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JP4429761B2 - 自動2輪車用ブレーキ装置 - Google Patents

自動2輪車用ブレーキ装置 Download PDF

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JP4429761B2
JP4429761B2 JP2004048812A JP2004048812A JP4429761B2 JP 4429761 B2 JP4429761 B2 JP 4429761B2 JP 2004048812 A JP2004048812 A JP 2004048812A JP 2004048812 A JP2004048812 A JP 2004048812A JP 4429761 B2 JP4429761 B2 JP 4429761B2
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Description

この出願は、アンチロックモジュレータ(以下、ABSと略記する)を備えた自動2輪車用ブレーキ装置に係り、特に、小型スクータ等の小型車両に適用して好適なものに関する。
前後輪ABSを備えた自動2輪車は公知であり、前後輪ABSは、前輪ブレーキ及び後輪ブレーキのために計2系統の液圧回路を備え、前輪及び後輪にそれぞれ備えられた車速センサーの検出信号に基づいて、前後輪ABSのアクチュエータにて液圧を調節することにより前輪又は後輪を独立してアンチロック制御するようになっているものがある(特許文献1参照)。
また、前輪ブレーキと後輪ブレーキへ出力を適正配分するようにした連動ブレーキモジュレータ(以下、CBSと略記する)を備えたものもある。このCBSは、ブレーキ操作子である右レバーにより液圧式の前輪ブレーキを単独操作し、左レバーにより前輪ブレーキとケーブル式の後輪ブレーキとを連動制御するようになっている(特許文献2参照)。
さらに、前後輪ABSとCBSを併用したものも公知である。
特開平10−181546号公報 特開2001−171506号公報
ところで、上記ABSには液圧制御ボデイが設けられるが、この液圧制御ボデイにはブレーキの液圧を増加するバルブと、ブレーキの液圧を減圧し又は遮断するための第2のバルブを備えている。これらのバルブはソレノイドバルブ等で構成され、液圧制御ボデイ全体としては比較的大型のものとなる。しかしこのような比較的大型部品に対する配置スペースの確保には制約があり、特に小型スクータなどの小型車両ではスペースが限られるため、コンパクトに構成してスペース効率よく配置することが望まれる。そのうえCBSを併用する場合にはさらにスペースの制約が多くなる。また液圧経路の簡素化、部品点数の削減等も望まれている。そこで本願発明は、このような要請の実現を目的とする。
上記課題を解決するための自動2輪車用ブレーキ装置に係る請求項1は、前輪ブレーキの液圧をアクチュエータにより制御して車輪のロックを回避するよう構成されたアンチロックモジュレータを備えた自動2輪車用ブレーキ装置において、
前記アンチロックブレーキモジュレータを構成する前記アクチュエータは第1及び第2の2つの液圧制御ボデイを備え
第1の液圧制御ボデイは、ブレーキの液圧を増加するための増圧側液圧制御手段であり、
第2の液圧制御ボデイは、ブレーキの液圧を減圧するための減圧側液圧制御手段であるとともに、
アンチロックモジュレータを構成する前記アクチュエータを、前記第1及び第2の2つの液圧制御ボデイに分割し、
前記第1の液圧制御ボデイをブレーキの液圧を発生するためのマスターシリンダユニットへ取付け、前記第2の液圧制御ボデイをブレーキのキャリパへ取付け、
これら第1の液圧制御ボデイと第2の液圧制御ボデイを分離して配置したことを特徴とする。
請求項2は上記請求項1において、前記マスターシリンダユニットは、前輪ブレーキ単独のブレーキ操作子の操作により液圧を発生するとともに、他のブレーキ操作子の操作に応じて前輪ブレーキと後輪ブレーキに出力を配分するCBSを構成するマスターシリンダユニットであることを特徴とする。
請求項3は上記請求項1又は2において、前記第1又は第2の液圧制御ボデイのうち少なくとも一方を、取付相手側へバンジョーボルトを用いて共締めすることを特徴とする。
請求項4は上記請求項1において、減圧側液圧制御手段である前記第2の液圧制御ボデイは、減圧時の作動液を収容するリザーバーを備えたことを特徴とする。
請求項5は上記請求項において、前記アクチュエータは昇圧が前記マスターシリンダユニットからの入力により行われ、減圧がリザーバーで行われるポンプレス式あることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ABSのアクチュエータを2つの液圧制御ボデイに分割したので、全体としては比較的大型になるアクチュエータを2つの小型部品として、それぞれを比較的小さな配設スペースへ配置できるようになるから、空間の利用効率すなわちスペース効率が向上する。
また、第1の液圧制御ボデイを増圧側液圧制御手段とし、第2の液圧制御ボデイを減圧側液圧制御手段としたので、液圧制御ボデイの機能を増圧側と減圧側に分割でき、それぞれを機能に応じた場所へ分離配置できるようになるため、液圧経路を簡略化できる。
さらに、第1の液圧制御ボデイをブレーキの液圧を発生するために用いられるマスターシリンダユニットへ取付け、第2の液圧制御ボデイをブレーキのキャリパへ取付けたので、CBSを備えない液圧ブレーキを採用した形式の車両にも基本的に備えられたマスターシリンダユニットとキャリパを利用して取付けることが可能になり、液圧制御ボデイを取付けるための専用の場所を新たに確保することが不用になる。
請求項2によれば、CBSを併用する場合、そのマスターシリンダユニットを第1の液圧制御ボデイの取付相手とすることができるから、単純にCBSとABSを組合せ配置する場合と比べて、有機的に組合せて全体の構造を簡素化できる。
請求項によれば、第1又は第2の液圧制御ボデイの少なくとも一方をバンジョーボルトを用いて取付相手側へ共締めするので、取付部材と油路を一体化でき、コンパクト化並びに部品点数の削減が可能になる。
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1は本実施例の適用される低床式小型スクータを示す図、図2はそのブレーキ構成図、図3はCBSについてマスターシリンダユニット構造を主に示す図、図4は図3の4−4線断面図、図5はABSにおけるアクチュエータ構造を主に示す図、図6は入力規制手段の拡大概略図、図7は前後輪ブレーキにおける制動力の理想配分曲線を示す図、図8は各ブレーキモジュレータユニットの配置を示す車体前部の斜視図、図9は前輪ブレーキ部分の拡大図、図10はマスターシリンダユニット部分の外観を示す拡大図である。
図1において、1は前輪、2は液圧式の前輪ブレーキ、3はフロントカバー、4は右ハンドルグリップ、5は左ハンドルグリップ、6はシート、7はケーブル式ブレーキをなすドラム式の後輪ブレーキ、8は後輪(駆動輪)である。
図2に示すように、前輪ブレーキ2は、キャリパ2a及びブレーキデイスク2bを備え、前輪ABSを構成するアクチュエータ10によりアンチロック制御される。アクチュエータ10は、第1の液圧制御ボデイ10aと第2の液圧制御ボデイ10bとに分割され、第2の液圧制御ボデイ10bはキャリパ2aに取付けられ、かつ第1の液圧制御ボデイ10aとの間をホース9で連結されている。
前輪ブレーキ2に対するブレーキ入力は、右レバー12及び左レバー15を操作することにより行われる。右レバー12は右側ハンドルグリップ4に設けられ、右レバー12の操作はケーブル11を介してCBSを構成するマスターシリンダユニット17へ入力される。左レバー15は左側ハンドルグリップ5に設けられ、左レバー15の操作は後ケーブル16を介してマスターシリンダユニット17へ入力される。これら左右の右レバー12、15はそれぞれブレーキ操作子の一つである。
アクチュエータ10は、右レバー12の操作により制動状況に応じて前輪1のロックを回避するように前輪ブレーキ2の液圧を制御するものであり、右レバー12の操作信号と前輪1側に設けられた前輪車速センサー13の検出信号に基づいてECU14により制御される。また左レバー15の操作信号も入力され、後述するようにCBS作動時における前輪ABSの作動制御に供される。
マスターシリンダユニット17は液圧ホース23c(図4)で接続されるアクチュエータ10の第1の液圧制御ボデイ10aを介して前輪ブレーキ2へ加圧された作動液を供給し、かつケーブル18,19及び入力規制手段20を介して後輪ブレーキ7を操作することにより、前輪ブレーキ2と後輪ブレーキ7を連動して作動させるとともに、これら前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7の各制動力を適正に配分する。
符号21はECU14へ電源を供給するバッテリであり、シート6の下方へ配置されている。22はインジケータである。インジケータ22はハンドルカバーの計器パネル近傍に設けられ、前輪ABS作動時にECU14により点灯する。
本実施例においては、アクチュエータ10の第1の液圧制御ボデイ10aとマスターシリンダユニット17は、図1及び図8に明らかなように、一体化されて単一のブレーキモジュレータユニット30を構成し、ECU14とともに、前輪1近傍のフロントカバー3の内側へ配置される。図8に明らかなように、ブレーキモジュレータユニット30はヘッドパイプ41の近傍に支持され、他の配置部品とともにフロントカバー3(図1)で覆われる。図中の符号42はヘッドパイプ41を支持するメインフレーム、43は低床式のフロア、44はボトムブリッジ、45はフロントフォークである。
図3はCBSを構成するマスターシリンダユニット17の一例であり、ブレーキモジュレータユニット30へ内蔵され、右レバー12により前輪ブレーキ2を独立操作するときは、アクチュエータ10の第1の液圧制御ボデイ10aを介して前輪ブレーキ2へ液圧を供給する。また左レバー15により操作するときは、前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7を連動操作する。
マスターシリンダユニット17は、マスターシリンダ23,ノッカー24,荷重配分レバー25,連結部材26及びリザーバー27を備え、ユニットボデイ17aへ一体化さている。荷重配分レバー25は一端が連結部材26の上部とピン25aで連結され、中間部に後ケーブル16の一端に設けられた接続端部25bが係合する。荷重配分レバー25の他端にはケーブル18の一端に設けられた接続端部25cが係合する。
連結部材26はコイルスプリング28により図の下方へ移動付勢されている。また長穴26aを備え、その中に嵌合して図示状態下端部に位置するピン26bを介してノッカー24の一端と連結する。ピン26bは連結部材26の図示状態下側に重なる第2部材26cと一体になっており、この第2部材26cは接続端部26dを介してケーブル11の下端と連結する。
ノッカー24の他端はピン24aにてユニットボデイ17aへ回動自在に連結されており、ケーブル11を図の上方へ引くと、第2部材26cを介してノッカー24の一端が引き上げられるため、ノッカー24はピン24aを中心に図の時計回り方向に回動し、中間部24bでマスターシリンダ23へ進退動自在に設けられたピストンの突出端部23aを押し上げ(図4参照)、マスターシリンダ23に液圧を発生させる。この昇圧した作動液は、後述するように、液圧取出ジョイント68からホース9を介して前輪ブレーキ2を作動させるようになっている。
このとき連結部材26はコイルスプリング28により下方へ押しつけられたまま不動であり、その結果、荷重配分レバー25も不動であって、後輪ブレーキ7は作動せず、前輪ブレーキ2のみが独立して作動することになる。
左レバー15により後ケーブル16を図の上方へ引くと、接続端部25bを介して荷重配分レバー25の中間部を図の上方へ引く。このとき、連結部材26はコイルスプリング28により下方へ押しつけられているので、荷重配分レバー25はピン25aを中心に図の反時計回り方向に回動し、その結果、接続端部25cを介してケーブル18を引き、入力規制手段20及びケーブル19を介して後輪ブレーキ7を作動させる。
その後ケーブル16に対する牽引力が増加してコイルスプリング28に打ち勝つと、荷重配分レバー25全体が図の上方へ移動する。これにより連結部材26も図の上方へ移動し、ピン26bを介してノッカー24を回動させるため、マスターシリンダ23に液圧を発生させて前輪ブレーキ2を作動させる。同時にケーブル18の牽引は継続されるため、後輪ブレーキ7の作動は持続し、前後輪ブレーキが同時に作動する連動ブレーキ状態になる。このとき、接続端部25bを中心とするピン25a及び接続端部25c間の距離の比をレバー比として前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7に対する制動力を配分する。
図4に明らかなように、マスターシリンダ23の液室23d内をピストン23eが進退動自在であり、このピストン23eは突出端部23aをノッカー24の中間部24bにより押圧されて進退動作する。液室23dはユニットボデイ17aへマスターシリンダ23と一体化された第1の液圧制御ボデイ10aと連通している。アクチュエータ10は、増圧側の第1の液圧制御ボデイ10aと減圧側の第2の液圧制御ボデイ10bとに分割されている。
ピストン23eの移動によって昇圧された作動液は、吐出側の通路から加圧液体通路23cを通って第1の液圧制御ボデイ10aへ吐出し、液圧取出ジョイント68を通り、ホース9を介して第2の液圧制御ボデイ10bへ導入された後、キャリパ2aに入って前輪ブレーキ2を作動させるようになっている。
図4中の符号29はブレーキスイッチであり、荷重配分レバー25の図上方移動を検出することにより、後輪ブレーキ7の作動並びにCBSの作動状態を検出する。符号69はマスターシリンダ23とリザーバータンク66の間に介在する常開型のチェックバルブであり、液室23dの内圧が所定以上に上昇すると油路を閉じるようになっている。
図5は第1の液圧制御ボデイ10aと第2の液圧制御ボデイ10bに分割されたアクチュエータ10の一例を示す。第1の液圧制御ボデイ10a内には、第1のソレノイドバルブとして構成された常開型バルブ31とワンウエイバルブ33が内蔵され、加圧時にはマスターシリンダ23の加圧液体通路23cから作動液が常開型バルブ31へ送られ、さらに常開型バルブ31から前輪ブレーキ2へ供給されて前輪ブレーキ2を作動させる。
一方、第1の液圧制御ボデイ10aと独立している第2の液圧制御ボデイ10b内には、第2のソレノイドバルブとして構成された常閉型バルブ32とリザーバー27が設けられている。減圧時にはソレノイドの励磁によって常閉型バルブ32が開き、作動液が常閉型バルブ32から液帯通路32aを通ってリザーバー27内へ溜められる。
リザーバー27内の作動液はマスターシリンダ23へ戻されず、ブレーキが作動していないとき、これを検出したECU14が常閉型バルブ32を開いて昇圧系へ戻すようになっている。
すなわちこのアクチュエータ10は、昇圧をマスターシリンダ23からの入力により行い、減圧をリザーバー27で行うポンプレスタイプのシステムになっている。なお、常開型バルブ31及び常閉型バルブ32の開閉はECU14により制御され、常開型バルブ31を閉じ、常閉型バルブ32を開くことにより短時間液圧を遮断又は減圧して前輪ブレーキ2を制御することにより、前輪のロックを回避するようになっている。
図6は、入力規制手段20の一例であるストローク規制型を示す。ボディ50内にジョイントピース51を介してケーブル18の一端が連結したスプリング52を配置し、スプリング52の他端をケーブル19の一端と連結板53を介して接続する。連結板53は幅広状をなし、所定のストロークで図の左方へ引かれたとき、ボディ50に設けられたストッパ54に当接して移動を規制され、これにより入力規制される。
図7はCBSにおける前後輪ブレーキの制動力配分における理想配分曲線Aと設定例としての実配分曲線BCを示し、横軸は前輪制動力、縦軸は後輪制動力である。図中に示した直線のうち、横軸から右肩上がりに延びる斜めの直線は前輪のロック線であり、縦軸から右肩下がりに延びる斜めの直線は後輪のロック線である。これらのロック線は路面状態(摩擦係数μにて表示)毎にそれぞれ複数表示してあり、あるμに対応する前輪及び後輪のロック線の交点を順次結んだ曲線が理想配分曲線Aとなる。
本実施例における制動力配分は、図中の直線Bに示すように、当初は理想配分曲線Aに沿って右肩上がりの直線状に変化するが、後輪側におけるμ=0.4のロック線との交点手前の点Pにて中折れし、直線Cで示すように、理想配分曲線A上におけるμ=0.4の点Qへ向かって右肩下がりに変化する。
したがって、本実施例におけるCBSの後輪ブレーキは、μ=0.4の路面状態を規準とし、μ=0.4以下では後輪のロックを生じないようになっている。このような設定は、CBSにおける制動力配分、すなわち図3に示した荷重配分レバー25の前記レバー比と、入力規制手段20におけるストローク規制の設定により可能となる。なお、図7において破線Dで示す部分は、入力規制手段20によるストローク規制をしない場合の仮定状態であり、この場合は例えばμ=0.7以下の路面で前輪がロックすることになる。
図8は車体前部における部品の配置を示す。ブレーキモジュレータユニット30はヘッドパイプ41の前側かつ側方へ支持され、その液圧はヘッドパイプ41の前方に位置する液圧取出ジョイント68から下降するホース9を介してキャリパ2aと一体の第2の液圧制御ボデイ10bのボス61へ導入される。
図9に示すように、第2の液圧制御ボデイ10bは第1の液圧制御ボデイ10aと独立してキャリパ2aへバンジョーボルト60により共締めされている。バンジョーボルト60は液体通路が形成された公知のオイルボルトであり、第2の液圧制御ボデイ10bのボス61とキャリパ2aのボス62間を締結する。また第2の液圧制御ボデイ10bのボス61の近傍にはジョイント63が一体に設けられ、ここにホース9の一端が接続されている。
バンジョーボルト60は、常閉型バルブ32とキャリパ2aの入力通路64とを連通する液体通路32a(図5)の一部を構成し、常閉型バルブ32が閉じているときは、作動液がこの液体通路32aを通ってキャリパ2aのシリンダ部65(図9)へ作動液を供給する。
図10に示すように、第1の液圧制御ボデイ10aはユニットボデイ17aへ締結等の適宜手段によって一体化される。このとき、第2の液圧制御ボデイ10bと同様にバンジョーボルトを用いることもできる。図中の符号66はマスターシリンダ23のリザーバタンクであり、ホース67を介してユニットボデイ17aへ接続されている。
次に、本実施例の作用を説明する。右レバー12を単独操作すると、マスターシリンダユニット17はノッカー24の回動により液圧のみが発生し、アクチュエータ10を介して前輪ブレーキ2のみを制御する。アクチュエータ10は右レバー12の作動信号及び前輪車速センサー13の検出した車速信号に基づいてロックの発生する条件になると、ECU14がアクチュエータ10の常開型バルブ31及び常閉型バルブ32を制御して前輪ロックを回避する。このとき荷重配分レバー25は動作しないので後輪ブレーキ7は無関係である。
一方、左レバー15を単独操作すると、マスターシリンダユニット17の荷重配分レバー25が作動し、前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7へ制動力を適正配分する。このとき、後輪ブレーキは所定μ(本実施例ではμ=0.4)になると、入力規制手段20により入力を規制するため後輪ブレーキ7は制動力を停止され、ロックを回避する。
この状態では図7に示すように、点Pで折れ曲がって、理想配分曲線A上におけるμ=0.4の点Qに向かって変化し、前輪ブレーキ側への制動力配分が少なくなるから、μ=0.4以下の路面において後輪のロックを回避する。
一方、前輪ブレーキ側の制動力は規制されないので、次第に増加すると前輪のロック領域へ入ることになる。しかしこのようになると、前輪ABSのアクチュエータ10が前記したアンチロック作動をすることにより前輪ロックを回避できる。
したがって、左レバー15を単独操作することにより連動ブレーキ作動状態になると、前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7が連動し、CBSにより前輪1及び後輪8に対して各ブレーキの制動力を適正配分となるように制御して各車輪のロックを回避できる。
また、右レバー12を単独操作することによりCBSの働かない状態で前輪ブレーキ2のみを制動する場合には、前輪ABSにより前輪ロックを回避できることになる。したがって前輪ブレーキ単独操作時並びにCBS作動時のいずれでも前輪1のロックを回避できることになる。
そのうえ、CBSの作動時であっても、後輪ブレーキ側が入力規制手段20により入力規制されている状態で大きな前輪制動力が発生したときは、前輪ABSにより前輪ロックを回避できる。
しかも、ABSを前輪ブレーキ側のみに設置し、前輪車速センサー13も前輪側のみに設けたので、構成部品点数を削減でき、ブレーキ装置全体のコストダウンを実現でき、さらに軽量化も可能になる。
また、後輪ブレーキ7に対する入力規制手段20をCBSのマスターシリンダユニット17と後輪ブレーキ7の間に配置したので、後輪ブレーキ作動時に後輪8のロックを生じるような所定以上の入力をキャンセルできる。その結果、予め入力規制手段によって規制する入力として、所定の路面状態におけるロック発生時の制動力以上を入力規制するように設定すれば、後輪ABSを設けなくても、CBSと入力規制手段20だけで所定状態の路面状態における後輪のロックを回避できる。
そのうえ、ABSの液圧制御ボデイを、第1の液圧制御ボデイ10aと第2の液圧制御ボデイ10bの2つに分離したので、全体としては比較的大型になる液圧制御ボデイを2つの小型部品として、それぞれを比較的小さな配設スペースへ配置できるようになるから、スペース効率が向上する。しかも、第1の液圧制御ボデイ10aをマスターシリンダユニット17へ取付け、第2の液圧制御ボデイ10bを前輪ブレーキ2のキャリパ2aへ取付けたので、液圧制御ボデイを取付けるための専用の場所を新たに確保することが不用になる。
また、CBSを併用しても、そのマスターシリンダユニット17を第1の液圧制御ボデイ10aの取付相手とすることができるから、第1の液圧制御ボデイ10aをマスターシリンダユニット17の配設スペースへ一体に配設でき、単純にCBSとABSを組合せ配置する場合と比べて、有機的に組合せて全体の構造を簡素化できる。しかも、CBSを備えない液圧ブレーキを採用した形式の車両にも基本的に備えられたマスターシリンダユニットとキャリパを利用して取付けることが可能になるから、液圧制御ボデイを取付けるための専用の場所を新たに確保することが不用になる。
さらに、第1の液圧制御ボデイ10aに第1の制御バルブである常開型バルブ31を設け、第2の液圧制御ボデイ10bに第2の制御バルブである常閉型バルブを設けたので、液圧制御ボデイの機能を増圧側と減圧側とに分割でき、それぞれを機能に応じた場所へ分離配置できるようになるため、液圧経路を簡略化できる。
また、第2の液圧制御ボデイ10bをバンジョーボルト60を用いて取付相手側であるキャリパ2aへ共締めするので、取付部材と油路を一体化でき、コンパクト化並びに部品点数の削減が可能になる。しかも第2の液圧制御ボデイ10bをキャリパ2aと離して配置したとき必要になるホース等の液体通路が不要になる。なお、第1の液圧制御ボデイ10a側もバンジョーボルト60を用いてマスターシリンダユニット17へ共締めすることもできる。
そのうえ、前輪ABSとCBSを併用するとともに、前輪ABSの第1の液圧制御ボデイ10aとCBSのマスターシリンダユニット17とを一体のブレーキモジュレータユニット30として構成したので、コンパクトになりかつ部品点数を削減してコストダウンできるとともに、このブレーキモジュレータユニット30をフロントカバー3の内側へ配置したので、フロントカバー内側のスペースを有効利用できかつ外観されなくなるので外観性を向上できる。
しかも、前輪ABSを前輪ブレーキ側のみとすることにより、さらにコンパクトかつ軽量化でき、より一層のコストダウンを実現できる。
したがって、小型スクータのような配置スペース及びコストに制約のある車両に適用する場合に好適なブレーキ装置となる。さらに、後輪ブレーキ7側をドラム式とし、ケーブルにて操作できるようにしたため、コストアップとなる液圧式機構を用いずに済む。したがってこの点でも、複雑な構造を付加することなく、かつコストダウンが可能になる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、CBSを併用しない形式の場合は、第1の液圧制御ボデイ10aを取付ける相手側の部材を、液圧式ブレーキのマスターシリンダとすることができる。したがってCBSを備えない形式の車両にも基本的に備えられたマスターシリンダユニットとキャリパを利用して取付けることが可能になるので、液圧制御ボデイを取付けるための場所を確保することが容易になる。また、前後輪ABSを採用しても適用でき、この場合は第2の液圧制御ボデイ10bを取付ける相手側のキャリパは、前後輪のいずれか側でも前後輪側双方でもよい。
実施例に係るスクータを示す図 実施例に係るブレーキの機構図 マスターシリンダユニットの構造を主に示す図 図3の4−4線断面図 前輪ABSの構成を図 入力規制手段の概略図 前後輪ブレーキ間における制動力配分曲線を示す図 ブレーキモジュレータユニットの配置を示す車体前部の斜視図 前輪ブレーキ部分の拡大図 マスターシリンダユニット部分の外観を示す拡大図
符号の説明
1:前輪、2:前輪ブレーキ、7:後輪ブレーキ、8:後輪、10:アクチュエータ、10a:第1の液圧制御ボデイ、10b:第2の圧制御ボデイ、12:右レバー、13:前輪車速センサー、14:ECU、15:左レバー、17:マスターシリンダユニット、20:入力規制手段、23:マスターシリンダ、27:リザーバー、32a:液帯通路、30:ブレーキモジュレータユニット、31:常開型バルブ、32:常閉型バルブ、60:バンジョーボルト

Claims (5)

  1. 前輪ブレーキの液圧をアクチュエータにより制御して車輪のロックを回避するよう構成されたアンチロックモジュレータを備えた自動2輪車用ブレーキ装置において、
    前記アンチロックブレーキモジュレータを構成する前記アクチュエータは第1及び第2の2つの液圧制御ボデイを備え
    第1の液圧制御ボデイは、ブレーキの液圧を増加するための増圧側液圧制御手段であり、
    第2の液圧制御ボデイは、ブレーキの液圧を減圧するための減圧側液圧制御手段であるとともに、
    アンチロックモジュレータを構成する前記アクチュエータを、前記第1及び第2の2つの液圧制御ボデイに分割し、
    前記第1の液圧制御ボデイをブレーキの液圧を発生するためのマスターシリンダユニットへ取付け、前記第2の液圧制御ボデイをブレーキのキャリパへ取付け、
    これら第1の液圧制御ボデイと第2の液圧制御ボデイを分離して配置した、
    ことを特徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
  2. 上記請求項1において、前記マスターシリンダユニットは、前輪ブレーキ単独のブレーキ操作子の操作により液圧を発生するとともに、他のブレーキ操作子の操作に応じて前輪ブレーキと後輪ブレーキに出力を配分する連動ブレーキモジュレータを構成するマスターシリンダユニットであることを特徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
  3. 上記請求項1又は2のいずれかにおいて、前記第1又は第2の液圧制御ボデイのうち少なくとも一方を、取付相手側へバンジョーボルトを用いて共締めすることを特徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
  4. 上記請求項1において、減圧側液圧制御手段である前記第2の液圧制御ボデイは、減圧時の作動液を収容するリザーバーを備えたことを特徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
  5. 上記請求項において、前記アクチュエータは昇圧が前記マスターシリンダユニットからの入力により行われ、減圧がリザーバーで行われるポンプレス式あることを特徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
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