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JP4502095B2 - 封口板の成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電池(一次電池及び二次電池を含む)又はコンデンサー(電解コンデンサー及び電気二重層型コンデンサーを含む)等の圧力容器を封口する封口板の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の技術による封口板を備えた圧力容器を示す断面図である。すなわち、この封口板1は、二次電池、アルミ電解コンデンサー又は電気二重層型コンデンサー等の本体7を収容した圧力容器8の開口部8aを閉塞する樹脂製の封口板本体2と、この封口板本体2に取り付けられた一対の金属端子3,3と、同じく封口板本体2に設けられ、圧力容器8の内圧が所定値に達したときに破裂して内圧を開放し、圧力容器8が爆発するのを防止する破裂板5を有する防爆弁部4とを備えている。封口板本体2は、その外周部がゴム状弾性材料からなるパッキン6を介して、圧力容器8の開口部8aにカシメにより封着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術による封口板1においては、封口板本体2の外周部が、圧力容器8の開口部8aをカシメることによってパッキン6につぶし代を与え、このパッキン6の圧縮反力によってシールを行っていることから、パッキン6の材質の劣化やクリープによるつぶし代の低下が経時的に発生し、電解液の漏洩や、圧力容器8内に収容された本体7の寿命及び性能低下を来すおそれが懸念される。
【0004】
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その技術的課題とするところは、封口板の外周部におけるシールの信頼性を向上させた封口板を得るための成形方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を有効に解決するため、請求項1の発明に係る封口板の成形方法は、互いに離接される一方の金型と他方の金型の間に封口板本体を成形するキャビティを画成し、前記封口板本体の外周部にインサートする外周封口体を、前記一方の金型に前記キャビティの外周に形成した保持凹部と前記他方の金型との間に挟持し、前記キャビティに合成樹脂材料を充填することによって、前記外周封口体と前記封口板本体を一体化した封口板を成形する方法において、前記外周封口体の軸方向両面に、前記封口板本体の外周面の外側となる部分に沿って被係止部を形成し、前記両金型における前記外周封口体の支持面に、前記被係止部と嵌合する係止部を形成し、前記外周封口体を、前記被係止部と係止部との嵌合によって径方向に拘束した状態で前記両金型間に挟持するものである。
【0006】
かかる封口板の成形方法によれば、金型キャビティ内に充填した成形用樹脂材料の圧力によって外周封口体に作用する外径方向の拡張力を、外周封口体に形成した被係止部と、双方の金型に形成した係止部との嵌合によって受けるので、外周封口体の変形を防止することができ、また、その外周面が金型の保持凹部の内周面に圧接するのを防止することができる。
【0007】
また、請求項2の発明に係る封口板の成形方法は、請求項1による成形方法において、一方の金型における保持凹部の内周面を他方の金型とのパーティング面側が大径となるテーパ状に形成し、外周封口体の外周面を前記保持凹部の内周面と対応するテーパ状に形成するものである。
【0008】
かかる封口板の成形方法によれば、金型における保持凹部の内周面とこれに接触する外周封口体の外周面を、他方の金型側が大径となるテーパ状に形成したため、製品離型の際にカジリ等が発生しない。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の好適な実施の形態による成形方法によって成形された封口板の平面図、図2は図1におけるA−A線で切断した断面図、図3は封口板における金属端子の要部拡大断面図、図4は図1におけるB−B線で切断した半断面図、図5は図1におけるC−C線で切断した半断面図、図6は封口板の外周部を拡大して示す断面図である。
【0010】
この封口板10は、アルミ電解コンデンサー又は電気二重層型コンデンサー等の圧力容器20の開口部21を閉塞するものであって、以下のように構成されている。
【0011】
すなわち、圧力容器20の開口部21を閉塞する蓋状ないし平板状を呈する樹脂材製の封口板本体(狭義の封口板とも称する)11が設けられており、この封口板本体11が、ベークライト又はPPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料によって円板状の成形品として成形されている。
【0012】
封口板本体11は、時計の文字盤に見立てた場合、通常その三時及び九時位置に一対の金属端子12,12が設けられており、通常六時位置及び十二時位置のいずれか一方に防爆弁部13が設けられ、他方にブリーザー部14が設けられている。また、金属端子12が封口板10に1本、圧力容器20の底部に1本のものもあり、この場合には、金属端子12とブリーザー部14は封口板10に通常三時及び九時の位置に設けられている。
【0013】
金属端子12はそれぞれ、樹脂材製の封口板本体11に対してその厚さ方向に貫通するように埋設され、アルミ電解コンデンサーにあってはアルミニウム製の電極端子であって、その外周面12aに、図3に拡大して示すような環状を呈する抜け止め用の埋設鍔部121が設けられている。
【0014】
詳しくは、金属端子12の外周面12aには環状の鍔部121が径方向外方に向けて一体に形成されており、この鍔部121の最外周端部に環状あるいは筒状の爪部122,123が軸方向両側へ向けて延在されており、図における下側の爪部123の内周側に環状あるいは筒状を呈する第三の爪部124が下方向に向けて一体に突設されている。
【0015】
また、上側の爪部122の内周側に設けられた環状溝状の凹部125の内部底面125aが断面半円形ないし円弧形に形成されていて、これによりこの内部底面125aの外周側に位置する上側爪部122の根元部122aの厚さがその基端側から先端側にかけて徐々に薄くなるように形成されている。これに対して、上側爪部122の先端部122bは、その厚さが一定に形成されている。
【0016】
金属端子12と封口板本体11は、インサート成形により接合され一体化されている。またこのインサート成形がなされることによって、金属端子12の鍔部121及び爪部122〜124が、それぞれ封口板本体11の肉厚内に埋設されている。
【0017】
ここで、上側爪部122全体の長さ(軸方向の長さ、すなわち高さ)をL、上側爪部122における根元部122aの長さをLとすると、
/L≧1
が満たされるようにその寸法が設定されており、また、下側爪部123の長さをL、第三爪部124の長さをLとすると、
/L≧1
が満たされるようにその寸法が設定されている。
【0018】
したがって、電解液の反応により高温となった場合に、封口板本体11の樹脂材料の線膨張係数と金属端子12のアルミニウムの線膨張係数の差によっては、封口板本体11と金属端子12の界面に隙間が生じる可能性があるのに対して、最外周の爪部122,123の長さを長くしたことにより、封口板本体11の膨張又は収縮の変化に十分に追随させることが可能となる。したがって、樹脂材よりなる封口板本体11とアルミニウムよりなる金属端子12の界面に隙間が生じるのを防止し、該部のシール性を向上させることができる。
【0019】
図4に拡大して示すように、防爆弁部13は、以下のように構成されている。すなわち、封口板本体11の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の圧力開放口111が設けられており、この圧力開放口111の内部に平板状の破裂板131が設けられており、この破裂板131が封口板本体11に対して同種の樹脂材料をもって一体に成形されている。圧力開放口111は平面円形に開口しており、この圧力開放口111を全面にわたって閉塞すべく破裂板131が円板状に成形されている。
【0020】
また、この破裂板131の周縁部であってこの破裂板131と封口板本体11の間に、その厚さtを破裂板131の厚さtよりも一層薄肉とした環状の薄肉部131aが全周にわたって一体に成形されており、破裂板131の周縁部に、その厚さを薄肉部131aの厚さから徐々に厚くする(tからtへと徐々に厚くする)環状の傾斜面部131cがやはり全周にわたって設けられている。この傾斜面部131cの破裂板131の平面に対する傾斜角度θは、30度前後又は30度以上の大きさに設定されている。
【0021】
なお、破裂板131と薄肉部131aはその上面(外面)が面一状に形成されているため、上記構成は以下のように表現することも可能である。すなわち、樹脂製の封口板本体11に対して破裂板131が圧力開放口111を閉塞するように一体成形されており、破裂板131の破裂部位を特定すべく、破裂板131の周縁部下面に環状溝状の凹部131bが形成されており、破裂板131をこの凹部131bの形成部位において確実に破裂させるべく、凹部131bの内径側の側面(破裂板131の外周面)に傾斜面部131cが形成されている。
【0022】
破裂板131の上側に位置して圧力開放口111の内壁に環状の段部111aが設けられており、この段部111aに、破裂板131が破裂したときにこの破裂板131が圧力開放口111の外部に飛散するのを防止する飛散防止部材としての止め環132が軸方向突当て式に圧入固定されている。この止め環132は、例えばCR形の止め輪であって、又は金属等所定の剛材をもって環状に成形されており、環状の取付部132aの内周側に環状を呈するストッパー部132bが一体に成形されている。取付部132aは、その断面形状をテーパー状に成形されてバネ性を有しており、このバネ性をもって止め環132全体を圧力開放口111の内周に固定している。また、ストッパー部132bは、その内径寸法を破裂板131の外径寸法よりも小さく設定されており、これにより、破裂板131がこのストッパー部132bの内周を通過することができないようになっている。
【0023】
以上の構成を備えた防爆弁部13は、圧力容器20の内圧が所定値に達したときに破裂板131が薄肉部131aにおいて破裂し、内圧を大気開放する。したがって、圧力容器20の内圧が異常に高くなって圧力容器20が爆発するのを未然に防止することができる。
【0024】
また、破裂板131の外側に飛散防止部材としての止め環132が設けられているために、破裂板131は圧力容器20の内圧上昇により破裂しても圧力開放口111の外部に飛び出すことがない。したがって、破裂板131が圧力開放口111の外部に飛び出して周辺機器に衝突し、これらの機器を壊すのを未然に防止することができる。
【0025】
ブリーザー部14は、図5に拡大して示すように、以下のように構成されている。すなわち、封口板本体11の所定箇所に、その厚さ方向に貫通する孔状の通気流路112が設けられており、この通気流路112の内側に機能膜取付面112aが円筒面状に形成されており、この取付面112aの内周にシール部材141及び機能膜142が挿入され、保持部材143によって保持されている。
【0026】
機能膜142は、連続気孔を有するPTFE(四フッ化エチレン樹脂)製の多孔質体の膜であってこれに撥水処理を施したものであり、その特性として気体透過性及び液体不透過性を有している。また、この機能膜142は、圧力容器20の内圧が大気圧よりも高くなったときにこの圧力を外部開放し、圧力容器20の内圧が大気圧よりも低くなったときに大気を吸入して圧力容器20内を大気圧に保持するように、多孔質体によって膜状ないし平板状に成形されており、また、耐薬品性に優れたPTFE素材を延伸法により加工して膜状の多孔質体を成形するとともにこの多孔質体にフッ素系薬品をコーティングして撥水処理を施すことにより成形されており、その表面のみならず、多孔質体の内部もフッ素系薬品により撥水処理がなされている。多孔質体の孔の大きさは、実寸で0.05〜1μm程度とされている。したがって、これらの条件を満たすことにより、圧力容器20の内外の差圧が0.01kg/cm程度のときからブリーザー機能を奏して圧力容器20の内圧を一定に保ち、よって圧力容器20の爆発を防止するとともに電解液等の内封液の漏洩を防止するブリーザーが構成されている。
【0027】
また、この機能膜142の素材には、PTFEの他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド等が適用可能であり、その製造方法は材料により選択され、延伸法、トラックエッチング法、溶融相分離法、相転換法又は複合膜法等があり、PTFEについては上記したように延伸法が適している。
【0028】
なお、延伸法とは、結晶性ポリマーを加熱したり、可塑剤を添加することによって可塑化した後、直角方向に延伸し、フィルムに歪みを与え、結晶領域の周辺を広げて細孔を形成させる方法であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、PTFE等の精密濾過膜がある。
【0029】
また、シール部材141は、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、ブチルゴム、不飽和系ゴムを水素添加したゴム等の高飽和系ゴム等の所定のゴム状弾性材をもって環状に成形されており、機能膜142の外周部や封口板本体11と保持部材143の間を液体が通過するのを防止する。図示したシール部材141には、シール性を一層高めるべく、その上下面にそれぞれ環状のビード141aが設けられているが、このビード141aは必要に応じて設けられるものであって、なくても良い。
【0030】
また、保持部材143は、PPS等の所定の高分子材料よりなる樹脂材料又はアルミニウム材料等をもって環状に成形されており、取付面112aにその内側から所定の圧入代をもって圧入固定されている。その機能は、上記したようにシール部材141及び機能膜142を取付面112a内に保持するとともに、シール部材141を適度に圧縮して所定のシール面圧を発生させることにある。この保持部材143の封口板本体11に対する固定方法は、上記した圧入の他に、溶着又は接着等によるものであっても良い。
【0031】
以上の構成を備えたブリーザー部14は、その構成部品である機能膜142が気体透過性及び液体不透過性を有し、更にフィルター機能を有しているために、圧力容器20内に発生する電解液の反応ガス、特に水素ガスや二酸化炭素等がこの機能膜142を透過することが可能とされている。したがって、圧力容器20の内圧がこの反応ガスの発生によって上昇するのを防止するとともに内部液体の漏洩を防止し、外部液体の浸入を防止し、更に外部塵埃類等の異物の侵入を防止することができるものである。なお、このようなブリーザー機能を備えたブリーザー部14が設けられていることにより、上記防爆弁部13が作動するのは、圧力容器20の内圧が急激に上昇する場合に限られることになる。
【0032】
封口板本体11の外周には、周方向へ環状に連続した外周封口体15が、内周部15bが埋設された半埋設状態で一体的に接合されている。外周封口体15は、例えばアルミニウム等の金属で成形されたものであって、その内周には、図6に拡大して示すような環状を呈する抜け止め用の鍔部151が設けられている。
【0033】
すなわち、外周封口体15の内周面15aには環状の鍔部151が径方向内方へ向けて一体に形成されており、この鍔部151の最内周端部に環状あるいは筒状の爪部152,153が軸方向両側へ向けて延在されており、図における下側の爪部153の外周側に環状あるいは筒状を呈する第三の爪部154が下方に向けて一体に突設されている。
【0034】
また、上側の爪部152の外周側に設けられた環状溝状の凹部155の内部底面155aが断面半円形ないし円弧形に形成されていて、これによりこの内部底面155aの内周側に位置する上側爪部152の根元部152aの厚さがその基端側から先端側にかけて徐々に薄くなるように形成されている。これに対して、上側爪部152の先端部152bは、その厚さが一定に形成されている。
【0035】
封口板本体11と外周封口体15は、インサート成形により接合されて一体化されている。またこのインサート成形がなされることによって、外周封口体15の内周部15bと、鍔部151及び爪部152〜154が、封口板本体11の肉厚内に埋設され、外周部15cが封口板本体11の外周から突出している。
【0036】
ここで、上側爪部152全体の長さ(軸方向の長さ、すなわち高さ)をM、上側爪部152における根元部152aの長さをMとすると、
/M≧1
が満たされるようにその寸法が設定されており、また、下側爪部153の長さをM、第三爪部154の長さをMとすると、
/M≧1
が満たされるようにその寸法が設定されている。したがって、以下の作用効果が実現される。
【0037】
すなわち、電解液の反応により高温となった場合には、封口板本体11の合成樹脂材料の線膨張係数と外周封口体15のアルミニウムの線膨張係数の差によっては、封口板本体11と外周封口体15の界面に隙間が生じる可能性があるのに対して、最内周の爪部152,153の長さを長くしたことにより、封口板本体11の膨張又は収縮の変化に十分に追随させることが可能となる。したがって、樹脂材よりなる封口板本体11とアルミニウムよりなる外周封口体15の界面に隙間が生じるのを防止し、該部のシール性を向上させることができる。
【0038】
また、この実施の形態による封口板10は、外周封口体15の全周が圧力容器20の開口部に溶接されることにより、この圧力容器20に固定されるものである。したがって、封口板10の外周封口体15と圧力容器20との間は、全く隙間が存在しない状態で接合され、該部における電解液の漏洩等を確実に防止することができる。しかも、外周封口体15が圧力容器20に溶接されるため、この外周封口体15に圧力容器20の内圧が作用しても、この外周封口体15が圧力容器20から容易に外れることがない。
【0039】
先に説明したように、外周封口体15は、インサート成形によって、鍔部151及び爪部152〜154を含む内周部15bが、封口板本体11の外周部の肉厚内に埋設状態となって、封口板本体11と一体接合される。
【0040】
図7は、本発明に係る封口板の成形方法において、封口板本体11の外周に外周封口体15をインサートした封口板10を成形するために、この外周封口体15を金型30A,30B内にセットした状態を示す要部拡大断面図である。すなわち、封口板本体11を成形するキャビティ31は、パーティング面32,33において互いに離接される金型30A,30Bによって画成され、このうち、一方の金型30Aには、外周封口体15の外周部15cを嵌合状態に収容可能な保持凹部34が、キャビティ31の外周側に形成されている。
【0041】
外周封口体15の軸方向両面には、封口板本体11の外周となる部分に沿って、それぞれ円周方向に連続した被係止部である断面V字型の溝156,157が形成されている。また、この外周封口体15の外周面15dは、円筒面に対して緩やな傾斜角度θをもってテーパ状に形成されている。
【0042】
一方の金型30Aにおける外周封口体15に対する支持面となる保持凹部34の底面34aと、他方の金型30Bのパーティング面33における外周封口体15に対する支持面33aには、それぞれキャビティ31の外周に沿って、円周方向へ連続した係止部としての突条35,36が形成されている。この突条35,36は、外周封口体15に形成された溝156,157と対応するもので、すなわちこの溝156,157と同形同大の断面V字型に形成されている。また、保持凹部34は、パーティング面32からの深さが外周封口体15の軸方向肉厚と同等であり、その内周面34bが、外周封口体15の外周面15dと対応する傾斜角度θをもって、他方金型30Bとのパーティング面32側が大径となるテーパ状に形成されている。
【0043】
したがって、封口板10の成形に際しては、一方の金型30Aにおける保持凹部34に、外周封口体15の外周部15cを挿入するようにセットし、また、この外周封口体15の内周側の所定部位に図1乃至図3に示される金属端子12をセットし、他方の金型30Bと型締めを行う。この型締め状態においては、外周封口体15の外周部15cが、保持凹部34の底面34aと、他方の金型30Bの支持面33aとの間に挟持されると共に、外周封口体15に形成された溝156,157と、保持凹部34の底面34a及び他方の金型30Bの支持面33aに形成された突条35,36が密接嵌合状態となる。
【0044】
次に、キャビティ31に溶融樹脂材料を充填すると、この溶融樹脂材料は、金型30A,30Bにセットされた金属端子12の外周面及び鍔部121、爪部122〜124(図3参照)の周囲を埋めるように賦形され、また、外周封口体15の内周部15bの周囲及び鍔部151、爪部152〜154の周囲を埋めるように賦形され、架橋硬化してこれら金属端子12及び外周封口体15と一体的に接合される。
【0045】
また、キャビティ31への溶融樹脂材料の充填に際しては、外周封口体15は、内周側から溶融樹脂材料の圧力Pによる拡径力を受ける。そして、この外周封口体15は比較的薄肉のアルミニウム等からなるため、変形を受けやすいものであるが、外周封口体15の溝156,157と金型30A,30Bの突条35,36との嵌合によって、外周封口体15は径方向に係止された状態にあるため、この拡径方向の変形力は、溝156,157と突条35,36との嵌合部で受けることになり、それよりも外周側には殆ど伝達されない。したがって、外周封口体15の外周面15dが金型30Aの保持凹部34の内周面34bに圧接するのを防止して、型開き後の離型を容易にすることができる。
【0046】
また、上記型締め状態において互いに密接される保持凹部34の内周面34bと外周封口体15の外周面15dが、パーティング面32側が大径となるテーパ状に形成されているため、離型の際に、外周封口体15の外周面15dが保持凹部34の内周面34bとのカジリや大きな摩擦を生じることがなく、このため、離型の際に製品が破損したり、金型30Aに損傷が発生するのを防止することができる。
【0047】
なお、上述した封口板10においては、外周封口体15に被係止部として溝156,157を形成し、金型30A,30Bに係止部として突条35,36を形成したが、これとは逆に、外周封口体15の被係止部を突条として形成し、金型30A,30Bの係止部を溝として形成しても良い。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る封口板の成形方法によれば、金型キャビティの外周に金属からなる外周封口体を配置して、樹脂材料による封口板本体の成形と同時に、その外周にインサートして一体的に接合する際に、金型キャビティ内の樹脂材料の圧力によって外周封口体に作用する外径方向の拡張力を、外周封口体に形成した被係止部と、双方の金型に形成した係止部との嵌合部で受けるので、外周封口体の拡径変形及びこれによって外周封口体の外周面が金型の保持凹部の内周面に圧接するのを防止し、離型性を向上することができる。
【0049】
請求項2の発明に係る封口板の成形方法によれば、金型における保持凹部の内周面とこれに接触する外周封口体の外周面を、他方の金型とのパーティング面側が大径となるテーパ状に形成したため、製品離型の際にカジリ等を発生することがなく、したがって、離型を一層容易にして、製品の破損や金型の損傷等の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の封口板の成形方法により成形された封口板の平面図である。
【図2】 図1におけるA−A線断面図である。
【図3】 図2の封口板における金属端子のインサート部を拡大して示す断面図である。
【図4】 図1におけるB−B線拡大半裁断面図であって防爆弁部の半断面図である。
【図5】 図1におけるC−C線拡大半裁断面図であってブリーザー部の半裁断面図である。
【図6】 本発明の封口板の成形方法により成形された封口板の外周部を拡大して示す断面図である。
【図7】 本発明に係る封口板の成形方法において、封口板本体の外周にインサートする外周封口体を金型内にセットした状態を示す要部拡大断面図である。
【図8】 従来の技術に係る封口板を備えた圧力容器を示す断面図である。
【符号の説明】
10 封口板
11 封口板本体
111 圧力開放口
112 通気流路
12 金属端子
13 防爆弁部
131 破裂板
132 止め環
14 ブリーザー部
141 シール部材
142 機能膜
143 保持部材
15 外周封口体
15a 内周面
15b 内周部
15c 外周部
15d 外周面
151 鍔部
152〜154 爪部
156,157 溝(被係止部)
20 圧力容器
21 開口部
30A 一方の金型
30B 他方の金型
31 キャビティ
32,33 パーティング面
34 保持凹部
34a 底面(支持面)
34b 内周面
35,36 突条(係止部)

Claims (2)

  1. 互いに離接される一方の金型(30A)と他方の金型(30B)の間に封口板本体(11)を成形するキャビティ(31)を画成し、前記封口板本体(11)の外周部にインサートする外周封口体(15)を、前記一方の金型(30A)に前記キャビティ(31)の外周に形成した保持凹部(34)と前記他方の金型(30B)との間に挟持し、前記キャビティ(31)に合成樹脂材料を充填することによって、前記外周封口体(15)と前記封口板本体(11)を一体化した封口板(10)を成形する方法において、
    前記外周封口体(15)の軸方向両面に、前記封口板本体(11)の外周面の外側となる部分に沿って被係止部(156,157)を形成し、
    前記両金型(30A,30B)における前記外周封口体(15)の支持面(33a,34a)に、前記被係止部(156,157)と嵌合する係止部(35,36)を形成し、
    前記外周封口体(15)を、前記被係止部(156,157)と係止部(35,36)との嵌合によって径方向に拘束した状態で前記両金型(30A,30B)間に挟持することを特徴とする封口板の成形方法。
  2. 一方の金型(30A)における保持凹部(34)の内周面(34b)を他方の金型(30B)とのパーティング面(32)側が大径となるテーパ状に形成し、
    外周封口体(15)の外周面(15d)を前記保持凹部(34)の内周面(34b)と対応するテーパ状に形成することを特徴とする請求項1に記載の封口板の成形方法。
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