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JP4563288B2 - 椅子の背もたれ取付構造 - Google Patents

椅子の背もたれ取付構造 Download PDF

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JP4563288B2 JP2005262116A JP2005262116A JP4563288B2 JP 4563288 B2 JP4563288 B2 JP 4563288B2 JP 2005262116 A JP2005262116 A JP 2005262116A JP 2005262116 A JP2005262116 A JP 2005262116A JP 4563288 B2 JP4563288 B2 JP 4563288B2
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本発明は、椅子の背もたれ取付構造に関する。とりわけ座よりも上方に延出する後脚の上端部に背もたれを取付けるための取付構造に関する。
座よりも上方に延出する後脚に背もたれを取付けるための取付構造は、従来、特許文献1,2などに開示されている。
特許文献1,2に係る背もたれ取付構造は、座よりも上方に延出する一対の後脚の各上端部から背もたれの前面に張り出すブラケットと、背もたれの後面に張り出すブラケットを有している。そして各ブラケットと背もたれがワンタッチクリップによって取付けられている。
特許文献2に係る取付構造は、座よりも上方に延出する一対の後脚の各上端部から背もたれに張り出すブラケット(垂直舌片)を有している。そしてブラケットが背もたれの基材の背面に取付けられ、ブラケットが背もたれの基材とともに背もたれの表面材によって覆い隠される構成になっている。
特開平7−313289号公報 特開平6−7228号公報
ところが特許文献1に係る取付構造は、ブラケットとワンタッチクリップが剥き出しになっているために、美観性に優れないという問題があった。一方、特許文献2に係る取付構造は、ブラケットとワンタッチクリップが背もたれの表面材によって覆われて美観性に優れているが、背もたれの基材とブラケットとを取付けた後に、これらを表面材によって覆わなければならず、製作工程が面倒であった。さらに構造が複雑になるという問題もあった。
そこで本発明は、組立てが容易でかつ分解も容易で、部品の交換により椅子を長く使用することができ、かつ美観にも優れ得る椅子の背もたれ取付構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える椅子の背もたれ取付構造であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、座よりも上方に延出する後脚の上端部に取付けられる背取付部材と、その背取付部材に止着される背もたれと、背取付部材を覆う飾りカバーとを有している。背取付部材は、後脚の上端部から前側上方に延出する首部と、その首部の先端から上方に延出しかつ背もたれの背面と止着される止着部を有している。そして飾りカバーは、背取付部材の首部に弾性的に取付く弾性取付部と、止着部の背面を覆うカバー本体部を有し、弾性取付部は、弾性的に拡開されて首部の挿入を許容する開口部を備えている。そして首部に弾性取付部を取付けることで、開口部が首部と背もたれの間の隙間内に配設される構成になっている。
したがって背もたれは、背取付部材によって後脚の上端部に止着され、背取付部材は、飾りカバーによって覆われる。そのため背もたれ取付構造は、飾りカバーによって美観が向上され得る。
また飾りカバーは、背取付部材に弾性的に取付くために、ねじなどを必要とせず、簡易に背取付部材に取付けられるとともに背もたれ取付構造の美観を向上し得る。
また飾りカバーの弾性取付部は、首部の挿入を許容する開口部を備え、その開口部が首部と背もたれの間の隙間内に配設される。そのため背もたれ取付構造の美観は、開口部によって損なわれ難い。
そして首部と背もたれ間の隙間は、首部によって確実に形成することができる。そして隙間を利用することで、飾りカバーを背取付部材に対して容易に着脱することができる。
請求項2に記載の発明によると、飾りカバーの弾性取付部は、首部の挿入を許容する開口部の端縁に沿って、首部の前側に張り出して首部に掛止する第一の掛止部と、背取付部材の止着部の下側に張り出して止着部の下側部に掛止する第二の掛止部を有している。
したがって飾りカバーは、第一の掛止部によって背取付部材に対して後方に移動することが規制される。そして第二の掛止部によって上方へ移動することが規制される。そのため飾りカバーは、背取付部材に対して確実かつ安定良く取付けられる。
請求項3に記載の発明によると、飾りカバーは、カバー本体部から背取付部材の止着部の前側に張り出す掛止爪を有している。
したがって飾りカバーは、掛止爪によって背取付部材に対して後方に移動することが規制される。そのため飾りカバーは、背取付部材に対して確実かつ安定良く取付けられる。
請求項4に記載の発明によると、背取付部材の首部の径は、後脚の上端部の径よりも細く、首部と後脚の上端部との間に段差を生じる。そしてその段差に飾りカバーの弾性取付部が設置されている。
したがって首部と後脚の上端部との間の段差が飾りカバーによって埋められ、これによって背もたれ取付構造の美観が向上されている。また飾りカバーは、後脚の上端部によって下方に移動することが防止されている。そのため飾りカバーは、背取付部材に対して確実かつ安定良く取付けられている。
実施の形態を図1〜8にしたがって説明する。
椅子1は、図1〜3に示すようにパイプ材から形成された脚部材2と、脚部材2に取付けられる座3と背もたれ4を有している。背もたれ4と脚部材2の間には、これらを取付けるための一対の背取付部材5と、背取付部材5を覆い隠すための一対の飾りカバー6が設けられている。
脚部材2は、図1に示すように一対の前脚2aと、一対の後脚2cと、前脚2aと後脚2cを連結する一対の連結部2bを有している。
前脚2aと連結部2bは、同じ鉄製のパイプ材から形成されており、前脚2aは、地面に対して立設され、連結部2bは、前脚2aの上端部から後脚2cに向けて延出し、先端部が後脚2cの中間位置に溶接されている。
連結部2bは、中央部が図1に示すように左右中央に向けて屈曲し、他方の連結部2bの中央部と溶接されている。
連結部2bには、座3を取付けるための座取付部材10が取付けられており、座取付部材10を介して連結部2bに座3が止着されている。
後脚2cは、鉄製のパイプ材から形成されており、地面から立設し、図2,3に示すように座3を越えて上方に延出している。そして後脚2cの上端部2c1に背取付部材5が取付けられている。
背取付部材5は、鉄製であって、図4に示すように後脚2cに固定される固定部5aと、固定部5aから前側上方に斜めに延出する首部5bと、首部5bから上方に延出する止着部5cを一体に有している。
固定部5aは、後脚2cの径よりも細く、後脚2cの上端部2c1に挿入され、固定部5aと上端部2c1が溶接されている。
首部5bは、図4に示すように固定部5aから前側上方に延出し、背もたれ4と首部5bの間に隙間7を形成している。首部5bの径は、後脚2cの上端部2c1の径よりも細い。そのため首部5bと上端部2c1の間には、段差8が形成されている。
止着部5cは、首部5bの上端部から上方に延出しており、上側部にねじ孔5dを有し、下側部にねじ孔5eを有している。止着部5cは、下部の厚みが上部よりも厚く略三角形状であって、下部が「かかと」形状になっている。
背もたれ4は、メラミン化粧板であって、図1,4に示すように四つのボルト12が内設されている。したがって背もたれ4は、止着部5cのねじ孔5d,5eにねじ11を背後から挿通し、ねじ11の先端部をボルト12に螺合することで、背取付部材5に止着されている。
飾りカバー6は、ABS製であって、図1に示すように背取付部材5の止着部5cを覆うカバー本体部6aと、背取付部材5の首部5bに弾性的に取付く弾性取付部6bを有している。
カバー本体部6aは、図1,4に示すように半割円筒状の背面部6a1と、略三角形の左右の側面部6a2と、止着部5cの上部を覆う先端部6a3を有している。
カバー本体部6aは、図5に示すように前側に前側開口部6fを有しており、左右の側面部6a2の前端(図5手前端)には、前側開口部6fに向けて張出す掛止爪6cが形成されている。掛止爪6cは、背取付部材5の止着部5cの前側に掛止して、カバー本体部6aが止着部5cに対して後方に移動することを規制する。
弾性取付部6bは、図4,6に示すように円筒体に縦方向の開口部6eを設けた形状になっている。
弾性取付部6bは、断面C字状で首部5bを覆う首覆い部分6b1と、首覆い部分6b1の前側上部から止着部5cの下側に張出す張出し部分6b2を有している。そしてこれら両部分に跨って開口部6eが延出しており、開口部6eは、図5に示すようにカバー本体部6aの前側開口部6fと連通している。
弾性取付部6bは、図4,6に示すように開口部6eの端縁に沿って背取付部材5に掛止する一対の掛止部6dを有している。各掛止部6dは、首部5bの前側に張り出して首部5bに掛止する第一の掛止部6d1と、止着部5cの下側に張り出して止着部5cの下側部(かかと部)に掛止する第二の掛止部を一体に有している。
背もたれ4を後脚2cの上端部2c1に取付ける場合は、先ず、後脚2cの上端部2c1に背取付部材5の固定部5aを挿入し、固定部5aを後脚2cに溶接する。
そして背もたれ4をねじ11によって背取付部材5に止着し、止着部5cと背もたれ4の背面とを止着する。
次に、背取付部材5の背後から飾りカバー6を前側に向けて押付け、飾りカバー6を弾性変形させる。これにより弾性取付部6bの開口部6eが拡がり、開口部6eに首部5bが挿入され、開口部6eが縮閉して首部5bに、弾性取付部6bが取付く。そして開口部6eが首部5bと背もたれ4間の隙間7内に配設される。
また弾性取付部6bは、図4に示すように首部5bに取付けられることで、後脚2cの上端部2c1と首部5bとの間に形成された段差8内に設置される。
したがって段差8が、飾りカバー6の弾性取付部6bによって埋められ、これによって背もたれ4の取付構造の美観が向上されている。また飾りカバー6は、後脚2cの上端部2c1によって下方に移動することが防止されている。そのため飾りカバー6は、背取付部材5に対して確実かつ安定良く取付けられている。
また椅子1は、図8に示すように積み重ねが可能なスタッキングチェアになっている。
すなわち一対の後脚2cの間隔が座3の横幅よりも広く、椅子1の座3の上方に他の椅子1を重ねることができる構成になっている。
以上のようにして背もたれ4の取付構造が構成されている。
すなわち背もたれ4の取付構造は、図4に示すように背取付部材5と背もたれ4と飾りカバー6を有している。そして背取付部材5は、首部5bと止着部5cを有し、飾りカバー6は、首部5bに弾性的に取付く弾性取付部6bと、止着部5cの背面を覆うカバー本体部6aを有している。弾性取付部6bは、弾性的に拡開されて首部5bの挿入を許容する開口部6eを備えている。そして首部5bに弾性取付部6bを取付けることで、開口部6eが首部5bと背もたれ4の間の隙間7内に配設される。
したがって背もたれ4は、背取付部材5によって後脚2cの上端部2c1に止着され、背取付部材5は、飾りカバー6によって覆われる。そのため背もたれ4の取付構造は、飾りカバー6によって美観が向上され得る。
また飾りカバー6は、背取付部材5に弾性的に取付くために、ねじなどを必要とせず、簡易に背取付部材5に取付けられるとともに背もたれ4の取付構造の美観を向上し得る。
また飾りカバー6の弾性取付部6bは、首部5bの挿入を許容する開口部6eを備え、開口部6eが首部5bと背もたれ4の間の隙間7内に配設される。そのため背もたれ4の取付構造の美観は、開口部6eによって損なわれ難い。
そして首部5bと背もたれ4間の隙間7は、首部5bによって確実に形成することができる。そして隙間7を利用することで、飾りカバー6を背取付部材5に対して容易に着脱することができる。
したがって背もたれ4の取付構造は、組立てが容易でかつ分解も容易である。そのため背もたれ4の取付構造の部品を交換することによって、椅子1を長く使用することができる。
また飾りカバー6の弾性取付部6bは、図4,6に示すように第一の掛止部6d1と第二の掛止部6d2を有している。
したがって飾りカバー6は、第一の掛止部6d1によって背取付部材5に対して後方に移動することが規制される。そして第二の掛止部6d2によって上方へ移動することが規制される。そのため飾りカバー6は、背取付部材5に対して確実かつ安定良く取付けられる。
また飾りカバー6は、図5に示すように掛止爪6cを有している。
したがって飾りカバー6は、掛止爪6cによって背取付部材5に対して後方に移動することが規制される。そのため飾りカバー6は、背取付部材5に対して確実かつ安定良く取付けられる。
(他の実施の形態)
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、以下の形態であっても良い。
例えば、上記の実施の形態に係る飾りカバー6は、図4に示すように第一の掛止部6d1と第二の掛止部6d2を一体に有する掛止部6dを有していた。しかし飾りカバー6が第一の掛止部6d1と第二の掛止部6d2とを別個の位置に有している形態であっても良い。
椅子の分解斜視図である。 椅子の左側面図である。 椅子の正面図である。 飾りカバーと背もたれを断面にした際の背もたれ取付構造の左側面図である。 図4のV−V線断面矢視図である。 図4のVI−VI線断面矢視図である。 図4のVII−VII線断面矢視図である。 椅子を積み上げた状態の左側面図である。
符号の説明
1…椅子
2…脚部材
2a…前脚
2b…連結部
2c…後脚
2c1…上端部
3…座
4…背もたれ
5…背取付部材
5a…固定部
5b…首部
5c…止着部
6…飾りカバー
6a…カバー本体部
6b…弾性取付部
6c…掛止爪
6d…掛止部
6d1…第一の掛止部
6d2…第二の掛止部
6e…開口部
6f…前側開口部
7…隙間
8…段差
10…座取付部材

Claims (4)

  1. 椅子の背もたれ取付構造であって、
    座よりも上方に延出する後脚の上端部に取付けられる背取付部材と、その背取付部材に止着される背もたれと、前記背取付部材を覆う飾りカバーとを有し、
    前記背取付部材は、後脚の上端部から前側上方に延出する首部と、その首部の先端から上方に延出しかつ前記背もたれの背面と止着される止着部を有し、
    前記飾りカバーは、前記背取付部材の首部に弾性的に取付く弾性取付部と、前記止着部の背面を覆うカバー本体部を有し、前記弾性取付部は、弾性的に拡開されて前記首部の挿入を許容する開口部を備え、前記首部に前記弾性取付部を取付けることで、前記開口部が前記首部と前記背もたれの間の隙間内に配設される構成になっていることを特徴とする椅子の背もたれ取付構造。
  2. 請求項1に記載の椅子の背もたれ取付構造であって、
    飾りカバーの弾性取付部は、首部の挿入を許容する開口部の端縁に沿って、前記首部の前側に張り出して首部に掛止する第一の掛止部と、背取付部材の止着部の下側に張り出して該止着部の下側部に掛止する第二の掛止部を有していることを特徴とする椅子の背もたれ取付構造。
  3. 請求項1または2に記載の椅子の背もたれ取付構造であって、
    飾りカバーは、カバー本体部から背取付部材の止着部の前側に張り出す掛止爪を有していることを特徴とする椅子の背もたれ取付構造。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の椅子の背もたれ取付構造であって、
    背取付部材の首部の径は、後脚の上端部の径よりも細く、前記首部と前記後脚の上端部との間に段差を生じ、その段差に飾りカバーの弾性取付部が設置されていることを特徴とする椅子の背もたれ取付構造。

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