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JP4501254B2 - 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続鋳造機における連続鋳造鋳片の凝固完了位置を検出する方法及び凝固完了位置を制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼の連続鋳造機においては、水冷鋳型内に注入した溶鋼を水冷鋳型内で一次冷却して鋳型内壁に凝固殻を形成させ、この凝固殻を鋳型下方に設置した多数の鋳片支持ロールにて支持しつつ下方に連続的に引き抜きながら、スプレー冷却水等により凝固殻表面を二次冷却し、鋳片中心部まで完全に凝固させた後に鋳片を所定長さに切断している。
【0003】
このような連続鋳造機の最大鋳造能力は、鋳片の凝固完了位置を連続鋳造機出口の最下流の鋳片支持ロールの位置とする引き抜き速度で鋳片を鋳造した場合に達成される。又、熱エネルギーの削減を目的として鋳造直後の連続鋳造鋳片を圧延工程に搬送して高温の状態で圧延する場合にも、鋳片温度を可能な限り高くするためには、鋳片の凝固完了位置を連続鋳造機出口の最下流の鋳片支持ロールの位置とすることが好ましい。
【0004】
しかし、鋳片の凝固完了位置は、鋳片引き抜き速度を一定にしても、二次冷却用冷却水の水温や吹き付け圧力、及び、鋳型注入時の溶鋼温度等の変化により常に変動しており、凝固完了位置を連続鋳造機の最下流側とした場合には、凝固完了位置が鋳片支持ロールの範囲を超える場合が発生する。この場合には、鋳片が溶鋼静圧によりバルジングして鋳片品質が劣化するばかりか、鋳片切断時に内部の未凝固層が流出するという設備トラブルの危険性さえもある。この危険性を回避するため、実際には、凝固完了位置を連続鋳造機出口より十分に上流側とした条件で鋳造することが一般的である。
【0005】
このような問題を解決して安定した鋳造を行うために、鋳片の凝固完了位置を検出する種々の方法が提案されている。例えば、特開平9−225611号公報(以下「先行技術1」と記す)には、鋳片支持ロールのロールチョック基端に歪みゲージを貼付してロール負荷を検出し、凝固完了前と凝固完了後との溶鋼静圧の有無に起因するロール負荷を検出して凝固完了位置を判定する方法が開示されている。又、特開平11−83814号公報(以下「先行技術2」と記す)には、鋳造中の鋳片に送信子から横波超音波を透過させ、透過した横波超音波を受信子にて受信し、横波超音波の透過強度から鋳片の凝固状態を検出する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先行技術1及び先行技術2にも以下の問題点がある。先行技術1では、ロールチョック基端に貼付した歪みゲージによりロールの負荷を検出するが、連続鋳造設備は本来堅固で丈夫な設備であり、溶鋼静圧の有無に起因して起こるロールチョック基端の歪みは極めて少なく、又、歪みゲージが貼付される位置は高温雰囲気であり、温度によるロール歪みも発生するので、歪みゲージではロール負荷の変化を正確に捉えきれない場合が発生する。
【0007】
又、先行技術2では、前述したように鋳片引き抜き速度を一定にしても常に変動する凝固完了位置を捉えるためには、横波超音波の発信子及び受信子を各ロール間に設置する必要があり、更に、鋳片引き抜き速度を変化させた場合にも凝固完了位置を捉えようとすると、多数の送信子及び受信子を設置する必要があり、設備費が増大する。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、連続鋳造鋳片の凝固完了位置を簡便な方法で正確に検出すると共に、凝固完了位置を所定の位置に制御する方法を提案することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明による連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法は、連続鋳造中の鋳片を、該鋳片を挟んで対向する一対のロールのうちの少なくとも一方が、ロールを鋳片の厚み方向に移動させて鋳片を圧下するための圧下圧力付与装置と連結され、内部に未凝固層を有する鋳片の短辺面側の凝固シェルを1mm以下で且つ一定量だけ圧下するために必要とする、前記ロールの設置位置での溶鋼静圧が考慮された力が鋳片に付加されるように、前記圧下圧力付与装置によって圧下圧力の設定された、一対以上のロールにて圧下すると共に、鋳片を圧下している、前記圧下圧力付与装置と連結されたロールの変位量を計測して、計測した変位量からロールによる鋳片の圧下量を求め、求めた圧下量に基づき鋳片の凝固完了位置を判定することを特徴とするものである。
【0010】
第2の発明による連続鋳造鋳片の凝固完了位置制御は、第1の発明の方法により鋳片の凝固完了位置を検出し、この検出結果に基づき鋳片引き抜き速度を変更して、凝固完了位置を所定範囲内に制御することを特徴とするものである。
【0011】
連続鋳造中に鋳片を長辺面側から圧下した場合、圧下される部分、即ち圧下抵抗となる部分は、鋳片厚み方向の中心部まで凝固が完了している部分であり、鋳片厚み方向の中心部に未凝固層が残留している部分は圧下抵抗とならない。
【0012】
従って、内部に未凝固層が残留している状態の鋳片を圧下した場合には、圧下抵抗となる部分は鋳片の短辺面側から凝固が進行した鋳片短辺側のみであり、鋳片長辺面全幅に対して圧下抵抗となる範囲の比率は小さく、この比率は、鋳片短辺長さ(「鋳片厚み」ともいう)に対する鋳片長辺長さ(「鋳片幅」ともいう)の比率が大きな鋳片ほど小さくなる。一方、凝固が完了した鋳片を圧下した場合には、鋳片長辺面全幅が圧下抵抗となる。
【0013】
そのため、鋳片を同一の圧下圧力で圧下しても、内部に未凝固層が残留する場合と完全に凝固した場合とでは、圧下抵抗が異なるために鋳片の圧下量に差が生じ、それに伴って圧下しているロールの変位量が異なってくる。即ち、未凝固層が残留する場合には、鋳片の圧下量は大きくなり、それに伴いロールの変位量も大きくなり、一方、完全凝固後には、鋳片の圧下量は小さくなり、それに伴いロールの変位量も小さくなる。尚、ロールの変位量とは、鋳片を圧下することにより基準位置に対してロールが圧下方向に移動した距離である。
【0014】
本発明では、鋳造中に鋳片を一対以上のロールで圧下しつつ、その時のロールの変位量を計測し、計測したロールの変位量からそのロール位置における鋳片の圧下量を求めているので、求めた鋳片の圧下量の大きさから、圧下位置における鋳片の未凝固層の有無を判定することができる。換言すれば凝固が完了しているか否かを判定することができる。
【0015】
そして、連続鋳造機では鋳片を支持するために鋳片支持ロールが設置されており、この鋳片支持ロールを鋳片圧下のためのロールに利用することができるので、若干の設備改造とロールの変位を検出するためのセンサーを設置するだけで本発明が適用でき、設備費を抑えることができる。
【0016】
又、検出した凝固完了位置に基づき、鋳片引き抜き速度を変更することで、凝固完了位置を所定の範囲内に制御することが可能となり、鋳片品質の低下や未凝固層の流出といった設備トラブルを発生することなく、最大の鋳造能力を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の例を示す図であって、連続鋳造中の鋳片を圧下する状態を模式的に示す縦断面図であり、図2は、図1のX−X’矢視による縦断面図である。
【0018】
連続鋳造機の水冷鋳型(図示せず)に注入された溶鋼は、水冷鋳型と接触して冷却され、鋳片1の外殻となる凝固殻2を形成し、形成した凝固殻2は、多数の鋳片支持ロールに支持されながら、内部の未凝固層3と共に鋳型の下方に連続的に引き抜かれる。この間、鋳片1は鋳型下方に設置された二次冷却帯で冷却され、凝固殻2の厚みを増大させながら引き抜かれ、やがて、厚み方向中心部まで完全に凝固する。
【0019】
図1は、このように完全に凝固する付近を示す図であり、鋳片1は鋳片支持ロール4、4aにて支持されており、鋳片支持ロール4、4aの下流側には圧下ロール5,5a、圧下ロール6,6a、及び、圧下ロール7,7aが設置されている。これらの圧下ロールでは、鋳片1に対して上面側に設置した圧下ロール5,6,7が、それぞれ油圧装置等の圧下圧力付与装置(図示せず)に連結されており、圧下圧力付与装置により鋳片1の厚み方向に移動して、鋳片1を圧下することができる。一方、鋳片1に対して下面側に設置した圧下ロール5a,6a,7aは、連続鋳造機に固定されている。
【0020】
鋳片1に対して上面側に設置した圧下ロール5,6,7には、図2に示すように、それぞれのロール軸受け8に位置検出センサー9が設置されており、各圧下ロール5,6,7の変位(L1 、L2 )が測定できるようになっている。位置検出センサー9としてはレーザー距離計や差動トランスを用いることができる。
【0021】
図1において、D0 は、圧下ロール5,5aにおける圧下前の鋳片厚み、D1 は、圧下ロール5,5aにおける圧下後の鋳片厚みであり、圧下ロール6,6aにおける圧下前の鋳片厚み、D2 は、圧下ロール6,6aにおける圧下後の鋳片厚みであり、圧下ロール7,7aにおける圧下前の鋳片厚み、D3 は、圧下ロール7,7aにおける圧下後の鋳片厚みである。
【0022】
尚、図1では圧下ロールを3対設置しているが、1対以上設置すれば本発明により凝固完了位置を判定することができる。但し、鋳片引き抜き速度を変更する場合にも凝固完了位置を検出するためには、鋳片引き抜き速度の変更範囲に応じて複数の圧下ロールを設置する必要がある。又、圧下圧力付与装置と連結した圧下ロールを鋳片1に対して上面側としたが、下面側としても良く更に両方としても良い。
【0023】
このような構成の連続鋳造機において、以下のようにして本発明方法を実施する。先ず、圧下ロール5,5a、圧下ロール6,6a、及び、圧下ロール7,7aにおけるそれぞれの鋳片圧下量が同程度となるように、各圧下ロールの圧下圧力を設定する。具体的には、各圧下ロールの設置位置における溶鋼静圧を考慮しつつ、内部に未凝固層3を有する鋳片1の短辺面側の凝固殻2を一定量だけ圧下するために必要な力が鋳片1に作用するように、圧下圧力を設定すれば良い。
【0024】
このようにして設定した圧下圧力で各圧下ロール5,6,7を鋳片1に押し付けつつ鋳造する。図1に示すように、圧下ロール5,5aによる鋳片圧下量は鋳片厚みD0 と鋳片厚みD1 との差で表され、同様に、圧下ロール6,6aによる鋳片圧下量は鋳片厚みD1 と鋳片厚みD2 との差で表され、圧下ロール7,7aによる鋳片圧下量は鋳片厚みD2 と鋳片厚みD3 との差で表される。
【0025】
この場合、各圧下ロールにおける鋳片圧下量は次のようにして求めることができる。圧下ロール5,6,7の変位(L1 、L2 )を計測して、各圧下ロール5,6,7の基準位置からの変位量を求めれば、圧下ロール5,5a、圧下ロール6,6a、及び、圧下ロール7,7aの各ロール間隔が分かる。求めた各圧下ロールのロール間隔は、各圧下ロールにおける圧下後の鋳片厚みに対応しているので、鋳片厚みD1 、鋳片厚みD2 、及び鋳片厚みD3 を求めることができる。そして、鋳片厚みD0 は鋳片支持ロール4、4aのロール間隔に等しいので、鋳片支持ロール4、4aのロール間隔の設定値から求めることができる。尚、ロール間隔とは、対向する一対のロールの間隙のことである。
【0026】
圧下ロール5,6,7の変位(L1 、L2 )を測定する際の基準位置は、各圧下ロールの変位量を定量化するための基準位置であり、従って任意の位置として良い。変位(L1 )から計測される変位量と、変位(L2 )から計測される変位量とが異なる場合には、両者の平均値をその圧下ロールの変位量とすれば良い。
【0027】
このようにして各圧下ロールの変位から各圧下ロールにおける鋳片圧下量を求める。求めた鋳片圧下量が小さければ、鋳片1の未凝固層3が少なくなったことを意味するので、複数個の圧下ロールを設置した場合には、鋳造方向の鋳片圧下量の分布から凝固完了位置を判定することができる。又、設置した圧下ロールが一対の場合には、鋳造方向の鋳片圧下量の分布を把握することはできないが、圧下ロールの設置位置で凝固が完了しているか否かを判定することができる。
【0028】
凝固完了位置を所定の範囲内に制御したい場合には、上記のようにして凝固完了位置を検出し、この結果に基づき鋳片引き抜き速度を変更しつつ、フィードバック制御することで、凝固完了位置を所定範囲内に制御することができる。
【0029】
尚、各圧下ロールにおける鋳片圧下量は各圧下ロールの圧下圧力を高くすれば大きくなり、凝固完了位置の判定は容易になるが、鋳片圧下量を大きくし過ぎると鋳片1に内部割れが発生して好ましくない。そのため、各圧下ロールにおける鋳片圧下量が最大1mm程度となるように、圧下圧力を調整すること、又は、各圧下ロールにおける鋳片圧下量が1mm程度になるように、圧下ロールの移動量を制限するための障害物を設置することが好ましい。
【0030】
【実施例】
[実施例1]
極低炭素アルミキルド鋼を、鋳片厚みが250mm、鋳片幅が1200mmのスラブ鋳片に鋳造する際に、メニスカスから35m下流側に設置されたピンチロールを圧下ロールとして鋳片を圧下し、鋳片圧下量と凝固完了位置との関係を調査した。各試験の二次冷却水の比水量は0.81リットル/kg.steelの一定値とし、鋳片引き抜き速度を1.6〜2.4m/minの5水準とした。圧下ロールの外形は340mmで、圧下圧力は40トンとした。
【0031】
このようにして鋳造した時のレーザー距離計により計測された鋳片圧下量を図3に示す。図3に示すように鋳片引き抜き速度が1.8m/min以下では、鋳片圧下量はほとんどゼロであったが、鋳片引き抜き速度が2.0m/min以上の範囲では、鋳片引き抜き速度の増加と共に鋳片圧下量が増加し、鋳片引き抜き速度が2.2m/minの場合には、鋳片圧下量は約1.0mmになった。
【0032】
図4は、上記の鋳造条件において、伝熱計算により求めた、鋳片引き抜き速度と凝固完了位置との関係を示す図である。図4から明らかなように、鋳片引き抜き速度を変更すると、凝固完了位置は大幅に変化する。
【0033】
そして、図3と図4とを対比すると、鋳片引き抜き速度が2.0m/minのときに凝固完了位置がメニスカスから35mの位置、即ち、圧下ロールの設置位置になることが分かる。これらから、凝固完了後の鋳片は圧下されにくく、一方、内部に未凝固層を残留する鋳片は容易に圧下されるので、一定の圧下圧力の条件で鋳片を圧下した場合、鋳片圧下量の差から凝固完了位置を判定可能であることが分かった。
【0034】
[実施例2]
極低炭素アルミキルド鋼を、鋳片厚みが250mm、鋳片幅が1200mmのスラブ鋳片に鋳造する際に、メニスカスから32m〜42mの下流側の範囲に、1m毎に設置されたピンチロールを圧下ロールとして鋳片を圧下し、鋳片圧下量の鋳造方向の分布を調査して凝固完了位置を判定した。その際に、二次冷却水の比水量は0.81リットル/kg.steelとし、鋳片引き抜き速度は2.0m/minとした。圧下ロールの外形は全て340mm、圧下圧力は全て40トンとした。
【0035】
このようにして鋳造した時のレーザー距離計により計測された鋳片圧下量を図5に示す。図5に示すように、メニスカスからの距離が36m以上になると、鋳片はほとんど圧下されず、一方、メニスカスからの距離が34m以下の範囲では約1mm程度の圧下量で圧下されることが分かった。メニスカスから35mの位置が鋳片圧下量の変位点であり、凝固完了位置はメニスカスから35m付近にあることが分かった。
【0036】
[実施例3]
極低炭素アルミキルド鋼を、鋳片厚みが250mm、鋳片幅が1200mmのスラブ鋳片に鋳造する際に、メニスカスから40m、41m、及び42m下流側に設置された、連続鋳造機出口側のピンチロールを圧下ロールとして鋳片を圧下しながら凝固完了位置を制御した。圧下ロールの外形は全て340mmで、圧下圧力は全て40トンとした。
【0037】
当初、二次冷却水の比水量を0.81リットル/kg.steel、鋳片引き抜き速度を2.4m/minの条件で鋳造しており、この場合には、レーザー距離計により計測された鋳片圧下量から、凝固完了位置はメニスカスから41m〜42mの範囲にあることが確認できた。この連続鋳造機の末端の鋳片支持ロールはメニスカスから42mの位置であるので、凝固完了位置は連続鋳造機の出口ぎりぎりに制御されていたことが分かる。
【0038】
しかし、鋳造の途中から二次冷却水の比水量を低下せざるを得なくなり、鋳造開始から64分経過時に比水量を0.61リットル/kg.steelに低下させた。比水量の低下に伴い、凝固完了位置がメニスカスから42mの位置を越え始めたので、鋳造開始から72分経過時に鋳片引き抜き速度を2.2m/minに減速させた。その結果、凝固完了位置はメニスカスから40m〜41mの範囲になり、品質異常や操業トラブルを発生することなく、安定した鋳造を継続することができた。
【0039】
図6に、このようにして鋳造した時のレーザー距離計により計測された各圧下ロールによる鋳片圧下量の推移を示す。尚、図6におけるVcは鋳片引き抜き速度であり、又、実線はメニスカスから42mの位置に設置された圧下ロールにおける鋳片圧下量を表し、破線はメニスカスから41mの位置に設置された圧下ロールにおける鋳片圧下量を表し、一点鎖線はメニスカスから40mの位置に設置された圧下ロールにおける鋳片圧下量を表している。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、連続鋳造中の鋳片の凝固完了位置を簡便な方法で正確に検出することが可能となり、又、この方法を用いて凝固完了位置を制御しつつ鋳造することにより、連続鋳造機の鋳造能力を最大まで増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示す図である。
【図2】図1のX−X’矢視による縦断面図である。
【図3】実施例1において計測された鋳片圧下量を示す図である。
【図4】鋳片引き抜き速度と凝固完了位置との関係の計算結果を示す図である。
【図5】実施例2において計測された鋳片圧下量の鋳造方向の分布図である。
【図6】実施例3において計測された鋳片圧下量の推移を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳片
2 凝固殻
3 未凝固層
4 鋳片支持ロール
5 圧下ロール
6 圧下ロール
7 圧下ロール
8 ロール軸受け
9 位置検出センサー

Claims (2)

  1. 連続鋳造中の鋳片を、該鋳片を挟んで対向する一対のロールのうちの少なくとも一方が、ロールを鋳片の厚み方向に移動させて鋳片を圧下するための圧下圧力付与装置と連結され、内部に未凝固層を有する鋳片の短辺面側の凝固シェルを1mm以下で且つ一定量だけ圧下するために必要とする、前記ロールの設置位置での溶鋼静圧が考慮された力が鋳片に付加されるように、前記圧下圧力付与装置によって圧下圧力の設定された、一対以上のロールにて圧下すると共に、鋳片を圧下している、前記圧下圧力付与装置と連結されたロールの変位量を計測して、計測した変位量からロールによる鋳片の圧下量を求め、求めた圧下量に基づき鋳片の凝固完了位置を判定することを特徴とする連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法。
  2. 請求項1の方法により鋳片の凝固完了位置を検出し、この検出結果に基づき鋳片引き抜き速度を変更して、凝固完了位置を所定範囲内に制御することを特徴とする連続鋳造鋳片の凝固完了位置制御方法。
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