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JP4538185B2 - Ink jet recording ink and ink jet recording method - Google Patents

Ink jet recording ink and ink jet recording method Download PDF

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JP4538185B2
JP4538185B2 JP2002250996A JP2002250996A JP4538185B2 JP 4538185 B2 JP4538185 B2 JP 4538185B2 JP 2002250996 A JP2002250996 A JP 2002250996A JP 2002250996 A JP2002250996 A JP 2002250996A JP 4538185 B2 JP4538185 B2 JP 4538185B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高湿度条件下における画像の保存性に優れたインクジェット記録用インクおよびそれを用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピューターの普及に伴い、インクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭で紙、フィルム、布等に印字するために広く利用されている。
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。これらのインクのうち、製造、取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主流となっている。
【0003】
これらのインクジェット記録用インクに用いられる着色剤に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、空気、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとしての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、さらには、安価に入手できることが要求されている。しかしながら、これらの要求を高いレベルで満たす着色剤を捜し求めることは、極めて難しい。
既にインクジェット記録用として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されているが、未だに全ての要求を満足する着色剤は、発見されていないのが現状である。カラーインデックス(C.I.)番号が付与されているような、従来からよく知られている染料や顔料では、インクジェット記録用インクに要求される色相や堅牢性とを両立させることは難しい。
【0004】
インクを調液する際に、水だけではメディアへの浸透性が悪く、画像が固定されないことが多い。また、インクとして打滴するための液物性としても不十分なことが多い。このため補助溶媒として水混和性の高沸点有機溶剤を使用する技術が、当該分野では一般的である。しかしながら、酸素以外のヘテロ原子を有する高沸点有機溶剤を用いると、形成された画像が高湿条件下でにじみやすいという問題があることがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高湿条件下で画像のにじみが起こりにくいインクジェット記録用インク及びそれを用いたインクジェット記録方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、下記1)〜9)に記載のインクジェット記録用インクによって達成された
【0007】
) 下記一般式(2)で表される染料を少なくとも1種、常温で液体の有機溶剤を少なくとも1種含有する水性媒体中に溶解および/または分散してなるインクジェット記録用インクであって、該有機溶剤が酸素原子以外のヘテロ原子を含まない有機溶剤であり、該有機溶剤を総量でインク中に5〜60質量%含有することを特徴とするインクジェット記録用インク
【化103】

Figure 0004538185
式中、R1およびR3は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基またはイオン性親水性基を表し、R2は複素環基を表し、R4は複素環基を表す。
)一般式(2)で表される染料が、下記一般式(2−1)で表される染料である上記)記載のインクジェット記録用インク。
【化104】
Figure 0004538185
式中、R21及びR23は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表し、 22 はへテロ環基を表し、X及びYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表し、R24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシ基またはアシルアミノ基を表し、R21〜R 4は、それぞれ、さらに置換していてもよい。
3)前記有機溶剤を総量でインク中に10〜45質量%含有することを特徴とする上記1)記載のインクジェット記録用インク。
4)一般式(2)中のR2の複素環が5員もしくは6員であることを特徴とする上記1)または2)記載のインクジェット記録用インク。
5)一般式(2)中のR2が6員の含窒素芳香族複素環であることを特徴とする上記4)記載のインクジェット記録用インク。
【0008】
6)有機溶剤の沸点が150℃以上のものであることを特徴とする上記1)記載のインクジェット記録用インク。
7)有機溶剤がアルコール誘導体であって、モノオール、ジオール、トリオールのいずれかから選ばれるものであることを特徴とする上記1)または6)記載のインクジェット記録用インク。
8)上記1)〜7)のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
9)支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク滴が上記1)〜7)のいずれかに記載のインクジェット記録用インクからなることを特徴とするインクジェット記録方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明は、上記一般式(2)で表される染料(但し、R2は複素環基を表す)を少なくとも1種、常温で液体の有機溶剤を少なくとも1種含有する水性媒体中に溶解および/または分散してなるインクジェット記録用インクであって、該有機溶剤が酸素原子以外のヘテロ原子を含まない有機溶剤であり、該有機溶剤を総量でインク中に5〜60質量%含有することを特徴とするものであるが、参考のためにその他の事項についても記載する。
本発明において使用するイエロー染料は、堅牢性、オゾンガスに対する堅牢性の点から、インクを反射型メディアに印画した後に、ステータスAフィルターを通して反射濃度を測定し、イエロー領域における反射濃度(D)が、0.90〜1.10の点を1点そのインクの初期濃度として規定して、この印画物を、5ppmのオゾンを常時発生可能なオゾン褪色試験機を用いて強制的に褪色させ、その反射濃度が初期濃度の80%(残存率)となるまでの時間(t)から求めた強制褪色速度定数(k)を定めたときに、該速度定数が5.0×10−2[hour−1]以下、好ましくは、3.0×10−2[hour−1]、更に好ましくは、1.0×10−2[hour−1]に制御される。
ここで、反射濃度は、反射濃度計(X−Rite310TR)を用いてステータスAフィルター(ブルー)により測定される値である。また、強制褪色速度定数(k)は、残存率=e−kt、即ち(−ln0.8)/t=kから求められる値である。
【0010】
また、該イエロー染料は、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である染料が好ましく、1.1V(vs SCE)よりも貴である染料がさらに好ましく、1.2V(vs SCE)よりも貴である染料が特に好ましい。染料の種類としては、上記物性要件を満たすアゾ染料が特に好ましい。
酸化電位の値(Eox)は当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、例えばP.Delahay著“New Instrumental Methods in Electrochemistry”(1954年 Interscience Publishers社刊)やA.J.Bard他著“Electrochemical Methods”(1980年 JohnWiley & Sons社刊)、藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
【0011】
具体的に酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムといった支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試料を1×10-4〜1×10-6モル/リットル溶解して、サイクリックボルタンメトリーや直流ポーラログラフィーを用いてSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。この値は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することがあるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を入れて電位の再現性を保証することができる。
なお、電位を一義的に規定する為、本発明では、0.1moldm-3の過塩素酸テトラプロピルアンモニウムを支持電解質として含むジメチルホルムアミド中(染料の濃度は0.001moldm-3)で直流ポーラログラフィーにより測定した値(vs SCE)を染料の酸化電位とする。
【0012】
Eoxの値は試料から電極への電子の移りやすさを表わし、その値が大きい(酸化電位が貴である)ほど試料から電極への電子の移りにくい、言い換えれば、酸化されにくいことを表す。化合物の構造との関連では、電子求引性基を導入することにより酸化電位はより貴となり、電子供与性基を導入することにより酸化電位はより卑となる。本発明では、求電子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、イエロー染料骨格に電子求引性基を導入して酸化電位をより貴とすることが望ましい。
【0013】
また、本発明において使用する染料は、堅牢性が良好であると共に色相が良好であるということが好ましく、特に吸収スペクトルにおいて長波側の裾切れが良好であることが好ましい。このため水溶液における吸収スペクトルのλmaxが390nmから470nmにあり、λmaxの吸光度I(λmax)と、λmax+70nmの吸光度I(λmax+70nm)との比I(λmax+70nm)/I(λmax)が、0.2以下であるイエロー染料が好ましく、0.1以下がさらに好ましい。該比の下限は理想的には0であるが、現実的には0.01程度である。
【0014】
このような酸化電位及び吸収特性を満足する染料として、下記一般式(I)で表されるものが好ましい。ただし、一般式(1)で表される化合物は、λmaxが390nmから470nmにあればよく、必ずしも上記酸化電位及びI(λmax+70nm)/I(λmax)を満足しなくともよい。尚、請求項1に記載のイエロー染料及び請求項4に記載の一般式(1)で表されるイエロー染料を総称する場合には、本発明のイエロー染料という。
一般式(1) A−N=N−B
式中、AおよびBはそれぞれ独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。
前記複素環としては、5員環または6員環から構成された複素環が好ましく、単環構造であっても、2つ以上の環が縮合した多環構造であっても良く、芳香族複素環であっても非芳香族複素環であっても良い。前記複素環を構成するヘテロ原子としては、N,O,S原子が好ましい。
【0015】
前記一般式(1)において、Aで表される複素環としては、5−ピラゾロン、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾロン、イソオキサゾロン、バルビツール酸、ピリドン、ピリジン、ローダニン、ピラゾリジンジオン、ピラゾロピリドン、メルドラム酸およびこれらの複素環にさらに炭化水素芳香環や複素環が縮環した縮合複素環が好ましい。中でも5−ピラゾロン、5−アミノピラゾール、ピリドン、2,6−ジアミノピリジン、ピラゾロアゾール類が好ましく、5−アミノピラゾール、2−ヒドロキシ−6−ピリドン、ピラゾロトリアゾールが特に好ましい。
【0016】
Bで表される複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中でもピリジン、キノリン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾールが好ましく、キノリン、チオフェン、ピラゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾールがさらに好ましく、ピラゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イミダゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾールが特に好ましい。
【0017】
AおよびBに置換する置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。
【0018】
一般式(1)の染料を水溶性染料として使用する場合には、分子内にイオン性親水性基を少なくとも1つ有することが好ましい。イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましい。
【0019】
一般式(1)で表される染料の中でも、一般式(2)、(3)、(4)の染料が好ましい。
【0020】
【化1】
Figure 0004538185
【0021】
一般式(2)中、R1およびR3は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基またはイオン性親水性基を表し、R2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、カルバモイル基、アシル基、アリール基または複素環基を表し、R4は複素環基を表す。
【0022】
【化2】
Figure 0004538185
【0023】
一般式(3)中、R5は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基またはイオン性親水性基を表し、 Zaは−N=、−NH−、または−C(R11)=を表し、ZbおよびZcは各々独立して、−N=または−C(R11)=を表し、R11は水素原子または非金属置換基を表し、R6は複素環基を表す。
【0024】
【化3】
Figure 0004538185
【0025】
一般式(4)において、R7およびR9は各々独立して、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、またはイオン性親水性基を表し、R8は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル、アリールスルホニル基、アシル基、アミノ基、ヒドロキシ基、またはイオン性親水性基を表し、R10は複素環基を表す。
【0026】
前記一般式(2)、(3)および(4)中、R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。前記アルキル基としては、炭素原子数が1乃至20のアルキル基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、および4−スルホブチルが含まれる。
【0027】
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。前記シクロアルキル基としては、炭素原子数が5乃至12のシクロアルキル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアラルキル基には、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。前記アラルキル基としては、炭素原子数が7乃至20のアラルキル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アラルキル基の例には、ベンジル、および2−フェネチルが含まれる。
【0028】
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。前記アリール基としては、炭素原子数が6乃至20のアリール基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、およびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
【0029】
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。前記アルキルチオ基としては、炭素原子数が1乃至20のアルキルチオ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルキルチオ基の例には、メチルチオおよびエチルチオが含まれる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。前記アリールチオ基としては、炭素原子数が6乃至20のアリールチオ基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールチオ基の例には、フェニルチオ基およびp−トリルチオが含まれる。
【0030】
R2(後述のR22)で表される複素環基は、5員または6員の複素環が好ましくそれらはさらに縮環していても良い。複素環を構成するヘテロ原子としては、N,S,Oが好ましい。また、芳香族複素環であっても非芳香族複素環であっても良い。前記複素環はさらに置換されていてもよく、置換基の例としては、後述のアリール基の置換基と同じものが挙げられる。好ましい複素環は、6員の含窒素芳香族複素環であり、特にトリアジン、ピリミジン、フタラジンを好ましい例としてあげることが出来る。
【0031】
R8が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
R1,R3,R5,R8が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。前記アルコキシ基としては、炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボキシプロポキシが含まれる。
【0032】
R8が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。前記アリールオキシ基としては、炭素原子数が6乃至20のアリールオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルコキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシ基の例には、フェノキシ、p−メトキシフェノキシおよびo−メトキシフェノキシが含まれる。
R8が表すアシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基および無置換のアシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2乃至20のアシルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシルアミノ基の例には、アセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミドおよび3,5−ジスルホベンズアミドが含まれる。
【0033】
R8が表すスルホニルアミノ基には、置換基を有するスルホニルアミノ基および無置換のスルホニルアミノ基が含まれる。前記スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1乃至20のスルホニルアミノ基が好ましい。前記スルホニルアミノ基の例には、メチルスルホニルアミノ、およびエチルスルホニルアミノが含まれる。
R8が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2乃至20のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノが含まれる。
【0034】
R8が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が1乃至20のウレイド基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。前記ウレイド基の例には、3−メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイドおよび3−フェニルウレイドが含まれる。
R7,R8、R9が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2乃至20のアルコキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。
【0035】
R2,R7、R8、R9が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。前記置換基の例にはアルキル基が含まれる。前記カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
R8が表す置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
【0036】
R8が表すアルキルスルホニルおよびアリールスルホニル基の例には、メチルスルホニルおよびフェニルスルホニルが含まれる。
R2,R8が表すアシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。前記アシル基としては、炭素原子数が1乃至20のアシル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アシル基の例には、アセチルおよびベンゾイルが含まれる。
【0037】
R8が表すアミノ基には、置換基を有するアミノ基および無置換のアミノ基が含まれる。置換基の例にはアルキル基、アリール基、複素環基が含まれる。アミノ基の例には、メチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノおよび2−クロロアニリノが含まれる。
【0038】
R4、R6,R10で表される複素環基は、一般式(1)のBで表される置換されていてもよい複素環基と同じであり、好ましい例、さらに好ましい例、特に好ましい例も先述のものと同じである。置換基としては、イオン性親水性基、炭素原子数が1乃至12のアルキル基、アリール基、アルキルまたはアリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルファモイル基、スルホンアミノ基、カルバモイル基、およびアシルアミノ基等が含まれ、前記アルキル基およびアリール基等はさらに置換基を有していてもよい。
【0039】
前記一般式(3)中、Zaは−N=、−NH−、または−C(R11)=を表し、ZbおよびZcは各々独立して、−N=または−C(R11)=を表し、R11は水素原子または非金属置換基を表す。R11が表す非金属置換基としては、シアノ基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基が好ましい。前記置換基の各々は、R1が表す各々の置換基と同義であり、好ましい例も同様である。前記一般式(3)に含まれる2つの5員環からなる複素環の骨格例を下記に示す。
【0040】
【化4】
Figure 0004538185
【0041】
上記で説明した各置換基がさらに置換基を有していても良い場合の置換基の例としては、先述の一般式(1)の複素環A,Bに置換しても良い置換基を挙げることが出来る。
【0042】
前記一般式(2)〜(4)で表される染料を水溶性染料として使用する場合には、分子内にイオン性親水性基を少なくとも1つ有することが好ましい。前記一般式(2)〜(4)中の、R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9の少なくともいずれかがイオン性親水性基である染料の他、前記一般式(2)〜(4)中の、R1〜R11がさらにイオン性親水性基を置換基として有する染料が含まれる。
【0043】
上記一般式(2)、(3)、及び(4)のうち、好ましいものは一般式(2)であるが、中でも下記一般式(2−1)で表されるものが特に好ましい。
【0044】
【化5】
Figure 0004538185
【0045】
式(2−1)中、R21及びR23は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表す。R22は、アリール基またはへテロ環基を表す。X及びYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表す。R24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシ基またはアシルアミノ基を表す。それぞれの置換基はさらに置換していてもよい。
【0046】
以下に、本発明で使用される好ましい染料の具体例を示すが、本発明に用いられる染料は、下記の具体例に限定されるものではない。これらの化合物は特開平2−24191号、特開2001−279145号、特願2000−124832号を参考にして合成できる。
【0047】
【化6】
Figure 0004538185
【0048】
【化7】
Figure 0004538185
【0049】
【化8】
Figure 0004538185
【0050】
【化9】
Figure 0004538185
【0051】
【化10】
Figure 0004538185
【0052】
【化11】
Figure 0004538185
【0053】
【化12】
Figure 0004538185
【0054】
【化13】
Figure 0004538185
【0055】
【化14】
Figure 0004538185
【0056】
【化15】
Figure 0004538185
【0057】
【化16】
Figure 0004538185
【0058】
【化17】
Figure 0004538185
【0059】
【化18】
Figure 0004538185
【0060】
【化19】
Figure 0004538185
【0061】
【化20】
Figure 0004538185
【0062】
【化21】
Figure 0004538185
【0063】
【化22】
Figure 0004538185
【0064】
【化23】
Figure 0004538185
【0065】
【化24】
Figure 0004538185
【0066】
【化25】
Figure 0004538185
【0067】
本発明のインクジェット記録用インクは、本発明のイエロー染料を好ましくは、0.2〜20質量%含有し、より好ましくは、0.5〜15質量%含有する。
【0068】
本発明のインクには、前記本発明のイエロー染料とともにフルカラーの画像を得るため色調を整えるために、他の染料を併用してもよい。併用することができる染料の例としては以下を挙げることができる。
【0069】
イエロー染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエローを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
【0070】
マゼンタ染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系色素等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてマゼンタを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
【0071】
シアン染料としては、例えばインドアニリン染料、インドフェノール染料のようなアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料、インジゴ・チオインジゴ染料を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてシアンを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
また、前記イエロー染料以外のポリアゾ染料などのブッラク染料も使用することができる。
【0072】
また、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料等の水溶性染料を併用することもできる。なかでも好ましいものとしては、
C.I. ダイレクトレッド2、4、9、23、26、31、39、62、63、72、75、76、79、80、81、83、84、89、92、95、111、173、184、207、211、212、214、218、21、223、224、225、226、227、232、233、240、241、242、243、247
C.I. ダイレクトバイオレット7、9、47、48、51、66、90、93、94、95、98、100、101
C.I. ダイレクトイエロー8、9、11、12、27、28、29、33、35、39、41、44、50、53、58、59、68、86、87、93、95、96、98、100、106、108、109、110、130、132、142、144、161、163
C.I. ダイレクトブルー1、10、15、22、25、55、67、68、71、76、77、78、80、84、86、87、90、98、106、108、109、151、156、158、159、160、168、189、192、193、194、199、200、201、202、203、207、211、213、214、218、225、229、236、237、244、248、249、251、252、264、270、280、288、289、291
C.I. ダイレクトブラック9、17、19、22、32、51、56、62、69、77、80、91、94、97、108、112、113、114、117、118、121、122、125、132、146、154、166、168、173、199
C.I. アシッドレッド35、42、52、57、62、80、82、111、114、118、119、127、128、131、143、151、154、158、249、254、257、261、263、266、289、299、301、305、336、337、361、396、397
C.I. アシッドバイオレット5、34、43、47、48、90、103、126
C.I. アシッドイエロー17、19、23、25、39、40、42、44、49、50、61、64、76、79、110、127、135、143、151、159、169、174、190、195、196、197、199、218、219、222、227
C.I. アシッドブルー9、25、40、41、62、72、76、78、80、82、92、106、112、113、120、127:1、129、138、143、175、181、205、207、220、221、230、232、247、258、260、264、271、277、278、279、280、288、290、326
C.I. アシッドブラック7、24、29、48、52:1、172
C.I. リアクティブレッド3、13、17、19、21、22、23、24、29、35、37、40、41、43、45、49、55
C.I. リアクティブバイオレット1、3、4、5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、26、27、33、34
C.I. リアクティブイエロー2、3、13、14、15、17、18、23、24、25、26、27、29、35、37、41、42
C.I. リアクティブブルー2、3、5、8、10、13、14、15、17、18、19、21、25、26、27、28、29、38
C.I. リアクティブブラック4、5、8、14、21、23、26、31、32、34
C.I. ベーシックレッド12、13、14、15、18、22、23、24、25、27、29、35、36、38、39、45、46
C.I. ベーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、16、20、21、25、27、28、35、37、39、40、48
C.I. ベーシックイエロー1、2、4、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、39、40
C.I. ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、26、41、45、46、47、54、57、60、62、65、66、69、71
C.I. ベーシックブラック8、等が挙げられる。
【0073】
さらに、顔料を併用することもできる。
本発明のインクに用いることのできる顔料としては、市販のものの他、各種文献に記載されている公知のものが利用できる。文献に関してはカラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists編)、「改訂新版顔料便覧」日本顔料技術協会編(1989年刊)、「最新顔料応用技術」CMC出版(1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版(1984年刊)、W. Herbst, K. Hunger共著によるIndustrial Organic Pigments (VCH Verlagsgesellschaft、1993年刊)等がある。具体的には、有機顔料ではアゾ顔料(アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料)、多環式顔料(フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料等)、染付けレーキ顔料(酸性または塩基性染料のレーキ顔料)、アジン顔料等があり、無機顔料では、黄色顔料のC. I. Pigment Yellow 34, 37, 42, 53など、赤系顔料のC. I. Pigment Red 101, 108など、青系顔料のC. I. Pigment Blue 27, 29,17:1など、黒系顔料のC. I. Pigment Black 7,マグネタイトなど、白系顔料のC. I. Pigment White 4,6,18,21などを挙げることができる。
【0074】
画像形成用に好ましい色調を持つ顔料としては、青ないしシアン顔料ではフタロシアニン顔料、アントラキノン系のインダントロン顔料(たとえばC. I. Pigment Blue 60など)、染め付けレーキ顔料系のトリアリールカルボニウム顔料が好ましく、特にフタロシアニン顔料(好ましい例としては、C. I. Pigment Blue 15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6などの銅フタロシアニン、モノクロロないし低塩素化銅フタロシアニン、アルミニウムフタロシアニンでは欧州特許860475号に記載の顔料、C. I. Pigment Blue 16である無金属フタロシアニン、中心金属がZn、Ni、Tiであるフタロシアニンなど、中でも好ましいものはC. I. Pigment Blue 15:3、同15:4、アルミニウムフタロシアニン)が最も好ましい。
【0075】
赤ないし紫色の顔料では、アゾ顔料(好ましい例としては、C. I. Pigment Red 3、同5、同11、同22、同38、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同49:1、同52:1、同53:1、同57:1、同63:2、同144、同146、同184)など、中でも好ましいものはC. I. Pigment Red 57:1、同146、同184)、キナクリドン系顔料(好ましい例としてはC. I. Pigment Red 122、同192、同202、同207、同209、C. I. Pigment Violet 19、同42、なかでも好ましいものはC. I. Pigment Red 122)、染め付けレーキ顔料系のトリアリールカルボニウム顔料(好ましい例としてはキサンテン系のC. I. Pigment Red 81:1、C. I. Pigment Violet 1、同2、同3、同27、同39)、ジオキサジン系顔料(例えばC. I. Pigment Violet 23、同37)、ジケトピロロピロール系顔料(例えばC. I. Pigment Red 254)、ペリレン顔料(例えばC. I. Pigment Violet 29)、アントラキノン系顔料(例えばC. I. Pigment Violet 5:1、同31、同33)、チオインジゴ系(例えばC. I. Pigment Red 38、同88)が好ましく用いられる。
【0076】
黄色顔料としては、アゾ顔料(好ましい例としてはモノアゾ顔料系のC. I. Pigment Yellow 1, 3, 74, 98、ジスアゾ顔料系のC. I. Pigment Yellow 12, 13, 14, 16, 17, 83、総合アゾ系のC. I. Pigment Yellow 93, 94, 95, 128, 155、ベンズイミダゾロン系のC. I. Pigment Yellow 120, 151, 154, 156, 180など、なかでも好ましいものはベンジジン系化合物を原料に使用しないもの)、イソインドリン・イソインドリノン系顔料(好ましい例としてはC. I. Pigment Yellow 109, 110, 137, 139など)、キノフタロン顔料(好ましい例としてはC. I. Pigment Yellow 138など)、フラパントロン顔料(例えばC. I. Pigment Yellow 24など)が好ましく用いられる。
【0077】
黒顔料としては、無機顔料(好ましくは例としてはカーボンブラック、マグネタイト)やアニリンブラックを好ましいものとして挙げることができる。
この他、オレンジ顔料(C. I. Pigment Orange 13, 16など)や緑顔料(C. I. Pigment Green 7など)を使用してもよい。
【0078】
本発明のインクに使用できる顔料は、上述の裸の顔料であってもよいし、表面処理を施された顔料でもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート、ジアゾニウム塩から生じるラジカルなど)を顔料表面に結合させる方法などが考えられ、次の文献や特許に記載されている。
▲1▼ 金属石鹸の性質と応用(幸書房)
▲2▼ 印刷インキ印刷(CMC出版 1984)
▲3▼ 最新顔料応用技術(CMC出版 1986)
▲4▼ 米国特許5,554,739号、同5,571,311号
▲5▼ 特開平9-151342号、同10-140065号、同10-292143号、同11-166145号
特に、上記▲4▼の米国特許に記載されたジアゾニウム塩をカーボンブラックに作用させて調製された自己分散性顔料や、上記▲5▼の日本特許に記載された方法で調製されたカプセル化顔料は、インク中に余分な分散剤を使用することなく分散安定性が得られるため特に有効である。
【0079】
本発明のインクおいては、顔料はさらに分散剤を用いて分散されていてもよい。分散剤は、用いる顔料に合わせて公知の種々のもの、例えば界面活性剤型の低分子分散剤や高分子型分散剤を用いることができる。分散剤の例としては特開平3-69949号、欧州特許549486号等に記載のものを挙げることができる。また、分散剤を使用する際に分散剤の顔料への吸着を促進するためにシナジストと呼ばれる顔料誘導体を添加してもよい。
本発明のインクに使用できる顔料の粒径は、分散後で0.01〜10μmの範囲であることが好ましく、0.05〜1μmであることが更に好ましい。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造時に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、縦型あるいは横型のアジテーターミル、アトライター、コロイドミル、ボールミル、3本ロールミル、パールミル、スーパーミル、インペラー、デスパーサー、KDミル、ダイナトロン、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986)に記載がある。
【0080】
本発明のインクは、さらにインク中に、常温で液体である有機溶剤を少なくとも1種有することを特徴とする。常温とは摂氏15℃から35℃の範囲の室温を表す。この中でも特に、沸点150℃以上の有機溶剤であって、水との混和性に優れたものであることが好ましい。この有機溶剤とは、当該分野ではインクジェット記録用インクの乾燥防止剤、浸透促進剤、湿潤剤などの機能を有する材料である。このような化合物としては、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングルコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミンン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、およびその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)等を挙げることができる。
【0081】
本発明では、この中で酸素原子以外のヘテロ原子を有する有機溶剤は使用しない。酸素原子以外のヘテロ原子を有する有機溶剤とは、上記に例示したものの中から、チオジグリコール、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミンン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、およびその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル)を除くものである。
本発明における有機溶剤とは、インク調液のために主たる溶剤と使用されるものを指し、インクのpH調節のために使用される有機酸やアミン類などのpH調節剤、表面張力をコントロールするために使用する界面活性剤は含まないものとする。好ましく使用される有機溶剤としては、特にアルコール類、多価アルコール類(ジオール、トリオール)、グリコール誘導体類などが挙げられる。
これらの水混和性有機溶剤は、総量でインク中に5〜60質量%含有することが好ましく、特に好ましくは10〜45質量%である。
【0082】
次に、本発明のインクジェット記録用インクが含有し得る界面活性剤について説明する。
本発明のインクジェット記録用インクに界面活性剤を含有させ、インクの液物性を調整することで、インクの吐出安定性を向上させ、画像の耐水性の向上や印字したインクの滲みの防止などに優れた効果を持たせることができる。
界面活性剤としては、例えばドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルオキシスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、セチルピリジニウムクロライド、トリメチルセチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤などが挙げられる。中でも特にノニオン系界面活性剤が好ましく使用される。
【0083】
界面活性剤の含有量はインクに対して0.001〜20質量%、好ましくは0.005〜10質量%、更に好ましくは0.01〜5質量である。
【0084】
本発明のインクジェット記録用インクは、水性媒体中に前記のイエロー染料と、好ましくは界面活性剤とを溶解または分散させることによって作製することができる。本発明における「水性媒体」とは、水又は水と少量の水混和性有機溶剤との混合物に、必要に応じて湿潤剤、安定剤、防腐剤等の添加剤を添加したものを意味する。
【0085】
本発明のインク液を調液する際には、水溶性インクの場合、まず水に溶解することが好ましい。そのあと、各種溶剤や添加物を添加し、溶解、混合して均一なインク液とする。
このときの溶解方法としては、攪拌による溶解、超音波照射による溶解、振とうによる溶解等種々の方法が使用可能である。中でも特に攪拌法が好ましく使用される。攪拌を行う場合、当該分野では公知の流動攪拌や反転アジターやディゾルバを利用した剪断力を利用した攪拌など、種々の方式が利用可能である。一方では、磁気攪拌子のように、容器底面との剪断力を利用した攪拌法も好ましく利用できる。
【0086】
前記イエロー染料が油溶性染料の場合は、該油溶性染料を高沸点有機溶媒中に溶解させ、水性媒体中に乳化分散させることによって調製することができる。
本発明に用いられる高沸点有機溶媒の沸点は150℃以上であるが、好ましくは170℃以上である。
例えば、フタル酸エステル類(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロへキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレート)、リン酸又はホスホンのエステル類(例えば、ジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジオクチルブチルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスフェート)、安息香酸エステル酸(例えば、2−エチルヘキシルベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド)、アルコール類またはフェノール類(イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノールなど)、脂肪族エステル類(例えば、コハク酸ジブトキシエチル、コハク酸ジ−2−エチルヘキシル、テトラデカン酸2−ヘキシルデシル、クエン酸トリブチル、ジエチルアゼレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリンなど)、塩素化パラフィン類(塩素含有量10%〜80%のパラフィン類)、トリメシン酸エステル類(例えば、トリメシン酸トリブチル)、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン、フェノール類(例えば、2,4−ジ−tert−アミルフェノール、4−ドデシルオキシフェノール、4−ドデシルオキシカルボニルフェノール、4−(4−ドデシルオキシフェニルスルホニル)フェノール)、カルボン酸類(例えば、2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ酪酸、2−エトキシオクタンデカン酸)、アルキルリン酸類(例えば、ジ−2(エチルヘキシル)リン酸、ジフェニルリン酸)などが挙げられる。高沸点有機溶媒は油溶性染料に対して質量比で0.01〜3倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用できる。
これらの高沸点有機溶媒は単独で使用しても、数種の混合〔例えばトリクレジルホスフェートとジブチルフタレート、トリオクチルホスフェートとジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジブチルフタレートとポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)〕で使用してもよい。
【0087】
本発明において用いられる高沸点有機溶媒の前記以外の化合物例及び/またはこれら高沸点有機溶媒の合成方法は例えば米国特許第2,322,027号、同第2,533,514号、同第2,772,163号、同第2,835,579号、同第3,594,171号、同第3,676,137号、同第3,689,271号、同第3,700,454号、同第3,748,141号、同第3,764,336号、同第3,765,897号、同第3,912,515号、同第3,936,303号、同第4,004,928号、同第4,080,209号、同第4,127,413号、同第4,193,802号、同第4,207,393号、同第4,220,711号、同第4,239,851号、同第4,278,757号、同第4,353,979号、同第4,363,873号、同第4,430,421号、同第4,430,422号、同第4,464,464号、同第4,483,918号、同第4,540,657号、同第4,684,606号、同第4,728,599号、同第4,745,049号、同第4,935,321号、同第5,013,639号、欧州特許第276,319A号、同第286,253A号、同第289,820A号、同第309,158A号、同第309,159A号、同第309,160A号、同第509,311A号、同第510,576A号、東独特許第147,009号、同第157,147号、同第159,573号、同第225,240A号、英国特許第2,091,124A号、特開昭48−47335号、同50−26530号、同51−25133号、同51−26036号、同51−27921号、同51−27922号、同51−149028号、同52−46816号、同53−1520号、同53−1521号、同53−15127号、同53−146622号、同54−91325号、同54−106228号、同54−118246号、同55−59464号、同56−64333号、同56−81836号、同59−204041号、同61−84641号、同62−118345号、同62−247364号、同63−167357号、同63−214744号、同63−301941号、同64−9452号、同64−9454号、同64−68745号、特開平1−101543号、同1−102454号、同2−792号、同2−4239号、同2−43541号、同4−29237号、同4−30165号、同4−232946号、同4−346338号等に記載されている。
上記高沸点有機溶媒は、油溶性染料に対し、質量比で0.01〜3.0倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用する。
【0088】
本発明では油溶性染料や高沸点有機溶媒は、水性媒体中に乳化分散して用いられる。乳化分散の際、乳化性の観点から場合によっては低沸点有機溶媒を用いることができる。低沸点有機溶媒としては、常圧で沸点約30℃以上150℃以下の有機溶媒である。例えばエステル類(例えばエチルアセテート、ブチルアセテート、エチルプロピオネート、β−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブアセテート)、アルコール類(例えばイソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、セカンダリーブチルアルコール)、ケトン類(例えばメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、アミド類(例えばジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)等が好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
【0089】
乳化分散は、高沸点有機溶媒と場合によっては低沸点有機溶媒の混合溶媒に染料を溶かした油相を、水を主体とした水相中に分散し、油相の微小油滴を作るために行われる。この際、水相、油相のいずれか又は両方に、後述する界面活性剤、湿潤剤、染料安定化剤、乳化安定剤、防腐剤、防黴剤等の成分を必要に応じて添加することができる。
乳化法としては水相中に油相を添加する方法が一般的であるが、油相中に水相を滴下して行く、いわゆる転相乳化法も好ましく用いることができる。なお、本発明に用いるイエロー染料が水溶性で、添加剤が油溶性の場合にも前記乳化法を適用し得る。
【0090】
乳化分散する際には、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
【0091】
また、乳化直後の安定化を図る目的で、上記界面活性剤と併用して水溶性ポリマーを添加することもできる。水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドやこれらの共重合体が好ましく用いられる。また多糖類、カゼイン、ゼラチン等の天然水溶性ポリマーを用いるのも好ましい。さらに染料分散物の安定化のためには実質的に水性媒体中に溶解しないアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、オレフィン類、スチレン類、ビニルエーテル類、アクリロニトリル類の重合により得られるポリビニルやポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリカーボネート等も併用することができる。これらのポリマーは−SO3 -、−COO-を含有していること好ましい。これらの実質的に水性媒体中に溶解しないポリマーを併用する場合、高沸点有機溶媒の20質量%以下用いられることが好ましく、10質量%以下で用いられることがより好ましい。
【0092】
乳化分散により油溶性染料や高沸点有機溶媒を分散させて水性インクとする場合、特に重要なのはその粒子サイズのコントロールである。インクジェットにより画像を形成した際の、色純度や濃度を高めるには平均粒子サイズを小さくすることが必須である。体積平均粒径で好ましくは1μm以下、より好ましくは5〜100nmである。
前記分散粒子の体積平均粒径および粒度分布の測定方法には静的光散乱法、動的光散乱法、遠心沈降法のほか、実験化学講座第4版の417〜418ページに記載されている方法を用いるなど、公知の方法で容易に測定することができる。例えば、インク中の粒子濃度が0.1〜1質量%になるように蒸留水で希釈して、市販の体積平均粒径測定機(例えば、マイクロトラックUPA(日機装(株)製))で容易に測定できる。更に、レーザードップラー効果を利用した動的光散乱法は、小サイズまで粒径測定が可能であり特に好ましい。
体積平均粒径とは粒子体積で重み付けした平均粒径であり、粒子の集合において、個々の粒子の直径にその粒子の体積を乗じたものの総和を粒子の総体積で割ったものである。体積平均粒径については「高分子ラテックスの化学(室井 宗一著 高分子刊行会)」の119ページに記載がある。
【0093】
また、粗大粒子の存在も印刷性能に非常に大きな役割を示すことが明らかになった。即ち、粗大粒子がヘッドのノズルを詰まらせる、あるいは詰まらないまでも汚れを形成することによってインクの不吐出や吐出のヨレを生じ、印刷性能に重大な影響を与えることが分かった。これを防止するためには、インクにした時にインク1μl中で5μm以上の粒子を10個以下、1μm以上の粒子を1000個以下に抑えることが重要である。
これらの粗大粒子を除去する方法としては、公知の遠心分離法、精密濾過法等を用いることができる。これらの分離手段は乳化分散直後に行ってもよいし、乳化分散物に湿潤剤や界面活性剤等の各種添加剤を加えた後、インクカートリッジに充填する直前でもよい。
平均粒子サイズを小さくし、且つ粗大粒子を無くす有効な手段として、機械的な乳化装置を用いることができる。
【0094】
乳化装置としては、簡単なスターラーやインペラー撹拌方式、インライン撹拌方式、コロイドミル等のミル方式、超音波方式など公知の装置を用いることができるが、高圧ホモジナイザーの使用は特に好ましいものである。
高圧ホモジナイザーは、米国特許4533254号、特開平6−47264号等に詳細な機構が記載されているが、市販の装置としては、ゴーリンホモジナイザー(A.P.V GAULIN INC.)、マイクロフルイダイザー(MICROFLUIDEX INC.)、アルティマイザー(株式会社スギノマシン)等がある。
また、近年になって米国特許5720551号に記載されているような、超高圧ジェット流内で微粒子化する機構を備えた高圧ホモジナイザーは本発明の乳化分散に特に有効である。この超高圧ジェット流を用いた乳化装置の例として、DeBEE2000(BEE INTERNATIONAL LTD.)があげられる。
【0095】
高圧乳化分散装置で乳化する際の圧力は50MPa以上であり、好ましくは60MPa以上、更に好ましくは180MPa以上である。
例えば、撹拌乳化機で乳化した後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのは特に好ましい方法である。また、一度これらの乳化装置で乳化分散した後、湿潤剤や界面活性剤等の添加剤を添加した後、カートリッジにインクを充填する間に再度高圧ホモジナイザーを通過させる方法も好ましい方法である。
高沸点有機溶媒に加えて低沸点有機溶媒を含む場合、乳化物の安定性及び安全衛生上の観点から低沸点溶媒を除去するのが好ましい。低沸点溶媒を除去する方法は溶媒の種類に応じて各種の公知の方法を用いることができる。即ち、蒸発法、真空蒸発法、限外濾過法等である。この低沸点有機溶剤の除去工程は乳化直後、できるだけ速やかに行うのが好ましい。
【0096】
なお、インクジェット用インクの調製方法については、特開平5−148436号、同5−295312号、同7−97541号、同7−82515号、同7−118584号の各公報に詳細が記載されていて、本発明のインクジェット記録用インクの調製にも利用できる。
【0097】
本発明で得られたインクジェット記録用インクには、インクの噴射口での乾操による目詰まりを防止するための乾燥防止剤、インクを紙によりよく浸透させるための浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、分散剤、分散安定剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、キレート剤等の添加剤を適宜選択して適量使用することができる。
【0098】
本発明に使用される乾燥防止剤としては水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
【0099】
本発明に使用される浸透促進剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に10〜30質量%含有すれば充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
【0100】
本発明で画像の保存性を向上させるために使用される紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンゾオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
【0101】
本発明では、画像の保存性を向上させるために使用される酸化防止剤として、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、複素環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
【0102】
本発明に使用される防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜5.00質量%使用するのが好ましい。
尚、これらの詳細については「防菌防黴剤事典」(日本防菌防黴学会事典編集委員会編)等に記載されている。
また、防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは、インク中に0.02〜5.00質量%使用するのが好ましい。
【0103】
本発明に使用されるpH調整剤はpH調節、分散安定性付与などの点で好適に使用することができ、25℃でのインクのpHが8〜11に調整されていることが好ましい。pHが8未満である場合は染料の溶解性が低下してノズルが詰まりやすく、11を超えると耐水性が劣化する傾向がある。pH調製剤としては、塩基性のものとして有機塩基、無機アルカリ等が、酸性のものとして有機酸、無機酸等が挙げられる。
塩基性化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸1水素ナトリウムなどの無機化合物やアンモニア水、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ピペリジン、ジアザビシクロオクタン、ジアザビシクロウンデセン、ピリジン、キノリン、ピコリン、ルチジン、コリジン等の有機塩基を使用することも可能である。
酸性化合物としては、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機化合物や、酢酸、酒石酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サッカリン酸、フタル酸、ピコリン酸、キノリン酸等の有機化合物を使用することもできる。
【0104】
本発明のインクの伝導度は0.01〜10S/mの範囲である。中でも好ましい範囲は伝導度が0.05〜5S/mの範囲である。
伝導度の測定方法は、市販の飽和塩化カリウムを用いた電極法により測定可能である。
伝導度は主に水系溶液中のイオン濃度によってコントロール可能である。塩濃度が高い場合、限外濾過膜などを用いて脱塩することができる。また、塩等を加えて伝導度調節する場合、種々の有機物塩や無機物塩を添加することにより調節することができる。
【0105】
無機物塩としては、ハロゲン化物カリウム、ハロゲン化物ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸1水素ナトリウム、ホウ酸、リン酸2水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム等の無機化合物や、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、サッカリン酸カリウム、フタル酸カリウム、ピコリン酸ナトリウム等の有機化合物を使用することもできる。
また、後述される水性媒体の成分を選定することによっても伝導度を調整し得る。
【0106】
本発明のインク粘度は、25℃において1〜20mPa・sである。更に好ましくは2〜15mPa・sであり、特に好ましくは2〜10mPa・sである。30mPa・sを超えると記録画像の定着速度が遅くなり、吐出性能も低下する。1mPa・s未満では、記録画像がにじむために品位が低下する。
粘度の調製はインク溶剤の添加量で任意に調製可能である。インク溶剤として例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエタノールアミン、2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどがある。
また、粘度調整剤を使用してもよい。粘度調整剤としては、例えば、セルロース類、ポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマーやノニオン系界面活性剤等が挙げられる。更に詳しくは、「粘度調製技術」(技術情報協会、1999年)第9章、及び「インクジェットプリンタ用ケミカルズ(98増補)−材料の開発動向・展望調査−」(シーエムシー、1997年)162〜174頁に記載されている。
【0107】
液体の粘度測定法はJISのZ8803に詳細に記載されているが、市販品の粘度計にて簡便に測定することができる。例えば、回転式では東京計器のB型粘度計、E型粘度計がある。本発明では山一電機の振動式VM−100A−L型により25℃にて測定した。粘度の単位はパスカル秒(Pa・s)であるが、通常はミリパスカル秒(mPa・s)を用いる。
【0108】
本発明で用いるインクの表面張力は動的・静的表面張力のいずれも、25℃において20〜50mN/m以下であることが好ましく、20〜40mN/m以下であることが更に好ましい。表面張力が50mN/mを超えると吐出安定性、混色時のにじみ、ひげ等印字品質が著しく低下する。また、インクの表面張力を20mN/m以下にすると吐出時、ハード表面へのインクの付着等により印字不良となる場合がある。
表面張力を調整する目的において、前記カチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤を添加することができる。界面活性剤は、インクジェット用インクに対して0.01〜20質量%の範囲で用いられることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲で用いられることがさらに好ましい。また、界面活性剤は2種以上を併用することができる。
【0109】
静的表面張力測定法としては、毛細管上昇法、滴下法、吊環法等が知られているが、本発明においては、静的表面張力測定法として、垂直板法を用いている。
ガラスまたは白金の薄い板を液体中に一部分浸して垂直に吊るすと、液体と板との接する長さに沿って液体の表面張力が下向きに働く。この力を上向きの力で釣り合わせて表面張力を測定することが出来る。
【0110】
また、動的表面張力測定法としては、例えば、「新実験化学講座、第18巻、界面とコロイド」[(株)丸善、p.69〜90(1977)]に記載されるように、振動ジェット法、メニスカス落下法、最大泡圧法などが知られており、さらに、特開平3−2064号公報に記載されるような液膜破壊法が知られているが、本発明においては、動的表面張力測定法として、バブルプレッシャー差圧法を用いている。以下、その測定原理と方法について説明する。
【0111】
撹拌して均一となった溶液中で気泡を生成すると、新たな気−液界面が生成され、溶液中の界面活性剤分子が水の表面に一定速度で集まってくる。バブルレート(気泡の生成速度)を変化させたとき、生成速度が遅くなれば、より多くの界面活性剤分子が泡の表面に集まってくるため、泡がはじける直前の最大泡圧が小さくなり、バブルレートに対する最大泡圧(表面張力)が検出出来る。好ましい動的表面張力測定としては、大小二本のプローブを用いて溶液中で気泡を生成させ、二本のプローブの最大泡圧状態での差圧を測定し、動的表面張力を算出する方法を挙げることができる。
【0112】
本発明のインク中における不揮発性成分は、インクの全量の10〜70質量%であることがインクの吐出安定性やプリント画質、画像の各種堅牢性や印字後の画像の滲みと印字面のべたつき低減の点で好ましく、20〜60質量%であることがインクの吐出安定性や印字後の画像の滲みの低減の点でさらに好ましい。
ここで、不揮発性成分とは、1気圧のもとでの沸点が150℃以上の液体や固体成分、高分子量成分を意味する。インクジェット用インクの不揮発性成分は、染料、高沸点溶媒、必要により添加されるポリマーラテックス、界面活性剤、染料安定化剤、防黴剤、緩衝剤などであり、これら不揮発性成分の多くは、染料安定化剤以外ではインクの分散安定性を低下させ、また印字後にもインクジェット受像紙上に存在するため、受像紙での染料の会合による安定化を阻害し、画像部の各種堅牢性や高湿度条件下での画像の滲みを悪化させる性質を有している。
【0113】
本発明においては高分子量化合物を含有することも可能である。ここで高分子量化合物とは、インク中に含まれている数平均分子量が5000以上のすべての高分子化合物を指す。これらの高分子化合物としては水性媒体中に実質的の溶解する水溶性高分子化合物や、ポリマーラテックス、ポリマーエマルジョンなどの水分散性高分子化合物、さらには補助溶剤として使用する多価アルコールに溶解するアルコール可溶性高分子化合物などが挙げられるが、実質的にインク液中に均一に溶解又は分散するものであれば、いずれも本発明における高分子量化合物に含まれる。
【0114】
水溶性高分子化合物の具体例としては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、多糖類、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチンなどの天然水溶性高分子、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドやこれらの共重合体などの水性アクリル樹脂、水性アルキッド樹脂,分子内に−SO3‐、−COO‐基を有していて実質的に水性媒体中に溶解する水溶性高分子化合物が挙げられる。
また、ポリマーラテックスとしては、スチレン−ブタジエンラテックス、スチレン−アクリルラテックスやポリウレタンラテックスなどが挙げられる。さらに、ポリマーエマルジョンとしては、アクリルエマルジョンなどが挙げられる。
これらの水溶性高分子化合物は単独でも2種以上併用して用いることもできる。
【0115】
水溶性高分子化合物は、すでに述べたように粘度調整剤として、吐出特性の良好な粘度領域にインクの粘度を調節するために使用されるが、その添加量が多いとインクの粘度が高くなってインク液の吐出安定性が低下し、インクが経時したときに沈殿物によってノズルがつまり易くなる。
粘度調整剤の高分子化合物の添加量は、添加する化合物の分子量にもよるが(高分子量のものほど添加量は少なくて済む)、インク全量に対して添加量を0〜5質量%、好ましくは0〜3質量%、より好ましくは0〜1質量%である。
【0116】
本発明では前記した界面活性剤とは別に表面張力調整剤として、ノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。例えばアニオン系界面活性剤としては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができ、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等を挙げることができる。アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
【0117】
また本発明では分散剤、分散安定剤として上述のカチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤、消泡剤としてフッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
【0118】
本発明に用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。記録紙及び記録フィルムにおける支持体はLBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来の公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。支持体としては、これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/m2が望ましい。
【0119】
支持体にそのまま受像層及びバックコート層を設けて本発明のインクの受像材料としてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、受像層及びバックコート層を設けて受像材料としてもよい。さらに支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。
本発明では支持体としては、両面をポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブテンおよびそれらのコポリマー)やポリエチレンテレフタレートでラミネートした紙およびプラスチックフイルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)または色味付け染料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
【0120】
支持体上に設けられる受像層には、多孔質材料や水性バインダーが含有される。また、受像層には顔料を含むのが好ましく、顔料としては、白色顔料が好ましい。白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。特に好ましくは、多孔性の白色無機顔料がよく、特に細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。合成非晶質シリカは、乾式製造法(気相法)によって得られる無水珪酸及び湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能である。
【0121】
上記顔料を受像層に含有する記録紙としては、具体的には、特開平10−81064号、同10−119423、同10−157277、同10−217601、同11−348409、特開2001−138621、同2000−43401、同2000−211235、同2000−309157、同2001−96897、同2001−138627、特開平11−91242、同8−2087、同8−2090、同8−2091、同8−2093、同8−174992、同11−192777、特開2001−301314などに開示されたものを用いることができる。
【0122】
受像層に含有される水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは単独または2種以上併用して用いることができる。本発明においては、これらの中でも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で好適である。
【0123】
受像層は、顔料及び水性バインダーの他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、耐ガス性向上剤、界面活性剤、硬膜剤その他の添加剤を含有することができる。
【0124】
受像層中に添加する媒染剤は、不動化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好ましく用いられる。
ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
【0125】
耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望ましい。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド等が挙げられる。これらのカチオン樹脂の含有量は、インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
【0126】
耐光性向上剤、耐ガス性向上剤としては、フェノール化合物、ヒンダードフェノール化合物、チオエーテル化合物、チオ尿素化合物、チオシアン酸化合物、アミン化合物、ヒンダードアミン化合物、TEMPO化合物、ヒドラジン化合物、ヒドラジド化合物、アミジン化合物、ビニル基含有化合物、エステル化合物、アミド化合物、エーテル化合物、アルコール化合物、スルフィン酸化合物、糖類、水溶性還元性化合物、有機酸、無機酸、ヒドロキシ基含有有機酸、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物、ヘテロ環化合物、水溶性金属塩、有機金属化合物、金属錯体等があげられる。
これらの具体的な化合物例としては、特開平10−182621号、特開2001−260519号、特開2000−260519号、特公平4−34953号、特公平4−34513号、特公平4−34512号、特開平11−170686号、特開昭60−67190号、特開平7−276808号、特開2000−94829号、特表平8−512258号、特開平11−321090号等に記載のものがあげられる。
【0127】
界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。界面活性剤については、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載がある。
界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。
【0128】
硬膜剤としては特開平1−161236号公報の222頁、特開平9−263036号、特開平10−119423号、特開2001−310547号に記載されている材料などを用いることができる。
【0129】
その他の受像層に添加される添加剤としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。尚、インク受容層は1層でも2層でもよい。
【0130】
記録紙及び記録フィルムには、バックコート層を設けることもでき、この層に添加可能な成分としては、白色顔料、水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
【0131】
バックコート層に含有される水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
【0132】
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バック層を含む)には、ポリマー微粒子分散物を添加してもよい。ポリマー微粒子分散物は、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマー微粒子分散物については、特開昭62−245258号、同62−136648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマー微粒子分散物を媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマー微粒子分散物をバック層に添加しても、カールを防止できる。
【0133】
本発明のインクに適用されるインクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット)方式等に用いられる。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
【0134】
本発明のインクジェット記録用インクは、インクジェット記録以外の用途に使用することもできる。例えば、ディスプレイ画像用材料、室内装飾材料の画像形成材料および屋外装飾材料の画像形成材料などに使用が可能である。
【0135】
ディスプレイ画像用材料としては、ポスター、壁紙、装飾小物(置物や人形など)、商業宣伝用チラシ、包装紙、ラッピング材料、紙袋、ビニール袋、パッケージ材料、看板、交通機関(自動車、バス、電車など)の側面に描画や添付した画像、ロゴ入りの洋服、等各種の物を指す。本発明の染料をディスプレイ画像の形成材料とする場合、その画像とは狭義の画像の他、抽象的なデザイン、文字、幾何学的なパターンなど、人間が認知可能な染料によるパターンをすべて含む。
【0136】
室内装飾材料としては、壁紙、装飾小物(置物や人形など)、照明器具の部材、家具の部材、床や天井のデザイン部材等各種の物を指す。本発明の染料を画像形成材料とする場合、その画像とは狭義の画像の他、抽象的なデザイン、文字、幾何学的なパターンなど、人間が認知可能な染料によるパターンをすべて含む。
【0137】
屋外装飾材料としては、壁材、ルーフィング材、看板、ガーデニング材料屋外装飾小物(置物や人形など)、屋外照明器具の部材等各種の物を指す。本発明の染料を画像形成材料とする場合、その画像とは狭義の画像ののみならず、抽象的なデザイン、文字、幾何学的なパターンなど、人間が認知可能な染料によるパターンをすべて含む。
【0138】
以上のような用途において、パターンが形成されるメディアとしては、紙、繊維、布(不織布も含む)、プラスチック、金属、セラミックス等種々の物を挙げることができる。染色形態としては、媒染、捺染、もしくは反応性基を導入した反応性染料の形で色素を固定化することもできる。この中で、好ましくは媒染形態で染色されることが好ましい。
【0139】
インクの製造において、染料などの添加物の溶解工程等に超音波振動を加えることもできる。
超音波振動とは、インクが記録ヘッドで加えられる圧力によって気泡を発生することを防止するため、記録ヘッドで受けるエネルギーと同等かそれ以上の音波エネルギーを予めインクの製造工程中に加えて気泡を除去しておくものである。超音波振動は、通常、振動数20kHz以上、好ましくは40kHz以上、より好ましくは50kHzの超音波である。また超音波振動により液に加えられるエネルギーは、通常、2×107J/m3以上、好ましくは5×107J/m3以上、より好ましくは1×108J/m3以上である。また、超音波振動の付与時間としては、通常、10分〜1時間程度である。
【0140】
超音波振動を加える工程は、染料を媒体に投入以降であれば何時行っても効果を示す。完成後のインクを一旦保存した後に超音波振動を加えても効果を示す。しかし、染料を媒体中に溶解及び/又は分散する際に超音波振動を付加することが、気泡除去の効果がより大きく、尚且つ超音波振動により色素の媒体への溶解及び/又は分散が促進されるので好ましい。
即ち、上記少なくとも超音波振動を加える工程は、染料を媒体中に溶解及び/又は分散する工程中でもその工程後であってもいずれの場合にも行うことができる。換言すれば、上記少なくとも音波振動を加える工程は、インク調製後に製品となるまでの間に任意に1回以上行うことができる。
【0141】
実施の形態としては媒体中に溶解及び/又は分散する工程は、前記染料を全媒体の一部分の媒体に溶解する工程と、残余の媒体を混合する工程とを有することが好ましく、上記少なくともいずれかの工程に超音波振動を加えることが好ましく、染料を全媒体の一部分の媒体に溶解する工程に少なくとも超音波振動を加えることが更に好ましい。
上記残余の溶媒を混合する工程は、単独工程でも複数工程でもよい。
また、本発明によるインク製造に加熱脱気あるいは減圧脱気を併用することは、インク中の気泡除去の効果を上げるので好ましい。加熱脱気工程あるいは減圧脱気工程は、残余の媒体を混合する工程と同時またはその後に実施することが好ましい。
超音波振動を加える工程における、超音波振動発生手段としては、超音波分散機等の公知の装置が挙げられる。
【0142】
本発明のインクを作製する際には、さらに調液した後に行われる、濾過により固形分であるゴミを除く工程が重要である。この作業には濾過フィルターを使用するが、このときの濾過フィルターとは、有効径が1μm以下、好ましくは0.3μm以下0.05μm以上、特に好ましくは0.3μm以下0.25μm以上のフィルターを用いる。フィルターの材質としては種々のものが使用できるが、特に水溶性染料のインクの場合には、水系の溶媒用に作製されたフィルターを用いるのが好ましい。中でも特にゴミの出にくい、ポリマー材料で作製されたフィルターを用いるのが好ましい。濾過法としては送液によりフィルターを通過させてもよいし、加圧濾過、減圧濾過のいずれの方法も利用可能である。
【0143】
この濾過後には溶液中に空気を取り込むことが多い。この空気に起因する泡もインクジェット記録において画像の乱れの原因となることが多いため、前述の脱泡工程を別途設けることが好ましい。脱泡の方法としては、濾過後の溶液を静置してもよいし、市販の装置などを用いた超音波脱泡や減圧脱泡等種々の方法が利用可能である。超音波による脱泡の場合は、好ましくは30秒〜2時間、より好ましくは5分〜1時間程度脱泡操作を行うとよい。
これらの作業は、作業時におけるゴミの混入を防ぐため、クリーンルームもしくはクリーンベンチなどのスペースを利用して行うことが好ましい。本発明では特にクリーン度としてクラス1000以下のスペースにおいてこの作業を行うことが好ましい。ここで「クリーン度」とは、ダストカウンターにより測定される値を指す。
【0144】
本発明におけるインクの記録材料上への打滴体積は0.1pl以上100pl以下である。打滴体積の好ましい範囲は0.5pl以上50pl以下であり、特に好ましい範囲は2pl以上50pl以下である。
【0145】
本発明では、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット)方式等に用いられる。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。インクの打滴体積の制御は主にプリントヘッドにより行われる。
【0146】
例えばサーマルインクジェット方式の場合、プリントヘッドの構造で打滴体積を制御することが可能である。すなわち、インク室、加熱部、ノズルの大きさを変えることにより、所望のサイズで打滴することができる。またサーマルインクジェット方式であっても、加熱部やノズルの大きさが異なる複数のプリントヘッドを持たせることで、複数サイズの打滴を実現することも可能である。
ピエゾ素子を用いたドロップオンデマンド方式の場合、サーマルインクジェット方式と同様にプリントヘッドの構造上打滴体積を変えることも可能であるが、後述するようにピエゾ素子を駆動する駆動信号の波形を制御することにより、同じ構造のプリントヘッドで複数のサイズの打滴を行うことができる。
【0147】
本発明においてインクを、記録材料へ打滴するときの吐出周波数は1KHz以上である。
写真のように、高画質の画像を記録するためには、小さいインク滴で鮮鋭度の高い画像を再現するため、打滴密度を600dpi(1インチあたりのドット数)以上とする必要がある。
一方、インクを複数のノズルを有するヘッドで打滴するにあたり、記録紙とヘッドが互いに直交する方向に移動して記録するタイプでは同時に駆動できるヘッドの数は数十から200程度であり、ラインヘッドと呼ばれるヘッドが固定されたタイプでも数百であるという制約がある。これは駆動電力に制約があることや、ヘッドでの発熱が画像に影響を及ぼすため、多数のヘッドノズルを同時に駆動できないためである。
ここで駆動周波数を高くすることにより、記録速度を上げることが可能である。
【0148】
打滴周波数を制御するには、サーマルインクジェット方式の場合、ヘッドを加熱するヘッド駆動信号の周波数を制御することで可能である。
ピエゾ方式の場合、ピエゾを駆動する信号の周波数を制御することで可能である。
ピエゾヘッドの駆動に関して説明する。プリントすべき画像信号はプリンタ制御部により、打滴サイズ、打滴速度、打滴周波数が決定され、プリントヘッドを駆動する信号が作成される。駆動信号はプリントヘッドに供給される。エピゾを駆動する信号により打滴サイズ、打滴速度、打滴周波数が制御される。ここで打滴サイズと打滴速度は駆動波形の形状と振幅で決定され、周波数は信号の繰返し周期で決定される。
この打滴周波数を10KHzに設定すると、100マイクロ秒ごとにヘッドは駆動され、400マイクロ秒で1ラインの記録が終了する。記録紙の移動速度を400マイクロ秒に1/600インチすなわち約42ミクロン移動するように設定することにより、1.2秒に1枚の速度でプリントすることが出来る。
【0149】
本発明の印刷装置の構成、プリンタの構成に関しては、たとえば特開平11-170527に開示されるような様態が好適である。また、インクカートリッジに関しては、たとえば特開平5-229133に開示されるものが好適である。吸引およびその際に印字ヘッドを覆うキャップ等の構成に関しては、たとえば特開平7-276671に開示されるものが好適である。また、ヘッド近傍には特開平9-277552に開示されるような気泡を排除するためのフィルタを備えることが好適である。
また、ノズルの表面は特願2001-016738に記載されるような撥水処理を施すことが好適である。用途としては、コンピュータと接続されるプリンタであってもよいし、写真をプリントすることに特化した装置であってもよい。
【0150】
本発明のインクジェット記録方法は、上記一般式(1)で表されるような少なくとも1種の染料を、水性媒体中に溶解及び/または分散してなるインクジェット記録用インクを、記録材料へ打滴するときの平均打滴速度が2m/sec以上、好ましくは5m/sec以上であることが特徴である。
打滴速度を制御するには、ヘッドを駆動する波形の形状と振幅を制御することにより行う。
また複数の駆動波形を使い分けることにより、同じヘッドで複数のサイズの打滴を行うことができる。
【0151】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
下記の成分に超純水(抵抗値18MΩ以上)を加え1リッターとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過してイエローインク液 Y-101を調製した。
【0152】
〔イエローインク Y-101処方〕
(固形分)
本発明のイエロー染料 (YI-58) 35g/l
プロキセル 3.5g/l
ベンゾトリアゾール(BTZ) 0.08g/l
(液体成分)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TGB) 80g/l
グリセリン(GR) 150g/l
ジエチレングリコール(DEG) 80g/l
2-ピロリドン 100g/l
トリエタノールアミン(TEA) 8g/l
サーフィノールSTG(SW) 10g/l
【0153】
Y-101に対して、下表のように溶剤種を変更したインクY-102〜106をそれぞれ作製した。
【0154】
【表1】
Figure 0004538185
【0155】
*:水を加えてすべて1リットルの完成量とした。
PRD:2-ピロリドン DMI:1,3-ジメチルイミダゾリジノン
MFG:1-メトキシ-2-プロパノール TEG:トリエチレングリコール
【0156】
さらに上記処方でマゼンタ染料ならびにシアン染料を加えたダークイエローインク液 DY-101を調製した。
【0157】
〔ダークイエローインク DY-101処方〕
(固形分)
本発明のイエロー染料 (YI-58) 35g/l
下記構造のマゼンタ染料 (A) 2g/l
下記構造のシアン染料 (B) 2g/l
プロキセル 5g/l
ベンゾトリアゾール(BTZ) 0.08g/l
(液体成分)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TGB) 70g/l
グリセリン(GR) 160g/l
ジエチレングリコール(DEG) 80g/l
2-ピロリドン 110g/l
トリエタノールアミン(TEA) 8g/l
サーフィノールSTG(SW) 10g/l
【0158】
DY-101に対して、インク処方を変更したダークイエローインクDY-102〜106を下表の処方で調製した。
【0159】
【表2】
Figure 0004538185
【0160】
*:水を加えてすべて1リットルの完成量とした。
【0161】
ここで使用したイエロー染料(YI-58)の酸化電位は、染料の1mmol/l水溶液を用いた滴下水銀電極法、サイクリックボルタンメトリー(CV)法、回転リングディスク電極法のいずれの測定法においても、1.0V(vs SCE)以上であった。
これらのインクに対して、比較染料として、次の2種の染料を用いたイエローインクならびにダークイエローインクも同様に作製した。(添加物ならびに溶剤組成はY101,DY-101と同様)
【0162】
1)酸化電位が1.0V(vs SCE)以下である下記構造のイエロー染料(C)
2)I(λmax)/I(λmax+70nm)> 0.4であるイエロー染料(D)(Direct Yellow 11)
なお、イエロー染料(C)のI(λmax)/I(λmax+70nm)≦ 0.4、イエロー染料(D)の酸化電位は1.0V(vs SCE)以下であった。
【0163】
【化26】
Figure 0004538185
【0164】
また、インクの比較タイプとしてエプソン(株)社製のPM-950Cのイエローインクカートリッジ、ダークイエローインクカートリッジを使用した。
以上の染料を使用して、下記イエローインクならびにダークイエローインクを作製した。
【0165】
【表3】
Figure 0004538185
【0166】
これらのインクをEPSON社製インクジェットプリンターPM-950Cのイエローインク・ダークイエローインクのカートリッジに装填し、その他の色のインクはPM-950Cのインクを用いて、階段状に濃度が変化したイエローの単色画像パターンならびにグレーの画像パターンを印字させた。また、これとは別にISO/JIS 12640のテスト画像チャートを用いて画像の色調を目視評価した。受像シートは富士写真フイルム(株)製インクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩」に画像を印刷し、画像品質ならびにインクの吐出性と画像堅牢性の評価を行った。
【0167】
(評価実験)
1)吐出安定性については、カートリッジをプリンターにセットし全ノズルからのインクの突出を確認した後、A4 20枚出力し、以下の基準で評価した。
【0168】
A:印刷開始から終了まで印字の乱れ無し
B:印字の乱れのある出力が発生する
C:印刷開始から終了まで印字の乱れあり
【0169】
2)イエロー色素の画像保存性については、印字サンプルを用いて、以下の評価を行った。
▲1▼光堅牢性は印字直後の画像濃度CiをX-rite 310にて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を10日照射した後、再び画像濃度Cfを測定し染料残存率Cf/Ci*100を求め評価を行った。染料残像率について反射濃度が1,1.5,2の3点にて評価し、いずれの濃度でも染料残存率が70%以上の場合をA、2点が70%未満の場合をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとした。
【0170】
▲2▼熱堅牢性については、80℃70%RHの条件下に10日間、試料を保存する前後での濃度を、X-rite 310にて測定し染料残存率を求め評価した。染料残像率について反射濃度が1,1.5,2の3点にて評価し、いずれの濃度でも染料残存率が90%以上の場合をA、2点が90%未満の場合をB、全ての濃度で90%未満の場合をCとした。
【0171】
▲3▼耐オゾン性については、前記画像を形成したフォト光沢紙を、オゾンガス濃度が0.5ppmに設定されたボックス内に7日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。尚、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。
何れの濃度でも染料残存率が80%以上の場合をA、1又は2点が80%未満をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
【0172】
3)高湿条件下での画像のにじみについては、イエローの3cm×3cmの正方形パターンが4つそれぞれ1mmの白地隙間を形成するように「田」の字型に並んだ印字パターンを作製し、この画像サンプルを25℃90%RHの条件下、72時間保存後に白地隙間におけるイエロー染料のにじみを観察し、印字直後に対する白地のイエロー濃度増加がステータスAのイエローフィルターにおいて、0.01以下の場合をA、0.01〜0.05の場合をB、0.05以上の場合をCとした。
得られた結果を表に示す。
【0173】
【表4】
Figure 0004538185
【0174】
表の結果から、本発明のインクを使用した系ではすべての性能で比較例に対して勝っていることがわかった。
また、これとは別にテストチャートの画像を比較した場合、イエロー染料(D)を使用した系では、画像のカラーバランスが劣っていることが認められた。
【0175】
【発明の効果】
本発明によれば、取り扱い性、臭気、安全性などの点から有利な水性インクにおいて、色相が良好で、吐出安定性および画像の堅牢性に優れ、高湿条件下で画像のにじみが起こりにくいインクジェット記録用インクおよび記録方法を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording ink excellent in image storability under high humidity conditions and an ink jet recording method using the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the spread of computers, inkjet printers are widely used for printing on paper, film, cloth, etc. not only in offices but also at home.
Ink jet recording methods include a method of ejecting droplets by applying pressure with a piezo element, a method of ejecting droplets by generating bubbles in ink by heat, a method of using ultrasonic waves, or a droplet by electrostatic force. There is a method of sucking and discharging. As these inks for inkjet recording, water-based inks, oil-based inks, or solid (melting type) inks are used. Among these inks, water-based inks are mainly used from the viewpoints of production, handleability, odor, safety, and the like.
[0003]
The colorant used in these inks for ink jet recording has high solubility in solvents, high density recording, good hue, light, heat, air, water and chemicals. Excellent fastness, good fixability to image-receiving materials, low bleeding, excellent storage stability as ink, no toxicity, high purity, and availability at low cost It is requested. However, it is extremely difficult to search for colorants that meet these requirements at a high level.
Various dyes and pigments have already been proposed and actually used for inkjet recording, but no colorant that satisfies all the requirements has yet been discovered. Conventionally well-known dyes and pigments having a color index (CI) number are difficult to achieve both the hue and fastness required for ink jet recording inks.
[0004]
When preparing ink, water alone has poor permeability to media, and images are often not fixed. In addition, the liquid properties for ejecting ink as ink are often insufficient. For this reason, a technique using a water-miscible high-boiling organic solvent as an auxiliary solvent is common in the field. However, it has been found that when a high-boiling organic solvent having a heteroatom other than oxygen is used, the formed image tends to bleed under high humidity conditions.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide an ink for ink jet recording and an ink jet recording method using the same, in which image blurring hardly occurs under high humidity conditions.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
  The object of the present invention has been achieved by the ink for ink jet recording described in 1) to 9) below..
[0007]
1) BelowGeneral formula (2)An ink for ink jet recording obtained by dissolving and / or dispersing in an aqueous medium containing at least one dye represented by the formula and at least one organic solvent that is liquid at normal temperature, wherein the organic solvent is an oxygen atom other than oxygen atoms. Organic solvents that do not contain heteroatomsYes, the organic solvent is contained in the ink in a total amount of 5 to 60% by massInk jet recording ink.
Embedded image
Figure 0004538185
  In the formula, R1 and R3 represent a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an aryl group or an ionic hydrophilic group,R2 is a heterocyclic groupR4 represents a heterocyclic group.
  2) The dye represented by the general formula (2) is a dye represented by the following general formula (2-1)1) Ink for ink jet recording.
Embedded image
Figure 0004538185
  Where R21And R23Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group or an aryl group,R 22 Is a heterocyclic groupX and Y each represents a nitrogen atom and the other represents -CR.24Represents R24Is a hydrogen atom, halogen atom, cyano group, alkyl group, alkylthio group, alkylsulfonyl group, alkylsulfinyl group, alkyloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkoxy group, aryl group, arylthio group, arylsulfonyl group, arylsulfinyl group, Represents an aryloxy group or an acylamino group, R21~ R2 FourEach may be further substituted.
3) The ink for inkjet recording according to 1) above, wherein the organic solvent is contained in a total amount of 10 to 45% by mass in the ink.
4) The inkjet recording ink according to 1) or 2) above, wherein the heterocycle of R2 in the general formula (2) is a 5-membered or 6-membered product.
5) The ink for ink jet recording described in 4) above, wherein R2 in the general formula (2) is a 6-membered nitrogen-containing aromatic heterocyclic ring.
[0008]
  6) The organic solvent has a boiling point of 150 ° C. or higher.1) NoteInk for ink-jet recording.
  7) The organic solvent is an alcohol derivative and is selected from monools, diols, and triols.1) or 6) Ink for ink jet recording.
  8) An ink jet recording method using the ink for ink jet recording according to any one of 1) to 7) above.
  9) An ink jet recording method for recording an image on an image receiving material by ejecting ink droplets on an image receiving material having an image receiving layer containing white inorganic pigment particles on a support in accordance with a recording signal. An ink jet recording method comprising the ink for ink jet recording according to any one of 1) to 7).
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the present invention will be described in detail.
  In the present invention, the aboveGeneral formula (2Dye represented by(However, R2 represents a heterocyclic group)An ink for inkjet recording, which is dissolved and / or dispersed in an aqueous medium containing at least one organic solvent that is liquid at room temperature, and the organic solvent does not contain heteroatoms other than oxygen atoms With organic solventYes, the organic solvent is contained in the ink in a total amount of 5 to 60% by massOther items are also described for reference.
  From the viewpoint of fastness and fastness to ozone gas, the yellow dye used in the present invention measures the reflection density through a status A filter after printing the ink on a reflective medium, and reflects the reflection density (D in the yellow region).B) Is defined as an initial ink density of 0.90 to 1.10, and this print is forcibly faded using an ozone fading tester capable of always generating 5 ppm of ozone. When the forced fading speed constant (k) obtained from the time (t) until the reflection density reaches 80% of the initial density (residual rate) is determined, the speed constant is 5.0 × 10.-2[Hour-1], Preferably 3.0 × 10-2[Hour-1], More preferably 1.0 × 10-2[Hour-1] Is controlled.
  Here, the reflection density is a value measured by a status A filter (blue) using a reflection densitometer (X-Rite 310TR). The forced fading rate constant (k) is the residual rate = e-KtThat is, a value obtained from (−ln0.8) / t = k.
[0010]
The yellow dye is preferably a dye having an oxidation potential nobler than 1.0 V (vs SCE), more preferably a dye nobler than 1.1 V (vs SCE), and 1.2 V (vs SCE). Particularly preferred are dyes which are more noble. As the kind of dye, an azo dye satisfying the above physical property requirements is particularly preferable.
A person skilled in the art can easily measure the value (Eox) of the oxidation potential. Regarding this method, for example Delahay, “New Instrumental Methods in Electrochemistry” (published by Interscience Publishers, 1954) and A.D. J. et al. "Electrochemical Methods" by Bard et al. (Published by John Wiley & Sons in 1980) and "Electrochemical Measurement Method" by Akira Fujishima et al. (Published by Gihodo Publishing Co., Ltd. in 1984).
[0011]
Specifically, the oxidation potential is 1 × 10 5 for a test sample in a solvent such as dimethylformamide or acetonitrile containing a supporting electrolyte such as sodium perchlorate or tetrapropylammonium perchlorate.-Four~ 1x10-6Mole / liter is dissolved and measured as a value for SCE (saturated calomel electrode) using cyclic voltammetry or direct current polarography. Although this value may be deviated by several tens of mil volts due to the influence of the liquid potential difference or the liquid resistance of the sample solution, the reproducibility of the potential can be ensured by inserting a standard sample (for example, hydroquinone).
In order to uniquely define the potential, in the present invention, 0.1 moldm is used.-3In dimethylformamide containing tetrapropylammonium perchlorate as the supporting electrolyte (the concentration of the dye is 0.001 moldm-3) Is the oxidation potential of the dye (vs SCE) measured by direct current polarography.
[0012]
The value of Eox represents the ease of transfer of electrons from the sample to the electrode, and the larger the value (the higher the oxidation potential), the less transfer of electrons from the sample to the electrode, in other words, less oxidation. In relation to the structure of the compound, the oxidation potential becomes more noble by introducing an electron withdrawing group, and the oxidation potential becomes lower by introducing an electron donating group. In the present invention, in order to lower the reactivity with ozone, which is an electrophile, it is desirable to introduce an electron withdrawing group into the yellow dye skeleton to make the oxidation potential more noble.
[0013]
In addition, the dye used in the present invention preferably has good fastness and good hue, and in particular, the absorption spectrum has a good tail on the long wave side. Therefore, the λmax of the absorption spectrum in the aqueous solution is from 390 nm to 470 nm, and the ratio I (λmax + 70 nm) / I (λmax) between the absorbance I (λmax) of λmax and the absorbance I (λmax + 70 nm) of λmax + 70 nm is 0.2 or less. A certain yellow dye is preferable, and 0.1 or less is more preferable. The lower limit of the ratio is ideally 0, but is practically about 0.01.
[0014]
As the dye satisfying such oxidation potential and absorption characteristics, those represented by the following general formula (I) are preferable. However, the compound represented by the general formula (1) only needs to have λmax in the range of 390 nm to 470 nm, and does not necessarily satisfy the oxidation potential and I (λmax + 70 nm) / I (λmax). The yellow dye according to claim 1 and the yellow dye represented by the general formula (1) according to claim 4 are collectively referred to as the yellow dye of the present invention.
General formula (1) A-N = NB
In the formula, A and B each independently represent an optionally substituted heterocyclic group.
The heterocycle is preferably a 5-membered or 6-membered heterocycle, which may be a monocyclic structure or a polycyclic structure in which two or more rings are condensed. It may be a ring or a non-aromatic heterocyclic ring. As the hetero atom constituting the heterocyclic ring, N, O and S atoms are preferable.
[0015]
In the general formula (1), the heterocyclic ring represented by A includes 5-pyrazolone, pyrazole, triazole, oxazolone, isoxazolone, barbituric acid, pyridone, pyridine, rhodanine, pyrazolidinedione, pyrazolopyridone, meldrum acid In addition, a condensed heterocyclic ring obtained by further condensing a hydrocarbon aromatic ring or a heterocyclic ring to these heterocyclic rings is preferable. Among them, 5-pyrazolone, 5-aminopyrazole, pyridone, 2,6-diaminopyridine, and pyrazoloazoles are preferable, and 5-aminopyrazole, 2-hydroxy-6-pyridone, and pyrazolotriazole are particularly preferable.
[0016]
The heterocyclic ring represented by B includes pyridine, pyrazine, pyrimidine, pyridazine, triazine, quinoline, isoquinoline, quinazoline, cinnoline, phthalazine, quinoxaline, pyrrole, indole, furan, benzofuran, thiophene, benzothiophene, pyrazole, imidazole, benzo Examples include imidazole, triazole, oxazole, isoxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, isothiazole, benzoisothiazole, thiadiazole, benzisoxazole, pyrrolidine, piperidine, piperazine, imidazolidine, thiazoline and the like. Of these, pyridine, quinoline, thiophene, benzothiophene, pyrazole, imidazole, benzimidazole, triazole, oxazole, isoxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, isothiazole, benzoisothiazole, thiadiazole, and benzoisoxazole are preferable, and quinoline, thiophene , Pyrazole, thiazole, benzoxazole, benzisoxazole, isothiazole, imidazole, benzothiazole, thiadiazole are more preferable, and pyrazole, benzothiazole, benzoxazole, imidazole, 1,2,4-thiadiazole, 1,3,4-thiadiazole Is particularly preferred.
[0017]
Substituents substituted for A and B are halogen atom, alkyl group, cycloalkyl group, aralkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, nitro group, alkoxy group, aryloxy Group, silyloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, amino group, acylamino group, aminocarbonylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, Sulfamoylamino group, alkyl and arylsulfonylamino group, mercapto group, alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, sulfamoyl group, alkyl and arylsulfinyl group, alkyl and arylsulfo group For example, an alkyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, an imide group, a phosphino group, a phosphinyl group, a phosphinyloxy group, a phosphinylamino group, a silyl group, and an ionic hydrophilic group. Can be mentioned.
[0018]
When the dye of the general formula (1) is used as a water-soluble dye, it preferably has at least one ionic hydrophilic group in the molecule. Examples of the ionic hydrophilic group include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. As the ionic hydrophilic group, a carboxyl group, a phosphono group, and a sulfo group are preferable, and a carboxyl group and a sulfo group are particularly preferable. The carboxyl group, phosphono group, and sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include ammonium ions, alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions), and organic cations. (Eg, tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium). Among the counter ions, alkali metal salts are preferable.
[0019]
Among the dyes represented by the general formula (1), the dyes represented by the general formulas (2), (3), and (4) are preferable.
[0020]
[Chemical 1]
Figure 0004538185
[0021]
In general formula (2), R1 and R3 represent a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an aryl group, or an ionic hydrophilic group, and R2 represents Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, a carbamoyl group, an acyl group, an aryl group or a heterocyclic group, and R4 represents a heterocyclic group.
[0022]
[Chemical 2]
Figure 0004538185
[0023]
In General Formula (3), R5 represents a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an aryl group, or an ionic hydrophilic group, Za is —N =, -NH-, or -C (R11) =, Zb and Zc each independently represent -N = or -C (R11) =, R11 represents a hydrogen atom or a non-metallic substituent, R6 represents a heterocyclic group.
[0024]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004538185
[0025]
In the general formula (4), R7 and R9 are each independently a hydrogen atom, cyano group, alkyl group, cycloalkyl group, aralkyl group, aryl group, alkylthio group, arylthio group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, or ion. R8 represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an aryl group, an aryloxy group, a cyano group, an acylamino group, a sulfonylamino group, an alkoxycarbonylamino group, a ureido group, an alkylthio group, an arylthio group. Represents a group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, a sulfamoyl group, an alkylsulfonyl, an arylsulfonyl group, an acyl group, an amino group, a hydroxy group, or an ionic hydrophilic group, and R10 represents a heterocyclic group.
[0026]
In the general formulas (2), (3) and (4), the alkyl group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes an alkyl group having a substituent and an unsubstituted alkyl group. It is. The alkyl group is preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include a hydroxyl group, an alkoxy group, a cyano group, a halogen atom, and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkyl group include methyl, ethyl, butyl, isopropyl, t-butyl, hydroxyethyl, methoxyethyl, cyanoethyl, trifluoromethyl, 3-sulfopropyl, and 4-sulfobutyl.
[0027]
The cycloalkyl group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes a cycloalkyl group having a substituent and an unsubstituted cycloalkyl group. The cycloalkyl group is preferably a cycloalkyl group having 5 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the cycloalkyl group include a cyclohexyl group.
The aralkyl group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes an aralkyl group having a substituent and an unsubstituted aralkyl group. The aralkyl group is preferably an aralkyl group having 7 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the aralkyl group include benzyl and 2-phenethyl.
[0028]
The aryl group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes an aryl group having a substituent and an unsubstituted aryl group. The aryl group is preferably an aryl group having 6 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group, an alkoxy group, a halogen atom, an alkylamino group, and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryl group include phenyl, p-tolyl, p-methoxyphenyl, o-chlorophenyl, and m- (3-sulfopropylamino) phenyl.
[0029]
The alkylthio group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes an alkylthio group having a substituent and an unsubstituted alkylthio group. The alkylthio group is preferably an alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkylthio group include methylthio and ethylthio.
The arylthio group represented by R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 includes an arylthio group having a substituent and an unsubstituted arylthio group. The arylthio group is preferably an arylthio group having 6 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an ionic hydrophilic group. Examples of the arylthio group include a phenylthio group and p-tolylthio.
[0030]
The heterocyclic group represented by R2 (R22 described later) is preferably a 5-membered or 6-membered heterocyclic ring, which may be further condensed. As the hetero atom constituting the heterocyclic ring, N, S, and O are preferable. Further, it may be an aromatic heterocyclic ring or a non-aromatic heterocyclic ring. The heterocyclic ring may be further substituted, and examples of the substituent include the same substituents as those described later for the aryl group. Preferred heterocycles are 6-membered nitrogen-containing aromatic heterocycles, and triazine, pyrimidine and phthalazine can be mentioned as preferred examples.
[0031]
Examples of the halogen atom represented by R8 include a fluorine atom, a chlorine atom, and a bromine atom.
The alkoxy group represented by R1, R3, R5 and R8 includes an alkoxy group having a substituent and an unsubstituted alkoxy group. The alkoxy group is preferably an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include a hydroxyl group and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxy group include methoxy, ethoxy, isopropoxy, methoxyethoxy, hydroxyethoxy and 3-carboxypropoxy.
[0032]
The aryloxy group represented by R8 includes an aryloxy group having a substituent and an unsubstituted aryloxy group. The aryloxy group is preferably an aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkoxy group and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryloxy group include phenoxy, p-methoxyphenoxy and o-methoxyphenoxy.
The acylamino group represented by R8 includes an acylamino group having a substituent and an unsubstituted acylamino group. The acylamino group is preferably an acylamino group having 2 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acylamino group include acetamide, propionamide, benzamide and 3,5-disulfobenzamide.
[0033]
The sulfonylamino group represented by R8 includes a sulfonylamino group having a substituent and an unsubstituted sulfonylamino group. The sulfonylamino group is preferably a sulfonylamino group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the sulfonylamino group include methylsulfonylamino and ethylsulfonylamino.
The alkoxycarbonylamino group represented by R8 includes an alkoxycarbonylamino group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonylamino group. The alkoxycarbonylamino group is preferably an alkoxycarbonylamino group having 2 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonylamino group include ethoxycarbonylamino.
[0034]
The ureido group represented by R8 includes a ureido group having a substituent and an unsubstituted ureido group. The ureido group is preferably a ureido group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an aryl group. Examples of the ureido group include 3-methylureido, 3,3-dimethylureido, and 3-phenylureido.
The alkoxycarbonyl group represented by R7, R8 and R9 includes an alkoxycarbonyl group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonyl group. The alkoxycarbonyl group is preferably an alkoxycarbonyl group having 2 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonyl group include methoxycarbonyl and ethoxycarbonyl.
[0035]
The carbamoyl group represented by R2, R7, R8 and R9 includes a carbamoyl group having a substituent and an unsubstituted carbamoyl group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the carbamoyl group include a methylcarbamoyl group and a dimethylcarbamoyl group.
A sulfamoyl group having a substituent represented by R8 and an unsubstituted sulfamoyl group are included. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the sulfamoyl group include a dimethylsulfamoyl group and a di- (2-hydroxyethyl) sulfamoyl group.
[0036]
Examples of the alkylsulfonyl and arylsulfonyl groups represented by R8 include methylsulfonyl and phenylsulfonyl.
The acyl group represented by R2 and R8 includes an acyl group having a substituent and an unsubstituted acyl group. The acyl group is preferably an acyl group having 1 to 20 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acyl group include acetyl and benzoyl.
[0037]
The amino group represented by R8 includes an amino group having a substituent and an unsubstituted amino group. Examples of the substituent include an alkyl group, an aryl group, and a heterocyclic group. Examples of the amino group include methylamino, diethylamino, anilino and 2-chloroanilino.
[0038]
The heterocyclic group represented by R4, R6, and R10 is the same as the optionally substituted heterocyclic group represented by B in the general formula (1), and preferred examples, more preferred examples, and particularly preferred examples are also included. Same as above. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group, an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, an aryl group, an alkyl or arylthio group, a halogen atom, a cyano group, a sulfamoyl group, a sulfoneamino group, a carbamoyl group, and an acylamino group. And the alkyl group and aryl group may further have a substituent.
[0039]
In the general formula (3), Za represents -N =, -NH-, or -C (R11) =, Zb and Zc each independently represent -N = or -C (R11) =, R11 represents a hydrogen atom or a nonmetallic substituent. As the nonmetallic substituent represented by R11, a cyano group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group is preferable. Each of the substituents is synonymous with each substituent represented by R 1, and preferred examples are also the same. Examples of heterocyclic skeletons composed of two 5-membered rings included in the general formula (3) are shown below.
[0040]
[Formula 4]
Figure 0004538185
[0041]
Examples of the substituent when each substituent described above may further have a substituent include the substituents that may be substituted on the heterocyclic rings A and B in the general formula (1) described above. I can do it.
[0042]
When the dyes represented by the general formulas (2) to (4) are used as water-soluble dyes, it is preferable to have at least one ionic hydrophilic group in the molecule. In addition to the dyes in which at least one of R1, R2, R3, R5, R7, R8 and R9 in the general formulas (2) to (4) is an ionic hydrophilic group, the general formulas (2) to ( In 4), dyes in which R1 to R11 further have an ionic hydrophilic group as a substituent are included.
[0043]
Among the general formulas (2), (3), and (4), the general formula (2) is preferable, and among them, the one represented by the following general formula (2-1) is particularly preferable.
[0044]
[Chemical formula 5]
Figure 0004538185
[0045]
In formula (2-1), Rtwenty oneAnd Rtwenty threeRepresents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group or an aryl group. Rtwenty twoRepresents an aryl group or a heterocyclic group. One of X and Y represents a nitrogen atom and the other is -CRtwenty fourRepresents. Rtwenty fourIs a hydrogen atom, halogen atom, cyano group, alkyl group, alkylthio group, alkylsulfonyl group, alkylsulfinyl group, alkyloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkoxy group, aryl group, arylthio group, arylsulfonyl group, arylsulfinyl group, Represents an aryloxy group or an acylamino group. Each substituent may be further substituted.
[0046]
Specific examples of preferable dyes used in the present invention are shown below, but the dyes used in the present invention are not limited to the following specific examples. These compounds can be synthesized with reference to JP-A-2-24191, JP-A-2001-279145, and Japanese Patent Application No. 2000-124832.
[0047]
[Chemical 6]
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[0048]
[Chemical 7]
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[0049]
[Chemical 8]
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[0050]
[Chemical 9]
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[0051]
[Chemical Formula 10]
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[0052]
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[0053]
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[0054]
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[0055]
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[0057]
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[0059]
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[0060]
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[0062]
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[0064]
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[0065]
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[0066]
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[0067]
The ink for inkjet recording of the present invention preferably contains 0.2 to 20% by mass, more preferably 0.5 to 15% by mass of the yellow dye of the present invention.
[0068]
In the ink of the present invention, other dyes may be used in combination with the yellow dye of the present invention in order to adjust the color tone in order to obtain a full color image. The following can be mentioned as an example of the dye which can be used together.
[0069]
Examples of yellow dyes include phenols, naphthols, anilines, pyrazolones, pyridones, aryl or heteryl azo dyes having open-chain active methylene compounds as coupling components; for example, open-chain active methylene compounds as coupling components. Azomethine dyes; methine dyes such as benzylidene dyes and monomethine oxonol dyes; quinone dyes such as naphthoquinone dyes and anthraquinone dyes; And dyes, acridine dyes, acridinone dyes and the like. These dyes may be those that exhibit yellow only after a part of the chromophore is dissociated, in which case the counter cation may be an alkali metal or an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, or may be a polymer cation having these in a partial structure.
[0070]
Examples of magenta dyes include, for example, aryl or heteryl azo dyes having phenols, naphthols, and anilines as coupling components; azomethine dyes having pyrazolones and pyrazolotriazoles as coupling components; Dyes, methine dyes such as oxonol dyes; carbonium dyes such as diphenylmethane dyes, triphenylmethane dyes, xanthene dyes, quinone dyes such as naphthoquinone, anthraquinone, anthrapyridone, etc. And ring dyes. These dyes may exhibit magenta only after part of the chromophore is dissociated, and the counter cation in that case may be an alkali metal, an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, or may be a polymer cation having these in a partial structure.
[0071]
Examples of cyan dyes include azomethine dyes such as indoaniline dyes and indophenol dyes; polymethine dyes such as cyanine dyes, oxonol dyes and merocyanine dyes; carbonium dyes such as diphenylmethane dyes, triphenylmethane dyes and xanthene dyes; phthalocyanine Dyes; anthraquinone dyes; For example, aryl or heteryl azo dyes having phenols, naphthols and anilines as coupling components, and indigo / thioindigo dyes can be mentioned. These dyes may exhibit cyan only after a part of the chromophore is dissociated, and the counter cation in that case may be an alkali metal or an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, and further may be a polymer cation having them in a partial structure.
Black dyes such as polyazo dyes other than the yellow dye can also be used.
[0072]
In addition, water-soluble dyes such as direct dyes, acid dyes, food dyes, basic dyes, and reactive dyes can be used in combination. Among them, preferred is
CI Direct Red 2, 4, 9, 23, 26, 31, 39, 62, 63, 72, 75, 76, 79, 80, 81, 83, 84, 89, 92, 95, 111, 173, 184, 207 , 211, 212, 214, 218, 21, 223, 224, 225, 226, 227, 232, 233, 240, 241, 242, 243, 247
C.I. Direct Violet 7, 9, 47, 48, 51, 66, 90, 93, 94, 95, 98, 100, 101
CI Direct Yellow 8, 9, 11, 12, 27, 28, 29, 33, 35, 39, 41, 44, 50, 53, 58, 59, 68, 86, 87, 93, 95, 96, 98, 100 , 106, 108, 109, 110, 130, 132, 142, 144, 161, 163
CI Direct Blue 1, 10, 15, 22, 25, 55, 67, 68, 71, 76, 77, 78, 80, 84, 86, 87, 90, 98, 106, 108, 109, 151, 156, 158 , 159, 160, 168, 189, 192, 193, 194, 199, 200, 201, 202, 203, 207, 211, 213, 214, 218, 225, 229, 236, 237, 244, 248, 249, 251 252 264 270 280 288 289 291
CI Direct Black 9, 17, 19, 22, 32, 51, 56, 62, 69, 77, 80, 91, 94, 97, 108, 112, 113, 114, 117, 118, 121, 122, 125, 132 , 146, 154, 166, 168, 173, 199
CI Acid Red 35, 42, 52, 57, 62, 80, 82, 111, 114, 118, 119, 127, 128, 131, 143, 151, 154, 158, 249, 254, 257, 261, 263, 266 , 289, 299, 301, 305, 336, 337, 361, 396, 397
C.I.Acid Violet 5, 34, 43, 47, 48, 90, 103, 126
CI Acid Yellow 17, 19, 23, 25, 39, 40, 42, 44, 49, 50, 61, 64, 76, 79, 110, 127, 135, 143, 151, 159, 169, 174, 190, 195 , 196, 197, 199, 218, 219, 222, 227
CI Acid Blue 9, 25, 40, 41, 62, 72, 76, 78, 80, 82, 92, 106, 112, 113, 120, 127: 1, 129, 138, 143, 175, 181, 205, 207 220, 221, 230, 232, 247, 258, 260, 264, 271, 277, 278, 279, 280, 288, 290, 326
C.I.Acid Black 7, 24, 29, 48, 52: 1, 172
C.I.Reactive Red 3, 13, 17, 19, 21, 22, 23, 24, 29, 35, 37, 40, 41, 43, 45, 49, 55
C.I.Reactive Violet 1, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 16, 17, 22, 23, 24, 26, 27, 33, 34
C.I.Reactive Yellow 2, 3, 13, 14, 15, 17, 18, 23, 24, 25, 26, 27, 29, 35, 37, 41, 42
C.I.Reactive Blue 2, 3, 5, 8, 10, 13, 14, 15, 17, 18, 19, 21, 25, 26, 27, 28, 29, 38
C.I.Reactive Black 4, 5, 8, 14, 21, 23, 26, 31, 32, 34
C.I.Basic Red 12, 13, 14, 15, 18, 22, 23, 24, 25, 27, 29, 35, 36, 38, 39, 45, 46
C.I.Basic Violet 1, 2, 3, 7, 10, 15, 16, 20, 21, 25, 27, 28, 35, 37, 39, 40, 48
C.I.Basic Yellow 1, 2, 4, 11, 13, 14, 15, 19, 21, 23, 24, 25, 28, 29, 32, 36, 39, 40
C.I.Basic Blue 1, 3, 5, 7, 9, 22, 26, 41, 45, 46, 47, 54, 57, 60, 62, 65, 66, 69, 71
C.I. Basic Black 8, etc.
[0073]
Furthermore, a pigment can be used in combination.
As the pigment that can be used in the ink of the present invention, commercially available pigments and known pigments described in various documents can be used. Regarding the literature, the Color Index (Edited by The Society of Dyers and Colorists), "Revised New Edition Pigment Handbook" edited by Japan Pigment Technology Association (1989), "Latest Pigment Applied Technology" CMC Publishing (1986), "Printing Ink Technology" CMC Publication (1984), Industrial Organic Pigments (VCH Verlagsgesellschaft, 1993) by W. Herbst and K. Hunger. Specifically, for organic pigments, azo pigments (azo lake pigments, insoluble azo pigments, condensed azo pigments, chelate azo pigments), polycyclic pigments (phthalocyanine pigments, anthraquinone pigments, perylene and perinone pigments, indigo pigments, quinacridone Pigments, dioxazine pigments, isoindolinone pigments, quinophthalone pigments, diketopyrrolopyrrole pigments, dyed lake pigments (acid or basic dye lake pigments), azine pigments, etc. CI Pigment Yellow 34, 37, 42, 53 for yellow pigments, CI Pigment Red 101, 108 for red pigments, CI Pigment Blue 27, 29, 17: 1 for blue pigments, CI Pigment Black for black pigments 7, white pigment CI Pigment White 4,6,18,21 and the like.
[0074]
As a pigment having a preferable color tone for image formation, a blue or cyan pigment is preferably a phthalocyanine pigment, an anthraquinone-based indanthrone pigment (for example, CI Pigment Blue 60), or a dyed lake pigment-based triarylcarbonium pigment. Pigments (preferred examples include copper phthalocyanine such as CI Pigment Blue 15: 1, 15: 2, 15: 3, 15: 4, 15: 6, monochloro or low chlorinated copper phthalocyanine, and aluminum phthalocyanine in Europe. Pigment described in Patent No. 860475, metal-free phthalocyanine which is CI Pigment Blue 16, phthalocyanine whose central metal is Zn, Ni and Ti, among which CI Pigment Blue 15: 3, 15: 4, aluminum phthalocyanine) Is most preferred.
[0075]
For red to violet pigments, azo pigments (preferred examples include CI Pigment Red 3, 5, 11, 22, 38, 48: 1, 48: 2, 48: 3, 48: 3, 48: 3, 48: 3). 4, 49: 1, 52: 1, 53: 1, 57: 1, 63: 2, 144, 146, 184), etc. 146, 184), quinacridone pigments (preferred examples include CI Pigment Red 122, 192, 202, 207, 209, CI Pigment Violet 19, 42, and among them, CI Pigment Red 122). Dyeed lake pigment triarylcarbonium pigments (preferred examples are xanthene CI Pigment Red 81: 1, CI Pigment Violet 1, 2, 3, 27, 39), dioxazine pigments (for example, CI Pigment Violet 23, 37), diketopyrrolopyrrole pigment (eg CI Pigment Red 254), perylene pigment (eg CI Pigment Violet 29), anthraquinone Fee (e.g., C. I. Pigment Violet 5: 1, the 31, the 33), thioindigo (e.g. C. I. Pigment Red 38, the 88) is preferably used.
[0076]
As yellow pigments, azo pigments (preferred examples include monoazo pigment-based CI Pigment Yellow 1, 3, 74, 98, disazo pigment-based CI Pigment Yellow 12, 13, 14, 16, 17, 83, CI Pigment Yellow 93, 94, 95, 128, 155, benzimidazolone-based CI Pigment Yellow 120, 151, 154, 156, 180, etc., among which preferable ones do not use benzidine-based compounds as raw materials), isoindoline Isoindolinone pigments (preferred examples include CI Pigment Yellow 109, 110, 137, 139), quinophthalone pigments (preferred examples include CI Pigment Yellow 138), and furapantron pigments (for example, CI Pigment Yellow 24) Preferably used.
[0077]
Preferred examples of the black pigment include inorganic pigments (preferably carbon black and magnetite as examples) and aniline black.
In addition, an orange pigment (such as C.I. Pigment Orange 13, 16) or a green pigment (such as C.I. Pigment Green 7) may be used.
[0078]
The pigment that can be used in the ink of the present invention may be the above-mentioned bare pigment or a surface-treated pigment. Surface treatment methods include resin or wax surface coating, surfactant deposition, reactive substances (eg radicals derived from silane coupling agents, epoxy compounds, polyisocyanates, diazonium salts, etc.) pigments A method of bonding to the surface is conceivable and is described in the following documents and patents.
▲ 1 Properties and application of metal soap (Shoshobo)
(2) Printing ink printing (CMC Publishing 1984)
(3) Latest pigment application technology (CMC Publishing 1986)
(4) US Patent Nos. 5,554,739 and 5,571,311
(5) JP-A-9-151342, 10-140065, 10-292143, 11-166145
In particular, self-dispersing pigments prepared by reacting the diazonium salt described in US Patent (4) with carbon black, and encapsulated pigments prepared by the method described in Japanese Patent (5) above. Is particularly effective because dispersion stability can be obtained without using an extra dispersant in the ink.
[0079]
In the ink of the present invention, the pigment may be further dispersed using a dispersant. Various known dispersants can be used in accordance with the pigment to be used, for example, a surfactant-type low-molecular dispersant or a polymer-type dispersant. Examples of the dispersant include those described in JP-A-3-69949, European Patent 549486 and the like. In addition, when a dispersant is used, a pigment derivative called a synergist may be added to promote adsorption of the dispersant to the pigment.
The particle size of the pigment that can be used in the ink of the present invention is preferably in the range of 0.01 to 10 μm after dispersion, and more preferably 0.05 to 1 μm.
As a method for dispersing the pigment, a known dispersion technique used in ink production or toner production can be used. Examples of the dispersing machine include vertical or horizontal agitator mills, attritors, colloid mills, ball mills, three roll mills, pearl mills, super mills, impellers, dispersers, KD mills, dynatrons, and pressure kneaders. Details are described in "Latest Pigment Application Technology" (CMC Publishing, 1986).
[0080]
The ink of the present invention is further characterized by having at least one organic solvent that is liquid at room temperature in the ink. Room temperature represents a room temperature in the range of 15 to 35 degrees Celsius. Among these, an organic solvent having a boiling point of 150 ° C. or higher and particularly excellent in miscibility with water is preferable. This organic solvent is a material having functions such as an anti-drying agent, a penetration accelerator, and a wetting agent for ink jet recording inks in this field. Such compounds include alcohols (eg, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, butanol, isobutanol, sec-butanol, t-butanol, pentanol, hexanol, cyclohexanol, benzyl alcohol), polyhydric alcohols (eg, , Ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, polypropylene glycol, butylene glycol, hexanediol, pentanediol, glycerin, hexanetriol, thiodiglycol), glycol derivatives (eg, ethylene glycol monomethyl) Ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether Diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monobutyl ether, dipropylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol diacetate, ethylene glycol monomethyl ether acetate, triethylene glycol Monomethyl ether, triethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monophenyl ether), amine (for example, ethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, N-methyldiethanolamine, N-ethyldiethanolamine, morpholine, N-ethylmorpholine, ethylenediamine, Diethylenetriamine Triethylenetetramine, polyethyleneimine, tetramethylpropylenediamine) and other polar solvents (eg, formamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, 2-pyrrolidone, N-methyl- 2-pyrrolidone, N-vinyl-2-pyrrolidone, 2-oxazolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, acetonitrile, acetone) and the like.
[0081]
In this invention, the organic solvent which has hetero atoms other than an oxygen atom in this is not used. Examples of the organic solvent having a hetero atom other than an oxygen atom include thiodiglycol, amine (for example, ethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, N-methyldiethanolamine, N-ethyldiethanolamine, morpholine, among those exemplified above. N-ethylmorpholine, ethylenediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, polyethyleneimine, tetramethylpropylenediamine), and other polar solvents (eg, formamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, dimethyl sulfoxide, Sulfolane, 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, N-vinyl-2-pyrrolidone, 2-oxazolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, acetonitrile ) Are those with the exception of.
The organic solvent in the present invention refers to a solvent used as a main solvent for ink preparation, and controls pH regulators such as organic acids and amines used for adjusting the pH of the ink, and surface tension. Therefore, the surfactant used is not included. Examples of the organic solvent preferably used include alcohols, polyhydric alcohols (diol, triol), glycol derivatives and the like.
These water-miscible organic solvents are preferably contained in the ink in a total amount of 5 to 60% by mass, particularly preferably 10 to 45% by mass.
[0082]
Next, the surfactant that can be contained in the ink jet recording ink of the present invention will be described.
By incorporating a surfactant into the ink jet recording ink of the present invention and adjusting the liquid physical properties of the ink, the ink ejection stability is improved, the water resistance of the image is improved, and bleeding of the printed ink is prevented. It can have an excellent effect.
Examples of the surfactant include anionic surfactants such as sodium dodecyl sulfate, sodium dodecyloxysulfonate, and sodium alkylbenzene sulfonate, and cationic surfactants such as cetyl pyridinium chloride, trimethyl cetyl ammonium chloride, and tetrabutyl ammonium chloride. And nonionic surfactants such as polyoxyethylene nonylphenyl ether, polyoxyethylene naphthyl ether, polyoxyethylene octylphenyl ether, and the like. Among these, nonionic surfactants are particularly preferably used.
[0083]
The content of the surfactant is 0.001 to 20% by mass, preferably 0.005 to 10% by mass, and more preferably 0.01 to 5% by mass with respect to the ink.
[0084]
The ink for inkjet recording of the present invention can be prepared by dissolving or dispersing the yellow dye, preferably a surfactant, in an aqueous medium. The “aqueous medium” in the present invention means a mixture of water or a mixture of water and a small amount of a water-miscible organic solvent with additives such as a wetting agent, a stabilizer and a preservative added as necessary.
[0085]
When preparing the ink liquid of the present invention, in the case of water-soluble ink, it is preferable to first dissolve in water. Thereafter, various solvents and additives are added, dissolved and mixed to obtain a uniform ink solution.
As the dissolution method at this time, various methods such as dissolution by stirring, dissolution by ultrasonic irradiation, and dissolution by shaking can be used. Of these, the stirring method is particularly preferably used. In the case of stirring, various methods such as fluidized stirring known in the art and stirring using shearing force using an inverted agitator or dissolver can be used. On the other hand, a stirring method using a shearing force with the bottom surface of the container, such as a magnetic stirrer, can also be preferably used.
[0086]
When the yellow dye is an oil-soluble dye, it can be prepared by dissolving the oil-soluble dye in a high-boiling organic solvent and emulsifying and dispersing it in an aqueous medium.
The boiling point of the high-boiling organic solvent used in the present invention is 150 ° C. or higher, preferably 170 ° C. or higher.
For example, phthalic acid esters (for example, dibutyl phthalate, dioctyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, decyl phthalate, bis (2,4-di-tert-amylphenyl) isophthalate, bis (1, 1-diethylpropyl) phthalate), esters of phosphoric acid or phosphones (eg diphenyl phosphate, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, 2-ethylhexyl diphenyl phosphate, dioctyl butyl phosphate, tricyclohexyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate , Tridodecyl phosphate, di-2-ethylhexylphenyl phosphate), benzoic acid esters (eg 2-ethylhexyl benzoate, 2,4-dicarbonate) Lobenzoate, dodecylbenzoate, 2-ethylhexyl-p-hydroxybenzoate), amides (eg, N, N-diethyldodecanamide, N, N-diethyllaurylamide), alcohols or phenols (isostearyl alcohol, 2, 4-di-tert-amylphenol), aliphatic esters (eg, dibutoxyethyl succinate, di-2-ethylhexyl succinate, 2-hexyldecyl tetradecanoate, tributyl citrate, diethyl azelate, isostearyl lactate , Trioctyl citrate), aniline derivatives (N, N-dibutyl-2-butoxy-5-tert-octylaniline, etc.), chlorinated paraffins (paraffins having a chlorine content of 10% to 80%), trimesic acid esters Kind (for example, Tributyl trimesate), dodecylbenzene, diisopropylnaphthalene, phenols (eg, 2,4-di-tert-amylphenol, 4-dodecyloxyphenol, 4-dodecyloxycarbonylphenol, 4- (4-dodecyloxyphenylsulfonyl)) Phenol), carboxylic acids (eg, 2- (2,4-di-tert-amylphenoxybutyric acid, 2-ethoxyoctanedecanoic acid), alkylphosphoric acids (eg, di-2 (ethylhexyl) phosphoric acid, diphenylphosphoric acid) The high-boiling organic solvent can be used in an amount of 0.01 to 3 times, preferably 0.01 to 1.0 times the mass ratio of the oil-soluble dye.
These high-boiling organic solvents can be used alone or in a mixture of several types (eg tricresyl phosphate and dibutyl phthalate, trioctyl phosphate and di (2-ethylhexyl) sebacate, dibutyl phthalate and poly (Nt-butyl). Acrylamide)].
[0087]
Examples of other high boiling point organic solvents used in the present invention and / or methods for synthesizing these high boiling point organic solvents are disclosed in, for example, US Pat. Nos. 2,322,027, 2,533,514, and 2 772,163, 2,835,579, 3,594,171, 3,676,137, 3,689,271, 3,700,454 3,748,141, 3,764,336, 3,765,897, 3,912,515, 3,936,303, 4, No. 004,928, No. 4,080,209, No. 4,127,413, No. 4,193,802, No. 4,207,393, No. 4,220,711, No. 4,239,851, No. 4,278,757, No. 4 353,979, 4,363,873, 4,430,421, 4,430,422, 4,464,464, 4,483,918, 4,540,657, 4,684,606, 4,728,599, 4,745,049, 4,935,321, 5,013 , 639, European Patent Nos. 276,319A, 286,253A, 289,820A, 309,158A, 309,159A, 309,160A, 509 No. 311A, No. 510,576A, East German Patent No. 147,009, No. 157,147, No. 159,573, No. 225,240A, British Patent No. 2,091,124A, JP-A-48-47335, 50 No. 26530, No. 51-25133, No. 51-26036, No. 51-27921, No. 51-27922, No. 51-149028, No. 52-46816, No. 53-1520, No. 53-1521 53-15127, 53-146622, 54-91325, 54-106228, 54-118246, 55-59464, 56-64333, 56-81836, 59-204041, 61-84641, 62-118345, 62-247364, 63-167357, 63-214744, 63-301941, 63-94552, 64-945 9454, 64-68745, JP-A-1-101543, 1-102454, 2-792, and 2 No. -4239, No. 2-43541, No. 4-29237, No. 4-30165, No. 4-232946, No. 4-346338 and the like.
The high boiling point organic solvent is used in an amount of 0.01 to 3.0 times, preferably 0.01 to 1.0 times the mass ratio of the oil-soluble dye.
[0088]
In the present invention, the oil-soluble dye and the high boiling point organic solvent are emulsified and dispersed in an aqueous medium. In the emulsification dispersion, a low boiling organic solvent can be used depending on the case from the viewpoint of emulsification. The low boiling point organic solvent is an organic solvent having a boiling point of about 30 ° C. or higher and 150 ° C. or lower at normal pressure. For example, esters (eg ethyl acetate, butyl acetate, ethyl propionate, β-ethoxyethyl acetate, methyl cellosolve acetate), alcohols (eg isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, secondary butyl alcohol), ketones (eg methyl isobutyl) Ketones, methyl ethyl ketone, cyclohexanone), amides (for example, dimethylformamide, N-methylpyrrolidone), ethers (for example, tetrahydrofuran, dioxane) and the like are preferably used, but are not limited thereto.
[0089]
The emulsification dispersion is used to disperse an oil phase in which a dye is dissolved in a mixed solvent of a high-boiling organic solvent and, optionally, a low-boiling organic solvent, in an aqueous phase mainly composed of water to form fine oil droplets in the oil phase. Done. At this time, components such as a surfactant, a wetting agent, a dye stabilizer, an emulsion stabilizer, a preservative, and an antifungal agent, which will be described later, are added to either or both of the aqueous phase and the oil phase as necessary. Can do.
As an emulsification method, a method of adding an oil phase to an aqueous phase is common, but a so-called phase inversion emulsification method in which an aqueous phase is dropped into an oil phase can also be preferably used. The emulsification method can also be applied when the yellow dye used in the present invention is water-soluble and the additive is oil-soluble.
[0090]
When emulsifying and dispersing, various surfactants can be used. Anionic interfaces such as fatty acid salts, alkyl sulfate esters, alkyl benzene sulfonates, alkyl naphthalene sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, alkyl phosphate esters, naphthalene sulfonate formalin condensates, polyoxyethylene alkyl sulfates, etc. Activator, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkylamine, glycerin fatty acid ester, oxyethyleneoxypropylene block copolymer Nonionic surfactants such as Further, SURFYNOLS (Air Products & Chemicals), which is an acetylene-based polyoxyethylene oxide surfactant, is also preferably used. An amine oxide type amphoteric surfactant such as N, N-dimethyl-N-alkylamine oxide is also preferred. Further, pages (37) to (38) of JP-A-59-157,636, Research Disclosure No. The surfactants described in 308119 (1989) can also be used.
[0091]
For the purpose of stabilization immediately after emulsification, a water-soluble polymer can be added in combination with the surfactant. As the water-soluble polymer, polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, polyacrylic acid, polyacrylamide or a copolymer thereof is preferably used. It is also preferable to use natural water-soluble polymers such as polysaccharides, casein, and gelatin. Further, for stabilization of the dye dispersion, acrylic acid esters, methacrylic acid esters, vinyl esters, acrylamides, methacrylamides, olefins, styrenes, vinyl ethers that are not substantially soluble in an aqueous medium, Polyvinyl, polyurethane, polyester, polyamide, polyurea, polycarbonate and the like obtained by polymerization of acrylonitrile can also be used in combination. These polymers are -SOThree -, -COO-It is preferable to contain. When these polymers that do not substantially dissolve in an aqueous medium are used in combination, it is preferably used in an amount of 20% by mass or less, more preferably 10% by mass or less of the high boiling point organic solvent.
[0092]
When an oil-soluble dye or a high-boiling organic solvent is dispersed by emulsification to obtain a water-based ink, control of the particle size is particularly important. In order to increase color purity and density when an image is formed by inkjet, it is essential to reduce the average particle size. The volume average particle size is preferably 1 μm or less, more preferably 5 to 100 nm.
In addition to static light scattering, dynamic light scattering, and centrifugal sedimentation, the methods for measuring the volume average particle size and particle size distribution of the dispersed particles are described in pages 417 to 418 of Experimental Chemistry Course 4th edition. It can be easily measured by a known method such as using a method. For example, after dilution with distilled water so that the particle concentration in the ink is 0.1 to 1% by mass, it is easy with a commercially available volume average particle size measuring device (for example, Microtrac UPA (manufactured by Nikkiso Co., Ltd.)). Can be measured. Furthermore, the dynamic light scattering method using the laser Doppler effect is particularly preferable because it can measure the particle size up to a small size.
The volume average particle diameter is an average particle diameter weighted by the particle volume, and is the sum of the diameter of each particle multiplied by the volume of the particle divided by the total volume of the particles. The volume average particle diameter is described on page 119 of “Chemistry of Polymer Latex (by Soichi Muroi, Polymer Press Society)”.
[0093]
It was also found that the presence of coarse particles also plays a very important role in printing performance. That is, it has been found that the coarse particles clog the nozzles of the head, or even if they are not clogged, the ink is not ejected or the ink is not ejected, resulting in a serious influence on the printing performance. In order to prevent this, it is important to limit the number of particles of 5 μm or more to 10 or less and 1 μm or more to 1000 or less in 1 μl of ink.
As a method for removing these coarse particles, a known centrifugal separation method, microfiltration method, or the like can be used. These separation means may be performed immediately after the emulsification dispersion, or may be performed immediately after filling the ink dispersion with various additives such as a wetting agent and a surfactant.
A mechanical emulsifier can be used as an effective means for reducing the average particle size and eliminating coarse particles.
[0094]
As the emulsifying device, known devices such as a simple stirrer, impeller stirring method, in-line stirring method, mill method such as colloid mill, and ultrasonic method can be used, but the use of a high-pressure homogenizer is particularly preferable.
The high-pressure homogenizer is described in detail in US Pat. No. 4,533,254, JP-A-6-47264, and the like, but as a commercially available device, a Gorin homogenizer (APV GAULIN INC.), A microfluidizer ( MICROFLUIDEX INC.), Optimizer (Sugino Machine Co., Ltd.) and the like.
In addition, a high-pressure homogenizer equipped with a mechanism for atomizing in an ultrahigh-pressure jet stream as described in US Pat. No. 5,720,551 in recent years is particularly effective for the emulsification dispersion of the present invention. An example of an emulsifying apparatus using this ultra-high pressure jet flow is DeBEE2000 (BEE INTERNIONAL LTD.).
[0095]
The pressure when emulsifying with the high-pressure emulsifying dispersion device is 50 MPa or more, preferably 60 MPa or more, more preferably 180 MPa or more.
For example, it is a particularly preferable method that two or more types of emulsifiers are used in combination by a method such as emulsification with a stirring emulsifier and then passing through a high-pressure homogenizer. Also preferred is a method of once emulsifying and dispersing with these emulsifiers, adding an additive such as a wetting agent or a surfactant, and then passing the high-pressure homogenizer again while filling the cartridge with ink.
When a low boiling point organic solvent is contained in addition to the high boiling point organic solvent, it is preferable to remove the low boiling point solvent from the viewpoint of the stability of the emulsion and safety and health. Various known methods can be used as the method for removing the low boiling point solvent depending on the type of the solvent. That is, an evaporation method, a vacuum evaporation method, an ultrafiltration method, and the like. This step of removing the low-boiling organic solvent is preferably performed as soon as possible immediately after emulsification.
[0096]
Ink jet ink preparation methods are described in detail in JP-A Nos. 5-148436, 5-295212, 7-97541, 7-82515, and 7-118584. Thus, it can also be used for preparing the ink for inkjet recording of the present invention.
[0097]
The ink for ink jet recording obtained in the present invention includes a drying inhibitor for preventing clogging due to dry operation at the ink jetting port, a penetration accelerator for allowing the ink to penetrate better into the paper, an ultraviolet absorber, Select and use appropriate amounts of additives such as antioxidants, viscosity modifiers, surface tension modifiers, dispersants, dispersion stabilizers, antifungal agents, rust inhibitors, pH adjusters, antifoaming agents, chelating agents, etc. be able to.
[0098]
The drying inhibitor used in the present invention is preferably a water-soluble organic solvent having a vapor pressure lower than that of water. Specific examples include ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol, thiodiglycol, dithiodiglycol, 2-methyl-1,3-propanediol, 1,2,6-hexanetriol, acetylene glycol derivatives, glycerin. Polyhydric alcohols typified by trimethylolpropane, etc., lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as ethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, diethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, triethylene glycol monoethyl (or butyl) ether , Heterocyclic compounds such as 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, N-ethylmorpholine, sulfolane, dimethyl sulfoxide, 3 Sulfur-containing compounds such as sulfolane, diacetone alcohol, polyfunctional compounds such as diethanolamine, and urea derivatives. Of these, polyhydric alcohols such as glycerin and diethylene glycol are more preferred. Moreover, said drying inhibitor may be used independently and may be used together 2 or more types. These drying inhibitors are preferably contained in the ink in an amount of 10 to 50% by mass.
[0099]
Examples of penetration enhancers used in the present invention include alcohols such as ethanol, isopropanol, butanol, di (tri) ethylene glycol monobutyl ether, 1,2-hexanediol, sodium lauryl sulfate, sodium oleate, and nonionic surfactants. Etc. can be used. If these are contained in the ink in an amount of 10 to 30% by mass, the effect is sufficient, and it is preferable to use them in a range of addition amounts that do not cause printing bleeding and paper loss (print through).
[0100]
Examples of the ultraviolet absorber used for improving the storability of the image in the present invention are JP-A Nos. 58-185677, 61-190537, JP-A-2-782, and JP-A-5-97075. Benzotriazole compounds described in JP-A-9-34057, etc., benzophenone compounds described in JP-A No. 46-2784, JP-A No. 5-194443, US Pat. No. 3,214,463, etc. Cinnamic acid compounds described in JP-A-48-30492, JP-A-56-21141, JP-A-10-88106, JP-A-4-298503, JP-A-8-53427, JP-A-8-239368. And triazine compounds described in JP-A-10-182621, JP-A-8-501291, etc. Jar No. Compounds described in No. 24239, compounds that emit fluorescence by absorbing ultraviolet rays typified by stilbene-based compounds and benzoxazole-based compounds, so-called fluorescent brighteners, can also be used.
[0101]
In the present invention, various organic and metal complex anti-fading agents can be used as the antioxidant used to improve image storage stability. Organic anti-fading agents include hydroquinones, alkoxyphenols, dialkoxyphenols, phenols, anilines, amines, indanes, chromans, alkoxyanilines, heterocycles, etc. Complex, zinc complex and the like. More specifically, Research Disclosure No. No. 17643, No. VII, I to J, ibid. 15162, ibid. No. 18716, page 650, left column, ibid. No. 36544, page 527, ibid. No. 307105, page 872, ibid. The compounds described in the patent cited in No. 15162 and the compounds included in the general formulas and compound examples of the representative compounds described in pages 127 to 137 of JP-A-62-215272 can be used.
[0102]
Antifungal agents used in the present invention include sodium dehydroacetate, sodium benzoate, sodium pyridinethione-1-oxide, p-hydroxybenzoic acid ethyl ester, 1,2-benzisothiazolin-3-one and its salts. Can be mentioned. These are preferably used in the ink in an amount of 0.02 to 5.00% by mass.
Details of these are described in “Encyclopedia of Antibacterial and Antifungal Agents” (edited by the Japanese Association of Antimicrobial and Antifungal Society).
Examples of the rust inhibitor include acidic sulfite, sodium thiosulfate, ammonium thioglycolate, diisopropyl ammonium nitrite, pentaerythritol tetranitrate, dicyclohexyl ammonium nitrite, and benzotriazole. These are preferably used in the ink in an amount of 0.02 to 5.00% by mass.
[0103]
The pH adjuster used in the present invention can be suitably used in terms of adjusting pH, imparting dispersion stability, etc., and the pH of the ink at 25 ° C. is preferably adjusted to 8-11. When the pH is less than 8, the solubility of the dye is lowered and the nozzle is easily clogged, and when it exceeds 11, the water resistance tends to deteriorate. Examples of the pH adjuster include organic bases and inorganic alkalis as basic substances, and organic acids and inorganic acids as acidic substances.
Basic compounds include inorganic compounds such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium hydrogen carbonate, potassium hydrogen carbonate, sodium acetate, potassium acetate, sodium phosphate, sodium hydrogen phosphate, aqueous ammonia, Use organic bases such as methylamine, ethylamine, diethylamine, triethylamine, ethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, ethylenediamine, piperidine, diazabicyclooctane, diazabicycloundecene, pyridine, quinoline, picoline, lutidine, collidine Is also possible.
Examples of acidic compounds include inorganic compounds such as hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, boric acid, sodium hydrogen sulfate, potassium hydrogen sulfate, potassium dihydrogen phosphate, sodium dihydrogen phosphate, acetic acid, tartaric acid, benzoic acid, trifluoroacetic acid. Organic compounds such as methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, saccharic acid, phthalic acid, picolinic acid and quinolinic acid can also be used.
[0104]
The conductivity of the ink of the present invention is in the range of 0.01 to 10 S / m. Among these, a preferable range is a conductivity of 0.05 to 5 S / m.
The conductivity can be measured by an electrode method using commercially available saturated potassium chloride.
The conductivity can be controlled mainly by the ion concentration in the aqueous solution. When the salt concentration is high, desalting can be performed using an ultrafiltration membrane or the like. Moreover, when adjusting conductivity by adding salt etc., it can adjust by adding various organic substance salt and inorganic substance salt.
[0105]
Inorganic salts include potassium halide, sodium halide, sodium sulfate, potassium sulfate, sodium hydrogen sulfate, potassium hydrogen sulfate, sodium nitrate, potassium nitrate, sodium hydrogen carbonate, potassium hydrogen carbonate, sodium phosphate, sodium monohydrogen phosphate, Inorganic compounds such as boric acid, potassium dihydrogen phosphate, sodium dihydrogen phosphate, sodium acetate, potassium acetate, potassium tartrate, sodium tartrate, sodium benzoate, potassium benzoate, sodium p-toluenesulfonate, potassium saccharinate Organic compounds such as potassium phthalate and sodium picolinate can also be used.
The conductivity can also be adjusted by selecting the components of the aqueous medium described later.
[0106]
The ink viscosity of the present invention is 1 to 20 mPa · s at 25 ° C. More preferably, it is 2-15 mPa * s, Most preferably, it is 2-10 mPa * s. If it exceeds 30 mPa · s, the fixing speed of the recorded image becomes slow, and the discharge performance also deteriorates. If it is less than 1 mPa · s, the recorded image is blurred and the quality is lowered.
The viscosity can be arbitrarily adjusted by adding the ink solvent. Examples of the ink solvent include glycerin, diethylene glycol, triethanolamine, 2-pyrrolidone, diethylene glycol monobutyl ether, and triethylene glycol monobutyl ether.
A viscosity modifier may be used. Examples of the viscosity modifier include water-soluble polymers such as celluloses and polyvinyl alcohol, and nonionic surfactants. For more details, see Chapter 9 of “Viscosity Preparation Technology” (Technical Information Association, 1999), and “Chemicals for Inkjet Printers (98 Supplement)-Material Development Trends and Perspective Survey” (CMC, 1997) 162- Page 174.
[0107]
The method for measuring the viscosity of the liquid is described in detail in JIS Z8803, but can be easily measured with a commercially available viscometer. For example, the rotary type includes Tokyo Keiki B-type viscometer and E-type viscometer. In this invention, it measured at 25 degreeC by the vibration type VM-100AL type of Yamaichi Electric. The unit of viscosity is Pascal second (Pa · s), but millipascal second (mPa · s) is usually used.
[0108]
The surface tension of the ink used in the present invention is preferably 20 to 50 mN / m or less, more preferably 20 to 40 mN / m or less at 25 ° C. for both dynamic and static surface tension. When the surface tension exceeds 50 mN / m, the discharge stability, the bleeding at the time of color mixing, the print quality such as the whiskers are remarkably lowered. Further, when the surface tension of the ink is set to 20 mN / m or less, there may be a case where printing failure occurs due to adhesion of ink to the hard surface during ejection.
For the purpose of adjusting the surface tension, the various cationic, anionic and nonionic surfactants can be added. The surfactant is preferably used in the range of 0.01 to 20% by mass and more preferably in the range of 0.1 to 10% by mass with respect to the ink jet ink. Moreover, 2 or more types of surfactant can be used together.
[0109]
As a static surface tension measuring method, a capillary rising method, a dropping method, a hanging ring method and the like are known. In the present invention, a vertical plate method is used as a static surface tension measuring method.
When a thin plate of glass or platinum is partially immersed in the liquid and suspended vertically, the surface tension of the liquid acts downward along the length of contact between the liquid and the plate. The surface tension can be measured by balancing this force with an upward force.
[0110]
Examples of the dynamic surface tension measurement method include “New Experimental Chemistry Course, Vol. 18, Interface and Colloid” [Maruzen Co., Ltd., p. 69-90 (1977)], the vibration jet method, the meniscus dropping method, the maximum bubble pressure method and the like are known, and further, the liquid film breakage as described in JP-A-3-2064 is known. In the present invention, a bubble pressure differential pressure method is used as a dynamic surface tension measurement method. The measurement principle and method will be described below.
[0111]
When bubbles are generated in the solution that has become homogeneous by stirring, a new gas-liquid interface is generated, and the surfactant molecules in the solution gather on the surface of the water at a constant rate. When the bubble rate (bubble generation rate) is changed, if the generation rate slows down, more surfactant molecules gather on the surface of the bubble, so the maximum bubble pressure just before the bubble pops is reduced, The maximum bubble pressure (surface tension) relative to the bubble rate can be detected. As a preferable dynamic surface tension measurement, a method is used in which bubbles are generated in a solution using two large and small probes, the differential pressure in the maximum bubble pressure state of the two probes is measured, and the dynamic surface tension is calculated. Can be mentioned.
[0112]
The non-volatile component in the ink of the present invention is 10 to 70% by mass of the total amount of the ink. Ink ejection stability, print image quality, various image robustness, image bleeding after printing, and stickiness of the printing surface In terms of reduction, it is preferably 20 to 60% by mass, and more preferably in terms of ink ejection stability and reduction of image bleeding after printing.
Here, the non-volatile component means a liquid, a solid component or a high molecular weight component having a boiling point of 150 ° C. or higher under 1 atm. Non-volatile components of ink-jet ink are dyes, high boiling point solvents, polymer latex added as necessary, surfactants, dye stabilizers, antifungal agents, buffering agents, etc., and many of these non-volatile components are Other than the dye stabilizer, the dispersion stability of the ink is lowered, and it remains on the inkjet image-receiving paper even after printing. It has the property of exacerbating image bleeding under conditions.
[0113]
In the present invention, a high molecular weight compound can also be contained. Here, the high molecular weight compound means all high molecular compounds having a number average molecular weight of 5000 or more contained in the ink. These polymer compounds are soluble in water-soluble polymer compounds that substantially dissolve in aqueous media, water-dispersible polymer compounds such as polymer latex and polymer emulsion, and polyhydric alcohols that are used as auxiliary solvents. Alcohol-soluble polymer compounds and the like can be mentioned, but any compound that substantially dissolves or disperses uniformly in the ink liquid is included in the high molecular weight compound in the present invention.
[0114]
Specific examples of the water-soluble polymer compound include polyvinyl alcohol, silanol-modified polyvinyl alcohol, carboxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, water-soluble polymers such as polyoxyalkylene oxide such as polypropylene oxide, Natural water-soluble polymers such as polysaccharides, starch, cationized starch, casein, gelatin, aqueous acrylic resins such as polyacrylic acid, polyacrylamide and copolymers thereof, aqueous alkyd resins, and -SO in the moleculeThree-A water-soluble polymer compound having a -COO- group and substantially dissolving in an aqueous medium can be mentioned.
Examples of the polymer latex include styrene-butadiene latex, styrene-acrylic latex, and polyurethane latex. Furthermore, an acrylic emulsion etc. are mentioned as a polymer emulsion.
These water-soluble polymer compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0115]
As described above, the water-soluble polymer compound is used as a viscosity modifier to adjust the viscosity of the ink in a viscosity region having good ejection characteristics. However, if the amount added is large, the viscosity of the ink increases. As a result, the ejection stability of the ink liquid is lowered, and the nozzle is easily clogged by the precipitate when the ink is aged.
The addition amount of the polymer compound of the viscosity modifier depends on the molecular weight of the compound to be added (the higher the molecular weight, the smaller the addition amount may be). Is 0 to 3% by mass, more preferably 0 to 1% by mass.
[0116]
In the present invention, nonionic, cationic or anionic surfactants may be mentioned as surface tension adjusting agents in addition to the surfactants described above. For example, anionic surfactants include fatty acid salts, alkyl sulfate esters, alkylbenzene sulfonates, alkyl naphthalene sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, alkyl phosphate esters, naphthalene sulfonate formalin condensates, polyoxyethylene alkyl sulfates. Examples of the nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene Examples thereof include alkylamines, glycerin fatty acid esters, and oxyethyleneoxypropylene block copolymers. SURFYNOLS (Air Products & Chemicals), which is an acetylene-based polyoxyethylene oxide surfactant, is also preferably used. An amine oxide type amphoteric surfactant such as N, N-dimethyl-N-alkylamine oxide is also preferred. Further, pages (37) to (38) of JP-A-59-157,636, Research Disclosure No. The surfactants described in 308119 (1989) can also be used.
[0117]
In the present invention, the above-mentioned cation, anion and nonionic surfactants are used as dispersants and dispersion stabilizers, and fluorine-based, silicone-based compounds and chelating agents represented by EDTA are used as necessary as antifoaming agents. can do.
[0118]
The recording paper and recording film used in the present invention will be described. The support in recording paper and recording film is made of chemical pulp such as LBKP and NBKP, mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMP, CGP, and waste paper pulp such as DIP. Additives such as known pigments, binders, sizing agents, fixing agents, cationic agents, paper strength enhancers, etc. can be mixed and manufactured using various devices such as long net paper machines and circular net paper machines. is there. As the support, in addition to these supports, either synthetic paper or plastic film sheet may be used. The thickness of the support is 10 to 250 μm, and the basis weight is 10 to 250 g / m.2Is desirable.
[0119]
An image-receiving layer and a backcoat layer may be provided on the support as they are as the image-receiving material of the ink of the present invention, or after a size press or anchor coat layer is provided with starch, polyvinyl alcohol or the like, the image-receiving layer and the backcoat layer are provided. An image receiving material may be used. Further, the support may be flattened by a calendar device such as a machine calendar, a TG calendar, or a soft calendar.
In the present invention, as the support, paper and plastic film laminated on both sides with polyolefin (eg, polyethylene, polystyrene, polybutene and copolymers thereof) or polyethylene terephthalate are more preferably used. It is preferable to add a white pigment (eg, titanium oxide, zinc oxide) or a coloring dye (eg, cobalt blue, ultramarine blue, neodymium oxide) to the polyolefin.
[0120]
The image receiving layer provided on the support contains a porous material and an aqueous binder. The image receiving layer preferably contains a pigment, and the pigment is preferably a white pigment. White pigments include calcium carbonate, kaolin, talc, clay, diatomaceous earth, synthetic amorphous silica, aluminum silicate, magnesium silicate, calcium silicate, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, barium sulfate, calcium sulfate, titanium dioxide, Examples thereof include inorganic white pigments such as zinc sulfide and zinc carbonate, organic pigments such as styrene pigments, acrylic pigments, urea resins and melamine resins. A porous white inorganic pigment is particularly preferable, and synthetic amorphous silica having a large pore area is particularly preferable. As the synthetic amorphous silica, either anhydrous silicic acid obtained by a dry production method (gas phase method) or hydrous silicic acid obtained by a wet production method can be used.
[0121]
Specific examples of the recording paper containing the pigment in the image receiving layer include JP-A Nos. 10-81064, 10-119423, 10-157277, 10-217601, 11-348409, and JP-A-2001-138621. 2000-43401, 2000-2111235, 2000-309157, 2001-96897, 2001-138627, JP-A-11-91242, 8-2087, 8-2090, 8-2091, 8-9. 2093, 8-174992, 11-192777, JP-A-2001-301314, and the like can be used.
[0122]
The aqueous binder contained in the image receiving layer includes water-soluble polyvinyl alcohol, silanol-modified polyvinyl alcohol, starch, cationized starch, casein, gelatin, carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, polyalkylene oxide, polyalkylene oxide derivatives, etc. Examples thereof include water-dispersible polymers such as polymers, styrene butadiene latexes, and acrylic emulsions. These aqueous binders can be used alone or in combination of two or more. In the present invention, among these, polyvinyl alcohol and silanol-modified polyvinyl alcohol are particularly preferable in terms of adhesion to the pigment and resistance to peeling of the ink receiving layer.
[0123]
The image receiving layer can contain a mordant, a water resistance agent, a light resistance improver, a gas resistance improver, a surfactant, a hardener and other additives in addition to the pigment and the aqueous binder.
[0124]
The mordant added to the image receiving layer is preferably immobilized. For that purpose, a polymer mordant is preferably used.
For the polymer mordant, JP-A-48-28325, 54-74430, 54-124726, 55-22766, 55-142339, 60-23850, 60-23835, 60-23852, 60-23853, 60-57836, 60-60643, 60-118834, 60-122940, 60-122941, 60-122942, 60- No. 235134, JP-A-1-161236, U.S. Pat.Nos. 2,484,430, 2,548,564, 3,148,061, 3,309,690, 4,115,124, 4,124,386, 4,193,800, 4,273,853, 4,282,305, It is described in each specification of the same No. 4450224. An image receiving material containing a polymer mordant described in JP-A-1-161236, pages 212 to 215 is particularly preferred. When the polymer mordant described in the publication is used, an image with excellent image quality is obtained and the light resistance of the image is improved.
[0125]
The water-proofing agent is effective for making the image water-resistant. As these water-proofing agents, cationic resins are particularly desirable. Examples of such a cationic resin include polyamide polyamine epichlorohydrin, polyethyleneimine, polyamine sulfone, dimethyldiallylammonium chloride polymer, and cationic polyacrylamide. The content of these cationic resins is preferably 1 to 15% by mass, particularly 3 to 10% by mass, based on the total solid content of the ink receiving layer.
[0126]
Examples of the light resistance improver and gas resistance improver include phenol compounds, hindered phenol compounds, thioether compounds, thiourea compounds, thiocyanate compounds, amine compounds, hindered amine compounds, TEMPO compounds, hydrazine compounds, hydrazide compounds, amidine compounds, Vinyl group-containing compounds, ester compounds, amide compounds, ether compounds, alcohol compounds, sulfinic acid compounds, saccharides, water-soluble reducing compounds, organic acids, inorganic acids, hydroxy group-containing organic acids, benzotriazole compounds, benzophenone compounds, triazine compounds , Heterocyclic compounds, water-soluble metal salts, organometallic compounds, metal complexes and the like.
Specific examples of these compounds include JP-A-10-182621, JP-A-2001-260519, JP-A-2000-260519, JP-B-4-34953, JP-B-4-34513, and JP-B-4-34512. , JP-A-11-170686, JP-A-60-67190, JP-A-7-276808, JP-A-2000-94829, JP-T 8-512258, JP-A-11-321090, etc. Can be given.
[0127]
The surfactant functions as a coating aid, a peelability improver, a slippage improver or an antistatic agent. The surfactant is described in JP-A Nos. 62-173463 and 62-183457.
An organic fluoro compound may be used in place of the surfactant. The organic fluoro compound is preferably hydrophobic. Examples of the organic fluoro compound include a fluorine-based surfactant, an oily fluorine-based compound (eg, fluorine oil), and a solid fluorine compound resin (eg, tetrafluoroethylene resin). The organic fluoro compounds are described in JP-B-57-9053 (columns 8 to 17), JP-A-61-20994, and 62-135826.
[0128]
As the hardener, materials described in JP-A-1-161236, page 222, JP-A-9-263036, JP-A-10-119423, and JP-A-2001-310547 can be used.
[0129]
Examples of other additives added to the image receiving layer include pigment dispersants, thickeners, antifoaming agents, dyes, fluorescent whitening agents, preservatives, pH adjusters, matting agents, and hardening agents. The ink receiving layer may be one layer or two layers.
[0130]
The recording paper and the recording film can be provided with a back coat layer, and examples of components that can be added to this layer include a white pigment, an aqueous binder, and other components.
Examples of white pigments contained in the backcoat layer include light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, kaolin, talc, calcium sulfate, barium sulfate, titanium dioxide, zinc oxide, zinc sulfide, zinc carbonate, satin white, and aluminum silicate. , Diatomaceous earth, calcium silicate, magnesium silicate, synthetic amorphous silica, colloidal silica, colloidal alumina, pseudoboehmite, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, hydrous halloysite, magnesium carbonate, magnesium hydroxide, white inorganic pigment, styrene And organic pigments such as polyethylene plastic pigments, acrylic plastic pigments, polyethylene, microcapsules, urea resins, and melamine resins.
[0131]
As the aqueous binder contained in the backcoat layer, styrene / maleate copolymer, styrene / acrylate copolymer, polyvinyl alcohol, silanol modified polyvinyl alcohol, starch, cationized starch, casein, gelatin, carboxymethylcellulose Water-soluble polymers such as hydroxyethyl cellulose and polyvinyl pyrrolidone, and water-dispersible polymers such as styrene butadiene latex and acrylic emulsion. Examples of other components contained in the backcoat layer include an antifoaming agent, an antifoaming agent, a dye, a fluorescent brightening agent, a preservative, and a water-proofing agent.
[0132]
A polymer fine particle dispersion may be added to the constituent layers (including the back layer) of the inkjet recording paper and recording film. The polymer fine particle dispersion is used for the purpose of improving film properties such as dimensional stabilization, curling prevention, adhesion prevention, and film cracking prevention. The polymer fine particle dispersion is described in JP-A Nos. 62-245258, 62-136648, and 62-110066. When a polymer fine particle dispersion having a low glass transition temperature (40 ° C. or lower) is added to a layer containing a mordant, cracking and curling of the layer can be prevented. Further, even when a polymer fine particle dispersion having a high glass transition temperature is added to the back layer, curling can be prevented.
[0133]
There is no limitation on the ink jet recording method applied to the ink of the present invention. For example, a known method such as a charge control method that ejects ink using electrostatic attraction, a drop-on-demand method that uses the vibration pressure of a piezoelectric element ( Pressure pulse method), acoustic ink jet method in which electrical signal is converted into acoustic beam, ink is irradiated and ink is ejected by using radiation pressure, and thermal ink jet which heats ink to form bubbles and uses generated pressure Used for (bubble jet) method and the like.
Inkjet recording methods use a method of ejecting a large number of low-density inks called photo inks in a small volume, a method of improving the image quality using a plurality of inks having substantially the same hue and different concentrations, and colorless and transparent inks. The method is included.
[0134]
The ink for ink jet recording of the present invention can also be used for purposes other than ink jet recording. For example, it can be used for display image materials, image forming materials for interior decoration materials, and image forming materials for outdoor decoration materials.
[0135]
Display image materials include posters, wallpaper, small decorative items (such as figurines and dolls), commercial flyers, wrapping paper, wrapping materials, paper bags, plastic bags, packaging materials, signs, transportation (automobiles, buses, trains, etc.) ) Refers to various things such as images drawn and attached to the side, clothes with logos, and so on. When the dye of the present invention is used as a material for forming a display image, the image includes all patterns of dyes that can be recognized by humans, such as abstract designs, characters, and geometric patterns, in addition to images in a narrow sense.
[0136]
The interior decoration material refers to various items such as wallpaper, decorative accessories (such as figurines and dolls), lighting fixture members, furniture members, floor and ceiling design members. When the dye of the present invention is used as an image forming material, the image includes all patterns of dyes that can be recognized by humans such as abstract designs, characters, and geometric patterns in addition to images in a narrow sense.
[0137]
The outdoor decoration material refers to various materials such as wall materials, roofing materials, signboards, gardening materials, outdoor decoration accessories (such as figurines and dolls), and members of outdoor lighting equipment. When the dye of the present invention is used as an image forming material, the image includes not only images in a narrow sense but also all patterns of dyes that can be recognized by humans, such as abstract designs, characters, and geometric patterns.
[0138]
In the above applications, examples of media on which a pattern is formed include various materials such as paper, fiber, cloth (including non-woven fabric), plastic, metal, and ceramics. As the dyeing form, the dye can be fixed in the form of mordanting, printing, or a reactive dye having a reactive group introduced. Among these, it is preferable that the mordanting is performed.
[0139]
In the production of ink, ultrasonic vibration can be applied to the dissolution process of additives such as dyes.
In order to prevent bubbles from being generated by the pressure applied by the recording head, ultrasonic vibration means that the sound wave energy equal to or higher than the energy received by the recording head is added in advance during the ink manufacturing process. It will be removed. The ultrasonic vibration is usually an ultrasonic wave having a frequency of 20 kHz or higher, preferably 40 kHz or higher, more preferably 50 kHz. The energy applied to the liquid by ultrasonic vibration is usually 2 × 107J / mThreeOr more, preferably 5 × 107J / mThreeOr more, more preferably 1 × 108J / mThreeThat's it. Further, the application time of ultrasonic vibration is usually about 10 minutes to 1 hour.
[0140]
The step of applying ultrasonic vibration shows an effect at any time after the dye is put into the medium. The effect is exhibited even if ultrasonic vibration is applied after the completed ink is once stored. However, adding ultrasonic vibration when the dye is dissolved and / or dispersed in the medium has a greater effect of removing bubbles, and the ultrasonic vibration promotes dissolution and / or dispersion of the dye in the medium. Therefore, it is preferable.
That is, the step of applying at least ultrasonic vibration can be performed in any case, either during or after the step of dissolving and / or dispersing the dye in the medium. In other words, the step of applying at least the sonic vibration can be arbitrarily performed once or more after the ink preparation until it becomes a product.
[0141]
As an embodiment, the step of dissolving and / or dispersing in the medium preferably includes a step of dissolving the dye in a medium of a part of the whole medium and a step of mixing the remaining medium, and at least one of the above It is preferable to apply ultrasonic vibration to this step, and it is more preferable to apply at least ultrasonic vibration to the step of dissolving the dye in a part of the medium.
The step of mixing the remaining solvent may be a single step or a plurality of steps.
In addition, it is preferable to use heat degassing or vacuum degassing in combination with the ink production according to the present invention because the effect of removing bubbles in the ink is improved. The heat degassing step or the vacuum degassing step is preferably performed simultaneously with or after the step of mixing the remaining medium.
Examples of the ultrasonic vibration generating means in the step of applying ultrasonic vibration include known devices such as an ultrasonic disperser.
[0142]
In preparing the ink of the present invention, a step of removing dust that is a solid content by filtration, which is performed after further preparation of liquid, is important. A filtration filter is used for this work. The filtration filter at this time is a filter having an effective diameter of 1 μm or less, preferably 0.3 μm or less and 0.05 μm or more, particularly preferably 0.3 μm or less and 0.25 μm or more. Use. Various materials can be used as the filter material, but in the case of water-soluble dye inks, it is preferable to use a filter prepared for an aqueous solvent. Among them, it is particularly preferable to use a filter made of a polymer material that hardly generates dust. As the filtration method, the solution may be passed through a solution, and either pressure filtration or vacuum filtration can be used.
[0143]
After this filtration, air is often taken into the solution. Since bubbles caused by air often cause image disturbance in ink jet recording, it is preferable to separately provide the aforementioned defoaming step. As the defoaming method, the filtered solution may be allowed to stand, or various methods such as ultrasonic defoaming and vacuum defoaming using a commercially available apparatus can be used. In the case of defoaming with ultrasonic waves, the defoaming operation is preferably performed for about 30 seconds to 2 hours, more preferably about 5 minutes to 1 hour.
These operations are preferably performed using a space such as a clean room or a clean bench in order to prevent dust from entering during the operation. In the present invention, it is particularly preferable to perform this operation in a space of class 1000 or less as the degree of cleanliness. Here, “cleanness” refers to a value measured by a dust counter.
[0144]
In the present invention, the ink droplet volume on the recording material is from 0.1 pl to 100 pl. A preferable range of the droplet ejection volume is 0.5 pl or more and 50 pl or less, and a particularly preferable range is 2 pl or more and 50 pl or less.
[0145]
In the present invention, there is no limitation on the ink jet recording method, and a known method, for example, a charge control method for ejecting ink using electrostatic attraction, a drop-on-demand method (pressure pulse method) using vibration pressure of a piezo element, and the like. ), An acoustic ink jet method that converts an electrical signal into an acoustic beam, irradiates the ink and ejects the ink using the radiation pressure, and a thermal ink jet (bubble jet) that heats the ink to form bubbles and uses the generated pressure ) Used in the system.
Inkjet recording methods use a method of ejecting a large number of low-density inks called photo inks in a small volume, a method of improving the image quality using a plurality of inks having substantially the same hue and different concentrations, and colorless and transparent inks. The method is included. The ink droplet volume is controlled mainly by the print head.
[0146]
For example, in the case of the thermal ink jet method, the droplet ejection volume can be controlled by the structure of the print head. That is, droplets can be ejected in a desired size by changing the sizes of the ink chamber, the heating unit, and the nozzle. Even in the case of the thermal ink jet method, it is possible to realize droplet ejection of a plurality of sizes by providing a plurality of print heads having different heating parts and nozzle sizes.
In the case of the drop-on-demand method using a piezo element, the droplet ejection volume can be changed due to the structure of the print head as in the thermal ink jet method, but the waveform of the drive signal that drives the piezo element is controlled as described later. By doing so, droplets of a plurality of sizes can be ejected with a print head having the same structure.
[0147]
In the present invention, the ejection frequency when ink is ejected onto a recording material is 1 kHz or more.
In order to record a high-quality image like a photograph, it is necessary to set the droplet ejection density to 600 dpi (number of dots per inch) or more in order to reproduce a sharp image with small ink droplets.
On the other hand, when ink is ejected by a head having a plurality of nozzles, the number of heads that can be driven simultaneously is about several tens to 200 in the type in which the recording paper and the head move in a direction orthogonal to each other and the line head There is a restriction that there are several hundreds even if the head is called a fixed type. This is because there are restrictions on driving power, and heat generated by the head affects the image, so that a large number of head nozzles cannot be driven simultaneously.
Here, the recording speed can be increased by increasing the drive frequency.
[0148]
In the case of the thermal ink jet method, the droplet ejection frequency can be controlled by controlling the frequency of the head drive signal for heating the head.
In the case of the piezo method, this is possible by controlling the frequency of a signal for driving the piezo.
The driving of the piezo head will be described. For the image signal to be printed, the droplet size, droplet ejection speed, and droplet ejection frequency are determined by the printer control unit, and a signal for driving the print head is created. The drive signal is supplied to the print head. The droplet ejection size, droplet ejection speed, and droplet ejection frequency are controlled by a signal for driving the epizo. Here, the droplet ejection size and droplet ejection speed are determined by the shape and amplitude of the drive waveform, and the frequency is determined by the signal repetition period.
When this droplet ejection frequency is set to 10 kHz, the head is driven every 100 microseconds, and one line recording is completed in 400 microseconds. By setting the moving speed of the recording paper to move 1/600 inch in 400 microseconds, that is, about 42 microns, printing can be performed at a speed of one sheet in 1.2 seconds.
[0149]
With respect to the configuration of the printing apparatus and the configuration of the printer of the present invention, for example, a mode as disclosed in JP-A-11-170527 is preferable. As the ink cartridge, for example, the one disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-229133 is suitable. With respect to the suction and the configuration of a cap or the like that covers the print head at that time, for example, the one disclosed in JP-A-7-276671 is suitable. Further, it is preferable that a filter for eliminating bubbles as disclosed in JP-A-9-277552 is provided in the vicinity of the head.
The surface of the nozzle is preferably subjected to water repellent treatment as described in Japanese Patent Application No. 2001-016738. The application may be a printer connected to a computer or an apparatus specialized for printing photographs.
[0150]
In the ink jet recording method of the present invention, an ink for ink jet recording formed by dissolving and / or dispersing at least one dye represented by the general formula (1) in an aqueous medium is ejected onto a recording material. The average droplet ejection speed is 2 m / sec or more, preferably 5 m / sec or more.
The droplet ejection speed is controlled by controlling the shape and amplitude of the waveform that drives the head.
In addition, by using a plurality of drive waveforms properly, it is possible to eject droplets of a plurality of sizes with the same head.
[0151]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited to this.
After adding ultrapure water (resistance value of 18 MΩ or more) to the following components to make 1 liter, the mixture was stirred for 1 hour while heating at 30 to 40 ° C. Thereafter, it was filtered under reduced pressure with a microfilter having an average pore diameter of 0.25 μm to prepare a yellow ink liquid Y-101.
[0152]
[Yellow ink Y-101 prescription]
(Solid content)
Yellow dye of the present invention (YI-58) 35g / l
Proxel 3.5g / l
Benzotriazole (BTZ) 0.08g / l
(Liquid component)
Triethylene glycol monobutyl ether (TGB) 80g / l
Glycerin (GR) 150g / l
Diethylene glycol (DEG) 80g / l
2-pyrrolidone 100g / l
Triethanolamine (TEA) 8g / l
Surfynol STG (SW) 10g / l
[0153]
With respect to Y-101, inks Y-102 to 106 having different solvent types as shown in the following table were prepared.
[0154]
[Table 1]
Figure 0004538185
[0155]
*: Water was added to make up a complete volume of 1 liter.
PRD: 2-pyrrolidone DMI: 1,3-dimethylimidazolidinone
MFG: 1-methoxy-2-propanol TEG: Triethylene glycol
[0156]
Further, a dark yellow ink liquid DY-101 was prepared by adding magenta dye and cyan dye according to the above formulation.
[0157]
[Dark yellow ink DY-101 prescription]
(Solid content)
Yellow dye of the present invention (YI-58) 35g / l
Magenta dye with the following structure (A) 2g / l
Cyan dye with the following structure (B) 2g / l
Proxel 5g / l
Benzotriazole (BTZ) 0.08g / l
(Liquid component)
Triethylene glycol monobutyl ether (TGB) 70g / l
Glycerin (GR) 160g / l
Diethylene glycol (DEG) 80g / l
2-pyrrolidone 110g / l
Triethanolamine (TEA) 8g / l
Surfynol STG (SW) 10g / l
[0158]
Dark yellow inks DY-102 to 106 having a different ink formulation from DY-101 were prepared according to the following table.
[0159]
[Table 2]
Figure 0004538185
[0160]
*: Water was added to make up a complete volume of 1 liter.
[0161]
The oxidation potential of the yellow dye (YI-58) used here was measured by any of the dropping mercury electrode method, cyclic voltammetry (CV) method, and rotating ring disk electrode method using a 1 mmol / l aqueous solution of the dye. 1.0V (vs SCE) or more.
For these inks, yellow ink and dark yellow ink using the following two kinds of dyes as comparative dyes were similarly prepared. (Additive and solvent composition are the same as Y101 and DY-101)
[0162]
1) Yellow dye (C) having the following structure whose oxidation potential is 1.0 V (vs SCE) or less
2) Yellow dye (D) where I (λmax) / I (λmax + 70 nm)> 0.4 (Direct Yellow 11)
The yellow dye (C) had I (λmax) / I (λmax + 70 nm) ≦ 0.4, and the oxidation potential of the yellow dye (D) was 1.0 V (vs SCE) or less.
[0163]
Embedded image
Figure 0004538185
[0164]
Further, as a comparative type of ink, a PM-950C yellow ink cartridge and a dark yellow ink cartridge manufactured by Epson Corporation were used.
Using the above dyes, the following yellow ink and dark yellow ink were prepared.
[0165]
[Table 3]
Figure 0004538185
[0166]
These inks are loaded in the yellow ink and dark yellow ink cartridges of the EPSON ink jet printer PM-950C, and the other color inks are PM-950C ink. An image pattern and a gray image pattern were printed. Separately, the color tone of the image was visually evaluated using a test image chart of ISO / JIS 12640. The image-receiving sheet was printed on an inkjet paper photo glossy paper “Image” manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd., and the image quality, ink ejection properties and image fastness were evaluated.
[0167]
(Evaluation experiment)
1) About discharge stability, after setting a cartridge in a printer and confirming the protrusion of the ink from all the nozzles, 20 sheets of A4 were output and evaluated according to the following criteria.
[0168]
A: No printing disturbance from start to finish
B: Output with disordered printing occurs
C: Print disorder from start to finish
[0169]
2) The image storability of the yellow dye was evaluated as follows using a print sample.
(1) Light fastness is measured by measuring the image density Ci immediately after printing with X-rite 310, then irradiating the image with xenon light (85,000 lux) for 10 days using an Atlas weather meter, and again. The image density Cf was measured, and the dye residual ratio Cf / Ci * 100 was determined and evaluated. The afterimage rate of the dye is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.5, and 2. A is the case where the dye remaining rate is 70% or more at any concentration, and B is the case where the reflection rate is less than 70%. When the concentration was less than 70%, C was designated.
[0170]
(2) The heat fastness was evaluated by measuring the concentration of the sample before and after storage for 10 days under conditions of 80 ° C. and 70% RH with X-rite 310 to determine the residual ratio of the dye. The afterimage rate of the dye is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.5, and 2. A is the case where the dye residual rate is 90% or more at any concentration, and B is the case where the reflection point is less than 90%. The concentration of less than 90% was defined as C.
[0171]
(3) For ozone resistance, the photo glossy paper on which the image is formed is left in a box where the ozone gas concentration is set to 0.5 ppm for 7 days, and the image density before and after being left under ozone gas is measured by a reflection densitometer (X -Rite310TR), and evaluated as a dye residual ratio. The reflection density was measured at three points of 1, 1.5 and 2.0. The ozone gas concentration in the box was set using an ozone gas monitor (model: OZG-EM-01) manufactured by APPLICS.
Evaluation was made in three stages, with A being a dye residual ratio of 80% or more at any concentration, A being 1 or 2 points being less than 80% B, and C being less than 70% at all concentrations.
[0172]
3) For blurring of images under high humidity conditions, create a printed pattern in which four yellow 3cm x 3cm square patterns are lined up in the shape of a "field" so as to form a 1mm white space each. When this image sample is stored at 25 ° C and 90% RH for 72 hours, the yellow dye bleed in the white space is observed. If the yellow density increase of the white background immediately after printing is 0.01 or less in the status A yellow filter, Is A, 0.01 to 0.05 is B, and 0.05 or more is C.
The results obtained are shown in the table.
[0173]
[Table 4]
Figure 0004538185
[0174]
From the results of the table, it was found that the system using the ink of the present invention was superior to the comparative example in all performance.
In addition, when the images on the test chart were compared separately, it was found that the color balance of the image was inferior in the system using the yellow dye (D).
[0175]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a water-based ink advantageous in terms of handling, odor, safety, etc., the hue is good, the ejection stability and the fastness of the image are excellent, and the image is less likely to bleed under high humidity conditions. Ink jet recording ink and recording method can be provided.

Claims (9)

下記一般式(2)で表される化合物を少なくとも1種、常温で液体の有機溶剤を少なくとも1種含有する水性媒体中に溶解および/または分散してなるインクジェット記録用インクであって、該有機溶剤が酸素原子以外のヘテロ原子を含まない有機溶剤であり、該有機溶剤を総量でインク中に5〜60質量%含有することを特徴とするインクジェット記録用インク
Figure 0004538185
式中、R1およびR3は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基またはイオン性親水性基を表し、R2は複素環基を表し、R4は複素環基を表す。
An ink for ink jet recording obtained by dissolving and / or dispersing in an aqueous medium containing at least one compound represented by the following general formula (2) and at least one organic solvent that is liquid at room temperature. solvent Ri organic solvent der containing no hetero atoms other than oxygen atoms, an inkjet recording ink characterized by containing 5 to 60 wt% in the ink of the organic solvent in total.
Figure 0004538185
In the formula, R1 and R3 represent a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an aryl group or an ionic hydrophilic group, and R2 represents a heterocyclic group . R4 represents a heterocyclic group.
一般式(2)で表される染料が、下記一般式(2−1)で表される染料である請求項記載のインクジェット記録用インク。
Figure 0004538185
式中、R21及びR23は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表し、 22 はへテロ環基を表し、X及びYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表し、R24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシ基またはアシルアミノ基を表し、R21〜R 4は、それぞれ、さらに置換していてもよい。
Dye represented by the general formula (2) The inkjet recording ink according to claim 1, wherein the dye represented by the following general formula (2-1).
Figure 0004538185
In the formula, R 21 and R 23 represent a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group or an aryl group, R 22 represents a heterocyclic group , and one of X and Y is a nitrogen atom The other represents -CR 24 , and R 24 represents a hydrogen atom, a halogen atom, a cyano group, an alkyl group, an alkylthio group, an alkylsulfonyl group, an alkylsulfinyl group, an alkyloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkoxy group, an aryl group. group, an arylthio group, an arylsulfonyl group, an arylsulfinyl group, an aryloxy group or an acylamino group, R 21 to R 2 4, respectively, may be further substituted.
前記有機溶剤を総量でインク中に10〜45質量%含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用インク。2. The ink for ink jet recording according to claim 1, wherein the organic solvent is contained in the ink in a total amount of 10 to 45% by mass. 一般式(2)中のR2の複素環が5員もしくは6員であることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用インク。The ink for inkjet recording according to claim 1 or 2, wherein the heterocycle of R2 in the general formula (2) is 5 or 6 membered. 一般式(2)中のR2が6員の含窒素芳香族複素環であることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録用インク。The ink for inkjet recording according to claim 4, wherein R2 in the general formula (2) is a 6-membered nitrogen-containing aromatic heterocyclic ring. 有機溶剤の沸点が150℃以上のものであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用インク。Claim 1 Symbol placement inkjet recording ink of the boiling point of the organic solvent is characterized in that it is of more than 0.99 ° C.. 有機溶剤がアルコール誘導体であって、モノオール、ジオール、トリオールのいずれかから選ばれるものであることを特徴とする請求項1または6記載のインクジェット記録用インク。The ink for inkjet recording according to claim 1 or 6, wherein the organic solvent is an alcohol derivative and is selected from monool, diol, and triol. 請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。  An ink jet recording method using the ink for ink jet recording according to claim 1. 支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク滴が請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用インクからなることを特徴とするインクジェット記録方法。  An ink jet recording method for recording an image on an image receiving material by ejecting ink droplets on an image receiving material having an image receiving layer containing white inorganic pigment particles on a support in accordance with a recording signal, wherein the ink droplets are claim 1. 8. An ink jet recording method comprising the ink for ink jet recording according to any one of.
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