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JP4514302B2 - Golf ball - Google Patents

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JP4514302B2
JP4514302B2 JP2000304495A JP2000304495A JP4514302B2 JP 4514302 B2 JP4514302 B2 JP 4514302B2 JP 2000304495 A JP2000304495 A JP 2000304495A JP 2000304495 A JP2000304495 A JP 2000304495A JP 4514302 B2 JP4514302 B2 JP 4514302B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反発性能および耐カット性を維持しながら、良好なスピン特性、すなわちアイアンクラブで打撃した際、スピン量がコントロールしやすいゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液体センターに糸巻き層を形成し、これにバラタカバーを被覆したゴルフボールは打球感、コントロール性に優れていることから上級ゴルファーおよびプロゴルファーに広く使用されていた。しかし係るゴルフボールの構造は製造工程が複雑であることや、耐カット性に劣ることから、最近ではバラタカバーに代わる種々の軟質カバー材が提案されている。
【0003】
たとえば、特開平10−179802号公報にはカバーの基材樹脂に、アイオノマー樹脂と、エポキシ基を含有するポリブタジエンブロックを有するスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体またはエポキシ基を含有するポリイソプレンブロックを有するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体との2成分の加熱混合物を使用しており、そのカバー組成物の曲げ剛性率が50〜300MPaで、かつショアD硬度は40〜60であることを特徴とするゴルフボールが提案されている。かかる技術は打球感、スピン性能、飛行性能の改善を意図したものであるが耐カット性は改善の余地がある。
【0004】
また特開平9−173504号公報には油状物質を含有する固形ゴムセンターと軟質カバー材を用いることにより、打球感を改善するとともにショートアイアンでのスピン量を増大させることが開示されている。しかしながら固形ゴムセンターの外側に耐油性ゴムや硬度の高いアイオノマー樹脂を用いているため、反発性能および打球感になお改善の余地がある。
【0005】
また、特開平10−137365号公報にはカバー材に熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを主材とし繊維状ホウ酸アルミニウムウイスカーを配合し、反発性、耐久性および耐カット性の改善を意図した技術が提案されている。しかしかかる技術は、上記繊維状ホウ酸アルミニウムウイスカーの配合によりカバー材の反発性能を低下することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐カット性および反発性能とともにスピン性能を同時に改善するには、カバー材に曲げ剛性率が大きく、かつショアD硬度が低い樹脂またはエラストマーの組成物を用いることが必要であるとの知見に基づく。
【0007】
従来のバラタ以外のカバー材として用いられていた樹脂組成物は、曲げ剛性率とショアD硬度はほぼ相関関係にあり、曲げ剛性率の増加とともにショアD硬度も増加する傾向にある。したがって曲げ剛性率を大きく、かつショアD硬度の低い材料を開発することが要請されていた。
【0008】
本発明はたとえば有機短繊維で補強された樹脂および/またはエラストマーを用いることにより、曲げ剛性率(曲げ方向の強度)は増加するが、ショアD硬度(圧縮方向の強度)はあまり変化しない材料が得られることを発見した。有機短繊維で補強した樹脂材料は曲げ方向の補強効果を高め、かつ有機短繊維が微細であるため圧縮方向の補強効果は少ない。このように曲げ剛性率が大きく、ショアD硬度の低い樹脂および/またはエラストマー材料をカバーに用いることにより、ゴルフボール打撃時にカバーの変形は局所的となり、かつゴルフボールとクラブフェースの接触面積が大きくなることにより、摩擦係数が増加し、スピン性能は向上する。
【0009】
一方、曲げ剛性率が大きく、ショアD硬度が高い場合は、局所的変形は起こらずゴルフボールとクラブフェースの接触面積が小さくなり、スピン性能が劣る。また曲げ剛性率が小さくショアD硬度が低い場合、変形が局所的でなくゴルフボール全体に及ぶため前記接触面積は大きくなりスピン性能は向上するが、変形量の増大に伴い反発性能の低下を招く。そこで、本発明は曲げ剛性率の値とショアD硬度の値の関係を一定範囲に規定することにより、スピン性能とともに耐カット性および反発性能を同時に改善したゴルフボールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はコアと、該コアを被覆するカバーからなるゴルフボールにおいて、前記カバーは、熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマーを有する組成物であって、該組成物の曲げ剛性率(MPa)の値(A)と、該組成物をゴルフボールに被覆した状態での表面のショアD硬度の値(B)が次の関係を満たすことを特徴とするゴルフボールである。
【0011】
950≦(25B−A)≦1190
70≦A≦270
上記カバー組成物にはポリマー成分100重量部に対して、1〜10重量部の有機短繊維が配合されていることが好ましい。
【0012】
さらに熱可塑性樹脂としてアイオノマー樹脂を用いることが好ましく、また熱可塑性エラストマーとしてスチレン系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、コアと、該コアを被覆するカバーよりなるゴルフボールである。そして、カバーはポリマー成分として熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマーを主成分とする組成物である。
【0014】
そしてカバー用の組成物は、曲げ剛性率(MPa)の値(A)と、該組成物をゴルフボールに被覆した状態での表面のショアD硬度の値(B)がまず次の関係を満たすことが必要である。
【0015】
950≦(25B−A)≦1190
ここで(25B−A)の値が1190を超えるとゴルフボールのスピン性能が劣り、一方950未満の場合、耐カット性および反発性が劣ることになる。(25B−A)の値は好ましくは1050以上で1190以下、より好ましくは1145以上で1175以下である。
【0016】
なお本発明のカバー材に用いられる組成物の曲げ剛性率の値(A)は70MPa以上で270MPa以下、好ましくは100MPa以上で250MPa以下、特に140MPa以上で190MPa以下である。
【0017】
曲げ剛性率の値(A)が70MPa未満の場合、耐カット性に劣り、一方270MPaを超えるとショアD硬度も相対的に高くなり、スピン量が減少し、打球感が硬くなる傾向がある。
【0018】
ここで曲げ剛性率はカバー組成物を2mm厚さの平板にプレス成形(ペレットを150℃で2分間プレスしさらに冷却後20分間プレス)し、JIS K7106に準拠して測定した。
【0019】
またショアD硬度の値(B)は45以上で60以下の範囲で選定されることが望ましい。ショアD硬度が低すぎると耐カット性、反発性能が低下し、一方高すぎると打撃時に衝撃が大きくなって、打球感、スピン性能が低下する。ショアD硬度はより好ましくは45以上で55以下、特に50以上で55以下の範囲で選定される。
【0020】
ここでショアD硬度はゴルフボール表面のディンプル以外の部分を、ASTM
D−2240に準拠して測定した。測定は5回行ないその平均値をとった。
【0021】
本発明のカバー組成物のポリマー成分には熱可塑性エラストマー、好ましくはスチレン系熱可塑性エラストマーが使用されるが、そのほかウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびアミド系熱可塑性エラストマー等が用いられる。
【0022】
前記スチレン系熱可塑性エラストマーとは、分子内にソフトセグメントとハードセグメントを有するブロック共重合体である。ソフトセグメントとして共役ジエン化合物から得られる、たとえば、ブタジエンブロックあるいはイソプレンブロック等の単位である。ここで共役ジエン化合物としては、たとえばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の中から1種または2種以上が選択でき、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。ハードセグメントを構成する成分としては、スチレンおよびその誘導体、たとえばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン等の中から1種または2種以上が選択された化合物から得られるスチレンブロック等の単位である。特にスチレンブロック単位が好適である。
【0023】
具体的なスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、たとえばスチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SIBS構造)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS構造)、そのブタジエンの二重結合部分を水素添加したスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS構造)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS構造)、そのイソプレン二重結合部分を水素添加したスチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS構造)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS構造)およびそれらを変性したもの等が挙げられる。
【0024】
なお上記SIBS構造、SBS構造、SEBS構造、SIS構造、SEPS構造、SEEPS構造におけるスチレン(またはその誘導体)の含量は共重合体中10〜50重量%、特に15〜45重量%の範囲が好ましい。10重量%より少ない場合、カバーは軟らかくなり耐カット性は低下する傾向にあり、一方50重量%より多い場合は、打球感およびコントロール性が充分維持できない。
【0025】
本発明では、上記SIBS構造、SBS構造、SEBS構造、SIS構造、SEPS構造、SEEPS構造の共重合体の一部にエポキシ基、水酸基、酸無水物、カルボキシル基から選択される官能基で変性された変性体を使用できる。
【0026】
たとえばエポキシ基を含有するポリブタジエンブロックを有するスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS構造)とは、両末端にポリスチレンを持つブロック共重合体で、その中間層がエポキシ基を含有するポリブタジエンであり、そのポリブタジエン部分の二重結合の一部または全部に水素添加したものであってもよく、また、エポキシ基を含有するポリイソプレンブロックを有するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS構造)とは、両末端にポリスチレンを持つブロック共重合体で、その中間層がエポキシ基を含有するポリイソプレンであり、そのポリイソプレン部分の二重結合の一部または全部に水素添加したものであってもよい。
【0027】
エポキシ化されたスチレン系熱可塑性エラストマーは、エポキシ基当量が200〜3000の範囲のものが使用できる。かかるエポキシ化された熱可塑性エラストマーをアイオノマー樹脂等と混合する際、アイオノマー樹脂の遊離のカルボキシル基と反応が生じ、カバー組成物の強度は高くなり、耐カット性が一層改善される。エポキシ等量が200未満の場合、上記耐カット性の効果は少なく、一方、エポキシ基当量が3000より多い場合は、エポキシ基とアイオノマー樹脂中の遊離のカルボキシル基との反応量が多くなりすぎ、流動性が悪くなって、ボールの成形が困難になるおそれがある。水酸基、酸無水物およびカルボキシル基についても前記ブロック共重合体の分子鎖の中間部分または末端に導入される。
【0028】
次に、本発明のカバー組成物はポリマー成分として、熱可塑性樹脂単独、または前記熱可塑性エラストマーと熱可塑性樹脂の混合物を使用できる。ここで熱可塑性樹脂はアイオノマー樹脂、ポレエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ACS樹脂およびポリアミド等の汎用樹脂が含まれるが、特にアイオノマー樹脂が好ましい。
【0029】
前記アイオノマー樹脂としては、たとえばα−オレフィンと炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸との共重合体であってそのカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和して得られる二元共重合体、またα−オレフィンと炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数2〜22のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体で、そのカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和して得られるものが挙げられる。
【0030】
そしてそれらの組成比としては、アイオノマー樹脂のベースポリマーがα−オレフィンと炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体の場合、α−オレフィンが80〜90重量%で、α,β−不飽和カルボン酸が10〜20重量%であることが好ましい。ベースポリマーがα−オレフィンと炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数2〜22のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体の場合、α−オレフィンが70〜85重量%で、α,β−不飽和カルボン酸が5〜30重量%で、α,β−不飽和カルボン酸エステルが10〜25重量%であることが好ましい。またこれらのアイオノマー樹脂はメルトインデックス(MI)が0.1〜20、特に0.5〜15であることが好ましい。カルボン酸含量またはカルボン酸エステル含量を上記範囲とすることにより反発性を高めることができる。
【0031】
上記α−オレフィンとしては、たとえばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンなどが用いられ、特にエチレンが好ましい。炭素数3〜8のα,β−不飽和カルボン酸としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸などが用いられ、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。また、不飽和カルボン酸エステルとしては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などのメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチルエステルなどが用いられ、特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましい。
【0032】
上記α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体またはα−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸とα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、たとえば、ナトリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、カリウムイオンなどがある。そして、アイオノマー樹脂が、エチレンとアクリル酸またはメタクリル酸との二元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものである場合は、そのメルトインデックスが3〜7のハイフロータイプのものであることが好ましい。
【0033】
上記アイオノマー樹脂の具体例を商品名で例示すると、三井デュポンケミカル(株)から市販されている二元共重合体のアイオノマー樹脂としてハイミラン1555(Na)、ハイミラン1557(Zn)、ハイミラン1605(Na)、ハイミラン1706(Zn)、ハイミラン1707(Na)、ハイミランAM7318(Na)、ハイミランAM7315(Zn)、ハイミランAM7317(Zn)、ハイミランAM7311(Mg)、ハイミランMK7320(K)があり、また三元共重合体のアイオノマー樹脂として、ハイミラン1856(Na)、ハイミラン1855(Zn)、ハイミランAM7316(Zn)などがある。さらにデュポン社から市販されているアイオノマー樹脂としては、サーリン8945(Na)、サーリン8940(Na)、サーリン8945(Na)、サーリン9910(Zn)、サーリン9945(Zn)、サーリン7930(Li)、サーリン7940(Li)、三元共重合体系アイオノマー樹脂として、サーリンAD8265(Na)、サーリンAD8269(Na)などがある。
【0034】
エクソン社から市販されているアイオノマー樹脂としては、アイオテック7010(Zn)、アイオテック8000(Na)などがある。なお、上記アイオノマー樹脂の商品名の後に括弧内で記載したNa、Zn、K、Li、Mgなどは、これらの中和金属イオンの金属種を示している。また、本発明において、カバーの組成物に用いられるアイオノマー樹脂は、上記例示のものを2種以上混合してもよいし、上記例示の1価の金属イオンで中和したアイオノマー樹脂と2価の金属イオンで中和したアイオノマー樹脂を2種以上混合して用いてもよい。
【0035】
本発明では熱可塑性エラストマーにアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂と混合することにより、カバー組成物に適度の剛性を付与し、良好な打撃感が得られる。特にアイオノマー樹脂を官能基変性のスチレン系熱塑性エラストマー、またはウレタン系熱可塑性エラストマーと混合した場合、アイオノマー樹脂のカルボキシル基と上記変性官能基等との反応または相互作用によってカバー組成物の反発性能を維持しながら耐カット性を向上できる。ここで熱可塑性樹脂にアイオノマー樹脂を用いる場合、アイオノマー樹脂(R成分)と熱可塑性エラストマー(S成分)の混合比(S成分/R成分)は重量比で0.1〜2.0、好ましくは0.2〜1.5、特に0.3〜1.2の範囲が好ましい。
【0036】
さらにカバー材のポリマー成分(Q)に対して、上記S成分およびR成分は重量比で次の関係にあることが望ましい。
【0037】
(S成分+R成分)/Q成分≧0.5
R成分は耐カット性、反発性能に寄与し、S成分はスピン性能に寄与する。したがってR成分およびS成分の合計がポリマー成分の50重量%未満の場合、これらの特性が維持できない。
【0038】
さらに(R成分/Q成分)の値は0.3以上であることが望ましい。アイオノマー樹脂(R成分)を混合することにより、反発性能は向上する。但し、アイオノマー樹脂が多すぎると反面スピン性能に寄与する熱可塑性エラストマー等の成分が少なくなり、スピン性能が低下する。好ましくは(R成分/Q成分)は0.3〜0.8、より好ましくは0.3〜0.6、特に0.35〜0.5の範囲とする。
【0039】
本発明に使用される有機短繊維は、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維等が挙げられるが、反発性能を低下させることなく、耐カット性を向上するには、特にナイロン繊維またはケブラー繊維が好ましい。有機短繊維に変えて繊維状ホウ酸アルミニウムウイスカーのような無機短繊維を使用した場合、かかる無機短繊維とカバー基材との弾性率の差が大きく、ゴルフボール打撃時の無機短繊維が周囲のカバー基材の変形に追随できないため、両者の界面におけるエンルギーロスが生じ反発性能が低下する。一方有機短繊維の場合、カバー基材の弾性率と近いため、このようなエネルギーロスは生じない。
【0040】
本発明において、有機短繊維を熱可塑性エラストマーに混合するには、両者の接着性を高めるため、たとえばアラミド(ケブラー)繊維を使用する場合、エポキシ樹脂、ホルマリンーレゾルシン樹脂などで表面処理して、上記熱可塑性エラストマーと混合した後、ペレット化する、いわゆるマスターバッチ法でおこなうことにより、有機短繊維と熱可塑性エラストマー等との親和性を高めることができる。
【0041】
有機短繊維の長さは、5〜1000μm、好ましくは10〜500μmの範囲であり、直径は0.05〜5μm、好ましくは0.1〜1μmの範囲である。有機短繊維の長さが、上記範囲に満たない場合、曲げ方向の力に弱く、強度が上がらず、耐カット性が改善できない。また有機短繊維の直径が上記範囲に満たない場合、単に充填材として作用するにすぎない。一方、有機短繊維の長さおよび直径が上記範囲を超えると、カバー材料の粘度が上昇し、成形性を損なう。尚、本発明において有機短繊維とはパルプ状に細かく裁断した繊維を含む概念である。
【0042】
カバー組成物に配合される、有機短繊維はポリマー成分100重量部に対して、1〜10重量部の範囲である。1重量部未満の場合、有機短繊維の配合による効果は少なく、10重量部を超えるとカバー組成物の粘度が高くなり,成形性に悪くなり、割れやすくなる。好ましくは2〜8重量部、特に3〜6重量部の範囲である。有機短繊維の配合量を調整することにより(25B−A)の値を950〜1190の範囲に調整し得る。
【0043】
次に本発明では有機短繊維を予めポリマーに一定量混合して短繊維補強ポリマーとした後、カバー組成物に混練することができる。この場合、有機短繊維がカバー組成物に均一に分散混合され、耐カット性は一層向上する。ここで、有機短繊維が混合されるポリマーとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、NBR、EPDM、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴムや低密度ポリエチレン等の樹脂またはこれらの混合物が使用できる。短繊維補強ポリマー中の短繊維の配合量はポリマー成分100重量部に対して、10〜100重量部、好ましくは20〜70重量部の範囲に設定される。ここで混合されるポリマー成分はカバー組成物のポリマー成分に含めて、カバー組成物中の有機短繊維の配合量を設定するものとする。なおカバー組成物中のポリマー成分とは、基材ポリマーとしてのアイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマーおよびゴム等を意味し、有機短繊維は当該ポリマー成分に含まれないものとする。
【0044】
本発明のカバー組成物は、熱可塑性エラストマー、たとえばSBS構造、SIS構造等のスチレン系熱可塑性エラストマーまたはウレタン系熱可塑性エラストマーとアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂に有機短繊維を所定量加えて、加熱混合することによって、所望のカバー組成物が得られる。加熱混合は、通常混練型二軸押出機、バンバリー、ニーダーなどのインターナルミキサーを用い、たとえば、150〜260℃で加熱混合することによって行なわれる。
【0045】
また、本発明において、上記カバー組成物には、主成分としての上記樹脂の他に必要に応じて、硫酸バリウム等の充填剤や二酸化チタン等の着色剤や、その他の添加剤、たとえば分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤ならびに蛍光材料または蛍光増白剤等を、ゴルフボールカバーによる所望の特性が損なわれない範囲で配合してもよい。
【0046】
本発明ではコアは糸巻き芯、あるいはツーピースやスリーピースなどのソリッドボール用コアが使用され、糸巻きボールあるいはソリッドボールのいずれにも採用し得る。ソリッドボールのコアはゴム組成物の架橋物で構成されるが、そのゴム組成物のゴム成分としては、シス−1,4−構造を有するブタジエンゴムを基材とするのが適している。ただし、上記ブタジエンゴムの他にたとえば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、アクリルニトリルゴムなどをゴム成分100重量部に対して40重量部以下でブレンドしたものであってもよい。
【0047】
前記ゴム組成物に用いられる架橋剤としてはたとえばアクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸と酸化亜鉛などの金属酸化物とをゴム組成物の調製中に反応させてα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩にしたものや、たとえばアクリル酸亜鉛、メタアクリル酸亜鉛などのようなα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩、多官能モノマー、N,N′−フェニルビスマレイミド、イオウなど、通常架橋剤として用いられるものが挙げられるが、特にα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩、特に亜鉛塩が好ましい。
【0048】
たとえばα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩の場合、ゴム成分100重量部に対して20ないし40重量部が好ましく、一方α,β−エチレン性不飽和カルボン酸と金属酸化物とをゴム組成物の調製中に反応させる場合、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸を15〜30重量部と、該α,β−エチレン性不飽和カルボン酸100重量部に対して酸化亜鉛などの金属酸化物を15〜35重量部配合することが好ましい。
【0049】
前記ゴム組成物で用いる充填剤としては、たとえば硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、酸化亜鉛などの無機粉末の1種または2種以上を使用することができる。これらの充填剤の配合量はゴム成分100重量部に対して5〜50重量部の範囲が好ましい。
【0050】
また、作業性の改善や硬度調整などの目的で軟化剤や液状ゴムなどを適宜配合してもよいし、また老化防止剤を適宜配合してもよい。
【0051】
また架橋開始剤としては、たとえばジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどの有機過酸化物が用いられる。これらの架橋開始剤の配合量はゴム成分100重量部に対して0.1〜5重量部、特に0.3〜3重量部が好ましい。
【0052】
本発明では前記コアは単一層もしくは比重、硬度等の特性の異なった複合層とすることもできる。この場合、コアの配合は上記配合の記述に限定されるものではない。
【0053】
そして、コアの作製にあたっては、上述の配合材料をロール、ニーダー、バンバリなどを用いてミキシングし、金型を用いて加圧下で145℃〜200℃、好ましくは150℃〜175℃で10分〜40分間加硫してコアを作製する。得られたコアはカバーとの密着をよくするため、表面に接着剤を塗布したりあるいは表面を粗面化してもよい。
【0054】
ここで糸巻き芯およびソリッドコアの直径は36.8〜41.4mm、好ましくは37.8〜40.8mmの範囲で設計される。36.8mm未満ではカバー層が厚くなり反発性が低下し、一方41.4mmを越えると、カバー層が薄くなり成形が困難となる。
【0055】
本発明ではカバーをコアに成形するには公知の方法を用いて行なうことができる。カバー組成物を予め半球殻状のハーフシェルに形成し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または上記カバー組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法を用いてもよい。カバーの厚さは0.7〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.5mmである。0.7mmより小さいと繰返し打撃した場合にカバー割れが起こりやすくなる欠点を有し、3.0mmより大きいと打球感が悪くなる。さらに、カバー成形時、必要に応じてディンプルを多数表面上に形成する。本発明のゴルフボールは美観を高め、商品価値を上げるために、通常ペイント仕上げ、マーキングスタンプ等を施して市場に投入される。
【0056】
なお、本発明ではカバーは1層とすることもできるが複数層のカバーとして構成することもできる。そして本発明のゴルフボールは、通常ボール直径42.67〜43.00mmの範囲でボール重量45.00〜45.93gの範囲に設計される。
【0057】
【実施例】
実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例7
(1) 糸巻きコアの作製
ブタジエンゴムを主成分とするコア用ゴム組成物を混練し、金型内で所定温度で所定時間、加熱プレスすることにより直径28mmのソリッドコアを作製した。さらに糸ゴムを前記コアに伸張状態で巻きつけ、直径40mmの糸巻きコアを作成した。
【0058】
(2) カバー用組成物の調製
表1に示すカバー用組成物を二軸混練押出機によりミキシングし、二軸押し出し機でシリンダー温度180℃で押し出した。押し出し温度は有機短繊維の融点以下であることが重要である。押出条件は、
スクリュー径:45mm
スクリュー回転数:200rpm
スクリューL/D:35
であり、配合物は押出機のダイの位置で195〜205℃に加熱された。
【0059】
上記カバー用組成物を用いて半球殻状のハーフシェルを射出成形し、これを2枚用いて上記のコアを包み、金型内で150℃で2分間プレス熱圧縮成形し、冷却後、ゴルフボールを取り出した。その後、表面にペイントを塗装して、直径42.8mm重量45.4gを有するゴルフボールを作製した。
【0060】
なおゴルフボールの特性評価は次の方法によって行なった。
(i) スピン性能(スピン保持率)
ツルーテンパー社製スイングロボットにサンドウェッジクラブを取付け、ゴルフボールをヘッドスピード20m/秒で打撃し、打撃されたゴルフボールに施したマークを連続写真撮影することによってスピン量を求めた。そして測定は通常のドライ条件とボールおよびクラブフェースを水で濡らしたウエット条件とで測定した。スピン保持率は(ウエット時のスピン量)/(ドライ時のスピン量)×100の値として定義される。数字が大きい程、優れていることを示す。
【0061】
(ii) 反発性能
45m/秒の速度で打ち出したステンレスの筒で前方に置いたゴルフボールを打ち、衝突前後の各物体の速度をレーザーで読み取り計算したものである。比較例1を100とした相対値を反発指数で表示している。数字が大きい程、優れていることを示す。
【0062】
(iii) 耐カット性
ピッチングウエッジで意図的にゴルフボールにカットが生じるように打撃し、カットの大きさを5点法で評価した。5点はほとんど無傷で、1点は傷が大きかったことを示す。
【0063】
【表1】

Figure 0004514302
【0064】
注1)サーリン9945:亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、MI=5.2
注2)サーリン8945:ナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂、MI=4.8
注3)HG252:クラレ社製の熱可塑性エラストマー(SEPS)
注4)TP301:クラレ社製のトランスポリイソプレンゴム
注5)LA1060:宇部興産社製のナイロン短繊維補強天然ゴム
天然ゴム/低密度ポリエチレン/ナイロン6短繊維=100/75/87(重量比率):有機短繊維の直径;0.2μm 括弧内は有機短繊維の配合量を示す。
注6)石原産業社製の酸化チタンA220
注7)堺化学社製の硫酸バリウムBMH
注8)比較例6、7には硫黄が2重量部、加硫促進剤(大内新興化学社製、ノクセラーM(メルカプトベンゾチアゾール)が1重量部配合されている。
【0065】
表1に実施例1〜実施例3、および比較例1〜比較例7のゴルフボールの測定結果を示す。
【0066】
比較例1〜比較例6は、熱可塑性エラストマー等のポリマー成分に有機短繊維を配合しないカバー組成物で(25B−A)の値が950〜1190から外れており、スピン性能または耐カット性のいずれかが劣っている。
【0067】
比較例7はポリマー成分としてアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂以外のものに有機短繊維を配合したカバー組成物を用いており、耐カット性が劣っている。
【0068】
実施例1〜実施例3は有機短繊維補強ゴムを配合したカバー組成物で(25B−A)の値、Aの値がいずれも所定の範囲に設定されているため、反発性能、耐カット性およびスピン性能が総合的に優れている。
【0069】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0070】
【発明の効果】
本発明のゴルフボールは、カバー組成物のポリマー成分に熱可塑性エラストマーおよび/または熱可塑性樹脂をポリマー成分として用い、これに有機短繊維を所定量配合することにより曲げ剛性率とショアD硬度を所定の関係を満たすように設定したため、反発性能を維持しながら、ラフからのアイアンによる打球時にスピン量がかかりやすく、さらに耐カット性に優れたゴルフボールが得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a golf ball having good spin characteristics, that is, a spin amount that is easily controlled when hit with an iron club while maintaining resilience performance and cut resistance.
[0002]
[Prior art]
In general, a golf ball in which a thread wound layer is formed in a liquid center and a balata cover is coated thereon has been widely used by advanced golfers and professional golfers because of its excellent shot feeling and controllability. However, since the structure of such a golf ball has a complicated manufacturing process and is inferior in cut resistance, various soft cover materials that replace balata covers have been proposed recently.
[0003]
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 10-179802 discloses an ionomer resin and a styrene-butadiene-styrene block copolymer having a polybutadiene block containing an epoxy group or a polyisoprene block containing an epoxy group as a cover base resin. A two-component heating mixture of styrene-isoprene-styrene block copolymer is used, the bending rigidity of the cover composition is 50 to 300 MPa, and the Shore D hardness is 40 to 60. A golf ball is proposed. This technique is intended to improve the feel at impact, spin performance, and flight performance, but there is room for improvement in cut resistance.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-173504 discloses that a hit feeling is improved and a spin amount with a short iron is increased by using a solid rubber center containing an oily substance and a soft cover material. However, since oil-resistant rubber and ionomer resin with high hardness are used outside the solid rubber center, there is still room for improvement in resilience performance and feel at impact.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-137365 discloses a technique intended to improve resilience, durability and cut resistance by combining a cover material with a thermoplastic resin or thermoplastic elastomer as a main material and a fibrous aluminum borate whisker. Has been proposed. However, this technique reduces the resilience performance of the cover material by blending the fibrous aluminum borate whisker.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
According to the present invention, in order to simultaneously improve the spin performance as well as the cut resistance and the resilience performance, it is necessary to use a resin or elastomer composition having a high flexural rigidity and a low Shore D hardness for the cover material. Based on knowledge.
[0007]
In the resin composition used as a cover material other than the conventional balata, the bending rigidity and the Shore D hardness are substantially correlated, and the Shore D hardness tends to increase as the bending rigidity increases. Therefore, it has been demanded to develop a material having a large flexural rigidity and a low Shore D hardness.
[0008]
In the present invention, for example, by using a resin and / or elastomer reinforced with organic short fibers, a material whose bending rigidity (strength in the bending direction) increases but Shore D hardness (strength in the compression direction) does not change so much is used. I found out that I could get it. A resin material reinforced with organic short fibers enhances the reinforcing effect in the bending direction, and since the organic short fibers are fine, the reinforcing effect in the compression direction is small. By using a resin and / or elastomer material having a high flexural rigidity and a low Shore D hardness for the cover as described above, the deformation of the cover becomes local when the golf ball is hit, and the contact area between the golf ball and the club face is large. As a result, the friction coefficient is increased and the spin performance is improved.
[0009]
On the other hand, when the flexural modulus is large and the Shore D hardness is high, local deformation does not occur, the contact area between the golf ball and the club face is small, and the spin performance is poor. Also, when the flexural rigidity is small and the Shore D hardness is low, the deformation is not local but extends to the entire golf ball, so the contact area is increased and the spin performance is improved. However, the rebound performance is reduced as the deformation amount is increased. . Accordingly, an object of the present invention is to provide a golf ball in which the cut resistance and the resilience performance are improved at the same time by defining the relationship between the value of the flexural modulus and the value of the Shore D hardness within a certain range. .
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a golf ball comprising a core and a cover covering the core, wherein the cover is a composition having a thermoplastic resin and / or a thermoplastic elastomer, and having a bending rigidity (MPa) of the composition. A golf ball characterized in that the value (A) and the value (B) of the Shore D hardness of the surface of the golf ball coated with the composition satisfy the following relationship:
[0011]
950 ≦ (25B−A) ≦ 1190
70 ≦ A ≦ 270
The cover composition preferably contains 1 to 10 parts by weight of organic short fibers with respect to 100 parts by weight of the polymer component.
[0012]
Further, an ionomer resin is preferably used as the thermoplastic resin, and a styrene thermoplastic elastomer is preferably used as the thermoplastic elastomer.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is a golf ball comprising a core and a cover covering the core. The cover is a composition mainly composed of a thermoplastic resin and / or a thermoplastic elastomer as a polymer component.
[0014]
In the cover composition, the value (A) of the flexural modulus (MPa) and the value of the Shore D hardness (B) of the surface when the composition is coated on a golf ball first satisfy the following relationship: It is necessary.
[0015]
950 ≦ (25B−A) ≦ 1190
Here, when the value of (25B-A) exceeds 1190, the spin performance of the golf ball is inferior. On the other hand, when it is less than 950, the cut resistance and the resilience are inferior. The value of (25B-A) is preferably from 1050 to 1190, more preferably from 1145 to 1175.
[0016]
In addition, the value (A) of the bending rigidity of the composition used for the cover material of the present invention is 70 MPa to 270 MPa, preferably 100 MPa to 250 MPa, particularly 140 MPa to 190 MPa.
[0017]
When the value (A) of the bending rigidity is less than 70 MPa, the cut resistance is inferior. On the other hand, when it exceeds 270 MPa, the Shore D hardness is relatively high, the spin rate is decreased, and the shot feeling tends to be hard.
[0018]
Here, the bending rigidity was measured according to JIS K7106 after press-molding the cover composition into a 2 mm-thick flat plate (pressing the pellet at 150 ° C. for 2 minutes and further pressing for 20 minutes after cooling).
[0019]
The Shore D hardness value (B) is preferably selected in the range of 45 to 60. If the Shore D hardness is too low, the cut resistance and resilience performance will be reduced, while if it is too high, the impact will be great at the time of impact, and the shot feel and spin performance will be reduced. The Shore D hardness is more preferably selected in the range of 45 or more and 55 or less, particularly 50 or more and 55 or less.
[0020]
Here, the Shore D hardness is the portion other than the dimples on the surface of the golf ball.
It measured based on D-2240. The measurement was performed 5 times and the average value was taken.
[0021]
As the polymer component of the cover composition of the present invention, a thermoplastic elastomer, preferably a styrene-based thermoplastic elastomer is used. In addition, a urethane-based thermoplastic elastomer, an ester-based thermoplastic elastomer, an olefin-based thermoplastic elastomer, and an amide-based thermoplastic elastomer. A plastic elastomer or the like is used.
[0022]
The styrenic thermoplastic elastomer is a block copolymer having a soft segment and a hard segment in the molecule. A unit obtained from a conjugated diene compound as a soft segment, such as a butadiene block or an isoprene block. Here, as the conjugated diene compound, for example, one or more kinds can be selected from butadiene, isoprene, 1,3-pentadiene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, etc., among which butadiene, isoprene and these. The combination of is preferable. As a component constituting the hard segment, one or more of styrene and its derivatives such as α-methylstyrene, vinyltoluene, p-tert-butylstyrene, 1,1-diphenylethylene, etc. were selected. It is a unit such as a styrene block obtained from a compound. Styrene block units are particularly preferred.
[0023]
Specific examples of the styrene-based thermoplastic elastomer include styrene-isoprene-butadiene-styrene block copolymer (SIBS structure), styrene-butadiene-styrene block copolymer (SBS structure), and a double bond portion of the butadiene. Hydrogenated styrene-ethylene-butylene-styrene block copolymer (SEBS structure), styrene-isoprene-styrene block copolymer (SIS structure), hydrogenated styrene-ethylene-propylene-styrene with its isoprene double bond moiety Examples thereof include block copolymers (SEPS structure), styrene-ethylene-ethylene-propylene-styrene copolymers (SEEPS structure), and modified ones thereof.
[0024]
The content of styrene (or a derivative thereof) in the SIBS structure, SBS structure, SEBS structure, SIS structure, SEPS structure, and SEEPS structure is preferably 10 to 50% by weight, particularly 15 to 45% by weight in the copolymer. When the amount is less than 10% by weight, the cover tends to be soft and the cut resistance tends to be lowered. On the other hand, when the amount is more than 50% by weight, the shot feeling and controllability cannot be sufficiently maintained.
[0025]
In the present invention, a part of the SIBS structure, SBS structure, SEBS structure, SIS structure, SEPS structure, and SEEPS structure copolymer is modified with a functional group selected from an epoxy group, a hydroxyl group, an acid anhydride, and a carboxyl group. Modified products can be used.
[0026]
For example, a styrene-butadiene-styrene block copolymer (SBS structure) having a polybutadiene block containing an epoxy group is a block copolymer having polystyrene at both ends, and its intermediate layer is a polybutadiene containing an epoxy group. A styrene-isoprene-styrene block copolymer (SIS structure) having a polyisoprene block containing an epoxy group, which may be obtained by hydrogenating a part or all of the double bond of the polybutadiene portion, and Is a block copolymer having polystyrene at both ends, the intermediate layer of which is a polyisoprene containing an epoxy group, and even if one or all of the double bonds of the polyisoprene portion are hydrogenated. Good.
[0027]
As the epoxidized styrenic thermoplastic elastomer, those having an epoxy group equivalent in the range of 200 to 3000 can be used. When such an epoxidized thermoplastic elastomer is mixed with an ionomer resin or the like, a reaction occurs with a free carboxyl group of the ionomer resin, the strength of the cover composition is increased, and the cut resistance is further improved. When the epoxy equivalent is less than 200, the effect of the above cut resistance is small, whereas when the epoxy group equivalent is more than 3000, the reaction amount between the epoxy group and the free carboxyl group in the ionomer resin is too large, There is a possibility that the fluidity is deteriorated and it becomes difficult to mold the ball. Hydroxyl groups, acid anhydrides, and carboxyl groups are also introduced into the middle part or terminal of the molecular chain of the block copolymer.
[0028]
Next, the cover composition of the present invention can use a thermoplastic resin alone or a mixture of the thermoplastic elastomer and the thermoplastic resin as a polymer component. Here, the thermoplastic resin includes general-purpose resins such as ionomer resin, polyethylene, polypropylene, polystyrene, ABS resin, methacrylic resin, polyethylene terephthalate, ACS resin and polyamide, and ionomer resin is particularly preferable.
[0029]
The ionomer resin is, for example, a copolymer of an α-olefin and an α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms, and is obtained by neutralizing at least a part of the carboxyl group with a metal ion. A binary copolymer or a terpolymer of an α-olefin, an α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms and an α, β-unsaturated carboxylic acid ester having 2 to 22 carbon atoms, Examples thereof include those obtained by neutralizing at least a part of the carboxyl group with a metal ion.
[0030]
As the composition ratio, when the base polymer of the ionomer resin is a binary copolymer of an α-olefin and an α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms, the α-olefin is 80 to 90 weights. %, The α, β-unsaturated carboxylic acid is preferably 10 to 20% by weight. When the base polymer is a terpolymer of an α-olefin, an α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms and an α, β-unsaturated carboxylic acid ester having 2 to 22 carbon atoms, the α-olefin Is 70 to 85% by weight, α, β-unsaturated carboxylic acid is preferably 5 to 30% by weight, and α, β-unsaturated carboxylic acid ester is preferably 10 to 25% by weight. In addition, these ionomer resins preferably have a melt index (MI) of 0.1 to 20, particularly 0.5 to 15. By setting the carboxylic acid content or the carboxylic acid ester content in the above range, the resilience can be enhanced.
[0031]
As said alpha olefin, ethylene, propylene, 1-butene, 1-pentene etc. are used, for example, and ethylene is especially preferable. Examples of the α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms include acrylic acid, methacrylic acid, fumaric acid, maleic acid, and crotonic acid, and acrylic acid and methacrylic acid are particularly preferable. Moreover, as unsaturated carboxylic acid ester, methyl, ethyl, propyl, n-butyl, isobutyl ester etc., such as acrylic acid, methacrylic acid, fumaric acid, and maleic acid, are used, for example, acrylic acid ester, methacrylic acid ester Is preferred.
[0032]
Binary copolymer of the above α-olefin and α, β-unsaturated carboxylic acid or terpolymer of α-olefin, α, β-unsaturated carboxylic acid and α, β-unsaturated carboxylic acid ester Examples of metal ions that neutralize at least a part of the carboxyl groups therein include sodium ions, lithium ions, zinc ions, magnesium ions, and potassium ions. And when ionomer resin is what neutralized at least one part of the carboxyl group in the binary copolymer of ethylene and acrylic acid or methacrylic acid with the metal ion, the high flow of the melt index is 3-7 Preferably it is of the type.
[0033]
Specific examples of the above ionomer resins are illustrated by trade names. As examples of binary copolymer ionomer resins commercially available from Mitsui DuPont Chemical Co., Ltd., Himilan 1555 (Na), Himilan 1557 (Zn), Himilan 1605 (Na) , High Milan 1706 (Zn), High Milan 1707 (Na), High Milan AM 7318 (Na), High Milan AM 7315 (Zn), High Milan AM 7317 (Zn), High Milan AM 7311 (Mg), High Milan MK 7320 (K), and Triple Weight Examples of combined ionomer resins include Himilan 1856 (Na), Himilan 1855 (Zn), Himilan AM7316 (Zn), and the like. Furthermore, as ionomer resins commercially available from DuPont, Surlyn 8945 (Na), Surlyn 8940 (Na), Surlyn 8945 (Na), Surlyn 9910 (Zn), Surlyn 9945 (Zn), Surlyn 7930 (Li), Surlyn 7940 (Li) and terpolymer ionomer resins include Surlyn AD8265 (Na) and Surlyn AD8269 (Na).
[0034]
Examples of ionomer resins commercially available from Exxon include Iotech 7010 (Zn) and Iotech 8000 (Na). In addition, Na, Zn, K, Li, Mg, etc. described in parentheses after the trade name of the ionomer resin indicate the metal species of these neutralized metal ions. In the present invention, the ionomer resin used for the cover composition may be a mixture of two or more of those exemplified above, or an ionomer resin neutralized with the monovalent metal ion exemplified above and a divalent resin. A mixture of two or more ionomer resins neutralized with metal ions may be used.
[0035]
In the present invention, by mixing a thermoplastic elastomer with a thermoplastic resin such as an ionomer resin, an appropriate rigidity is imparted to the cover composition, and a good shot feeling is obtained. In particular, when ionomer resin is mixed with functional group-modified styrene thermoplastic elastomer or urethane thermoplastic elastomer, the resilience performance of the cover composition is maintained by the reaction or interaction between the carboxyl group of the ionomer resin and the modified functional group. The cut resistance can be improved. Here, when an ionomer resin is used as the thermoplastic resin, the mixing ratio (S component / R component) of the ionomer resin (R component) and the thermoplastic elastomer (S component) is 0.1 to 2.0 by weight, preferably A range of 0.2 to 1.5, particularly 0.3 to 1.2 is preferred.
[0036]
Furthermore, it is desirable that the S component and the R component have the following relationship in weight ratio with respect to the polymer component (Q) of the cover material.
[0037]
(S component + R component) / Q component ≧ 0.5
The R component contributes to cut resistance and resilience performance, and the S component contributes to spin performance. Therefore, when the sum of the R component and the S component is less than 50% by weight of the polymer component, these characteristics cannot be maintained.
[0038]
Further, the value of (R component / Q component) is desirably 0.3 or more. The resilience performance is improved by mixing the ionomer resin (R component). However, when there are too many ionomer resins, components, such as a thermoplastic elastomer which contributes to spin performance, will decrease, and spin performance will fall. Preferably (R component / Q component) is 0.3 to 0.8, more preferably 0.3 to 0.6, and particularly 0.35 to 0.5.
[0039]
Examples of the organic short fibers used in the present invention include nylon fibers, acrylic fibers, polyester fibers, and aramid fibers. In order to improve the cut resistance without deteriorating the resilience performance, particularly the nylon fibers or the kevlar fibers are used. Fiber is preferred. When inorganic short fibers such as fibrous aluminum borate whiskers are used instead of organic short fibers, the difference in elastic modulus between the inorganic short fibers and the cover base material is large, and the inorganic short fibers when hitting a golf ball are surrounded by Since it cannot follow the deformation of the cover base material, energetic loss occurs at the interface between the two and the resilience performance decreases. On the other hand, in the case of organic short fibers, such an energy loss does not occur because it is close to the elastic modulus of the cover base material.
[0040]
In the present invention, in order to mix the organic short fiber with the thermoplastic elastomer, in order to enhance the adhesion between them, for example, when using an aramid (Kevlar) fiber, surface treatment with an epoxy resin, formalin-resorcin resin, etc. Affinity between the organic short fibers and the thermoplastic elastomer can be increased by mixing with the thermoplastic elastomer and then pelletizing, so-called master batch method.
[0041]
The length of the organic short fiber is 5 to 1000 μm, preferably 10 to 500 μm, and the diameter is 0.05 to 5 μm, preferably 0.1 to 1 μm. When the length of the organic short fiber is less than the above range, the strength in the bending direction is weak, the strength does not increase, and the cut resistance cannot be improved. Moreover, when the diameter of an organic short fiber is less than the said range, it only acts as a filler. On the other hand, when the length and diameter of the organic short fibers exceed the above ranges, the viscosity of the cover material increases and the moldability is impaired. In addition, in this invention, an organic short fiber is the concept containing the fiber finely cut | judged in the pulp form.
[0042]
The organic short fiber blended in the cover composition is in the range of 1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymer component. When the amount is less than 1 part by weight, the effect of blending the organic short fibers is small. The range is preferably 2 to 8 parts by weight, particularly 3 to 6 parts by weight. The value of (25B-A) can be adjusted to the range of 950 to 1190 by adjusting the blending amount of the organic short fibers.
[0043]
Next, in the present invention, a short amount of organic short fibers are mixed in advance with a polymer to form a short fiber reinforced polymer, and then kneaded into the cover composition. In this case, the organic short fibers are uniformly dispersed and mixed in the cover composition, and the cut resistance is further improved. Here, as the polymer mixed with the organic short fibers, natural rubber, butadiene rubber, styrene butadiene rubber, rubber such as NBR, EPDM, silicon rubber, epichlorohydrin rubber, resin such as low density polyethylene, or a mixture thereof can be used. . The blending amount of the short fibers in the short fiber reinforced polymer is set in the range of 10 to 100 parts by weight, preferably 20 to 70 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymer component. The polymer component to be mixed here is included in the polymer component of the cover composition to set the blending amount of the organic short fibers in the cover composition. The polymer component in the cover composition means an ionomer resin, a thermoplastic elastomer, rubber or the like as a base polymer, and organic short fibers are not included in the polymer component.
[0044]
The cover composition of the present invention is obtained by adding a predetermined amount of organic short fibers to a thermoplastic elastomer, for example, a styrene thermoplastic elastomer such as SBS structure or SIS structure or a thermoplastic resin such as urethane thermoplastic elastomer and ionomer resin, and heating. By mixing, the desired cover composition is obtained. The heating and mixing is usually performed by heating and mixing at, for example, 150 to 260 ° C. using an internal mixer such as a kneading type twin screw extruder, Banbury or kneader.
[0045]
Further, in the present invention, in addition to the resin as a main component, the cover composition includes a filler such as barium sulfate, a colorant such as titanium dioxide, and other additives such as a dispersant, as necessary. Anti-aging agents, ultraviolet absorbers, light stabilizers, fluorescent materials or fluorescent whitening agents, and the like may be blended so long as the desired characteristics of the golf ball cover are not impaired.
[0046]
In the present invention, a thread wound core or a solid ball core such as a two-piece or a three-piece is used as the core, and can be employed for either a thread-wound ball or a solid ball. The core of the solid ball is composed of a cross-linked product of a rubber composition, and the rubber component of the rubber composition is suitably based on butadiene rubber having a cis-1,4-structure. However, in addition to the above butadiene rubber, for example, natural rubber, styrene butadiene rubber, isoprene rubber, chloroprene rubber, butyl rubber, ethylene propylene rubber, ethylene propylene diene rubber, acrylonitrile rubber and the like are 40 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the rubber component. It may be blended with.
[0047]
As the crosslinking agent used in the rubber composition, for example, α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid such as acrylic acid and methacrylic acid and metal oxide such as zinc oxide are reacted during the preparation of the rubber composition. , Β-ethylenically unsaturated carboxylic acid metal salts, α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid metal salts such as zinc acrylate and zinc methacrylate, polyfunctional monomers, N, N'-phenyl bismaleimide, sulfur and the like which are usually used as a crosslinking agent can be mentioned, and a metal salt of an α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid, particularly a zinc salt is particularly preferable.
[0048]
For example, in the case of a metal salt of an α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid, the amount is preferably 20 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the rubber component, while the α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid and the metal oxide are added. When reacting during the preparation of the rubber composition, 15 to 30 parts by weight of α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid and zinc oxide or the like with respect to 100 parts by weight of the α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid It is preferable to mix 15 to 35 parts by weight of metal oxide.
[0049]
As the filler used in the rubber composition, for example, one or more inorganic powders such as barium sulfate, calcium carbonate, clay, and zinc oxide can be used. The blending amount of these fillers is preferably in the range of 5 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the rubber component.
[0050]
Further, for the purpose of improving workability and adjusting the hardness, a softening agent, liquid rubber, or the like may be appropriately blended, or an anti-aging agent may be blended as appropriate.
[0051]
As the crosslinking initiator, for example, organic peroxides such as dicumyl peroxide and 1,1-bis (t-butylperoxy) 3,3,5-trimethylcyclohexane are used. The amount of these crosslinking initiators is 0.1 to 5 parts by weight, particularly 0.3 to 3 parts by weight, based on 100 parts by weight of the rubber component.
[0052]
In the present invention, the core may be a single layer or a composite layer having different characteristics such as specific gravity and hardness. In this case, the composition of the core is not limited to the above description of the composition.
[0053]
And in the production of the core, the above-mentioned compounding materials are mixed using a roll, a kneader, a banbari, etc., and 145 ° C. to 200 ° C. under pressure using a mold, preferably 150 ° C. to 175 ° C. for 10 minutes to Vulcanize for 40 minutes to make the core. In order to improve the adhesion of the obtained core to the cover, an adhesive may be applied to the surface or the surface may be roughened.
[0054]
Here, the diameters of the wound core and the solid core are designed in the range of 36.8 to 41.4 mm, preferably 37.8 to 40.8 mm. If the thickness is less than 36.8 mm, the cover layer becomes thick and the resilience is lowered. On the other hand, if the thickness exceeds 41.4 mm, the cover layer becomes thin and molding becomes difficult.
[0055]
In the present invention, a known method can be used to mold the cover into the core. The cover composition is formed in advance into a hemispherical half-shell, and the two cores are used to wrap the core and press molded at 130-170 ° C. for 1-5 minutes, or the cover composition is directly applied onto the core. A method of wrapping the core by injection molding may be used. The cover has a thickness of 0.7 to 3.0 mm, preferably 1.0 to 2.5 mm. If it is smaller than 0.7 mm, there is a defect that cover cracks are likely to occur when it is repeatedly hit, and if it is larger than 3.0 mm, the shot feeling becomes worse. Furthermore, a large number of dimples are formed on the surface as necessary when molding the cover. The golf ball of the present invention is usually put on the market with a paint finish, a marking stamp, etc. in order to enhance aesthetics and increase commercial value.
[0056]
In the present invention, the cover may be a single layer, but may be configured as a multi-layer cover. The golf ball of the present invention is usually designed to have a ball diameter of 42.67 to 43.00 mm and a ball weight of 45.00 to 45.93 g.
[0057]
【Example】
Examples 1 to 3, Comparative Examples 1 to 7
(1) Production of thread wound core
A core rubber composition containing butadiene rubber as a main component was kneaded and heated and pressed in a mold at a predetermined temperature for a predetermined time to produce a solid core having a diameter of 28 mm. Further, thread rubber was wound around the core in a stretched state to produce a thread wound core having a diameter of 40 mm.
[0058]
(2) Preparation of cover composition
The cover composition shown in Table 1 was mixed with a twin-screw kneading extruder and extruded at a cylinder temperature of 180 ° C. with a twin-screw extruder. It is important that the extrusion temperature is not higher than the melting point of the organic short fiber. Extrusion conditions are
Screw diameter: 45mm
Screw rotation speed: 200rpm
Screw L / D: 35
And the blend was heated to 195-205 ° C at the die position of the extruder.
[0059]
The cover composition is used to injection-mold a hemispherical half shell, and the two cores are used to wrap the core, followed by press hot compression molding at 150 ° C. for 2 minutes in a mold, and after cooling, golf The ball was taken out. Thereafter, a paint was applied to the surface to produce a golf ball having a diameter of 42.8 mm and a weight of 45.4 g.
[0060]
The characteristics of the golf ball were evaluated by the following method.
(I) Spin performance (spin retention)
A sand wedge club was attached to a swing robot manufactured by True Temper, a golf ball was hit at a head speed of 20 m / sec, and the amount of spin was determined by taking continuous photographs of marks applied to the hit golf ball. The measurement was performed under normal dry conditions and wet conditions in which the ball and club face were wet with water. The spin retention rate is defined as (wet spin amount) / (dry spin amount) × 100. The larger the number, the better.
[0061]
(Ii) Rebound performance
A golf ball placed in front is hit with a stainless steel cylinder launched at a speed of 45 m / sec, and the speed of each object before and after the collision is read and calculated with a laser. The relative value with Comparative Example 1 as 100 is displayed as the rebound index. The larger the number, the better.
[0062]
(Iii) Cut resistance
The golf ball was hit with a pitching wedge intentionally, and the size of the cut was evaluated by a 5-point method. Five points are almost intact and one point indicates that the scratches were large.
[0063]
[Table 1]
Figure 0004514302
[0064]
Note 1) Surlyn 9945: Zinc ion neutralized ethylene-methacrylic acid copolymer ionomer resin, MI = 5.2
Note 2) Surlyn 8945: Sodium ion neutralized ethylene-methacrylic acid copolymer ionomer resin, MI = 4.8
Note 3) HG252: Kuraray thermoplastic elastomer (SEPS)
Note 4) TP301: Trans polyisoprene rubber manufactured by Kuraray
Note 5) LA1060: Nylon short fiber reinforced natural rubber manufactured by Ube Industries, Ltd.
Natural rubber / low density polyethylene / nylon 6 short fiber = 100/75/87 (weight ratio): diameter of organic short fiber; 0.2 μm The amount of organic short fiber is shown in parentheses.
Note 6) Titanium oxide A220 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.
Note 7) Barium sulfate BMH manufactured by Sakai Chemical
Note 8) In Comparative Examples 6 and 7, 2 parts by weight of sulfur and 1 part by weight of vulcanization accelerator (manufactured by Ouchi Shinsei Chemical Co., Ltd., Noxeller M (mercaptobenzothiazole) are blended.
[0065]
Table 1 shows the measurement results of the golf balls of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 7.
[0066]
Comparative Examples 1 to 6 are cover compositions in which organic short fibers are not blended with polymer components such as thermoplastic elastomers, and the value of (25B-A) is out of 950 to 1190, and the spin performance or cut resistance is Either is inferior.
[0067]
The comparative example 7 uses the cover composition which mix | blended organic short fiber with things other than thermoplastic resins, such as ionomer resin, as a polymer component, and its cut resistance is inferior.
[0068]
Examples 1 to 3 are cover compositions in which organic short fiber reinforced rubber is blended, and the values of (25B-A) and A are both set within predetermined ranges, so the resilience performance and cut resistance And spin performance is excellent overall.
[0069]
It should be understood that the embodiments and examples disclosed herein are illustrative and non-restrictive in every respect. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
[0070]
【The invention's effect】
The golf ball of the present invention uses a thermoplastic elastomer and / or a thermoplastic resin as the polymer component of the cover composition as a polymer component, and blends a predetermined amount of organic short fibers to thereby determine the flexural rigidity and Shore D hardness. Therefore, a golf ball with excellent cut resistance can be obtained while maintaining the resilience performance and easily applying a spin amount when hit with a rough iron.

Claims (4)

コアと、該コアを被覆するカバーからなるゴルフボールにおいて、前記カバーは、熱可塑性樹脂および/または熱可塑性エラストマーを有し、ポリマー成分100重量部に対して、1〜10重量部の有機短繊維が配合されている組成物であって、該組成物の曲げ剛性率(MPa)の値(A)と、該組成物をゴルフボールに被覆した状態での表面のショアD硬度の値(B)が次の関係を満たすことを特徴とする、ゴルフボール。
1145≦(25B−A)≦1175
140≦A≦190
A core, a golf ball comprising a cover covering the core, wherein the cover, have a thermoplastic resin and / or thermoplastic elastomer, the polymer component 100 parts by weight, 1 to 10 parts by weight of the organic short fiber In which the bending rigidity (MPa) value (A) of the composition and the Shore D hardness value (B) of the surface when the composition is coated on a golf ball are included. Satisfies the following relationship: a golf ball.
1145 ≦ (25B−A) ≦ 1175
140 ≦ A ≦ 190
熱可塑性エラストマーはスチレン系熱可塑性エラストマーである請求項1記載のゴルフボール。  The golf ball according to claim 1, wherein the thermoplastic elastomer is a styrenic thermoplastic elastomer. 熱可塑性樹脂はアイオノマー樹脂である請求項1記載のゴルフボール。  The golf ball according to claim 1, wherein the thermoplastic resin is an ionomer resin. 前記熱可塑性エラストマーと前記アイオノマー樹脂の混合比(熱可塑性エラストマー/アイオノマー樹脂)が重量比で0.1〜2.0である、請求項3記載のゴルフボール。The golf ball according to claim 3, wherein a mixing ratio (thermoplastic elastomer / ionomer resin) of the thermoplastic elastomer and the ionomer resin is 0.1 to 2.0 by weight.
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