JP4529805B2 - 電子機器の組立構造及び該構造を備えた電子機器 - Google Patents
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Description
しかしながら、突出型のアンテナでは、意匠設計上の制約が課せられる上に、例えば、落下させて破損させてしまう虞があるために、内蔵アンテナを備えた携帯電話機が普及してきている(例えば、特許文献1参照。)。
内蔵アンテナとしては、例えばモジュール化されたチップ状のものが用いられ、この内蔵アンテナは、筐体の一方の端部(上端部又は下端部)に、位置決めされた状態で格納される。内蔵アンテナは、容易に交換可能なように、筐体に対して着脱可能とされる。
同時に、筐体102を構成するフロントケース105も、一対の嵌合用リブ104に一対の爪部105a,105aが嵌合されることによって、リアケース103に結合するように構成することができる。
この場合に、各嵌合用リブ104には、その内面に、内蔵アンテナ101の上端側に設けた爪部101aを嵌合する嵌合凹部104aが形成され、外面にフロントケース105の側壁部の上端部の内表面から内部側に突設された爪部105aを嵌合する嵌合凹部104bが形成される。
ここで、「固定」とは、本固定と、本固定に先立つ仮固定とを含む広い概念を意味するものとする。
上側ユニット2は、図2乃至図4に示すように、折畳可能な筐体を構成する扁平な上部筐体5に、液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や待受画面等が表示される表示部6と、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部7と、通話時に受話音声を出力する受話部8とが実装されて概略構成されている。
液晶パネルは、例えばTFT(Thin Film Transistor)構造の透過型の液晶表示パネルであり、TFTと透明画素電極とが多数形成されているTFT基板と、TFT基板と数[μm]の間隙を介して対向して固定され、着色層(カラーフィルタ)が形成された対向基板と、上記間隙に封入された液晶層と、TFT基板、対向基板の外側に配設された一対の偏向板とを有している。
記憶部13は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部12が実行する操作制御処理プログラムや、通信制御処理プログラム、表示制御処理プログラム、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の各種処理プログラム等をが記憶されたプログラム記憶領域と、各機能の設定情報や通信履歴情報、電話帳情報等の各種情報が記憶された情報記憶領域とを有すると共に、この記憶部13には、制御部12がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
下部筐体11は、内部に内蔵アンテナ15を含む電子部品が格納された状態で、共に合成樹脂製で、概略、平板状部材の周縁部に側壁部が形成された形状のリアケース22とフロントケース24とが組み合され結合されてなっている。
また、アンテナ用嵌合凹部26は、所謂「ひけ」(樹脂成形品を製造する際に、肉厚が非均一な箇所で、冷却速度の差異によって、材料が金型から引っ込んで表面に発生する欠陥としての窪み)防止のために形成される凹部が兼用されている。
また、アンテナ用嵌合凹部26の形成箇所の肉厚は、各嵌合用リブ23の所定以上の強度(曲げ強度等)を確保しつつ所定の厚さ以下に設定されている。
かつ、各嵌合用リブ23と対応する爪部25によって、内蔵アンテナ15はリアケース22の内表面に押し付けられ、部品収納領域22aに位置決めされた状態で固定されると共に、フロントケース24は、リアケース22に対して引き寄せられてリアケース22と結合される。
また、フロントケース24の側壁部の上端部の内表面には、一対の嵌合用リブ23のケース用嵌合凹部27,27に嵌合される一対の爪部34が形成されている。
また、フロントケース24の側壁部の上端部においては、その中央部には、切欠き部が形成されて、さらに、この切欠き部の両側は、肉厚が薄く設定され、内蔵アンテナ15のアンテナ素子29が前方に寄せて配置されるように工夫が施されている。
操作部17は、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キーや、操作を決定するために用いられる決定キー、操作メニューを表示させるためのメニューキー、文字入力モードを切り換えるための入力モード切替えキー、電話帳を登録したり検索するための電話帳キー、音声通話を行うために用いる通話開始キー、操作を1つ前の状態へ戻すクリアキー、及び電源の入切りを行った各種操作を中止するために用いられる電源キーを含む機能キー群と、表示部6に表示された表示画面状のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキーと、例えば数字等を入力するためのテンキー群とを有している。
ここで、内蔵アンテナ15は、一対の爪部32,32は一対の嵌合用リブ23,23をアンテナ用嵌合凹部26,26で、一対の段差部33,33は一対の爪部25,25を若干上方へ押した状態で、リアケース22の平板状部の内表面の一対の嵌合用リブ23,23と一対の爪部25,25との間の領域に嵌め込まれる。
ここで、各ケース用嵌合凹部27の係止面としての上部側壁面27aと、フロントケース24の各爪部34の被係止面としての上面34aとは接触し、嵌合用リブ23の変形の結果としての元の状態に戻ろうとする復元力によって、上部側壁面27aと上面34aとは、互いに押圧力を及ぼし、フロントケース24とリアケース22とが結合される。
したがって、筐体内の実装効率を高め、さらに、内蔵アンテナ15のアンテナ素子29を比較的外部側(前方側)に配置することが可能となる。このため、内蔵アンテナ15の所定の特性が確保される。
このように、所定の強度を確保しつつ、嵌合用リブ23の肉厚を抑えて、筐体内の実装効率を高めることができる。
また、各嵌合用リブ23の肉厚が抑えられることによって、内蔵アンテナ15のアンテナ素子29を比較的外部側(前方側)に配置することができる。したがって、内蔵アンテナ15の所定の特性を確保することができる。
また、各アンテナ用嵌合凹部26を、所謂「ひけ」防止のために形成される凹部と兼用させることができる。
また、内蔵アンテナ15はリアケース22に対して着脱可能とされているので、内蔵アンテナ15を容易に交換することができる。
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、嵌合用リブにケース嵌合用として、凹部に代えて、嵌合爪部を設け、フロントケースには、被嵌合用の凹部を設けた点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
下部筐体は、内部に内蔵アンテナ15を含む電子部品が格納された状態で、共に合成樹脂製で、概略、平板状部材の周縁部に側壁部が形成された形状のリアケース22Aとフロントケース24Aとが組み合され結合されてなっている。
各嵌合用リブ23Aは、所定の深さに形成され内蔵アンテナ15を固定するためのその内面に設けられたアンテナ用嵌合凹部26と、フロントケース24Aを結合するための外面に設けられたケース嵌合用爪部41とを有している。
フロントケース24Aの側壁部の上端部の内表面には、嵌合用リブ23Aのケース用嵌合爪部41に固定される一対の凹部42,42が形成されている。
例えば、上述した実施例では、合成樹脂製の筐体を用いる場合について述べたが、合成樹脂製に限らず、例えば、マグネシウム合金製のダイカスト成形品でも良いし、他の金属製としても良いし、合成樹脂に金属を被覆した構成としても良い。
また、上端側(ヒンジ部側)に限らず、内蔵アンテナを筐体の下端側に配置する場合にも適用することができる。
また、単に開閉のみ可能な折畳式の携帯電話機に限らず、2軸ヒンジで、上部ユニットと下部ユニットとが、互いに開閉自在で、かつ、開閉を行うための回動軸に直交する回動軸の周りにも一方のユニットが他方のユニットに対して回動自在に相互に結合された携帯電話機にも適用できるし、折畳式以外のストレートタイプの携帯電話機にも適用できる。
また、嵌合用リブは、1対に限らず、3つ以上設けても良いし、単数でも良い。
また、この発明の電子機器組立構造は、本固定のために適用しても良いし、本固定に先立つ仮固定のために適用しても良い。
5 上部筐体
11 下部筐体(筐体)
15 内蔵アンテナ(部品、アンテナ装置)
21 電子機器組立構造
22,22A リアケース(基体、第1のフレーム)
23,23A 嵌合用リブ(固定用リブ)
23a 部品嵌合固定面(一方の面)
23b 対向ケース嵌合固定面(他方の面)
24,24A フロントケース(蓋体、第2のフレーム)
26 アンテナ用嵌合凹部(部品固定凹部)
26m 最奥部
27 ケース係止用凹部(フレーム固定凹部)
27m 最奥部
29 アンテナ素子
31 樹脂成形体
32 爪部(部品固定凸部)
34 爪部(フレーム固定凸部)
41 ケース嵌合用爪部
42 凹部
Claims (8)
- 一方が基体、他方が蓋体を構成する第1のフレームと第2のフレームとが組み合わされ結合されてなる筐体の内部に、所定の電子部品が実装されている電子機器の組立構造であって、
前記第1のフレームの内側エッジ部又はその近傍には、所定の部品を係止して固定するための部品固定凹部と、前記第2のフレームを係止して固定するためのフレーム固定凹部とが設けられた固定用リブが突設され、
該固定用リブの前記部品固定凹部には、前記所定の部品に設けられた部品固定凸部が係止されて、当該所定の部品が固定され、
前記固定用リブの前記フレーム固定凹部には、前記第2のフレームに設けられたフレーム固定凸部が係止されて、当該第2のフレームが固定され、
前記固定用リブは、相対向する2つの主面を有すると共に、一方の面には、前記部品固定凹部が設けられていて、他方の面には、前記一方の面側の前記部品固定凹部と厚さ方向にて重なる部位を避けて、前記フレーム固定凹部が設けられている
ことを特徴とする電子機器の組立構造。 - 前記固定用リブは、前記第1のフレームの内側エッジ部又はその近傍に一体的に形成され、前記部品固定凹部及び前記フレーム固定凹部は、それぞれ、所定の深さに形成され、前記部品固定凹部の最奥部と、前記フレーム固定凹部の最奥部とは、前記固定用リブの厚さ方向に沿って、略同位置にあるか、又は前記固定用リブの厚さ方向に沿って互いの前記最奥部を越えた位置まで形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の組立構造。
- 前記部品固定凹部は、前記固定用リブの高さ方向に沿って下位部に形成され、前記フレーム固定凹部は、前記高さ方向に沿って上位部に形成され、前記フレーム固定凹部の形成箇所の前記固定用リブの肉厚は、所定の厚さ以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器の組立構造。
- 少なくとも前記第1のフレームは、樹脂成形品からなり、前記部品固定凹部は、製造の際に、肉厚が非均一な箇所で、冷却速度の差異によって、樹脂材料が成形用型から引っ込んで表面に欠陥が発生することを防止するために形成される欠陥防止用の凹部が兼用されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電子機器の組立構造。
- 前記固定用リブは、前記部品固定凹部に前記所定の部品の前記部品固定凸部が挿入されたときに、根元部に対して先端部が外部側に回転して倒れるように弾性的に変形し、かつ、前記フレーム固定凹部に前記第2のフレームの前記フレーム固定凸部が挿入されたときに、根元部に対して先端部が内部側に回転して倒れるように弾性的に変形するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子機器の組立構造。
- 前記所定の部品は、モジュール化されたアンテナ装置からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の電子機器の組立構造。
- 前記アンテナ装置は、アンテナ素子が樹脂成形体に埋設されて構成され、主として前記固定用リブが配置された前方側から到来した電波を受信し、主として前記前方側へ電波を放射することを特徴とする請求項6記載の電子機器の組立構造。
- 請求項1乃至7のいずれか1に記載の電子機器の組立構造を備えたことを特徴とする電子機器。
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