JP4573369B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、一般舗装路のみならず、サーキットのウェット路面上においても制動性および操縦安定性などを大幅に向上させたタイヤを製造することができるタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年の自動車の高速化に伴い、タイヤに要求される特性は年々厳しくなってきており、高速走行時のウェット路面における諸性能もその1つとしてあげられる。
【0003】
前記高速走行時のウェット路面での制動性能や操縦安定性(以下、ウェットスキッド性能ともいう)などを向上させるには、路面とのグリップ力を高めること、タイヤトレッドパターンのブロック剛性を大きくして、コーナリング時のブロック変形を防止し、コーナリング特性をよくすること、タイヤトレッドに形成された溝部も変形を防止して排水をスムーズに行ない、ハイドロプレーニングを防止することなどが考えられる。
【0004】
そこで、従来、力学的特性の優れたハイスチレンSBRにシリカを配合して、グリップ力を高めている。
【0005】
しかし、前記のようなタイヤトレッド用ゴム組成物は、路面温度が15℃以下の低温域でのグリップ力を高めることはできるが、15℃をこえる高温域でのウェット路面またはセミウェット(半乾き)路面では、充分なグリップ力を発現できないこと、また、走行を重ねるとゴムの剛性が低下して大幅にグリップ力が低下することが判明している。
【0006】
また、一般にグリップ力を向上させると、グリップ力と相反する性質である耐摩耗性が低下してしまうという問題もある。
【0007】
これらの問題を解決すべく従来から種々の提案がなされているが、高温時のウェットスキッド性能と耐摩耗性とを同時に満足するゴム組成物は未だに開発されていないのが現状である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの諸問題を改善すべく鋭意検討を重ねた結果、耐摩耗性と高温域でのウェットスキッド性能とを同時に満足させる方法を開発するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、
ガラス転移温度が−70〜0℃で、スチレン単位量が20〜60重量%(以下、%という)、1,2−ジエン単位(1,2−結合しており、ビニル基などのC=C結合を有するジエン単位をいう)量が15〜70%の芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体20〜80%と、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物よりなる群からえらばれた少なくとも1種20〜80%とからなるゴム成分100重量部(以下、部という)に対し、水酸化アルミニウム5〜30部、チッ素吸着比表面積(以下、N2SAという)が100〜300m2/gのシリカ40〜150部、N2SAが70〜300m2/gのカーボンブラック0〜100部、ただし、シリカとカーボンブラックとの合計量は前記ゴム成分100部に対して45〜165部、ゴム用軟化剤50〜200部およびシリカに対して3〜20%のシランカップリング剤を配合してなるタイヤトレッド用ゴム組成物(請求項1)、
前記ゴム成分が、前記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体30〜70重量%と、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物よりなる群からえらばれた少なくとも1種30〜70重量%とからなるゴム成分である請求項1記載のゴム組成物(請求項2)、
前記ゴム成分が、前記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体20〜80重量%と、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物20〜80重量%とからなるゴム成分である請求項1記載のゴム組成物(請求項3)、
前記水酸化アルミニウムが、平均粒子径0.1〜8μm、BET比表面積30m2/g以上を有し、かつ細孔径分布が5〜100nmに極大値をもつ請求項1、2または3記載の組成物(請求項4)および
シランカップリング剤が、式(1):
Y3−Si−CnH2nA (1)
(式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基または塩素原子を表わし、3個のYは同一でも異なっていてもよい、nは1〜6の整数、Aは−SmCnH2n−Si−Y3基(mは1〜9の整数、nは前記と同じ)、ニトロソ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、塩素原子およびイミド基よりなる群からえらばれた基を示す)
で示される化合物である請求項1、2、3および4記載の組成物(請求項5)
に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に使用されるゴム成分は、ガラス転移温度が−70〜0℃で、スチレン単位量が20〜60%および1,2−ジエン単位量が15〜70%の芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体(以下、S−SDRという、なお、スチレン単位および1,2−ジエン単位以外ののこりの単位は、一般に1,4−ジエン単位(1,4−結合しているジエン単位)である)20〜80%、好ましくは30〜70%と、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物からえらばれた少なくとも1種(以下、単に他のエラストマーともいう)20〜80%、好ましくは30〜70%とからなる成分である。
【0011】
前記S−SDRは、スチレンなどの芳香族ビニル化合物とブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンとを、常法で溶液重合させることにより得られるものである。
【0012】
前記S−SDR中のスチレン単位量および1,2−ジエン単位量が下限値より少ないと充分なグリップ性能が得られず、上限値をこえると耐摩耗性が低下したり、ゴムが硬くなりすぎてグリップ性能が低下する。グリップ性能と耐摩耗性との両立という点から、スチレン単位量は25〜60%、1,2−ジエン単位量は18〜65%であることが好ましい。
【0013】
また、前記S−SDRのムーニー粘度(@130℃)は、30〜80であるのが、加工性の点から好ましい。
【0014】
前記ブチルゴムとしては一般にゴム配合用に用いられるものであればよく、とくに制限はない。
【0015】
前記ブチルゴムのムーニー粘度(@130℃)は、30〜100であるのが、加工性の点から好ましい。
【0016】
前記ハロゲン化ブチルゴムとしては一般にゴム配合用に用いられるものであればよく、とくに制限はないが、ハロゲン含有率が、塩素化ブチルゴムで1.1〜1.3%、臭素化ブチルゴムで1.8〜2.4%のものが好ましい。
【0017】
前記ハロゲン化ブチルゴムのムーニー粘度(@130℃)は、30〜100であるのが、加工性の点から好ましい。
【0018】
前記イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物としては、イソブチレン単位量/p−メチルスチレン単位量が重量比で90/10〜98/2、臭素含有率が5〜1%であるのが共架橋性の点から好ましい。好ましい具体例としては、たとえばエクソン化学(株)製のEXXPRO(商品名)などがあげられる。
【0019】
前記他のエラストマーのうちでは、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物、たとえば前述のEXXPROが、ウエットスキッド性能と耐摩耗性との両立という点から好ましい。
【0020】
前記他のエラストマーの配合量が、ゴム成分中20%未満ではウェット性能に対する充分な効果が得られず、80%をこえると耐摩耗性が低下する。
【0021】
本発明のゴム組成物に配合される水酸化アルミニウムは、高温域でのウェットスキッド性能と耐摩耗性とを両立させるとともに、ウェットグリップ性能の経時的な変化を抑制するために使用される成分である。
【0022】
前記水酸化アルミニウムとしては、平均粒子径が0.1〜8μm、さらには0.1〜5μm、BET比表面積が30m2/g以上、さらには30〜500m2/g、ことには50〜350m2/g、とくには100〜350m2/gであり、かつ細孔径分布が5〜100nm、さらには8〜80nm、ことには10〜80nmの範囲にあることが好ましい。前記平均粒子径が0.1μm未満の場合には、グリップ力の向上が望めない割に混練作業性が低下し、8μmをこえると、弾性率が低下し、耐摩耗性が低下する傾向が生じる。また、前記BET比表面積が30m2/g未満の場合にはグリップ性能改善効果などが小さく、350m2/gをこえると分散性が低下する傾向が生じる。さらに、前記細孔径分布の極大値が5〜100nmの範囲外の場合には、グリップ性能などの改善効果が小さくなる傾向が生じる。
【0023】
前記水酸化アルミニウムの配合量は、前記ゴム成分100部に対し、5〜30部、好ましくは10〜25部である。前記配合量が5部未満では、水酸化アルミニウムを用いることによる前記効果が充分に得られず、30部をこえると、耐摩耗性が低下するため好ましくない。
【0024】
本発明のゴム組成物に配合されるシリカは、ウエットグリップ性能などの改善のために使用される成分である。
【0025】
前記シリカは、N2SAが100〜300m2/g、さらには130〜280m2/gであるのが好ましい。N2SAが下限値より小さい場合には、充分な補強効果が得られず、また上限をこえる場合には、分散性が低下し、発熱が増大する。
【0026】
前記シリカの例として、たとえば乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などがあげられるが、とくに制限はない。これらのうちでは湿式法シリカが好ましい。前記湿式法シリカの好ましい具体例としては、日本シリカ(株)製ニップシールVN3AQ(商品名)などがあげられる。
【0027】
本発明のゴム組成物に配合されるカーボンブラックは、耐摩耗性などの強度の向上のために使用される成分である。
【0028】
前記カーボンブラックは、N2SAが70〜300m2/g、さらには100〜250m2/gであるのが好ましい。N2SAが下限値より小さい場合には、分散性改良効果や補強効果が小さくなり、また上限をこえる場合には、分散性が低下し、発熱が増大し、耐摩耗性が低下する。
【0029】
前記カーボンブラックの例として、たとえばHAF、ISAF、SAFなどがあげられるが、とくに制限はない。
【0030】
前記シリカおよびカーボンブラックの配合量は、前記ゴム成分100部に対して、それぞれ40〜150部、好ましくは50〜130部および0〜100部、好ましくは0〜80部であり、かつこれらの合計量が該ゴム成分100部に対して、45〜165部、好ましくは50〜150部である。シリカの配合量が40部未満では、ウェット路面におけるグリップ力が不充分となり、150部をこえると、作業性(加工性)が低下する。また、カーボンブラックの配合量が100部をこえると、ウェット性能改善効果が小さくなる。また、前記シリカおよびカーボンブラックの合計量が45部未満では、充分なグリップ力と耐摩耗性とが得られず、165部をこえると、グリップ力や耐摩耗性の向上が望めない割に混練作業性が低下するため好ましくない。
【0031】
本発明のゴム組成物に配合されるシランカップリング剤は、シリカとゴム成分との結合を強め、耐摩耗性を向上させるために使用される成分である。
【0032】
前記シランカップリング剤としては、たとえば一般式(1):
Y3−Si−CnH2nA (1)
(式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基または塩素原子を表わし、3個のYは同一でも異なっていてもよい、nは1〜6の整数、Aは−SmCnH2n−Si−Y3基(mは1〜9の整数、nは前記と同じ)、ニトロソ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、塩素原子およびイミド基よりなる群からえらばれた基を示す)
で示される化合物が好ましい。
【0033】
前記シランカップリング剤の具体例としては、たとえばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどがあげられる。これらのうちではカップリング剤添加効果とコストの両立から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが好ましい。
【0034】
前記シラカップリング剤の配合量は、シリカに対して3〜20%である。前記配合量が3%未満では、シランカップリング剤を添加することによる効果が充分に得られず、20%をこえて使用しても、コストがあがる割にそれにみあう効果が得られない。シリカの分散効果という点から、シランカップリング剤の配合量はシリカに対して4〜15%が好ましい。
【0035】
本発明のゴム組成物には、加工性を向上させ、他の成分の分散を促進するために、ゴム用軟化剤が配合される。
【0036】
前記ゴム用軟化剤としては、従来からゴム組成物の分野において用いられているものであればとくに制限なく使用できる。たとえば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、特殊プロセスオイルなどがあげられる。これらはそれぞれ単独で、または任意に組み合わせて用いることができる。
【0037】
前記ゴム用軟化剤の配合量は50〜200部である。前記配合量が50部未満では、目的とするグリップなどのウェット性能改善効果が充分に得られず、200部をこえると、作業性が低下する。
【0038】
本発明のゴム組成物の製造方法にはとくに限定はなく、通常の方法で行なえばよい。この際、前記成分以外にもゴム工業で通常使用されている硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの添加剤を配合することができる。
【0039】
【実施例】
つぎに、本発明のゴム組成物を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
なお、実施例および比較例で使用した原料および評価方法を以下にまとめて示す。
【0041】
S−SDR:旭化成工業(株)製のTUFDENE−3330(スチレン−ブタジエン共重合体、ゴム成分100部に対してオイル(ゴム用軟化剤)37.5部含有、ガラス転移温度−20℃、スチレン単位量30%、1,2−ブタジエン単位量30%)
Exxpro:エクソン化学(株)製のEXXPRO(イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物)
BR150B:宇部興産(株)製のUBEPOL BR150B(1,4−ブタジエン単位(シス−1,4結合しているブタジエン単位をいう)量95%)
水酸化アルミニウムA:昭和電工(株)製のハイジライトH−43(平均粒子径:0.6μm、BET比表面積:6.5m2/g、 細孔径分布の極大:300nm)
水酸化アルミニウムB:住友化学工業(株)製のUF−ATH 250(平均粒子径:2.5μm、BET比表面積:250m2/ g、細孔径分布の極大:12nm)
シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3(N2SA:210m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のJOMOプロセスX140(ゴム用軟化剤)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号(酸化亜鉛)
イオウ:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤A:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤B:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N′−ジフェニル・グアニジン)
【0042】
(ランボーン摩耗試験)
10℃および40℃にて、負荷荷重2kg、スリップ率20%、落砂量20g/min、試験時間5分間の測定条件で、岩本製作所(株)製のランボーン摩耗試験機により測定した。各配合の容積損失を計算し、比較例1の損失量を100とし、下記の計算式で指数表示した。指数が大きいものほど耐摩耗性が優れることを示す。
【0043】
摩耗指数=比較例1の損失量/各配合の損失量×100
【0044】
(ウェットスキッド性能)
スタンレー社製のポータブルスキッドテスターを用いてASTM E303−83の方法に従って、10℃および40℃で測定した。数値は下記の計算式で指数表示した。指数が大きいものほどウェットスキッド性能が優れることを示す。
【0045】
ウェットスキッド指数=各配合の測定値/比較例1の測定値×100
【0046】
(実車試験)
225/45R 17サイズの乗用車用タイヤを試作し、1周800mのウェットハンドリング路(アスファルト路面)での走行タイム(3周目と10周目)および走行後の摩耗外観をチェックした。試験は低温(10〜15℃)および高温(30〜35℃)で行ない、摩耗外観は5点法(5(良好)→1(わるい))により評価した。
【0047】
実施例1〜2および比較例1〜4
表1記載の主要成分(イオウ、加硫促進剤Aおよび加硫促進剤B以外の成分)の表1記載の量を配合した組成物をバンバリーで約150℃で5分間混練した。得られた混練物にイオウ1.5部、加硫促進剤A 2部および加硫促進剤B 0.5部を加えて2軸オープンローラーにより60℃で約3分間練りこんだ組成物(タイヤトレッド用グリーンゴム組成物)を170℃で20分間加硫することにより加硫ゴムを得、ランボーン摩耗試験およびウェットスキッド性能の評価を行なった。
【0048】
また、前記タイヤトレッド用グリーンゴム組成物を用いて加硫を行ない、所定のタイヤを製造し、実車試験を行なった。
【0049】
結果を表1〜3に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
実施例1〜2の結果と比較例1〜4の結果との比較から、実施例1〜2では、いずれも摩耗性能とウェットスキッド性能とが、低温域および高温域の両域で、良好であり、バランスもよいことがわかる。また、とくに水酸化アルミニウムBを配合した実施例2の性能が優れていることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物を用いることにより、高温時のウェットスキッド性能と耐摩耗性とを両立でき、さらにウェットグリップ性能の経時的変化が小さくなる。
Claims (4)
- ガラス転移温度が−70〜0℃で、スチレン単位量が20〜60重量%、1,2−ジエン単位量が15〜70重量%の芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体20〜80重量%と、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物20〜80重量%とからなるゴム成分100重量部に対し、水酸化アルミニウム5〜30重量部、チッ素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカ40〜150重量部、チッ素吸着比表面積が70〜300m2/gのカーボンブラック0〜100重量部、ただし、シリカとカーボンブラックとの合計量は前記ゴム成分100重量部に対して45〜165重量部、ゴム用軟化剤50〜200重量部およびシリカに対して3〜20重量%のシランカップリング剤を配合してなるタイヤトレッド用ゴム組成物。
- 前記ゴム成分が、前記芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの溶液重合弾性共重合体30〜70重量%と、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体の臭素化物30〜70重量%とからなるゴム成分である請求項1記載のゴム組成物。
- 前記水酸化アルミニウムが、平均粒子径0.1〜8μm、BET比表面積30m2/g以上を有し、かつ細孔径分布が5〜100nmに極大値をもつ請求項1または2記載の組成物。
- シランカップリング剤が、一般式(1):
Y3−Si−CnH2nA (1)
(式中、Yは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基または塩素原子を表わし、3個のYは同一でも異なっていてもよい、nは1〜6の整数、Aは−SmCnH2n−Si−Y3基(mは1〜9の整数、nは前記と同じ)、ニトロソ基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、ビニル基、塩素原子およびイミド基よりなる群からえらばれた基を示す)
で示される化合物である請求項1、2または3記載の組成物。
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