JP4514867B2 - Thin film transistor, method for manufacturing the same, and semiconductor device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁表面を有する基板上にアクティブマトリクス型電界効果薄膜トランジスタ(以下、薄膜トランジスタをTFTという)で構成された回路を有する半導体装置、およびその作製方法に関する。本明細書のおける半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能する装置全般を指す。特に本発明は、同一基板上に画像表示領域と画像表示を行うための駆動回路を設ける、液晶表示装置に代表される電気光学装置およびこの電気光学装置を搭載する電子機器に好適に利用できる。上記半導体装置は、上記電気光学装置および上記電気光学装置を搭載する電子機器をその範疇に含んでいる。
【0002】
【従来の技術】
多結晶シリコン(ポリシリコン)、微結晶シリコン、単結晶シリコンに代表される結晶質シリコンの半導体層を有するTFT(以下、結晶質シリコンTFTと記す)は、アモルファスシリコンの半導体層を有するTFT(以下、アモルファスシリコンTFTと記す)よりも電界効果移動度が高く、高速動作が可能である。そのため、高速動作が必要な画像領域の駆動回路の作製にアモルファスシリコンTFTを用いるのは不適当だったが、結晶質シリコンTFTを用いると、画像表示領域と同一基板上に作製することが可能になった。
【0003】
結晶質膜を得るための技術として、特開平10−303430号公報記載の技術がある。同公報開示の技術は、結晶化を促進させる金属を導入することで、結晶成長を行い、Pに代表される元素をドープした領域に結晶化を促進させる金属を移動させ、ゲッタリングを行うものである。この技術は、非晶質膜の結晶化にあたっては、結晶化を促進させる金属の作用で結晶化温度を引き下げ、また結晶化に要する時間を低減させ、かつ結晶化終了後は、半導体装置の電気特性や信頼性に悪影響を及ぼさないように結晶化を促進させる金属を結晶質膜中から除去または悪影響を及ぼさない程度まで低減させるものである。この技術を用いることで低温の加熱処理で結晶化を促進させる金属をゲッタリングさせることができ、半導体装置作製にあたり低温プロセスの特徴を生かすことができる。
【0004】
更に前記の技術を発展させたものに、トランジスタのソース/ドレイン領域にPに代表される元素をドープし、ゲッタリングを行う方法がある。この方法では、ゲッタリングによって結晶化を促進させる金属を除去または減少させる領域はトランジスタのチャネルが形成される領域のみでよい為、ゲッタリングに要する熱処理の時間を短縮できる。またソース/ドレイン形成時にPに代表される元素をドープすることで、ゲッタリングの為の行程を削減できる。またpチャネル型のトランジスタに関してはソース/ドレイン領域にPに代表される元素ドープすることで、ゲッタリングが行われる。このとき活性層にドープするPに代表される元素の濃度を、P型を付与する不純物元素の濃度以下として、ソース/ドレインを形成する。これらは特開平10−242475号公報や特開平10−335672号公報に記載された技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
Pに代表される元素を用いて結晶化を促進させる金属をゲッタリングする場合一般に、結晶化を促進させる金属は、Pに代表される元素を添加した領域と結晶化を促進させる金属が除去もしくは低減される領域との界面付近に多く偏析していると考えられる。従ってソース/ドレイン領域にPに代表される元素をドープしてゲッタリングを行う方法においては、ちょうどトランジスタの接合領域近傍に結晶化を促進させる金属が偏析しやすくなる。結晶化を促進させる金属がトランジスタの空乏層領域に存在すると、不要な不純物準位を形成し、トランジスタの特性に悪影響を与えることが懸念される為、トランジスタの接合近傍には、できる限り余計な不純物元素は存在しない方が好ましい。トランジスタの接合近傍の不純物元素を除去もしくは低減することが、本発明が解決しようとする課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本願発明者は、ゲッタリングを行う為にPに代表される元素をドープしたソース/ドレインが形成される領域において、Pに代表される元素の濃度分布に勾配をつけることで、結晶化を促進させる金属を移動させることを考えた。すなわち、ソース/ドレインが形成される領域で、かつ、接合領域に近い部分のPに代表される元素の濃度に対して、ソース/ドレイン領域で、かつ接合領域から離れた部分のPに代表される元素の濃度を高くすることで、ソース/ドレイン近傍の結晶化を促進させる金属を、接合領域から離れたPが多く存在している領域へ移動できると考えた。
【0007】
しかし、そのためには、Pに代表される元素をドープしたソース/ドレインが形成される領域において、Pに代表される元素の濃度分布が勾配をもつときに、結晶化を促進させる金属が移動するか、しないのかを確かめる必要があった。図2はガラス基板上に成膜した非晶質珪素膜に結晶化を促進する金属Niを導入し550℃、8時間熱処理することで、結晶化を行い、更にゲッタリング効果のあるPを10kVの加速電圧でイオン注入し、ゲッタリングの為の熱処理を600℃12時間行ったサンプルのP濃度およびNi濃度を示すSIMS分析結果である。Pをイオン注入するとPは深さ方向におおよそガウス関数で記述される濃度分布をとる。従って、深さ方向に対して、Pの濃度勾配が形成された多結晶珪素膜中のNiの移動を調べることができた。またリファレンスのためのゲッタリング処理を行っていないサンプルの、膜中のNi濃度分布は、ほぼ均一で3×1018atoms/cm3であった。
【0008】
図2をみると、NiはP濃度が高い深さのところに多く存在し、ゲッタリング処理を行っていないサンプルとの比較から、NiがPの多い深さまで移動したことがわかる。Niはゲッタリングの為の熱処理によってPが高濃度の領域によりたくさん移動し、多結晶珪素膜中のNiプロファイルの形は、Pのプロファイルの形を追従したものとなっている。すなわちPがドープされているソース/ドレインが形成される領域においても、効果的にNiを除去もしくは低減できることがわかった。従ってPに代表される元素の濃度勾配を利用して、ソース/ドレインの接合領域近傍の、結晶化を促進する金属を効果的に除去または減少させることが可能である。今回のSIMS分析は深さ方向に関してNiの移動を調べたものであるが、Pに代表される元素が、半導体膜に平行に濃度勾配をもっている場合においては、Niは半導体膜に平行に移動していくことが結論できる。
【0009】
本願発明の構成を、図1を用いて説明する。基板103は、ガラス基板や石英基板である。基板103上にはチャネル形成領域107と、前記チャネル形成領域107の外側に第1の不純物領域101,111と、更にその外側に第2の不純物領域102,112が形成されている。前記第1の不純物領域101,111には一導電型の不純物元素を第1の濃度で導入し、前記第2の不純物領域102,112には前記導電型と同型の不純物元素を第2の濃度で導入する。前記チャネル形成領域は結晶化を促進する金属Niを用いて結晶化を行ったものとする。チャネル形成領域の上には、絶縁膜104が形成され、さらに前記絶縁膜104を介して、前記チャネル形成領域107と対向してゲート電極105が形成されている。前記第1の不純物領域101,111と前記第2の不純物領域102,112を合わせた領域が、ソース/ドレイン領域の全体、もしくは一部分となる。前記絶縁膜104はソース/ドレイン領域の上にも形成されていてもよい。またLDD領域やオフセット領域が形成されている場合には、前記チャネル形成領域と不純物領域との間に、LDD領域やオフセット領域を挟むようにして、前記第1の不純物領域101,111と前記第2の不純物領域102,112が形成されるものとする。
【0010】
本願発明の構成は前記第1の不純物領域101,111における第1の濃度よりも、前記第2の不純物領域102,112における第2の濃度の方が大きいことを特徴とする。本願発明は、具体的には前記第1の濃度が、1×1019atoms/cm3〜5×1021atoms/cm3であり、前記第2の濃度は、前記第1の濃度の1.2倍から1000倍であることを特徴とする。本願発明の構成は図1に示すようなチャネル形成領域の両側で構成されるものでもよいし、片側のみで構成されるものであってもよい。すなわち、たとえばドレイン領域の接合近傍の不純物をゲッタリングしたいときには、ドレイン側にのみ、前記第1の不純物領域と前記第2の不純物領域を形成してもよい。
【0011】
本願発明の別の構成は、前記第1の不純物領域101,111には一導電型の不純物元素を第1の濃度で導入し、前記第2の不純物領域には、前記第1の不純物領域に導入した不純物元素と同型の導電型を与える不純物元素を、前記第1の濃度で導入し、かつ前記一導電型と反対の伝導型の不純物元素を第2の濃度で導入するものである。この構成は、前記第2の濃度よりも、前記第1の濃度の方が大きいことを特徴とする。前記第2の不純物領域に導入された反対の伝導型の不純物元素は、ソース/ドレイン形成の為ではなく、ゲッタリングの為に導入されている。本願発明は具体的には、前記第2の濃度が、1×1019atoms/cm3〜1×1022atoms/cm3であることを特徴とする。例としては、P型のTFTにおいてはNiをゲッタリングする効果の大きいPを前記第2の不純物領域に導入すれば、Niを接合領域近傍から効果的にゲッタリングできる。別の例としては、N型のTFTにおいて、Feをゲッタリングする効果の大きいBを前記第2の不純物領域に導入すれば、Feを接合領域近傍から効果的にゲッタリングできる。
【0012】
本願発明のさらに別の構成を、図3を用いて説明する。基板303は、ガラス基板や石英基板である。基板303上にはチャネル形成領域307と、前記チャネル形成領域307の外側に第3の不純物領域301,311が形成されている。本願発明の別の構成は、前記第3の不純物領域は一導電型の不純物元素を含み、前記第3の不純物領域に含まれる前記不純物元素濃度が、前記チャネル領域から遠ざかるにつれて、第3の濃度から第4の濃度まで連続に増加することを特徴とする。前記チャネル形成領域は結晶化を促進する金属Niを用いて結晶化を行ったものとし、チャネル形成領域の上には、絶縁膜304が形成され、さらに前記絶縁膜304を介して、前記チャネル形成領域307と対向してゲート電極305が形成されている。前記絶縁膜304はソース/ドレイン領域の上にも形成されていてもよい。またチャネル形成領域と第3の不純物領域の間にLDD領域やオフセット領域が形成されていてもよい。
【0013】
本願発明の別の構成は、具体的には前記第3の濃度が、1×1019atoms/cm3〜5×1021atoms/cm3であり、前記第4の濃度は、前記第3の濃度の1.2倍から1000倍であることを特徴とする。本願発明の構成は図3に示すようなチャネル形成領域の両側で構成されるものでもよいし、片側のみで構成されるものであってもよい。すなわち、たとえばドレイン領域の接合近傍の不純物をゲッタリングしたいときには、ドレイン側にのみ、前記第3の不純物領域を形成してもよい。
【0014】
前記濃度に関して、厳密な説明をしておく。一般的に不純物の熱拡散やイオン打ち込みによって不純物を導入した場合、活性層中の不純物濃度は活性層中の深さによって濃度が異なり、不均一な濃度分布をもつ。ここでいう濃度とは活性層中の深さ方向の濃度分布を平均した値とする。
【0015】
以上の3つの構成は、結晶化を促進する金属Niを用いて、チャネル形成領域の結晶化を行い、接合近傍の、Niを除去または減少させる方法を説明したものであるが、この方法は、結晶化を促進させる他の金属のゲッタリングにおいても適用されるものであるし、また結晶化を促進する金属を使用しない、通常の多結晶膜、非晶質膜、単結晶珪素膜を活性層としたトランジスタにおける、深い準位を形成する不純物元素のゲッタリングにおいても適用されるものである。すなわち3d遷移金属等(FE,Co,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt,Cu,Au)を、トランジスターの接合領域近傍から除去もしくは減少することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本願発明は、半導体薄膜デバイスの素子形成技術に対して実施することが可能である。
【0017】
本願発明は、ソース/ドレイン領域に、一導電型を与える不純物元素を導入し、その濃度分布を形成することで実施できる。この濃度分布は連続的に変化するものであってもよいし、不連続に変化するものであってもよい。以下、この濃度分布の形成方法についての説明を行う。
【0018】
まずレジストマスクや酸化膜マスク等、もしくはゲートメタルマスクを利用して、ドーピング行程を複数回行う方法が考えられる。この方法は製造工程が増えるが、コンタクトホール形成後に、ソース/ドレイン領域に前記一導電型を与える不純物元素をドープすれば、製造工程を増やすことなく、接合近傍のゲッタリングが可能となる。
【0019】
その他の方法として、段差、もしくは傾斜をもつ酸化膜マスクをソース/ドレイン上に形成し、前記一導電型を与える不純物元素をイオン注入する方法がある。これは深さ方向における、注入イオンの濃度分布の違いを利用したものであり、ドープ行程が一度で済む。この方法は後に実施例で説明を行う。
【0020】
[実施の形態1]
【0021】
本発明の実施形態を、図4〜図8を用いて説明する。ここでは画素マトリクス回路とその周辺に設けられる制御回路のTFTを同時に作製する場合を例に、本発明を用いて、結晶化を促進する金属Niを接合近傍から除去する方法を行程順に説明する。但し、説明を簡単にするために、制御回路ではシフトレジスタ回路、バッファ回路などの基本回路であるCMOS回路と、サンプリング回路を形成するnチャネル型TFTとを図示することにする。
【0022】
図4(A)において、基板201として、低アルカリガラス基板や石英基板を用いることができる。本実施例では低アルカリガラス基板を用いるが、ガラスを用いる場合、ガラス歪み点よりも10〜20℃程度低い温度であらかじめ熱処理しておいても良い。その他にもシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを基板としても良い。耐熱性が許せばプラスチック基板を用いることも可能である。基板201の、TFTを形成する表面には、基板201からの不純物拡散を防止するため、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または酸化窒化シリコン膜などの下地膜202を、例えば、SiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜をプラズマCVD法で100nm、同様にSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を200nmの厚さに積層形成する。
【0023】
次に、非晶質構造を有する半導体膜203aを、プラズマCVD法やスパッタ法などの公知の方法により、20〜150nm、好ましくは30〜80nmの厚さに形成する。本実施例では、非晶質シリコン膜をプラズマCVD法により55nmの厚さに形成した。非晶質構造を有する半導体膜としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜があり、非晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。また、下地膜202と非晶質シリコン膜203aは、同じ製膜法で形成することが可能なため、両者を連続形成しても良い。こうすると下地膜の形成後、一旦大気雰囲気に晒さないことでその表面の汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特性ばらつきやしきい値電圧の変動を低減させることができる。(図2(A))
【0024】
そして、公知の結晶化技術を使用して、非晶質シリコン膜203aを結晶化し、結晶化シリコン膜203bを形成する。結晶化技術としては、例えばレーザー結晶化法や熱結晶化法(固相成長法)を適用すればよいが、ここでは、特開平7−130652号公報で開示された技術に従って、結晶化を促進する金属Niを用いる結晶化法で結晶質シリコン膜203bを形成する。結晶化の工程に先立って、非晶質シリコン膜の含有水素量にもよるが、400〜500℃で1時間程度の熱処理を行い、含有水素量を5atom%以下にしてから結晶化させることが望ましい。非晶質シリコン膜を結晶化させると原子の再配列が起こり緻密化するので、作製される結晶質シリコン膜の厚さは、結晶化前の、非晶質シリコン膜の厚さ(本実施例では55nm)よりも1〜15%程度減少する。(図2(B))
【0025】
そして、結晶質シリコン膜203bを島状に分割して、島状半導体層204〜207を形成する。その後、プラズマCVD法またはスパッタ法により50〜100nmの厚さの酸化シリコン膜によるマスク層208を形成する。(図4(C))
【0026】
その後レジストマスク209を設け、nチャネル型TFTを形成する島状半導体層205〜207の全面にしきい値電圧を制御する目的で、1×1016〜5×1017atoms/cm3程度の濃度で、p型半導体層を形成する不純物であるBを添加する。Bの添加はイオンドープ法で行っても良いし、非晶質珪素膜を製膜するときに同時に添加しておくこともできる。ここでのB添加は必ずしも必要でないが、Bを添加した半導体層210〜212はnチャネル型TFTのしきい値電圧を所定の範囲内に収めるために形成することが好ましい。(図4(D))
【0027】
駆動回路のnチャネル型TFTのLDD領域を形成するため、n型半導体層を形成する不純物元素を島状半導体層210,211に選択的に添加する。そのため、あらかじめレジストマスク213〜216を形成した。n型不純物元素としては、PやAsを用いればよい。ここではPを添加すべく、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法を適用するものとする。形成された不純物領域217〜219のP濃度は2×1016〜5×1019atoms/cm3の範囲とすればよい。本明細書中では、ここで形成された不純物領域217〜218に含まれるn型不純物元素の濃度を(n-)と表記する。また、不純物領域219は、画素マトリクス回路の保持要領を形成するための半導体層であり、この領域にも同じ濃度でPを添加する。(図4(E))
【0028】
次に、マスク層208をフッ酸などにより除去して、図4(E)で添加した不純物元素を活性化させる行程を行う。活性化は、窒素雰囲気中において、500〜600℃で1〜4時間の熱処理や、レーザー活性化の方法により行うことができる。また、両者を併用して行ってもよい。(図5(A))
【0029】
そして、ゲート絶縁膜220をプラズマCVD法またはスパッタ法を用いて10〜150nmの厚さでシリコンを含む絶縁膜で形成する。例えば、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜を形成する。ゲート絶縁膜には、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。(図5(A))
【0030】
次に、ゲート電極を形成するために第1の導電層を製膜する。この第1の導電層は単層で形成してもよいが、必要に応じて二層あるいは三層といった積層構造としても良い。本実施例では、導電性の窒化物金属膜からなる導電層(A)221と金属膜からなる導電層(B)222とを積層させる。導電層(B)222はタンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金か、前記元素を組み合わせた合金膜(代表的にはMo−W合金膜、Mo−Ta合金膜)で形成すれば良く、導電層(A)221は窒化タンタル(TaN)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)で形成する。また、導電層(A)221は代替材料として、タングステンシリサイド、チタンシリサイド、モリブデンシリサイドを適用しても良い。導電層(B)は低抵抗化を図るために含有する不純物濃度を低減させると良く、特に酸素濃度に関しては30ppm以下にすると良い。例えば、タングステン(W)は酸素濃度を30ppm以下とすることで20μΩcm以下の比抵抗値を実現することができる。
【0031】
導電層(A)221は10〜50nm(好ましくは20〜30nm)とし、導電層(B)222は200〜400nm(好ましくは250〜350nm)とすれば良い。スパッタ法による製膜では、スパッタ用のガスのArに適量のXeやKrを加えておくと、形成する膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。尚、図示しないが、導電層(A)221の下に2〜20nm程度の厚さでPをドープしたシリコン膜を形成しておくことは有効である。これにより、その上に形成される導電膜の密着性向上と酸化防止を図ると同時に、導電層(A)または導電層(B)が微量に含有するアルカリ金属元素がゲート絶縁膜120に拡散するのを防ぐことができる。(図5(B))
【0032】
次に、レジストマスク223〜227を形成し、導電層(A)221と導電層(B)222とを一括でエッチングしてゲート電極228〜231と容量配線232を形成する。ゲート電極228〜231と容量配線232は、導電層(A)と、導電層(B)とが一体として形成されている。この時、駆動回路に形成するゲート電極229、230は不純物領域217、218の一部と、ゲート絶縁膜220を介して重なるように形成する。(図5(C))
【0033】
そして、ゲート電極および容量配線をマスクとして、ゲート絶縁膜220をエッチングし、少なくともゲート電極の下にゲート絶縁膜233〜236を残存するようにして、島状半導体層の一部を露出させる。(このとき、容量配線の下にも絶縁膜237が形成される。)これは、後の工程でソース領域またはドレイン領域を形成するための不純物元素を添加する工程において、不純物元素を効率良く添加するために実施するものであり、この工程を省略して、ゲート絶縁膜を島状半導体層の全面に残存させておいても構わない。(図5(D))
【0034】
次いで、制御回路のpチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域を形成するために、p型を付与する不純物元素を添加する工程を行う。ここでは、ゲート電極228をマスクとして、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTが形成される領域はレジストマスク238で被覆しておく。そして、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法で不純物領域239を形成する。この領域のB濃度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにする。本明細書中では、ここで形成された不純物領域239に含まれるp型を付与する不純物元素の濃度を(p+)と表す。(図6(A))
【0035】
次に、nチャネル型TFTにおいて、ソース領域またはドレイン領域として機能する不純物領域の形成を行う。ゲート電極およびpチャネル型TFTとなる領域を覆う形でレジストマスク240〜242を形成し、n型を付与する不純物元素を添加して不純物領域243〜247を形成する。これは、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法で行い、この領域のP濃度を1×1020〜1×1021atoms/cm3とする。本明細書中では、ここで形成された不純物領域217〜218に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n+)と表す。(図6(B))
【0036】
不純物領域243〜247には、既に前工程で添加されたPまたはBが含まれているが、それに比して十分に高い濃度でPが添加されるので、前工程で添加されたPまたはボロンBの影響は考えなくても良い。また、不純物領域243に添加されたP濃度は図6(A)で添加されたB濃度の1/2〜1/3なのでp型の導電性が確保され、TFTの特性に何ら影響を与えることはない。ここでのPドープはソース/ドレインの形成と、チャネル形成領域に存在している、結晶化を促進する金属Niをゲッタリングする為に行う。不純物領域243ではBの濃度の方が大きいが、本願発明者によって、チャネル形成領域の結晶化を促進する金属Niをゲッタリングできることが明らかにされている。
【0037】
次に、レジストマスクを除去して、画素マトリクス回路のnチャネル型TFTのLDD領域を形成するためにn型を付与する不純物添加の工程を行う。ここで添加するPの濃度は1×1016〜5×1018atoms/cm3であり、図4(E)および図6(A)、(B)で添加する不純物元素の濃度よりも低濃度で添加することで、不純物領域249、250が形成される。本明細書中では、ここで形成された不純物領域に含まれるn型を付与する不純物元素の濃度を(n--)と表す。(図6(C))
【0038】
そして、第1の層間絶縁膜の一部となる保護絶縁膜251を形成する。保護絶縁膜251は窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜またはそれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。また、膜厚は100〜400nmとすれば良い。
【0039】
さらに保護絶縁膜251の上に500〜1500nmの厚さの層間絶縁膜252を形成する。前記保護絶縁膜251と層間絶縁膜252とでなる積層膜を第1の層間絶縁膜とする。その後、それぞれのTFTのソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。(図7)
【0040】
次に、コンタクトホール形成によって第1の層間絶縁膜が除去された、ソース領域またはドレイン領域にPを添加する。Pの添加はフォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法で行い、この領域のP濃度を4×1020〜1×1022atoms/cm3とする。Pのイオンドープは結晶化を促進する金属Niを、接合近傍から削減もしくは低減させるために行う。ゲッタリングを効率よく行う為には、コンタクトホールの位置は接合部に近いほどよく、コンタクトホールの面積も大きい方がよい。(図7)
【0041】
その後、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化するために450℃〜600℃の温度で熱処理工程を行う。この熱処理によって、チャネル形成領域の結晶化を促進する金属Niはソースまたはドレイン領域に移動し、更にP濃度の高い、コンタクトホールを通してPドープを行った領域に移動する。また接合領域のNiもコンタクトホールを通してPドープを行った領域に移動し、接合領域近傍のNiを削減もしくは低減することができる。この工程はファーネスアニール法、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)で行うことができる。
【0042】
さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、島状半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により活性層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
【0043】
活性化工程を終えたら、それぞれのTFTのソース領域またはドレイン領域に達するコンタクトホールに、ソース配線253〜256と、ドレイン配線257〜259を形成する。
【0044】
次に、パッシベーション膜260として、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を50〜500nm(代表的には100〜300nm)の厚さで形成する。この状態で水素化処理、あるいはプラズマ水素化を行っても良い。(図8(A))
【0045】
その後、有機樹脂からなる第2の層間絶縁膜261を1.0〜1.5μmの厚さに形成する。有機樹脂としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。そして、第2の層間絶縁膜261にドレイン配線259に達するコンタクトホールを形成し、画素電極262を形成する。画素電極262は、透過型液晶表示装置とする場合には透明導電膜を用いれば良く、反射型の液晶表示装置とする場合には金属膜を用いれば良い。(図8(B))
【0046】
こうして同一基板上に、制御回路と画素マトリクス回路とを有したアクティブマトリクス基板が完成できる。制御回路にはpチャネル型TFT285、第1のnチャネル型TFT286、第2のnチャネル型TFT287、画素マトリクス回路にはnチャネル型TFT288でなる画素TFTが形成できる。
【0047】
制御回路のpチャネル型TFT285には、チャネル形成領域263、ソース領域264、ドレイン領域265を有している。第1のnチャネル型TFT286には、チャネル形成領域266、Lov領域267、ソース領域268、ドレイン領域269を有している。第2のnチャネル型TFT287には、チャネル形成領域270、LDD領域271,272、ソース領域273、ドレイン領域274を有している。画素マトリクス回路のnチャネル型TFT288には、チャネル形成領域275、276、Loff領域277〜280を有している。 Loff領域はゲート電極に対してオフセット形成され、オフセット領域の長さは0.02〜0.2μmである。さらに、ゲート電極と同時に形成される容量配線232と、ゲート絶縁膜と同じ材料から成る絶縁膜と、nチャネル型TFT288のドレイン領域283に接続するn型を付与する不純物元素が添加された半導体層284とから保持容量289が形成されている。図8(B)では画素マトリクス回路のnチャネル型TFT287をダブルゲート構造としたが、シングルゲート構造でも良いし、複数のゲート電極を設けたマルチゲート構造としても差し支えない。
【0048】
以下、実施例1〜3までは、ソース/ドレインが形成される領域において、一導電型を与える不純物元素を、不均一な濃度分布に形成する方法についての説明のみ行う。またLDD等の形成に関しては、実施の形態1で、詳しく説明を行ったので、以下の実施例では省略する。
【0049】
【実施例】
[実施例1]
実施例1では、レジストマスクや酸化膜マスク等、もしくはゲートメタルマスクを利用して、ドーピング行程を複数回行う方法について説明を行う。
【0050】
図9(A)において、基板903は、ガラス基板や石英基板であり、下地膜908は、珪素(シリコン)を含む絶縁膜からなる。下地膜の上には島状半導体層が形成されている。この半導体層は、プラズマCVDを用いて非晶質珪素膜を成膜したものを、特開平7−130652号公報で開示された技術に従って、結晶化するものである。更に島状半導体層の上には公知の方法によって、ゲート絶縁膜901,904とゲート電極902,905が形成されている。
【0051】
次にnチャネル型TFTとなる領域を覆う形でレジストマスク922を形成し、p型を付与する不純物元素Bを添加して不純物領域909,910を形成する。この領域のB濃度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにする。(図9(A))
【0052】
次にpチャネル型TFTとなる領域を覆う形でレジストマスク919を形成し、n型を付与する不純物元素Pを添加して不純物領域912,913を形成する。この領域のP濃度を1×1020〜1×1021atoms/cm3とする(図9(B))
【0053】
次にゲート電極とソース/ドレインが形成されることとなる領域の一部分に、レジストマスク920,921を形成し、n型を付与する不純物元素Pを添加して不純物領域915〜918を形成する。この領域のP濃度を4×1020〜1×1022atoms/cm3とする(図9(C))
【0054】
後に熱活性化とゲッタリングを兼ねた熱処理を行うことにより、チャネル形成領域911および914に存在している不純物元素Niを、ソース/ドレイン領域に移動させることができ、更に接合近傍の不純物元素Niを、Pが最も多くドープされた不純物領域915〜918に移動させることができる。
【0055】
この方法ではPが多くドープする不純物領域915〜918を接合近傍まで近づけることができる。またこの方法に、更にコンタクトホールを利用したPドープを行い、濃度差を3段階にしたゲッタリングを行ってもよい。
【0056】
[実施例2]
実施例2では、ゲート酸化膜を島状半導体層に部分的に残すことで、ドープする不純物量を制御する方法の説明を行う。これはイオンドープを用いた不純物注入において深さ方向の濃度プロファイルを利用したものであり、一度のドーピング行程で不均一な濃度分布をもつソース/ドレイン領域を形成できる。
【0057】
図10(A)において、基板1003は、ガラス基板や石英基板であり、下地膜1008は、珪素(シリコン)を含む絶縁膜からなる。下地膜の上には島状半導体層が形成されている。この半導体層は、プラズマCVDを用いて非晶質珪素膜を成膜したものを、特開平7−130652号公報で開示された技術に従って、結晶化するものである。更に島状半導体層の上には公知の方法によって、ゲート絶縁膜1004が全面に形成され、その上に公知の方法によってエッチングされたゲート電極1002,1005が形成されている。ここでnチャネル型TFTのゲート電極全体を覆い、かつ島状半導体層の一部を残す形でレジストマスク1023を形成し、ゲート絶縁膜をエッチングする。(図10(A))
【0058】
次にnチャネル型TFTとなる領域を覆う形でレジストマスク1014を形成し、p型を付与する不純物元素Bを添加して不純物領域1011,1012を形成する。この領域のB濃度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにする。(図10(B))
【0059】
次にpチャネル型TFTのゲート電極全体を覆い、かつ島状半導体層の一部を残す形でレジストマスク1022を形成し、n型を付与する不純物元素Pを添加して不純物領域1015〜1020を形成する。この領域のP濃度を1×1019〜1×1022atoms/cm3とする(図10(C))
【0060】
従って、不純物領域1015、1016、1019、1020にはPが高濃度でドープされ、1017、1018には低濃度でドープされることになる。従って熱処理後には、チャネル形成領域1013、1021の不純物元素NiはPをドープした領域に移動し、接合近傍のNiも高濃度にPをドープした不純物領域1015、1016、1019、1020に移動する。従って接合近傍から効果的にNiを除去もしくは低減することができる。ここでの低濃度、高濃度というのは、2つの領域の濃度を比較して表現しているのであって、低濃度でドープした領域は通常のソース/ドレインにドープする不純物量と同程度とする。
【0061】
この方法に、更にコンタクトホールを利用したPドープを行い、ゲッタリングを行ってもよい。
【0062】
[実施例3]
実施例3では、ウエットエッチングを用いることで、ゲート絶縁膜に傾斜を形成し、ドープを行うことで、ドープする不純物量を制御する方法の説明を行う。この方法も実施例2と同様イオンドープを用いた不純物注入において深さ方向の濃度プロファイルを利用したものである。この例ではドープするPの濃度分布は連続的に変化することとなる。
【0063】
図11(A)において、基板1103は、ガラス基板や石英基板であり、下地膜1108は、珪素(シリコン)を含む絶縁膜からなる。下地膜の上には島状半導体層が形成されている。この半導体層は、プラズマCVDを用いて非晶質珪素膜を成膜したものを、特開平7−130652号公報で開示された技術に従って、結晶化するものである。更に島状半導体層の上には公知の方法によって、ゲート絶縁膜1104が全面に形成され、その上に公知の方法によってエッチングされたゲート電極1102,1105が形成されている。ここでnチャネル型TFTとpチャネル型TFTのゲート電極全体を覆い、かつ島状半導体層の全部または一部を残す形でレジストマスク1111,1112を形成し、ゲート絶縁膜をウエットエッチングする。(図11(A))
【0064】
次にnチャネル型TFTとなる領域を覆う形でレジストマスク1115を形成し、p型を付与する不純物元素Bを添加する。この領域のB濃度は3×1020〜3×1021atoms/cm3となるようにする。(図11(B))
【0065】
次にpチャネル型TFTのゲート電極全体を覆い、かつ島状半導体層の一部を残す形でレジストマスク1124を形成し、n型を付与する不純物元素Pを添加して不純物領域1116〜1119を形成する。この領域のPは、ゲート絶縁膜の傾斜による厚さを考慮して、ゲートから離れるに従いドープ量が増加するように、イオン注入を行えばよい。(図11(C))
【0066】
従って、不純物領域1116〜1119はゲート電極から遠ざかるほどP濃度が高くなっている。従って熱処理後には、チャネル形成領域1122、1123の不純物元素NiはPをドープした領域に移動し、接合近傍のNiも高濃度にPをドープした不純物領域のよりゲートから遠い部分に多く移動する。従って接合近傍から効果的にNiを除去もしくは低減することができる。ここでの低濃度、高濃度というのは、2つの領域の濃度を比較して表現しているのであって、低濃度でドープした領域は通常のソース/ドレインにドープする不純物量と同程度とする。
【0067】
[実施例4]
本実例では、アクティブマトリクス基板から、アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製する工程を説明する。図12に示すように、実施の形態1で作製できる図8(B)の状態のアクティブマトリクス基板に対し、配向膜601を形成する。通常液晶表示素子の配向膜にはポリイミド樹脂が多く用いられている。対向側の対向基板602には、遮光膜603、透明導電膜604および配向膜605を形成した。配向膜を形成した後、ラビング処理を施して液晶分子がある一定のプレチルト角を持って配向するようにする。そして、画素マトリクス回路と、CMOS回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とを、公知のセル組み工程によってシール材やスペーサ(共に図示せず)などを介して貼りあわせる。その後、両基板の間に液晶材料606を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにしてアクティブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0068】
次にこのアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成を、図13の斜視図および図14の上面図を用いて説明する。尚、図13と図14は、図4〜図8と図12の断面構造図と対応付けるため、共通の符号を用いている。また、図14で示す1’に沿った断面構造は、図8(B)に示す画素マトリクス回路の断面図に対応している。
【0069】
アクティブマトリクス基板は、ガラス基板201上に形成された、画素マトリクス回路701と、走査信号制御回路702と、画像信号制御回路703で構成される。画素マトリクス回路にはnチャネル型TFT288が設けられ、周辺に設けられるドライバー回路はCMOS回路を基本として構成されている。走査信号制御回路702と、画像信号制御回路703はそれぞれゲート配線231(ゲート電極に接続し、延在して形成される意味で同じ符号を用いて表す)とソース配線256で画素マトリクス回路のnチャネル型TFT288に接続している。また、FPC731が外部入出力端子734に接続される。
【0070】
図14は画素マトリクス回路701の一部分(ほぼ一画素分)を示す上面図である。ゲート配線231は、図示されていないゲート絶縁膜を介してその下の活性層と交差している。図示はしていないが、活性層には、ソース領域、ドレイン領域、n--領域でなるLoff領域が形成されている。また、290はソース配線256とソース領域281とのコンタクト部、292はドレイン配線259とドレイン領域283とのコンタクト部、292はドレイン配線259と画素電極262のコンタクト部である。保持容量289は、nチャネル型TFT288のドレイン領域から延在する半導体層284とゲート絶縁膜を介して容量配線232が重なる領域で形成される。
【0071】
なお、本実施例のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、以下の、実施例のいずれの構成とも自由に組み合わせてアクティブマトリクス型液晶表示装置を作製することができる。
【0072】
[実施例5]
本発明はアクティブマトリクス型EL表示装置に適用することが可能である。図15はアクティブマトリクス型EL表示装置の回路図である。画素マトリクス回路11の周辺にはX方向制御回路12、Y方向制御回路13が設けられている。画素マトリクス回路11の各画素は、スイッチ用TFT14、コンデンサ15、電流制御用TFT16、有機EL素子17を有し、スイッチ用TFT14にX方向信号線18a、Y方向信号線20aが接続され、電流制御用TFTには電源線19aが接続される。
【0073】
本発明のアクティブマトリクス型EL表示装置では、X方向制御回路12、Y方向制御回路13または電流制御用TFT17に用いられるTFTを図8(B)のpチャネル型TFT285、nチャネル型TFT286、またはnチャネル型TFT287を組み合わせて形成する。また、スイッチ用TFT14を図8(B)のnチャネル型TFT288で形成する。
【0074】
尚、本実施例のアクティブマトリクス型EL表示装置に対して、実施の形態1,実施例1〜実施例3のいずれの構成を組み合わせても良い。
【0075】
[実施例6]
本発明を実施して作製された画素マトリクス回路や制御回路を同一の基板上に一体形成したアクティブマトリクス基板は、さまざまな電気光学装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アクティブマトリクス型EL表示装置、アクティブマトリクス型EC表示装置)に用いることができる。即ち、これらの電気光学装置を表示部として組み込んだ電子機器全てに本発明を実施できる。
【0076】
そのような電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯電話または電子書籍など)が上げられる。それらの一例を図16に示す。
【0077】
図16(A)は携帯電話であり、本体9001、音声出力部9002、音声入力部9003、表示部9004、操作スイッチ9005、アンテナ9006から構成されている。本願発明はアクティブマトリクス基板を備えた表示部9004に適用することができる。
【0078】
図16(B)はビデオカメラであり、本体9101、表示部9102、音声入力部9103、操作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部9106から成っている。本願発明はアクティブマトリクス基板を備えた表示部9102に適用することができる。
【0079】
図16(C)はモバイルコンピュータであり、本体9201、カメラ部9202、受像部9203、操作スイッチ9204、表示部9205で構成されている。本願発明はアクティブマトリクス基板を備えた表示部9205に適用することができる。
【0080】
図16(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体9301、表示部9302、アーム部9303で構成される。本願発明は表示部9302に適用することができる。また、表示されていないが、その他の信号制御用回路に使用することもできる。
【0081】
図16(E)はリア型プロジェクターであり、本体9401、光源9402、表示装置9403、偏光ビームスプリッタ9404、リフレクター9405、9406、スクリーン9407で構成される。本発明は表示装置9403に適用することができる。
【0082】
図16(F)は携帯書籍であり、本体9501、表示部9502、9503、記憶媒体9504、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶されたデータや、アンテナで受信したデータを表示するものである。本発明は、表示部9502、9503は直視型の表示装置に適用することができる。
【0083】
また、ここでは図示しなかったが、本発明はその他にも、カーナビゲーションシステムやイメージセンサパーソナルコンピュータの表示部に適用することも可能である。このように、本願発明の適用範囲はきわめて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜5のどのような組み合わせから成る構成を用いても実現することができる。
【発明の効果】
本願発明を用いることで、トランジスターのチャネル形成領域とソースおよびドレイン領域の境界近傍における不純物を除去もしくは低減でき、半導体装置(ここでは具体的に電気光学装置)の動作性能や信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 課題を解決する手段を模式的に示す図。
【図2】 SIMS分析結果を示す図。
【図3】 課題を解決する手段を模式的に示す図。
【図4】 画素マトリクス回路、制御回路の作製工程を示す断面図。
【図5】 画素マトリクス回路、制御回路の作製工程を示す断面図。
【図6】 画素マトリクス回路、制御回路の作製工程を示す断面図。
【図7】 画素マトリクス回路、制御回路の作製工程を示す断面図。
【図8】 画素マトリクス回路、制御回路の作製工程を示す断面図。
【図9】 実施例1のTFT作成行程を示す図。
【図10】 実施例2のTFT作成行程を示す図。
【図11】 実施例3のTFT作成行程を示す図。
【図12】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断面構造図。
【図13】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の斜視図。
【図14】 画素マトリクス回路の上面図。
【図15】 アクティブマトリクス型EL表示装置の回路図。
【図16】 半導体装置の一例を示す図。
【符号の説明】
210〜212,284,301,311 半導体層
204〜207,210,211 島状半導体層
209,213〜216,223〜227,238,240〜242,919〜922 レジストマスク
1014,1022,1023,1111,1112,1115,1124 レジストマスク
105,305,228〜231,902,905,1002,1005,1102,1105 ゲート電極
104,304,220,233〜236,901,904,1004,1104 ゲート絶縁膜
107,263,266,270,275,276,911,914,1013,1021,1122,1123 チャネル形成領域
264,268,273 ソース領域
265,269,274,283 ドレイン領域
101,111 第1の不純物領域
102,112 第2の不純物領域
301,311 第3の不純物領域
203a 非晶質シリコン膜
203b 結晶化シリコン膜
208 マスク層
221 導電層(A)
222 導電層(B)
232 容量配線
237 絶縁膜
251 保護絶縁膜
252 層間絶縁膜
260 パッシベーション膜
261 第2の層間絶縁膜
262 画素電極
267 Lov領域
277〜280 Loff領域
603 遮光膜
604 透明導電膜
606 液晶材料
290,292 コンタクト部
232 容量配線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor device having a circuit including an active matrix field effect thin film transistor (hereinafter referred to as a thin film transistor) on a substrate having an insulating surface, and a manufacturing method thereof. A semiconductor device in this specification refers to all devices that function by utilizing semiconductor characteristics. In particular, the present invention can be suitably used for an electro-optical device typified by a liquid crystal display device and an electronic apparatus equipped with the electro-optical device, in which an image display region and a drive circuit for performing image display are provided on the same substrate. The semiconductor device includes in its category the electro-optical device and an electronic device in which the electro-optical device is mounted.
[0002]
[Prior art]
A TFT having a crystalline silicon semiconductor layer represented by polycrystalline silicon (polysilicon), microcrystalline silicon, and single crystalline silicon (hereinafter referred to as crystalline silicon TFT) is a TFT having an amorphous silicon semiconductor layer (hereinafter referred to as crystalline silicon TFT). The field effect mobility is higher than that of an amorphous silicon TFT, and high-speed operation is possible. For this reason, it was inappropriate to use an amorphous silicon TFT for manufacturing a drive circuit for an image area that requires high-speed operation. However, if a crystalline silicon TFT is used, it can be manufactured on the same substrate as the image display area. became.
[0003]
As a technique for obtaining a crystalline film, there is a technique described in JP-A-10-303430. The technology disclosed in this publication performs gettering by introducing a metal that promotes crystallization, causing crystal growth, and moving the metal that promotes crystallization to a region doped with an element typified by P. It is. In this technique, in crystallization of an amorphous film, the crystallization temperature is lowered by the action of a metal that promotes crystallization, and the time required for crystallization is reduced. The metal that promotes crystallization is removed from the crystalline film so as not to adversely affect the characteristics and reliability, or is reduced to such an extent that the metal is not adversely affected. By using this technique, a metal that promotes crystallization can be gettered by low-temperature heat treatment, and the characteristics of the low-temperature process can be utilized in manufacturing a semiconductor device.
[0004]
As a further development of the above-described technique, there is a method of performing gettering by doping an element typified by P into a source / drain region of a transistor. In this method, since the region for removing or reducing the metal that promotes crystallization by gettering is only the region where the channel of the transistor is formed, the heat treatment time required for gettering can be shortened. Moreover, the process for gettering can be reduced by doping an element typified by P when forming the source / drain. As for the p-channel transistor, gettering is performed by doping an element typified by P into the source / drain region. At this time, the source / drain is formed by setting the concentration of an element typified by P doped in the active layer to be equal to or lower than the concentration of the impurity element imparting P-type. These are techniques described in JP-A-10-242475 and JP-A-10-335672.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
When gettering a metal that promotes crystallization using an element typified by P In general, a metal that promotes crystallization is removed from a region to which an element typified by P is added and a metal that promotes crystallization. It is thought that many segregates near the interface with the region to be reduced. Therefore, in the method in which the source / drain region is doped with an element typified by P, the metal that promotes crystallization is easily segregated in the vicinity of the junction region of the transistor. If the metal that promotes crystallization is present in the depletion layer region of the transistor, there is a concern that unnecessary impurity levels may be formed and the transistor characteristics may be adversely affected. It is preferable that no impurity element exists. It is a problem to be solved by the present invention to remove or reduce the impurity element in the vicinity of the junction of the transistor.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the inventor of the present application has a gradient in the concentration distribution of an element typified by P in a region where a source / drain doped with an element typified by P is formed in order to perform gettering. We thought to move the metal that promotes crystallization by attaching. That is, it is represented by P in the source / drain region and away from the junction region with respect to the concentration of the element represented by P in the region where the source / drain is formed and near the junction region. We thought that the metal that promotes crystallization in the vicinity of the source / drain can be moved to a region where there is a lot of P away from the junction region by increasing the concentration of the element.
[0007]
However, for that purpose, in the region where the source / drain doped with the element represented by P is formed, the metal that promotes crystallization moves when the concentration distribution of the element represented by P has a gradient. It was necessary to check whether or not. Figure 2 shows the amorphous silicon film deposited on the glass substrate, introduced metal Ni that promotes crystallization, and heat-treated at 550 ° C for 8 hours to crystallize, and P with a gettering effect of 10 kV 3 is a SIMS analysis result showing the P concentration and Ni concentration of a sample that was ion-implanted at an acceleration voltage of and subjected to heat treatment for gettering at 600 ° C. for 12 hours. When P is ion-implanted, P takes a concentration distribution described by a Gaussian function in the depth direction. Therefore, it was possible to investigate the movement of Ni in the polycrystalline silicon film in which the P concentration gradient was formed in the depth direction. In addition, the Ni concentration distribution in the film of the sample not subjected to gettering treatment for reference is almost uniform and 3 × 10 18 atoms / cm Three Met.
[0008]
As can be seen from FIG. 2, Ni is present at a high depth in the P concentration, and comparison with a sample not subjected to gettering treatment shows that Ni has moved to a depth at which P is high. Ni moves a lot in the region where P is highly concentrated by heat treatment for gettering, and the shape of the Ni profile in the polycrystalline silicon film follows the shape of the P profile. That is, it was found that Ni can be removed or reduced effectively even in the region where the source / drain doped with P is formed. Therefore, it is possible to effectively remove or reduce the metal that promotes crystallization in the vicinity of the source / drain junction region by using the concentration gradient of an element typified by P. In this SIMS analysis, we investigated the movement of Ni in the depth direction. When an element represented by P has a concentration gradient parallel to the semiconductor film, Ni moves in parallel to the semiconductor film. We can conclude that
[0009]
The configuration of the present invention will be described with reference to FIG. The
[0010]
The configuration of the present invention is characterized in that the second concentration in the second impurity regions 102 and 112 is higher than the first concentration in the first impurity regions 101 and 111. In the present invention, specifically, the first concentration is 1 × 10 5. 19 atoms / cm Three ~ 5 × 10 twenty one atoms / cm Three And the second density is 1.2 to 1000 times the first density. The configuration of the present invention may be configured on both sides of the channel formation region as shown in FIG. 1, or may be configured on only one side. That is, for example, when it is desired to getter impurities near the junction of the drain region, the first impurity region and the second impurity region may be formed only on the drain side.
[0011]
In another configuration of the present invention, an impurity element of one conductivity type is introduced into the first impurity regions 101 and 111 at a first concentration, and the second impurity region is introduced into the first impurity region. An impurity element giving the same conductivity type as the impurity element is introduced at the first concentration, and an impurity element having a conductivity type opposite to the one conductivity type is introduced at a second concentration. This configuration is characterized in that the first concentration is larger than the second concentration. The opposite conductivity type impurity element introduced into the second impurity region is introduced not for source / drain formation but for gettering. In the present invention, specifically, the second concentration is 1 × 10 19 atoms / cm Three ~ 1 × 10 twenty two atoms / cm Three It is characterized by being. For example, in a P-type TFT, if P, which has a large effect of gettering Ni, is introduced into the second impurity region, Ni can be effectively gettered from the vicinity of the junction region. As another example, in an N-type TFT, if B, which has a large effect of gettering Fe, is introduced into the second impurity region, Fe can be effectively gettered from the vicinity of the junction region.
[0012]
Still another configuration of the present invention will be described with reference to FIG. The
[0013]
In another configuration of the present invention, specifically, the third concentration is 1 × 10 19 atoms / cm Three ~ 5 × 10 twenty one atoms / cm Three The fourth density is 1.2 to 1000 times the third density. The configuration of the present invention may be configured on both sides of the channel formation region as shown in FIG. 3, or may be configured on only one side. That is, for example, when it is desired to getter impurities near the junction of the drain region, the third impurity region may be formed only on the drain side.
[0014]
A strict explanation will be given regarding the concentration. In general, when impurities are introduced by thermal diffusion or ion implantation of impurities, the concentration of impurities in the active layer varies depending on the depth in the active layer and has a non-uniform concentration distribution. Here, the concentration is a value obtained by averaging the concentration distribution in the depth direction in the active layer.
[0015]
The above three configurations describe a method for removing or reducing Ni in the vicinity of the junction by crystallization of the channel formation region using metal Ni that promotes crystallization. It can also be applied to gettering of other metals that promote crystallization, and does not use a metal that promotes crystallization. The present invention is also applied to gettering of an impurity element forming a deep level in the transistor described above. That is, 3d transition metals (FE, Co, Ru, Rh, Pd, Os, Ir, Pt, Cu, Au) can be removed or reduced from the vicinity of the junction region of the transistor.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention can be implemented with respect to an element forming technique of a semiconductor thin film device.
[0017]
The present invention can be implemented by introducing an impurity element imparting one conductivity type into the source / drain region and forming its concentration distribution. This concentration distribution may change continuously or discontinuously. Hereinafter, a method for forming the concentration distribution will be described.
[0018]
First, a method of performing a doping process a plurality of times using a resist mask, an oxide film mask, or the like, or a gate metal mask can be considered. This method increases the number of manufacturing steps, but if the impurity element imparting the one conductivity type is doped in the source / drain region after forming the contact holes, gettering in the vicinity of the junction can be performed without increasing the number of manufacturing steps.
[0019]
As another method, there is a method in which an oxide film mask having a step or inclination is formed on the source / drain, and an impurity element giving the one conductivity type is ion-implanted. This utilizes the difference in concentration distribution of implanted ions in the depth direction, and only one doping step is required. This method will be described later in Examples.
[0020]
[Embodiment 1]
[0021]
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. Here, a method for removing the metal Ni that promotes crystallization from the vicinity of the junction using the present invention will be described in the order of steps, taking as an example the case where a pixel matrix circuit and a TFT of a control circuit provided around the pixel matrix circuit are manufactured simultaneously. However, in order to simplify the description, a CMOS circuit that is a basic circuit such as a shift register circuit and a buffer circuit is shown in the control circuit, and an n-channel TFT that forms a sampling circuit.
[0022]
In FIG. 4A, a low alkali glass substrate or a quartz substrate can be used as the
[0023]
Next, the
[0024]
Then, using a known crystallization technique, the
[0025]
Then, the
[0026]
Thereafter, a resist
[0027]
In order to form the LDD region of the n-channel TFT of the driver circuit, an impurity element that forms the n-type semiconductor layer is selectively added to the island-like semiconductor layers 210 and 211. Therefore, resist
[0028]
Next, the
[0029]
Then, the
[0030]
Next, a first conductive layer is formed to form a gate electrode. The first conductive layer may be formed as a single layer, but may have a laminated structure of two layers or three layers as necessary. In this embodiment, a conductive layer (A) 221 made of a conductive nitride metal film and a conductive layer (B) 222 made of a metal film are stacked. The conductive layer (B) 222 is an element selected from tantalum (Ta), titanium (Ti), molybdenum (Mo), and tungsten (W), an alloy containing the element as a main component, or an alloy film in which the elements are combined. (Typically, the conductive layer (A) 221 may be formed of tantalum nitride (TaN), tungsten nitride (WN), titanium nitride (TiN), molybdenum nitride. (MoN). Alternatively, tungsten silicide, titanium silicide, or molybdenum silicide may be applied to the conductive layer (A) 221 as an alternative material. In the conductive layer (B), it is preferable to reduce the concentration of impurities contained in order to reduce the resistance, and in particular, the oxygen concentration is preferably set to 30 ppm or less. For example, tungsten (W) can realize a specific resistance value of 20 μΩcm or less by setting the oxygen concentration to 30 ppm or less.
[0031]
The conductive layer (A) 221 may be 10 to 50 nm (preferably 20 to 30 nm), and the conductive layer (B) 222 may be 200 to 400 nm (preferably 250 to 350 nm). In film formation by the sputtering method, if an appropriate amount of Xe or Kr is added to the sputtering gas Ar, the internal stress of the film to be formed can be relaxed and peeling of the film can be prevented. Although not shown, it is effective to form a silicon film doped with P under the conductive layer (A) 221 with a thickness of about 2 to 20 nm. This improves adhesion and prevents oxidation of the conductive film formed thereon, and at the same time, an alkali metal element contained in a trace amount in the conductive layer (A) or the conductive layer (B) diffuses into the gate insulating film 120. Can be prevented. (Fig. 5 (B))
[0032]
Next, resist
[0033]
Then, using the gate electrode and the capacitor wiring as a mask, the
[0034]
Next, in order to form a source region and a drain region of the p-channel TFT of the control circuit, a step of adding an impurity element imparting p-type is performed. Here, the impurity region is formed in a self-aligning manner using the
[0035]
Next, in the n-channel TFT, an impurity region functioning as a source region or a drain region is formed. Resist
[0036]
The
[0037]
Next, the resist mask is removed, and an impurity addition step for imparting n-type is performed in order to form an LDD region of the n-channel TFT of the pixel matrix circuit. The concentration of P added here is 1 × 10 16 ~ 5 × 10 18 atoms / cm Three The
[0038]
Then, a protective
[0039]
Further, an
[0040]
Next, P is added to the source region or the drain region from which the first interlayer insulating film has been removed by forming the contact hole. Add P to phosphine (PH Three ) And the P concentration in this region is 4 × 10 20 ~ 1 × 10 twenty two atoms / cm Three And The ion doping of P is performed to reduce or reduce the metal Ni that promotes crystallization from the vicinity of the junction. In order to efficiently perform gettering, it is better that the position of the contact hole is closer to the junction and the area of the contact hole is larger. (Figure 7)
[0041]
Thereafter, a heat treatment process is performed at a temperature of 450 ° C. to 600 ° C. to activate the impurity element imparting n-type or p-type added at each concentration. By this heat treatment, the metal Ni that promotes crystallization of the channel formation region moves to the source or drain region, and further moves to the P-doped region through the contact hole having a high P concentration. Also, Ni in the junction region moves to the P-doped region through the contact hole, and Ni in the vicinity of the junction region can be reduced or reduced. This step can be performed by a furnace annealing method, a laser annealing method, or a rapid thermal annealing method (RTA method).
[0042]
Further, a heat treatment is performed at 300 to 450 ° C. for 1 to 12 hours in an atmosphere containing 3 to 100% hydrogen to perform a step of hydrogenating the island-shaped semiconductor layer. This step is a step of terminating dangling bonds in the active layer with thermally excited hydrogen. As another means of hydrogenation, plasma hydrogenation (using hydrogen excited by plasma) may be performed.
[0043]
When the activation process is completed, source wirings 253 to 256 and
[0044]
Next, a silicon nitride film, a silicon oxide film, or a silicon nitride oxide film is formed as the
[0045]
Thereafter, a second
[0046]
Thus, an active matrix substrate having a control circuit and a pixel matrix circuit can be completed on the same substrate. A p-
[0047]
The p-
[0048]
Hereinafter, in Examples 1 to 3, only a method of forming an impurity element imparting one conductivity type in a non-uniform concentration distribution in a region where the source / drain is formed will be described. Since formation of LDD and the like has been described in detail in Embodiment 1, it is omitted in the following examples.
[0049]
【Example】
[Example 1]
In Example 1, a method of performing a doping process a plurality of times using a resist mask, an oxide film mask, or the like, or a gate metal mask will be described.
[0050]
In FIG. 9A, a
[0051]
Next, a resist
[0052]
Next, a resist
[0053]
Next, resist
[0054]
By performing a heat treatment that combines thermal activation and gettering later, the impurity element Ni present in the
[0055]
In this method, the
[0056]
[Example 2]
In Example 2, a method for controlling the amount of impurities to be doped by leaving the gate oxide film partially in the island-like semiconductor layer will be described. This uses a concentration profile in the depth direction in impurity implantation using ion doping, and a source / drain region having a non-uniform concentration distribution can be formed by a single doping process.
[0057]
In FIG. 10A, a
[0058]
Next, a resist
[0059]
Next, a resist
[0060]
Therefore, the
[0061]
In this method, P-doping using a contact hole may be further performed to perform gettering.
[0062]
[Example 3]
In Example 3, a method of controlling the amount of impurities to be doped by forming a slope in the gate insulating film by using wet etching and performing doping will be described. This method also uses a concentration profile in the depth direction in impurity implantation using ion doping as in the second embodiment. In this example, the concentration distribution of P to be doped changes continuously.
[0063]
In FIG. 11A, a
[0064]
Next, a resist
[0065]
Next, a resist mask 1124 is formed so as to cover the entire gate electrode of the p-channel TFT and leave a part of the island-like semiconductor layer, and an impurity element P imparting n-type is added to form
[0066]
Accordingly, the
[0067]
[Example 4]
In this example, a process of manufacturing an active matrix liquid crystal display device from an active matrix substrate will be described. As shown in FIG. 12, an
[0068]
Next, the configuration of the active matrix liquid crystal display device will be described with reference to the perspective view of FIG. 13 and the top view of FIG. 13 and 14 use the same reference numerals in order to correspond to the cross-sectional structure diagrams of FIGS. 4 to 8 and FIG. Further, the cross-sectional structure along 1 'shown in FIG. 14 corresponds to the cross-sectional view of the pixel matrix circuit shown in FIG. 8B.
[0069]
The active matrix substrate includes a
[0070]
FIG. 14 is a top view showing a part (substantially one pixel) of the
[0071]
Note that the active matrix liquid crystal display device of this embodiment can be freely combined with any of the configurations of the following embodiments to manufacture an active matrix liquid crystal display device.
[0072]
[Example 5]
The present invention can be applied to an active matrix EL display device. FIG. 15 is a circuit diagram of an active matrix EL display device. An X direction control circuit 12 and a Y direction control circuit 13 are provided around the pixel matrix circuit 11. Each pixel of the pixel matrix circuit 11 includes a switching
[0073]
In the active matrix EL display device of the present invention, TFTs used for the X direction control circuit 12, the Y direction control circuit 13, or the
[0074]
It should be noted that any of the configurations of Embodiment Mode 1, Embodiments 1 to 3 may be combined with the active matrix EL display device of this embodiment.
[0075]
[Example 6]
An active matrix substrate in which a pixel matrix circuit and a control circuit manufactured according to the present invention are integrally formed on the same substrate is used in various electro-optical devices (active matrix liquid crystal display devices, active matrix EL display devices, active matrix substrates). Matrix type EC display device). That is, the present invention can be implemented in all electronic devices in which these electro-optical devices are incorporated as display units.
[0076]
Examples of such electronic devices include a video camera, a digital camera, a projector (rear type or front type), a head mounted display (goggles type display), a car navigation system, a personal computer, a mobile phone, or an electronic book. Examples of these are shown in FIG.
[0077]
FIG. 16A illustrates a mobile phone, which includes a main body 9001, an
[0078]
FIG. 16B illustrates a video camera which includes a main body 9101, a display portion 9102, an
[0079]
FIG. 16C illustrates a mobile computer, which includes a main body 9201, a
[0080]
FIG. 16D illustrates a goggle type display which includes a main body 9301, a
[0081]
FIG. 16E shows a rear projector, which includes a main body 9401, a
[0082]
FIG. 16F illustrates a portable book which includes a main body 9501,
[0083]
Although not shown here, the present invention can also be applied to a display unit of a car navigation system or an image sensor personal computer. Thus, the applicable range of the present invention is extremely wide and can be applied to electronic devices in all fields. Also, the electronic apparatus of the present embodiment can be realized by using a configuration composed of any combination of the first to fifth embodiments.
【The invention's effect】
By using the present invention, impurities in the vicinity of the boundary between the channel formation region of the transistor and the source and drain regions can be removed or reduced, and the operating performance and reliability of the semiconductor device (here, specifically, the electro-optical device) are greatly improved. Can be made.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing means for solving a problem.
FIG. 2 is a diagram showing SIMS analysis results.
FIG. 3 is a diagram schematically showing a means for solving the problem.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a pixel matrix circuit and a control circuit.
FIG. 5 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a pixel matrix circuit and a control circuit.
FIG. 6 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a pixel matrix circuit and a control circuit.
FIG. 7 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a pixel matrix circuit and a control circuit.
FIG. 8 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a pixel matrix circuit and a control circuit.
FIG. 9 is a diagram illustrating a TFT creation process according to the first embodiment.
10 is a diagram showing a TFT creation process of Example 2. FIG.
FIG. 11 is a diagram illustrating a TFT creation process according to the third embodiment.
FIG. 12 is a cross-sectional structure diagram of an active matrix liquid crystal display device.
FIG. 13 is a perspective view of an active matrix liquid crystal display device.
FIG. 14 is a top view of a pixel matrix circuit.
FIG. 15 is a circuit diagram of an active matrix EL display device.
FIG 16 illustrates an example of a semiconductor device.
[Explanation of symbols]
210 ~ 212,284,301,311 Semiconductor layer
204-207,210,211 Island-like semiconductor layer
209,213-216,223-227,238,240-242,919-922 resist mask
1014,1022,1023,1111,1112,1115,1124 Resist mask
105,305,228 ~ 231,902,905,1002,1005,1102,1105 Gate electrode
104,304,220,233 to 236,901,904,1004,1104 Gate insulation film
107,263,266,270,275,276,911,914,1013,1021,1122,1123 Channel formation region
264,268,273 Source area
265,269,274,283 drain region
101,111 first impurity region
102,112 second impurity region
301,311 Third impurity region
203a Amorphous silicon film
203b Crystallized silicon film
208 Mask layer
221 Conductive layer (A)
222 Conductive layer (B)
232 capacity wiring
237 Insulating film
251 Protective insulating film
252 Interlayer insulation film
260 Passivation membrane
261 Second interlayer insulating film
262 Pixel electrode
267 Lov region
277-280 Loff area
603 Shading film
604 transparent conductive film
606 LCD material
290,292 Contact section
232 capacity wiring
Claims (7)
結晶化を促進する金属を用いて前記非晶質構造を有する半導体膜を結晶化し、
結晶化した半導体膜より島状半導体層を形成し、
前記島状半導体層上に絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜上にゲート電極を形成した後、ウエットエッチングにより前記絶縁膜に傾斜を設け、
傾斜が設けられた前記絶縁膜を介して前記島状半導体層に不純物元素を添加し、
熱処理を行うことで、前記結晶化を促進する金属を前記島状半導体層に不純物元素が添加された領域に移動させることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。Forming a semiconductor film having an amorphous structure on the insulating surface;
Crystallizing the semiconductor film having the amorphous structure using a metal that promotes crystallization,
An island-shaped semiconductor layer is formed from the crystallized semiconductor film,
Forming an insulating film on the island-like semiconductor layer;
After forming the gate electrode on the insulating film, the insulating film is inclined by wet etching,
An impurity element is added to the island-like semiconductor layer through the insulating film provided with an inclination ,
A method for manufacturing a thin film transistor, characterized in that heat treatment is performed to move the metal that promotes crystallization to a region where an impurity element is added to the island-shaped semiconductor layer .
結晶化を促進する金属を用いて前記非晶質構造を有する半導体膜を結晶化し、
結晶化した半導体膜より島状半導体層を形成し、
前記島状半導体層上に絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜上にゲート電極を形成した後、ウエットエッチングにより前記絶縁膜に傾斜を設け、
傾斜が設けられた前記絶縁膜を介して不純物元素を前記島状半導体層に添加し、
当該絶縁膜及び前記ゲート電極上に層間絶縁膜を設け、
前記層間絶縁膜には前記不純物元素が添加された島状半導体層に達するコンタクトホールを形成した後、前記不純物元素と同一の不純物元素を添加し、
熱処理を行うことで、前記結晶化を促進する金属を前記島状半導体層に不純物元素が添加された領域に移動させ、
当該コンタクトホールを介して前記島状半導体層と電気的に接続される配線を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。Forming a semiconductor film having an amorphous structure on the insulating surface;
Crystallizing the semiconductor film having the amorphous structure using a metal that promotes crystallization,
An island-shaped semiconductor layer is formed from the crystallized semiconductor film,
Forming an insulating film on the island-like semiconductor layer;
After forming the gate electrode on the insulating film, the insulating film is inclined by wet etching,
An impurity element is added to the island-shaped semiconductor layer through the insulating film provided with an inclination,
An interlayer insulating film is provided on the insulating film and the gate electrode,
After forming a contact hole reaching the island-like semiconductor layer to which the impurity element is added in the interlayer insulating film, the same impurity element as the impurity element is added,
By performing a heat treatment, the metal that promotes crystallization is moved to a region where an impurity element is added to the island-shaped semiconductor layer,
A method for manufacturing a thin film transistor, wherein a wiring electrically connected to the island-shaped semiconductor layer through the contact hole is formed.
結晶化を促進する金属を用いて前記非晶質構造を有する半導体膜を結晶化し、
結晶化した半導体膜より島状半導体層を形成し、
前記島状半導体層上に絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜上にゲート電極を形成した後、ウエットエッチングにより前記絶縁膜に傾斜を設け、
傾斜が設けられた前記絶縁膜を介して不純物元素を前記島状半導体層に添加し、前記ゲート電極から離れるに従い不純物元素を増加させた後、当該絶縁膜及び前記ゲート電極上に層間絶縁膜を設け、
前記層間絶縁膜には前記不純物元素が添加された島状半導体層に達するコンタクトホールを形成した後、前記不純物元素と同一の不純物元素を添加し、
熱処理を行うことで、前記結晶化を促進する金属を前記島状半導体層に不純物元素が添加された領域に移動させ、
当該コンタクトホールを介して当該島状半導体層と電気的に接続される配線を形成することを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。Forming a semiconductor film having an amorphous structure on the insulating surface;
Crystallizing the semiconductor film having the amorphous structure using a metal that promotes crystallization,
An island-shaped semiconductor layer is formed from the crystallized semiconductor film,
Forming an insulating film on the island-like semiconductor layer;
After forming the gate electrode on the insulating film, the insulating film is inclined by wet etching,
An impurity element is added to the island-like semiconductor layer through the insulating film provided with an inclination, and the impurity element is increased as the distance from the gate electrode increases, and then an interlayer insulating film is formed on the insulating film and the gate electrode. Provided,
After forming a contact hole reaching the island-like semiconductor layer to which the impurity element is added in the interlayer insulating film, the same impurity element as the impurity element is added,
By performing a heat treatment, the metal that promotes crystallization is moved to a region where an impurity element is added to the island-shaped semiconductor layer,
A method for manufacturing a thin film transistor, wherein a wiring electrically connected to the island-shaped semiconductor layer through the contact hole is formed.
結晶化を促進する金属を用いて前記非晶質構造を有する半導体膜を結晶化し、
結晶化した半導体膜より島状半導体層を形成し、
前記島状半導体層上に絶縁膜を形成し、
前記絶縁膜上にゲート電極を形成した後、ウエットエッチングにより前記絶縁膜に傾斜を設け、
傾斜が設けられた前記絶縁膜を介して不純物元素を前記島状半導体層に添加し、前記ゲート電極から離れるに従い不純物元素を増加させた後、当該絶縁膜及び前記ゲート電極上に層間絶縁膜を設け、
前記層間絶縁膜には前記不純物元素が添加された島状半導体層に達するコンタクトホールを形成した後、前記不純物元素と同一の不純物元素を添加し、
熱処理を行うことで、前記結晶化を促進する金属を前記島状半導体層に不純物元素が添加された領域に移動させ、
当該コンタクトホールを介して当該島状半導体層と電気的に接続される配線を形成し、
当該島状半導体層と前記配線との接合箇所には、4×1020atoms/cm3〜1×1022atoms/cm3の当該不純物元素が添加されていることを特徴とする薄膜トランジスタの作製方法。Forming a semiconductor film having an amorphous structure on the insulating surface;
Crystallizing the semiconductor film having the amorphous structure using a metal that promotes crystallization,
An island-shaped semiconductor layer is formed from the crystallized semiconductor film,
Forming an insulating film on the island-like semiconductor layer;
After forming the gate electrode on the insulating film, the insulating film is inclined by wet etching,
An impurity element is added to the island-like semiconductor layer through the insulating film provided with an inclination, and the impurity element is increased as the distance from the gate electrode increases, and then an interlayer insulating film is formed on the insulating film and the gate electrode. Provided,
After forming a contact hole reaching the island-like semiconductor layer to which the impurity element is added in the interlayer insulating film, the same impurity element as the impurity element is added,
By performing a heat treatment, the metal that promotes crystallization is moved to a region where an impurity element is added to the island-shaped semiconductor layer,
Forming a wiring electrically connected to the island-like semiconductor layer through the contact hole;
A method for manufacturing a thin film transistor, characterized in that the impurity element of 4 × 10 20 atoms / cm 3 to 1 × 10 22 atoms / cm 3 is added to a junction between the island-shaped semiconductor layer and the wiring. .
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