JP4521105B2 - Novel hydrocarbon compounds and organic electroluminescence devices - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規炭化水素化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、特に、長寿命で、発光効率が高い赤色発光が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する新規炭化水素化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機物質を使用した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として使用され、盛んに開発が行われている。その中の一分野として、長寿命で発光効率が高い赤色発光をする素子の開発が行われている。
例えば、特開昭63−264692号公報には、発光層に微量のペリレン系化合物を添加した素子が開示されている。これにより、赤色系の発光が可能になったが、発光効率及び寿命共に実用上十分ではなかった。その後、特開平11−233261号公報において、改良したペリレン系化合物を添加した素子が開示されているが、寿命が改善されたものの、発光効率が小さく、赤色発光純度も不足していた。また、特開平8−19962号公報には、アミノ置換された縮合芳香環化合物を発光層に添加した素子が開示されているが、寿命、発光効率共に改善されているものの、未だ十分ではなく、さらなる改良が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、長寿命で、発光効率が高い赤色発光が可能な有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する新規炭化水素化合物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の好ましい性質を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子)を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する新規炭化水素化合物を有機化合物層に添加すると有機エレクトロルミネッセンス素子の寿命が向上し、発光効率が高い赤色発光することを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、下記一般式〔1〕、〔2〕及び〔3〕で表される新規炭化水素化合物、
【化4】
【化5】
【化6】
【0006】
(式中、一般式〔1〕及び〔2〕中のR1 〜R16と一般式〔3〕中のR1 〜R18の置換基は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、置換もしくは未置換のアミノ基、シアノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数3〜30のアルケニル基、置換もしくは未置換の炭素原子数5〜30のシクロアルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基、置換もしくは未置換の炭素原子数7〜40のアラルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜30のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基を表す。
一般式〔1〕及び〔2〕において、R1 〜R16の置換基は、それぞれ独立に、自分以外のR1 〜R16、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基又は置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールチオ基と環状構造を形成していてもよい。ただし、R1 〜R16の置換基の中の少なくとも3つは、置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族炭化水素基又は置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基である。
一般式〔3〕において、R1 〜R18の置換基は、それぞれ独立に、自分以外のR1 〜R18、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基又は置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールチオ基と環状構造を形成していてもよい。ただし、R1 〜R18の置換基の中の少なくとも3つは、置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族炭化水素基又は置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基である。)を提供するものである。
また、本発明は、一対の電極間に、少なくとも発光層を有する単層又は複数層からなる有機化合物層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機化合物層の少なくとも一層が前記新規炭化水素化合物を含有することを特徴とする有機EL素子をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明の新規炭化水素化合物は、上記一般式〔1〕〜〔3〕で表される。
一般式〔1〕及び〔2〕中のR1 〜R16と一般式〔3〕中のR1 〜R18の置換基は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、置換もしくは未置換のアミノ基、シアノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数3〜30のアルケニル基、置換もしくは未置換の炭素原子数5〜30のシクロアルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40の芳香族炭化水素基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基、置換もしくは未置換の炭素原子数7〜40のアラルキル基、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールオキシ基、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜30のアルコキシカルボニル基又はカルボキシル基を表す。
一般式〔1〕及び〔2〕において、R1 〜R16の置換基は、それぞれ独立に、自分以外のR1 〜R16、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基又は置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールチオ基と環状構造を形成していてもよい。ただし、R1 〜R16の置換基の中の少なくとも3つは、置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族炭化水素基又は置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基である。
一般式〔3〕において、R1 〜R18の置換基は、それぞれ独立に、自分以外のR1 〜R18、置換もしくは未置換の炭素原子数1〜20のアルキルチオ基又は置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールチオ基と環状構造を形成していてもよい。ただし、R1 〜R18の置換基の中の少なくとも3つは、置換もしくは未置換のアミノ基、置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族炭化水素基又は置換もしくは未置換の炭素原子数2〜40の芳香族複素環基である。
【0008】
本発明の一般式〔1〕〜〔3〕で表される新規炭化水素化合物において、置換基の中の少なくとも3つが、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールアミノ基であると好ましく、置換基の中の少なくとも4つが、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールアミノ基であるとさらに好ましい。さらに、置換基の中の少なくとも4つが、置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40のアリールアミノ基及び置換もしくは未置換の炭素原子数6〜40の芳香族炭化水素基の中から選ばれる基であることも好ましい。
【0009】
本発明の有機EL素子は、一対の電極間に、少なくとも発光層を有する単層又は複数層からなる有機化合物層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、該有機化合物層の少なくとも一層が前記一般式〔1〕〜〔3〕で表される新規炭化水素化合物の少なくとも一種類を含有する。
前記発光層が前記一般式〔1〕〜〔3〕で表される新規炭化水素化合物の少なくとも一種類を含有することが好ましい。
前記発光層が前記一般式〔1〕〜〔3〕で表される新規炭化水素化合物の少なくとも一種類とアリールアミン誘導体からなるとさらに好ましい。このアリールアミン誘導体としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N' −ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4' −ジアミン,N,N’−ジフェニル−N,N' −ビス−(α−ナフチル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4' −ジアミン(NPD),N,N’−ジフェニル−N,N' −ビス−(β−ナフチル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4' −ジアミン等が挙げられる。
前記発光層と電極との間に、酸化性無機化合物層、還元性無機化合物又は還元性金属を設けてもよい。このような無機化合物としては、例えばLiF、Li2 O、BaO、SrO、BaF2 、SrF2 等が挙げられる。
【0010】
前記新規炭化水素化合物を、有機化合物層の少なくとも一層に含有させると有機EL素子の寿命及び発光効率が向上するのは、(1)正孔伝達及び電子伝達が安定してなされ、(2)置換基の少なくとも3つが、前記置換もしくは未置換のアミノ基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基であるため、化合物同士がこれらの置換基による立体傷害のため重なりにくく、濃度消光しにくいからである。
以下に、本発明の新規炭化水素化合物の代表例及び参考例(E−1)〜(E−15)を例示するが、本発明はこれらの代表例に限定されるものではない。
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】
本発明の有機EL素子は、陽極と陰極間に単層もしくは多層の有機化合物層を形成した素子である。単層型の場合、陽極と陰極との間に発光層を設けている。発光層は、発光材料を含有し、それに加えて陽極から注入した正孔、もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるために、正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有しても良い。しかしながら、発光材料は、極めて高い蛍光量子効率、高い正孔輸送能力および電子輸送能力を併せ持ち、均一な薄膜を形成することが好ましい。多層型の有機EL素子は、(陽極/正孔注入層/発光層/陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)の多層構成で積層したものがある。
【0016】
発光層には、必要に応じて、本発明の新規炭化水素化合物に加えてさらなる公知の発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を使用することもできる。この新規炭化水素化合物の好ましい使用法としては、発光層、電子注入層、正孔輸送層又は正孔注入層のいずれかの層に、濃度0.5〜20重量%で添加する。さらに好ましくは、濃度1〜10重量%である。
有機EL素子は、多層構造にすることにより、消光による輝度や寿命の低下を防ぐことができる。必要があれば、発光材料、他のドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を組み合わせて使用することができる。また、他のドーピング材料により、発光輝度や発光効率を向上することもできる。また、正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されても良い。その際には、正孔注入層の場合、電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層と呼ぶ。同様に、電子注入層の場合、電極から電子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼ぶ。これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機化合物層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選択されて使用される。
ただし、発光層以外は、必ずしも有機物から形成される必要はなく、必要に応じて無機半導体材料、無機化合物材料等を使用してもよい。本発明において、各層に使用する材料は特に限定されるものではない。
【0017】
前記新規炭化水素化合物と共に有機化合物層に使用できる発光材料またはホスト材料としては、縮合多環芳香族があり、例えばアントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、コロネン、クリセン、フルオレン、ペリレン、ルブレン及びそれらの誘導体がある。さらに、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン、スチルベン及びそれらの誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
正孔注入材料としては、正孔を輸送する能力を持ち、陽極からの正孔注入効果、発光層または発光材料に対して優れた正孔注入効果を有し、発光層で生成した励起子の電子注入層または電子注入材料への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等と、それらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明の有機EL素子において使用できる正孔注入材料の中で、さらに効果的な正孔注入材料は、芳香族三級アミン誘導体もしくはフタロシアニン誘導体である。
芳香族三級アミン誘導体の具体例は、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。
フタロシアニン(Pc)誘導体の具体例は、H2 Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体およびナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
電子注入材料としては、電子を輸送する能力を持ち、陰極からの電子注入効果、発光層または発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、発光層で生成した励起子の正孔注入層への移動を防止し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。具体的には、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等とそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、正孔注入材料に電子受容物質を、電子注入材料に電子供与性物質を添加することにより電荷注入性を向上させることもできる。
【0021】
本発明の有機EL素子において、さらに効果的な電子注入材料は、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体である。
金属錯体化合物の具体例は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
また、含窒素五員誘導体は、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、ジメチルPOPOP、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−( 4”−ビフェニル) 1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルオキサジアゾリル) ]ベンゼン、1,4−ビス[2−( 5−フェニルオキサジアゾリル) −4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−( 4”−ビフェニル) −1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルチアジアゾリル) ]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−( 4”−ビフェニル) −1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−( 5−フェニルトリアゾリル) ]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
次に、対向電極及びその作製工程について説明する。対向電極を陰極とするときは、アルカリ金属含有合金、アルカリ土類金属含有合金が好ましい。特に好ましい合金としては、Mg:Ag、Al:Li、Pb:Li、Zn:Li、Bi:Li、In:Li、Al:Ca等である。これらは比較的耐食性があり、低仕事関数であることが知られている。また別の好ましい例としては有機層界面にアルカリ化合物膜又はアルカリ土類化合物、または希土類化合物の超薄膜(膜厚0.1〜10nm)を設け次に前述の金属、合金を用いるものがある。単体としては、Al、Cu、Ag、Cr、Ta、Mg、W、Zn、Ti等が挙げられる。合金としては、例えば、Al:Si、Al:Ta、Al:Li、Al:Ti、Al:In、Al:Ca等が挙げられる。さらに陰極に近接する有機層中にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ化合物膜又はアルカリ土類化合物、また希土類化合物などの還元性化合物または金属を添加し、電子注入輸送牲を強化した後、前記金属又は合金を用いる場合も好ましい。陰極と近接する有機層の間にアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ化合物膜、アルカリ土類化合物又は希土類化合物などの還元性化合物又は金属を添加して電子注入輸送性を強化する方法も好ましい。上記の中でCs及びCs化合物が特に電子注入性が強化されるので好ましい。
これらを製膜するときは、蒸着法、スパッタリング法が好ましく用いられ、特に好ましい方法は蒸着法である。本発明では、蒸着方向は、限定されるものではないが、基板面に対して直下より蒸着することが好ましい。
次に、下部電極及びその作製工程について説明する。下部電極としては、通常用いられる導電性透明酸化物電極を用いれば良く、例えば、酸化In、Sn添加酸化In、フッ素添加酸化亜鉛、酸化In−酸化亜鉛などが好ましい。但し下部電極を配線層と半導電性の電極から構成することも可能である。例えば、半導電性電極として各種無機半導体、有機半導体が用いられ、具体的には、カーボン、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、ZnS、ZnSe、ZnSSe、MgS、MgSSe、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ルイス酸添加アミン化合物層などが挙げられる。
さらに陽極に近接する有機層中に酸化性の無機化合物又はルイス酸などの酸化化合物を添加し、正孔注入輸送性を強化する方法がある。また陽極に近接する有機層の間に無機化合物又は酸化性の無機化合物を挿入し、正孔注入輸送性を強化する方法も好ましい。
【0024】
有機EL素子では、効率良く発光させるために、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において充分透明にすることが望ましい。また、基板も透明であることが望ましい。透明電極は、上記の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保されるように設定する。発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば限定されるものではないが、ガラス基板および透明性樹脂フィルムが挙げられる。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
【0025】
本発明の有機EL素子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することも可能である。
有機EL素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法やスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれの方法を適用することができる。膜厚は特に限定されるものではないが、適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚すぎると、一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要になり効率が悪くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生して、電界を印加しても充分な発光輝度が得られない。通常の膜厚は5nmから10μmの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範囲がさらに好ましい。
【0026】
湿式成膜法の場合、各層を形成する材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の適切な溶媒に溶解または分散させて薄膜を形成するが、その溶媒はいずれであっても良い。また、いずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため適切な樹脂や添加剤を使用しても良い。使用の可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂およびそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂を挙げられる。また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を挙げられる。
【0027】
本発明の有機EL素子は、例えば壁掛けテレビのフラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用できる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を合成例及び実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
合成例1(化合物(E−1))
アルゴン気流下、冷却管付き500ミリリットル三口フラスコ中に、4,12−ジブロモ−2,10−ジフェニルジベンゾ[a,j]ペリレン6.6g(10mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.4g(5mol%) 、ジイソブチルアルミニウムヒドリド/トルエン溶液1ミリリットル(1M、1mmol)、THF200ミリリットルを加えた。ここに常法により調製したフェニルマグネシウムブロミド25ミリリットル(1.0M,THF)を室温で滴下した後、昇温して一晩加熱撹絆した。反応終了後、反応液を氷水冷却して析出した結晶を濾取し、メタノール50ミリリットル、アセトン50ミリリットルの順で洗浄し、黄色結晶3.3gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MS(フィールドデソープションマススペクトル)の測定により、化合物(E−1)と同定された(収率51%)。
【0029】
合成例2(化合物(E−2))
アルゴン気流下、冷却管付き300ミリリットル三口フラスコ中に、4,12−ジブロモ−2,10−ジフェニルジベンゾ[a,j]ペリレン6.6g(10mmol)、ジフェニルアミン6.5g(20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン) ジパラジウム0.27g(1.5mol%)、トリ−o−トルイルホスフィン0.18g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム2.9g(30mmol)、乾燥トルエン100ミリリットルを加えた後、100℃にて一晩加熱撹絆した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、メタノール100ミリリットルにて洗浄し、黄色粉末3.4gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MSの測定により、化合物(E−2)と同定された(収率40%)。
【0030】
合成例3(化合物(E−10))
アルゴン気流下、冷却管付き500ミリリットル三口フラスコ中に、2,10−ジブロモ−5,13−ジフェニルテリレン6.9g(10mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.4g(5mol%) 、ジイソブチルアルミニウムヒドリド/トルエン溶液1ミリリットル(1M、1mmol)、THF200ミリリットルを加えた。ここに常法により調製したフェニルマグネシウムブロミド25ミリリットル(1.0M,THF)を室温で滴下した後、昇温して一晩加熱撹絆した。反応終了後、反応液を氷水冷却して析出した結晶を濾取し、メタノール50ミリリットル、アセトン50ミリリットルの順で洗浄し、黄色粉末4.3gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MSの測定により、化合物(E−10)と同定された(収率63%)。
【0031】
合成例4(化合物(E−11))
アルゴン気流下、冷却管付き300ミリリットル三口フラスコ中に、2,10−ジブロモ−5,13−ジフェニルテリレン6.9g(10mmol)、ジフェニルアミン6.5g(20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン) ジパラジウム0.27g(1.5mol%)、トリ−o−トルイルホスフィン0.18g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム2.9g(30mmol)、乾燥トルエン100ミリリットルを加えた後、100℃にて一晩加熱撹絆した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、メタノール100ミリリットルにて洗浄し、黄色粉末3.9gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MSの測定により、化合物(E−11)と同定された(収率45%)。
【0032】
合成例5(化合物(E−13))
アルゴン気流下、冷却管付き500ミリリットル三口フラスコ中に、(6,16−ジブロモ−2,11−ジフェニル)テトラベンゾ[de,hi,op,st]ペンタセン7.4g(10mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.4g(5mol%) 、ジイソブチルアルミニウムヒドリド/トルエン溶液1ミリリットル(1M、1mmol)、THF200ミリリットルを加えた。ここに常法により調製したフェニルマグネシウムブロミド25ミリリットル(1.0M,THF)を室温で滴下した後、昇温して一晩加熱撹絆した。反応終了後、反応液を氷水冷却して析出した結晶を濾取し、メタノール50ミリリットル、アセトン50ミリリットルの順で洗浄し、黄色粉末3.6gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MSの測定により、化合物(E−13)と同定された(収率50%)。
【0033】
合成例6(化合物(E−14))
アルゴン気流下、冷却管付き300ミリリットル三口フラスコ中に、(6,16−ジブロモ−2,11−ジフェニル)テトラベンゾ[de,hi,op,st]ペンタセン7.4g(10mmol)、ジフェニルアミン6.5g(20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン) ジパラジウム0.27g(1.5mol%)、トリ−o−トルイルホスフィン0.18g(3mol%)、t−ブトキシナトリウム2.9g(30mmol)、乾燥トルエン100ミリリットルを加えた後、100℃にて一晩加熱撹絆した。反応終了後、析出した結晶を濾取し、メタノール100ミリリットルにて洗浄し、黄色粉末3.8gを得た。このものは、NMR、IR及びFD−MSの測定により、化合物(E−14)と同定された(収率42%)。
【0034】
実施例1
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に、前記透明電極を覆うようにして膜厚60nmのN,N' −ビス(N,N' −ジフェニル−4−アミノフェニル)−N,N’−ジフェニル−4,4' −ジアミノ−1,1' −ビフェニル膜(以下、TPD232膜)を成膜した。このTPD232膜は、正孔注入層として機能する。次に、TPD232膜上に膜厚20nmの4,4' −ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル膜(以下、NPD膜)を成膜した。このNPD膜は正孔輸送層として機能する。さらに、NPD膜上に膜厚40nmに上記化合物(E−2)を蒸着し成膜した。この化合物(E−2)膜は発光層として機能する。この膜上に膜厚20nmのトリス(8−キノリノール)アルミニウム膜(以下、Alq膜)を成膜した。このAlq膜は、電子注入層として機能する。この後Cs(Cs源:サエスゲッター社製)とAlqを二元蒸着させ、電子注入層(陰極)としてAlq:Cs膜を形成した。このAlq:Cs膜上に金属Alを蒸着させ金属陰極を形成し有機EL素子を作製した。
この素子は直流電圧5Vで発光輝度150cd/m2 、最大発光輝度25000cd/m2 、発光効率2.0cd/Aの赤色発光であった。また、初期輝度を500cd/m2 として定電流駆動して寿命試験を行ったところ、半減寿命は3000時間と長かった。
【0035】
実施例2及び参考例1〜5
実施例1において、発光層として化合物(E−2)の代わりに表1に示す化合物を使用したことを除き同様にして、有機EL素子を作製し、表1に示す直流電圧で、発光輝度、発光効率、半減寿命を測定し、発光色を観察した。その結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、発光層として化合物(E−2)のみではなく、化合物(E−2)とNPDを重量比2:40で用いたことを除き同様にして、有機EL素子を作製し、表1に示す直流電圧で、発光輝度、発光効率、半減寿命を測定し、発光色を観察した。その結果を表1に示す。
【0036】
比較例1
実施例1において、発光層として化合物(E−2)の代わりに特開平2000−58261号公報記載の下記化合物(C−1)
【化11】
を使用したことを除き同様にして、有機EL素子を作製し、表1に示す直流電圧で、発光輝度、発光効率、半減寿命を測定し、発光色を観察した。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示したように、本発明の新規炭化水素化合物を用いた有機EL素子は、長寿命で高発光効率な赤色発光が可能である。また、本発明の新規炭化水素化合物を主成分とする発光層、また本発明の新規炭化水素化合物を微量添加した発光層を有する有機EL素子のどちらであっても、長寿命で高発光効率な赤色発光が可能である。これは、少なくとも3つの特定の置換基を有するためである。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の新規炭化水素化合物を利用した有機エレクトロルミネッセンス素子は、長寿命で、発光効率が高い赤色発光が可能である。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、壁掛テレビの平面発光体やディスプレイのバックライト等の光源として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel hydrocarbon compound and an organic electroluminescence device, and more particularly to an organic electroluminescence device capable of emitting red light with a long lifetime and high luminous efficiency, and a novel hydrocarbon compound for realizing the organic electroluminescence device.
[0002]
[Prior art]
An organic electroluminescence (EL) element using an organic substance is used as a light source such as a flat light emitter of a wall-mounted television and a backlight of a display, and has been actively developed. As one of the fields, a device that emits red light with a long lifetime and high light emission efficiency has been developed.
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-264692 discloses a device in which a small amount of a perylene compound is added to a light emitting layer. As a result, red light emission was possible, but neither the light emission efficiency nor the lifetime was practically sufficient. Thereafter, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-233261 discloses a device to which an improved perylene compound is added. However, although the lifetime is improved, the luminous efficiency is small and the red emission purity is insufficient. Japanese Patent Laid-Open No. Hei 8-19962 discloses a device in which an amino-substituted fused aromatic ring compound is added to a light emitting layer. However, although the lifetime and the light emission efficiency are improved, it is not yet sufficient, Further improvements were sought.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and has an object to provide an organic electroluminescence device capable of emitting red light with a long lifetime and high luminous efficiency, and a novel hydrocarbon compound that realizes the organic electroluminescence device. To do.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to develop an organic electroluminescence device (hereinafter referred to as an organic EL device) having the above-mentioned preferable properties, the present inventors have added a novel hydrocarbon compound having a specific structure to the organic compound layer. The lifetime of the organic electroluminescence device has been improved, and red light is emitted with high luminous efficiency, and the present invention has been completed.
[0005]
That is, the present invention provides a novel hydrocarbon compound represented by the following general formulas [1], [2] and [3],
[Formula 4]
[Chemical formula 5]
[Chemical 6]
[0006]
(In the formula, R 1 to R 16 in the general formulas [1] and [2] and R 1 to R 18 in the general formula [3] are each independently a hydrogen atom, a hydroxyl group, An unsubstituted amino group, a cyano group, a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, a substituted or unsubstituted alkenyl group having 3 to 30 carbon atoms, a substituted or unsubstituted carbon atom having 5 to 30 carbon atoms A substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 6 to 40 carbon atoms, a substituted or unsubstituted carbon group having 2 to 40 carbon atoms, Aromatic heterocyclic group, substituted or unsubstituted aralkyl group having 7 to 40 carbon atoms, substituted or unsubstituted aryloxy group having 6 to 40 carbon atoms, substituted or unsubstituted alkoxy having 1 to 30 carbon atoms Carbo It represents a group or a carboxyl group.
In the general formulas [1] and [2], the substituents of R 1 to R 16 are each independently R 1 to R 16 other than itself, a substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms, or a substituent. Alternatively, a cyclic structure may be formed with an unsubstituted arylthio group having 6 to 40 carbon atoms. However, at least three of the substituents R 1 to R 16 are a substituted or unsubstituted amino group, a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 2 to 40 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted carbon. It is an aromatic heterocyclic group having 2 to 40 atoms.
In the general formula [3], the substituents of R 1 to R 18 are each independently R 1 to R 18 other than itself, a substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted group. A cyclic structure may be formed with an arylthio group having 6 to 40 carbon atoms. However, at least three of the substituents R 1 to R 18 are a substituted or unsubstituted amino group, a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 2 to 40 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted carbon. It is an aromatic heterocyclic group having 2 to 40 atoms. ).
The present invention also relates to an organic electroluminescence device having an organic compound layer composed of a single layer or a plurality of layers having at least a light emitting layer between a pair of electrodes, wherein at least one of the organic compound layers is the novel hydrocarbon compound. The organic EL element characterized by containing is also provided.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The novel hydrocarbon compound of the present invention is represented by the above general formulas [1] to [3].
R 1 to R 16 in the general formulas [1] and [2] and R 1 to R 18 in the general formula [3] are each independently a hydrogen atom, a hydroxyl group, a substituted or unsubstituted amino group. Group, cyano group, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, substituted or unsubstituted alkenyl group having 3 to 30 carbon atoms, substituted or unsubstituted cycloalkyl group having 5 to 30 carbon atoms Substituted or unsubstituted alkoxy groups having 1 to 20 carbon atoms, substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon groups having 6 to 40 carbon atoms, substituted or unsubstituted aromatic heterocycles having 2 to 40 carbon atoms A substituted or unsubstituted aralkyl group having 7 to 40 carbon atoms, a substituted or unsubstituted aryloxy group having 6 to 40 carbon atoms, a substituted or unsubstituted alkoxycarbonyl group having 1 to 30 carbon atoms, or A carboxyl group.
In the general formulas [1] and [2], the substituents of R 1 to R 16 are each independently R 1 to R 16 other than itself, a substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms, or a substituent. Alternatively, a cyclic structure may be formed with an unsubstituted arylthio group having 6 to 40 carbon atoms. However, at least three of the substituents R 1 to R 16 are a substituted or unsubstituted amino group, a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 2 to 40 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted carbon. It is an aromatic heterocyclic group having 2 to 40 atoms.
In the general formula [3], the substituents of R 1 to R 18 are each independently R 1 to R 18 other than itself, a substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted group. A cyclic structure may be formed with an arylthio group having 6 to 40 carbon atoms. However, at least three of the substituents R 1 to R 18 are a substituted or unsubstituted amino group, a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 2 to 40 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted carbon. It is an aromatic heterocyclic group having 2 to 40 atoms.
[0008]
In the novel hydrocarbon compound represented by the general formulas [1] to [3] of the present invention, it is preferable that at least three of the substituents are substituted or unsubstituted arylamino groups having 6 to 40 carbon atoms. More preferably, at least four of the substituents are substituted or unsubstituted arylamino groups having 6 to 40 carbon atoms. And at least four of the substituents are selected from a substituted or unsubstituted arylamino group having 6 to 40 carbon atoms and a substituted or unsubstituted aromatic hydrocarbon group having 6 to 40 carbon atoms. It is also preferable.
[0009]
The organic EL device of the present invention is an organic electroluminescence device having an organic compound layer composed of a single layer or a plurality of layers having at least a light emitting layer between a pair of electrodes, and at least one of the organic compound layers is represented by the general formula It contains at least one kind of novel hydrocarbon compounds represented by [1] to [3].
It is preferable that the light emitting layer contains at least one kind of novel hydrocarbon compounds represented by the general formulas [1] to [3].
More preferably, the light-emitting layer comprises at least one kind of novel hydrocarbon compounds represented by the general formulas [1] to [3] and an arylamine derivative. Examples of the arylamine derivatives include N, N′-diphenyl-N, N′-bis- (3-methylphenyl)-[1,1′-biphenyl] -4,4′-diamine, N, N ′. -Diphenyl-N, N'-bis- (α-naphthyl)-[1,1'-biphenyl] -4,4'-diamine (NPD), N, N'-diphenyl-N, N'-bis- ( β-naphthyl)-[1,1′-biphenyl] -4,4′-diamine and the like.
An oxidizing inorganic compound layer, a reducing inorganic compound or a reducing metal may be provided between the light emitting layer and the electrode. Examples of such inorganic compounds include LiF, Li 2 O, BaO, SrO, BaF 2 , SrF 2 and the like.
[0010]
When the novel hydrocarbon compound is contained in at least one layer of the organic compound layer, the lifetime and the light emission efficiency of the organic EL device are improved. (1) Hole transfer and electron transfer are stabilized, and (2) substitution Since at least three of the groups are the substituted or unsubstituted amino group, aromatic hydrocarbon group or aromatic heterocyclic group, the compounds are difficult to overlap due to steric hindrance by these substituents, and concentration quenching is difficult. It is.
Although the representative example and reference example (E-1)-(E-15) of the novel hydrocarbon compound of this invention are illustrated below, this invention is not limited to these representative examples.
[0011]
[Chemical 7]
[0012]
[Chemical 8]
[0013]
[Chemical 9]
[0014]
[Chemical Formula 10]
[0015]
The organic EL device of the present invention is a device in which a single layer or a multilayer organic compound layer is formed between an anode and a cathode. In the case of a single layer type, a light emitting layer is provided between the anode and the cathode. The light-emitting layer contains a light-emitting material, and may further contain a hole-injecting material or an electron-injecting material in order to transport holes injected from the anode or electrons injected from the cathode to the light-emitting material. However, it is preferable that the light emitting material has extremely high fluorescence quantum efficiency, high hole transport ability and electron transport ability, and forms a uniform thin film. Multi-layer type organic EL devices include (anode / hole injection layer / light emitting layer / cathode), (anode / hole injection layer / light emitting layer / electron injection layer / cathode), (anode / hole injection layer / light emitting layer). / Electron injection layer / cathode) in a multilayer structure.
[0016]
If necessary, in addition to the novel hydrocarbon compound of the present invention, further known light-emitting materials, doping materials, hole-injecting materials, and electron-injecting materials can be used for the light-emitting layer. As a preferred method of using the novel hydrocarbon compound, it is added at a concentration of 0.5 to 20% by weight to any one of the light emitting layer, the electron injection layer, the hole transport layer and the hole injection layer. More preferably, the concentration is 1 to 10% by weight.
By making the organic EL element have a multilayer structure, it is possible to prevent a decrease in luminance and life due to quenching. If necessary, a light emitting material, another doping material, a hole injection material, and an electron injection material can be used in combination. In addition, the light emission luminance and light emission efficiency can be improved by using other doping materials. Further, the hole injection layer, the light emitting layer, and the electron injection layer may each be formed with a layer configuration of two or more layers. In that case, in the case of a hole injection layer, the layer that injects holes from the electrode is a hole injection layer, and the layer that receives holes from the hole injection layer and transports holes to the light emitting layer is a hole transport layer. Call. Similarly, in the case of an electron injection layer, a layer that injects electrons from an electrode is referred to as an electron injection layer, and a layer that receives electrons from the electron injection layer and transports electrons to a light emitting layer is referred to as an electron transport layer. Each of these layers is selected and used depending on factors such as the energy level of the material, heat resistance, adhesion with the organic compound layer or the metal electrode.
However, the layer other than the light emitting layer is not necessarily formed from an organic material, and an inorganic semiconductor material, an inorganic compound material, or the like may be used as necessary. In the present invention, the material used for each layer is not particularly limited.
[0017]
Examples of the light emitting material or host material that can be used in the organic compound layer together with the novel hydrocarbon compound include condensed polycyclic aromatics such as anthracene, naphthalene, phenanthrene, pyrene, tetracene, pentacene, coronene, chrysene, fluorene, perylene, rubrene. And their derivatives. Furthermore, phthaloperylene, naphthaloperylene, perinone, phthaloperinone, naphthaloperinone, diphenylbutadiene, tetraphenylbutadiene, coumarin, oxadiazole, aldazine, bisbenzoxazoline, bisstyryl, pyrazine, cyclopentadiene, quinoline metal complex, aminoquinoline metal complex, benzoquinoline Examples include, but are not limited to, metal complexes, imines, diphenylethylene, vinylanthracene, diaminocarbazole, pyran, thiopyran, polymethine, merocyanine, imidazole chelating oxinoid compounds, quinacridone, rubrene, stilbene, and derivatives thereof. Absent.
[0018]
As a hole injection material, it has the ability to transport holes, has a hole injection effect from the anode, an excellent hole injection effect for the light emitting layer or the light emitting material, and excitons generated in the light emitting layer. A compound that prevents movement to the electron injection layer or the electron injection material and has an excellent thin film forming ability is preferable. Specifically, phthalocyanine derivatives, naphthalocyanine derivatives, porphyrin derivatives, oxazole, oxadiazole, triazole, imidazole, imidazolone, imidazolethione, pyrazoline, pyrazolone, tetrahydroimidazole, oxazole, oxadiazole, hydrazone, acyl hydrazone, polyaryl Examples include alkane, stilbene, butadiene, benzidine type triphenylamine, styrylamine type triphenylamine, diamine type triphenylamine, and their derivatives, and polymer materials such as polyvinylcarbazole, polysilane, and conductive polymers. However, it is not limited to these.
[0019]
Among the hole injection materials that can be used in the organic EL device of the present invention, a more effective hole injection material is an aromatic tertiary amine derivative or a phthalocyanine derivative.
Specific examples of the aromatic tertiary amine derivative are triphenylamine, tolylamine, tolyldiphenylamine, N, N′-diphenyl-N, N ′-(3-methylphenyl) -1,1′-biphenyl-4,4 '-Diamine, N, N, N', N '-(4-methylphenyl) -1,1'-phenyl-4,4'-diamine, N, N, N', N '-(4-methylphenyl) ) -1,1′-biphenyl-4,4′-diamine, N, N′-diphenyl-N, N′-dinaphthyl-1,1′-biphenyl-4,4′-diamine, N, N ′-( Methylphenyl) -N, N ′-(4-n-butylphenyl) -phenanthrene-9,10-diamine, N, N-bis (4-di-4-tolylaminophenyl) -4-phenyl-cyclohexane, etc. Or these oligomers having an aromatic tertiary amine skeleton Properly is a polymer, but is not limited thereto.
Specific examples of phthalocyanine (Pc) derivatives are H 2 Pc, CuPc, CoPc, NiPc, ZnPc, PdPc, FePc, MnPc, ClAlPc, ClGaPc, ClInPc, ClSnPc, Cl 2 SiPc, (HO) AlPc, (HO) GaPc, Although it is a phthalocyanine derivative and a naphthalocyanine derivative such as VOPc, TiOPc, MoOPc, and GaPc-O-GaPc, it is not limited thereto.
[0020]
The electron injection material has the ability to transport electrons, has an electron injection effect from the cathode, an excellent electron injection effect for the light emitting layer or the light emitting material, and a hole injection layer of excitons generated in the light emitting layer The compound which prevents the movement to and is excellent in thin film forming ability is preferable. Specifically, fluorenone, anthraquinodimethane, diphenoquinone, thiopyran dioxide, oxazole, oxadiazole, triazole, imidazole, perylenetetracarboxylic acid, fluorenylidenemethane, anthraquinodimethane, anthrone, and their derivatives However, it is not limited to these. Further, the charge injection property can be improved by adding an electron accepting material to the hole injecting material and an electron donating material to the electron injecting material.
[0021]
In the organic EL device of the present invention, a more effective electron injection material is a metal complex compound or a nitrogen-containing five-membered ring derivative.
Specific examples of the metal complex compound include 8-hydroxyquinolinate lithium, bis (8-hydroxyquinolinato) zinc, bis (8-hydroxyquinolinato) copper, bis (8-hydroxyquinolinato) manganese, tris ( 8-hydroxyquinolinato) aluminum, tris (2-methyl-8-hydroxyquinolinato) aluminum, tris (8-hydroxyquinolinato) gallium, bis (10-hydroxybenzo [h] quinolinato) beryllium, bis ( 10-hydroxybenzo [h] quinolinato) zinc, bis (2-methyl-8-quinolinato) chlorogallium, bis (2-methyl-8-quinolinato) (o-cresolate) gallium, bis (2-methyl-8-quinolinato) ) (1-Naphtholate) aluminum, bis (2-methyl-8-) Norinato) (2-naphtholato) gallium and the like, but not limited thereto.
[0022]
The nitrogen-containing five-membered derivative is preferably an oxazole, thiazole, oxadiazole, thiadiazole or triazole derivative. Specifically, 2,5-bis (1-phenyl) -1,3,4-oxazole, dimethyl POPOP, 2,5-bis (1-phenyl) -1,3,4-thiazole, 2,5- Bis (1-phenyl) -1,3,4-oxadiazole, 2- (4′-tert-butylphenyl) -5- (4 ″ -biphenyl) 1,3,4-oxadiazole, 2,5 -Bis (1-naphthyl) -1,3,4-oxadiazole, 1,4-bis [2- (5-phenyloxadiazolyl)] benzene, 1,4-bis [2- (5-phenyloxa) Diazolyl) -4-tert-butylbenzene], 2- (4′-tert-butylphenyl) -5- (4 ″ -biphenyl) -1,3,4-thiadiazole, 2,5-bis (1-naphthyl) ) -1,3,4-thiadiazole, 1,4-bis [2- ( -Phenylthiadiazolyl)] benzene, 2- (4'-tert-butylphenyl) -5- (4 "-biphenyl) -1,3,4-triazole, 2,5-bis (1-naphthyl) -1 , 3,4-triazole, 1,4-bis [2- (5-phenyltriazolyl)] benzene and the like, but are not limited thereto.
[0023]
Next, a counter electrode and a manufacturing process thereof will be described. When the counter electrode is a cathode, an alkali metal-containing alloy or an alkaline earth metal-containing alloy is preferable. Particularly preferable alloys are Mg: Ag, Al: Li, Pb: Li, Zn: Li, Bi: Li, In: Li, Al: Ca, and the like. These are known to be relatively corrosion resistant and have a low work function. As another preferred example, there is an example in which an alkali compound film, an alkaline earth compound, or an ultrathin film (thickness 0.1 to 10 nm) of a rare earth compound is provided at the interface of the organic layer, and then the aforementioned metal or alloy is used. Examples of the simple substance include Al, Cu, Ag, Cr, Ta, Mg, W, Zn, Ti and the like. Examples of the alloy include Al: Si, Al: Ta, Al: Li, Al: Ti, Al: In, and Al: Ca. In addition, reductive compounds or metals such as alkali metals, alkaline earth metals, rare earth metals, alkali compound films or alkaline earth compounds, and rare earth compounds are added to the organic layer close to the cathode to enhance electron injection and transport properties. It is also preferable to use the metal or alloy later. A method for enhancing electron injecting and transporting properties by adding a reducing compound or metal such as alkali metal, alkaline earth metal, rare earth metal, alkali compound film, alkaline earth compound or rare earth compound between the organic layer adjacent to the cathode Is also preferable. Among these, Cs and Cs compounds are particularly preferable because electron injection properties are enhanced.
When these films are formed, a vapor deposition method and a sputtering method are preferably used, and a particularly preferable method is a vapor deposition method. In the present invention, the vapor deposition direction is not limited, but it is preferable to vapor deposit from directly below the substrate surface.
Next, the lower electrode and its manufacturing process will be described. As the lower electrode, a commonly used conductive transparent oxide electrode may be used. For example, indium oxide, Sn-added oxide In, fluorine-added zinc oxide, In-zinc oxide, and the like are preferable. However, the lower electrode can be composed of a wiring layer and a semiconductive electrode. For example, various inorganic semiconductors and organic semiconductors are used as semiconductive electrodes. Specifically, carbon, DLC (diamond-like carbon), ZnS, ZnSe, ZnSSe, MgS, MgSSe, polyaniline and its derivatives, polythiophene and its derivatives And Lewis acid-added amine compound layer.
Furthermore, there is a method in which an oxidizing inorganic compound or an oxidizing compound such as a Lewis acid is added to the organic layer adjacent to the anode to enhance the hole injecting and transporting property. In addition, a method in which an inorganic compound or an oxidizing inorganic compound is inserted between the organic layers adjacent to the anode to enhance the hole injection / transport property is also preferable.
[0024]
In an organic EL element, in order to emit light efficiently, it is desirable that at least one surface is sufficiently transparent in the light emission wavelength region of the element. The substrate is also preferably transparent. The transparent electrode is set using the above-described conductive material so that predetermined translucency is ensured by a method such as vapor deposition or sputtering. The electrode on the light emitting surface preferably has a light transmittance of 10% or more. The substrate is not limited as long as it has mechanical and thermal strength and is transparent, and examples thereof include a glass substrate and a transparent resin film. Transparent resin films include polyethylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, polypropylene, polystyrene, polymethyl methacrylate, polyvinyl chloride, polyvinyl alcohol, polyvinyl butyral, nylon, polyether ether ketone. , Polysulfone, polyethersulfone, tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer, polyvinyl fluoride, tetrafluoroethylene-ethylene copolymer, tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene copolymer, polychlorotrifluoroethylene, Polyvinylidene fluoride, polyester, polycarbonate, polyurethane, polyimide, polyetherimide, polyimide, polypropylene, etc. It is.
[0025]
The organic EL device of the present invention can be provided with a protective layer on the surface of the device, or the entire device can be protected with silicon oil, resin, or the like in order to improve stability against temperature, humidity, atmosphere, and the like.
Each layer of the organic EL element can be formed by any of dry film forming methods such as vacuum deposition, sputtering, plasma, and ion plating, and wet film forming methods such as spin coating, dipping, and flow coating. The film thickness is not particularly limited, but must be set to an appropriate film thickness. If the film thickness is too thick, a large applied voltage is required to obtain a constant light output, resulting in poor efficiency. If the film thickness is too thin, pinholes and the like are generated, and sufficient light emission luminance cannot be obtained even when an electric field is applied. The normal film thickness is suitably in the range of 5 nm to 10 μm, but more preferably in the range of 10 nm to 0.2 μm.
[0026]
In the case of the wet film forming method, the material for forming each layer is dissolved or dispersed in an appropriate solvent such as ethanol, chloroform, tetrahydrofuran, dioxane or the like to form a thin film, and any solvent may be used. In any organic thin film layer, an appropriate resin or additive may be used for improving film formability and preventing pinholes in the film. Usable resins include insulating resins such as polystyrene, polycarbonate, polyarylate, polyester, polyamide, polyurethane, polysulfone, polymethyl methacrylate, polymethyl acrylate, and cellulose, and copolymers thereof, poly-N-vinyl. Examples thereof include photoconductive resins such as carbazole and polysilane, and conductive resins such as polythiophene and polypyrrole. Examples of the additive include an antioxidant, an ultraviolet absorber, and a plasticizer.
[0027]
The organic EL device of the present invention can be used, for example, as a flat light emitter such as a flat panel display of a wall-mounted television, a light source such as a copying machine, a printer, a backlight of a liquid crystal display or instruments, a display board, a marker lamp, and the like.
[0028]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on synthesis examples and examples.
Synthesis Example 1 (Compound (E-1))
Under a stream of argon, 6.6 g (10 mmol) of 4,12-dibromo-2,10-diphenyldibenzo [a, j] perylene, 0.4 g of dichlorobis (triphenylphosphine) palladium in a 500 ml three-necked flask with a condenser tube ( 5 mol%), 1 ml (1 M, 1 mmol) of diisobutylaluminum hydride / toluene solution and 200 ml of THF were added. To this, 25 ml (1.0 M, THF) of phenylmagnesium bromide prepared by a conventional method was added dropwise at room temperature, and then the temperature was raised and the mixture was heated and stirred overnight. After completion of the reaction, the reaction solution was cooled with ice water and the precipitated crystals were collected by filtration and washed with methanol (50 ml) and acetone (50 ml) in this order to obtain 3.3 g of yellow crystals. This was identified as compound (E-1) by the measurement of NMR, IR and FD-MS (field desorption mass spectrum) (yield 51%).
[0029]
Synthesis Example 2 (Compound (E-2))
In a 300 ml three-necked flask with a condenser tube under an argon stream, 6.6 g (10 mmol) of 4,12-dibromo-2,10-diphenyldibenzo [a, j] perylene, 6.5 g (20 mmol) of diphenylamine, Benzylideneacetone) dipalladium 0.27 g (1.5 mol%), tri-o-toluylphosphine 0.18 g (3 mol%), t-butoxy sodium 2.9 g (30 mmol), and 100 ml of dry toluene were added. Heated and stirred overnight at ℃. After completion of the reaction, the precipitated crystals were collected by filtration and washed with 100 ml of methanol to obtain 3.4 g of a yellow powder. This was identified as Compound (E-2) by NMR, IR, and FD-MS measurements (yield 40%).
[0030]
Synthesis Example 3 (Compound (E-10))
Under a stream of argon, in a 500 ml three-necked flask with a condenser tube, 6.9 g (10 mmol) of 2,10-dibromo-5,13-diphenylterylene, 0.4 g (5 mol%) of dichlorobis (triphenylphosphine) palladium, diisobutyl 1 ml (1 M, 1 mmol) of an aluminum hydride / toluene solution and 200 ml of THF were added. To this, 25 ml (1.0 M, THF) of phenylmagnesium bromide prepared by a conventional method was added dropwise at room temperature, and then the temperature was raised and the mixture was heated and stirred overnight. After completion of the reaction, the reaction solution was cooled with ice water and the precipitated crystals were collected by filtration and washed with methanol (50 ml) and acetone (50 ml) in this order to obtain 4.3 g of a yellow powder. This was identified as compound (E-10) by NMR, IR, and FD-MS measurements (yield 63%).
[0031]
Synthesis Example 4 (Compound (E-11))
2,10-dibromo-5,13-diphenylterylene, 6.9 g (10 mmol), diphenylamine, 6.5 g (20 mmol), tris (dibenzylideneacetone) dipalladium in a 300 ml three-necked flask with a condenser tube under an argon stream After adding 0.27 g (1.5 mol%), tri-o-toluylphosphine 0.18 g (3 mol%), tert-butoxy sodium 2.9 g (30 mmol), and dry toluene 100 ml, overnight at 100 ° C. Heat stir. After completion of the reaction, the precipitated crystals were collected by filtration and washed with 100 ml of methanol to obtain 3.9 g of a yellow powder. This was identified as compound (E-11) by NMR, IR and FD-MS measurements (yield 45%).
[0032]
Synthesis Example 5 (Compound (E-13))
7.4 g (10 mmol) of (6,16-dibromo-2,11-diphenyl) tetrabenzo [de, hi, op, st] pentacene, dichlorobis (triphenylphosphine) in a 500 ml three-necked flask with a condenser tube under an argon stream ) Palladium 0.4 g (5 mol%), diisobutylaluminum hydride / toluene solution 1 ml (1 M, 1 mmol) and THF 200 ml were added. To this, 25 ml (1.0 M, THF) of phenylmagnesium bromide prepared by a conventional method was added dropwise at room temperature, and then the temperature was raised and the mixture was heated and stirred overnight. After completion of the reaction, the reaction solution was cooled with ice water and the precipitated crystals were collected by filtration and washed with 50 ml of methanol and 50 ml of acetone in this order to obtain 3.6 g of a yellow powder. This was identified as compound (E-13) by NMR, IR and FD-MS measurements (yield 50%).
[0033]
Synthesis Example 6 (Compound (E-14))
In a 300 ml three-necked flask equipped with a condenser tube under an argon stream, 7.4 g (10 mmol) of (6,16-dibromo-2,11-diphenyl) tetrabenzo [de, hi, op, st] pentacene, 6.5 g of diphenylamine ( 20 mmol), tris (dibenzylideneacetone) dipalladium 0.27 g (1.5 mol%), tri-o-toluylphosphine 0.18 g (3 mol%), t-butoxy sodium 2.9 g (30 mmol), dry toluene 100 ml Then, the mixture was heated and stirred at 100 ° C. overnight. After completion of the reaction, the precipitated crystals were collected by filtration and washed with 100 ml of methanol to obtain 3.8 g of a yellow powder. This was identified as Compound (E-14) by NMR, IR and FD-MS measurements (42% yield).
[0034]
Example 1
A glass substrate with an ITO transparent electrode having a thickness of 25 mm × 75 mm × 1.1 mm (manufactured by Geomatic Co., Ltd.) was subjected to ultrasonic cleaning in isopropyl alcohol for 5 minutes and then UV ozone cleaning for 30 minutes. A glass substrate with a transparent electrode line after washing is mounted on a substrate holder of a vacuum deposition apparatus, and N, N with a film thickness of 60 nm is first formed on the surface where the transparent electrode line is formed so as to cover the transparent electrode. A '-bis (N, N'-diphenyl-4-aminophenyl) -N, N'-diphenyl-4,4'-diamino-1,1'-biphenyl film (hereinafter referred to as TPD232 film) was formed. This TPD232 film functions as a hole injection layer. Next, a 4,4′-bis [N- (1-naphthyl) -N-phenylamino] biphenyl film (hereinafter referred to as an NPD film) having a thickness of 20 nm was formed on the TPD232 film. This NPD film functions as a hole transport layer. Further, the compound (E-2) was deposited on the NPD film to a film thickness of 40 nm. This compound (E-2) film functions as a light emitting layer. On this film, a 20 nm thick tris (8-quinolinol) aluminum film (hereinafter referred to as an Alq film) was formed. This Alq film functions as an electron injection layer. Thereafter, Cs (Cs source: manufactured by SAES Getter Co., Ltd.) and Alq were vapor-deposited to form an Alq: Cs film as an electron injection layer (cathode). Metal Al was vapor-deposited on this Alq: Cs film to form a metal cathode, thereby producing an organic EL device.
This device emitted red light with a direct current voltage of 5 V and an emission luminance of 150 cd / m 2 , a maximum emission luminance of 25000 cd / m 2 , and an emission efficiency of 2.0 cd / A. In addition, when the lifetime test was performed by driving at a constant current with an initial luminance of 500 cd / m 2 , the half-life was as long as 3000 hours.
[0035]
Example 2 and Reference Examples 1-5
In Example 1, an organic EL device was prepared in the same manner except that the compound shown in Table 1 was used in place of the compound (E-2) as the light emitting layer, and the light emission luminance, Luminous efficiency and half-life were measured, and luminescent color was observed. The results are shown in Table 1.
Example 3
In Example 1, not only the compound (E-2) but also the compound (E-2) and NPD were used as a light emitting layer in the same manner except that the weight ratio was 2:40, and an organic EL device was prepared. The light emission luminance, light emission efficiency, and half life were measured at the direct current voltage shown in FIG. The results are shown in Table 1.
[0036]
Comparative Example 1
In Example 1, the following compound (C-1) described in JP-A No. 2000-58261 is used instead of the compound (E-2) as the light emitting layer.
Embedded image
In the same manner except that was used, an organic EL device was produced, and the direct current voltage shown in Table 1 was used to measure the light emission luminance, light emission efficiency, and half life, and the light emission color was observed. The results are shown in Table 1.
[0037]
[Table 1]
[0038]
As shown in Table 1, the organic EL device using the novel hydrocarbon compound of the present invention can emit red light with a long lifetime and high luminous efficiency. In addition, the organic EL element having a light emitting layer mainly composed of the novel hydrocarbon compound of the present invention and a light emitting layer added with a slight amount of the novel hydrocarbon compound of the present invention has a long lifetime and high luminous efficiency. Red light emission is possible. This is because it has at least three specific substituents.
[0039]
【The invention's effect】
As described above in detail, the organic electroluminescence device using the novel hydrocarbon compound of the present invention has a long lifetime and can emit red light with high emission efficiency.
For this reason, the organic electroluminescence element of the present invention is useful as a light source such as a flat light emitter of a wall-mounted television or a backlight of a display.
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