結晶性炭素粒子を用いる効果が不充分となる傾向がある。平均粒子径(一次粒子径)が500nmを超えると、比表面積が低く、金属微粒子を高分散した状態に担持することができないために、即ち、担体表面で金属微粒子が凝集した状態となるため充分な活性が得られないことがある。
なお、ここで結晶性炭素粒子の平均粒子径を一次粒子径と規定したのは、水処理用触媒の担体として用いる結晶性炭素粒子は、概ね触媒の粒子径と同じく平均粒子径が5nm〜1μmの範囲にあれば凝集体であっても非凝集体であってもよく、このときの非凝集体を一次粒子として意味したものである。
結晶性炭素粒子の比表面積は20〜3000m2/g、さらには500〜2000m2/gの範囲にあることが好ましい。比表面積が20m2/g未満の場合は、所定量の金属微粒子を担持した場合、金属微粒子が結晶性炭素粒子の表面で凝集した状態となるため充分な活性が得られないことがある。比表面積が3000m2/gを超えるものは、微粒子の集合体であり、結晶性が低く、硝酸性窒素の酸化還元活性や後述する疎水性等の結晶性炭素粒子を用いる効果が不充分となる傾向がある。
前記結晶性炭素粒子は充分な疎水性を有していることが好ましい。担体として用いる結晶性炭素粒子が疎水性であると、反応終了後あるいは必要に応じて反応を停止した後、処理水表面に触媒が分離して浮遊し、触媒を特別の装置(例えばセラミックスフィルター等)を用いることなく分離することが可能である。特に微細な粒子では、通常の方法で分離が困難であっても、容易に分離することができる。先に列挙したものは、疎水性の結晶性炭素粒子である。
なお、結晶性炭素粒子の粒子径が大きく、通常の方法で容易に分離できる場合には、結晶性炭素粒子を硝酸などの酸で処理して親水性にして用いることも可能である。
本発明に用いる結晶性炭素粒子はX線回折によりグラファイト構造を有し、結晶子径が2〜100nm、さらには2〜40nmの範囲にあり、結晶子間距離が0.340〜0.362nm、さらには0.342〜0.360nmの範囲にあることが好ましい。
結晶子径が2nm未満の場合は、結晶性炭素粒子の結晶性が低すぎて化学的或いは機械的安定性が劣り、所望の撥水性が得られ難い。結晶子径が100nmを超えると、結晶性炭素粒子の結晶性が高すぎて比表面積が低下し、この結果、担持する金属微粒子の量および分散性が低下して、所望の活性が得られ難い。
結晶子間距離が0.340nm未満になると結晶性が高すぎるために比表面積が低下して担持する金属微粒子が凝集し易くなる。結晶子間距離が0.362nmを超えたものは結晶性が不充分で、硝酸性窒素の還元活性や後述する疎水性等の結晶性炭素粒子を用いる効果が不充分となる傾向がある。
前記結晶子間距離の測定法では、X線回折により、グラファイト構造に基づく[0,0,2]面の垂直方向であるC軸方向の格子定数Cを求め、このCの1/2を層間距離として表す。
また、本発明の結晶子径の測定法は、X線回折により、メインピーク[0.0.2]面(格子定数d=3.3756、ミラー指数h=0、k=0、l=2)の半価幅(β)より、Scherrerの式D=λ/βcosθ(D:結晶子径、λ=X線波長(Å)、θ=反射角)により求めることができる。
本発明に係る硝酸性窒素含有水処理用触媒は、平均粒子径が5nm〜1μm、さらには10nm〜0.5μmの範囲にあることが好ましい。
触媒微粒子の平均粒子径が5nm未満のものは、凝集する傾向が強く、触媒の調製が困難であったり、得られたとしても凝集して分散性が低下し、硝酸性窒素含有水の処理効率が低下することがある。平均粒子径が1μmを越えると、硝酸性窒素含有水の循環あるいは撹拌が弱くなると沈降することがあり、また硝酸性窒素との接触効率が低下して充分な還元分解活性が得られず、硝酸性窒素の低減が不充分となる。
硝酸性窒素含有水処理用触媒中の金属微粒子の担持量は、金属として1〜50重量%、さらには2〜20重量%の範囲にあることが好ましい。担持量が1重量%未満の場合は、還元分解活性が不充分となる。担持量が50重量%を越えると、担持することが困難であるとともに、仮に担持できても還元分解活性がさらに向上することもないので、経済性が低下する。また、担持した金属微粒子同士が互いに合体して粒子成長することがあり、活性が低下することがある。
硝酸性窒素含有水処理用触媒の製造方法
このような硝酸性窒素含有水処理用触媒微粒子は、前記した粒子径範囲にあり、水に分散し、沈降等することなく硝酸性窒素と効率的に接触し、充分な還元分解活性が得られれば特に制限はなく、従来公知の方法を用いて製造することができる。
以下、本発明に用いることのできる硝酸性窒素含有水処理用触媒の製造方法を3つ例示的に説明する。
(第1の製造方法)
前記した結晶性炭素粒子の分散液を調製する。これに、所定量の1種または2種以上の金属塩水溶液を加え、結晶性炭素粒子に金属塩水溶液を吸収させ、次いで乾燥し、その後200〜800℃の温度で、還元ガス例えばH2、NH3雰囲気下で通常0.5〜6時間程度還元処理することによって硝酸性窒素含有水処理用触媒微粒子を得ることができる。
金属塩としては、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラアンミンパラジウム、塩化白金、硝酸銀、塩化銅、硝酸ニッケル、酢酸ルテニウムなど、前記した金属の塩で水に可溶な塩を用いることができる。
乾燥方法としては、凍結乾燥、噴霧乾燥、静置乾燥、ロータリーエバポレーター等、従来公知の方法を採用することができる。
上記において、還元温度が200℃未満の時は、金属塩の還元が不充分となり、金属微粒子の生成が不充分となる。還元温度が800℃を越えると、金属微粒子が粒子成長しすぎたり、触媒粒子が強く凝集して分散性が低下することがあり、本発明に係る粒子径の小さな触媒粒子を用いた硝酸性窒素含有水の安定的な処理が困難となる。好ましい還元温度は250〜600℃の範囲である。
(第2の製造方法)
前記した結晶性炭素粒子の分散液を調製する。これに、所定量の1種または2種以上の金属塩水溶液を加え、ついで還元剤(水素化硼素ナトリウム(NaBH4)、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン等)を加え、結晶性炭素粒子上に金属を析出させる。ついで、必要に応じてオートクレーブ処理(100〜300℃で水熱処理)する。オートクレーブ処理により、溶液中に析出した金属微粒子を結晶性炭素粒子上に析出させることができる。
最後に金属微粒子が担持された結晶性炭素粒子を濾過分離し、第1の方法と同様にして乾燥した後、加熱処理(好ましくは不活性ガスまたは還元ガス雰囲気下で加熱処理)することによって硝酸性窒素含有水処理用触媒を得ることができる。
(第3の製造方法)
例えば、パラジウム−銅合金の微粒子であれば、硝酸パラジウムと硝酸銅との混合水溶液に、クエン酸の水溶液に還元剤として硫酸第一鉄を溶解した溶液を添加して、Pd-Cu合金微粒子分散液を調製する。このPd-Cu合金微粒子分散液に結晶性炭素粒子の分散液を混合してPd-Cu合金微粒子を結晶性炭素粒子担体に担持した触媒微粒子分散液を調製する。なお、このときの担持は、互いの粒子のゼータ電位の差あるいは積により、結晶性炭素粒子の表面にPd-Cu合金微粒子が担持されるものであって、金属微粒子のゼータ電位は負、結晶性炭素粒子のゼータ電位は正または負である。
さらに具体的に説明すると、異種粒子間のヘテロ凝集は、2つのゼータ電位値が異符号であるか、その差が大きい場合は当然凝集作用が起こる。即ち、本発明の場合は結晶性炭素粒子担体に合金微粒子が担持される。また、2つのゼータ電位値が同符号であっても、ゼータ電位の積が臨界表面電位より小さい場合は凝集作用が起こる。即ち、本発明の場合は結晶性炭素粒子担体に合金微粒子が担持される。
最後に金属微粒子が担持された結晶性炭素粒子を濾過分離し、第1の方法と同様にして乾燥し、ついで加熱処理(好ましくは不活性ガスまたは還元ガス雰囲気下で加熱処理)することによって硝酸性窒素含有水処理用触媒を得る。
上記各製造方法によって、平均粒子径が5nm〜1μm、さらには10nm〜0.5μmの範囲にある硝酸性窒素含有水処理用触媒が得られる。
また、触媒微粒子中の金属微粒子の含有量は1〜50重量%、さらには2〜20重量%の範囲とすることができる。
硝酸性窒素含有水の処理
本発明の硝酸性窒素含有水の処理方法は、前記したように、硝酸性窒素含有水と前記水処理触媒とを超微細気泡還元ガスの存在下で接触させることが好ましい。
そこで、この超微細気泡還元ガスについて説明する。
本発明に用いる還元ガスとしては、電気分解で容易に製造することができ、必要に応じて回収することができる等の点から水素ガスが好適に採用される。
超微細気泡還元ガスは、大きさが平均値で0.1mm以下、概ね0.05〜100μm、さらには50μm以下、特に30μm以下であることが好ましい。超微細気泡還元ガスの大きさが0.1mmを超えると還元ガスの硝酸性窒素含有水への溶解速度が遅くなるためか、硝酸性窒素の還元速度(処理速度)が遅くなるとともに還元ガスの利用率が低下し、処理効率が低下するとともに経済性が低下する。ここで、還元ガスの利用率とは供給した還元ガスの内、硝酸性窒素の還元に用いられた還元ガスの割合をいう。
また、超微細気泡還元ガスの大きさが平均値で0.05μm未満のものは現在のところ得ることが困難である。
このような水中における気泡の大きさの測定方法は、例えば、水中パーティクルカウンター(リオン(株)製:KR−32またはKR−60)等によって測定することができる。
なお、本発明では前記水素ガス以外に必要に応じて、別途ヒドラジン、水素化硼素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、キノン、ヒドロキノン等の還元剤を硝酸性窒素含有水に添加して用いることもできる。
本発明の硝酸性窒素含有水の処理方法に用いる処理設備の方式には特に制限はなく、前記した超微細気泡還元ガスを発生させ供給できる設備を備えていれば従来公知の方式を採用することができ、例えば、完全混合槽型や、流通型、多段型、バッチ型等の種々の方式がある。これらは、通常の撹拌装置、循環装置等を備えている。
超微細気泡還元ガス発生・供給装置としては前記した大きさの気泡を供給できれば特に制限はなく、例えば(1)多孔質板に圧力をかけて微細気泡を発生させる方法、(2)微小径ノズルから気体を噴出し微細気泡を発生させる方法、(3)単管の壁面に突起を設けて気体を衝突させて微細気泡を発生させる方法、(4)気体、液体の噴流間の不安定性を利用する方法、(5)流体で旋回流を作り、気体と共に放出させて微細気泡を発生させる方法などがある。
中でも(1)または(2)の方法は好適である。具体的には、例えば、スキルキット(株)製の超微細気泡発生装置、資源開発(株)製のAWAWAなどが好適に使用できる。
硝酸性窒素含有水中の硝酸性窒素含有水処理用触媒の濃度は0.05〜20重量%、さらには0.1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。触媒濃度が0.05重量%未満の場合は、処理温度が常温以下の場合に還元分解速度が不充分で、硝酸性窒素を所望の濃度以下に低減することが困難となる。触媒濃度が20重量%を超えると、濃度が高過ぎて処理還元ガスの分散性が低下して処理効率が低下したり、触媒の使用量が多過ぎて経済性が問題となることがある。
本発明の処理方法において、硝酸性窒素含有水と水処理用触媒との接触時間(滞留時間)は、処理を必要とする水の量および水中の硝酸性窒素の濃度、要求される処理水(清浄水)中のN濃度レベル、処理温度、触媒中の金属微粒子の量、粒子径、処理水のpHや不純物の他処理方法・装置等によって異なるが、概ね100時間以下、通常10分間〜25時間の範囲にあることが好ましい。
また、還元剤(還元ガス)の供給量は、要求される処理後の残存窒素濃度によっても異なるが、下記化学反応式(1)に示されるように、概ね水硝酸性窒素と還元剤との量論量以上であればよく、例えば硝酸性窒素がNO3の場合、本発明の処理方法では、還元剤のモル数(MR)と硝酸性窒素(NO3)のモル数(MN)と比(MR/MN)が3〜15、さらには3〜6の範囲にあることが好ましい。
2NO3 + 6H2 → N2 + 6H2O ・・・(1)
前記モル比が3未満の場合は還元剤が少ないために、得られる処理後の水(清浄水)中の硝酸性窒素濃度が高く、所期の目的を達成できないことがあり、モル比が15を越えると、NH3の生成が増加したり還元剤の利用率が低下し、さらに、還元剤を回収する場合でも回収量が多くなり経済性が低下する。
なお、還元処理する際は、必要に応じて酸またはアルカリを添加してpH調整し、pH3〜10、さらには4〜9の範囲とすることが好ましい。
硝酸性窒素含有水のpHが3未満の場合は、触媒中の金属微粒子の金属が溶出し、活性が低下したり、処理水中に金属が含まれたり、酸性であるためにそのまま排水とすることができない等の問題が生じることがある。硝酸性窒素含有水のpHが10を越えると、硝酸性窒素の還元速度が遅くなるとともにNH3の副生が増加する傾向がある。
本発明の硝酸性窒素含有水の処理方法では、前記還元ガスの利用率が30〜100%、さらには50〜100%の範囲にあることが好ましい。還元ガスの利用率が30%未満の場合は、処理後の水(清浄水)中の硝酸性窒素の残存濃度が高く、所期の目的を達成できない場合や、経済性が問題となる。未利用の還元ガスは回収して再度利用することができる。
所望の濃度に処理した処理水は、処理水と触媒を分離し、触媒はそのまま繰り返し使用することができるが、必要に応じて再生して用いることもできる。
処理水と触媒とを分離する方法としては限外濾過膜、セラミックフィルター等を用いた方法を採用することができる。特に流通式セラミックフィルターは口径を触媒粒子径に応じて選択することができるので効率的に分離することができ、またフィルターの圧密化などによる口径の変化がなく、耐久性に優れているので好ましい。
このようにして処理された処理水中のN濃度(硝酸性Nおよび副生することのあるアンモニア性Nの合計)は100ppm以下、好ましくは10ppm以下であることが好ましい。
なお、下記化学反応式(2)に示されるように、硝酸性窒素含有水の処理によって副生することのあるNH3ガスは、必要に応じてアンモニアストリッピング等、従来公知の方法によって除去することができる。
2NO3 + 9H2 → 2NH3 + 6H2O ・・・(2)

以下に示す実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
触媒(1)の調製
純水100gに、合金微粒子を構成するパラジウムと銅の重量比が70/30となるように硝酸パラジウム2水和塩7.4g及び硝酸銅3水和塩4.9gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸三ナトリウム水溶液265gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第一鉄水溶液129g(硝酸パラジウムと硝酸銅の合計モル数の2倍量のモル数に相当)を加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して合金微粒子の分散液を得た。合金微粒子の平均粒子径は4nmであった。
得られた分散液を遠心分離器により水洗して不純物を除去した後、水に分散させ、濃度10重量%の合金微粒子(1)の分散液とし、これに結晶性炭素化合物としてカーボンブラック(キャボット(株)製:Vulcan XC-72R、平均粒子径31nm、比表面積230m2/g、結晶子径3.3nm)5gを純水495gに均一に混合した分散液を添加し、この混合液のpHを6に調整して1時間撹拌した。ついで、この混合液を100℃で乾燥させ触媒(1)を調製した。触媒(1)の金属担持量は20重量であった。
撥水浮遊性の評価
得られた触媒(1)5gを100mlの水に分散させ、200rpmで5分間撹拌した後、撹拌を停止し、触媒(1)の浮遊状態を観察し、以下の基準により評価した。結果を触媒の性状と共に表1に示す。
触媒(1)が全量水面上に浮遊していた。:◎
触媒(1)の80%以上が水面上に浮遊し、他は水中に分散していた。:○
触媒(1)の50%〜80%未満が水面上に浮遊し、他は水中に分散していた。:△
触媒(1)の50未満が水面上に浮遊し、他は水中に分散あるいは沈降していた。:×
硝酸性窒素含有水の処理
硝酸ナトリウム(関東化学(株)製:特級)61.3gを純水に溶解して硝酸性窒素含有水25kgを調製した。このときの硝酸性窒素の含有量はNとして400ppmであった。
超微細気泡還元ガス発生装置(スキルキット(株)製:マイクロバブル発生装置)の水槽に硝酸性窒素含有水を投入し、硝酸性窒素含有水を循環させながらこれに触媒(1)1000gを分散させた。このときの硝酸性窒素含有水中の触媒(1)の分散濃度は3.8重量%である。
次いで、水素ガスの超微細気泡を水槽に吹き込み、硝酸性窒素含有水の処理を実施した。この時、液温を25℃に維持し、水槽は200rpmで攪拌した。マイクロバブル発生装置は、液循環量70L/min、液圧力0.45MPa、水素圧力0.45MPa とし、水素の流量を0.48NL/minの条件で注入し、硝酸性窒素の処理中は、硝酸性窒素含有水のpHを濃度1重量%の硫酸にて5〜6の範囲に調整した。このときに発生した水素の超微細気泡(マイクロバブル)の大きさをパーティクルカウンター(リオン(株)製:KR−32)により測定したところ、4〜20μm(平均値:13μm)であった。
水素の超微細気泡を供給開始後、5分毎に処理液を採取し、窒素分析装置(ブランルーベ(株)製:AAS−III)により硝酸性窒素(NO3+NO2)およびNH3の分析を行った。
硝酸性窒素の還元は85分(NO3+NO2が0ppmとなった時点)で終了し、このときの副生NH3濃度、水素の供給量、および水素利用率(N2生成、NH3副生)、水素未利用率を、処理条件と共に表2に示した。
触媒(2)の調製
実施例1において、結晶性炭素化合物としてカーボンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル(株)製:ケッチェンブラックEC、平均粒子径30nm、比表面積820m2/g、結晶子径3.0nm)を用いた以外は同様にして、触媒(2)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(2)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(3)の調製
実施例1において、結晶性炭素化合物としてカーボンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル(株)製:ケッチェンブラックEC600JD、平均粒子径31nm、比表面積1280m2/g、結晶子径3.1nm)を用いた以外は同様にして触媒(3)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(3)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(4)の調製
実施例1において、結晶性炭素化合物としてカーボンブラック(電気化学工業(株)製:デンカブラック FX−35、平均粒子径26nm、比表面積133m2/g、結晶子径4.3nm)を用いた以外は同様にして触媒(4)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(4)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(5)の調製
実施例1において、結晶性炭素化合物としてカーボンブラック(電気化学工業(株)製:デンカブラック OAB−100、平均粒子径37nm、比表面積88m2/g、結晶子径5.7nm)を用いた以外は同様にして触媒(5)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(5)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(6)の調製
実施例3において、合金微粒子を構成するパラジウムと銅の重量比が90/10となるように硝酸パラジウムおよび硝酸銅を加えた以外は同様にして、濃度10重量%の合金微粒子(2)の分散液とした。合金微粒子の平均粒子径は3nmであった。
ついで、合金微粒子(2)の分散液を用いた以外は同様にして触媒(6)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(6)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(7)の調製
実施例3において、合金微粒子を構成するパラジウムと銅の重量比が50/50となるように硝酸パラジウムおよび硝酸銅を加えた以外は同様にして、濃度10重量%の合金微粒子(3)の分散液とした。合金微粒子の平均粒子径は5nmであった。
ついで、合金微粒子(3)の分散液を用いた以外は同様にして触媒(7)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(7)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(8)の調製
純水100gに、合金微粒子を構成するパラジウムと銅の重量比が70/30となるように硝酸パラジウム2水和塩7.4g及び硝酸銅3水和塩4.9gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸三ナトリウム水溶液265gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第一鉄水溶液258g(硝酸パラジウムと硝酸銅の合計モル数の4倍量のモル数に相当)を加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して合金微粒子の分散液を得た。合金微粒子の平均粒子径は10nmであった。
得られた分散液を遠心分離器により水洗して不純物を除去した後、水に分散させ、濃度10重量%の合金微粒子(4)の分散液を得た。ついで、合金微粒子(4)の分散液を用いた以外は実施例3と同様にして触媒(8)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(8)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(9)の調製
純水100gに、合金微粒子を構成するパラジウムと銅と銀の重量比が63/27/10となるように硝酸パラジウム2水和塩7.4g、硝酸銅3水和塩4.9g、硝酸銀1.8gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸三ナトリウム水溶液265gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第一鉄水溶液129g(硝酸パラジウムと硝酸銅と硝酸銀の合計モル数の1.9倍量のモル数に相当)を加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して合金微粒子の分散液を得た。合金微粒子の平均粒子径は5nmであった。
得られた分散液を遠心分離器により水洗して不純物を除去した後、水に分散させ、濃度10重量%の合金微粒子(5)の分散液を得た。ついで、合金微粒子(5)の分散液を用いた以外は実施例3と同様にして触媒(9)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(9)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
触媒(10)の調製
実施例3において、予めカーボンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル(株)製:ケッチェンブラックEC600JD、平均粒子径31nm、比表面積1280m2/g、結晶子径3.1nm)を硝酸に分散させ60℃で12時間攪拌した後、遠心分離器により水洗し、乾燥して親水性化したカーボンブラック(平均粒子径31nm、比表面積1250m2/g、結晶子径3.0nm)を結晶性炭素化合物として用いた以外は同様にして触媒(10)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(10)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例3において、水槽にバブリング管(内径0.2mm)10本を導入して、水素の流量0.48L/minで吹き込んだ以外は同様にして硝酸性窒素含有水の処理を実施した。このときに発生した水素ガスの気泡の大きさは、0.2mm以上であった。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
比較例1
触媒(R1)の調製
実施例1において、カーボンブラックの代わりに活性炭(和光純薬工業(株)製:活性炭素粉末、平均粒子径50μm、比表面積1155m2/g、結晶子径2nm未満)を用いた以外は同様にして触媒(R1)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(R1)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
比較例2
硝酸性窒素含有水の処理
実施例11において、比較例1と同様にして調製した触媒(R1)を用いた以外は同様にして硝酸性窒素含有水の処理を実施した。このときに発生した水素ガスの気泡の大きさは、0.2mm以上であった。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
比較例3
触媒(R2)の調製
純水100gに、金属換算で濃度が10重量%となり、合金微粒子を構成する銅とパラジウムの重量比が70/30となるように硝酸銅および硝酸パラジウムを加え、これに、無定形炭素微粒子(御国色素(株)製:平均粒子径109nm)190gを加えて1時間撹拌した。次いで、凍結乾燥した後、H2−N2混合ガス雰囲気下、250℃で2時間加熱処理して触媒(R2)を調製した。
硝酸性窒素含有水の処理
実施例1において、触媒(R2)を用いた以外は同様の条件で硝酸性窒素含有水の処理を実施した。これらの処理の結果および撥水浮遊性の評価結果を表1と表2に示した。
Figure 0004649281
Figure 0004649281

Claims (9)

  1. 硝酸性窒素含有水と水処理触媒とを還元ガスの存在下で接触させる硝酸性窒素含有水の処理方法において、前記水処理触媒が結晶性炭素粒子に金属微粒子が担持された平均粒子径が5nm〜1μmの範囲の微粒子からなり、触媒微粒子中の金属微粒子の担持量が金属として1〜50重量%の範囲にあることを特徴とする硝酸性窒素含有水の処理方法。
  2. 前記金属がPt、Au、Ag、Pd、Ru、Cu、Ni、W、V、Mo、Fe、Yから選ばれる1種または2種以上の金属または合金であることを特徴とする請求項1に記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  3. 前記金属が少なくともPdとCuとを含む金属または合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  4. 前記金属微粒子の平均粒子径が1〜50nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  5. 前記結晶性炭素粒子の平均粒子径(一次粒子径)が5〜500nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  6. 前記結晶性炭素粒子の比表面積が20〜3000m2/gの範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  7. 前記結晶性炭素粒子の結晶構造がグラファイト構造であり、結晶子径が2〜100nmの範囲であり、かつ結晶子間距離が0.340〜0.362nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  8. 前記結晶性炭素粒子が、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、黒鉛から選ばれる1種または2種以上の結晶性炭素化合物からなる請求項1〜7のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
  9. 前記還元ガスが平均直径0.1mm以下の超微細気泡水素ガスであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の硝酸性窒素含有水の処理方法。
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