JP4577963B2 - 折り畳み式テーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に旅館・ホテル等の宿泊施設において使用される折り畳み式テーブルに関し、特に、天板の高さを高低2段階に可変できる折り畳み式テーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
旅館・ホテル等の宿泊施設においては、宿泊客の身体的事情や要求などに応じて、天板の高さが60〜70cm程度の洋式テーブルと、天板の高さが30〜40cm程度の和式テーブル(座卓)とを準備しておく必要性があるものの、専用の洋式テーブルと専用の和式テーブルとをそれぞれ独立に準備するとなれば、初期投資の経費負担,収納スペースの問題,持ち運び等の作業負担を生じることから、宿泊施設によっては、天板の高さを高低2段階に可変できる折り畳み式テーブルが使用されている。
【0003】
この折り畳み式テーブルは、天板の裏面の隅部付近に蝶着した長脚収納空間を持つ断面コ字形状の金属製短脚枠と、この短脚枠の長脚収納空間に嵌って天板裏面に蝶着した折り畳み可能の長脚部と、長脚部の折り込みを掛止するための長脚用掛止金具と、短脚枠の起立を掛止するための短脚用掛止金具と、長脚部と短脚枠とを連結するための連結金具とを備えたものとなっている。長脚部が繰り出された状態では長脚部が連結金具により短脚枠に連結され、また短脚枠が短脚用掛止金具により起立保持されるため、起立保持された長脚部を以って天板を支持できるので、天板高さの高い洋式テーブルとして使用できる。他方、連結金具を解除し、長脚部を折り込んで天板裏面に衝合して長脚用金具により掛り止めすることにより、短脚枠を以って天板を支持できるので、天板高さの低い和式テーブル(座卓)として使用することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の折り畳み式テーブルにあっては、次のような問題点があった。
【0005】
▲1▼ 短脚枠は長脚部を囲んでこれを連結金具により掛止する必要があることから、短脚枠は長脚収納空間を持つ断面コ字形状であり、またその肉厚は比較的薄くせざるを得ないことから、短脚枠は強度確保の面から金属製である。そのため、折り畳みテーブルが殊に長脚部を繰り出した状態では、金属的質感を呈し、接客用の室内調度品としてはいささか不釣合いである。
【0006】
▲2▼ 断面コ字形状の短脚枠も木製とする場合には、調度品としての商品価値を高めることができるものの、木製角材を刳り貫いて長脚収納空間を形成するには、製作コスト高となり、また短脚枠の割れ等の懸念から強度確保に難点がある。
【0007】
そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題は、天板の高さを高低2段階に可変できる折り畳み式テーブルにおいて、木製の脚部を用いても、低コストで強度確保を実現できる折り畳み式テーブルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、天板裏面の左右側それぞれに蝶着した前方長脚部及び後方長脚部並びに前方短脚部及び後方短脚部と、長脚部の折り込みを掛止するための長脚用掛止金具と、短脚部の起立を掛止するための短脚用掛止金具と、長脚部と短脚部とを相互連結するための連結金具とを備えた折り畳み式テーブルにおいて、前方長脚部と後方長脚部とが脚桟を以って相互連結し、前方長脚部と後方長脚部との間で、前方長脚部に前方短脚部が隣接して並設すると共に、後方長脚部に後方短脚部が隣接して並設し、前記連結金具が短脚部と脚桟とを連結する位置に配設して成ることを特徴とする。
【0009】
斯かる折り畳み式テーブルにおいては、長脚部が繰り出された状態で、長脚部を連結金具により短脚部に連結し、また短脚部が短脚用掛止金具により起立保持されると、起立保持された長脚部を以って天板を支持できるので、天板高さの高い洋式テーブルとして使用できる。他方、連結金具を解除し、長脚部を折り込んで天板裏面に衝合して長脚用金具により掛り止めすることにより、短脚枠を以って天板を支持できるので、天板高さの低い和式テーブル(座卓)として使用することができる。
【0010】
本発明では、前方短脚部及び後方短脚部が前方長脚部と後方長脚部との間に設けられているため、長脚部の起立状態では短脚部がその基部を囲む必要がなく、短脚部は長脚収納空間を持つ断面コ字形状とする必要がない。それ故、脚部製作コストの低減及び強度確保を保証した上、短脚部をも木製とすることができ、外観体裁の良い折り畳み式テーブルを提供できる。
【0011】
前方短脚部は前方長脚部に隣接して並設すると共に、後方短脚部は後方長脚部に隣接して並設しているため、長脚部の起立状態ではその基部に短脚部が揃っているので、短脚部と長脚部との直接の連結は困難であるが、連結金具が短脚部と脚桟とを連結する位置に配設されているので、短脚部と長脚部との連結を達成でき、両者の共動き操作を支障なく実現できる。また、長脚部の基部を連結するのではなく、短脚部と長脚部の脚桟とを連結するものであるから、前方長脚部と後方長脚部のガタ付きを同時に抑制できる。
【0012】
連結金具としては、短脚部の下端部内側面であって、脚桟の上面に設けた挿し込み孔に対し挿抜可能の掛止突材を持つ金具とすることができるが、脚桟の板厚を厚くしなければ、十分な挿し込み孔を形成することができず、また、短脚部の下端部内側面に連結金具が取り付けられていると、連結金具の取り付け作業が面倒となるばかりか、前方短脚部の連結金具と後方短脚部の連結金具とは相対向して配置されているものであるから、両掛止突材を操作する際には脚部に連結金具が隠れ、天板高さ変更の際の操作性が悪い。
【0013】
そこで、本発明では、連結金具は、脚桟の外側面に固定し、短脚部の下端面に設けた挿し込み孔に対し挿抜可能の掛止突材を持つ金具としてある。挿し込み孔を短脚部の下端面に形成するものであるから、脚桟の板厚を厚くする必要がなく、軽量化を実現できる。また、脚桟の外側面に連結金具が取り付けられているため、その取り付け作業性が向上すると共に、両連結金具の同時視認性が良好となり、天板高さ変更の際の操作性が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態に係る折り畳み式テーブルにおいて長脚部で設置した態様を示す正面図、図2は同態様を示す右側面図、図3は同態様を示す底面図、図4は同折り畳み式テーブルにおいて短脚部で設置した態様を示す正面図、図5は同態様を示す右側面図、図6は同態様を示す底面図、図7は同態様を底面側から見た状態を示す斜視図。及び図8は同折り畳み式テーブルにおいて長脚奉及び短脚部を折り畳んで態様を示す底面図である。
【0016】
本例の折り畳み式テーブルは、木製天板1の裏面の左右側それぞれに蝶番Hを以って蝶着した木製角材の前方長脚部2F及び後方長脚部2B並びに木製角材の前方短脚部3F及び後方短脚部3Bと、長脚部2F,2Bの折り込みを掛止するための長脚用掛止金具4と、短脚部3F,3Bの起立を掛止するための短脚用掛止金具5と、長脚部2F,2Bと短脚部3F,3Bとを相互連結するための連結金具6とを備えている。
【0017】
この折り畳み式テーブルは、前方長脚部2Fと後方長脚部2Bとを連結する木製板の長脚用脚桟7と、前方短脚部3Fと後方短脚部3Bとを連結する木製板の短脚用脚桟8とを有しており、前方長脚部2Fと後方長脚部2Bとの間に、前方長脚部2Fに前方短脚部3Fが隣接して並設していると共に、後方長脚部2Bに後方短脚部3Bが隣接して並設している。
【0018】
長脚用掛止金具4は、天板1の裏面にビス止めされた突起金具4aと、長脚用脚桟7の中央部の下面縁部にビス止めされ、突起金具4aを弾力的に挟着する挟み込み金具4bとから成る。短脚用掛止金具5は、短脚用脚桟8の中央部の下面にビス止めされた金属製の保護板5aと、天板1の裏面にビス止めされた金属製の基端枠5bと、この基端枠5bに傾動可能に支持され、先端フック部が保護板5aに掛り止めするための金属製の掛止アーム5cと、基端枠5bとアーム5cとの間に張り架けられてアーム5cを天板裏面に衝合させる向きに付勢するためのコイルスプリング5dとから成る。連結金具6は、短脚部3F,3Bの下端面にビス止めされ、挿し込み孔Yを取り囲む孔保護板6aと、長脚用脚桟7の外側面に固定され、挿し込み孔Yに対し挿抜可能の掛止突材Xを持つ金具6bとから成る。
【0019】
このような構成の折り畳み式テーブルにおいては、図1乃至図3に示す如く、長脚部2F,2Bが繰り出された状態で、短脚部3F,3Bの下端面の挿し込み孔Yに掛止突材Xを挿し込んで長脚部2F,2Bと短脚部3F,3Bとを相互連結し、また短脚部3F,3Bの保護板5aに掛止アーム5cの先端フック部を掛け止めすることにより短脚部3F,3Bが起立保持されると、起立保持された長脚部2F,2Bを以って天板1を支持できるので、天板高さの高い洋式テーブルとして使用できる。
【0020】
他方、図4乃至図7に示す如く、挿し込み孔Yから掛止突材Xを抜き出して長脚部2F,2Bと短脚部3F,3Bとの連結を解除し、長脚部2F,2Bを折り込んで天板1裏面に衝合させると、挟み込み金具4bが突起金具4aに挟着するため、長脚部2F,2Bと天板1との衝合が保持されるので、短脚枠3F,3Bを以って天板1支持でき、天板高さの低い和式テーブル(座卓)として使用することができる。
【0021】
本例においては、前方短脚部3F及び後方短脚部3Bが前方長脚部2Fと後方長脚部2Bとの間に設けられているため、短脚部3F,3Bは長脚収納空間を持つ断面コ字形状とする必要がない。それ故、脚部製作コストの低減及び強度確保を保証した上、短脚部3F,3Bをも木製とすることができ、外観体裁の良い折り畳み式テーブルを提供できる。
【0022】
前方短脚部3Fは前方長脚部2Fに隣接して並設すると共に、後方短脚部3Bは後方長脚部2Bに隣接して並設しているため、長脚部2F,2Bの起立状態ではその基部に短脚部3F,3Bが揃っているが、連結金具6が短脚部3F,3Bと長脚用脚桟7とを連結する位置に配設されているので、短脚部3F,3Bと長脚部2F,2Bとの連結を達成でき、両者の共動き操作を支障なく実現できる。また、長脚部2F,2Bの基部を連結するのではなく、短脚部3F,3Bと長脚用脚桟7とを連結するものであるから、前方長脚部2Fと後方長脚部2Bのガタ付きを同時に抑制できる。
【0023】
連結金具6は、長脚用脚桟7の外側面に固定し、短脚部3F,3Bの下端面に設けた挿し込み孔Yに対し挿抜可能の掛止突材Xを持つ金具としてあるため、挿し込み孔Yを短脚部3F,3Bの下端面に形成するものであるから、長脚用脚桟7の板厚を厚くする必要がなく、軽量化を実現できる。また、長脚用脚桟7の外側面に金具6bが取り付けられているため、その取り付け作業性が向上すると共に、両金具の同時視認性が良好となり、天板高さ変更の際の操作性が向上する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る折り畳み式テーブルは、前方長脚部と後方長脚部とが脚桟を以って相互連結し、前方長脚部と後方長脚部との間で、前方長脚部に前方短脚部が隣接して並設すると共に、後方長脚部に後方短脚部が隣接して並設し、連結金具が短脚部と脚桟とを連結する位置に配設して成ることを特徴とするものであるから、次のような効果を奏する。
【0025】
▲1▼ 前方短脚部及び後方短脚部が前方長脚部と後方長脚部との間に設けられているため、長脚部の起立状態では短脚部がその基部を囲む必要がなく、短脚部は長脚収納空間を持つ断面コ字形状とする必要がない。それ故、脚部製作コストの低減及び強度確保を保証した上、短脚部をも木製とすることができ、外観体裁の良い折り畳み式テーブルを提供できる。また、連結金具が短脚部と脚桟とを連結する位置に配設されているので、短脚部と長脚部との連結を達成でき、両者の共動き操作を支障なく実現できる。更に、長脚部の基部を連結するのではなく、短脚部と長脚部の脚桟とを連結するものであるから、前方長脚部と後方長脚部のガタ付きを同時に抑制できる。
【0026】
▲2▼ 連結金具は、脚桟の外側面に固定し、短脚部の下端面に設けた挿し込み孔に対し挿抜可能の掛止突材を持つ金具としてある。挿し込み孔を短脚部の下端面に形成するものであるから、脚桟の板厚を厚くする必要がなく、軽量化を実現できる。また、脚桟の外側面に連結金具が取り付けられているため、その取り付け作業性が向上すると共に、両連結金具の同時視認性が良好となり、天板高さ変更の際の操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る折り畳み式テーブルにおいて長脚部で設置した態様を示す正面図である。
【図2】同態様を示す右側面図である。
【図3】同態様を示す底面図である。
【図4】同折り畳み式テーブルにおいて短脚部で設置した態様を示す正面図である。
【図5】同態様を示す右側面図である。
【図6】同態様を示す底面図である。
【図7】同態様を底面側から見た状態を示す斜視図である。
【図8】同折り畳み式テーブルにおいて長脚奉及び短脚部を折り畳んで態様を示す底面図である。
【符号の説明】
1…木製天板
2F…木製角材の前方長脚部
2B…木製角材の後方長脚部
3F…木製角材の前方短脚部
3B…木製角材の後方短脚部
4…長脚用掛止金具
4a…突起金具
4b…挟み込み金具
5…短脚用掛止金具
5a…金属製の保護板
5b…金属製の基端枠
5c…金属製の掛止アーム
5d…イルスプリング
6…連結金具
6a…孔保護板
6b…金具
7…木製板の長脚用脚桟
8…木製板の短脚用脚桟
H…蝶番
X…掛止突材
Y…挿し込み孔
Claims (3)
- 天板裏面の左右側それぞれに蝶着した前方長脚部及び後方長脚部並びに前方短脚部及び後方短脚部と、前記長脚部の折り込みを掛止するための長脚用掛止金具と、前記短脚部の起立を掛止するための短脚用掛係止金具と、前記長脚部と前記短脚部とを相互連結するための連結金具とを備えた折り畳み式テーブルにおいて、
前記前方長脚部と前記後方長脚部とが脚桟を以って相互連結し、前記前方長脚部と前記後方長脚部との間で、前記前方長脚部に前記前方短脚部が隣接して並設すると共に、前記後方長脚部に前記後方短脚部が隣接して並設し、前記連結金具が前記短脚部と前記脚桟とを連結する位置に配設して成り、前記短脚用掛止金具は、前記短脚用脚桟の中央部の下面に固定された金属製の保護板と、前記天板の裏面に固定された金属製の基端枠と、この基端枠に傾動可能に支持され、先端フック部が前記保護板に掛り止めするための金属製の掛止アームと、前記基端枠と前記掛止アームとの間に張り架けられて前記掛止アームを前記天板の裏面に衝合させる向きに付勢するためのコイルスプリングとから成ることを特徴とする折り畳み式テーブル。 - 請求項1において、前記連結金具は、前記脚桟の外側面に固定され、前記短脚部の下端面に設けた挿し込み孔に対し挿抜可能の掛止突材を持つ金具であることを特徴とする折り畳み式テーブル。
- 請求項2において、前記長脚部及び前記短脚部が木製角材であることを特徴とする折り畳み式テーブル。
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CN104138146A (zh) * | 2014-06-20 | 2014-11-12 | 郑兴洪 | 一种茶几或餐桌的升降连动装置 |
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- 2000-09-04 JP JP2000266431A patent/JP4577963B2/ja not_active Expired - Fee Related
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